JP2006207851A - 再生器およびその製造方法ならびにスターリング機関、スターリング冷却庫 - Google Patents

再生器およびその製造方法ならびにスターリング機関、スターリング冷却庫 Download PDF

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Abstract

【課題】 流路の均一性および安定性を向上させた再生器およびその製造方法ならびに該再生器を備えたスターリング機関およびスターリング冷却庫を提供する。
【解決手段】 再生器16は、ギャップ(隙間)を設けながら巻回される第1フィルム31と、第1フィルム31上の一部に接着層を介して貼り付けられ、巻回された第1フィルム31間のギャップを規定するフィルム製スペーサ34とを備えた再生器フィルム31Aにより構成される。
【選択図】 図6

Description

本発明は、再生器およびその製造方法ならびにスターリング機関およびスターリング冷却庫(Stirling Refrigerator/Freezer)に関し、特に、流路の均一性および安定性を向上させた再生器およびその製造方法ならびに該再生器を備えたスターリング機関およびスターリング冷却庫に関する。
たとえば、スターリング機関における圧縮空間と膨張空間との間に設けられる再生器が従来から知られている。
たとえば、特開2003−65620号公報(従来例1)においては、帯状の樹脂フィルムを巻回してなる円筒形のスターリング機関用再生器であって、樹脂フィルムの片面に複数の微細な突起を規則正しく設けることにより重なった樹脂フィルムの間に隙間を形成するようにした再生器が開示されている。ここで、突起の形成方法としては、エンボス加工による方法などが開示されている。
また、特開2004−101119号公報(従来例2)においては、片面側に複数の凸部が形成された樹脂フィルムを渦巻状に巻き付けることで形成される、樹脂フィルム間に凸部の高さ分の隙間を有する再生器が開示されている。ここで、樹脂フィルム上の凸部は印刷層により形成されている。
特開2003−65620号公報 特開2004−101119号公報
しかしながら、上記のような再生器においては、以下のような問題があった。
従来例1,2に示されるように、樹脂フィルムの表面に形成される突起をエンボス加工や印刷層により形成した場合には、その突起の形状の安定性や均一性が十分でない場合がある。該突起の高さは再生器を通過する媒体の流路となるフィルム間の隙間を規定するため、突起の形状は、再生器における熱伝達率や圧力損失に影響する。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、流路の均一性および安定性を向上させた再生器およびその製造方法ならびに該再生器を備えたスターリング機関およびスターリング冷却庫を提供することにある。
本発明に係る再生器は、隙間を設けながら巻回されるフィルムと、フィルム上の一部に接着層を介して貼り付けられ、巻回されたフィルム間の隙間を規定するフィルム製スペーサとを備える。
上記構成によれば、フィルム間の隙間を安定させることができる。結果として、再生器における流路の均一性および安定性が向上する。
ここで、上記フィルム製スペーサを、フィルムの長手方向および幅方向と交差する斜め方向に延びるように帯状に形成することが好ましい。なお、斜め方向に延びる複数のフィルム製スペーサは、互いにほぼ平行に形成されることが好ましい。また、斜め方向に延びる複数のフィルム製スペーサは、フィルムの幅方向にオーバーラップして形成されることが好ましい。上記の「帯状」とは、細長く連続的に形成される場合のみならず、帯状のフィルム製スペーサが途中で分断されている場合や、島状のフィルム製スペーサが帯状に並ぶ場合も含む。
これにより、再生器を通過する媒体の流路を確保しながら、高さの安定したスペーサを再生器の軸方向および周方向に延在させることができる。結果として、再生器における流路の均一性および安定性が向上する。
フィルム製スペーサをフィルムの長手方向において周期的に形成することが好ましい。なお、ここでいう「周期的に形成」とは、等間隔、または、異なる複数の間隔(たとえば、L0,L1)が周期的に繰り返されることを意味する。
フィルム製スペーサとしてはフィルムよりも熱伝導率の高い素材が用いられると良い。
これにより、作動媒体から再生器への熱伝達効率を向上させることができる。
本発明に係る再生器の製造方法は、第1フィルム上に接着層を介して第2フィルムを貼り付ける工程と、第2フィルムをパターニングして第1フィルム上の一部にフィルム製スペーサを形成する工程と、フィルム製スペーサが形成された第1フィルムを巻回する工程とを備える。
これにより、簡単な手法で、流路の均一性および安定性の高い再生器を得ることができる。
ここで、第2フィルムをパターニングする工程は、横断面の先端部を通る高さ方向の軸に対して一方の刃線が相対的に小さな角度で交差し、他方の刃線が相対的に大きな角度で交差する刃を第2フィルムに押し付けることにより行なわれることが好ましい。
本発明に係るスターリング機関は、外殻体と、作動媒体を封入した外殻体内に組み付けられたシリンダと、シリンダ内で往復運動するピストンと、シリンダ内でピストンに対し位相差をもって往復運動するディスプレーサと、ピストンとディスプレーサとの間に形成された圧縮空間と、ディスプレーサに対してピストンの反対側に形成された膨張空間と、圧縮空間と膨張空間とを連通する連通路に配設された、上述した構成を有する再生器とを備える。また、本発明に係るスターリング冷却庫は、このスターリング機関を備える。
再生器が上述した構成を有することにより、作動効率の高いスターリング機関および冷却効率の高いスターリング冷却庫が提供される。
本発明によれば、再生器における流路の均一性および安定性を向上させることができる。
以下に、本発明に基づく再生器およびその製造方法ならびにスターリング機関およびスターリング冷却庫の一実施の形態について説明する。
なお、本願明細書において、「冷却庫」とは、「冷蔵庫」、「冷凍庫」および「冷凍冷蔵庫」の全てを含む概念である。
また、本実施の形態においては、スターリング機関としてのスターリング冷凍機、および、該スターリング冷凍機を備えたスターリング機関搭載機器としてのスターリング冷却庫について説明するが、本発明に係るスターリング機関は、スターリング冷凍機に限定されるものではなく、たとえば、発電機としても用いられる。
図1は、本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫の配管系統図である。
スターリング冷却庫1は、図1に示すように、放熱部2と吸熱部3とを有するスターリング冷凍機4(スターリング機関)と、放熱部2に取付けられた高温側蒸発器5、高温側凝縮器7およびパイプ2A,2Bを含む第1高温側循環回路(第1循環回路)と、高温側蒸発器5、循環ポンプ6、発露防止パイプ9およびパイプ2C,2D,2Eを含む第2高温側循環回路(第2循環回路)と、吸熱部3に取付けられた低温側凝縮器10、低温側蒸発器11およびパイプ3A,3Bを含む低温側循環回路とを備える。第1高温側循環回路は、スターリング冷凍機4の放熱部2の冷却を行ない、第2高温側循環回路は、発露防止パイプ9に熱を供給する。また、低温側循環回路は、冷却庫内の空気とスターリング冷凍機4の吸熱部3との熱交換を行なう。
第1と第2高温側循環回路内には水(H2O)などが冷媒として封入されている。高温
側蒸発器5において蒸発した冷媒はパイプ2A(高温側導管)を介して高温側凝縮器7に達する(図1中の破線矢印)。高温側凝縮器7において外気との熱交換が行なわれることで冷媒が凝縮する。この熱交換を促進するために、高温側凝縮器7近傍に気流を生じさせるファン8が設けられている。凝縮した冷媒は、パイプ2B(高温側戻り管)を介して高温側蒸発器5に戻る。第1高温側循環回路においては、このように、冷媒の蒸発と凝縮とによる自然循環を利用して、放熱部2で発生した熱を高温側凝縮器7に伝達することができるように、高温側凝縮器7が高温側蒸発器5より上方に配置されている。また、冷媒の沸点を調整するために、循環回路系内の圧力が調整(大気圧より減圧)されている。
一方、高温側蒸発器5の下部には、パイプ2Cが接続されている。高温側蒸発器5からパイプ2Cに液相の冷媒が流入する。パイプ2Cに流入した冷媒は、スターリング冷凍機4よりも下方に設けられた循環ポンプ6に達する。循環ポンプ6から吐出された冷媒は、パイプ2Dを介して発露防止パイプ9に送られる。ここで、発露防止パイプ9内を流れる冷媒は、スターリング冷凍機4の放熱部2から与えられた熱により比較的高温に保たれている。したがって、発露防止パイプ9を冷却庫の前面開口部に配置することで、ドア部等における発露を抑制することができる。発露防止パイプ9内を流れた冷媒は、パイプ2Eを介して高温側蒸発器5内に戻る。このように、第2高温側循環回路においては、循環ポンプ6による強制循環が行なわれている。
低温側循環回路内には二酸化炭素や炭化水素などが冷媒として封入されている。低温側凝縮器10において凝縮した冷媒はパイプ3A(低温側導管)を介して低温側蒸発器11に達する。低温側蒸発器11において冷媒が蒸発することで熱交換が行なわれる。この熱交換を促進するために、低温側蒸発器11近傍に気流を生じさせるファン12が設けられている。熱交換の後、ガス化された冷媒は、パイプ3B(低温側戻り管)を介して低温側凝縮器10に戻る。低温側循環回路においては、このように、冷媒の蒸発と凝縮とによる自然循環を利用して、吸熱部3で発生した冷熱を伝達することができるように、低温側蒸発器11が低温側凝縮器10より下方に配置されている。また、冷媒の沸点を調整するために、循環回路系内の圧力が調整されている。
スターリング冷凍機4を作動させると、該冷凍機4の放熱部2で発生した熱が、高温側凝縮器7を介して空気と熱交換される。一方、スターリング冷凍機4の吸熱部3で発生した冷熱は、低温側蒸発器11を介して冷却庫内の空気と熱交換される。冷却庫内からの暖かくなった気流は、再び低温側蒸発器11近傍に送られ、繰り返し冷却される。
次に、図2を用いて、スターリング冷凍機4の構造の一例およびその動作について説明する。
図2に示すように、本実施の形態のスターリング冷凍機4は、フリーピストン型のスターリング機関であって、ケーシング30と、該ケーシング30に組付けられたシリンダ13と、シリンダ13内で往復動するピストン14およびディスプレーサ15と、再生器16と、圧縮空間17Aと膨張空間17Bとを含む作動空間17と、放熱部2と、吸熱部3と、ピストン駆動手段としてのリニアモータ23と、ピストンスプリング24と、ディスプレーサスプリング25と、ディスプレーサロッド26と、背圧空間27とを備える。
図2の例では、スターリング冷凍機4の外殻体(外壁)は、単一の容器で構成されず、背圧空間27側に位置するケーシング30(ベッセル部分)と、作動空間17側に位置する放熱部2、チューブ18Aおよび吸熱部3とで主に構成される。ケーシング30は、背圧空間27を規定する。ケーシング30には、シリンダ13、リニアモータ23、ピストンスプリング24およびディスプレーサスプリング25をはじめとする種々の部品が組付けられる。上記外殻体の内部には、ヘリウムガスや水素ガス、窒素ガスなどの作動媒体が充填される。
シリンダ13は、略円筒状の形状を有し、内部にピストン14とフリーピストンとしてのディスプレーサ15とを往復動可能に受け入れる。シリンダ13内において、ピストン14とディスプレーサ15とは同軸上に間隔をあけて配置され、このピストン14およびディスプレーサ15によってシリンダ13内の作動空間17が圧縮空間17Aと膨張空間17Bとに区画される。より詳しくは、作動空間17は、ピストン14におけるディスプレーサ15側の端面よりもディスプレーサ15側に位置する空間であり、ピストン14とディスプレーサ15との間に圧縮空間17Aが形成され、ディスプレーサ15と吸熱部3との間に膨張空間17Bが形成される。圧縮空間17Aは主に放熱部2によって囲まれ、膨張空間17Bは主に吸熱部3によって囲まれている。
圧縮空間17Aと膨張空間17Bとの間には、チューブ18Aの内周面上に所定の隙間を有しながらフィルムが巻回されてなる再生器16が配設されており、この再生器16を介して圧縮空間17Aと膨張空間17Bとが連通する。それにより、スターリング冷凍機4内に閉回路が構成される。この閉回路内に封入された作動媒体が、ピストン14およびディスプレーサ15の動作に合わせて流動することにより、後述する逆スターリングサイクルが実現される。
シリンダ13の外側に位置する背圧空間27にはリニアモータ23が配設される。リニアモータ23は、インナーヨーク20と、可動マグネット部21と、アウターヨーク22とを有し、このリニアモータ23によって、シリンダ13の軸方向にピストン14が駆動される。
ピストン14の一端は、板バネなどで構成されるピストンスプリング24と接続される。該ピストンスプリング24は、ピストン14に弾性力を付与する弾性力付与手段として機能する。該ピストンスプリング24に弾性力を付加することにより、シリンダ13内でピストン14をより安定して周期的に往復動させることが可能となる。ディスプレーサ15の一端は、ディスプレーサロッド26を介してディスプレーサスプリング25と接続される。ディスプレーサロッド26はピストン14を貫通して配設され、ディスプレーサスプリング25は板バネなどで構成される。該ディスプレーサスプリング25の周縁部と、ピストンスプリング24の周縁部は、リニアモータ23からピストン14の背圧空間27側(以下、後方と称する場合がある。)に延びる支持部材により支持される。
ピストン14に対しディスプレーサ15と反対側には、ケーシング30によって囲まれた背圧空間27が配設されている。背圧空間27は、ケーシング30内でピストン14の周囲に位置する外周領域と、ケーシング30内でピストン14よりもピストンスプリング
24側(後方側)に位置する後方領域とを含む。この背圧空間27内にも、作動媒体が存在する。
放熱部2は、ベース部材30Aを介してケーシング30に取付けられる。放熱部2と吸熱部3とは、チューブ18Aを介して接続される。放熱部2、吸熱部3の内周面上には、それぞれ内部熱交換器18と内部熱交換器19とが設けられる。内部熱交換器18,19は、それぞれ、圧縮空間17A,膨張空間17Bと放熱部2,吸熱部3との間の熱交換を行なう。
ケーシング30の後方側には、板バネ28を介してバランスマス29が取付けられている。バランスマス29は、ピストン14やディスプレーサ15が振動することによって生じるケーシング30の振動を吸収する質量部材である。具体的には、ピストン14やディスプレーサ15が振動することによってケーシング30に振動が生じた場合に、このケーシング30の振動に対して追従するようにバランスマス29が振動することにより、スターリング冷凍機4の振動が低減される。
たとえば、ピストン14のディスプレーサ15側の端面上に第1距離センサが設けられ、ディスプレーサ15の吸熱部3側の端面上に第2距離センサが設けられる。第1距離センサは、スターリング冷凍機4の動作時のピストン14とディスプレーサ15との間隔の経時変化を計測可能である。また、第2距離センサは、スターリング冷凍機4の動作時のディスプレーサ15と吸熱部3との間隔の経時変化を計測可能である。
次に、このスターリング冷凍機4の動作について説明する。
まず、リニアモータ23を作動させてピストン14を駆動する。リニアモータ23によって駆動されたピストン14は、ディスプレーサ15に接近し、圧縮空間17A内の作動媒体(作動ガス)を圧縮する。
ピストン14がディスプレーサ15に接近することにより、圧縮空間17A内の作動媒体の温度は上昇するが、放熱部2によってこの圧縮空間17A内に発生した熱が外部へと放出される。そのため、圧縮空間17A内の作動媒体の温度はほぼ等温に維持される。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルにおける等温圧縮過程に相当する。
ピストン14がディスプレーサ15に接近した後にディスプレーサ15は吸熱部3側に移動する。他方、ピストン14によって圧縮空間17A内において圧縮された作動媒体は再生器16内に流入し、さらに膨張空間17Bへと流れ込む。その際、作動媒体の持つ熱が再生器16に蓄熱される。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等容冷却過程に相当する。
膨張空間17B内に流入した高圧の作動媒体は、ディスプレーサ15がピストン14側(後方側)へ移動することにより膨張する。このようにディスプレーサ15が後方側へ移動するのに伴い、ディスプレーサスプリング25の中央部も後方側に突出するように変形する。
上記のように膨張空間17B内で作動媒体が膨張することにより、膨張空間17B内の作動媒体の温度は下降するが、吸熱部3によって外部の熱が膨張空間17B内へと伝達されるため、膨張空間17B内はほぼ等温に保たれる。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等温膨張過程に相当する。
その後、ディスプレーサ15がピストン14から遠ざかる方向に移動し始める。それにより、膨張空間17B内の作動媒体は再生器16を通過して再び圧縮空間17A側へと戻る。その際に再生器16に蓄熱されていた熱が作動媒体に与えられるため、作動媒体は昇
温する。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等容加熱過程に相当する。
この一連の過程(等温圧縮過程−等容冷却過程−等温膨張過程−等容加熱過程)が繰り返されることにより、逆スターリングサイクルが構成される。この結果、吸熱部3は徐々に低温になり、極低温(たとえば−50℃程度)を有するに至る。一方で、放熱部2は徐々に高温(たとえば60℃程度)になる。上述したように、吸熱部3における冷熱は、低温側循環回路を介して冷却庫内に供給され、放熱部2における熱は、第1と第2高温側循環回路を介して冷却庫外に放出される。
上述したように、再生器16は、スターリング冷凍機4の動作に関わる重要な部材であるので、再生器16の熱伝達率を向上させたり、再生器16における圧力損失を低減させたりすることは、スターリング冷凍機4の動作効率の向上の観点から重要である。したがって、再生器16を通過する冷媒の流路となるフィルム間の隙間を安定させることは重要である。
図3は、本実施の形態に係る再生器16の製造方法における各工程を示した図である。
まず、図3(a)に示すように、台紙としての第1フィルム31が準備される。次に、図3(b)に示すように、第1フィルム31上に接着層を介して第2フィルム32が貼り付けられ、再生器フィルム31Aが形成される。そして、図3(c)に示すように、接着層および第2フィルム32に切り落とし線33が形成される。さらに、図3(d)に示すように、切り落とし線33の外側の接着層および第2フィルムが除去され、再生器16における流路の幅(以下、ギャップと称する場合がある。)を規定するフィルム製スペーサ34が形成される。
ここで、フィルム製スペーサ34には、チルト角αが設けられている。つまり、フィルム製スペーサ34は、第1フィルム31の幅方向に対してα(たとえば30°程度)の角度で交差するように延在している。換言すると、フィルム製スペーサ34は、第1フィルム31の長手方向および幅方向と交差する斜め方向に延びるように帯状に形成されている。なお、複数のフィルム製スペーサ34は、互いにほぼ平行に形成されている。また、複数のフィルム製スペーサ34は、フィルムの幅方向にオーバーラップして形成されている。なお、フィルム製スペーサ34は、第1フィルム31の長手方向において等間隔、つまり、周期的に形成されている。
第1フィルム31としては、たとえば、50μm程度の厚みを有するPET(PolyEthylene Terephthalate)フィルムが適用される。また、接着層としては、たとえば、10μm程度の厚みを有するアクリル糊が適用される。第2フィルム32としては、たとえば、100μm程度の厚みを有するPETフィルムや、100μm程度の厚みを有する銅箔やアルミニウム箔が適用される。第2フィルムとして銅箔やアルミニウム箔を用いることにより、再生器16の熱伝達率を向上させることができる。また、第2フィルム32から形成されるスペーサの幅は、適宜変更が可能であるが、たとえば、この幅を0.5mm程度,0.8mm程度にすることができる。また、再生器フィルム31Aの長手方向に並ぶように複数形成されるフィルム製スペーサ34の中心間隔についても適宜変更が可能であるが、たとえば、この中心間隔を3mm程度にすることができる。
上記のような第1と第2フィルム31,32および接着層を用いることにより、たとえば、ギャップが110μm程度の再生器を得ることができる。ここで、第1フィルム31上に貼り付けられる第2フィルム32の厚みは均一である。したがって、再生器フィルム31Aが巻回されてなる再生器16におけるギャップのばらつきが抑制される。また、フィルム製スペーサ34にチルト角を設けることで、再生器16の周方向のギャップのばらつきがさらに抑制される。なお、第2フィルム32の厚みを適宜変更することで、フィルム製スペーサ34の高さを自由に変更することが可能であり、再生器の設計の自由度は高い。
図4は、再生器フィルム31Aの製造装置を示した図である。図4を用いて、再生器フィルム31Aの形成工程について説明する。
第1巻き出し装置35により、糊が塗られる台紙(被着体)としての第1フィルム31が巻き出される。巻き出された台紙は、コーターヘッド36に達する。コーターヘッド36は、糊を塗工する部分であり、塗工機としての主要部分である。糊(接着層)の厚み調整は、コーターヘッド36において行なわれる。
糊が塗工された第1フィルム31は、乾燥炉37に送られる。乾燥炉37は、糊の揮発成分(溶剤)を飛ばし、乾燥させる。その後、第1フィルム31は、ニップ38に送られる。ニップ38には第2巻き出し装置39から第2フィルム32が送られており、ニップ38において第1と第2フィルム31,32が貼り合わせられ、再生器フィルム31Aが形成される。形成された再生器フィルム31Aは巻き取り機40によって巻き取られる。
図5は、第1フィルム31上の第2フィルム32をパターニングする工程を示した図である。
第2フィルム32をパターニングする工程は、図5(a)に示すように、横断面の先端部を通る高さ方向の軸42に対して一方の刃線が相対的に小さな角度(θ1)で交差し、他方の刃線が相対的に大きな角度(θ2)で交差する刃41(41A,41B)を第2フィルム32に押し付けることにより行なわれる。ここで、第2フィルム32を残す側には上記大きな角度(θ2)側が押し当てられ、第2フィルム32を除去する側には上記小さな角度(θ1)側が押し当てられる。これにより、図5(b)に示すように、所定のパターンで第2フィルム32と接着層31Bとが除去され、フィルム製スペーサ34が形成される。ここで、接着層31Bが第2フィルム32とともに除去されて第1フィルム31上に多く残らないようにするため、該接着層31Bには予め重合度を高めるアニール処理が施されている。この処理は、典型的には、糊が第1フィルム31に塗工される前と、塗工された後とに施されるが、塗工前後のいずれか一方のみで実施されてもよい。
図6は、フィルム製スペーサ34が形成された再生器フィルム31Aを巻回して再生器16を形成する工程を示す。図6に示すように、再生器フィルム31Aが幾重にも重なるように巻回されて、再生器16が形成される。
図7,図8は、それぞれ、図3(d)に示される再生器フィルム31Aの変形例を示した図である。
図7に示される変形例においては、帯状に形成されるフィルム製スペーサ34が途中で分断されている。また、図8に示される変形例においては、島状のフィルム製スペーサ34が帯状に並んでいる。
上述した内容について要約すると、以下のようになる。
本実施の形態に係る再生器16は、ギャップ(隙間)を設けながら巻回される第1フィルム31と、第1フィルム31上の一部に接着層31Bを介して貼り付けられ、巻回された第1フィルム31間のギャップを規定するフィルム製スペーサ34とを備えた再生器フィルム31Aにより構成される。
フィルム製スペーサ34を構成する第2フィルム32としては、第1フィルム31と同じ素材が用いられてもよいし、第1フィルム31よりも熱伝導率の高い金属が用いられてもよい。
本実施の形態に係る再生器16の製造方法は、第1フィルム31上に接着層31Bを介して第2フィルム32を貼り付ける工程(図3(a),(b))と、第2フィルム32をパターニングして第1フィルム31上の一部にフィルム製スペーサ34を形成する工程(図3(c),(d))と、フィルム製スペーサ34が形成された第1フィルム31を巻回する工程(図6)とを備える。
本実施の形態に係るスターリング冷凍機4は、ケーシング30を含む外殻体と、作動媒体を封入した外殻体内に組み付けられたシリンダ13と、シリンダ13内で往復運動するピストン14と、シリンダ13内でピストン14に対し位相差をもって往復運動するディスプレーサ15と、ピストン14とディスプレーサ15との間に形成された圧縮空間17Aと、ディスプレーサ15に対してピストン14の反対側に形成された膨張空間17Bと、圧縮空間17Aと膨張空間17Bとを連通する連通路に配設された再生器16とを備える。
本実施の形態によれば、上記の構成により、流路の均一性および安定性が高い再生器および該再生器を備えたスターリング機関としてのスターリング冷凍機が提供される。結果として、動作効率の高いスターリング冷却庫が提供される。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫の配管系統図である。 本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫におけるスターリング冷凍機を示した側断面図である。 本発明の1つの実施の形態に係る再生器の製造方法における各工程を示した図である。 本発明の1つの実施の形態に係る再生器を構成する再生器フィルムの製造装置を示した図である。 第2フィルムをパターニングしてスペーサを形成する工程を示した図である。 再生器フィルムを巻回して再生器を形成する工程を示した図である。 図3(d)に示される再生器フィルムの1つの変形例を示した図である。 図3(d)に示される再生器フィルムの他の変形例を示した図である。
符号の説明
1 スターリング冷却庫、2 放熱部、2A〜2E パイプ(高温側循環回路)、3 吸熱部、3A,3B パイプ(低温側循環回路)、4 スターリング冷凍機、5 高温側蒸発器、6 循環ポンプ、7 高温側凝縮器、8 ファン、9 発露防止パイプ、10 低温側凝縮器、11 低温側蒸発器、12 ファン、13 シリンダ、14 ピストン、15 ディスプレーサ、16 再生器、17 作動空間、17A 圧縮空間、17B 膨張空間、18,19 内部熱交換器、18A チューブ、20 インナーヨーク、21 可動マグネット、22 アウターヨーク、23 リニアモータ、24 ピストンスプリング、25 ディスプレーサスプリング、26 ディスプレーサロッド、27 背圧空間、28 板バネ、29 バランスマス、30 ケーシング、30A ベース部材、31 第1フィルム、31A 再生器フィルム、31B 接着層、32 第2フィルム、33 切り落とし線、34 フィルム製スペーサ、35 第1巻き出し装置、36 コーターヘッド、37 乾燥炉、38 ニップ、39 第2巻き出し装置、40 巻き取り機、41,41A,41B 刃、42 軸。

Claims (6)

  1. 隙間を設けながら巻回されるフィルムと、
    前記フィルム上の一部に接着層を介して貼り付けられ、巻回された前記フィルム間の隙間を規定するフィルム製スペーサとを備えた、再生器。
  2. 前記フィルム製スペーサとして前記フィルムよりも熱伝導率の高い素材を用いた、請求項1に記載の再生器。
  3. 第1フィルム上に接着層を介して第2フィルムを貼り付ける工程と、
    前記第2フィルムをパターニングして前記第1フィルム上の一部にフィルム製スペーサを形成する工程と、
    前記フィルム製スペーサが形成された前記第1フィルムを巻回する工程とを備えた、再生器の製造方法。
  4. 前記第2フィルムをパターニングする工程は、横断面の先端部を通る高さ方向の軸に対して一方の刃線が相対的に小さな角度で交差し、他方の刃線が相対的に大きな角度で交差する刃を前記第2フィルムに押し付けることにより行なわれる、請求項3に記載の再生器の製造方法。
  5. 外殻体と、
    作動媒体を封入した前記外殻体内に組み付けられたシリンダと、
    前記シリンダ内で往復運動するピストンと、
    前記シリンダ内で前記ピストンに対し位相差をもって往復運動するディスプレーサと、
    前記ピストンと前記ディスプレーサとの間に形成された圧縮空間と、
    前記ディスプレーサに対して前記ピストンの反対側に形成された膨張空間と、
    前記圧縮空間と前記膨張空間とを連通する連通路に配設された、請求項1または請求項2に記載の再生器とを備えた、スターリング機関。
  6. 請求項5に記載のスターリング機関を備えた、スターリング冷却庫。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008249223A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Doshisha スタック及びその製造方法
JP2015145752A (ja) * 2014-02-03 2015-08-13 東邦瓦斯株式会社 熱音響装置用の蓄熱器

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