JP2732679B2 - 紫外線硬化型樹脂の硬化度の測定法 - Google Patents

紫外線硬化型樹脂の硬化度の測定法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、光ファイバの被覆などに用いられている
紫外線硬化型樹脂の硬化度を測定する方法に関し、この
紫外線硬化型樹脂の品質管理を迅速かつ容易に行えるよ
うにするものである。
[従来の技術] 一般に紫外線硬化型樹脂は、ウレタンアクリレート系
やエポキシアクリレート系などの紫外線硬化型のアクリ
ルモノマーが紫外線照射によって硬化して架橋ポリマー
となったものである。紫外線硬化型樹脂の硬化は、紫外
線の照射量、硬化雰囲気気体の種類、流量、硬化温度、
圧力などの種々のパラメータに依存し、これらパラメー
タが相互に関連し合って硬化度が決まる。
したがって、紫外線硬化型樹脂を十分に硬化させるに
は、これらのパラメータをそれぞれ最適化する必要があ
り、このために、紫外線硬化型樹脂の硬化状態を把握す
ることが重要である。
特に光ファイバの製造においては、紡糸後の光ファイ
バ表面に紫外線硬化型樹脂からなる一次被覆を形成する
工程を経るが、この時に上記パラメータを最適化し、紫
外線硬化型樹脂を十分に硬化せしめることは、光ファイ
バの優れた性能を得る上で非常に重要なことである。
従来ではこの紫外線硬化型樹脂の硬化状態を把握する
手段として、紫外線硬化型樹脂のゲル分率を測定する方
法や、動的粘弾性を測定する方法、あるいは動的粘弾性
の測定からガラス転移温度を求める方法、あるいは引張
試験法などが知られている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、上述の方法はいずれも多くの測定時間と手
間を要し、測定に高い精度が要求される不満があった。
特に上記の動的粘弾性測定法では、測定用試料に種々の
制限が加えられるうえに測定誤差が生じ易く、また動的
粘弾性からガラス転移点を求める方法では正確な値が得
られ難い欠点もあった。
[課題を解決するための手段] この発明では、紫外線硬化型樹脂の硬化度を、体積膨
張率測定法により測定したガラス転移温度から求め、こ
れによって紫外線硬化型樹脂を用いた光ファイバ被覆や
その他の製品などの製造管理および品質管理などを容易
に行うことができるようにした。
以下、この発明を詳しく説明する。
紫外線硬化型樹脂の硬化は、通常アクリルモノマーの
付加重合によって三次元網目構造が形成することで進行
する。したがってこの硬化に伴い、上記網目構造の架橋
点の数、すなわちゲル分率が増加することが知られてい
る。そしてこのゲル分率の増加に伴って、樹脂のガラス
転移温度が高くなる。したがって、紫外線硬化型樹脂の
ガラス転移温度は、樹脂の硬化の進行状態に対して一義
的に決まるパラメータであって、このガラス転移温度を
測定し、ある値以上となれば、樹脂の硬化が完了してい
ることを知見することができる。
この発明においては、ガラス転移温度を測定する方法
として体積膨張率測定法が採用される。
体積膨張率とは、一定の圧力下で樹脂の密度が温度に
対して増加する割合を示しており、通常、温度の上昇に
伴って樹脂の分子鎖がミクロな分子運動を開始するガラ
ス転移温度において、樹脂中の自由体積が急増し、これ
に伴って体積膨張率が急変することが知られている。し
たがって体積膨張率測定法により体積膨張率の急変する
温度を測定すれば、目的のガラス転移温度を求めること
ができる。
体積膨張率測定法は、周知慣用の方法によればよく、
ASTM D864に制定されているデラトメータを用いて測定
する方法が好適に採用される。
デラトメータは、第1図および第2図に示したよう
に、ガラス容器1と、ガラス容器1の上部に設けられた
一定の径のガラス毛管2とを備えてなるものであって、
ガラス毛管2の外壁面には目盛りが施されている。
そして測定に際しては、このガラス容器1内に、測定
用の試料3を封入し、ある一定温度におけるガラス毛管
2の液面を目盛りから読み取ることによって、試料3の
密度(d)を求めることができる。またこのガラス容器
1にサーモスタット等により適宜の昇温速度で温度変化
を与えながら、上記ガラス毛管2の液面を読み取り、温
度変化に伴う密度(d)の増加率を求めれば、試料3の
体積膨張率(α)を知ることができる。
測定用試料としては、液体あるいは固体のいずれを用
いることも可能で、液体試料を用いる場合には、第1図
に示すように、重量既知の液体試料3をガラス容器1内
の目盛のある部分まで満たした状態で測定を行う。ただ
しガラス容器1自体の体積膨張率を無視することができ
ないため、体積膨張率既知で試料と反応しないような液
体、例えば水銀などを容器内に満たした状態で上記と同
様の測定を行って、予め容器1自体の体積膨張率を求め
ておき、この値を用いて各測定結果の補正を行う必要が
ある。また固体試料を用いる場合には、第2図に示すよ
うに重量既知の固体試料3を入れた後ガラス容器1を封
じ、残った空間に水銀等4を入れて目盛のある部分まで
満たした状態で、上記と同様の測定を行う。
このような測定によって、各測定温度(T)における
試料の密度(d)が求められると、この密度(d)の温
度変化に伴う変化率を計算することにより、体積膨張率
(α)を知ることができる。またこのような計算以外に
も、各温度における密度(d)を、第3図のように温度
の逆数(1/T)に対してグラフ化すると、グラフの傾き
から容易に体積膨張率(α)を求めることもできる。ま
たこのようなグラフ化を行うと、第3図に示すように
(1/T)〜(d)の屈曲点が存在することが一目瞭然と
なる。この屈曲点は試料の体積膨張率(α)が急変する
転移点であり、試料のガラス転移温度(Tg)を示してい
る。
このような体積膨張率測定を硬化の進行状態に応じて
用意した各試料を用いて行えば、硬化状態の進行度に対
応してそれぞれのガラス転移温度(Tg)が求められ、十
分に高いガラス転移温度(Tg)が得られれば、硬化が十
分に進行していることを知ることができる。またこのよ
うな測定法によれば、試料として液体、固体のいずれを
用いることも可能であるので、紫外線硬化型樹脂の硬化
の進行状態に応じて性状が液体から固体へと変化した各
試料でも、同様の手法により難無く測定を行うことがで
きて便利である。
以下、実施例を示して、この発明を詳しく説明する。
[実施例] 光ファイバ母材から溶融紡糸された外径125μmの光
ファイバ裸線上にウレタンアクリレート系紫外線硬化型
樹脂液を塗布した後、紫外線照射炉内を通過させて、紫
外線硬化型樹脂液を硬化させて一次被覆層を形成し、外
径250μmの光ファイバ素線を作成した。
この光ファイバ素線から紫外線照射量を適宜変えて照
射した時の一次被覆層をそれぞれ剥して、これを試料と
して用い、体積膨張率測定法により密度(d)を測定し
た。測定は、第1図に示したデラトメータを用いて行
い、1℃/分の昇温速度で昇温しながら、各測定温度に
おける密度(d)をそれぞれ測定した。これらの各測定
温度(T)における密度(d)を測定温度の逆数(1/
T)に対してプロットし、得られた(1/T)〜(d)直線
の屈曲点からガラス転移温度(Tg)を求めた。
一方、同じ紫外線硬化型樹脂液を用いて、同様に紫外
線を照射し、紫外線照射量に伴うそれぞれのゲル分率を
測定した。結果を併せて第4図に示した。
第4図より、紫外線照射量が約300mJ/cm2以上では、
ゲル分率が93%と略一定の値を示し、これに伴って光フ
ァイバ被覆層のガラス転移温度(Tg)が約95℃と、一定
の値に収束していることがわかる。すなわちガラス転移
温度(Tg)がこの値以上の範囲にあれば、この被覆層の
硬化がほぼ完了していると見なすことができる。
したがって、製造時に随時光ファイバ素線を採取して
一次被覆層を剥し、同様の手法でガラス転移温度を測定
することで、被覆の硬化状態を管理することができた。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明の紫外線硬化型樹脂の
硬化度の測定法は、体積膨張率測定法により測定したガ
ラス転移温度から、紫外線硬化型樹脂の硬化度を測定す
るようにしたものであるので、被覆の硬化状態を迅速か
つ簡便に、また正確に知ることができる。また、測定に
よって得られたガラス転移温度を所定の範囲内に収まる
ように硬化条件を適宜決めればよいので、製造管理およ
び品質管理が容易となるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、この発明において用いられるデ
ラトメータの一例を示す構成図であって、第1図は測定
用試料として液体試料を用いた場合の該略断面図、第2
図は固体試料を用いた場合の該略断面図であり、 第3図は、体膨張率測定法によって求められた密度と測
定温度との関係の一例を示すグラフであり、 第4図は、実施例での光ファイバ被覆の紫外線照射量と
ガラス転移温度との関係、および紫外線照射量とゲル分
率との関係を示すグラフである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紫外線硬化型樹脂の硬化度を、体積膨張率
    測定法により測定したガラス転移温度から求めることを
    特徴とする紫外線硬化型樹脂の硬化度の測定法。
JP1199104A 1989-07-31 1989-07-31 紫外線硬化型樹脂の硬化度の測定法 Expired - Fee Related JP2732679B2 (ja)

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JPH063299A (ja) * 1992-06-22 1994-01-11 Showa Electric Wire & Cable Co Ltd 光ファイバに被覆された紫外線硬化型樹脂の硬化度判定方法

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