JP2731827B2 - ウェブ乾燥装置 - Google Patents

ウェブ乾燥装置

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JP2731827B2
JP2731827B2 JP7113632A JP11363295A JP2731827B2 JP 2731827 B2 JP2731827 B2 JP 2731827B2 JP 7113632 A JP7113632 A JP 7113632A JP 11363295 A JP11363295 A JP 11363295A JP 2731827 B2 JP2731827 B2 JP 2731827B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば輪転式印刷機
で印刷したウェブを乾燥する装置に関し、特に、加熱に
より乾燥する場合に、ウェブたるみおよび/または破断
によってウェブが乾燥室内で燃焼して火災となることを
防止するのに好適なウェブ乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】輪転式印刷機で印刷されたウ
ェブはローラ等で排紙装置へ走行するが、使用する紙質
やインキによっては裏移り現象が発生するので、その対
策の一つとしてウェブを搬送中に乾燥装置により乾燥す
ることが行われている。この種の乾燥装置としてはプロ
パンガス等を燃焼した火炎を直接ウェブに向けて加熱す
る方式や赤外線ヒータで加熱する方式等が知られてい
る。これらの方式は装置がコンパクトであり、紫外線イ
ンキおよび紫外線ランプ等の特殊な部材を必要とせず、
特に赤外線加熱方式では可燃性ガスを燃焼させる場合の
ような排ガスの多量発生が無く、クリーンな乾燥方式と
期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの乾燥
装置では加熱源がウェブの近く、例えば赤外線加熱の場
合、赤外線ランプとウェブの間隔は数cmに設けられて
いるため、ウェブが搬送中に何らかの原因でたるんだ
り、破断したり、またはこれらが同時に起こったりした
時には、特にウェブが緩んだりして乾燥室内の加熱源に
近づいたり、接触したりした時にウェブが燃えてしまう
危険性があった。すなわち印刷されたウェブ上には可燃
性のインキおよび溶剤がまだ未乾燥の状態なのでなおさ
ら上記の危険性が高かった。本発明の目的はウェブを加
熱により乾燥する際に、ウェブの破断等により火災が発
生しないウェブ乾燥装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の発明に係るウェブ乾燥装置は乾燥熱源を
有し、ウェブを走行させながら乾燥させる乾燥室と、乾
燥室内、外に設置されたウェブたるみおよび/または破
断を検知する検知手段と、乾燥室のウェブ入口を開閉す
る入口用閉鎖手段と、乾燥室のウェブ出口を開閉する出
口用閉鎖手段と、検知手段からの信号に基づいてそれぞ
れの閉鎖手段の閉動作を行う操作手段とを備え、それぞ
れの閉鎖手段はウェブ切断機能を有し、該閉鎖手段の閉
動作に応じてウェブを切断することを特徴とする。
【0005】また請求項2の発明に係るウェブ乾燥装置
は乾燥熱源を有し、ウェブを走行させながら乾燥させる
乾燥室と、乾燥室内、外に設置されたウェブたるみおよ
び/または破断を検知する検知手段と、乾燥室のウェブ
入口を開閉する入口用閉鎖手段と、乾燥室のウェブ出口
を開閉する出口用閉鎖手段と、検知手段からの信号に基
づいてそれぞれの閉鎖手段の閉動作を行う操作手段と、
それぞれの閉鎖手段の外側に位置させたウェブ切断手段
とを備え、ウェブ切断手段を前記閉鎖手段の閉動作に連
動させることを特徴とする。また請求項3の発明は、請
求項1または2の発明において、乾燥室内のウェブ炎上
を検知する火災検知手段を備え、操作手段が火災検知手
段からの信号に基づいて閉鎖手段の閉動作を行うことを
特徴とする。また請求項4の発明に係るウェブ乾燥装置
は乾燥熱源を有し、ウェブを走行させながら乾燥させる
乾燥室と、乾燥室内、外に設置されたウェブたるみおよ
び/または破断を検知する検知手段と、乾燥室のウェブ
入口を開閉する入口用閉鎖手段と、乾燥室のウェブ出口
を開閉する出口用閉鎖手段と、入口用閉鎖手段及び出口
用閉鎖手段を個別に閉動作を行う操作手段と、検知手段
からの信号によりそれぞれの閉鎖手段の動作指令を操作
手段へ出力する制御手段とを備え、乾燥室の上流側また
は乾燥室内、あるいは乾燥室の下流側のいずれかの箇所
でウェブたるみおよび/または破断が検知されるとそれ
ぞれの閉鎖手段が閉動作され、出口用閉鎖手段の閉動作
が入口用閉鎖手段の閉動作と同時または所定時間遅れて
行われることを特徴とする。また請求項5の発明に係る
ウェブ乾燥装置は乾燥熱源を有し、ウェブを走行させな
がら乾燥させる乾燥室と、乾燥室内、外に設置されたウ
ェブたるみおよび/または破断を検知する検知手段と、
乾燥室のウェブ入口を開閉する入口用閉鎖手段と、乾燥
室のウェブ出口を開閉する出口用閉鎖手段と、検知手段
からの信号に基づいてそれぞれの閉鎖手段の閉動作を行
う操作手段と、乾燥室入口と入口用閉鎖手段および/ま
たは乾燥室出口と出口用閉鎖手段との間に、ほぼ紙幅全
体に渡って圧搾空気をウェブ上方からウェブに向けて噴
出するエアバーを有するエア噴出装置とを備え、ウェブ
破断が検知されるとエアバーから噴き出す空気の力によ
って乾燥室内にあるウェブを取り出すことを特徴とす
る。また請求項6の発明に係るウェブ乾燥装置は乾燥熱
源を有し、ウェブを走行させながら乾燥させる乾燥室
と、乾燥室内、外に設置されたウェブたるみおよび/ま
たは破断を検知する検知手段と、乾燥室のウェブ入口を
開閉する入口用閉鎖手段と、乾燥室のウェブ出口を開閉
する出口用閉鎖手段と、検知手段からの信号に基づいて
それぞれの閉鎖手段の閉動作を行う操作手段と、乾燥室
下流に配置され、ウェブに接触しかつ自由に回転するロ
ーラー及び該ローラーに接離可能な回転体(トロリー)
とからなるウェブ取出し手段とを備え、乾燥室下流側の
ウェブたるみおよび/または破断が検知されるとウェブ
取出し手段の回転体をローラーに接触させ乾燥室内にあ
るウェブを取り出すことを特徴とする。更に請求項7の
発明は、請求項6の発明において、乾燥室の入口側にウ
ェブ切断手段を備え、ウェブ切断手段を閉鎖手段の閉動
作に連動させることを特徴とする。
【0006】
【作用】上記の構成によると、ウェブのたるみや破断が
検出されたとき、操作手段は乾燥室のウェブ出入口を閉
鎖具によって閉じる。これにより、破断等の異常時にウ
ェブの乾燥室内への進入を阻止し、火災発生を防止す
る。仮に火災が発生した場合でも火災範囲を乾燥室のみ
に抑えることができ、乾燥室外部への延焼を防止する。
好ましくはウェブの走行速度に応じて出口用閉鎖具を入
口用閉鎖具より遅いタイミングで閉動作制御を行うこと
により、入口用閉鎖具とウェブ間の摩擦によってウェブ
が切断されても、その切断時点で出口用閉鎖具が閉じて
いないため、乾燥室内にあるウェブは出口から引き出さ
れる。これにより、異常時に乾燥室内にウェブが残存し
にくくなって、火災発生率を大幅に低下させる。
【0007】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面を用いて説明
する。本実施例は輪転式印刷機に適用したもので、赤外
線ヒータを用いた乾燥装置の構成を図1に示す。乾燥室
1の内部には輪転式印刷機(図示せず)により処理され
た印刷紙(ウェブ)2をはさむように上下に赤外線ヒー
タ11が多数本、並設されている。ウェブ2はガイドロ
ーラ3に導かれて乾燥室入口4より乾燥室1の内部に入
り、乾燥された後に乾燥室出口5より出て、次に冷却ロ
ーラ群6で冷却され、折り機や断裁機等から構成される
後処理工程(図示せず)へと送られる。ウェブ走行路の
各所にはウェブたるみ検知とウェブ破断検知を行う検知
器7が設置されており、ウェブ2が何らかの原因でたる
んだり、破断されて緩んだりした時に検知された信号を
後述の乾燥機制御装置に送信する。乾燥室入口4および
乾燥室出口5の近傍にはこれらの出入口を閉じる閉塞具
8および9が設けられており、乾燥機制御装置からの指
令により閉鎖具駆動装置を動作させ、閉鎖具を操作して
出入口の開閉を行う。尚、検知器7はウェブのたるみを
検知する検知器、ウェブの切断を検知する検知器をそれ
ぞれを単独または組み合わせて構成される。
【0008】乾燥室1の側壁には乾燥室1の内部を監視
するための透孔13が設けられており、その透孔13を
通して乾燥室の内部状態が監視できる位置に赤外線検知
機能を持つ火災検知器12が配置される。また、乾燥室
1には送風管14で送られてくる空気が矢印で示すよう
にウェブ2の上面と下面に向かって送風され、排ガスも
矢印に示すように吸込口14bを介して排風管16に排
出される。すなわち、吹出口14aはウエブ2の搬送方
向に対して赤外線ヒータ11に近い側に配置され、吹出
口14aの外側に空気の吸込口14bが配置される。吹
出口に接続された送風管14の途中にアクチュエータに
より作動する切換弁15を設け、この切換弁15を介し
て消火性気体導入管10が接続している。
【0009】本実施例では乾燥室への空気または消火性
気体の導入に共通配管を用い、切換弁によっていずれか
を接続するようにしているが、これに限定されるもので
はない。例えば、空気と消火性気体の導入を別配管で行
い、それぞれの配管に開閉弁を設け、この弁の開閉を制
御するようにしても良い。また切換弁を駆動するアクチ
ュエータは電磁式(ソレノイド)、電動式(モータ)、
またはエア式(圧縮空気)のいずれでも適用できる。
【0010】次に本発明に係るウェブ乾燥装置のシステ
ム構成について説明する。尚、システムの基本構成はウ
ェブを走行させながら乾燥させる乾燥室のウェブ入口お
よび出口を開閉する閉鎖装置と、乾燥室火災の原因とな
るウェブのたるみや破断、および/または乾燥室内の異
常状態を検知する検知装置と、検知装置からの信号に基
づいて前記閉鎖装置の閉動作を行う制御装置からなって
いる。好ましくは乾燥室内で火災が発生した場合の消火
装置を具備する。またウェブの破断により乾燥室内のウ
ェブが外部へ引き出せなくなったり、あるいはウェブが
緩んで乾燥熱源に触れることで燃え出し、それが乾燥室
外のウェブへ延焼するのを防止するため、乾燥室の出入
口近傍でウェブを切断するウェブ切断装置や乾燥室内か
らウェブを乾燥室下流側に強制的に引き出すためのトロ
リー17を操作するトロリー作動装置を具備する。更に
は乾燥室入口近傍の乾燥室上流側および/または出口近
傍の乾燥室下流側におけるウェブの走行を、該正常な走
行方向に対して強制的に変更させるエア噴射装置を具備
する。これらの装置は上記システムの基本構成に取捨選
択されて組み合わされる。ここでは、上記全ての装置を
用いシステム全体構成として説明する。
【0011】図2に制御ブロック図を示す。乾燥機制御
装置20はウェブを加工する本機の運転に同期してウェ
ブ乾燥を行うため、火災判定結果やウェブたるみおよび
/または破断判定結果に基づく制御機能を備えており、
主として乾燥機熱源21の制御、乾燥ウェブ冷却装置2
2による乾燥ウェブの冷却制御、閉鎖具駆動装置23に
よる閉鎖具駆動制御、ウェブ切断装置24によるカッタ
ー駆動制御、アクチュエータ25による切換弁15の切
換操作で空気/不活性ガスの供給制御、エア噴射装置2
6によるエア噴射制御、トロリー作動装置27によるト
ロリー作動制御を、本機運転指令や各種検出器からの検
出信号に基づいて実行する。特に、ウェブたるみおよび
/または破断検知器7や火災検知器12からの検知信号
を受信した時は乾燥機熱源のOFF制御、乾燥室の入口
および出口側の閉鎖具の閉動作やウェブの切断動作、お
よび消火のための不活性ガス導入のタイミング制御など
消火のための制御が行われ、そのためのプログラムが内
蔵されている。
【0012】次に本発明の具体的な態様について説明す
る。 (具体例1)図3に示すシステム構成において、ウェブ
のたるみや破断(以下破断のみ記載する)が検知される
と乾燥機制御装置は閉鎖具駆動装置に指令し乾燥室のウ
ェブ出入口の閉鎖具を作動させ、ウェブ出入口を閉鎖す
る。これにより、破断等の異常時にウェブの乾燥室内へ
の進入を阻止し、火災発生を防止する。仮に火災が発生
した場合でも火災範囲を乾燥室のみに抑えることがで
き、乾燥室外部への延焼を防止することができる。閉鎖
具によりウェブ出入口が閉鎖されるとウェブが閉鎖具と
の摩擦によって切断される可能性が高くなる。場合によ
っては両閉鎖具によって切断されたウェブ片が乾燥室内
に残され、これが燃えるという事態も起こり得る。これ
を避けるため、好ましくはウェブの走行速度に応じて入
口用閉鎖具と出口用閉鎖具の閉動作のタイミングをずら
せる制御を行う。すなわち、ウェブが乾燥室を通過する
時間はウェブの走行速度と乾燥室のウェブ走行方向の長
さによって一定であるから、この通過時間を考慮して入
口用閉鎖具と出口用閉鎖具の閉動作タイミングを制御す
る。つまり、入口用閉鎖具によってウェブが切断された
場合、そのウェブ端が乾燥室出口を通過するタイミング
に合わせて出口用閉鎖具の閉動作を行うようにする。こ
れにより、異常時に乾燥室内にウェブが残存しにくくな
って、火災発生率を大幅に低下させることができる。
【0013】(具体例2)図4に示すシステム構成にお
いて、ウェブの破断や乾燥室の火災発生等の異常が検出
されると乾燥機制御装置は閉鎖具駆動装置に指令し乾燥
室のウェブ出入口の閉鎖具を作動させ、ウェブ出入口を
閉鎖する。これにより、具体例1と同様の作用効果を生
ずるとともに、火災発生を検知したときは閉鎖具の閉動
作が素早く行われ、火災範囲を乾燥室のみに抑えること
ができ、乾燥室外部への延焼を防止することができる。
【0014】(具体例3)ウェブの破断または乾燥室内
に火災が発生したときに、ウェブを乾燥室の出入口近傍
で強制的に切断するウェブ切断装置を設ける。このウェ
ブ切断装置は乾燥室の出入口の双方に配置しても良い
が、少なくとも乾燥室の入口側に配置することにより、
本発明の効果を奏する。刃部を閉鎖具に一体化したウェ
ブ切断装置を組み込んだ基本構成を図5に示す。本例は
閉鎖具の先端に刃部を形成したもので、閉動作により閉
鎖具がウェブ走行路を横切る際にその先端の刃部でウェ
ブを切断する。閉鎖装置とは別個に配置したウェブ切断
装置を図6に示す。本例は閉鎖装置に隣接してウェブ切
断装置(ウェブカッター)が配置され、その刃部は閉鎖
装置の閉動作に関連させてウェブ切断動作を行うように
なっている。この具体例3においてはウェブ切断動作が
乾燥室の入口と出口で同時に行われると切断されたウェ
ブ片が乾燥室内に残存するので、出口側のウェブ切断動
作を遅らせるように制御される。特にウェブカッターを
閉鎖装置と別個に設けたものでは乾燥室出入口のそれぞ
れにおける閉鎖動作とウェブ切断動作を同時または若干
ずらすように制御される。本例によればウェブが乾燥機
上流側で破断された場合の異常発生時には少なくとも乾
燥室入口側のウェブを強制的に切断することにより、緩
んだままの状態で搬送されるウェブの乾燥室への進入が
阻止され、それによる火災発生を未然に防止することが
できる。また乾燥室内あるいは乾燥機下流側で起こるウ
ェブ破断では乾燥室入口側でウェブ切断を行うことによ
り、乾燥室へのウェブ進入を阻止するとともに、乾燥室
内に残るウェブ片をできるだけ少なくすることができ
る。仮に残存したウェブ片が燃えたとしてもその量が少
ないため火災を抑えることができる。
【0015】(具体例4)ウェブの破断を検知する検知
器をウェブ走行路に配し、この検知器からの信号に基づ
いて乾燥機本体、閉鎖装置およびウェブ切断装置を制御
する。図6において、ウェブ破断は乾燥機の上流側、乾
燥室の内部、および乾燥機の下流側で発生するので、そ
れぞれの箇所にウェブ破断検知器を設置する。検知器と
してはウェブ表面に常時接触する感知部を有し、ウェブ
破断時のウェブの緩みに応動して感知部が変位すること
で検知する接触形検知器や、ウェブ表面の反射光または
透過光が破断によって光量が変化することで検知する非
接触形検知器など各種タイプが利用可能である。制御例
として、閉鎖装置のみを制御する場合は検知器からの信
号により閉鎖具の閉動作を行い、乾燥室の入口と出口を
同時または出口を入口より遅らせて閉鎖する。または、
閉鎖装置、ウェブ切断装置、乾燥機本体を制御する場合
は検知器からの信号により乾燥機の熱源を切る、つまり
乾燥機を停止させるとともに、閉鎖具により出入口を閉
じかつウェブを切断する。
【0016】(具体例5)乾燥室内で発生した火災を感
知する火災検知器を設け、この火災検知器からの信号に
より乾燥機本体、閉鎖装置、消火装置、排気装置および
ウェブ切断装置を制御する。図7に火災検知による乾燥
機制御の基本構成を示す。検知器としては火災発生時の
赤外線を感知する赤外線検知器を用いる。制御例とし
て、火災検知器からの信号により閉鎖具の閉動作と乾燥
機の停止動作を行う。また不活性ガスを乾燥室に送り込
んで消火するための消火装置を設け、この消火装置を火
災検知器からの信号によって上記制御に併せて操作す
る。場合によってはウェブ切断装置を組み合わせ、前記
制御と併せてウェブを切断する。このような構成を採る
ことにより、万一乾燥室で火災が発生した場合でもその
火災を乾燥室内に閉じ込めて、乾燥室外部への延焼を阻
止することができるため、運転再開へのメンテナンスを
容易かつ迅速に行うことができる。また消火装置を併用
した場合は極めて短時間で消火することができるので、
その効果は一層増大する。
【0017】(具体例6)ウェブ破断や火災発生が起き
たときに、乾燥室の出入口近傍でウェブ走行方向に対し
て直交する方向にエアを噴射し、このエアをウェブ表面
に作用させて強制的にウェブ走行方向を変更させ、乾燥
室へのウェブ進入を阻止すると同時に、乾燥室通過中の
ウェブを短時間で引き出すものである。エア噴射装置を
組み込んだ基本構成を図8に示す。なお、エア噴射装置
はウェブ走行方向に対して直交する方向に配置されたエ
アバーを含んでおり、このエアバーからエアは噴射され
る。エア噴射装置はウェブ破断の検知信号または火災発
生の検知信号に基づいて制御される。エア噴射制御はウ
ェブ破断がどこで起こったかによって、出入口の双方ま
たはいずれか一方において行われる。すなわち、ウェブ
破断が乾燥機上流側で発生した場合は乾燥機入口側のエ
ア噴射を行わず、出口側のみエア噴射を行う。これによ
り乾燥室に進入しようとするウェブにエアによる抵抗を
与えないようにし、出口側でのエア噴射によるウェブの
引き出しを効果的にする。またウェブ破断が乾燥室内で
発生した場合は入口側と出口側の双方で同時にエア噴射
を行う。これにより乾燥室へのウェブの進入が阻止され
かつ乾燥室内に入ってしまったウェブをエア噴射により
入口側から引き出し、同時に出口側からも乾燥室内のウ
ェブが引き出されるので、乾燥室内にウェブの残存がな
くなる。さらにウェブ切断装置を付加したシステムでは
ウェブ破断が乾燥室上流側または下流側で発生した場
合、ウェブを乾燥室入口で切断し、出口側のエア噴射で
乾燥室内のウェブを引き出すように構成することもでき
る。
【0018】(具体例7)乾燥機下流側には、図9に示
すようにウェブの走行によって回転するローラーを配
し、このローラーにウェブを介して接離可能にトロリー
を設ける。乾燥機下流側でウェブ破断が発生すると乾燥
室内にあるウェブは走行できない状態になるため、破断
検知信号によって乾燥室入り口側閉鎖具および/または
ウェブ切断装置を作動させて乾燥室入口を閉じ、および
/またはウェブを切断するとともに、トロリーをローラ
ーに当接し、ウェブを走行させる。これにより、乾燥室
内にウェブが滞留することがなくなり、ウェブ火災を防
止することができる。
【0019】上記具体例における制御操作の基本はウェ
ブたるみおよび/または破断検知装置としての断紙検知
器でウェブの破断を検知したときに輪転式印刷機の紙送
りおよび乾燥室での加熱を止める通常の操作とともに乾
燥室の乾燥室入口および出口を閉塞具にて閉じて乾燥室
の外部に火災が延焼するのを防止するとともに、ガス導
入管より消火性気体を乾燥室の内部に導入してウェブの
燃焼そのものを防止するものである。しかし、ウェブの
破断が起きたら必ずこの操作を行うのでは復帰の繁雑な
操作が大変であり、実際ウェブの破断箇所によっては上
記の操作が必要でない場合もある。すなわち、乾燥室の
直前の断紙検知器で断紙を検知せず他所で断紙を検知し
たり、その他の理由でウェブの走行が停止せざるを得な
い時は、乾燥室の中のウェブはガイドローラと冷却ロー
ラ群とにより緊張されたままになっているのでウェブは
赤外線ヒーターと接触せず、したがって火災となる危険
性が少ないので輪転式印刷機のウェブの走行および赤外
線加熱を止める(但し乾燥室内の空気の送風排出は止め
ない)通常の操作を行う。
【0020】乾燥室の直前の断紙検知器でウェブの断紙
を検知した時は、ウェブが緩んで赤外線ヒーターと接触
し燃焼する危険性が高いので次の操作を行う。すなわ
ち、先ずウェブの走行および赤外線加熱を止める。それ
と同時に乾燥室のウェブの入口を閉塞具を作動させるこ
とにより閉じる。次いで乾燥室のウェブの出口を閉塞具
を作動させることにより閉じるのであるが、ウェブはそ
の断紙を検知して走行駆動用モータを停止しても直ぐに
は停止せず、特に冷却ローラ群にウェブの張力を調整す
る機能がある場合には、ウェブが緩んで張力低下を阻止
しようと作用するために冷却ローラ群が乾燥室内の残存
するウェブを排出する現象を示す。この現象を利用して
乾燥室出口を閉じるのを乾燥室入口を閉じてから少々時
間が経過した後に行うのが良い。新聞印刷の場合には、
通常の印刷時のウェブの走行速度が10〜8m/秒の速
度であり、ウェブが停止する時には少し遅くなることを
考慮して、乾燥室入口と出口を閉じる時間差を乾燥室の
ウェブ走行方向の長さ1m当たり0.1〜0.16秒と
するのが良い。乾燥室の出口を閉じた後に火災検知器を
作動させて乾燥室内の赤外線量を検知する。
【0021】乾燥室内ではすでに赤外線ヒーターを切っ
ているので赤外線量が低いはずである。しかし、赤外線
検知量が大きい時には乾燥室の内でウェブの燃焼が起き
たものとして切換弁を作動させて消火性気体を乾燥室内
に導入してウェブの燃焼を止める。その後再び乾燥室内
の赤外線量を検知しウェブの燃焼の停止を確認してから
乾燥室の下半分を開けてウェブの燃焼カス等を取り除く
操作を行う。本発明では上記の操作を乾燥機制御装置に
よりシーケンス制御しながら実施する。
【0022】乾燥室に導入する消火性気体としては、ウ
ェブの燃焼を継続し難くさせる物性のガスが良く、例え
ば窒素ガス、COガス、ハロンガス等種々のガスが選
択可能であり、その導入方法については工場内に配管さ
れている場合はそのまま利用でき、小型ボンベを利用す
ることも可能である。また、導入方法としては赤外線ヒ
ーターに近いところに分散して入れる方が赤外線ヒータ
ーを冷却する効果が望めるので好ましいが、ガス量さえ
多ければ一箇所から導入しても差し支えなく、また、導
入する時期も火災検知器でウェブの燃焼を確認した後に
だけ導入するのではなく、ウェブ破断の検知毎に導入し
ても良い。また、火災検知器の設置場所としては図1に
示した位置に限らず、検知が可能であれば、乾燥室内も
しくは冷却ローラ群の付近に乾燥室の内部に向けて設け
ても良い。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、ウェブが破断されたり
緩んだりして乾燥装置の乾燥室内でウェブが燃焼して火
災を起こしたり、その火災が乾燥装置の外にまで延焼す
ることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るウェブ乾燥装置の概略構成図で
ある。
【図2】 本発明に係るウェブ乾燥装置の制御ブロック
図である。
【図3】 本発明の態様を説明するための具体例1のシ
ステム構成を示す図である。
【図4】 本発明の態様を説明するための具体例2のシ
ステム構成を示す図である。
【図5】 本発明の態様を説明するための具体例3のシ
ステム構成を示す図である。
【図6】 本発明の態様を説明するための具体例4のシ
ステム構成を示す図である。
【図7】 本発明の態様を説明するための具体例5のシ
ステム構成を示す図である。
【図8】 本発明の態様を説明するための具体例6のシ
ステム構成を示す図である。
【図9】 本発明の態様を説明するための具体例7のシ
ステム構成を示す図である。
【符号の説明】
1…乾燥装置、2…ウェブ、6…冷却ローラ群、7…ウ
ェブたるみおよび/または破断検知器、8…乾燥室入口
用閉鎖具、9…乾燥室出口用閉鎖具、10…消火用不活
性ガス導入管、11…熱源、12…火災検知器、14…
空気導入管、15…切換弁、16…排ガス管、17…ト
ロリー、20…乾燥機制御装置、21…乾燥機熱源、2
2…乾燥ウェブ冷却装置、23…閉鎖具駆動装置、24
…ウェブ切断装置、25…アクチュエータ、26…エア
噴射装置、27…トロリー作動装置

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥熱源を有し、ウェブを走行させなが
    ら乾燥させる乾燥室と、 乾燥室内、外に設置されたウェブたるみおよび/または
    破断を検知する検知手段と、 乾燥室のウェブ入口を開閉する入口用閉鎖手段と、 乾燥室のウェブ出口を開閉する出口用閉鎖手段と、 前記検知手段からの信号に基づいて前記それぞれの閉鎖
    手段の閉動作を行う操作手段とを備え、 前記それぞれの閉鎖手段はウェブ切断機能を有し、該閉
    鎖手段の閉動作に応じてウェブを切断することを特徴と
    するウェブ乾燥装置。
  2. 【請求項2】 乾燥熱源を有し、ウェブを走行させなが
    ら乾燥させる乾燥室と、 乾燥室内、外に設置されたウェブたるみおよび/または
    破断を検知する検知手段と、 乾燥室のウェブ入口を開閉する入口用閉鎖手段と、 乾燥室のウェブ出口を開閉する出口用閉鎖手段と、 前記検知手段からの信号に基づいて前記それぞれの閉鎖
    手段の閉動作を行う操作手段と、 前記それぞれの閉鎖手段の外側に位置させたウェブ切断
    手段とを備え、 前記ウェブ切断手段を前記閉鎖手段の閉動作に連動させ
    ることを特徴とするウェブ乾燥装置。
  3. 【請求項3】 乾燥室内のウェブ炎上を検知する火災検
    知手段を備え、操作手段が前記火災検知手段からの信号
    に基づいて閉鎖手段の閉動作を行うことを特徴とする請
    求項1または2記載のウェブ乾燥装置。
  4. 【請求項4】 乾燥熱源を有し、ウェブを走行させなが
    ら乾燥させる乾燥室と、 乾燥室内、外に設置されたウェブたるみおよび/または
    破断を検知する検知手段と、 乾燥室のウェブ入口を開閉する入口用閉鎖手段と、 乾燥室のウェブ出口を開閉する出口用閉鎖手段と、 前記入口用閉鎖手段及び出口用閉鎖手段を個別に閉動作
    を行う操作手段と、 前記検知手段からの信号により前記それぞれの閉鎖手段
    の動作指令を前記操作手段へ出力する制御手段とを備
    え、 乾燥室の上流側または乾燥室内、あるいは乾燥室の下流
    側のいずれかの箇所でウェブたるみおよび/または破断
    が検知されると前記それぞれの閉鎖手段が閉動作され、
    前記出口用閉鎖手段の閉動作が入口用閉鎖手段の閉動作
    と同時または所定時間遅れて行われることを特徴とする
    ウェブ乾燥装置。
  5. 【請求項5】 乾燥熱源を有し、ウェブを走行させなが
    ら乾燥させる乾燥室と、 乾燥室内、外に設置されたウェブたるみおよび/または
    破断を検知する検知手段と、 乾燥室のウェブ入口を開閉する入口用閉鎖手段と、 乾燥室のウェブ出口を開閉する出口用閉鎖手段と、 前記検知手段からの信号に基づいて前記それぞれの閉鎖
    手段の閉動作を行う操作手段と、 乾燥室入口と入口用閉鎖手段および/または乾燥室出口
    と出口用閉鎖手段との間に、ほぼ紙幅全体に渡って圧搾
    空気をウェブ上方からウェブに向けて噴出するエアバー
    を有するエア噴出装置とを備え、 ウェブ破断が検知されると前記エアバーから噴き出す空
    気の力によって乾燥室内にあるウェブを取り出すことを
    特徴とするウェブ乾燥装置。
  6. 【請求項6】 乾燥熱源を有し、ウェブを走行させなが
    ら乾燥させる乾燥室と、 乾燥室内、外に設置されたウェブたるみおよび/または
    破断を検知する検知手段と、 乾燥室のウェブ入口を開閉する入口用閉鎖手段と、 乾燥室のウェブ出口を開閉する出口用閉鎖手段と、 前記検知手段からの信号に基づいて前記それぞれの閉鎖
    手段の閉動作を行う操作手段と、 乾燥室下流に配置され、ウェブに接触しかつ自由に回転
    するローラー及び該ローラーに接離可能な回転体(トロ
    リー)とからなるウェブ取出し手段とを備え、 乾燥室下流側のウェブたるみおよび/または破断が検知
    されると前記ウェブ取出し手段の回転体をローラーに接
    触させ乾燥室内にあるウェブを取り出すことを特徴とす
    るウェブ乾燥装置。
  7. 【請求項7】前記乾燥室の入口側にウェブ切断手段を備
    え、前記ウェブ切断手段を前記閉鎖手段の閉動作に連動
    させることを特徴とする請求項6記載のウェブ乾燥装
    置。
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