JP2006317084A - スターリング機関用再生器及びスターリング機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】 効率よく熱を吸熱または放熱してできる運転効率を向上できるスターリング機関を提供する。
【解決手段】 圧縮空間17と膨脹空間18との間に設けられた断面環状のガス通路9内に空隙Dを介して充填される充填材3を有して空隙Dを流通する作動ガスの熱を充填材3により回収する再生器2と、放射状に配された熱交換用のフィン5a、7aを有するとともに再生器2の両端面に隣接して外気と熱交換する放熱側熱交換器5及び吸熱側熱交換器7とを備え、圧縮空間17と膨脹空間18との間を流通する作動ガスから再生器2により熱を回収するスターリング機関1において、充填材3の内周側の空隙D1を外周側の空隙D2よりも広くした。
【選択図】 図2
【解決手段】 圧縮空間17と膨脹空間18との間に設けられた断面環状のガス通路9内に空隙Dを介して充填される充填材3を有して空隙Dを流通する作動ガスの熱を充填材3により回収する再生器2と、放射状に配された熱交換用のフィン5a、7aを有するとともに再生器2の両端面に隣接して外気と熱交換する放熱側熱交換器5及び吸熱側熱交換器7とを備え、圧縮空間17と膨脹空間18との間を流通する作動ガスから再生器2により熱を回収するスターリング機関1において、充填材3の内周側の空隙D1を外周側の空隙D2よりも広くした。
【選択図】 図2
Description
本発明は、スターリングサイクルを運転するスターリング機関に関する。また本発明は、スターリング機関に用いられて作動ガスの熱を回収するスターリング機関用再生器及びその製造方法に関する。
スターリング機関はヘリウム、水素、窒素等を作動ガスとして用い、フロンを作動ガスとして用いないため、オゾン層の破壊を招くことのない熱機関として注目を集めている。スターリング機関はピストン及びディスプレーサを有し、往復運動するピストンに対して所定の位相差でディスプレーサが往復運動する。これにより、ピストンとディスプレーサとの間に形成される圧縮空間と、ディスプレーサの先端に形成される膨張空間との間を作動ガスが流通してスターリングサイクルが運転される。
ピストンを内嵌するシリンダの周囲には断面環状のガス通路が形成され、ガス通路を介して圧縮空間と膨張空間との間を作動ガスが流通する。ガス通路内には作動ガスの熱を回収する再生器が設けられ、再生器の両端には外気と熱交換する熱交換器が隣接する。圧縮空間では等温圧縮変化によって作動ガスの温度が上昇し、膨脹空間では等温膨脹変化によって作動ガスの温度が降下する。
圧縮空間の熱は圧縮空間側の熱交換器を介して大気中へ放出され、作動ガスは膨張空間と圧縮空間との間に設けられた再生器に熱を蓄積して膨張空間へ移動する。再生器により冷却された作動ガスは低温側となる膨張空間で膨張されることによって更に冷却され、膨張空間側の熱交換器を介して外気の熱を奪う。そして、作動ガスが膨張空間から圧縮空間へ移動する際に再生器に蓄えられた熱を奪って再生器を冷却する。この動作を繰り返してスターリングサイクルが行われるようになっている。
特許文献1には従来の再生器が開示されている。この再生器は帯状のシート部材が円筒体に空隙を介して多重に巻回されている。空隙はシート部材の表面に設けた微小な突起が隣接する層に当接して形成される。作動ガスは空隙内を軸方向に流通してシート部材との熱交換により熱を回収する。
特許文献2には従来の熱交換器が開示されている。この熱交換器はガス通路内に配された放射状のフィンから成り、フィンは軸方向に延びて形成されている。作動ガスは再生器の軸方向に流通してフィンとの熱交換により外気との間で放熱または吸熱を行う。
特開2003−21412号公報(第4頁、図2、3)
特開2001−91075号公報(第3〜4頁、図1)
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来の再生器を有するスターリング機関によると、熱交換器による熱伝達量が内周と外周で不均一になる。即ち、特許文献2に開示されるように熱交換器の径方向に二分した内周側のフィンの表面積と外周側のフィンの表面積とは等しい。これに対して、ガス通路を流通する作動ガスは再生器の空隙を通過し、内周側に対して外周側の流通面積が大きい。
このため、熱交換器は外周部では作動ガスの流量に対して熱伝達量が少なく、内周部では作動ガスの流量に対して熱伝達量が多くなる。これにより、熱交換器の外周部の熱伝達量が不足して熱または冷熱が外周部から内周部に伝達され、効率よく放熱または吸熱することができない。従って、スターリング機関の運転効率が低下する問題があった。
本発明は、効率よく熱を吸熱または放熱して運転効率を向上できるスターリング機関を提供することを目的とする。また本発明は、スターリング機関の運転効率を向上できるスターリング機関用再生器及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、スターリング機関の圧縮空間と膨脹空間との間に設けられた断面環状のガス通路内に空隙を有して充填される充填材を備え、該空隙を流通する作動ガスの熱を前記充填材により回収するスターリング機関用再生器において、前記充填材の内周側の空隙率が外周側の空隙率よりも大きいことを特徴としている。
この構成によると、断面環状のガス通路に配されるスターリング機関用再生器は充填材が例えば螺旋状に配されてガス通路内に充填され、充填材間の空隙を作動ガスが流通して充填材により熱が回収される。スターリング機関用再生器は単位体積当たりの空隙の占める体積から成る空隙率が内周側は大きく、外周側は小さい。これにより、例えば、ガス通路の径方向に二分した内周側を流通する作動ガスの流量と外周側を流通する作動ガスの流量とを略一致させることができる。スターリング機関用再生器の内周側から外周側に亙って徐々に空隙率を小さくしてもよく、段階的に小さくしてもよい。
また本発明は上記構成のスターリング機関用再生器において、前記充填材は前記空隙を介して多重に巻回される帯状のシート部材から成り、内周側の前記空隙が外周側よりも広いことを特徴としている。この構成によると、シート部材がガス通路内に螺旋状に巻回され、内周側のシート部材の間隔が外周側よりも広い。
また本発明は上記構成のスターリング機関用再生器において、前記シート部材の巻回時の内周側のテンションが外周側よりも弱いことを特徴としている。
また本発明は上記構成のスターリング機関用再生器において、前記シート部材の表面に突起部を設け、内周側の前記突起部の高さが外周側よりも高いことを特徴としている。この構成によると、隣接するシート部材に突起部が当接して空隙が形成される。
また本発明は上記構成のスターリング機関用再生器において、前記充填材は前記空隙を介して同心に配置される複数の円筒体から成り、内周側の前記空隙が外周側よりも広いことを特徴としている。この構成によると、円筒体がガス通路内に同心に配され、隣接する円筒体間の空隙を作動ガスが流通する。
また本発明は上記構成のスターリング機関用再生器において、軸方向の少なくとも一端に前記充填材の配置を保持する保持手段を設けたことを特徴としている。この構成によると、螺旋状や同心状に配された充填材が保持手段により保持され、空隙率の変動が防止される。
また本発明は上記構成のスターリング機関用再生器において、前記保持手段は前記充填材の縁部を挿入する溝部を有することを特徴としている。この構成によると、シート部材や円筒体等の縁部を溝部に挿入して充填材の配置が保持される。
また本発明のスターリング機関は、上記各構成のスターリング機関用再生器と、前記スターリング機関用再生器の両端面に隣接して外気と熱交換する第1、第2熱交換器とを備え、圧縮空間と膨脹空間との間を流通する作動ガスから前記スターリング機関用再生器により熱を回収することを特徴としている。
この構成によると、第1、第2熱交換器はスターリング機関用再生器に隣接して圧縮空間側及び膨張空間側に設けられる。圧縮空間で圧縮された作動ガスは第1熱交換器で外気に放熱され、スターリング機関用再生器で蓄熱して膨張空間に導かれる。また、膨張空間で膨張した作動ガスは第2熱交換器で外気から吸熱するとともに、スターリング機関用再生器から吸熱して圧縮空間に導かれる。
また本発明のスターリング機関は、上記構成のスターリング機関用再生器と、前記スターリング機関用再生器の両端面に隣接して外気と熱交換する第1、第2熱交換器とを備え、圧縮空間と膨脹空間との間を流通する作動ガスから前記スターリング機関用再生器により熱を回収するとともに、第1、第2熱交換器の少なくとも一方は前記充填材の配置を保持する保持手段を有することを特徴としている。この構成によると、スターリング機関用再生器に隣接する第1熱交換または第2熱交換器に設けた保持手段により充填材の配置が保持される。
また本発明のスターリング機関は、上記構成のスターリング機関用再生器と、前記スターリング機関用再生器の両端面に隣接して外気と熱交換する第1、第2熱交換器とを備え、圧縮空間と膨脹空間との間を流通する作動ガスから前記スターリング機関用再生器により熱を回収するとともに、第1、第2熱交換器の少なくとも一方は前記保持手段を回避する逃げ部を有することを特徴としている。この構成によると、スターリング機関用再生器は充填材を保持する保持手段を有し、スターリング機関用再生器に隣接する第1熱交換または第2熱交換器に設けた逃げ部に保持手段が填められる。
また本発明は上記構成のスターリングにおいて、第1、第2熱交換器は放射状に配された熱交換用のフィンを有することを特徴としている。この構成によると、第1、第2熱交換器を流通する作動ガスは放射状のフィンを介して放熱または吸熱する。
また本発明は、スターリング機関の圧縮空間と膨脹空間との間に設けられた断面環状のガス通路内に空隙を有して充填される充填材を有し、該空隙を流通する作動ガスの熱を前記充填材により回収するスターリング機関用再生器の製造方法において、前記充填材は前記空隙を介して多重に巻回される帯状のシート部材から成り、前記シート部材の巻回時の内周側のテンションが外周側よりも弱いことを特徴としている。
本発明によると、スターリング機関用再生器の充填材の内周側の空隙率が外周側の空隙率よりも大きいので、スターリング機関のガス通路の内周側の流通面積と外周側の流通面積とを等しくすることができる。従って、スターリング機関用再生器に隣接した放射状のフィンを有する熱交換器の外周部と内周部の熱伝達量を均一化して効率よく熱を放熱または吸熱することができる。従って、スターリング機関の運転効率を向上することができる。
また本発明によると、充填材は空隙を介して多重に巻回される帯状のシート部材から成り、内周側の空隙が外周側よりも広いので、容易に充填材の内周側の空隙率を外周側の空隙率よりも大きくすることができる。
また本発明によると、シート部材の巻回時の内周側のテンションが外周側よりも弱いので、容易に充填材の内周側の空隙を外周側よりも広くすることができる。
本発明によると、シート部材の表面に突起部を設け、内周側の突起部の高さが外周側よりも高いので、容易に充填材の内周側の空隙を外周側よりも広くすることができる。
本発明によると、充填材は空隙を介して同心に配置される複数の円筒体から成り、内周側の空隙が外周側よりも広いので、容易に充填材の内周側の空隙率を外周側の空隙率よりも大きくすることができる。
本発明によると、スターリング機関用再生器の軸方向の少なくとも一端に充填材の配置を保持する保持手段を設けたので、充填材の空隙率の変動を防止して熱交換器の熱伝達量を安定して均一化することができる。
本発明のスターリング機関によると、スターリング機関用再生器に隣接する第1、第2熱交換器の少なくとも一方に保持手段を回避する逃げ部を設けたので、保持手段を設けたスターリング機関用再生器を容易に熱交換器に密接することができる。
本発明のスターリング機関によると、スターリング機関用再生器に隣接する第1、第2熱交換器の少なくとも一方は充填材の配置を保持する保持手段を有するので、充填材の空隙率の変動を防止して熱交換器の熱伝達量を安定して均一化することができる。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は第1実施形態のスターリング機関を示す断面図である。スターリング機関1はシリンダ11を有し、シリンダ11に内嵌されたピストン12及びディスプレーサ13が軸方向に並設される。ピストン12及びディスプレーサ13は、シリンダ11内に充填される作動ガスによるガスベアリングによってスターリング機関1の運転中にシリンダ11の内壁と接触することなく往復運動する。
ピストン12の一端にはカップ状のマグネットホルダ21が固定される。マグネットホルダ21の開口側の先端にはマグネット22が取り付けられる。シリンダ11にはマグネット22に対峙する外側ヨーク及び内側ヨーク(いずれも不図示)が保持される。外側ヨークはコイル(不図示)が巻回され、コイルに通電することによりマグネット22と一体のピストン12が往復運動する。これにより、ピストン12を駆動するリニアモータ14が構成される。
ディスプレーサ13の一端にはディスプレーサ軸13aが突出している。ディスプレーサ軸13aはピストン12及びマグネットホルダ21を貫通し、ディスプレーサ13がピストン12と独立にスライド可能になっている。ディスプレーサ軸13aには板バネ15の中心部が固定される。マグネットホルダ21には板バネ16の中心部が固定され、板バネ15、16の外周部がスペーサ(不図示)を介して連結されている。
これにより、ディスプレーサ13の慣性力によってピストン12に対して所定の位相差(一般的には90゜)でディスプレーサ13が往復運動する。その結果、ディスプレーサ13とピストン12との間には作動ガスを圧縮する圧縮空間17が形成され、ディスプレーサ13の先端には作動ガスを膨張する膨張空間18が形成される。
圧縮空間17と膨張空間18とはシリンダ11の外周に配された断面環状のガス通路9により連通する。ガス通路9には作動ガスの熱を回収する再生器2(スターリング機関用再生器)が設けられる。再生器2の圧縮空間17側には放熱側熱交換器5(第1熱交換器)が配され、膨張空間18側には吸熱側熱交換器7(第2熱交換器)が配される。放熱側熱交換器5はガス通路9の外周に設けられた放熱部4を介して外気と熱交換して放熱する。吸熱側熱交換器7はシリンダ11の先端に設けられた吸熱部6を介して外気と熱交換して吸熱する。
上記構成のスターリング機関1において、リニアモータ14によってピストン12及びディスプレーサ13が所定の位相差で往復運動すると、圧縮空間17と膨張空間18との間を作動ガスが移動してスターリングサイクルが行われる。即ち、圧縮空間17で圧縮された作動ガスは等温圧縮変化により温度が上昇し、放熱部4を介して大気中へ放熱される。更に作動ガスは再生器2に熱を蓄積して膨張空間18へ移動する。
再生器2により冷却された作動ガスは膨張空間14で等温膨脹変化により更に冷却され、吸熱部6を介して吸熱する。そして、作動ガスがガス通路9を通じて圧縮空間9へ移動する際に再生器10に蓄えられた熱を奪って再生器10を冷却する。この動作を繰り返してスターリングサイクルが運転される。
図2は再生器2の平面図を示している。再生器2は円筒状の内筒2a及び外筒2bを有し、ガス通路9に嵌入される。内筒2aと外筒2bとの間には熱交換用の充填材3が設けられる。充填材3は図3の斜視図に示すように帯状の樹脂等により形成されたシート部材から成り、円筒形の治具30にシート部材を巻回して作成されている。
充填材3は所定の空隙Dを有して巻回され、内周側の巻回時のテンションが外周側の巻回時のテンションよりも弱くなっている。これにより、内周側の空隙D1が外周側の空隙D2よりも広く形成されている。従って、再生器2は単位体積当たりの空隙の占める体積から成る空隙率が内周側は大きく、外周側は小さい。これにより、ガス通路9の径方向に二分した内周側を流通する作動ガスの流量と外周側を流通する作動ガスの流量とが略一致されている。シート部材の巻回時に内周側と外周側とで厚みの異なるスペーサを挟んでもよい。スペーサとしてハニカム状部材や金属ワイヤーを編んだメッシュ状シート等を用いることができる。
尚、圧力損失の増加防止のため、シート部材はガス通路9に沿って軸方向に延びて配置される。このため、空隙率は軸方向に垂直な断面の単位面積当たりの空隙の面積に一致する。また、再生器2の内周側から外周側に亙って徐々に空隙率を小さくしてもよく、段階的に小さくしてもよい。
充填材3の両端面は、内筒2aと外筒2bとの間に固定された保持部材24(保持手段)により保持されている。図4は保持部材24を示す側面図である。保持部材24は複数の溝部24aが所定間隔で設けられ、充填材3の縁部が溝部24aに挿入される。これにより、シート部材の間隔を保持して充填材3の空隙率の変動を防止することができる。溝部24aの幅は空隙Dを含んで複数枚のシート部材を挿入できる幅でもよい。
また、図5に示すように、溝部24aの断面形状を鼓状にしてもよい。これにより、シート部材を容易に溝部24aに挿入できるとともにシート部材を挟持して抜けにくくすることができる。この時、シート部材の厚み方向のエッジを面取りすると、挿入が容易となるためより望ましい。尚、充填材3の片端面のみを保持部材24により保持してもよい。また、内筒2a及び外筒2bの一方または両方を省いてもよい。
図6は放熱側熱交換器5の一部を示す平面図である。放熱側熱交換器5は金属板を折曲して形成されるフィン5aが断面環状のガス通路9内に放射状に配され、リング5bにより放熱部4に押圧されている。紙面に垂直な方向に流通する作動ガスはフィン5aと接触して熱交換し、放熱部4を介して放熱する。尚、吸熱側熱交換器7も放熱側熱交換器5と同様の構成により吸熱する。
図7は再生器2、放熱側熱交換器5及び吸熱側熱交換器7の配置を示す縦断面図である。再生器2の両端面には保持部材24が突出し、放熱側熱交換器5及び吸熱側熱交換器7には保持部材24との干渉を回避する逃げ部5c、7cが設けられる。これにより、保持部材24が逃げ部5c、7cに填められて放熱側熱交換器5及び吸熱側熱交換器7を容易に位置決めできるとともに、再生器2を容易に放熱側熱交換器5及び吸熱側熱交換器7に密接することができる。
従って、再生器2の端面に隙間が生じることによって乱流が発生して圧力損失が増加することを防止することができる。尚、再生器2に逃げ部を凹設して保持部材24を埋設してもよく、保持部材24を放熱側熱交換器5や吸熱側熱交換器7と一体に形成してもよい。
本実施形態によると、再生器2の充填材3の内周側の空隙率が外周側の空隙率よりも大きいので、スターリング機関1のガス通路9を径方向に二分した内周側の流通面積と外周側の流通面積とを等しくすることができる。一方、放熱側熱交換器5及び吸熱側熱交換器7の放射状のフィン5a、7a(7aは不図示)の表面積は径方向に二分した内周側と外周側とで等しい。従って、放熱側熱交換器5及び吸熱側熱交換器7の外周部と内周部の熱伝達量を均一化して効率よく熱を放熱または吸熱することができる。従って、スターリング機関1の運転効率を向上することができる。
次に、図8は第2実施形態のスターリング機関1の再生器2を示す平面図である。説明の便宜上、前述の図2に示す第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付している。本実施形態は、再生器2の充填材3の配置が接着剤25(保持手段)により保持されている。その他の部分は第1実施形態と同一である。
第1実施形態と同様に、接着剤25によりシート部材の間隔を保持して充填材3の空隙率の変動を防止することができる。加えて、保持部材24(図2参照)を省いて部品点数削減を図ることができる。また、放熱側熱交換器5及び吸熱側熱交換器7には接着剤25の干渉を回避する逃げ部5c、7c(図7参照)が設けられる。再生器2に逃げ部を凹設して接着剤25を充填してもよい。
次に、図9は第3実施形態のスターリング機関1の再生器2が有する充填材3の巻回時の状態を示す斜視図である。説明の便宜上、前述の図3に示す第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付している。シート部材から成る充填材3には多数の貫通孔3aが設けられる。その他の部分は第1実施形態と同様である。
図10は充填材3を示す断面図である。シート部材を所定回数巻回すると、巻回を停止してディスペンサーによって接着剤26が貫通孔3a上に塗布される。これにより、隣接する層に接着剤26が到達し、接着剤26の硬化によって空隙Dが所定の大きさで保持される。接着剤26が硬化すると再度シート部材が所定回数巻回され、接着剤26が塗布される。この動作が繰り返し行われる。
本実施形態によると、充填材3の配置を保持する保持部材24(図2参照)を省いて部品点数削減を図ることができる。尚、図11に示すように、2つの貫通孔3aを接近して配置し、両者を跨ぐように接着剤26を塗布してもよい。
次に、図12は第4実施形態のスターリング機関1の再生器2が有する充填材3の巻回時の状態を示す斜視図である。説明の便宜上、前述の図3に示す第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付している。シート部材から成る充填材3には多数の突起部3bが設けられる。その他の部分は第1実施形態と同様である。
図13は充填材3を示す断面図である。突起部3bは樹脂製のシート部材から成る充填材3をエンボス加工して内面側に突出して形成され、内周側の高さH1が外周側の高さH2よりも高くなっている。これにより、充填材3の内周側の空隙を外周側よりも広くして、内周側の空隙率を外周側の空隙率よりも容易に大きくすることができる。
また、シート部材を所定回数巻回すると、巻回を停止してコテ31が矢印Aに示すように突起部3bに押圧される。これにより、突起部3bが隣接する層に熱溶着される。熱溶着が終了すると再度シート部材が所定回数巻回される。この動作が繰り返し行われる。従って、突起部3bの熱溶着により充填材3の配置を保持し、保持部材24(図2参照)を省いて部品点数削減を図ることができる。
次に、図14は第5実施形態のスターリング機関1の再生器2を示す斜視図である。説明の便宜上、前述の図3に示す第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付している。本実施形態は再生器2の充填材3は空隙Dを介して同心に配置される複数の円筒体3dから成っている。その他の構成は第1実施形態と同様である。
充填材3は内周側の空隙D1が外周側の空隙D2よりも広くなっている。これにより、充填材3の内周側の空隙率を外周側の空隙率よりも容易に大きくすることができる。また、第1実施形態と同様に、充填材3の両端には前述の図4、図5と同様の保持部材24が設けられ、円筒体3dの配置を保持することができる。
第2実施形態と同様に接着剤25(図8参照)により円筒体3dの配置を保持してもよい。また、第3実施形態と同様に、円筒体3dに貫通孔3a(図10、図11参照)を設けて、接着剤26(図10、図11参照)により円筒体3dの配置を保持してもよい。
第1〜第5実施形態において、ガス通路を径方向に二分した内周側と外周側の流通面積を一致させた場合について説明しているが、更に多数に分割した各領域の流通面積を一致させるとより望ましい。この場合、充填材3のより内周側の領域の空隙率をより外周側の領域の空隙率よりも大きくすることにより、放熱側熱交換器5及び吸熱側熱交換器7の熱伝達量を更に均一化することができる。
本発明は、スターリング機関及びスターリング機関用再生器全般に利用することができる。
1 スターリング機関
2 再生器
3 充填材
3a 貫通孔
3b 突起部
4 放熱部
5 放熱側熱交換器
6 吸熱部
7 吸熱側熱交換器
9 ガス通路
12 ピストン
13 ディスプレーサ
14 リニアモータ
17 圧縮空間
18 膨脹空間
24 保持部材
25 接着剤
30 治具
D、D1、D2 空隙
2 再生器
3 充填材
3a 貫通孔
3b 突起部
4 放熱部
5 放熱側熱交換器
6 吸熱部
7 吸熱側熱交換器
9 ガス通路
12 ピストン
13 ディスプレーサ
14 リニアモータ
17 圧縮空間
18 膨脹空間
24 保持部材
25 接着剤
30 治具
D、D1、D2 空隙
Claims (12)
- スターリング機関の圧縮空間と膨脹空間との間に設けられた断面環状のガス通路内に空隙を有して充填される充填材を備え、該空隙を流通する作動ガスの熱を前記充填材により回収するスターリング機関用再生器において、前記充填材の内周側の空隙率が外周側の空隙率よりも大きいことを特徴とするスターリング機関用再生器。
- 前記充填材は前記空隙を介して多重に巻回される帯状のシート部材から成り、内周側の前記空隙が外周側よりも広いことを特徴とする請求項1に記載のスターリング機関用再生器。
- 前記シート部材の巻回時の内周側のテンションが外周側よりも弱いことを特徴とする請求項2に記載のスターリング機関用再生器。
- 前記シート部材の表面に突起部を設け、内周側の前記突起部の高さが外周側よりも高いことを特徴とする請求項2に記載のスターリング機関用再生器。
- 前記充填材は前記空隙を介して同心に配置される複数の円筒体から成り、内周側の前記空隙が外周側よりも広いことを特徴とする請求項1に記載のスターリング機関用再生器。
- 軸方向の少なくとも一端に前記充填材の配置を保持する保持手段を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のスターリング機関用再生器。
- 前記保持手段は前記充填材の縁部を挿入する溝部を有することを特徴とする請求項6に記載のスターリング機関用再生器。
- 請求項1〜請求項7のいずれかに記載のスターリング機関用再生器と、前記スターリング機関用再生器の両端面に隣接して外気と熱交換する第1、第2熱交換器とを備え、圧縮空間と膨脹空間との間を流通する作動ガスから前記スターリング機関用再生器により熱を回収することを特徴とするスターリング機関。
- 請求項1〜請求項5のいずれかに記載のスターリング機関用再生器と、前記スターリング機関用再生器の両端面に隣接して外気と熱交換する第1、第2熱交換器とを備え、圧縮空間と膨脹空間との間を流通する作動ガスから前記スターリング機関用再生器により熱を回収するとともに、第1、第2熱交換器の少なくとも一方は前記充填材の配置を保持する保持手段を有することを特徴とするスターリング機関。
- 請求項6または請求項7に記載のスターリング機関用再生器と、前記スターリング機関用再生器の両端面に隣接して外気と熱交換する第1、第2熱交換器とを備え、圧縮空間と膨脹空間との間を流通する作動ガスから前記スターリング機関用再生器により熱を回収するとともに、第1、第2熱交換器の少なくとも一方は前記保持手段を回避する逃げ部を有することを特徴とするスターリング機関。
- 第1、第2熱交換器は放射状に配された熱交換用のフィンを有することを特徴とする請求項8〜請求項10のいずれかに記載のスターリング機関。
- スターリング機関の圧縮空間と膨脹空間との間に設けられた断面環状のガス通路内に空隙を有して充填される充填材を有し、該空隙を流通する作動ガスの熱を前記充填材により回収するスターリング機関用再生器の製造方法において、前記充填材は前記空隙を介して多重に巻回される帯状のシート部材から成り、前記シート部材の巻回時の内周側のテンションが外周側よりも弱いことを特徴とするスターリング機関用再生器の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2005140678A JP2006317084A (ja) | 2005-05-13 | 2005-05-13 | スターリング機関用再生器及びスターリング機関 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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TWI784433B (zh) * | 2021-03-09 | 2022-11-21 | 淡江大學學校財團法人淡江大學 | 再生器結構設計 |
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2005
- 2005-05-13 JP JP2005140678A patent/JP2006317084A/ja active Pending
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