JP2730656B2 - 竪型粉砕機 - Google Patents

竪型粉砕機

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JP2730656B2
JP2730656B2 JP4097505A JP9750592A JP2730656B2 JP 2730656 B2 JP2730656 B2 JP 2730656B2 JP 4097505 A JP4097505 A JP 4097505A JP 9750592 A JP9750592 A JP 9750592A JP 2730656 B2 JP2730656 B2 JP 2730656B2
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rotary table
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肇 浅川
貴志 佐々木
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の竪型粉砕機は回転テーブ
ルと粉砕ローラとの協働によりセメントクリンカや高炉
スラグ,セラミックス等の化学品を微粉砕する場合の予
備粉砕機として使用される竪型粉砕機に関する。
【0002】
【従来の技術】石灰石やセメント原料などの原料を細か
く粉砕し粉体とする粉砕機の一種として,図4に示すよ
うに,回転テーブルと粉砕ローラとを備えた竪型粉砕機
1が広く用いられている。この種の粉砕機は,円筒状ケ
ーシング15の下部においてモータ2Aにより減速機2
で駆動されて低速回転する円盤状の回転テーブル3A
と,その上面外周部を円周方向へ等分する箇所に油圧な
どで圧接されて従動回転する複数個の粉砕ローラ4とを
備えている。
【0003】粉砕ローラ4はケーシング15に軸6によ
って揺動自在に軸支されたアーム5とアーム7を介して
油圧シリンダ9のピストンロッド10に連結されてお
り,油圧シリンダ9を作動させることにより,粉砕ロー
ラ4を回転テーブル3A上に押圧して原料への粉砕圧力
を与えている。3Bは回転テーブル3Aの外周縁に設け
られ原料層圧を調整するダムリング,14は回転テーブ
ル3A周囲の環状空間通路,13は羽根13Aにより粉
砕された原料を分級する回転セパレータ,16はガスと
ともに製品を取出すガス排出口,17は原料投入シュー
トである。
【0004】このような竪型粉砕機において,回転テー
ブルの中央部へ原料投入シュート17で供給された原料
は,回転テーブル3Aの回転によりテーブル半径方向の
遠心力を受けて回転テーブル3A上を滑るときに回転テ
ーブル3Aにより回転方向の力を受け,回転テーブル3
Aとの間で滑って回転テーブル3Aの回転数よりいくら
か遅い回転を行なう。以上2つの力,すなわち,半径方
向と回転方向の力とが合成され,原料は回転テーブル3
A上を渦巻状の軌跡を描いて回転テーブル3Aの外周部
へ移動する。この外周部には,ローラが圧接されて回転
しているので,渦巻線を描いた原料は粉砕ローラ4と回
転テーブル3Aとの間へローラ軸方向とある角度をなす
方向から進入して噛込まれて粉砕される。
【0005】一方,ケーシング15の基部にはダクト1
4Aによって空気,あるいは熱風などのガスが導かれて
おり,このガスが回転テーブル3Aの外周面とケーシン
グ15の内周面との間の環状空間通路14から吹上がる
ことにより,粉砕された微粉体はガスに同伴されてケー
シング15内を上昇し,上部に位置するセパレータ13
の羽根13Aにより分級作用を受け,所定粒度の製品は
ガスとともに排出口16から排出され次の工程へ送られ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが,上記のごと
き従来の竪型粉砕機を,たとえば,セメントクリンカの
粉砕において仕上粉砕をボールミルやロッドミルで実施
する予備粉砕機として使用する場合には,竪型粉砕機で
粉砕した原料を全量回転テーブルの外周から溢流落下さ
せてボールミルへ供給するか,または,これらを分配器
で,ある量比に分配し,1部をボールミルへ,残部を竪
型粉砕機へ戻すという方法が行なわれていた。しかし,
この方法では,従来の竪型粉砕機をそのまま予備粉砕機
として使用した場合には,粉砕産物の粒径は小径のもの
からほぼ供給したままの粒径まで広範囲に分布し,仕上
ミルへの供給する粒径分布としては幅が広すぎるため,
ボールミルにおけるリダクション・レシオ(粉砕比)が
大きく,粉砕効率が悪いために,結局ボールミルの能力
が低いという課題があった。また,上記の課題を解消す
るため,竪型粉砕機から全量排出された原料を振動篩で
篩分けしアンダサイズのみボールミルへ供給し,オーバ
サイズは竪型粉砕機へ戻すという方法が採用され,ボー
ルミルのリダクション・レシオを下げる試みも行なわれ
たが,この場合には振動篩の損耗が激しくメインテナン
スが困難であった。したがって,ボールミルのリダクシ
ョン・レシオが小さくなるように供給原料として比較的
細粒のみをボールミルへ供給し,しかも竪型粉砕機の粉
砕産物の分級においてメインテナンス上支障の少ない予
備粉砕機が待望されていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上述べた課題を解決す
るために,本発明の竪型粉砕機においては,直立円筒状
のケーシング内に鉛直軸回りに回転自在に配設した回転
テーブル外周部上面に複数個の回転自在な粉砕ローラを
配置し,粉砕機の頂部中央から竪型粉砕機の軸芯線を上
下に垂下して設けた原料投入シュートから供給した原料
を,粉砕ローラに所定の粉砕圧力を与えて回転テーブル
上面と粉砕ローラ周面との間で粉砕する竪型粉砕機にお
いて,該回転テーブルと該ケーシングとで形成される環
状空間通路に落下原料のポケットを設けるとともに,隣
り合う粉砕ローラ間のほぼ中央における該ポケットに流
入空気の取入口を配設し,かつ,該取入口の上部のケー
シング内側に前記注入空気を粉砕機頂部へ導く導入管を
配設し,前記取入口のいずれかに該ポケットに落下した
原料を機外へ逸出させる排出シュートを接続し,該ポケ
ット内面を掃過するスクレーパを該回転テーブルに固設
した構成とした。
【0008】
【作用】本発明の竪型粉砕機においては,セパレータは
無いが,環状空間通路に上昇気流を流し,粉砕後回転テ
ーブルから溢流する原料のうち,微粉および粗粉は上昇
気流とともに導入管内を流れて竪型粉砕機より排出さ
れ,機外に設置された集塵機などの捕集装置で捕集さ
れ,2次粉砕用のボールミルへ供給される。一方,上昇
気流に乗ることのできない粗粒や大塊は回転テーブル下
のポケットに落下し,スクレーパによって掻き集められ
て排出シュートより竪型粉砕機外へ排出され,輸送手段
により再び竪型粉砕機へ供給され,粉砕される。
【0009】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例について
詳細に説明する。図1〜図3は本発明の実施例に係る竪
型粉砕機を示し,図1は全体縦断面図,図2は粉砕部の
平面図,図3は要部縦断面図である。
【0010】図において,ケーシング15の天板15a
の中央より原料投入シュート17が垂下され,その下端
開口部は回転テーブル3Aの中央直上に対向している。
回転テーブル3Aの外周近くには複数個の粉砕ローラ4
がアーム5とアーム7を介して油圧シリンダ9のピスト
ンロッド10に連結され,油圧シリンダ9の作動により
回転テーブル3Aに押圧され回転できるように配設され
る。回転テーブル3Aの外側の環状空間通路14の下部
には断面コの字形の円環状のポケツ卜30が配設され,
平面視において隣り合う粉砕ローラのほぼ中央の環状空
間通路14の位置にケーシング15の外側より導入空気
の取入口(取入管)60を固設するとともに,その直上
のケーシング15内面に導入管70を配設する。導入管
70は垂直もしくはほぼ垂直に傾斜して取付けられ,下
部には接線方向にラッパ状に拡径した角管70aとその
上部に接続される円筒管70bとからなり,上部はケー
シングの天板15aを貫通して,次工程の捕集装置へ接
続される。粉砕ローラ4と同数の数だけある導入管70
は,図3に示すように,水平円環状の集合管70cでま
とめて1個所から排出させてもよい。そして,その下流
には集塵機等の捕集装置と吸引ファンおよび吸引ファン
の風量制御弁が配設され,導入管70を流れる風量を制
御する。
【0011】また,ポケット30の円周少なくとも1個
所には図2,図3に示すように,排出シュート40を設
けてポケット30の内面に落下した原料を回転テーブル
3Aに取付けて回転テーブル3Aと一体的に回転するス
クレーパ40aで掃過して落下させ,竪型粉砕機1の機
外へ出し,ベルトコンベヤ50やそれ以下の輪送手段に
より原料投入シュート17まで移送し,再供給するよう
になっている。
【0012】本発明の竪型粉砕機では,以上のように構
成されており,従来の竪型粉砕機のように回転テーブル
から落下する原料をほぼ全量環状空間通路から,たとえ
ば20〜30m/sのような高速で吹上げてセパレータ
や回転テーブル上へ吹戻すということは行なわず,環状
空間通路へ2〜3m/s程度の低速の上昇気流を流して
大凡3mm以下の微粉,粗粉および微粒子を導入管に空
気とともに導き,機外の捕集装置を経由して2次粉砕の
ボールミルへ供給することを企図している。そして導入
管70で排出される微粒子の限界粒子径は空気量,すな
わち,環状空間通路を流れる流速でコントロールする。
この結果,ボールミルへ投入される供給原料の最大粒子
径は大凡3mm以下となり,2次粉砕としてのボールミ
ルにおけるリダクション・レシオ(粉砕比)は大幅に減
少する結果,ボールミル粉砕媒体の直径を大幅に小さく
できる。すなわち,竪型粉砕機から全量下部より排出し
てボールミルへ供給する方法や,全量排出した粉砕産物
の1部をボールミルへ供給し,残部を竪型粉砕機へ循環
させる方法におけるボールミルの粉砕能力に比べて,
1.5〜1.8倍の粉砕能力が得られることがわかっ
た。したがって,上述の従来の方法に比ベて,本発明で
は竪ミル内へ低速の上昇気流を形成するための吸引ファ
ンの動力の余分な発生はあるものの,ボールミル粉砕能
力の大幅増加を達成できるから,竪型粉砕機,ボールミ
ルを含めたシステム全体の生産効果は著しく向上し,製
品トン当り動力原単位の大幅低減が可能となる。なお,
導入管70を粉砕ローラと粉砕ローラとのほぼ中間に設
けるのは,粉砕ローラの蹴り出し側(回転テーブル回転
方向の下流側)に粉砕された微粒子が多数排出され,ダ
ムリング3Bをオーバフローするからであり,この位置
が最も微粒を上昇気流に乗せ易いという理由に基づくも
のである。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように,本発明の竪型粉砕
機は,環状空間通路に空気の取入口を設けるとともに,
導入管を設置して比較的微細な粒子を選択的に取出して
ボールミルへ供給することのできる粉砕機としたため,
ボールミルの粉砕能力は大幅に向上し,単位重量当り動
力原単位の大幅低減が達成される。また,特に摩耗を起
こしやすい振動篩などの分級機構が不要で,メインテナ
ンス性が著しく容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の竪型粉砕機の実施例を示す全体縦断面
図である。
【図2】本発明の竪型粉砕機の実施例を示す粉砕部の概
略平面図である。
【図3】本発明の竪型粉砕機の実施例を示す粉砕部の要
部縦断面図である。
【図4】従来の竪型粉砕機の全体縦断面図である。
【符号の説明】
1 竪型粉砕機 3A 回転テーブル 3B ダムリング 4 粉砕ローラ 14 環状空間通路 15 ケーシング 15a 天板 17 原料投入シュート 30 ポケット 40 排出シュート 40a スクレーパ 50 ベルトコンベヤ 60 取入口(取入管) 70 導入管 70a 角管 70b 円筒管 70c 集合管

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直立円筒状のケーシング内に鉛直軸回り
    に回転自在に配設した回転テーブル外周部上面に複数個
    の回転自在な粉砕ローラを配置し,粉砕機の頂部中央か
    ら竪型粉砕機の軸芯線を上下に垂下して設けた原料投入
    シュートから供給した原料を,粉砕ローラに所定の粉砕
    圧力を与えて回転テーブル上面と粉砕ローラ周面との間
    で粉砕する竪型粉砕機において,該回転テーブルと該ケ
    ーシングとで形成される環状空間通路に落下原料のポケ
    ットを設けるとともに,隣り合う粉砕ローラ間のほぼ中
    央における該ポケットに流入空気の取入口を配設し,か
    つ,該取入口の上部のケーシング内側に前記注入空気を
    粉砕機頂部へ導く導入管を配設し,前記取入口のいずれ
    かに該ポケットに落下した原料を機外へ逸出させる排出
    シュートを接続し,該ポケット内面を掃過するスクレー
    パを該回転テーブルに固設した竪型粉砕機。
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JPH05245404A JPH05245404A (ja) 1993-09-24
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3344223A1 (de) * 1983-12-07 1985-06-20 Deutsche Babcock Werke AG, 4200 Oberhausen Schuesselmuehle
JPS62102841A (ja) * 1985-10-28 1987-05-13 バブコツク日立株式会社 竪型ミル

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JPH05245404A (ja) 1993-09-24

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