JP2731472B2 - トロール漁具およびトロール漁法 - Google Patents

トロール漁具およびトロール漁法

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JP2731472B2
JP2731472B2 JP3295969A JP29596991A JP2731472B2 JP 2731472 B2 JP2731472 B2 JP 2731472B2 JP 3295969 A JP3295969 A JP 3295969A JP 29596991 A JP29596991 A JP 29596991A JP 2731472 B2 JP2731472 B2 JP 2731472B2
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喜洋 井上
吉樹 松下
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ZENKOKU SOKOBIKIAMI GYOGYO RENGOKAI
Nichimo Co Ltd
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ZENKOKU SOKOBIKIAMI GYOGYO RENGOKAI
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K73/00Drawn nets
    • A01K73/02Trawling nets
    • A01K73/04Devices for spreading or positioning, e.g. control thereof
    • A01K73/045Devices for spreading or positioning, e.g. control thereof for lateral sheering, e.g. trawl boards

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Animal Husbandry (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、引き網の網口の大きさ
を船上から自由に調整することのできるトロール漁具お
よびこのトロール漁具を用いて行なわれるトロール漁法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、引き網の網口の拡開は大重量で
定型のオッターボードを介して行なわれている。すなわ
ち、船より引き出された左右2本のワープの先端にそれ
ぞれオッターボードが取り付けられ、各オッターボード
にそれぞれオッターペンネントおよびハンドロープ、網
ペンネントを介して引き網の両袖網部が連結されてい
る。網口の拡開幅を調整するためには前記オッターボー
ドの対水迎角を変化させ、受ける水流の強さを調整する
ことが必要で、そのためわざわざ拡開幅の調整のたびに
漁具を揚網し、オッターボードペンネントの取付け位置
等を調整するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、オッタ
ーボードを用いて引き網の網口の拡開幅を調整する従来
方法においては、次のような問題点があった。
【0004】第1に拡開幅を変化させようとして船の速
度を増減しても、実際の前記オッターボードの対水迎角
の変化はわずかで受ける水流の変化もわずかとなり、所
望の大きさに変化させることは非常に困難であった。
【0005】第2に実操業において、魚影を探索しなが
ら引き網を洩網している場合、網口の拡開幅の増減が無
いため、漁具抵抗の変化もなく燃料を節約することが困
難であった。
【0006】第3に燃料の節約、広範な探索活動の実施
のためには漁具を船上に引き揚げておくとよいが、もし
魚影を発見しても漁具を投入セットするまでに相当の時
間を要するため、魚影を見失ってしまったり他船に漁獲
されしまうことがあった。
【0007】第4にオッターボードは大きな形状と大重
量を有するので、網口の拡開幅を調整するために船上に
引き揚げると、その取扱いが非常に困難なものであり、
熟練を要するものであった。
【0008】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、船上から自由に拡網力を調節することができ、
しかも、漁業目的に応じて引き網の網口の拡開幅を適正
に調整することができ、船の燃費も低減することがで
き、取扱いも容易なトロール漁具およびトロール漁法を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のトロール漁具は、引き網の両袖網部の上流
端の近傍およびそれより上流側部分の所定位置に、水流
に対する角度およびまたは面積を可変自在にして拡網体
をそれぞれ配設し、各拡網体の水流に対する角度および
または面積を変化させる可変動作点にリフティングロー
プの下流端部に接続された巻締めロープを連結し、前記
リフティングロープおよび巻締めロープを介して前記両
袖網をほぼ同時に開閉せしめる引張力を作用させるよう
形成したことを特徴とする。
【0010】また、本発明のトロール漁法は、引き網の
両袖網部の上流端の近傍およびそれより上流側部分の所
定位置に、水流に対する角度およびまたは面積を可変自
在にして拡網体をそれぞれ配設し、各拡網体の水流に対
する角度およびまたは面積を変化させる可変動作点に
フティングロープの下流端部に接続された巻締めロープ
を連結し、前記リフティングロープおよび巻締めロープ
を介して前記両袖網をほぼ同時に開閉せしめる引張力を
作用させるように形成したトロール漁具を曳航するトロ
ール漁法において、前記リフティングロープの繰出し長
さを調節することにより、各拡網体の水流に対する角度
およびまたは面積を変化させて前記引き網の網口の開口
度合いを調節することを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明によれば、トロール漁法に従って船上か
らリフティングロープの繰出し長さを調整することによ
り、前記リフティングロープの下流端部に接続されてい
る巻締めロープを介して各拡網体の可変動作点に作用す
る引張力を調整してトロール漁具の拡網体の水流に対す
る角度およびまたは面積をほぼ同時にほぼ左右対称とな
るように変化させて、拡網体の内面が受ける水流の強さ
を可変調整して、引き網の両袖網をほぼ同時に開閉させ
て、引き網の網口の拡開幅が調整される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1から図14につ
いて説明する。
【0013】図1から図5は本発明のトロール漁具の1
実施例を示し、底引き用の引き網に適用したものであ
る。
【0014】全体を示す図1および図2において、図
中、符号1は底引き用の引き網であり、前方の身網2と
後方のコッド網3とによって形成されている。身網2の
両側部の前方にはそれぞれ袖網4が連接されている。身
網2の網口5の上端部を形成するヘッドロープ6には多
数の浮子7、7が固着されており、また、網口5の下端
部を形成するグランドロープ8には多数のグランドボビ
ン9、9が固着されている。本実施例においては、従来
のオッターボードを用いないようにしており、船上から
繰り出された左右2本のワープ10、10の先端にはそ
れぞれベアリング入りのスイベル11を介してタフワー
プ合流部材12が接続されている。各タフワープ合流部
材12と各袖網4の上流側端部の上下端部とは、それぞ
れタフワープ13、13によって連結されている。各タ
フワープ13の途中には、それぞれ適宜位置にスイベル
14が設けられている。
【0015】このように形成されている引き網1に対し
て、本実施例においては、袖網4の先端縁の潮切部に目
合の大きいロープネット状の略三角形のすき流し15が
連接されている。このすき流し15の上流端縁と、各タ
フワープ13、13のタフワープ合流部材12寄りの途
中に設けた各スイベル14、14との間に、図3に示す
ような形状をした拡網体16が設けられている。この拡
網体16は、図4に拡大示された湾曲した金属製の湾曲
枠17、17の間に、ほぼ長方形状のキャンバス部材等
で形成された5枚のカイト18、18…を展張して形成
されている。各カイト18の上下方向長さはすき流し1
5の上流側端縁の約1/7とされている。各カイト18
は上下端縁部分を、湾曲枠17の本体17aと長尺な挟
持部材17bとによって挟持されている。各湾曲枠17
の本体17aの上流側の内面側には、略三角形状のブラ
ケット19がそれぞれ固着されている。上下のタフワー
プ13、13の間には、すき流し15の上流端縁とほぼ
同長のチエン20が展張されており、このチエン20に
前記各ブラケット19の先端部を回動自在に装着して拡
網体16を取付けている。また、上下3個ずつのブラケ
ット19は、タフワープ13の途中に設けたスイベル1
4と連結ワイヤ21をもってそれぞれ連結されている。
また、各湾曲枠17の本体17aの下流端部と、すき流
し15の上流端部の7等分箇所とが6本の連結ワイヤ2
2によって連結されている。各連結ワイヤ22の上流端
には、拡網体16の可変動作点となるリング23がそれ
ぞれ形成されており、これらの各リング23に1本の巻
締めロープ24が順に貫通され、その両端部が船上から
繰り出された1本のリフティングロープ25の下流端部
に一緒に接続されている。このリフティングロープ25
の繰出し長さに応じて拡網体16の水流に対する角度お
よび面積が可変調整される。上下のタフワープ13、1
3のチエン20が連結されている近傍には、それぞれカ
イト18を展張させるための浮子26と沈子27とが固
着されている。また、タフワープ合流部材12には必要
に応じて沈子28を装着するとよい。また、構成各部の
各連結部や各部の途中に、撚じれを除去するスイベルや
スナップリング並びに各種の公知の接続部材を用いると
よい。
【0016】次に、本実施例の作用を説明する。
【0017】まず、船上にある引き網1等を水中に投網
する場合には、引き網1のコッド網4の部分から順に投
網して行くが、本実施例には大型で大重量のオッターボ
ードが無いので、その作業が極めて安全、かつ、容易な
ものとなる。
【0018】水中に投網された引き網1においては、浮
子26と沈子27とにより各拡網体16の各カイト18
が図3に示すように上下方向に正常に展張させられる。
各拡網体16は、ブラケット19および湾曲枠17の本
体17aに対する各連結ワイヤ21、22の連結位置に
応じて、水流に対して上流側を開いた状態で引き網1に
装着されている。この引き網1の水中への投入初期にお
いては、図5の実線に示すように、リフティングロープ
25を十分に繰出して、リング23部分にリフティング
ロープ25の引張力が作用しないようにする。この状態
で、各拡網体16が水流を受け、その外力の外側方向成
分によって各拡網体16とともに引き網1の両側部すな
わち両袖網4、4が互いに離れて行き、引き網1の網口
5が各拡網体16による拡網力の大きさに応じた平衡状
態まで拡大される。
【0019】この網口5の大きさの調整は、リフティン
グロープ19の繰り出し長さを船上から調整することに
より極めて容易に行なわれる。
【0020】即、図3の太矢印に示すように、リフティ
ングロープ25を船上よりリフティングウインチによっ
て巻上げて、巻締めロープ24を介して各リング23の
部分に上流方向に向かう引張力を作用させると、拡網体
16は各ブラケット19のチエン20への連結点を中心
として下流端部を内側に入れるように回動させられて、
水流に対する角度および面積を可変調整される。各拡網
体16による拡網力が最大となる水流に対する角度の大
きさは、ブラケット19の湾曲枠17の本体17aへの
取付け位置および上流側の連結ワイヤ21のブラケット
19への取付け位置に応じて、決定される。従って、図
7に示すように、リフティングロープ25の繰出し長さ
を調整して、各拡網体16の水流に対する角度を同図実
線の初期位置から鎖線の最大拡網力位置までの間におい
て可変調整することにより、引き網1の網口5の開口度
合いを自由に調整することができる。この場合、リフテ
ィングロープ25の下流端から二股状に分岐している巻
締めロープ24を介して引張力を作用させるものである
から、各拡網体16には等しい開度調整力が作用するこ
ととなり、引き網1の両袖網4、4は進行方向に対して
左右対称に開閉され、引き網1の進行方向が変化するこ
ともない。
【0021】漁獲をしない魚群探索時や発見した魚群の
位置まで高速に移動する場合には、図5の破線に示すよ
うに、リフティングロープ25を更に巻上げて、各拡網
体16を最大拡網力位置を越えて回動させて、各拡網体
16の内面を水流と直交させると、各拡網体16による
拡網力がなくなり、引き網1は網口5を次第に閉じてゆ
く。また、リフティングロープ25を更に巻上げて、各
拡網体16の下流端と上流端とを逆転させて、各拡網体
16に作用する外力を網口5を閉じる方向とさせること
により、引き網1の網口5を閉じるようにさせるとよ
い。このように引き網1の網口5が閉じられると、引き
網1の流水抵抗が最小となり、流水抵抗が最小の状態で
引き網1を曳航することにより、高速な移動が可能とな
り、しかも、燃費を低く抑えることができる。
【0022】また、引き網1等の船上への揚網作業は、
投網作業と逆行程で極めて容易に行なわれる。
【0023】図6から図12は、本発明の他の実施例を
示し、底引き用の引き網1に適用したものである。前記
各実施例と同一部分には同一符号を付してある。
【0024】本実施例においては、前記実施例と同様
に、カイトの水流に対する角度および面積を可変調整し
て引き網1の網口5の開度を可変調整するように形成さ
れている。
【0025】本実施例においては、引き網1の袖網4の
潮切部とタフワープ13、13の下流端の近傍部分との
間に亘って、図8に示すような形状のロープネット状の
すき流し29が固着されている。各すき流し29の外側
には、5枚の袋状の拡網体30、30…が袖網4、4の
上流端の上下方向中間部分に並設されている。各拡網体
30は、図9に示すように、水平方向に長いほぼ長方形
状の内側布地30aと、下流端辺が内側布地30aの下
流端辺と同長であり上流端辺が下流端辺より長い略扇形
の外側布地30bとを、それぞれの側部および下流端同
志を接合して上流端縁が開口した袋状に形成されてい
る。また、拡網体30には、上流端縁より流入した水流
が下流側より所定量流出可能とする透孔(図示せず)が
開設されている。そして、各拡網体30、30は、一方
の上流端辺と下流端辺の接合ロープ31をスイベル32
を介して連結されているとともに、他方の下流端の上下
端部を袖網4の上流端の上下端部と連結ワイヤ33、3
3をもって連結されており、上流端に設けた各スイベル
32部分をタフワープ13の途中に設けたスイベル14
に6本の連結ワイヤ21、21…をもってそれぞれ連結
されている。上下方向の中央部分の拡網体30の下流端
縁の中央部分には、拡網体30の可変動作点となるリン
グ34がすき流し29の内側に出るようにして固着され
ている。また、網口5の開度を調整するリフティングロ
ープ25の下流端には、前記両リング34、34に貫通
された1本の巻締めロープ24の両端部が固着されてい
る。この巻締めロープ24の左右の拡網体30、30の
中間位置には、中通しの浮子35が挿通されている。そ
の他は前期実施例と同様に形成されている。
【0026】次に、本実施例の作用を説明する。
【0027】本実施例においても、従来のような大型で
大重量のオッターボードが無いので、引き網1の投揚網
の作業が極めて安全、かつ、容易なものとなる。更に、
本実施例においては、金属製の湾曲枠17も無いため
に、一層作業が容易となる。
【0028】水中に投網された引き網1は、両側部に取
り付けられた拡網体30、30が水流を受け、その外力
の外側方向成分によって各拡網体30ともに引き網1の
両側部すなわち両袖網4、4が互いに離れて行き、網口
5が拡大されてゆく。特に、本実施例においては、各拡
網体30が袋状に形成されているために、網口5の拡開
動作が急速に行なわれる。すなわち、水中に投入された
直後に各拡網体30の内側布地30aと外側布地30b
との間に上流端部より水流が流入して、外側布地30b
を膨らませて、各拡網体30に拡網力が発生するため
に、引き網1は急速に網口5を拡開される。これによ
り、本実施例においては、引き網1を早期に操業可能状
態に展張させることができる。各拡網体30の内側布地
30aと外側布地30bとの間に流入した水流は、両布
地30a、30bに開設された透孔やの下流側の間隙よ
り流出して行く。
【0029】本実施例においては、スイベル14と袖網
4の上流端との間のタフワープ13の長さより、各拡網
体30の水平方向長さと連結ワイヤ21の長さとの和が
若干長いために、図10の実線に示すように、初期状態
においては、巻締めロープ24が弛む程度にリフティン
グロープ25を繰出しておくと、タフワープ13、連結
ワイヤ21および拡網体30の内側布地30aとによっ
て三角形を形成する状態で、各拡網体30に作用する拡
網力と平衡状態となる。
【0030】この平衡状態から網口5の大きさを更に調
整するには、リフティングロープ25を船上に巻上げる
ことにより、極めて容易に行なわれる。すなわち、図1
0の鎖線および図11に示すように、リフティングロー
プ25を巻き取ると、巻締めロープ24が各リング34
部分を上流側へ引上げるために、5枚の拡網体30は下
流端縁の上下方向中央部分をリング34をもって上流側
へ引上げるように変形され、水流に対する角度および面
積を前記初期状態の平衡状態より拡大させられる。これ
により各拡網体30による拡網力が増大して、引き網1
の網口5が拡大される。従って、図10に示すように、
リフティングロープ25の繰出し長さを調整して、各拡
網体30の水流に対する角度を同図実線の初期位置から
鎖線の最大拡網力位置までの間において可変調整するこ
とにより、引き網1の網口5の開口度合いを自由に調整
することができる。
【0031】引き網1の網口5を閉じる場合には、図1
2の実線に示すように、リフティングロープ25を更に
巻き取って、各拡網体30の下流端と上流端とを逆転さ
せて、各拡網体30に作用する外力を網口5を閉じる方
向とさせると、引き網1は網口5を次第に閉じてゆく。
また、前記実施例と同様に同図破線に示すように、各拡
網体30の内面を水流と直交させると、各拡網体30に
よる拡網力がなくなり、引き網1は網口5を次第に閉じ
てゆく。また、同図鎖線に示すように、各拡網体30を
自由状態とさせると、各拡網体30は水流と同方向に流
れて水流に対する面積が無くなり、前記実施例と同様に
引き網1の網口5が閉じられる。このように流水抵抗が
最小の状態で引き網1を曳航することにより、高速な移
動が可能となり、しかも、燃費を低く抑えることができ
る。
【0032】なお、前記各拡網体30は2枚の布地30
a、30bの間に流入した水流を下流側へ流出するよう
に形成しているが、水流を全く流出しない袋状に形成し
て、各拡網体30の形状を両布地30a、30bが最大
に膨んだ状態に保持して、拡網力を発揮するようにして
もよい。また、各拡網体30は1枚の布地により形成す
るようにしてもよい。
【0033】図13および図14は、本発明の更に他の
実施例を示し、底引き用の引き網1に適用したものであ
る。前記実施例と同一部分には同一符号を付してある。
【0034】本実施例においては、拡網体の水流に対す
る角度および面積を可変調整して引き網1の網口5の開
度を可変調整するように形成されている。
【0035】本実施例においては、前記実施例と同様
に、引き網1の袖網4の潮切部とタフワープ13、13
の下流端の近傍部分との間に亘って、ロープネット状の
すき流し29が固着されている。各すき流し29の外側
には、キャンバス部材で製されている4枚の長方形状の
拡網体36、36…が上下方向に並設されている。すな
わち、各拡網体36はその上流端部および下流端部をス
イベル32をもってほぼ一体的になるように連結されて
いる。上下端部の各拡網体36はその下流端を連結ワイ
ヤ33をもって袖網4の上下端部とそれぞれ連結されて
いる。各拡網体36はそれぞれの下流端部を基点として
上流部分を揺動可能とされている。各拡網体36の可変
動作点となる上流端部のスイベル32は、それぞれリフ
ティングロープ25の二股の各ロープ25aの下流端に
設けられたスイベル37と連結ワイヤ38をもって連結
されている。各ロープ25aは途中に浮力調整用の浮子
39が固着されているとともに、上側のタフワープ13
から延出された拘束ワイヤ40の先端のリング41部分
を長手方向移動自在に貫通させられている。その他は前
記実施例とほぼ同様に形成されている。
【0036】次に、本実施例の作用を説明する。
【0037】本実施例においても、従来のような大型で
大重量のオッターボードが無いので、引き網1の投揚網
の作業が極めて安全、かつ、容易なものとなる。
【0038】水中に投網された引き網1は、両側部に取
り付けられた拡網体36、36が水流を受け、その外力
の外側方向成分によって各拡網体36とともに引き網1
の両側部すなわち両袖網4、4が互いに離れて行き、網
口5が拡大されてゆく。
【0039】この網口5の大きさの調整は、リフティン
グロープ25の繰り出し長さを船上から調整することに
より極めて容易に行なわれる。すなわち、図14の実線
状態からリフティングロープ25を更に繰り出すと、同
図鎖線に示すように、拡網体36が引き網1の外側面よ
り一層離間して、水流に対向する角度および面積が大き
くなり、より多くの水流を受けて網口5の拡開幅が拡大
される。一方、図14の実線状態からリフティングロー
プ25を引き上げると、同図破線に示すように、拡網体
36が引き網1の外側面により一層近接して、水流に対
向する角度および面積が小さくなり、当該拡網体36の
水流に対向する面積が小さくなり、網口5の拡開幅が減
少される。
【0040】また、図14の破線に示すように、リフテ
ィングロープ25をゆるめて拡網体36の上流端部分を
下流端部分より下流側に流れるようにすると、各拡網体
36が水流から受ける力は網口5を閉じる方向に働き、
引き網1の網口5が閉じられ、引き網1の流水抵抗が最
小とされる。また、リフティングロープ25を更に繰出
して、各拡網体36を自由状態とさせると、各拡網体3
6は水流と同方向に流れて水流に対する面積が無くな
り、前記実施例と同様に引き網1の網口5が閉じられ
る。このように流水抵抗が最小の状態で引き網1を曳航
することにより、高速な移動が可能となり、しかも、燃
費を低く抑えることができる。
【0041】なお、本実施例における拡網体36を前記
実施例の拡網体30のように袋状に形成するようにして
もよい。
【0042】なお、拡網体16、30、36の引き網1
への取り付け位置は、すき流し15、29や連結ロープ
を利用して袖網4の上流端の近傍およびそこより更に上
流側の所望位置に使用目的等に応じて変更するとよい。
また、拡網体30、36は、その形状を長方形以外の形
状としてもよい。更に、中層引き用の引き網にも本発明
を同様にして適用することができる。
【0043】また、本発明は前記各実施例に限定される
ものではなく、必要に応じて変更することができる。
【0044】
【発明の効果】このように本発明の、トロール漁具およ
びトロール漁法は構成され作用するものであるから、船
上からリフティングロープの繰出し長さを調整すること
により、自由に拡網力を調節することができ、しかも、
漁業目的に応じて引き網の網口の拡開幅を適正に調整す
ることができ、また、船の高速移動時には引き網の網口
を閉じて流水抵抗を大きく低減させることができ、船の
燃費も低減させることができ、取扱いも容易となる等の
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトロール漁具の1実施例を示す全体斜
視図
【図2】図1の漁具の要部の拡大側面図
【図3】拡網体の斜視図
【図4】拡網体の一部分解拡大斜視図
【図5】図1の漁具の使用態様を示す平面図
【図6】本発明のトロール漁具の他の実施例を示す全体
斜視図
【図7】図6の漁具の要部の拡大側面図
【図8】すき流しの平面図
【図9】拡網体の斜視図
【図10】図6の漁具の使用態様を示す平面図
【図11】拡網体の変形状態を示す斜視図
【図12】図6の漁具の他の使用態様を示す平面図
【図13】本発明のトロール漁具の更に他の実施例を示
す図2と同様の図
【図14】図13の漁具の使用態様を示す平面図
【符号の説明】
1 引き網 5 網口 16、30、36 拡網体 24 巻締めロープ 25 リフティングロープ
フロントページの続き (73)特許権者 999999999 コンテックト ロシア連邦、690019、ヴラディヴォスト ーク、ファースト メイ ストリート、 2 (73)特許権者 999999999 社団法人 全国底曳網漁業連合会 東京都港区虎ノ門1丁目1番16号 (73)特許権者 999999999 ニチモウ 株式会社 東京都千代田区大手町2丁目6番2号 (72)発明者 ボイツォヴ、アナトリー、ニコラエビッ チ ソビエト連邦、690019、ヴラディヴォス トーク、ファースト メイ ストリー ト、2 パシフィック、デパートメン ト、オブ、パースペクティブ、サイエン ティフィック、フッシャーリング、リサ ーチ(ターニフ)内 (72)発明者 ヴィサヤジン、オレグ、アナトリエビッ チ ソビエト連邦、690019、ヴラディヴォス トーク、ファースト メイ ストリー ト、2 パシフィック、デパートメン ト、オブ、パースペクティブ、サイエン ティフィック、フッシャーリング、リサ ーチ(ターニフ)内 (72)発明者 キム、イゴール、ドミトリエビッチ ソビエト連邦、690019、ヴラディヴォス トーク、ファースト メイ ストリー ト、2 パシフィック、デパートメン ト、オブ、パースペクティブ、サイエン ティフィック、フッシャーリング、リサ ーチ(ターニフ)内 (72)発明者 ジキン、ウラディミル、イグナチェビッ チ ソビエト連邦、690019、ヴラディヴォス トーク、ファースト メイ ストリー ト、2 パシフィック、デパートメン ト、オブ、パースペクティブ、サイエン ティフィック、フッシャーリング、リサ ーチ(ターニフ)内 (72)発明者 井上 喜洋 東京都中野区東中野4丁目18番5号 (72)発明者 松下 吉樹 千葉県浦安市富士見3丁目14番29号 バ ウ浦安208 (72)発明者 木下 弘実 東京都千代田区大手町2丁目6番2号 ニチモウ株式会社内 (56)参考文献 特公 昭51−36(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引き網の両袖網部の上流端の近傍および
    それより上流側部分の所定位置に、水流に対する角度お
    よびまたは面積を可変自在にして拡網体をそれぞれ配設
    し、各拡網体の水流に対する角度およびまたは面積を変
    化させる可変動作点にリフティングロープの下流端部に
    接続された巻締めロープを連結し、前記リフティングロ
    ープおよび巻締めロープを介して前記両袖網をほぼ同時
    に開閉せしめる引張力を作用させるように形成したこと
    を特徴とするトロール漁具。
  2. 【請求項2】 引き網の両袖網部の上流端の近傍および
    それより上流側部分の所定位置に、水流に対する角度お
    よびまたは面積を可変自在にして拡網体をそれぞれ配設
    し、各拡網体の水流に対する角度およびまたは面積を変
    化させる可変動作点にリフティングロープの下流端部に
    接続された巻締めロープを連結し、前記リフティングロ
    ープおよび巻締めロープを介して前記両袖網をほぼ同時
    に開閉せしめる引張力を作用させるように形成したトロ
    ール漁具を曳航するトロール漁法において、前記リフテ
    ィングロープの繰出し長さを調節することにより、各拡
    網体の水流に対する角度およびまたは面積を変化させて
    前記引き網の網口の開口度合いを調節することを特徴と
    するトロール漁法。
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