JP2732937B2 - 溶接用フラックス入りワイヤの製造方法 - Google Patents
溶接用フラックス入りワイヤの製造方法Info
- Publication number
- JP2732937B2 JP2732937B2 JP2164260A JP16426090A JP2732937B2 JP 2732937 B2 JP2732937 B2 JP 2732937B2 JP 2164260 A JP2164260 A JP 2164260A JP 16426090 A JP16426090 A JP 16426090A JP 2732937 B2 JP2732937 B2 JP 2732937B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flux
- welding
- pipe
- nitrogen
- wire
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Nonmetallic Welding Materials (AREA)
Description
関する。
スワイヤがある。このシームレスワイヤの製造では、鋼
帯を所要の幅でスリッティングし、スリット後の鋼帯を
成形ロールによりU字形からO字形に漸次成形する。こ
の成形途中で、U字形鋼帯の長手方向に沿った開口から
フィーダによりフラックスを鋼帯谷部に供給する。つい
で、O字形に成形すると同時に、開口の相対するエッジ
面を溶接により接合する。引き続いて、縮径および焼鈍
を繰り返して所望の直径とし、巻き取って製品とする。
法として、低周波溶接、高周波誘導溶接法または高周波
抵抗溶接法が広く用いられている。これらの溶接法は、
いずれもほぼO字形に成形したところで、低周波電流、
高周波電流により開口のエッジ面を溶融温度まで加熱
し、相対するエッジ面を一対のスクイズロールにより圧
接する。
使用して溶接を行った場合、溶接金属中の窒素量が同様
の合金成分系の溶接金属が得られるソリッドワイヤを使
用した場合より多い。このために、溶接金属の靭性が低
下するという問題があった。
495号公報で開示された「溶接用充填ワイヤの製造方
法」がある。この公報に記載された発明の発明者らは、
シームレスワイヤによる溶接金属中の窒素量がソリッド
ワイヤのものに比べて多いのは、シームレスワイヤ中の
空気によるものであることを見出した。そして、上記発
明はこのような知見に基づくものであって、その製造方
法では、鋼管を用いた充填ワイヤの製造においてフラッ
クス充填後真空吸引し、管内空隙に存在する空気を除去
する。ついで、真空吸引後、線引加工により減径後の単
位長さ当たりの管内容積(Vo)および管内フラックス粒
が占める総容積(Vn)から算出される管内空隙度(1−
Vn/Vo)が0.40以下に達するまで管内フラックスを圧縮
する。これにより、実質的に管内への空気の再侵入が防
止されるので、溶接金属中の窒素量の増加を抑えること
ができる。
接用充填ワイヤの製造方法には、次のような問題があっ
た。
備を必要とし、工程が複雑になる。また、フラックスが
充填された管の一端または両端から真空吸引しなければ
ならないで、鋼帯からフラックス入りワイヤを連続的に
製造する場合、連続工程中に真空吸引工程を組み込むこ
とができない。これらのことから、フラックス入りワイ
ヤは高価となる。
とができ、フラックス入りワイヤを廉価に製造すること
ができる製造方法を提供しようとするものである。
は、鋼帯をこれの長手方向に送りながら成形ロールによ
りオープン管に成形し、この成形途中でオープン管の開
口部からフラックスを供給し、開口部の相対するエッジ
面を突合せ溶接し、溶接により得られた管に縮径と焼鈍
とを施す。そして、管の溶接に連続して管内フラックス
密度がタップ密度以上となるまで縮径したのち、この縮
径に連続して最初の焼鈍を管の温度が500℃以上である
時間を20分以内として行う。
はたとえば680〜760℃程度である。焼鈍は、通常の誘導
加熱炉、直接通電加熱炉などの連続式加熱炉により、大
気雰囲気中あるいはN2,H2,Arガス等の雰囲気中で行われ
る。縮径と焼鈍の繰返しは、2〜4回程度である。縮径
した管の内部に空気を侵入させないために、縮径と最初
の焼鈍とは連続して行うことが望ましい。
定したかさ密度)以上としたのは、溶接金属中の全窒素
量の増加を抑えて高い低温靭性を得るためである。
シームレスワイヤが含有する窒素量をできるだけ少なく
する必要がある。このワイヤに含有される窒素として、
管材中の窒素、充填フラックス原料中の窒素などがある
が、さらに焼鈍工程において充填時に管内に巻込まれ、
フラックス粒子間の空隙に内蔵された空気中の窒素によ
りワイヤの窒素量が著しく増加するのでこの増加分も加
わる。
て、通常MnやAlなどの窒化し易い成分を相当量含有する
ものであり、これらが焼鈍時に、管内フラックス粒子間
の空隙に存在する空気中の窒素と反応し、窒化物となり
窒素をワイヤ成分として固定するのでワイヤ成分として
窒素量が著しく増加する。
からの窒素量の合計と、ほぼ同等レベルの値になるべき
溶接金属の窒素量が増加し、低温靭性が劣化するのであ
る。
端部から順次縮径されて行く。したがって、管内空隙部
およびフラックス中の空気は縮径によって後方(管の送
り方向とは逆方向)に押し出され、オープン管の状態に
ある管の開口部から排出される。管内フラックス密度が
タップ密度以上となるまで管を縮径すると、管内に残留
する空気の量は僅かとなる。管内に残留する空気量が微
少であれば、焼鈍の際に管材およびフラックス中の鉄や
マンガンが空気中の窒素により窒化されることも微少と
なり、ワイヤ中の窒素が溶接金属の靭性に与える影響は
小さくなる。
空気中の窒素によるFe、Mn、Alなどの窒化は増す。最初
の焼鈍において、管の温度が500℃以上である時間を20
分以内とすることにより、管材およびフラックス成分の
窒化は効果的に抑えられる。
る。
ながら成形ロールによりオープン管に成形する。鋼帯は
炭素鋼の帯鋼(JIS SPHC)、幅62.9mm、肉厚2.2mm、窒
素量30ppmである。成形する管の外径は21.7mmであり、
成形速度は30m/minであった。
フラックスの処方例を第1表に示す。
/cm3、タップ密度は1.9g/cm3、窒素量30ppmであった。
ジ面を高周波誘導溶接装置により接合溶接する。入熱量
は140〜150kVAであった。
圧延する。圧延スケジュールの例を第2表に示す。
延段階のものを試料とし、焼鈍、冷却、伸線を繰り返
し、製品サイズまで縮径して巻き取った。焼鈍は高周波
誘導加熱炉により行い、焼鈍温度は720℃、500℃以上の
加熱時間は200秒であった。焼鈍後、15秒間空冷したの
ち水冷した。
いて溶接(CO225/min,270A−30V−30cm/min)し、溶
接金属の窒素量の測定結果を第2図に示す。
るほど溶接金属の窒素量は低減し、特にフラックス密度
がタップ密度(1.9g/cm3)以上となるまで、管を縮径す
れば溶接金属の窒素量が40ppm以下となって焼鈍時の窒
化による窒素量の増加を充分抑えられる。
充填された管をフラックス密度がタップ密度以上となる
まで縮径して、管中の空気を排出する。したがって、こ
の発明は空気排出のための特別の設備を必要とせず、既
存の設備によっても実施可能である。このため、窒素量
が微少のフラックス入りワイヤを容易に製造することが
でき廉価に提供することができる。また、管成形から伸
線まで連続してフラックス入りワイヤを製造し、生産効
率の向上を図ることも可能である。
主要工程を示すブロック図、第2図はフラックス密度と
溶接金属の窒素量との関係を示す線図である。
Claims (1)
- 【請求項1】鋼帯をこれの長手方向に送りながら成形ロ
ールによりオープン管に成形し、この成形途中でオープ
ン管の開口部からフラックスを供給し、開口部の相対す
るエッジ面を突合せ溶接し、溶接により得られた管に縮
径と焼鈍とを実施して溶接用フラックス入りワイヤを製
造する方法において、管の溶接に連続して管内フラック
ス密度がタップ密度以上となるまで縮径したのち、この
縮径に連続して最初の焼鈍を管の温度が500℃以上であ
る時間を20分以内として行うことを特徴とする溶接用フ
ラックス入りワイヤの製造方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2164260A JP2732937B2 (ja) | 1990-06-25 | 1990-06-25 | 溶接用フラックス入りワイヤの製造方法 |
DE69119204T DE69119204T2 (de) | 1990-06-21 | 1991-06-21 | Herstellungsverfahren pulver- oder granulatgefüllter rohre |
KR1019920700393A KR960005827B1 (ko) | 1990-06-21 | 1991-06-21 | 분립체 충전관의 제조방법 |
PCT/JP1991/000836 WO1991019590A1 (en) | 1990-06-21 | 1991-06-21 | Method of manufacturing tube filled with powder and granular material |
EP91910841A EP0489167B1 (en) | 1990-06-21 | 1991-06-21 | Method of manufacturing tube filled with powder and granular material |
US07/835,957 US5192016A (en) | 1990-06-21 | 1991-06-21 | Methods for manufacturing tubes filled with powdery and granular substances |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2164260A JP2732937B2 (ja) | 1990-06-25 | 1990-06-25 | 溶接用フラックス入りワイヤの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0455089A JPH0455089A (ja) | 1992-02-21 |
JP2732937B2 true JP2732937B2 (ja) | 1998-03-30 |
Family
ID=15789711
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2164260A Expired - Lifetime JP2732937B2 (ja) | 1990-06-21 | 1990-06-25 | 溶接用フラックス入りワイヤの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2732937B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01192498A (ja) * | 1988-01-26 | 1989-08-02 | Nippon Steel Corp | 溶接用フラックス充填ワイヤの製造方法 |
-
1990
- 1990-06-25 JP JP2164260A patent/JP2732937B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0455089A (ja) | 1992-02-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3363582A1 (en) | Aluminum alloy brazing sheet, method for manufacturing same, aluminum alloy sheet, and heat exchanger | |
EP1961501B1 (en) | Method of manufacturing electric resistance welded tube with excellent weld characteristic | |
EP3363583A1 (en) | Aluminum alloy brazing sheet, and brazing method | |
WO2016084423A1 (ja) | Zn系めっき鋼板のアーク溶接方法およびアーク溶接継手 | |
JP2732937B2 (ja) | 溶接用フラックス入りワイヤの製造方法 | |
JPH08290296A (ja) | 溶接用フラックス入りシームレスワイヤの製造方法 | |
US20050077277A1 (en) | Flux cored wire for gas shield arc welding | |
JP3566862B2 (ja) | 小径管のプラズマ溶接造管方法 | |
JP2792758B2 (ja) | 粉粒体充填管の製造方法 | |
JPH04200801A (ja) | 高δ―Fe系オーステナイトステンレス鋼帯の製造方法 | |
JPH07214106A (ja) | 鋼管の無酸化圧延設備 | |
JP3463574B2 (ja) | 溶接用鋼ワイヤおよびその製造方法 | |
JP2920431B2 (ja) | 溶接用フラックス入りワイヤの製造方法 | |
JP3146890B2 (ja) | 2相ステンレス鋼溶接管の製造方法 | |
JP3461753B2 (ja) | 連続熱間圧延方法 | |
JPH11123591A (ja) | フラックス入りワイヤを再結晶アニールにより製造するための方法 | |
JPH02274849A (ja) | 酸化物分散強化銅合金材の製造方法 | |
JPH05318145A (ja) | 銅/ステンレス鋼複合材料の製造方法 | |
JPH0676621B2 (ja) | 磁気特性と溶接性の優れたセミプロセス無方向性電磁鋼板の製造方法 | |
JPS5861978A (ja) | 製缶溶接電極線用銅線 | |
JP3525191B2 (ja) | Co2 ガス溶接用鋼ワイヤおよびその製造方法 | |
JPH0777674B2 (ja) | アーク溶接特性の優れたアーク溶接用複合ワイヤの製造方法 | |
JPH0481297A (ja) | 溶接用フラックス入りワイヤの製造方法 | |
JPH04305398A (ja) | 溶接用フラックス入りワイヤの製造方法 | |
JPS6224891A (ja) | 溶接用フラツクス入りワイヤの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071226 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081226 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081226 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091226 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091226 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101226 Year of fee payment: 13 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101226 Year of fee payment: 13 |