JP2732285B2 - 光学記録媒体 - Google Patents

光学記録媒体

Info

Publication number
JP2732285B2
JP2732285B2 JP1067465A JP6746589A JP2732285B2 JP 2732285 B2 JP2732285 B2 JP 2732285B2 JP 1067465 A JP1067465 A JP 1067465A JP 6746589 A JP6746589 A JP 6746589A JP 2732285 B2 JP2732285 B2 JP 2732285B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
ion
optical recording
recording medium
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1067465A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02248287A (ja
Inventor
剛 三東
知恵子 三原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP1067465A priority Critical patent/JP2732285B2/ja
Publication of JPH02248287A publication Critical patent/JPH02248287A/ja
Priority to US07/794,835 priority patent/US5187043A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2732285B2 publication Critical patent/JP2732285B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、レーザ光特に半導体レーザによる書き込み
記録に適した光学的記録媒体に関し、詳しくは光ディス
クおよび光カード技術に用いうる新規な光学的記録媒体
に関するものである。
[従来の技術] 一般に、光ディスクおよび光カードは、基板の上に設
けた薄い記録層に形成された光学的に検出可能な小さな
(例えば、約1μ)ピットをらせん状又は円形のトラッ
ク形態にして高密度情報を記憶することができる。
この様なディスクに情報を書込むには、レーザ感応層
(記録層)の表面に集束したレーザを走査し、このレー
ザ光線が照射された表面のみにピットを形成し、このピ
ットをらせん状、円形または直線状トラックの形態で形
成する。レーザ感応層(記録層)は、レーザ・エネルギ
ーを吸収して光学的に検出可能なピットを形成できる。
例えば、ヒートモード記録方式では、レーザ感応層(記
録層)は熱エネルギーを吸収し、その個所に蒸発又は融
解により小さな凹部(ピット)を形成できる。また、別
のヒートモード記録方式では、照射されたレーザ・エネ
ルギーの吸収により、その個所に光学的に検出可能な濃
度差を有するピットを形成できる。
この光ディスクおよび光カードに記録された情報は、
レーザ光をトラックに沿って走査し、ピットが形成され
た部分とピットが形成されていない部分の光学的変化を
読み取ることによって検出される。例えば、レーザ光が
トラックに沿って走査され、ディスクにより反射された
エネルギーがフォトディテクターによってモニターされ
る。ピットが形成されている部分は、レーザ光の反射は
低くなりフォトディテクターの出力は低下する。一方、
ピットが形成されていない部分は、レーザ光は充分に反
射されフォトディテクターの出力は大きくなる。
この様な光ディスクおよび光カードに用いる光学的記
録媒体として、これまでアルミニウム蒸着膜などの金属
薄膜、ビスマス薄膜、酸化テルル薄膜やカルコゲナイト
系非晶質ガラス膜などの無機物質を主に用いたものが提
案されている。これらの薄膜は、一般に350〜800nm付近
の波長光で感応性があるとともに、レーザ光に対する反
射率が高いため、レーザ光の利用率が低い等の欠点があ
る。
この様なことから、近年比較的長波長(例えば、780n
m以上)の光エネルギーで光学的な物性変化可能な有機
薄膜の研究がなされている。この様な有機薄膜は、例え
ば発振波長が780nm又は830nm付近の半導体レーザにより
ピットで形成できる点で有効なものである。
しかし、一般に長波長側に吸収特性をもつ有機化合物
は、熱に対して不安定な問題がある。
例えば、光学記録媒体の取扱いは必ずしも空調設備の
整ったオフィスでのみ使用されるわけではなく、運送倉
庫での保管、ドライブ装置の機内昇温等を考慮する必要
があり高温における安定性により優れた媒体が望まれて
いる。特に、光学記録媒体が光カードである場合はカー
ドとしての厚み及び強度の点で中空構造(エアーサンド
イッチ構造)を取ることは困難で、記録層上に直接接着
剤で対向基板を貼合せる貼合せ構造となる。その際に用
いる接着剤としては記録層の書き込み感度を落とさず作
業性に優れるホットメルト系の接着剤が有効である。し
かし、ホットメルト系の接着剤では貼合わせ時に短時間
ではあるが100℃位になる為、記録層はより耐熱性に優
れたものが望まれている。さらに、光カードは個人での
持ち運びによる取扱いとなる場合が多く、粗雑に扱われ
る可能性が高い為、耐熱性を始めとする環境安定性に優
れたものが望まれている。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、この様に現状に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、長波長側に吸収帯をもつ有機薄膜から
なる記録層を有する光学記録媒体を提供することにあ
る。
本発明の別の目的は、高温高湿の環境条件下において
もより安定性の向上した色素薄膜からなる記録層を有す
る光学記録媒体を提供することにある。
本発明の別の目的は感度および記録に伴う光学特性の
変化を向上させた光学記録媒体を提供することにある。
本発明の別の目的は塗工法による製造が可能な光学記
録媒体を提供することにある。
[課題を解決するための手段]および[作用] 即ち、本発明は下記一般式[I],[II],[II
I],[IV]または[V]で表わされるナフトラクタム
系化合物を一種または二種以上含有する記録層を有する
ことを特徴とする光学記録媒体である。
(但し、一般式[I]〜[V]において、R1は置換もし
くは未置換のアルキル基,シクロアルキル基,アルコキ
シ基,アリル基,アリール基またはアラルキル基を表わ
し、R2およびR3は水素原子,ハロゲン原子または1価の
有機残基を表わし、R4〜R19は水素原子,ハロゲン原子
または1価の有機残基を表わす。R13とR14,R14とR15
R15とR16,R16とR17,R17とR18およびR18とR19の組合せ
のうち、少なくとも1つの組合せで置換又は未置換の縮
合環を形成してもよい。Yは置換もしくは未置換の5員
環または6員環を形成する2価の炭素水素基を示す。l
は1,2,3または4、mは1または2、nは0または1、
pは0または1、qは1または2の整数を示す。X
アニオン残基を示す。) 以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の光学記録媒体は、電磁放射線を吸収して熱作
用を受け、かかる熱作用によって光学変化を生じる前記
一般式[I],[II],[III],[IV]または[V]
で表わされるナフトラクタム系化合物を一種または二種
以上含有する薄膜からなる記録層を有することに特徴が
ある。
前記一般式[I],[II],[III],[IV]または
[V]において、式中のR1は、C1〜C20−アルキル基
(これは、フェニル基、ハロゲン原子、C1〜C4−アルカ
ノイル基、カルボキシル基、C1〜C4−アルカノイルアミ
ノ基、C1〜C4−アルコキシルボニル基、C1〜C4−アルコ
キシルカルボニルアミノ基又はC1〜C4−アルキルアニリ
ノ基により置換され及び/又は酸素原子により中断され
ていてもよい)、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、三級
ブチル基、ペンチル基、2−メチルブチル基、ヘキシル
基、2−メチルペンチル基、ヘプチル基、オクチル基、
2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、ノニル基、イ
ソノニル基、デシル基、イソデシル基、ドデシル基、3,
5,5,7−テトラメチルノニル基、イソトリデシル基、ペ
ンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オク
タデシル基、ノナデシル基、エイコシル基(イソオクチ
ル、イソノニル、イソデシル及びイソトリデシルの名称
は俗称であって、オキソ合成により得られるアルコール
に由来する。これに関しては、「ウルマンス・エンチク
ロペディ・デル・テヒニツシエン・ヘミー」4版,7巻,2
16〜217頁及び11巻,435〜436頁参照)、ベンジル基、2
−フェニルエチル基、トリフルオルメチル基、トリクロ
ルメチル基、1,1,1−トリフルオルエチル基、ヘプタフ
ルオルプロピル基、2−メトキルシエチル基、2−エト
キシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3,6−ジオ
キサヘプチル基、3,6−ジオキサオクチル基、3,6,9−ト
リオキサデシル基、プロパン−2−オン−1−イル基、
ブタン−3−オン−1−イル基、2−エチルペンタン−
3−オン−1−イル基、カルボキシルメチル基、2−カ
ルボキシエチル基、3−カルボキシプロピル基、4−カ
ルボキシブチル基、5−カルボキシペンチル基、4−カ
ルボキシ−3−オキサブチル基、アセチルアミノメチル
基、2−(アセチルアミノ)−エチル基、2−(ブチリ
ルアミノ)−エチル基、エトキシカルボニルメチル基、
2−(エトキシカルボニル)−エチル基、3−(メトル
キカルボニル)−プロピル基、エトキシカルボニルアミ
ノメチル基、2−(エトキシカルボニルアミノ)−エチ
ル基、4−メチルアニリノメチル基、2−(4−イソプ
ロピルアニリノ)−エチル基が挙げられ、C5〜C7−シク
ロアルキル基(これはC1〜C4−アルキル基又はハロゲン
原子により置換されていてもよい)、例えばシクロペン
チル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、3−メ
チルシクロペンチル基、4−エチルシクロヘキシル基、
2,3−ジクロルシクロヘキシル基が挙げられ、アリール
基類(これはC1〜C4−アルキル基、C1〜C4−アルコキシ
基、ハロゲン原子又はC1〜C4−ジアルキルアミノ基によ
り置換されていてもよい)、例えばフェニル基、ナフチ
ル基、トリル基、4−メチルフェニル基、4−イソプロ
ピルフェニル基、4−メトキシフェニル基、2,4−ジメ
トキシフェニル基、2−クロルフェニル基、4−ブロム
フェニル基又は4−ジメチルアミノフェニル基などが挙
げられ、アルコキシ基、例えばメトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられ、アリル
基(CH2=CH-CH2−)、アラルキル基、例えばベンジル
基、フェネチル基、α−ナフチルメチル基、β−ナフチ
ルメチル基、カルボキシベンジル基、スルホベンジル
基、ヒドロキシベンジル基などが挙げられるが、上記の
各基を表わす。
R2,R3が結合しているナフタレン環は非置換(水素原
子)でもよく、次の基により置換されていてもよく、あ
るいはベンゾ縮合していてもよい。
R2,R3は、水素原子、ハロゲン原子(塩素原子、フッ
素原子、臭素原子、ヨウ素原子)または1価の有機残基
を表わす。1価の有機残基としては、C1〜C4−アルキル
基、フェニル基、C1〜C4−アルコキシ基、C1〜C20アル
キルチオ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アシルアミノ
基、ニトロ基、シアノ基、C1〜C4−モノ−もしくはジア
ルキルアミノ基、C1〜C4アルキルスルホニル基、C1〜C4
アルコキシスルホニル基、フェニルスルホニル基、C1
C4アルキルフェニルスルホニル基、ヒドロキシスルホニ
ル基、アニリノ基、C1〜C4アルキルアニリノ基、C1〜C4
アルカノイル基、C1〜C4アルカノイルアミノ基、C1〜C4
アルコキシカルボニル基、C1〜C4アルコキシカルボニル
アミノ基、カルバモイル基、C1〜C4−N−モノ−もしく
はN,N−ジアルキルカルバモイル基、スルフアモイル
基、C1〜C4−N−モノ−もしくはN,N−ジアルキルスル
フアモイル基、ウレイド基、C1〜C4−アルキル基により
置換されたウレイド基、フニノキシ基、フエニルチオ基
又は次式で表される基を挙げることができる。
また、R4〜R19は水素原子,ハロゲン原子(塩素原
子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子)又は1価の有
機残基を表わす。
1価の有機残基としては、広範なものから選択するこ
とができるが、特にアルキル基(メチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、n
−アミル、n−ヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘ
キシル、t−オクチルなど)、アルキコシ基(メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなど)、置換もし
くは未置換のアリール基(フェニル、トリル、キシリ
ル、エチルフェニル、メトキシフェニル、エトキシフェ
ニル、クロロフェニル、ニトロフェニル、ジメチルアミ
ノフェニル、α−ナフチル、β−ナフチルなど)、置換
もしくは未置換の複素環基(ピリジル、キノリル、カル
バゾリル、フリル、チエニル、ピラゾリルなど)置換も
しくは未置換のアラルキル基(ベンジル、2−フェニル
エチル、2−フェニル−1−メチルエチル、ブロモベン
ジル、2−ブロモフェニルエチル、メチルベンジル、エ
トキシベンジル、ニトロベンジルなど)、アシル基(ア
セチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、ベンゾイ
ル、トリオイル、ナフトイル、フタロイル、フロイルな
ど)、置換もしくは未置換アミノ基(アミノ、ジメチル
アミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、アセチル
アミノ、ベンゾイルアミノなど)、置換もしくは未置換
スチリル基(スチリル、ジメチルアミノスチリル、ジエ
チルアミノスチリル、ジプロルアミノスチリル、メトキ
シスチリル、エトキシスチリル、メチルスチリルな
ど)、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、チオ−
エーテル基、カルボキシル基、カルボン酸エステル、カ
ルボン酸アミド、シアノ基又は置換もしくは未置換アリ
ールアゾ基(フェニルアゾ、α−ナフチルアゾ、β−ナ
フチルアゾ、ジメチルアミノフェニルアゾ、クロロフェ
ニルアゾ、ニトロフェニルアゾ、メトキシフェニルア
ゾ、トリルアゾなど)を挙げることができる。
また、R13とR14,R14とR15,R15とR16,R16とR17,R
17とR18およびR18とR19の組合せのうち、少なくとも1
つの組合せで置換又は未置換の縮合環を形成してもよ
い。縮合環としては、置換又は未置換の芳香族環(ベン
ゼン、ナフタレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、
メチルベンゼン、エチルベンゼン、メトキシベンゼン、
エトキシベンゼンなど)、複素環(フラン環、ベンゾフ
ラン環、ピロール環、チオフェン環、ピリジン環、キノ
リン環、チアゾール環など)、脂肪族環(ジメチレン、
トリメチレン、テトラメチレンなど)等が挙げられる。
Yは置換又は未置換の5員環もしくは6員環を形成す
る2価の炭化水素基(−CH2-CH2−,−CH2-CH2-CH2−CH=CH−など)を示し、これらの5員環又は6員環は
ベンゼン環、ナフタレン環などと縮合されてもよい。
lは1,2,3または4、mは1または2、nは0または
1、pは0または1、qは1または2の整数を示す。
また、X は、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオ
ン、過塩素酸塩イオン、硝酸塩イオン、ベンゼンスルホ
ン塩酸イオン、p−トルエンスルホン酸塩イオン、メタ
ル硫酸塩イオン、エチル硫酸塩イオン、プロピル硫酸塩
イオン、テトラフルオロホウ酸塩イオン、テトラフェニ
ルホウ酸塩イオン、ヘキサフルオロリン酸塩イオン、ベ
ンゼンスルホン酸塩イオン、酢酸塩イオン、トリフルオ
ロ酢酸塩イオン、プロピオン酢酸塩イオン、安息香酸塩
イオン、シュウ酸塩イオン、コハク酸塩イオン、マロン
酸塩イオン、オレイン酸塩イオン、ステアリン酸塩イオ
ン、クエン酸塩イオン、一水素二リン酸塩イオン、二水
素一リン酸塩イオン、ペンタクロロスズ酸塩イオン、ク
ロロスルホン酸塩イオン、フルオロスルホン酸塩イオ
ン、トリフルオロメタンスルホン酸塩イオン、ヘキサフ
ルオロヒ酸塩イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸塩イ
オン、モリブデン酸塩イオン、タングステン酸塩イオ
ン、チタン酸塩イオン、ジルコン酸塩イオンなどの陰イ
オンを示す。
以下、本発明で用いられるナフトラクタム系化合物の
具体例を下記に列挙するが、これらの制限されるもので
はない。
前記一般式[I]で表わされる化合物の例 前記一般式[II]で表わされる化合物の例 前記一般式[III]で表わされる化合物の例 前記一般式[IV]で表わされる化合物の例 前記一般式[V]で表わされる化合物の例 前記一般式[I],[II]および[III]で表わされ
る化合物は米国特許第2734900号明細書に開示されてい
るシアニンの合成方法と同様に、下記一般式[IV]で示
される化合物と、 (式中、R1,R2,R3およびX は前記定義と同じものを
意味する) アズレン化合物あるいはアズレン化合物誘導体とを、中
間鎖を形成する、例えばマロンジアルデヒド類,または
グルタコンジアルデヒド類,2−クロロ−1−ホルミルヒ
ドロキシエチレンシクロヘキサン,イソホロンの様なヒ
ドロキシ化合物、ジヒドロキシ化合物、カルボニル化合
物、ジアミノ化合物あるいはトリメトキシ化合物等と反
応させることによって合成することができる。
前記一般式[IV]および[V]で表わされる化合物
は、前記一般式[VI]で示される化合物とアズレン化合
物あるいはアズレン化合物誘導体とを、中間鎖を形成す
るスクワリック酸またはクロコン酸と適当な溶媒中で反
応させることによって容易に得ることができる。
本発明の光学記録媒体は、第1図に示す様に、基板1
の上に前記一般式[I]〜[V]で示されるナフトラク
タム系化合物を含有する記録層2を設けることにより形
成することができる。
基板1としては、ポリカーボネート、ポリエステル、
アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、
エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリイミドなどのプラスチ
ック、ガラスあるいは金属類などを用いることができ
る。
記録層2の形成にあたって、前記一般式[I]〜
[V]で示されるナフトラクタム系化合物を一種または
二種以上組合せて用いることができ、さらに他の染料、
例えば、前記一般式[I]〜[V]の化合物以外のナフ
トラクタム系、ポリメチン系、アズレン系、ピリリウム
系、スクアリウム系、クロコニウム系、トリフェニルメ
タン系、キサンテン系、アントラキノン系、シアニン
系、フタロシアニン系、ジオキサジン系、テトラヒドロ
コリン系、トリフェノチアジン系、フェナンスレン系、
アミニウム塩・ジイモニウム塩系、金属キレート錯体系
染料など、あるいは金属および金属化合物など、例えば
Al,Te,Bi,Sn,In,Se,SnO,TeO2,As,Cdなど、あるいは紫外
線吸収剤などと混合分散あるいは積層してもよい。
記録層2は塗布法あるいは蒸着法等の種々の方法によ
り基板1上に形成される。塗布法を用いる場合には、ナ
フトラクタム系化合物を有機溶媒中に溶解あるいは分散
した溶液を基板1上に塗布することによって形成するこ
とができる。また必要に応じて成膜性および塗膜安定性
を考慮してバインダーを記録層中に混合して成膜するこ
ともできる。
塗布の際に使用できる有機溶媒は、前述のナフトラク
タム系化合物を分散状態とするか、或いは溶解状態とす
るかによって異なるが、一般にはアルコール系、ケトン
系、アミド系、エーテル系、エステル系、脂肪族ハロゲ
ン化炭化水素系、芳香族系、脂肪族炭化水素系などの溶
媒を用いることができる。
また、バインダーとしては、例えばニトロセルロー
ス,エチルセルロース,ポリスチレン,ポリビニルピロ
リドン,ポリメチルメタクリレート,ポリアミドなどが
挙げられる。また、必要により、ワックス、高級脂肪
酸、アミド類(例えば、オレイルアミド)を添加剤とし
て用いる。
以上のバインダーにジオクチルフタレート,ジブチル
フタレート,トリクレジルフォスフェート等の可塑剤、
鉱油,植物油等の油剤、更にアルキルベンゼンスルホン
酸ソーダ,ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル等の分散剤及びその他の添加剤を適宜混合させ記録層
の成膜性,塗膜安定性を高めることができる。
塗工は、浸漬コーティング法、スプレーコーティング
法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング
法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティン
グ法、カーテンコーティン法、ローラーコーティング
法、グラビアコーティング法などのコーティング法を用
いて行うことができる。
記録層2中のナフトラクタム系化合物の含有量は通常
40〜100重量%、好ましくは50〜100重量%が望ましい。
40重量%未満では記録層の十分な光吸収性と再生レーザ
ー光に対して十分な光反射率を得ることができない。
また、記録層2の膜厚は100Å〜20μm、好ましくは2
00Å〜1μmが適当である。なお、記録レーザー光に対
して十分な光反射性を有する薄膜を安定に形成でき得る
ならば可能な限り薄いほうがよい。
さらに、本発明の光学記録媒体は、第2図に示すよう
に、記録層2上に記録及び再生レーザー光に対して透明
な保護層3を設けることができる。該保護層3は、基板
1側から光を照射する場合は不透明でも差支えない。
また、第3図に示すように、基板1と記録層2の間に
下引層4を設けても良い。
また、第4図に示す様に、保護層3及び下引層4を共
に用いることも可能である。
下引き層は(a)接着性の向上、(b)水またはガス
などのバリヤー、(c)記録層の保存安定性の向上、
(d)反射率の向上、(e)溶剤からの基板の保護およ
び(f)プレグルーブの形成などを目的として設けられ
る。(a)の目的に対しては高分子材料、例えばアイオ
ノマー樹脂、ポリアミド系樹脂、ビニル系樹脂、天然高
分子、シリコーン、液状ゴムなどの種々の材料もしくは
シランカップリング剤などの種々の物質を用いることが
でき、(b)、(c)の目的に対しては上記高分子材料
以外に無機化合物、例えばSiO2,MgF2,SiO,TiO2,ZnO,Ti
N,SiNなど、金属または半金属、例えばZn,Cu,S,Ni,Cr,G
e,Se,Cd,Ag,Alなどを用いることができる。(d)の目
的に対しては金属、例えばAl,Agなど、または金属光沢
を有する有機薄膜、例えばシアニン染料、メチン染料な
どを用いることができる。そして(e),(f)の目的
に対しては紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹
脂などを用いることができる。下引き層の膜厚は50Å〜
100μm、好ましくは200Å〜30μmが適当である。
また、保護層は、キズ、ホコリ、汚れなどからの保護
および記録層の保存安定性の向上および反射率の向上を
目的として設けられ、その材料としては下引き層と同じ
材料を使用することができる。保護層の膜厚は100Å以
上、好ましくは1000Å以上が適当である。
この際、下引き層および/または保護層中には本発明
の一般式[I]〜[V]のナフトラクタム系化合物が含
有されていてもよい。また、下引き層または保護層には
安定剤、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性
剤、可塑剤などが含有されていてもよい。
さらに、本発明による光学記録媒体の別の構成として
は、第1図から第4図に示した同一構成の2枚の記録媒
体(場合によりその1枚を基板のみとして)を用い記録
層2を内側に配置して密封したいわゆるエアーサンドイ
ッチ構造にしてもよいし、保護層3を介して接着したい
わゆる密着構造(貼り合せ構造)にしてもよい。
本発明の光学記録媒体は、ヘリウム−ネオンレーザ
(発振波長633nm)などのガスレーザの照射によって記
録することも可能であるが、好ましくは750nm以上の波
長を有するレーザ、特にガリウム−アルミニウム−ヒ素
半導体レーザ(発振波長830nm)などの近赤外あるいは
赤外領域に発振波長を有するレーザ光線の照射によって
記録する方法が適している。また、読み出しのために
は、前述のレーザ光線を用いることができる。この際、
書込みと読み出しを同一波長のレーザで行なうことがで
き、また異なる波長のレーザで行なうこともできる。
[実施例] 以下、本発明を実施例に従って詳細に説明するが、こ
れらに限定されるものではない。
実施例1 直径130mmφ、厚さ1.2mmのインジェクション成形によ
りプレグルーブを設けたポリカーボネート(以下、PCと
略記する)基板上に、前記ナフトラクタム系化合物No.
(1)のナフトラクタム系化合物3重量部をジアセトン
アルコール97重量部に溶解させた液をスピナーコーティ
ング法により塗布した後、乾燥して800Åの有機薄膜記
録層を得た。
この様にして作成した光学記録媒体をターンテーブル
上に取り付け、ターンテーブルをモーターで1800rpmに
回転させて、発振波長830nmの半導体レーザを用いて、
基板側より記録層にスポットサイズ1.5μmφ、記録パ
ワー8mW、記録周波数3MHzで情報を書き込み、読み出し
パワー0.8mWで再生し、この再生波形をスペクトル解析
(スキャニングフィルター,バンド幅30KHz)してC/N比
を測定した。
次に、同じ記録媒体を、前記測定条件で記録した部分
を、繰り返し105回読み出し後のC/N比を測定した。
さらに、前記条件で作製した同一の記録媒体を65℃、
85%RHの条件下に2000時間放置して、環境保存安定性試
験を行なった後の透過率(830nm測定)およびC/N比を測
定した。その結果を表1に示す。
実施例2〜9 実施例1で用いたナフトラクタム系化合物No.(1)
の化合物をNo.(6),(9),(12),(16),(2
3),(27),(32),(35)にかえて、実施例1と同
様の方法で記録媒体を作製し、それぞれ実施例2〜9の
光学記録媒体を作製した。
上記実施例2〜9の光学記録媒体を実施例1と同様の
方法で測定した。その結果を表2に示す。
実施例10および11 下記化合物No.(36)および(37)と前記ナフトラク
タム系化合物No.(2)とをそれぞれ1:2の重量比でジア
セトンアルコールに混合し、実施例1と同様の方法で塗
布し、乾燥膜厚850Åの有機薄膜記録層を設け、それぞ
れ実施例10,11の光学記録媒体を作製した。
この様にして作成した実施例10,11の光学記録媒体を
実施例1と同様の方法で測定した。その結果を表3に示
す。
比較例1 実施例10で用いた化合物No.(2)を除いた以外は、
実施例10と同様の方法で光学記録媒体を作製し、同様に
測定した。その結果を表3に併示する。
実施例12 前記化合物No.(7)の化合物2重量部とニトロセル
ロース樹脂(オーハレスラッカー、ダイセル化学(株)
製)1重量部をジアセトンアルコール97重量部に混合さ
せた液をスピナー塗布法により、インジェクション成形
によりプレグルーブを設けた直径130mmφ、厚さ1.2mmの
PC基板上に塗布し、乾燥膜厚1000Åの有機薄膜記録層を
得た。
この様にして作成した光学記録媒体を実施例1と同様
の方法で測定した。その結果を表4に示す。
実施例13〜15 実施例12で用いた化合物No.(7)を前記化合物No.
(11).(18).(25)にかえて、実施例12と同様の方
法で記録媒体を作製し、それぞれ実施例13〜15の光学記
録媒体を作製した。
上記実施例13〜15の光学記録媒体を実施例1と同様の
方法で測定した。その結果を表4に示す。
実施例16 ウォーレットサイズの厚さ0.4mmPC基板上に、熱プレ
ス法によりプレグルーブを設け、その上に前記ナフトラ
クタム系化合物No.(15)の化合物3重量部をジアセト
ンアルコール97重量部に混合させた液をバーコード法に
より塗布した後、乾燥して1000Åの有機薄膜記録層を得
た。さらに、その上にエチレン−酢ビドライフィルムを
介してウォーレットサイズの厚さ0.3mmのPC基板と、熱
ロール法により密着し、密着構造の光学記録媒体を作製
した。
この様にして作製した光学記録媒体をX−Y方向に駆
動するステージ上に取り付け、発振波長830nmの半導体
レーザを用いて、厚さ0.4mmのPC基板側より、有機薄膜
記録層にスポットサイズ3.0μmφ、記録パワー3.5mWで
記録パルス50μsecでY軸方向に情報を書き込み、読み
出しパワー0.3mWで再生し、そのコントラスト比 B=記録部の信号強度)を測定した。
さらに、前記条件で作製した同一記録媒体を実施例1
と同様の条件の環境保存安定性試験を行ない、その後の
透過率およびコントラスト比を測定した。その結果を表
5に示す。
実施例17〜20 2種の前記ナフトラクタム系化合物を表6に示す組合
わせでそれぞれ1:1の重量比でジアセトンアルコールに
混合し、実施例1と同様の方法で塗布し、乾燥膜厚850
Åの有機薄膜記録層を設け、それぞれ実施例17〜20の光
学記録媒体を作製した。
この様にして作製した実施例17〜20の光学記録媒体を
実施例1と同様の方法で測定した。その結果を表6に示
す。
[発明の効果] 以上説明した様に、本発明の光学記録媒体によれば、
長波長側に吸収を有し、半導体レーザ等の長波長発振レ
ーザーを用いても高感度に記録が可能であり、良好なピ
ット形状の形成により、高いC/N比が得られる。
また、塗工法による製造が可能で、熱に対する安定性
の良い、保存性に優れた再生劣化の少ない光学記録媒体
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は各々本発明の光学記録媒体の実施態
様を示す断面図である。 1……基板 2……記録層 3……保護層 4……下引層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−124988(JP,A) 特開 昭62−132681(JP,A) 特開 昭62−216792(JP,A) 特開 昭62−216793(JP,A) 特開 昭62−230857(JP,A) 特開 昭63−77973(JP,A) 特開 平1−165669(JP,A) 特開 平2−190389(JP,A) 特開 平2−190390(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式[I],[II],[III],[I
    V]または[V]で表わされるナフトラクタム系化合物
    を一種または二種以上含有する記録層を有することを特
    徴とする光学記録媒体。 (但し、一般式[I]〜[V]において、R1は置換もし
    くは未置換のアルキル基,シクロアルキル基,アルコキ
    シ基,アリル基,アリール基またはアラルキル基を表わ
    し、R2およびR3は水素原子,ハロゲン原子または1価の
    有機残基を表わし、R4〜R19は水素原子,ハロゲン原子
    または1価の有機残基を表わす。R13とR14,R14とR15
    R15とR16,R16とR17,R17とR18およびR18とR19の組合せ
    のうち、少なくとも1つの組合せで置換又は未置換の縮
    合環を形成してもよい。Yは置換もしくは未置換の5員
    環または6員環を形成する2価の炭化水素基を示す。l
    は1,2,3または4、mは1または2、nは0または1、
    pは0または1、qは1または2の整数を示す。X
    アニオン残基を表す。)
JP1067465A 1989-01-20 1989-03-22 光学記録媒体 Expired - Fee Related JP2732285B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1067465A JP2732285B2 (ja) 1989-03-22 1989-03-22 光学記録媒体
US07/794,835 US5187043A (en) 1989-01-20 1991-11-12 Optical recording medium

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1067465A JP2732285B2 (ja) 1989-03-22 1989-03-22 光学記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02248287A JPH02248287A (ja) 1990-10-04
JP2732285B2 true JP2732285B2 (ja) 1998-03-25

Family

ID=13345733

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1067465A Expired - Fee Related JP2732285B2 (ja) 1989-01-20 1989-03-22 光学記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2732285B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021054890A (ja) * 2019-09-27 2021-04-08 三菱ケミカル株式会社 スクアリリウム系化合物、色素組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置及び赤外線センサ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02248287A (ja) 1990-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5190849A (en) Optical recording medium containing carboxylic acid-base metallic complex and squarylium-base or croconium-base dye
JP2657579B2 (ja) 光情報記録媒体
US4965178A (en) Optical recording medium
JP2732285B2 (ja) 光学記録媒体
JP2827028B2 (ja) 光学記録媒体
JP2732274B2 (ja) 光学記録媒体
JP2732275B2 (ja) 光学記録媒体
US5271979A (en) Optical recording medium containing polymethine compound
JPH0624146A (ja) 赤外吸収化合物及びそれを用いた光記録媒体
JP2994819B2 (ja) 光記録媒体及びその製造方法
JP2577253B2 (ja) 光学記録媒体
JPH0818462B2 (ja) 光学記録媒体
JP2632872B2 (ja) 光学記録媒体
JPH0538877A (ja) 光記録媒体
JPH1158977A (ja) 光記録媒体
JP3005111B2 (ja) 光記録媒体、情報記録方法及び光記録媒体の製造方法
US5187043A (en) Optical recording medium
JPH0966671A (ja) 光記録媒体
JPH0771867B2 (ja) 光情報記録媒体
JPH07133475A (ja) 赤外吸収化合物及びそれを用いた光記録媒体
JP3409101B2 (ja) 光情報記録媒体
JPH0292684A (ja) 光学記録媒体
JPH09147413A (ja) 光情報記録媒体及び記録再生方法
JPH08282107A (ja) 光記録媒体
JPH0294135A (ja) 光学記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees