JP2733907B2 - 乾燥カプセル及び該カプセルを備えた製品 - Google Patents

乾燥カプセル及び該カプセルを備えた製品

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JP2733907B2
JP2733907B2 JP7348265A JP34826595A JP2733907B2 JP 2733907 B2 JP2733907 B2 JP 2733907B2 JP 7348265 A JP7348265 A JP 7348265A JP 34826595 A JP34826595 A JP 34826595A JP 2733907 B2 JP2733907 B2 JP 2733907B2
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    • G04B37/02Evacuated cases; Cases filled with gas or liquids; Cases containing substances for absorbing or binding moisture or dust

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、湿気を吸収可能な
乾燥剤を収容する区画室を有する乾燥カプセルであっ
て、前記区画室が、その側壁の一方に、湿気を通過せし
めて非溶解乾燥剤を留め置く隔膜により塞がれる第1の
開口部を備えた、乾燥カプセルに関する。本発明は、ま
た、時計、画像伝送及び/又は再生装置、梱包手段等、
内部を湿気から保護する必要があり且つ内部と外部とを
画定するケースを有する製品および該製品に対する前記
乾燥カプセルの使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】湿気に
よる損傷から継続的に保護されるべき製品及び装置の数
は、増加の一途を辿っている。このことは、特に時計等
の携帯装置、電卓、コンピュータ、コピー機、記録装置
等の電子装置や、例えば写真装置、カメラ、ビデオカメ
ラ、ビデオカセットレコーダ、電話機、携帯音楽プレー
ヤ、ラジオ、増幅器等の音声及び画像の伝送及び/又は
再生装置について特に言える。同様のことは、多くの機
械的装置、例えばある種の時計や楽器、モータ、照明装
置、制御箱等の電気装置、並びに双眼鏡やレンズ等の光
学装置についても言える。これは、また、例えば梱包用
厚紙等の湿気に敏感な部品や、湿気に敏感なある種の品
物を輸送するためのケースを含む、梱包手段から成る製
品にも当てはまる。一般に、本発明は、内部と外部を画
定するケースを有してその内部又はそこに配設された品
物が湿気により傷むような、全ての製品に実用的に適用
することができる。
【0003】製品の内部を保護するために使用し得る技
術の一つは、ケースをできるだけ流体密にすることであ
る。この技術は、頻繁に開ける必要がない製品、例えば
時計ケースに特に適する。また、携帯音楽プレーヤや双
眼鏡、或いは画像を伝送及び/又は再生する装置、特に
例えば写真カメラ即ちやフィルムカメラ等を保護するた
めにも、用いられてきた。
【0004】しかしながら、流体封止に係る技術の進
歩、特にガスケットの技術の進歩にも拘らず、装置のケ
ースの内部を、或いは製品の内部を、湿気による損傷特
に腐食から真に確実且つ継続的に保護することは、困難
である。実際、ガスケットは、経時劣化の問題を抱え、
数年後には、流体封止性の一部が失われる。他方では、
例えば衝撃により封止性が変化してしまうことがある。
【0005】保護が必要だとしても、ある種の製品は、
多大な困難を伴って、即ち保護すべき製品の価値に釣り
合わないコストで、流体密にしなければならない、こと
もあり得る。更に、これらの製品を、湿気の少ない環境
に常に置いて保護する必要があるが、これは、困難であ
る。このことは、湿気に敏感な品物の貯蔵又は輸送に使
用される厚紙、及び一般の電子装置の大部分に使用され
る厚紙についても当てはまる。
【0006】スイス国特許第CH215706号(19
40年、4月19日)公報は、ケースに乾燥カプセルを
組み込んだ防湿時計を開示している。このカプセルに
は、時計内に浸透し得た湿気を吸収可能な乾燥剤が、収
容される。この乾燥カプセルは、ガスケットの流体封止
性が劣化した場合でも、時計の機構を保護することがで
きる。
【0007】米国特許第2463315号(1949
年、3月1日)、スイス国特許第CH384690号
(1956年、12月31日)、米国特許第39396
46号(1976年2月24日)、及び日本国特許第5
8061561号(1983年4月12日)の各公報
は、一定量の乾燥剤を時計ケースの内部に配置する別の
手段を開示しており、この問題の解決に向けて長期間に
亘る研究努力がなされたことを如実に示している。これ
らの解決手段のいずれも、その市場での成功を妨げた欠
点の故に、不可欠のものとはなっていない。
【0008】実際、これらの解決手段のいずれも、湿気
が製品に浸透したかどうか、或いはカプセルを交換すべ
きか否かについて容易に検出できるようにしてはいな
い。ケースの流体封止性が劣化して水が容易に時計内に
浸透する場合、カプセルは、その吸収能力の範囲を超え
ないときに、その機能を果たすことができるのみであ
る。従って、可能な場合には、この限界点に達する前
に、カプセルを交換するか、或いは、例えば加熱により
再生しなければならない。しかしながら、従来技術の発
明では、全くカプセルの再生時機の検出を行うことがで
きない。更に、これらの従来技術の発明では全て再生や
交換はケースの分解を必要とするので、専門家が行わな
ければならない。
【0009】スイス国特許第CH314386号(19
53年12月22日)は、湿気に敏感な材料を含む球粒
を備えた、防湿時計を開示している。この球粒は、外部
から可視であるので、材料の色や外観の変化により、時
計の使用者に、湿気がケースに浸入したことを指示する
ことができる。しかしながら、この球粒は専ら指示器と
してのみ機能して乾燥剤としては機能せず、しかも湿気
を吸収する機能を有しない。球粒が色を変えたときは、
従って、時計を修理する必要があるが、場合によって
は、このとき既に時計は修理不可能な損傷を受けている
こともある。
【0010】従って、本発明の目的の1つは、上述した
欠点を解消すると共に交換の時機を使用者に明瞭に知ら
せる、乾燥カプセルを提案することである。
【0011】もう1つの目的は、単純且つ経済的でしか
も効率がよく様々な内部容積を有する種々の製品に適合
可能な、乾燥カプセルの構成を提案することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】これを達成するために、
本発明は、収容した乾燥剤の色及び/又は外観が外部か
ら見える透明壁を有し、非恒久的な取り付け手段により
取り外しが容易な、乾燥カプセルを形成することを提案
する。
【0013】好ましくは、乾燥剤として、湿気を吸収し
ながら色が変化する物質、例えば硫酸銅(CuSO4
が使用される。これにより、上述した従来技術の発明で
使用された乾燥剤即ち二酸化珪素(SiO2 )系の乾燥
剤に係る諸問題の幾つかが解消される。二酸化珪素系の
乾燥剤は、湿気の吸収容量が比較的小さいので大寸法の
乾燥カプセルとなり、一定の製品、特に時計ケースに美
しく一体化することは極めて難しい。更に、湿気の吸収
時における二酸化珪素の色の変化は僅かで、実際には、
湿気の視覚的検出器としては極めて粗末なものになって
いる。
【0014】したがって、上記した如き問題点は請求項
1に記載した新規な構成により、解決される。
【0015】一般的な乾燥剤の大部分は、侵食性で乾燥
剤を収容した金属カプセルを侵す。上述した従来技術の
装置では、これらの乾燥剤は、通常の状況では乾燥剤を
留め置くが湿気を液体又は気体の形で通過せしめる高々
1枚の半透性隔膜により、装置のケースの内部から離間
されているに過ぎない。湿気がケース内に浸透すると、
この湿気は半透性隔膜を透過して乾燥剤により吸収され
る。
【0016】不都合なことは、乾燥剤それ自体が、水に
溶解し、逆方向に隔膜を通過して逆流することである。
乾燥剤の痕跡は、かくして、カプセルを出て製品のケー
スの内部に拡散し、腐食により機構を侵し、湿気の斑点
を形成する。この問題は、小径の乾燥カプセルを使用し
て多量の極めて湿っぽい空気を迅速に乾燥させるとき、
特に著しい。この状況では、表面が小さい半透性隔膜
は、完全に水で飽和し、少なくとも全ての水が乾燥剤に
より吸収されるまで湿ったままになる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の1つの特徴によれば、乾
燥カプセルは、乾燥剤を収容した第1の区画室と、製品
の内部に連通した第2の開口部を備えて半透性隔膜によ
り第1の区画室から分離された第2の区画室とを有す
る。この第2の区画室は、溶解した乾燥剤を内部に留め
置いて保護すべき製品又は装置のケース全体への拡散を
防ぐ、浸水室として機能する。
【0018】本発明の別の特徴によれば、カプセルに
は、第2の開口部を塞ぐ取り外し可能な栓を設けること
ができる。この栓により、保護すべき製品への取り付け
に先立ち、乾燥カプセルを運送したり貯蔵することが可
能となる。栓は、好ましくは、製品のケースにカプセル
を取り付ける直前に外される。
【0019】本発明は、また、この種の乾燥カプセルに
より保護され得る製品にも関する。
【0020】
【実施例】以下、添付図面に基づき、本発明の1実施例
を詳細に説明する。図1は、特に時計10の中央部11
に組み込まれるように構成された、第1の型の乾燥カプ
セル20を示す。カプセルは、乾燥剤30としての硫酸
銅(II)CuSO4 を収容した、第1の区画室27を備
えている。大量の湿気を吸収してカプセルの小型化を可
能にする性質に加えて、硫酸銅は、湿気と接触すると白
色から鮮やかな青色に素早く変化するという利点を有
し、これにより、湿気の効果的な視覚的検出器を構成す
る。硫酸銅は、例えば、粉末、結晶又は球粒の形で、或
いは凝塊として使用することができる。第1の区画室
は、時計内に浸透し得る湿気の全てを吸収可能なように
十分な乾燥剤を収容するに足る容積を有する。
【0021】カプセルの、少なくとも乾燥剤と接触した
一定部分21(図2に示す)は、好ましくはチタンから
形成される。この金属は、乾燥剤に対する耐食性が高い
という利点を有し、また、その実施は、時計製作技術で
十分に熟知されている。
【0022】本発明によれば、カプセルは、浸水室とし
て機能する第2の区画室28を有する。図2を参照する
と、第1の区画室27と第2の区画室28は、隔膜23
と、開口部25が貫通した座金24とから成る内壁22
により、分離されている。内壁22は、第1の区画室と
第2の区画室の、側面の一方を形成する。直径0.5m
mの開口部を有する直径1.8mmの壁を用いて、最終
的な試験を行った。座金24は、乾燥剤が湿気を吸収す
る過程で体積膨張するときに、隔膜が破れるのを防止す
る。図示しない実施の一形態では、例えば膨張が小さい
乾燥剤を使用することにより、この座金を省略すること
ができる。更に、内壁は、隔膜のみから形成してもよ
い。隔膜は、例えば、半透性型であってもよいし、或い
は、化学産業で一般的な多孔性フィルタを使用して形成
することもできる。また、実施の一変形形態では、隔膜
として、セラミック隔膜や、乾燥剤を完全に保持しつつ
湿気を透過させ得るその他の隔膜又はフィルタを使用す
ることもできる。第2の区画室も、同様に、好ましくは
チタンから形成される。
【0023】第2の区画室28は、該第2の区画室のも
う1つの側面を形成する第2の壁31を貫通した第2の
開口部26を介して、時計の内部32と接続する。この
実施の変形形態では、第2の開口部は、第2の壁の寸法
に比して比較的小さい、好ましくは1mm未満の、直径
を有する。第2の開口部は、好ましくは円形であるが、
他の任意の形状を有してもよい。この第1の実施の形態
では、第2の壁31は第1の壁22と略平行であり、2
つの開口部はほぼ整合している。
【0024】乾燥剤は、例えばサファイアガラス製の透
明壁29を通して、時計ケースの外部33から見ること
ができる。ガスケット35は、ガラスの周囲を液密にし
ている。本実施の形態では、透明壁は、第1の壁22と
第2の壁31とに対して略平行である。時計の使用者
は、この透明壁を通して、起こり得る乾燥剤の色の変化
を観察することにより、湿気が時計ケースに浸入したか
どうかを検出することができる。
【0025】本発明によれば、カプセルの一部が、取り
外し可能であり、第1の区画室を、第2の区画室から分
離させることができる。更に、第1の区画室は、取り替
え可能であり、例えば乾燥剤の色の変化が検出されたと
きに交換することができる。これを行うために、カプセ
ルの外周面の少なくとも一部に、ねじ山36を設けてい
る。これにより、第1の区画室を、時計ケースの中央部
に螺合させる。また、環状のガスケット34により、ね
じ山に対する液密性を確保している。
【0026】第2の区画室28は、時計ケースの中央部
と一体であり、交換することができない。図示していな
い実施の変形形態では、カプセルの一部を取り外して第
1の区画室のみを交換することができず、第2の区画室
を第1の区画室と一体に形成している。この場合、カプ
セルの全体が交換可能であり、これにより、第2の区画
室内に残ることがある乾燥剤の痕跡を除去することがで
きる。
【0027】第1の区画室、或いは実施の変形形態にお
けるカプセル全体は、新しいものと交換してもよいが硫
酸銅により吸収された湿気を加熱により除去して再生利
用してもよい。
【0028】図3は、カプセルを外部から見た別の図で
ある。溝37は、第1の実施の形態の第1の区画室27
又は実施の変形形態におけるカプセル全体を、螺子回し
を用いて、交換し得るようにしている。この構成によ
り、カプセルの頭部がケースの表面にぴったり接触する
ように或いは該表面から僅かに離れた位置にくるよう
に、カプセルをケースの開口部に十分に挿通することが
できる。螺子止め以外にも、時計ケースの中央部に固定
され得るカプセルの全体又は一部の交換を容易になさし
める構造は、当業者には容易に想到し得よう。
【0029】以下、本発明の上記した実施例の作用を説
明する。時計内の湿気は、小径の開口部26を通って、
カプセルの第2の区画室内に浸透する。このとき、水の
分子をカプセルの金属の方に引き付ける付着力のため
に、水の膜が形成され、これが開口部の壁に張り付いて
開口部を完全に塞ぐ。かくして、この膜は、開口部26
を覆って広がる液体壁を形成する。更に、第2の区画室
内の大気圧がこの膜を押し戻し、開口部に当接させた状
態で維持する。
【0030】この結果、液体の形の水は、カプセル内に
浸透することができない。即ち、乾燥剤の痕跡を含むこ
とがある半透性隔膜23に浸透した水は、第2の区画室
内に含まれる空気の体積により、時計或いは製品のケー
ス内の湿気から分離される。この浸水室を備えていない
従来技術のカプセルにおいては、この水がケースの内部
で膨張し、乾燥剤それ自体も時計中に拡散してしまう。
【0031】第2の区画室を通過する水の移動は、気体
粒子のみの移送により行われる。これらの粒子は、開口
部26を覆って広がる水の膜が蒸発した結果生じる。蒸
発は、一方では、時計の着用者の体熱により、他方で
は、隔膜23を通過した気体粒子を吸収する乾燥剤の吸
引力により、促進される。その結果、第2の区画室内の
大気を乾燥させ、従って、液体状態から気体状態となっ
た膜の水粒子の通過を促進する。
【0032】膜は、時計の内部から水が供給される限
り、開口部26を覆って広がった状態を維持する。
【0033】尚、第2の開口部26は、断面で円形以外
の形状、例えば、正方形や多角形とすることができる。
第2の区画室についても同様のことが言える。
【0034】図4は、乾燥カプセルのもう一つの実施の
形態を示す。本実施の形態では、第2の区画室28を時
計の内部32に接続する第2の開口部26の軸線は、第
1の開口部25の軸線に対して略垂直である。第1の実
施の形態に関しては、これが、中程度又は小さい寸法を
有する時計用のカプセルの小型化を可能とする。本実施
の形態では、第2の区画室は、交換可能ではない。
【0035】図示しない別の実施形態においては、第1
の壁22に平行でない透明壁を通して、外部から乾燥剤
を見ることができる。この場合には、カプセルの側面壁
の少なくとも一部をサファイアガラスから形成し、時計
の外部から見えるようにしている。
【0036】カプセルは、時計の中央の図示した部分以
外の位置に組み込んでもよいし、或いは、時計の背側や
時計の文字盤内に組み込んでもよい。勿論、時計以外の
製品に上述した型のうちの一つの乾燥カプセルを組み込
むことも可能であり、この場合には、保護すべき製品の
内部容積に、乾燥剤の体積従ってカプセルの寸法を適合
させる。
【0037】図5は、本発明に係る乾燥カプセルの別の
実施の形態を示す。本実施の形態は、保護すべき製品の
内部容積が大きい場合に、特によく適合する。従って、
カプセルの寸法は遙かに大きく、例えば、直径12m
m、長さ25mm程度である。従って、第1の区画室2
7は、時計より容積が大きい製品内に浸透する湿気を吸
収し得るだけの、より多量の乾燥剤30を収容すること
ができる。
【0038】カプセル20は、好ましくは、合成又は複
合材料、例えばポリアセタールから形成する。しかしな
がら、乾燥剤による腐食に抗するために、金属、好まし
くはチタンから形成してもよい。
【0039】第2の区画室28は、内部壁22により、
第1の区画室から分離されている。内部壁22は、隔膜
23と、第1の開口部25が貫通した座金24とから成
る。この壁22は、打込嵌め式取付具40により、所定
の位置に保持される。乾燥剤30又は隔膜23の取り外
し及び交換を容易にするために、取付具40は、第2の
区画室28内に打込嵌めではなく螺合させてもよい。
【0040】取付具40を貫通する第2の開口部26
は、第2の区画室28を、湿気から保護すべき製品の内
部32に接続する。図5において、この開口部は、栓4
1により塞がれているが、栓41は、後述するように、
カプセルを所定の位置に配設した後に抜かれる。前記各
図に対応する各実施形態におけるように、湿気は、先ず
第2の開口部26を、次いで第2の区画室28を通過し
た後、隔膜23と第1の開口部25とを横切って第1の
区画室27に至り、その中に収容された乾燥剤により吸
収される。
【0041】この形態では、カプセル20の大きさは、
前述の各形態におけるカプセルの大きさより遙かに大き
い。その結果、第1の開口部25も、同様に、大きい直
径を有する。従って、このカプセル20は、時計より体
積が大きい製品、例えばカメラケース等に適する。この
種の製品のケースは、一般に防水型ではなく、湿気から
保護する必要がある。製品が水中に完全に沈んだ場合、
製品は、乾燥カプセルの存在にも拘らず、一般に回復不
能に損なわれる。
【0042】それにも拘らず、この種の製品には、ケー
スの内部の空気に含まれる湿気の程度を減少させて製品
の寿命を延ばすために、乾燥カプセルが使用される。こ
の場合、カプセルが吸収しなければならない湿気の量
は、少なくとも、封止ガスケットが無い状態で水中に浸
した時計に浸透する湿気の量と比較すれば、一般に少な
い。
【0043】半透性隔膜23の表面積が大きく、且つ、
吸収すべき湿気の量が通常少ない場合、この半透性隔膜
が水で完全に飽和し、乾燥剤の一部が隔膜を通過して装
置内に広がる、ことは殆ど有り得ない。従って、前述の
各実施形態におけるように第2の開口部26の直径を小
さくすることは、通常、必要ない。しかしながら、第2
の区画室28の側面壁は、特に、隔膜をたまたま通過し
得た乾燥剤の痕跡を、収集することができる。
【0044】図示実施形態において、第2の開口部26
は、第1の開口部25の直径と第2の区画室28の直径
に等しい、比較的大きな直径を有する。
【0045】乾燥カプセル20は、非恒久的締結手段例
えばケースの一方の開口部のねじ山に対応するねじ山3
6を介して、湿気から保護すべき製品のケース10に、
取り付け可能である。また、カプセルは、使用者が透明
窓29を通して乾燥剤30の色及び/又は外観の変化を
検出したとき、容易にねじ戻して交換することができ
る。
【0046】上述したカプセルのねじ戻しは、螺子回し
をカプセルの頭部の溝に係合させて、或いは、頭部の周
縁部のリブ付き面を利用して手で、行うことができる。
プラスチック製のカプセルに適した特定の実施形態で
は、材料の弾性を利用したそれ自体公知の型のクリップ
手段により、ケースに取り付けてもよい。周縁部の封止
ガスケットは、ケースが防水でない製品例えば従来の写
真用カメラに対してこの種のカプセルを使用する場合は
不要である。
【0047】保護すべき製品のケースの材質例えばそれ
が厚紙であるか軟質プラスチックであるか等に応じて、
カプセルは、好ましくは予め切削した開口部を介して、
直接押し込んでもよい。これにより、ケースを開くこと
なくカプセルを抜き出したり、交換することができる。
【0048】使用者に乾燥剤30を観察なさしめる透明
壁を構成する窓ガラス29は、鉱物性ガラス好ましくは
プレキシガラスから形成し、打ち込みによりカプセル内
に直接取り付けることができる。ガスケット35は、製
品のケースの外部の湿気から乾燥剤30を保護する。
【0049】保護すべき製品のケースの所定の位置に取
り付けられる前は、乾燥カプセルには、栓41が付いて
いる。この栓41は、乾燥カプセルの取り付け前に乾燥
剤が湿気を吸収して飽和するのを防ぐことができる。こ
の栓は、好ましくは合成材料例えばNBR(アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム)或いはニトリルから形成され
るが、コルク栓を用いてもよい。
【0050】開口部26に挿入された栓のために、保護
すべき製品とは独立に、乾燥カプセルを貯蔵し、輸送
し、売買することができる。同様に、乾燥カプセルの前
述した各実施形態の開口部26にも、遙かに直径が小さ
い栓を嵌めることが可能である。
【0051】既に見たように、湿気から保護すべき製品
は、その構成と用途において様々であり得るが、製品の
内部と外部とを画定するケース11を有するのが一般的
である。このケースは、状況に応じて、完全に防水にす
るか、或いは、例えば液体の撥ねかけや撥ね散らしに対
してだけ限定的に保護されるようにする、ことができ
る。これにより、電子的、機械的又は光学的機構を収容
したケースの内部は、多少とも、湿気から保護される。
【0052】製品のケース11には、乾燥カプセル20
を取り外し可能に取り付け得るようにした開口部が、予
め設けられている。カプセルを螺合させる場合は、開口
部にねじ山を設ける。開口部の直径は、保護すべき製品
の内部容積に適合させた乾燥カプセルを挿入するに十分
で、且つ、透明な壁を通して乾燥剤の色の変化がはっき
りと見える程度でなければならない。
【0053】従って、透明な壁も十分な直径を有する必
要がある。図1乃至図4と異なり、乾燥カプセル20が
開口部の容積内に完全に収容されない場合は、カプセル
を挿入するための一定の場所をケース11の内部に確保
しなければならない。開口部は、使用者が、乾燥カプセ
ルを交換しなければならないどうかを容易に確認でき、
もしそうならば必要に応じて螺子回しを用いることによ
り該カプセルを完全に取り外して交換又は再生すること
ができるような、ケース内の位置に予め設けられる。
【0054】保護すべき製品が浸漬を可能とする防水ケ
ースを有する場合は、カプセル用の開口部に、シール、
或いは少なくともガスケットを配置するための溝又は場
所を設ける必要がある。
【0055】保護すべき製品は、好ましくは、乾燥カプ
セル20を所定の位置に取り付けたときにその透明壁2
9が外部から見えるように、設計される。図1乃至図4
のように、前記透明壁は、カプセルを所定の位置に取り
付けたときに、ケースの表面と好ましくは同一平面を成
す。しかしながら、製品の型によってはこの透明壁は製
品のケースを開いたときに或いは製品のケース内の窓を
通して見ることができるようになっている。
【0056】製品が光学装置、例えば、写真用カメラ、
ビデオカメラ、双眼鏡等である場合には、使用者に乾燥
カプセルを交換する必要を知らせる警告信号として、装
置のファインダを通してのみ透明壁29を見ることがで
きるように、カプセルをケースの内部に取り付けること
もできる。
【0057】
【発明の効果】かくして、本発明によれば、時計のケー
スを開くことなく、乾燥剤を容易に交換することができ
る。また、この作業は、不慣れな使用者でも、極めて簡
単に、且つ時計の液密性を保証するガスケットを損なう
恐れなく、行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】特に時計ケースの中央部に適合する第1の形態
の乾燥カプセルを示した図。
【図2】第1の形態の乾燥カプセルの詳細図。
【図3】第1の形態の乾燥カプセルを示した端面図。
【図4】特に時計ケースの中央部に適合する第2の形態
の乾燥カプセルを示した図。
【図5】特に内部容積が非常に大きい製品に適合する第
3の形態の乾燥カプセルを示した図。
【符号の説明】
20……乾燥カプセル 22……第1の側壁 23……半透性隔膜 25……第1の開口部 26……第2の開口部 27……第1の区画室 28……第2の区画室 30……乾燥剤 31……第2の側壁 36……取り付け手段 41……栓

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿気を吸収可能な乾燥剤(30)を収容
    して、第1の側壁(22)上に第1の開口部(25)を
    有する、第1の区画室(27)と、 湿気を通過せしめて非溶解乾燥剤を留め置き、前記開口
    部を塞ぐ隔膜(23)とを備えた乾燥カプセル(20)
    であって、 前記カプセルが、前記第1の開口部(25)を介して前
    記第1の区画室に接続されて第2の側壁(31)上に第
    2の開口部(26)を有する、第2の区画室(28)を
    備え、 前記第1の区画室の少なくとも一方の側が、前記第1の
    区画室内に収容される乾燥剤の色及び/又は外観を観察
    せしめる透明壁(29)により、閉ざされ、 前記カプセルが、湿気から保護すべき製品に該カプセル
    を取り外し可能に取り付けせしめる、非恒久的取り付け
    手段(36)を有することを特徴とする乾燥カプセル。
  2. 【請求項2】 前記非恒久的取り付け手段(36)が、
    前記乾燥カプセルの周面に形成されたねじ山から成るこ
    とを特徴とする請求項1記載の乾燥カプセル。
  3. 【請求項3】 前記非恒久的取り付け手段(36)が、
    クリップ取り付け型であることを特徴とする請求項1記
    載の乾燥カプセル。
  4. 【請求項4】 湿気から保護するために水が装置内に浸
    透するのを防ぐ周縁ガスケット(34)を有することを
    特徴とする前記請求項1乃至3の中のいずれか1項に記
    載の乾燥カプセル。
  5. 【請求項5】 前記第2の開口部(26)が、前記第2
    の側壁(31)の寸法と比べて、相対的に小さい寸法を
    有することを特徴とする請求項4記載の乾燥カプセル。
  6. 【請求項6】 前記第2の開口部(26)の直径が、1
    mm未満であることを特徴とする請求項5記載の乾燥カ
    プセル。
  7. 【請求項7】 前記第1の区画室が取り外し可能であ
    り、前記カプセルの残りの部分から分離し得ることを特
    徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の乾燥カ
    プセル。
  8. 【請求項8】 前記第1の区画室(27)に収容された
    乾燥剤(30)に外部の湿気が達するのを防ぐための取
    り外し可能な栓(41)を備えたことを特徴とする前記
    請求項1乃至7の中のいずれか1項に記載の乾燥カプセ
    ル。
  9. 【請求項9】 内部(32)と外部とを画定するケース
    (11)を有する製品(10)であって、前記請求項1
    乃至8の中のいずれか1項に記載の乾燥カプセル(2
    0)の前記第1の開口部(25)が、前記製品の内部に
    位置するように、前記乾燥カプセルを取り外し可能に取
    り付けられるようにした、少なくとも1つの開口部を有
    することを特徴とする製品。
  10. 【請求項10】 前記製品(10)が、電子的又は機械
    的又は光学的製品であることを特徴とする請求項9記載
    の製品。
  11. 【請求項11】 前記製品(10)の開口部が、前記乾
    燥カプセルの前記第1の開口部(25)を前記ケース
    (11)の内部に位置させ且つ前記透明壁(29)を前
    記ケースの外部に位置させるようにして、前記乾燥カプ
    セルを取り外し可能に取り付け得るようにした、前記ケ
    ース(11)に設けられていることを特徴とする請求項
    10記載の製品。
  12. 【請求項12】 内部(32)と外部(33)とを画定
    するケース(11)を有する製品内部を保護するため
    に、前記請求項1乃至7の中のいずれか1項に記載の乾
    燥カプセルが取り付けられている該乾燥カプセルの使用
    方法。
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