JP2003021412A - スターリング装置の蓄熱器 - Google Patents
スターリング装置の蓄熱器Info
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
- F25B—REFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
- F25B2309/00—Gas cycle refrigeration machines
- F25B2309/001—Gas cycle refrigeration machines with a linear configuration or a linear motor
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
- F25B—REFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
- F25B2309/00—Gas cycle refrigeration machines
- F25B2309/003—Gas cycle refrigeration machines characterised by construction or composition of the regenerator
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- Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 低コストで製造容易、かつ圧力損失も少ない
スターリング装置の蓄熱器を提供する。 【解決手段】 突起部１ａを薄板部１ｂにプレス成形す
ることにより、この突起部を所定の高さと間隔に精度良
く容易に形成できる。突起部１ｂを形成後、薄板部１ｂ
を所定の直径を有する円筒冶具に巻きつけて積層するこ
とにより、所定の直径と長さと積層厚さの蓄熱器を容易
に構成することができる。突起部１ａの高さを変更する
ことにより、単位容積当たりの蓄熱容量を容易に調整で
きる。
スターリング装置の蓄熱器を提供する。 【解決手段】 突起部１ａを薄板部１ｂにプレス成形す
ることにより、この突起部を所定の高さと間隔に精度良
く容易に形成できる。突起部１ｂを形成後、薄板部１ｂ
を所定の直径を有する円筒冶具に巻きつけて積層するこ
とにより、所定の直径と長さと積層厚さの蓄熱器を容易
に構成することができる。突起部１ａの高さを変更する
ことにより、単位容積当たりの蓄熱容量を容易に調整で
きる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、スターリング装置
の放熱部と吸熱部との間に装着される蓄熱器に関し、特
に小型軽量で製造容易、かつ圧力損失が少ないスターリ
ング装置の蓄熱器に関する。
の放熱部と吸熱部との間に装着される蓄熱器に関し、特
に小型軽量で製造容易、かつ圧力損失が少ないスターリ
ング装置の蓄熱器に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来よりスターリング装置は、外燃機関
として動力を発生させたり、あるいは外部から動力を与
えて冷凍機として使用されたりしているが、外部に放出
する熱の一部を蓄熱器に蓄え、次の工程でこの蓄熱した
熱を回収して、サイクル効率を向上させている。この蓄
熱器は放熱部と吸熱部との間に設けられ、高温と低温の
動作流体を交互通過させ、高温の動作流体が通過すると
きに、この蓄熱器に蓄熱させ、低温の動作流体が通過す
るときに、蓄熱した熱を動作流体に放熱する。
として動力を発生させたり、あるいは外部から動力を与
えて冷凍機として使用されたりしているが、外部に放出
する熱の一部を蓄熱器に蓄え、次の工程でこの蓄熱した
熱を回収して、サイクル効率を向上させている。この蓄
熱器は放熱部と吸熱部との間に設けられ、高温と低温の
動作流体を交互通過させ、高温の動作流体が通過すると
きに、この蓄熱器に蓄熱させ、低温の動作流体が通過す
るときに、蓄熱した熱を動作流体に放熱する。
【０００３】このスターリング装置の蓄熱器を小型化お
よび高効率化するためには、比熱の大きい部材を採用す
ること、伝熱面積を大きくすること、及び高温及び低温
の動作流体の通過時の圧力損失を抑えることが必要にな
る。この目的のために、従来から図４〜８に示す構造の
蓄熱器が使用されている。
よび高効率化するためには、比熱の大きい部材を採用す
ること、伝熱面積を大きくすること、及び高温及び低温
の動作流体の通過時の圧力損失を抑えることが必要にな
る。この目的のために、従来から図４〜８に示す構造の
蓄熱器が使用されている。
【０００４】図４に示す蓄熱器１０１は、金網１０１ａ
を円筒形状に形成したものであって、外周１０１ｅと内
周１０１ｆとを薄板で覆ったものである。作動流体は両
端１０１ｃ，１０１ｄから交互に流入あるいは流出し、
金網１０１ａを通過する間にこの金網に蓄熱し、あるい
はこの蓄熱を回収する。なお、金網１０１ａの代わり
に、細い繊維状の部材を円筒形状に形成した蓄熱器も使
用されている。
を円筒形状に形成したものであって、外周１０１ｅと内
周１０１ｆとを薄板で覆ったものである。作動流体は両
端１０１ｃ，１０１ｄから交互に流入あるいは流出し、
金網１０１ａを通過する間にこの金網に蓄熱し、あるい
はこの蓄熱を回収する。なお、金網１０１ａの代わり
に、細い繊維状の部材を円筒形状に形成した蓄熱器も使
用されている。
【０００５】図５、図６示す蓄熱器２０１は、薄板部２
０１ｂに所定の間隔を隔て細い針状部材２０１ａを取り
付け、円筒状に巻いて積層したものである。したがって
円筒状に巻いた薄板部２０１ｂ相互間には、この針状部
材２０１ａ太さ分の半径方向の間隙が確保され、この互
いに平行な間隙通路を動作流体が通過し、この薄板部に
蓄熱し、この薄板部から熱回収を行なう。
０１ｂに所定の間隔を隔て細い針状部材２０１ａを取り
付け、円筒状に巻いて積層したものである。したがって
円筒状に巻いた薄板部２０１ｂ相互間には、この針状部
材２０１ａ太さ分の半径方向の間隙が確保され、この互
いに平行な間隙通路を動作流体が通過し、この薄板部に
蓄熱し、この薄板部から熱回収を行なう。
【０００６】図７、図８に示す蓄熱器３０１は、薄板部
３０１ｂの両面に小さな突起３０１ａ，３０１ｇを所定
の間隔で形成し、この薄板部を円筒状に巻いて積層した
ものである。すなわち、薄板部３０１ｂを円筒状に巻い
たときに、この薄板相互の間に必ず半径方向の間隙が確
保されるように、この薄板の両面に小さな突起３０１
ａ，３０１ｇを所定の間隔で形成したものである。そし
て、この半径方向の間隙を動作流体が通過し、薄板部３
０１ｂに蓄熱し、この薄板部から熱回収を行なう。
３０１ｂの両面に小さな突起３０１ａ，３０１ｇを所定
の間隔で形成し、この薄板部を円筒状に巻いて積層した
ものである。すなわち、薄板部３０１ｂを円筒状に巻い
たときに、この薄板相互の間に必ず半径方向の間隙が確
保されるように、この薄板の両面に小さな突起３０１
ａ，３０１ｇを所定の間隔で形成したものである。そし
て、この半径方向の間隙を動作流体が通過し、薄板部３
０１ｂに蓄熱し、この薄板部から熱回収を行なう。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような従来
の構造では、次の問題があった。すなわち、図４に示す
蓄熱器１０１では、金網１０１ａを円筒状に形成して、
この金網の外周１０１ｅと内周１０１ｆとを、隙間がで
きないように薄板でカバーする必要があり、製造に手間
が掛かる。さらに、作動流体が金網１０１ａを通過する
際の、圧力損失も大きくなる。
の構造では、次の問題があった。すなわち、図４に示す
蓄熱器１０１では、金網１０１ａを円筒状に形成して、
この金網の外周１０１ｅと内周１０１ｆとを、隙間がで
きないように薄板でカバーする必要があり、製造に手間
が掛かる。さらに、作動流体が金網１０１ａを通過する
際の、圧力損失も大きくなる。
【０００８】また、図６示す蓄熱器２０１では、薄板部
２０１ｂの他に、細い針状部材２０１ａが多数必要にな
り、さらにこの針状部材を、所定の間隔を隔てて、相互
に平行にこの薄板部に取り付ける作業は、多くの工数が
必要になる。
２０１ｂの他に、細い針状部材２０１ａが多数必要にな
り、さらにこの針状部材を、所定の間隔を隔てて、相互
に平行にこの薄板部に取り付ける作業は、多くの工数が
必要になる。
【０００９】そして、図８に示す蓄熱器３０１では、多
数の小さな突起部３０１ａ，３０１ｇを、薄板部３０１
ｂの両面上に、所定の高さと所定の間隔とで正確に取り
付けるためには、多大な工数が必要になる。また、薄板
部３０１ｂ両面に突起部３０１ａ，３０１ｇがあるため
に、これらの小さな突起部をプレス加工によって形成す
ることも困難である。さらに、両面に突起部３０１ａ，
３０１ｇがある薄板部３０１ｂを、円筒状に巻いて積層
する場合には、両面のこれらの突起部同士が互いに干渉
して、均一な半径方向の間隙を確保出来ない場合も生じ
易い。
数の小さな突起部３０１ａ，３０１ｇを、薄板部３０１
ｂの両面上に、所定の高さと所定の間隔とで正確に取り
付けるためには、多大な工数が必要になる。また、薄板
部３０１ｂ両面に突起部３０１ａ，３０１ｇがあるため
に、これらの小さな突起部をプレス加工によって形成す
ることも困難である。さらに、両面に突起部３０１ａ，
３０１ｇがある薄板部３０１ｂを、円筒状に巻いて積層
する場合には、両面のこれらの突起部同士が互いに干渉
して、均一な半径方向の間隙を確保出来ない場合も生じ
易い。
【００１０】そこで本発明の目的は、このような従来の
蓄熱器の問題点を解決すべく、小型軽量で製造容易、か
つ圧力損失が少ないスターリング装置の蓄熱器を提供す
ることにある。
蓄熱器の問題点を解決すべく、小型軽量で製造容易、か
つ圧力損失が少ないスターリング装置の蓄熱器を提供す
ることにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】請求項１に記載のスター
リング装置の蓄熱器は、所定の高さからなる突起部と、
所定の横巾からなる薄板部とを備えている。この突起部
は、薄板部の一方の面上に所定の間隔で設けてある。そ
して、薄板部は、所定の断面形状を有する柱状空間に巻
き付けて積層するように形成され、積層した薄板部の相
互間には、突起部の高さ分に相当する半径方向間隙が形
成されていることを特徴とする。
リング装置の蓄熱器は、所定の高さからなる突起部と、
所定の横巾からなる薄板部とを備えている。この突起部
は、薄板部の一方の面上に所定の間隔で設けてある。そ
して、薄板部は、所定の断面形状を有する柱状空間に巻
き付けて積層するように形成され、積層した薄板部の相
互間には、突起部の高さ分に相当する半径方向間隙が形
成されていることを特徴とする。
【００１２】請求項２に記載のスターリング装置の蓄熱
器は、請求項１における突起部は、薄板部の一方の面上
にニードルピンを圧接し、この薄板部を塑性変形させて
製造するものであることを特徴とする。
器は、請求項１における突起部は、薄板部の一方の面上
にニードルピンを圧接し、この薄板部を塑性変形させて
製造するものであることを特徴とする。
【００１３】ここでスターリング装置とは、外部から動
力を与えて冷凍装置として作動させるものの他、外部か
ら熱を供給して動力を発生する外燃機関として作動させ
るものも含まれる。また、突起部とは、薄板部を積層し
たときに、所定の半径方向間隙を形成し、この間隙を作
動流体が通過できるものであれば、形状を問わない。
力を与えて冷凍装置として作動させるものの他、外部か
ら熱を供給して動力を発生する外燃機関として作動させ
るものも含まれる。また、突起部とは、薄板部を積層し
たときに、所定の半径方向間隙を形成し、この間隙を作
動流体が通過できるものであれば、形状を問わない。
【００１４】このように発明を構成することにより、次
の作用効果を奏することができる。すなわち、薄板部の
一方の面上にニードルピンを圧接し、この薄板部を塑性
変形させることによって、突起部を極めて容易、迅速
に、かつ正確な高さと間隔とで形成することができる。
また、この突起部を形成した薄板部を、円筒形状に順次
巻きつけて積層していくだけで、任意の半径と、長さ
と、積層厚さとの蓄熱器を、極めて容易かつ迅速に構成
することができる。したがって、所定の作動流体流量と
蓄熱量に適合する蓄熱器を容易に製作することができ
る。
の作用効果を奏することができる。すなわち、薄板部の
一方の面上にニードルピンを圧接し、この薄板部を塑性
変形させることによって、突起部を極めて容易、迅速
に、かつ正確な高さと間隔とで形成することができる。
また、この突起部を形成した薄板部を、円筒形状に順次
巻きつけて積層していくだけで、任意の半径と、長さ
と、積層厚さとの蓄熱器を、極めて容易かつ迅速に構成
することができる。したがって、所定の作動流体流量と
蓄熱量に適合する蓄熱器を容易に製作することができ
る。
【００１５】また突起部は、薄板部の一方の面上だけ形
成してあるため、突起部同士が干渉することが無く、突
起部の高さに相当する積層間隙を確実に確保することが
でき、この間隙を通過する作動流体の圧力損失も小さく
抑えることができる。更に、突起部の高さを調整するこ
とにより、容易に積層密度を変更できるので、単位容積
当たりの蓄熱容量を容易に変更することもできる。
成してあるため、突起部同士が干渉することが無く、突
起部の高さに相当する積層間隙を確実に確保することが
でき、この間隙を通過する作動流体の圧力損失も小さく
抑えることができる。更に、突起部の高さを調整するこ
とにより、容易に積層密度を変更できるので、単位容積
当たりの蓄熱容量を容易に変更することもできる。
【００１６】
【発明の実施の形態】図１に示すスターリング装置は、
冷凍機として構成したものである。このスターリング装
置は、シリンダ４の中心に形成した円形貫通穴に、相互
に対向して往復運動する駆動ピストン５と、フリーピス
トン６とが挿入されている。駆動ピストン５は、一端５
ａを円盤バネ８で支持されており、外周には、リニアモ
ータ７が設けてある。フリーピストン６の一端には細長
いロッド部６ａが連設してあり、このロッド部は、駆動
ピストン５の中心に形成した貫通穴を通して、その一端
６ｂを円盤バネ９で支持されている。
冷凍機として構成したものである。このスターリング装
置は、シリンダ４の中心に形成した円形貫通穴に、相互
に対向して往復運動する駆動ピストン５と、フリーピス
トン６とが挿入されている。駆動ピストン５は、一端５
ａを円盤バネ８で支持されており、外周には、リニアモ
ータ７が設けてある。フリーピストン６の一端には細長
いロッド部６ａが連設してあり、このロッド部は、駆動
ピストン５の中心に形成した貫通穴を通して、その一端
６ｂを円盤バネ９で支持されている。
【００１７】シリンダ４の先端には、円筒形状の断熱部
材１０が連設してあり、この断熱部材の外周には、円筒
形状の蓄熱器１が設けてある。蓄熱器１の一端部には、
円筒形状の放熱器２が当設してあり、他端部には、円筒
形状の吸熱器３が当設してある。なお、これらの部品
は、前部ケーシング１１と、中央ケーシング１２と、後
部カバー１３とで密閉してあり、高圧のヘリウムガスが
充填してある。
材１０が連設してあり、この断熱部材の外周には、円筒
形状の蓄熱器１が設けてある。蓄熱器１の一端部には、
円筒形状の放熱器２が当設してあり、他端部には、円筒
形状の吸熱器３が当設してある。なお、これらの部品
は、前部ケーシング１１と、中央ケーシング１２と、後
部カバー１３とで密閉してあり、高圧のヘリウムガスが
充填してある。
【００１８】次に、このスターリング装置の作用につい
て概説する。まず、駆動ピストン５が、リニアモータ７
によって図１の右方向に移動し、この駆動ピストンとフ
リーピストン６に挟まれた空間のヘリウムガスを圧縮す
る。この圧縮工程によりガスの温度は上昇するが、この
圧縮空間に隣接する放熱器２からガスの熱が外部に放熱
されるため、結果としてこの圧縮工程は等温圧縮とな
る。
て概説する。まず、駆動ピストン５が、リニアモータ７
によって図１の右方向に移動し、この駆動ピストンとフ
リーピストン６に挟まれた空間のヘリウムガスを圧縮す
る。この圧縮工程によりガスの温度は上昇するが、この
圧縮空間に隣接する放熱器２からガスの熱が外部に放熱
されるため、結果としてこの圧縮工程は等温圧縮とな
る。
【００１９】さて、フリーピストン６の左右空間は、放
熱器２、蓄熱器１及び吸熱器３を通して連通しているた
め、このフリーピストンの左空間の圧力が高くなると、
このフリーピストンの右空間の圧力も高くなる。そし
て、フリーピストン６の右空間の圧力が、駆動ピストン
５の左空間の圧力、すなわちケーシング１２と後部カバ
ー１３とで密閉された空間の圧力より高くなると、ロッ
ド６ａの断面積分だけ、このフリーピストンの右受圧面
に掛かる力が大きくなるため、このフリーピストンは左
方向に移動する。フリーピストン６が左方向に移動する
と、このフリーピストンと駆動ピストン５に挟まれた空
間の圧縮ヘリウムは放熱器２、蓄熱器１及び吸熱器３を
通してこのフリーピストンの右空間に移動する。したが
って、この工程において圧縮ガスは等容変化を行なう。
この際、圧縮ヘリウムの熱の一部は蓄熱器１に蓄熱され
る。
熱器２、蓄熱器１及び吸熱器３を通して連通しているた
め、このフリーピストンの左空間の圧力が高くなると、
このフリーピストンの右空間の圧力も高くなる。そし
て、フリーピストン６の右空間の圧力が、駆動ピストン
５の左空間の圧力、すなわちケーシング１２と後部カバ
ー１３とで密閉された空間の圧力より高くなると、ロッ
ド６ａの断面積分だけ、このフリーピストンの右受圧面
に掛かる力が大きくなるため、このフリーピストンは左
方向に移動する。フリーピストン６が左方向に移動する
と、このフリーピストンと駆動ピストン５に挟まれた空
間の圧縮ヘリウムは放熱器２、蓄熱器１及び吸熱器３を
通してこのフリーピストンの右空間に移動する。したが
って、この工程において圧縮ガスは等容変化を行なう。
この際、圧縮ヘリウムの熱の一部は蓄熱器１に蓄熱され
る。
【００２０】次に、駆動ピストン５がリニアモータ７に
よって図１の左方向に移動すると、この駆動ピストンの
右空間に連通したフリーピストン６の右空間にあるヘリ
ウムガスは膨張し、ガス温度が低下する。そして、この
温度が低下したガスは、この空間に隣接する吸熱部３か
ら外部の熱を吸熱する。したがって、この工程は、等温
膨張工程となる。
よって図１の左方向に移動すると、この駆動ピストンの
右空間に連通したフリーピストン６の右空間にあるヘリ
ウムガスは膨張し、ガス温度が低下する。そして、この
温度が低下したガスは、この空間に隣接する吸熱部３か
ら外部の熱を吸熱する。したがって、この工程は、等温
膨張工程となる。
【００２１】フリーピストン６の右空間にあるヘリウム
ガスが等温膨張して、駆動ピストン５の左空間圧力より
低下すると、ロッド６ａの断面積分だけこのフリーピス
トンの右受圧面に掛かる力が小さくなるため、このフリ
ーピストンは右方向に移動し、このフリーピストンの右
空間のガスを蓄熱器１等を通して左空間に移動させる。
したがって、この工程において膨張ガスは等容変化を行
なう。この際、膨張ガスは蓄熱器１に蓄熱された熱を回
収する。
ガスが等温膨張して、駆動ピストン５の左空間圧力より
低下すると、ロッド６ａの断面積分だけこのフリーピス
トンの右受圧面に掛かる力が小さくなるため、このフリ
ーピストンは右方向に移動し、このフリーピストンの右
空間のガスを蓄熱器１等を通して左空間に移動させる。
したがって、この工程において膨張ガスは等容変化を行
なう。この際、膨張ガスは蓄熱器１に蓄熱された熱を回
収する。
【００２２】以上概説したように、このスターリング装
置は、リニアモータ７によって駆動ピストン５を往復運
動させ、ロッド部６ａの断面面積分だけ圧力が異なるこ
とにより、フリーピストン６をこの駆動ピストンに対抗
して往復運動させる。そして、このサイクルを繰り返す
ことにより、放熱器２でガスの熱を外部に放熱し、一方
吸熱器３で外部の熱を吸熱する。なお、放熱と吸熱の間
の等容変化工程において、ガスの熱を蓄熱器１に蓄熱
し、あるいは回収することにより、スターリング装置の
動作係数を大きく向上させている。なお、駆動ピストン
５の一端部５ａと、ロッド部６ａの先端部６ｂとを、円
盤バネ８、９でそれぞれ拘束するのは、この駆動ピスト
ンとフリーピストン６との往復運動の位相差を調整する
ためである。
置は、リニアモータ７によって駆動ピストン５を往復運
動させ、ロッド部６ａの断面面積分だけ圧力が異なるこ
とにより、フリーピストン６をこの駆動ピストンに対抗
して往復運動させる。そして、このサイクルを繰り返す
ことにより、放熱器２でガスの熱を外部に放熱し、一方
吸熱器３で外部の熱を吸熱する。なお、放熱と吸熱の間
の等容変化工程において、ガスの熱を蓄熱器１に蓄熱
し、あるいは回収することにより、スターリング装置の
動作係数を大きく向上させている。なお、駆動ピストン
５の一端部５ａと、ロッド部６ａの先端部６ｂとを、円
盤バネ８、９でそれぞれ拘束するのは、この駆動ピスト
ンとフリーピストン６との往復運動の位相差を調整する
ためである。
【００２３】さて次に、図２、図３を参照しつつ、本発
明による蓄熱器１の構成と製造について説明する。蓄熱
器１は、薄板部１ｂに比熱が大きく耐熱性に優れるポリ
エステルフィルムを使用し、この薄板部の一方の面上
に、円錐形の突起部１ａを所定の間隔で形成したものを
素材としている。突起部１ａは、支持台２０上に置いた
薄板部１ｂに、円錐状の突起２１ａを所定の間隔で配置
したニードルプレス２１を押し当て、この薄板部を塑性
変形させて形成する。したがって、突起部１ａを、所定
の高さ及び間隔に精度良く、かつ容易に形成することが
できる。なお、支持台２０には、突起部１ａを正確に形
成するために、円錐状の窪み２０ａが設けてある。
明による蓄熱器１の構成と製造について説明する。蓄熱
器１は、薄板部１ｂに比熱が大きく耐熱性に優れるポリ
エステルフィルムを使用し、この薄板部の一方の面上
に、円錐形の突起部１ａを所定の間隔で形成したものを
素材としている。突起部１ａは、支持台２０上に置いた
薄板部１ｂに、円錐状の突起２１ａを所定の間隔で配置
したニードルプレス２１を押し当て、この薄板部を塑性
変形させて形成する。したがって、突起部１ａを、所定
の高さ及び間隔に精度良く、かつ容易に形成することが
できる。なお、支持台２０には、突起部１ａを正確に形
成するために、円錐状の窪み２０ａが設けてある。
【００２４】蓄熱器１は、一方の面上に突起部１ａを形
成した薄板部１ｂを、所定の直径を有する円筒冶具（図
示せず。）に順次巻きつけていき、所定の厚みになるま
で積層して構成する。したがって、所定の直径、長さ、
半径方向間隙、及び積層厚さの蓄熱器１を、極めて容易
に構成することができる。そして、突起部１ａの高さに
よって半径方向の間隙が設定されるので、均一な間隙を
精度良く形成することができる。
成した薄板部１ｂを、所定の直径を有する円筒冶具（図
示せず。）に順次巻きつけていき、所定の厚みになるま
で積層して構成する。したがって、所定の直径、長さ、
半径方向間隙、及び積層厚さの蓄熱器１を、極めて容易
に構成することができる。そして、突起部１ａの高さに
よって半径方向の間隙が設定されるので、均一な間隙を
精度良く形成することができる。
【００２５】蓄熱器１は、図１に示すように、円筒状の
断熱部材１０の外周面に装着され、一端部１ｃには、円
筒形の放熱器２が連通され、他端部１ｄには、円筒形の
吸熱器３が連通される。そして、高温のヘリウムガス
が、蓄熱器１の半径方向間隙を通過するときに、積層さ
れた薄板部１ｂに熱を蓄熱し、低温のヘリウムガスが通
過するときには、この薄板部に蓄熱された熱を回収す
る。
断熱部材１０の外周面に装着され、一端部１ｃには、円
筒形の放熱器２が連通され、他端部１ｄには、円筒形の
吸熱器３が連通される。そして、高温のヘリウムガス
が、蓄熱器１の半径方向間隙を通過するときに、積層さ
れた薄板部１ｂに熱を蓄熱し、低温のヘリウムガスが通
過するときには、この薄板部に蓄熱された熱を回収す
る。
【００２６】なお、薄板部１ｂの材料は、ポリエステル
フィルムに限らず、比熱の高い他の合成樹脂や金属であ
ってもよい。但し、スターリング装置を外燃機関として
構成する場合には、薄板部１ｂには更に耐熱性の高い、
ステンレスフィルム等の金属材料を使用する。また、ニ
ードルプレスで成形する突起部１ａは、円錐形に限ら
ず、円柱形や半円形等の他の形状にしても、同等の作用
効果を奏することができる。
フィルムに限らず、比熱の高い他の合成樹脂や金属であ
ってもよい。但し、スターリング装置を外燃機関として
構成する場合には、薄板部１ｂには更に耐熱性の高い、
ステンレスフィルム等の金属材料を使用する。また、ニ
ードルプレスで成形する突起部１ａは、円錐形に限ら
ず、円柱形や半円形等の他の形状にしても、同等の作用
効果を奏することができる。
【００２７】
【発明の効果】薄板部の一方の面上にニードルピンを圧
接し、この薄板部を塑性変形させることにより、突起部
を、極めて容易、迅速、かつ正確な高さと間隔とで形成
することができる。また、この突起部を形成した薄板部
を、円筒形状に積層するだけで、任意の半径と、長さ
と、積層厚さとの蓄熱器を極めて容易かつ迅速に構成す
ることができる。したがって、所定の動作流体の流量と
蓄熱量とに適合する蓄熱器を、容易に製作することがで
きる。
接し、この薄板部を塑性変形させることにより、突起部
を、極めて容易、迅速、かつ正確な高さと間隔とで形成
することができる。また、この突起部を形成した薄板部
を、円筒形状に積層するだけで、任意の半径と、長さ
と、積層厚さとの蓄熱器を極めて容易かつ迅速に構成す
ることができる。したがって、所定の動作流体の流量と
蓄熱量とに適合する蓄熱器を、容易に製作することがで
きる。
【００２８】また突起部は、薄板部の一方の面上だけ形
成してあるため、突起部同士が互いに干渉することが無
く、突起部の高さに相当する積層間隙を確実に確保する
ことができ、この間隙を通過する動作流体の圧力損失も
小さく抑えることができる。更に、突起部の高さを調整
することにより、容易に積層密度を変更できるので、単
位容積当たりの蓄熱容量を容易に変更することもでき
る。
成してあるため、突起部同士が互いに干渉することが無
く、突起部の高さに相当する積層間隙を確実に確保する
ことができ、この間隙を通過する動作流体の圧力損失も
小さく抑えることができる。更に、突起部の高さを調整
することにより、容易に積層密度を変更できるので、単
位容積当たりの蓄熱容量を容易に変更することもでき
る。
【図１】冷凍機として構成したスターリング装置の概略
構造図である。
構造図である。
【図２】本発明による蓄熱器の外観図である。
【図３】本発明による蓄熱器の突起部の形成手段の説明
図である。
図である。
【図４】従来例による、金網を採用した蓄熱器の外観図
である。
である。
【図５】従来例による、針状部材を採用した薄板部の部
分図である。
分図である。
【図６】従来例による、針状部材を採用した蓄熱器の全
体図ある。
体図ある。
【図７】従来例による、両面に突起部を形成した薄板部
の部分図である。
の部分図である。
【図８】従来例による、薄板部の両面に突起部を形成し
た蓄熱器の全体図ある。
た蓄熱器の全体図ある。
１ 蓄熱器
１ａ 突起部
１ｂ 薄板部
２ 放熱器
３ 吸熱器
４ シリンダ
５ 駆動ピストン
６ フリーピストン
６ａ ロッド部
７ リニアモータ
８ 円盤バネ
９ 円盤バネ
Claims (2)
- 【請求項１】所定の高さからなる突起部と所定の横巾か
らなる薄板部とを備え、 上記突起部は、上記薄板部の一方の面上に所定の間隔で
設けてあり、 上記薄板部は、所定の断面形状を有する柱状空間に巻き
付けて積層するように形成され、 積層した上記薄板部の相互間には、上記突起部の高さ分
に相当する半径方向間隙が形成されていることを特徴と
するスターリング装置の蓄熱器。 - 【請求項２】請求項１において、前記突起部は、前記薄
板部の一方の面上にニードルピンを圧接し、この薄板部
を塑性変形させて製造するものであることを特徴とする
スターリング装置の蓄熱器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001193493A JP2003021412A (ja) | 2001-06-26 | 2001-06-26 | スターリング装置の蓄熱器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001193493A JP2003021412A (ja) | 2001-06-26 | 2001-06-26 | スターリング装置の蓄熱器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003021412A true JP2003021412A (ja) | 2003-01-24 |
Family
ID=19031771
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001193493A Pending JP2003021412A (ja) | 2001-06-26 | 2001-06-26 | スターリング装置の蓄熱器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003021412A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20040033764A (ko) * | 2002-10-15 | 2004-04-28 | 주명자 | 스털링사이클계 재생기 |
| WO2004040206A1 (ja) * | 2002-10-31 | 2004-05-13 | Sharp Kabushiki Kaisha | 再生器、再生器の製造方法および再生器の製造装置ならびにスターリング冷凍機 |
| US7131276B2 (en) * | 2002-11-07 | 2006-11-07 | Oxford Magnet Technologies Ltd. | Pulse tube refrigerator |
| JP2007198689A (ja) * | 2006-01-27 | 2007-08-09 | Sharp Corp | スターリング機関用再生器及びこれを用いるスターリング機関 |
| WO2008108460A1 (ja) * | 2007-03-08 | 2008-09-12 | Sharp Kabushiki Kaisha | スターリング機関用再生器及びこれを用いるスターリング機関 |
-
2001
- 2001-06-26 JP JP2001193493A patent/JP2003021412A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| KR20040033764A (ko) * | 2002-10-15 | 2004-04-28 | 주명자 | 스털링사이클계 재생기 |
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| US7383687B2 (en) | 2002-10-31 | 2008-06-10 | Sharp Kabushiki Kaisha | Regenerator method for manufacturing regenerator, system for manufacturing regenerator and stirling refrigerating machine |
| CN100400981C (zh) * | 2002-10-31 | 2008-07-09 | 夏普株式会社 | 再生器、再生器的制造装置及斯特林制冷机 |
| US7131276B2 (en) * | 2002-11-07 | 2006-11-07 | Oxford Magnet Technologies Ltd. | Pulse tube refrigerator |
| JP2007198689A (ja) * | 2006-01-27 | 2007-08-09 | Sharp Corp | スターリング機関用再生器及びこれを用いるスターリング機関 |
| WO2008108460A1 (ja) * | 2007-03-08 | 2008-09-12 | Sharp Kabushiki Kaisha | スターリング機関用再生器及びこれを用いるスターリング機関 |
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