JP2731405B2 - 分離型光ピックアップ装置における光軸ずれ補正方法 - Google Patents

分離型光ピックアップ装置における光軸ずれ補正方法

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JP2731405B2 JP63305580A JP30558088A JP2731405B2 JP 2731405 B2 JP2731405 B2 JP 2731405B2 JP 63305580 A JP63305580 A JP 63305580A JP 30558088 A JP30558088 A JP 30558088A JP 2731405 B2 JP2731405 B2 JP 2731405B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、分離型光ピックアップ装置における光軸ず
れ補正方法に関する。
[従来の技術] 光ピックアップ装置は、光ディスク等の光情報記録媒
体に対して情報の記録および/または再生を行うための
装置として良く知られ、種々の方式のものが実用化され
ている。
従来の光ピックアップ装置では、アクセス動作やトラ
ツキング操作は光ピックアップ装置を一体として行って
おり、光ピックアップ装置の重量が高速アクセスに対す
る障害となっていた。
かかる点に鑑みて、近来、光ピックアップ装置を固定
光学系と移動光学系とにより構成し、固定光学系の方は
これを固定し、移動光学系の移動によりアクセスを行う
ようにした分離型光ピックアップ装置が提案されてい
る。
分離型光ピックアップ装置の固定光学系には、半導体
レーザーを含む光射出系と、トラックエラー信号、フォ
ーカスエラー信号、RF信号を検出する信号検出系とが含
まれる。また、移動光学系には、対物レンズとフォーカ
スアクチュエーターと、トラッキングアクチュエーター
と偏向部材が含まれる。移動光学系はまた、上記トラッ
キングアクチュエーターと偏向部材とに変えてトラツキ
ングミラー系が含まれることもある。
フォーカスアクチュエーターは、固定光学系側からの
レーザー光束が、適正に光情報記録媒体の記録面上に集
束するように対物レンズをその光軸方向へ変位させるた
めのものである。
また、トラッキングアクチュエーターは、上記レーザ
ー光束の集束位置がトラック上からそれないように対物
レンズを光軸直交方向へ変位させるためのものである。
また、トラッキングミラー系は、トラッキングミラー
の傾きを変えて対物レンズに入射するレーザー光束の向
きを変え、トラッキングを行う。
トラッキングアクチュエーターにより対物レンズの位
置を光軸直交方向に変位させると、対物レンズの光軸が
固定光学系側からの入射光束の光軸と平行にずれる。ま
た、トラッキングミラー系によるトラッキングの際に
は、対物レンズの光軸に対し入射光束の光軸が傾く様に
ずれる。
[発明が解決しようとする課題] このような光軸ずれが生ずると、固定光学系から射出
するレーザー光束の光軸と、光情報記録媒体で反射され
て移動光学系を介して固定光学系に再入射する光束の光
軸がずれる。そしてかかる光軸ずれは、フォーカスエラ
ー信号に誤差を生じたり、光情報記録媒体上での光スポ
ットの径が変動したり、対物レンズのトラッキング方向
の移動やトラッキングミラーの回転がこれらの可動範囲
を越えてしまったりする不具合の原因となる。
このような問題を解決する方法として、LEDと受光素
子の組合せによる光検知手段を移動光学系に搭載して、
対物レンズのトラッキング方向の位置を検出したり、ト
ラッキングミラーの態位を検出し、その結果にもとづき
駆動系により移動光学系を変移させて光情報記録媒体と
移動光学系の位置関係を正常に保ち、上記光軸ずれが最
小限に抑えられるようにすることが意図されている。
しかし、この方法は光検知手段を移動光学系に搭載す
るところから、光検知手段の分だけ移動光学系の重量が
増大し、分離型光ピツクアップ装置の利点を損なうもの
であり、また、光検知手段が移動光学系の移動の際、移
動に伴うノイズの影響を受けやすく、信頼性の面でも問
題がある。
さらに近来、分離型光ピックアップ装置の利点をさら
に生かすために、トラッキングミラー系を固定光学系の
側に設けることが意図されている。しかし、このように
しても上記光軸ずれの問題の解決は必要であり、トラッ
キングミラーの態位を検出するための光検出手段も固定
光学系に設ける必要がある。この型の光ピックアップで
は、上記光検出手段の固定光学系への搭載が設計上の大
きな障害となっている他、トラッキングミラーの態位検
出の精度が、移動光学系のシーク位置に応じて変化する
ので単にトラッキングミラーの態位を検出しただけでは
適正な光軸補正が出来ないという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであっ
て、その目的とする所は上述のごとき分離型光ピックア
ップ装置に於いて、移動光学系の重量を増大させること
なく適正な光軸合わせが可能な、新規な光軸ずれ補正方
法の提供にある。
[課題を解決するための手段] 以下、本発明を説明する。
本明細書においては、3つの光軸合わせ方法が提案さ
れる。
請求項1の発明は、「半導体レーザーを含む光出射系
と、トラックエラー信号、フォーカスエラー信号、RF信
号を検出する信号検出系とを含む固定光学系」と、「対
物レンズとフォーカスアクチュエーターとトラッキング
と偏向部材とを有する移動光学系」とを有し、「移動光
学系を駆動系により、光情報記録媒体の半径方向へ変位
させて、情報の記録及び/又は再生を行う分離型光ピッ
クアップ装置において、トラッキングに伴う、対物レン
ズへの入射光束の光軸と対物レンズ光軸とのずれを補正
する方法」であって、以下の点を特徴とする。
即ち、上記信号検出系に、トラック対応方向の分割線
を有する分割受光素子を配する。そして、分割受光素子
の上記分割線の両側の受光量の差に応じた信号を上記対
物レンズの位置検出信号として、駆動系により移動光学
系を、位置検出信号を0とするように駆動する。
請求項2の発明は、「半導体レーザーを含む光射出系
と、トラックエラー信号、フォーカスエラー信号、RF信
号を検出する信号検出系とを含む固定光学系」と、「対
物レンズとフォーカスアクチュエーターとトラッキング
ミラー系とを有する移動光学系」とを有し、「移動光学
系を駆動系により、光情報記録媒体の半径方向へ変位さ
せて、情報の記録及び/又は再生を行う分離型光ピック
アップ装置において、トラッキングに伴う、対物レンズ
への入射光束の光軸と対物レンズ光軸とのずれを補正す
る方法」であって、以下の点を特徴とする。
即ち、信号検出系に、トラック対応方向の分割線を有
する分割受光素子を配する。そして、分割受光素子の上
記分割線の両側の受光量の差に応じた信号を上記トラッ
キングミラー系におけるトラッキングミラーの態位検出
信号として、駆動系により移動光学系を、態位検出信号
を0とするように駆動する。
請求項3の発明は、「半導体レーザーを含む光射出系
と、トラックエラー信号、フォーカスエラー信号、RF信
号を検出する信号検出系と、トラッキングミラー系とを
含む固定光学系」と、「対物レンズとフォーカスアクチ
ュエーターと偏向部材とを有する移動光学系」とを有
し、「移動光学系を駆動系により、光情報記録媒体の半
径方向へ変位させて、情報の記録及び/又は再生を行う
分離型光ピックアップ装置において、トラッキングに伴
う、対物レンズへの入射光束の光軸と対物レンズ光軸と
のずれを補正する方法」であって、以下の点を特徴とす
る。
即ち、信号検出系に、トラック対応方向の分割線を有
する分割受光素子を配する。そして、分割受光素子の上
記分割線の両側の受光量の差に応じた信号を上記トラッ
キングミラー系におけるトラッキングミラーの態位検出
信号とするとともに、この態位検出信号を移動光学系の
シーク位置に応じて補正して態位検出補正信号となし、
駆動系により移動光学系を、態位検出補正信号を0とす
るように駆動する。
なお、上記請求項1〜3の発明とも、トラッキングは
プリウォブリング法により行われる。
[作用] 上記の如く、請求項1〜3の発明とも、対物レンズの
位置検出やトラッキングミラーの態位検出は、固定光学
系の側で行う。また、「トラック対応方向の分割線を有
する分割受光素子」は信号検出系に設けられる。このこ
とは上記位置検出や態位検出が光情報記録媒体からの戻
り光を用いて行われることを意味し、従ってこれらを検
出のために専用の光源は必要ない。
また、上記「分割受光素子」は、実施例で説明するよ
うに、対物レンズの位置検出やトラッキングミラーの態
位検出用に専用のものを設けることもできるが、フォー
カシングエラー信号やトラッキングエラー信号、RF信号
の検出用のものを兼用することもできる。
前述の如く、「光軸ずれ」があると固定光学系から射
出するレーザー光束の光軸に対して、光情報記録媒体か
ら固定光学系に再入射する戻り光束の光軸がずれるの
で、本発明では、このずれを信号検出系を利用して検出
するのである。
さらに、請求項3の発明では、分割受光素子を通じて
検出されるトラッキングミラーの態位検出信号が、さら
に移動光学系のシーク位置に応じて補正される。
[実施例] 以下、図面を参照しながら具体的な実施例に即して説
明する。
第1図は、請求項1の発明の実施例を示している。図
中、符号1は固定光学系を示している。
半導体レーザー10およびカップリングレンズ12は光射
出系を構成し、この光射出系からは平行光束化されたレ
ーザー光束が射出し、偏向ビームスプリッター14および
1/4波長板16を透過すると、固定光学系1から射出し移
動光学系に入射する。
移動光学系は、ガイドレール40上を光情報記録媒体と
しての光ディスク50の半径方向へ移動可能なキャリジ34
を有し、このキャリジ34に偏向部材としての偏向プリズ
ム30と対物レンズ32とフォーカスアクチュエーター38と
トラッキングアクチュエーター32が搭載されている。
固定光学系1からの光束は先ず偏向プリズ30により反
射されて進行方向に光ディスク50側へ偏向され、次いで
対物レンズ32により光ディスク50の記録面上に集束され
る。
光ディスク50からの反射光束は再度対物レンズ32を透
過し、偏向プリズム30を介して戻り光となって固定光学
系1の1/4波長板16に入射する。そして1/4波長板16を透
過すると偏向ビームスプリンター14により第1図下方へ
向けて反射され、ビームスプリッター18により2光束に
分離される。分離された一方の光束は集束レンズ20によ
り集束光束となってシリンドリカルレンズ22に入射し、
非点収差を与えられて受光素子24に受光される。受光素
子24からは、公知の非点収差法によるフォーカスエラー
信号とプリウォブリング法によるトラッキングエラー信
号が得られる。これらの信号に基づき、フォーカスアク
チュエーター38、トラッキングアクチュエーター36をサ
ーボ駆動して対物レンズ32を変位させ、フォーカシング
とトラッキングとを行なう。
さてビームスプリッター18により分離された他方の光
束は略平行光束のまま受光素子26に受光される。受光素
子26は分割線26Aを持つ2分割の「分割受光素子」であ
り、分割線26Aの方向は光ディスク50に於けるトラック
方向と対応している。即ち、第1図で左右方向はトラッ
クに直交する方向であり、同時に分割線26Aにも直交す
る方向である。
1/4波長板16、偏向ビームスプリッター14、ビームス
プリッター18、集光レンズ20、シリンドリカルレンズ2
2、受光素子24,26は信号検出系を構成している。
さて、受光素子26に入射する光束はレーザー光束であ
るから、その強度はガウス分布に類似した分布となって
いる。この光強度分布の、受光素子26上での状態を第2
図の曲線2−1,2−2で示す。
受光素子26の分割線26Aの位置は、固定光学系1から
射出する光束の光軸と、移動光学系からの戻り光の光軸
にずれが無いとき、即ち固定光学系1からの光束の光軸
が対物レンズ32の光軸と一致しているとき、第2図
(I)に示すように前記強度分布2−1の最大値の位置
が分割線26Aの上にあるように定められている。従って
「光軸ずれ」のない状態では、受光素子26の受光部x,y
への入射光量が等しいが、「光軸ずれ」が発生すると各
受光部x,yの受光量は、強度分布2−2が分割線26Aに対
して非対称となって互いに等しくなくなる。
従って各受光部x,yから得られる出力を光電変換して
得られる電圧信号Vx,Vyから(Vx−Vy)を作ると、この
信号は対物レンズ32の光軸と、固定光学系1から対物レ
ンズ32へ入射する光束の光軸とのずれに比例している。
従って、この(Vx−Vy)を対物レンズ32の「位置検出
信号」とし、この位置検出信号に基づき移動光学系のキ
ャリジ34を光ディスク半径方向へ移動させ、上記位置検
出信号を0とするようにサーボ制御する。この制御の駆
動はシークモーターを使って行なう。このようにすれば
トラッキングに伴う対物レンズ32の移動に追従して、対
物レンズ32の光軸とこれに入射する固定光学系1からの
光束の光軸のずれが、常に小さくなるように移動光学系
全体が変位するので、「光軸ずれ」は常に最小ととなる
ように補正される。
なおRF信号としては、受光素子24の出力の和を光電変
換したもの、あるいは受光素子24,26の出力の総和を光
電変換したものを採用すれば良い。
第3図は、請求項2の発明の1実施例を示している。
繁雑を避けるために混同の恐れがないものに付いては、
第1図に於けると同一の符号を用いた。固定光学系1
は、第1図のものと同一である。移動光学系は、キャリ
ジ35に対物レンズ32フォーカスアクチュエーター38とと
もにトラッキングミラー系が搭載されている。
トラッキングミラー系は、図に示すトラッキングミラ
ー37と、これを揺動中心Pの回りに揺動させる揺動機構
(図示されず)とにより構成されており、トラッキング
ミラー37の揺動により、対物レンズ32への入射光束の方
向を偏向させてトラッキングを行なう。このトラッキン
グ方式では、トラッキング操作に伴い、対物レンズ32へ
の入射光束の光軸と対物レンズ光軸とが交差するように
光軸ずれを生じる。しかし、この実施例の場合も、受光
素子26から得られる信号(Vx−Vy)は、この「光軸ず
れ」に比例するので、(Vx−Vy)をトラッキングミラー
37の態位検出信号とし、この態位検出信号に基づき移動
光学系のキャリジ35を光ディスク半径方向へ移動させ、
上記位置検出信号を0とするようにサーボ制御すること
により、良好な光軸ずれ補正を行なうことができる。
第4図は、請求項1の発明の別の実施例を示してい
る。第1図の実施例との差異は、固定光学系1Aに於ける
信号検出系がビームスプリッター18の代わりに偏向プリ
ズム19を有し、戻り光の全てが受光素子25に入射する点
にある。
即ち、この実施例では、RF信号、フォーカスエラー信
号、トラッキングエラー信号、対物レンズの位置検出信
号の全てを受光素子25の出力から得るのである。
戻り光は集光レンズ20により集束され、さらにシリン
ドリカルレンズ22により非点収差を与えられて受光素子
25に入射する。
受光素子25は、第5図に示すように通常の4分割受光
素子にさらに1本の分割線25−1を加え、受光面を6つ
の受光部a,b,c1,c2,d1,d2に分割し、各受光部a,b,c1,
c2,d1,d2から、それぞれ得られる出力を光電変換して電
圧信号A,B,C1,C2,D1,D2が得られるようにした「分割受
光素子」である。分割線25−1の方向は光ディスク50に
於けるトラックの方向と対応しているう。受光素子25は
入射光束の光束断面形状5−1が、合焦状態で円形とな
るような位置に配備され、且つ、「光軸ずれ」が無いと
き入射光束の光軸位置が分割線の交点に一致するように
位置調整されている。
従って、フォーカシングは信号(A+B)−(C1+C2
+D1+D2)をフォーカスエラー信号として、これを0と
するようにフォーカスアクチュエーター38をサーボ駆動
すれば良い。またRF信号としては(A+B+C1+C2+D1
+D2)を採用すれば良い。
さらに、対物レンズ32の位置検出信号としては、第1
図の実施例の場合と同じ理由により、分割線25−1の両
側の受光量の差に対応する信号(A+C1+D1)−(B+
C2+D2)を採用し、この信号に基づき、これを0とする
ようにキャリジ34をシークモーターによりサーボ駆動す
れば所望の光軸ずれ補正を行なうことができる。
また、この実施例の場合トラッキングは公知のプリウ
ォブリング法により行なえば良い。
この方法は以下のように行なわれる。
光情報記録媒体としての光ディスク50の各トラックに
は第6図の上図のように、一定のピッチでプリウォブリ
ングピット61,62の対が形成されている。このプリウォ
ブリングピット61,62の対はトラック1周に付き1000対
以上も設けられている。プリウォブリングピット61,62
は、トラックの中心に対し両側にずれるように、また使
用レーザー波長λの略1/4の深さに形成されている。
今、対物レンズ32により集束されたレーザー光のスポ
ットが第6図上の図で矢印WのようにトラックTrから上
方にずれた位置を走査すると、スポットとピットとの重
なり具合はプリウォブリングピット61で大、プリウォブ
リングピット62で小となる。重なり部分からの反射光は
他の部分からの反射光に対し波長が1/2λずれるので、
干渉により反射光の強度を減少させる。この減少の程度
は、スポットとプリウォブリングトの重なり面積が大き
いほど大きい。
従ってスポットがプリウォブリングピット61,62の位
置を通過する時間をt1,t2とすると、RF信号に対応する
受光素子25の全出力Fは、この場合、第6図中段の左図
のようになる。そこで時間t1に於けるFの大きさF(t
1)を時間t2までホールドして時間t2に於ける大きさF
(t2)との差分F(T1)−F(t2)を取ると、その結果
は第6図下段左図の如くになる。同様に、スポットの軌
跡が第6図上図の矢印ZのようにトラックTrの下側にず
れているFの変化は第6図中段右図のようになり差分F
(T1)−F(t2)は同図下段右図のようになる。
そしてスポットの軌跡が、第6図上図の矢印Yのよう
にトラックTrと一致しているときはFの変化およびF
(T1)−F(t2)は、第6図中段及び下段の中央の図の
ようになる。
従って差分F(T1)−F(t2)をトラッキングエラー
信号としてトラッキングを行なうことができる。
第7図は、請求項2の発明の別の実施例を示してい
る。この実施例は、第3図の実施例に於ける移動光学系
に対して、上記第4図の固定光学系1Aを組合せたもので
ある。従ってRF信号、フォーカスエラー信号、トラッキ
ングエラー信号は、上記第4図の実施例と全く同様で良
く、また分割線25−1の両側の受光量の差に対応する信
号(A+C1+D1)−(B+C2+D2)をトラッキングミラ
ー37の態位検出信号として採用し、この信号に基づき、
これを0とするようにキャリジ35をシークモーターによ
りサーボ駆動すれば所望の光軸ずれ補正を行なうことが
できる。
第8図は、請求項3の発明の1実施例を示している。
この実施例では、移動光学系はキャリジ34に偏向プリズ
ム30と対物レンズ32とフォーカスアクチュエーター38と
を登載してなり、上述した4実施例のものに比してさら
に移動光学系の重量が軽量化されている。
固定光学系1Bは偏向プリズム17とトラッキングミラー
系とを有する。光ディスク50により反射された光束であ
る戻り光は、トラッキングミラー系のトラッキングミラ
ー21と偏向プリズム17を介して1/4波長板16に入射し、
以後、偏向ビームスプリッター14、集光レンズ20、シリ
ンドリカルレンズ22を経て受光素子25に入射する。受光
素子25は、第5図に即して説明したものと同じ「分割受
光素子」であり、従って、フォーカスエラー信号、RF信
号、トラッキングエラー信号は、第7図の実施例の場合
と同じであり、トラッキングは上記トラッキングエラー
信号に基づきトラッキングミラー21を揺動中心P1の回り
に揺動させるサーボ駆動で行なわれる。なお、第8図で
符号23はトラッキングミラー21を保持する固定光学系の
不動部材である。
さて、このようにトラッキングミラー系を固定光学系
側に設けても、前述の第7図の実施例と同様、分割線25
−1の両側の受光量の差に対応する信号(A+C1+D1)
−(B+C2+D2)をトラッキングミラー21の態位検出信
号として採用できるが、この態位検出信号はトラッキン
グミラー21の態位を必ずしも正しく与えない。
即ち、第10図のように、固定光学系からの入射光束の
光軸が対物レンズ32の光軸と一致しているときは問題な
いが、対物レンズ光軸と、これへの入射光束の光軸に交
差的な「光軸ずれ」が有る場合、第11図に示すように移
動光学系の位置がQ1,Q2,Q3と変わるにつれてトラッキン
グミラー32の傾き即ち態位は一定でも、受光素子25への
光束の入射状況が異なるからである。換言すれば信号
(A+C1+D1)−(B+C2+D2)は「光軸ずれ」と比例
的に対応せず、「光軸ずれ」と移動光学系の位置とによ
り変化する。これは、トラッキングミラーから偏向プリ
ズム30に到る光路長が移動光学系のシーク位置により変
化するためである。従って、シーク位置が一定であれば
上記信号(A+C1+D1)−(B+C2+D2)は「光軸ず
れ」と比例的に対応するので、光軸ずれを正確に補正す
るには、上記「態位検出信号を移動光学系のシーク位置
により補正すれば良い。第11図を再度参照すると、シー
ク位置がQ1からQ3に向かうにつれて、固定光学系と移動
光学系の距離は大きくなる。そして「光軸ずれ」はトラ
ッキングミラー21の同一態位に対しては、シーク位置が
固定光学系より離れている程大きく検出され、従って上
記態位検出信号で光軸ずれの補正を行なうと、例えばシ
ーク位置Q3のような固定光学系から離れたシーク位置で
は補正過剰となって正しい光軸ずれ補正がなされない。
そこで光軸ずれの適正な補正を行なうためには、シーク
位置を検出し、シーク位置が固定光学系から離れるに従
って光軸ずれ補正のゲインを小さくするように「態位検
出信号」を補正して「態位検出補正信号」を得、この態
位検出補正信号を0とするように移動光学系のサーボ駆
動を行なえば良い。
第9図にこのための回路構成の1例を示す。
回路60では、受光素子25の各受光部からの出力に基づ
き前述の「態位検出信号」が発生し、この信号は補正回
路62に入力される。一方、位置検出回路66は、移動光学
系のシーク位置を光ディスクのセクターにより検出して
これを信号としてシーク位置検出回路68に入力する。回
路68は検出されたシーク位置を信号化して、補正回路62
へ入力する。補正回路62は可変利得アンプであって、上
記「態位検出信号」を上記回路68からの信号により調整
されたゲインに従って増幅し、「態位検出補正信号」と
して出力する。シーク位置検出回路68の出力による補正
回路62のゲイン調整は、勿論シーク位置が固定光学系を
離れる程、ゲインを小さくするように行なわれる。ゲイ
ンとシーク位置との関係は予め実験的に定めることがで
きる。上記の如くして得られる態位検出補正信号は駆動
回路64に入力され、同回路64によりシークモーター70が
駆動され、移動光学系が変位され良好な光軸ずれ補正が
実行される。
なお、移動光学系のシーク位置の検出は外にも種々の
方法が可能であり、上記方法に限るものではない。また
態位検出信号を態位検出信号に補正する方法もマイクロ
コンピューターによりおこなっても良い。
[発明の効果] 以上、本発明によれば分離型光ピックアップ装置にお
ける新規な光軸ずれ補正方法を提供できる。これらの方
法は上記のごとき構成となっているから、移動光学系の
重量を軽減してより高速のアクセスが可能となるほか、
光軸ずれを適正に補正でき、しかも信頼性が高い。
なお、フォーカシング操作、トラッキング操作、RF信
号の検出は、実施例の方法に限らず従来公知ら種々の方
法を適用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、請求項1の発明の実施例を説明
するための図、第3図は、請求項2の発明の1実施例を
説明するための図、第4図乃至第6図は請求項1の発明
の別実施例を説明するための図、第7図は、請求項2の
発明の別実施例を説明するための図、第8図乃至第11図
は、請求項3の発明の1実施例を説明するための図であ
る。 1,1A,1B……固定光学系、32……対物レンズ、25……ト
ラック方向に対応する分割線を持つ受光素子

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体レーザーを含む光射出系と、トラッ
    クエラー信号、フォーカスエラー信号、RF信号を検出す
    る信号検出系とを含む固定光学系と、 対物レンズとフォーカスアクチュエーターとトラッキン
    グアクチュエーターと偏向部材とを有する移動光学系と
    を有し、 上記移動光学系を駆動系により、光情報記録媒体の半径
    方向へ変位させて、情報の記録及び/又は再生を行う分
    離型光ピックアップ装置において、プリウォブリング法
    によるトラッキングに伴う、上記対物レンズへの入射光
    束の光軸と対物レンズ光軸とのずれを補正する方法であ
    って、 上記信号検出系に、トラック対応方向の分割線を有する
    分割受光素子を配し、 上記分割受光素子の上記分割線の両側の受光量の差に応
    じた信号を上記対物レンズの位置検出信号として、上記
    駆動系により上記移動光学系を、上記位置検出信号を0
    とするように駆動することを特徴とする光軸ずれ補正方
    法。
  2. 【請求項2】半導体レーザーを含む光射出系と、トラッ
    クエラー信号、フォーカスエラー信号、RF信号を検出す
    る信号検出系とを含む固定光学系と、 対物レンズとフォーカスアクチュエーターとトラッキン
    グミラー系とを有する移動光学系とを有し、 上記移動光学系を駆動系により、光情報記録媒体の半径
    方向へ変位させて、情報の記録及び/又は再生を行う分
    離型光ピックアップ装置において、プリウォブリング法
    によるトラッキングに伴う、上記対物レンズへの入射光
    束の光軸と対物レンズ光軸とのずれを補正する方法であ
    って、 上記信号検出系に、トラック対応方向の分割線を有する
    分割受光素子を配し、 上記分割受光素子の上記分割線の両側の受光量の差に応
    じた信号を上記トラッキングミラー系におけるトラッキ
    ングミラーの態位検出信号として、上記駆動系により上
    記移動光学系を、上記態位検出信号を0とするように駆
    動することを特徴とする光軸ずれ補正方法。
  3. 【請求項3】半導体レーザーを含む光射出系と、トラッ
    クエラー信号、フォーカスエラー信号、RF信号を検出す
    る信号検出系と、トラッキングミラー系とを含む固定光
    学系と、 対物レンズとフォーカスアクチュエーターと偏向部材と
    を有する移動光学系とを有し、 上記移動光学系を駆動系により、光情報記録媒体の半径
    方向へ変位させて、情報の記録及び/又は再生を行う分
    離型光ピックアップ装置において、プリウォブリング法
    によるトラッキングに伴う、上記対物レンズへの入射光
    束の光軸と対物レンズ光軸とのずれを補正する方法であ
    って、 上記信号検出系に、トラック対応方向の分割線を有する
    分割受光素子を配し、 上記分割受光素子の上記分割線の両側の受光量の差に応
    じた信号を上記トラッキングミラー系におけるトラッキ
    ングミラーの態位検出信号とするとともに、この態位検
    出信号を上記移動光学系のシーク位置に応じて補正して
    態位検出補正信号となし、上記駆動系により上記移動光
    学系を、上記態位検出補正信号を0とするように駆動す
    ることを特徴とする光軸ずれ補正方法。
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