JP2731140B2 - 再生式熱交換器 - Google Patents

再生式熱交換器

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JP2731140B2 JP25278196A JP25278196A JP2731140B2 JP 2731140 B2 JP2731140 B2 JP 2731140B2 JP 25278196 A JP25278196 A JP 25278196A JP 25278196 A JP25278196 A JP 25278196A JP 2731140 B2 JP2731140 B2 JP 2731140B2
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明人 鳥居
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、逆スターリング冷
凍機、GM冷凍機又はパルス管冷凍機などの極低温冷凍
機に用いられる再生式熱交換器(再生器、蓄冷器又はリ
ジェネレータとも言う)に関する。
【0002】
【従来の技術】図19は再生式熱交換器の利用例を示す
図であり、特に限定しないが、逆スターリング冷凍機
(以下「冷凍機」と略す)の模式構成図である。この冷
凍機は、概略、二つのシリンダ装置1、2とその間を接
続する配管3とから構成されている。図面右側のシリン
ダ装置1は「圧縮シリンダ」と呼ばれるもの、図面左側
のシリンダ装置2は「膨張シリンダ」と呼ばれるもので
あり、以下、これらの通称で呼ぶことにする。
【0003】圧縮シリンダ1は、所定の周期で往復動す
るピストン(以下「圧縮ピストン」)4によって内部を
2室に画成し、圧縮ピストン4が上死点位置(図示の位
置)のときに容積を最小とする室(以下「圧縮室」)5
を、配管3に連通させて構成する。なお、6は気密性確
保のためのシール部材である。膨張シリンダ2は、所定
の周期で往復動するピストン(以下「膨張ピストン」)
7と、この膨張ピストン7に内装された再生式熱交換器
8と、膨張ピストン7が上死点位置(図示の位置は中間
点位置)のときに容積を最小とする室(以下「膨張
室」)9と、膨張室9の室壁を兼ねるとともに被冷却体
10に接する冷却部11と、を備えている。なお、12
〜14は気密性確保のためのシール部材である。
【0004】再生式熱交換器8は、両端開放の円筒状ケ
ーシング内に、マトリックスと呼ばれる多数枚(例えば
1000枚以上)の円形メッシュプレートを積層状態に
充填して構成する。圧縮室5と膨張室9との間は、配管
3、膨張ピストン7の側面孔7a、再生式熱交換器8の
内部、及び、膨張ピストン7の端面孔7bを介して連通
しており、これら連通各部に、ヘリウム、水素又は窒素
等の高圧の冷媒ガスが充填されている。
【0005】このような構成の冷凍機は、逆スターリン
グサイクル、すなわち、「等温圧縮行程」、「等容放熱
行程」、「等温膨張行程」及び「等容吸熱行程」の四つ
の行程からなるサイクルを繰り返し実行する。図20は
上記冷凍機のピストン軌跡図である。実線のサインカー
ブAは膨張ピストン2の往復動軌跡を示し、一点鎖線の
サインカーブBは圧縮ピストン1の往復動軌跡を示して
いる。なお、黒丸(●)は上死点、黒三角(▲)は中間
点、白丸(○)は下死点を表している。この軌跡図から
理解されるように、圧縮ピストン1と膨張ピストン2の
往復動周期は一致し、かつ、圧縮ピストン1の周期が1
/4周期(位相角で90度)遅れている。
【0006】以下、各行程の動作を説明すると、 (1)等温圧縮行程では、圧縮室5内の冷媒ガスが圧縮
され、この圧縮によって生じた熱は配管3から外部に逃
がされ等温過程となる。 (2)等容放熱行程では、圧縮された冷媒ガスがその容
積を変えることなく膨張室9に移送されるが、移送経路
中の再生式熱交換器8は、前のサイクルの等容吸熱行程
で冷却されているため、この再生式熱交換器8によって
熱交換が行われ、膨張室9には充分に冷やされた冷媒ガ
スが移送される。 (3)等温膨張行程では、膨張室9の容積拡大に伴い、
同室9内の冷媒ガスが周囲の熱(主に冷却部11の熱)
を奪いながら等温膨張する。 (4)等容吸熱行程では、等温膨張した冷媒ガスがその
容積を変えることなく圧縮室5に移送されるが、移送経
路中の再生式熱交換器8は、前の等容放熱行程で熱を蓄
えているため、低温の冷媒ガスと高温の再生式熱交換器
8との間で熱交換が行われ、再生式熱交換器8は冷やさ
れ、冷媒ガスの温度は上昇して1サイクルが完了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記冷
凍機の再生式熱交換器にあっては、多数のメッシュプレ
ートを一枚のメッシュスクリーンから打ち抜いて製作す
るため、それぞれのメッシュプレートの形状ばらつきが
相当に大きく、しかも、積層する際のプレート同士の重
なり具合もその都度異なるという不都合があり、再生式
熱交換器の高圧ガスの貫通面積や貫通経路長などの流路
特性を要求どおり正しく設定することが困難であるとい
う問題点があった。
【0008】そこで、本発明は、高圧ガスの貫通面積や
貫通経路長などの流路特性を要求どおり正しく設定でき
る有益な技術の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
円筒状ケーシングの内部に多数の細孔を有する円形プレ
ート積層体を実装し、該円形プレート積層体とケーシン
グ内を通過する気体との間で熱を交換する再生式熱交換
器において、前記円形プレート積層体を構成する各円形
プレートの外周上の所定位置に特定形状部位を形成した
ことを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、円筒状ケーシング
の内部に多数の細孔を有する円形プレート積層体を実装
し、該円形プレート積層体とケーシング内を通過する気
体との間で熱を交換する再生式熱交換器において、前記
円形プレート積層体を構成する各円形プレートは、ドー
ナツ状の形状を有し、かつ、該円形プレートの内周上の
所定位置に特定形状部位を形成したことを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明は、円筒状ケーシング
の内部に多数の細孔を有する円形プレート積層体を実装
し、該円形プレート積層体とケーシング内を通過する気
体との間で熱を交換する再生式熱交換器において、前記
円形プレート積層体を構成する各円形プレートの円形平
面内の所定位置に特定形状部位を形成したことを特徴と
する。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1、2又は
3記載の発明において、前記円形プレートは、リソグラ
フィ技術によって形成された多数の細孔を有し、かつ、
リソグラフィ工程で使用されたホトレジスト膜を除去せ
ずに残してあることを特徴とする。請求項1又は2記載
の発明では、円形プレート積層体の外周面(請求項2記
載の発明では内周面)に、特定形状部位による目視可能
な指標線が現れ、この指標線の傾きを見るだけで、各円
形プレートの細孔の重なり具合、すなわち、高圧ガス貫
通面積や貫通経路長などの流路特性が確認される。
【0013】請求項3記載の発明では、円形プレートの
平面内の所定位置に設けられた特定形状部位を、積層時
に重ね合わせることにより円形プレート間の位置決めが
行なわれるため、各円形プレートの細孔の重なり具合、
すなわち、高圧ガス貫通面積や貫通経路長などの所望の
流路特性が容易に得られる。請求項4記載の発明では、
各円形プレートの間に、熱伝導率の小さいホトレジスト
膜が挟み込まれるため、円形プレート積層体の高圧ガス
の流れ方向の熱伝導が抑えられる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図1は本発明に係る再生式熱交換器の
一実施例を示す図である。なお、従来例(図19)と共
通する構成要素には、同一の符号を付すとともにその説
明を省略する。
【0015】図1において、20は膨張シリンダ(図1
9の膨張シリンダ2に相当するもの)である。膨張シリ
ンダ20は、シリンダ本体21の内部に所定の周期(図
20のサインカーブA参照)で往復動するピストン22
を実装しており、このピストン22は、円筒状ケーシン
グとしての筒状部22aと、該筒状部22aに実装され
た円形プレート積層体23と、該筒状部22aの下端側
開放口を閉鎖する中実部22bと、筒状部22aの上端
に穿設された開口22cと、中実部22bの上端−側面
間に穿設された連通路22dとを含む再生式熱交換器2
4を備えている。
【0016】円形プレート積層体23は、図2に示す形
状を有する円形プレート25を多数枚積層し、外周面を
溶接等で固定して構成したもので、各々の円形プレート
25には、多数の細孔25aが形成されると共に、プレ
ート外周上の所定位置及び該所定位置から90度離れた
位置に二つの三角状突起部25b、25cが形成されて
いる。図3(a)は図2のA部拡大図、図3(b)は細
孔25aの拡大図である。特に限定しないが、細孔25
aの長さLは 1mm(最大長)、幅W及び間隔Dは共
に50μmである。
【0017】このような構成において、図4に示すよう
に、円形プレート25の三角状突起部25b、25cを
揃えながら、多数の円形プレート25を積層して円形プ
レート積層体23を構成すれば、その円形プレート積層
体23の外周面に、軸方向に平行する2本の峰(指標
線)23a、23bが現れる。第1の峰23aは一方の
三角状突起部25bで構成され、第2の峰23bは他方
の三角状突起部25cで構成される。この場合、積層し
た各円形プレート25の細孔25aが正確に重なり合う
から、円形プレート積層体23の両端間における高圧ガ
スの貫通面積が最大になる。
【0018】これに対して、図5に示すように、円形プ
レート25の三角状突起部25b、25cを交互に揃え
ながら、多数の円形プレート25を積層して円形プレー
ト積層体23を構成すれば、その円形プレート積層体2
3の外周面に、軸方向に平行する3本の峰(指標線)2
3c、23d、23eが現れる。第1の峰23cは一方
の三角状突起部25bで構成され、第2の峰23dは二
つの三角状突起部25b、25cで構成され、第3の峰
23eは他方の三角状突起部25cで構成される。この
場合、積層した各円形プレート25の細孔25aが90
度交差して重なり合うから、円形プレート積層体23の
両端間における高圧ガスの貫通面積が最小になる。
【0019】また、図6に示すように、円形プレート2
5の三角状突起部25b、25cをα度ずつずらしなが
ら、多数の円形プレート25を積層して円形プレート積
層体23を構成すれば、その円形プレート積層体23の
外周面に、軸方向と非平行の2本の峰(指標線)23
f、23gが現れる。第1の峰23fは一方の三角状突
起部25bで構成され、第2の峰23gは他方の三角状
突起部25cで構成される。この場合、積層した各円形
プレート25の細孔25aがα度ずれながら重なり合う
から、円形プレート積層体23の両端間における高圧ガ
スの貫通面積がやや少なくなるとともに、同両端間にお
ける高圧ガスの貫通経路がねじられるから、経路長を延
長して高圧ガスの接触面積を拡大できる。
【0020】また、図7に示すように、奇数番目(1番
目、3番目、5番目……)の円形プレート25の三角状
突起部25b、25cを揃えると共に、偶数番目(2番
目、4番目……)の円形プレート25の三角状突起部2
5b、25cをβ度ずつずらしながら、多数の円形プレ
ート25を積層して円形プレート積層体23を構成すれ
ば、その円形プレート積層体23の外周面に、軸方向に
平行する2本の峰(指標線)23h、23iと、軸方向
と非平行の2本の峰(指標線)23j、23kが現れ
る。第1の峰23hは奇数番目の円形プレート25の一
方の三角状突起部25bで構成され、第2の峰23iは
奇数番目の円形プレート25の他方の三角状突起部25
cで構成される。また、第3の峰23jは偶数番目の円
形プレート25の一方の三角状突起部25bで構成さ
れ、第4の峰23kは偶数番目の円形プレート25の他
方の三角状突起部25cで構成される。なお、円形プレ
ート積層体23の両端付近における第1〜第4の峰23
h〜23kは、奇数番目の円形プレートと偶数番目の円
形プレートの三角状突起部25b、25cが混在してい
る。この場合、隣り合う円形プレート25の細孔25a
同士が、円形プレート積層体23の一端側において交差
し、他端側において重なり合うから、他端側から一端側
へと高圧ガスの貫通面積を線形的に増加させることがで
きる。
【0021】したがって、これらの好ましい実施例によ
れば、円形プレート積層体23の外周面の峰(指標線)
の数や峰の傾き(円形プレート積層体23の軸線に対す
る傾き)を見るだけで、当該円形プレート積層体23の
貫通面積や貫通経路長などの、高圧ガスに対する流路特
性を速やかに見分けることができるから、例えば、異な
る流路特性を有する複数の円形プレート積層体を用意し
ておき、その中から冷凍機の性能に適した円形プレート
積層体を容易に選択できるという従来技術にない格別有
利な効果が得られる。
【0022】なお、図4、図5、図6又は図7の円形プ
レート積層体23は、そのままの形でケーシングに実装
しても構わないが、ケーシング内面に、峰を受け止める
ための加工(例えば係合溝)を必要とするため、図8に
示すように、峰を削り落としてから実装するのが好まし
い。円形プレート25の製作には、LSI製造プロセス
におけるリソグラフィ技術を利用できる。ホトレジスト
膜を形成した金属薄板の上に、図2のパターンを有する
ホトマスクを重ね合わせ、このホトマスクを介してホト
レジスト膜を露光し、現像した後、所定のエッチング溶
液に浸すことによって、図2に示す円形プレート25を
得ることができる。リソグラフィ技術はμmオーダーの
精度を出せるため、ばらつきの少ない円形プレート25
を大量に製作できる。
【0023】この場合、ホトレジスト膜は、除去せずに
そのまま残しておくのが望ましい。金属よりも熱伝導率
の小さいホトレジスト膜を間にして円形プレートを積層
でき、円形プレート積層体の高圧ガスの流れ方向の熱伝
導を抑制できるからである。なお、上記例では、円形プ
レート25に二つの三角状突起部25b、25cを設け
ているが、これに限らない。少なくとも所定位置に1個
を設けてあればよく、あるいは、その形状も三角状に限
らない。円弧や凹状であってもよい。要は、他の部分と
識別できる特定の形状を有していればよい。
【0024】また、ある種の冷凍機では、ディスプレー
サの周囲に熱交換器を配置することがある。このタイプ
の熱交換器には、ドーナツ状の形状を有する円形プレー
トを用いるが、この場合には、図9に示すように、円形
プレート25′の内周上の所定位置に特定形状部位とし
ての、例えば、三角状突起部25b′、25c′を形成
することができる。
【0025】ところで、上述したようなプレート外周の
所定位置に特定形状部位(三角状突起部25b、25
c)が形成された円形プレート25においては、三角状
突起部25b、25cの揃え方に応じて各円形プレート
25の細孔25aを任意の角度で重ね合わせることがで
き、円形プレート積層体23の両端間における高圧ガス
の貫通面積を任意に設定することができるとともに、円
形プレート積層体23の外周面に現れる三角状突起部2
5b、25cによる峰(指標線)を観察することにより
円形プレート25の積層状態を容易に把握することがで
きるが、円形プレート積層体23のケーシングへの実装
に際し、峰を削り落とす製造工程を必要とする上、円形
プレート25の所定位置に三角状突起部25b、25c
を精度良く形成する必要がある。
【0026】本出願人は、このような製作上の困難性を
解決し、かつ円形プレート25の積層状態を任意に設定
することができる有効な形態を見出したので、以下に図
を示して説明する。図10に示すように、円形プレート
25には、多数の細孔25aが形成されると共に、細孔
25aが形成されていないプレート平面の外縁部の所定
位置に貫通孔26a〜26fが形成されている。この貫
通孔26a〜26fは各々円形プレート25の中心点C
から半径Rの円周上にあり、かつ隣り合う貫通孔は各々
所定の角度γ度、例えば60度ずつ離れて形成されてい
る。
【0027】このような構成において、図11に示すよ
うに、位置決めピン27を円形プレート25の貫通孔2
6aに貫通させ、多数の円形プレート25を積層して円
形プレート積層体23を構成する。この場合、積層した
各円形プレート25の細孔25aが正確に重なり合うか
ら、円形プレート積層体23の両端間における高圧ガス
の貫通面積が最大になる。
【0028】これに対して、図12に示すように、位置
決めピン27を円形プレート25の貫通孔26a、26
fに交互に貫通させ、多数の円形プレート25を積層し
て円形プレート積層体23を構成すると、積層した各円
形プレート25の細孔25aが60度ずつ傾斜して重な
り合うから、円形プレート積層体23の両端間における
高圧ガスの貫通面積は抑制される。
【0029】また、図13に示すように、位置決めピン
27を円形プレート25の貫通孔26a、26f、26
e・・・にγ=60度ずつずらしながら貫通させ、多数の
円形プレート25を積層して円形プレート積層体23を
構成すると、積層した各円形プレート25の細孔25a
が60度ずつずれながら重なり合うから、円形プレート
積層体23の両端間における高圧ガスの貫通面積が少な
くなるとともに、同両端間における高圧ガスの貫通経路
がねじられるから、経路長を延長して高圧ガスの接触面
積を拡大できる。
【0030】したがって、これらの実施例によれば、円
形プレート25の積層に際し、位置決めピン27に貫通
させる貫通孔26a〜26fの設定により、当該円形プ
レート積層体23の貫通面積や貫通経路長などの、高圧
ガスに対する流路特性を任意かつ容易に設定することが
できる。なお、図11、図12又は図13の円形プレー
ト積層体23は、そのままの形でケーシングに実装する
ことができ、ケーシング内面側に特別の加工を設ける必
要も、また円形プレート積層体23の外周面を研削する
必要もないため、円形プレート積層体23の製造工程を
極めて簡略化することができると共に、所望の流路特性
を容易に実現することができる。ここで、上述したよう
に円形プレート25の製作には、LSI製造プロセスに
おけるリソグラフィ技術を利用できるため、円形プレー
ト25の素材となる金属薄膜を図10に示した細孔25
aおよび貫通孔26a〜26fのパターンにエッチング
することによって、位置決め手段である貫通孔26a〜
26fが形成された円形プレート25を極めて容易に得
ることができる。
【0031】次に、上記特定形状部位(貫通孔26a〜
26f)と同等の技術思想に基づく他の実施形態を説明
する。図14(a)に示すように、円形プレート25の
外縁部には、図10の貫通孔26a〜26fと同様の配
置条件(同一円周上および等角度間隔)で形成された係
合突起28a〜28fが形成されている。ここでは図1
0の貫通孔26a〜26fと同様に、係合突起28a〜
28fは各々円形プレート25の中心点Cから半径Rの
円周上にあり、隣り合う係合突起は各々所定の角度γ
度、例えば60度ずつ離れて設置されている。ここで、
係合突起28a〜28fの断面形状は図14(b)に示
すように、図の左方向に突出し、右方向には窪んだ凹凸
形状が形成されている。そして、この係合突起28aは
他の円形プレート25´との積層に際し、窪み部に他の
プレートの突起部28aが係合して円形プレート25、
25´相互が位置決めされる。
【0032】このような構成によれば、図15に示すよ
うに円形プレート25の係合突起28a同士を係合させ
て、多数の円形プレート25を積層して円形プレート積
層体23を構成すれば、各々積層した各円形プレート2
5の細孔25aが正確に重なり合い、高圧ガスの貫通面
積を最大とした円形プレート積層体23を実現すること
ができる。また、図16に示すように係合突起28a、
28f、28a・・・を交互に係合させて、多数の円形プ
レート25を積層して円形プレート積層体23を構成す
れば、積層した各円形プレート25の細孔25aが60
度ずつ傾斜して重なり合い、高圧ガスの貫通面積が抑制
された円形プレート積層体23を実現することができ
る。さらに、図17に示すように係合突起28a、28
f、28e・・・をずらしながら係合させて、多数の円形
プレート25を積層して円形プレート積層体23を構成
すれば、高圧ガスの貫通面積を少なくするとともに、高
圧ガスの貫通経路をねじり、経路長を延長して高圧ガス
の接触面積を拡大した円形プレート積層体23を実現す
ることができる。
【0033】したがって、これらの実施例によれば、円
形プレート25の積層に際し、係合突起28a〜28f
の設定により、当該円形プレート積層体23の貫通面積
や貫通経路長などの、高圧ガスに対する流路特性を任意
かつ容易に設定することができる。さらに、同等の技術
思想に基づいて、円形プレートへの適用が可能な実施形
態を図18に示して説明する。本実施例の特徴は、円形
プレート25の平面内の細孔25aの形成されていない
部位、例えば外縁部に積層される円形プレート25同士
の位置決めを行なう機能を有していれば良好に適用する
ことができるため、図18(a)から(c)に示すよう
に外縁部に折りを有する切り欠き(切り欠き屈曲部と記
す)あるいは図18(d)に示すような外周部に開いた
係合突起(開端突起と記す)を形成したものであっても
よい。これらはいずれも上述した実施例同様に円形プレ
ート25に対して所定の配置条件を有して形成され、図
11から図13、あるいは図15から図17のような円
形プレート積層体23を構成することができる。
【0034】なお、本実施例においては、位置決め用の
貫通孔、係合突起、切り欠き屈曲部あるいは開端突起等
の特定形状部位の設置角度をγ=60度と設定したが、
γ=90度あるいはγ=45度等で形成することによ
り、円形プレートの細孔25a同士を重ねる(0度)、
あるいは90度交差させて重ねることができるため、円
形プレート積層体23の両端間における高圧ガスの貫通
面積を最大および最小に設定することができる。また、
これらの特定形状部位を円形プレート23の外縁部全周
にわたって設けたが、例えば図10および図15のよう
に細孔25aを重ね合わせて積層する場合には、1つの
貫通孔26aあるいは係合突起28aのみを形成すれば
よく、また図12および図16のように細孔25aをγ
=0度、60度、0度・・・と傾斜を繰り返して重ねる場
合には、2つの貫通孔26a、26fあるいは係合突起
28a、28fを形成すればよい。つまり図13および
図17のように細孔25aを順次γ=60度ずつずらし
て重ねる場合のみ、円形プレートの全周に特定形状部位
を形成すればよい。
【0035】
【発明の効果】請求項1又は2記載の発明によれば、円
形プレート積層体の外周面(請求項2記載の発明では内
周面)に現れる指標線の傾きを見るだけで、各円形プレ
ートの細孔の重なり具合、すなわち、高圧ガス貫通面積
や貫通経路長などの流路特性を確認することができる。
【0036】また、請求項3記載の発明によれば、円形
プレートの平面内の所定位置に設けられた特定形状部位
を、重ね合わせるだけで円形プレート間の位置決めが行
なわれるため、各円形プレートの細孔の重なり具合、す
なわち、高圧ガス貫通面積や貫通経路長などの所望の流
路特性が容易に得られる。また、請求項4記載の発明に
よれば、各円形プレートの間に熱伝導率の小さいホトレ
ジスト膜が挟み込まれるため、円形プレート積層体の高
圧ガスの流れ方向の熱伝導を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の概念的な断面図である。
【図2】一実施例の円形プレートの外観図である。
【図3】図2のA部及び細孔の拡大図である。
【図4】一実施例の円形プレート積層体の構成図(その
1)である。
【図5】一実施例の円形プレート積層体の構成図(その
2)である。
【図6】一実施例の円形プレート積層体の構成図(その
3)である。
【図7】一実施例の円形プレート積層体の構成図(その
4)である。
【図8】一実施例の円形プレート積層体の構成図(その
5)である。
【図9】ドーナツ状円形プレートの外観図である。
【図10】他の実施例の円形プレートの外観図である。
【図11】他の実施例の円形プレート積層体の構成図
(その1)である。
【図12】他の実施例の円形プレート積層体の構成図
(その2)である。
【図13】他の実施例の円形プレート積層体の構成図
(その3)である。
【図14】さらに他の実施例の円形プレートの外観図で
ある。
【図15】さらに他の実施例の円形プレート積層体の構
成図(その1)である。
【図16】さらに他の実施例の円形プレート積層体の構
成図(その2)である。
【図17】さらに他の実施例の円形プレート積層体の構
成図(その3)である。
【図18】他の実施例の技術思想に基づく適用可能な実
施形態の円形プレートの要部詳細図である。
【図19】逆スターリングサイクル冷凍機の模式図であ
る。
【図20】逆スターリングサイクル冷凍機のピストン軌
跡図である。
【符号の説明】
22a:筒状部(円筒状ケーシング) 23:再生式熱交換器 24:円形プレート積層体 25、25´:円形プレート 25a:細孔 25b、25c:三角状突起部(特定形状部位) 26a〜26f:貫通孔(特定形状部位) 27:位置決めピン 28a〜28f:係合突起(特定形状部位) 29:切り欠き屈曲部(特定形状部位) 30:開端突起(特定形状部位)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状ケーシングの内部に多数の細孔を有
    する円形プレート積層体を実装し、該円形プレート積層
    体とケーシング内を通過する気体との間で熱を交換する
    再生式熱交換器において、 前記円形プレート積層体を構成する各円形プレートの外
    周上の所定位置に特定形状部位を形成したことを特徴と
    する再生式熱交換器。
  2. 【請求項2】円筒状ケーシングの内部に多数の細孔を有
    する円形プレート積層体を実装し、該円形プレート積層
    体とケーシング内を通過する気体との間で熱を交換する
    再生式熱交換器において、 前記円形プレート積層体を構成する各円形プレートは、
    ドーナツ状の形状を有し、かつ、該円形プレートの内周
    上の所定位置に特定形状部位を形成したことを特徴とす
    る再生式熱交換器。
  3. 【請求項3】円筒状ケーシングの内部に多数の細孔を有
    する円形プレート積層体を実装し、該円形プレート積層
    体とケーシング内を通過する気体との間で熱を交換する
    再生式熱交換器において、 前記円形プレート積層体を構成する各円形プレートの円
    形平面内の所定位置に特定形状部位を形成したことを特
    徴とする再生式熱交換器。
  4. 【請求項4】前記円形プレートは、リソグラフィ技術に
    よって形成された多数の細孔を有し、かつ、リソグラフ
    ィ工程で使用されたホトレジスト膜を除去せずに残して
    あることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3
    記載の再生式熱交換器。
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