JP2730637B2 - 成形品用模様シートと模様付成形品の製造方法 - Google Patents

成形品用模様シートと模様付成形品の製造方法

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賢 浜田
雅之 西川
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は浴室の床材等に使用する表面に模様を形成し
た成形品の製造方法とその模様シートに関するものであ
る。
従来の技術 この種従来の模様付成形品の製造方法は、先ず第3図
に示すような模様シート1を形成する。すなわち、表面
用シート2の表面にクリヤー樹脂のコンパウンド3を塗
布し、その後この表面に模様形成用粒状物4を付着させ
た後、乾燥(硬化または半硬化)させる。そして、この
乾燥した後、さらに着色剤を混入したコンパウンド5を
塗布して再度、乾燥(硬化または半硬化)させて模様シ
ート1ができあがる。この模様シート1を表面用シート
2側が成形型側にして成形用下型(図示せず)の表面に
セットし、次に模様シート上に重ねて成形材料をセット
して成形用上型で加熱、加圧して硬化させる。その後、
上下型から取りだした硬化成形品から表面用シート2を
剥離して模様付成形品の製造が完了する。
発明が解決しようとする課題 このような従来の製造方法では模様シートの製造時
に、クリヤ樹脂のコンパウンド3、着色剤混入のコンパ
ウンド5や模様形成用粒状物等の塗布回数が多く、また
着色剤混入のコンパウンド5のクリヤ樹脂のコンパウン
ド3へのにじみによる色むら防止対策が必要であった。
さらに、着色剤混入のコンパウンド5の塗布後の模様シ
ート1の取扱いをよくするため(コンパウンド5等が手
につかないようにする)の乾燥工程など、多くの工程が
必要でコスト高になるのであった。
本発明はこのような課題を解決するもので、模様シー
トの形成を安価で、かつ簡単にできるようにすることを
目的とする。
また、模様ずれのない、かつ色、柄の変更が自由にで
き、さらに任意の位置に模様を施せるようにすることを
目的とする。
課題を解決するための手段 上記目的を達成する本発明の第1手段は表面用シート
と、この表面用シートの表面に塗布した、あらかじめ混
合してある表面模様形成用粒状物と表面模様部形成用樹
脂の混合物と、この混合物上に重ね合わせた含浸用シー
トとからなる成形品用模様シートである。
上記目的を達成する本発明の第2手段は、あらかじめ
混合した表面模様形成用粒状物と表面模様部形成用樹脂
との混合物を、表面用シートの表面に塗布し、この塗布
した混合物の上に含浸用シートを重ね合わせて模様シー
トを形成し、この模様シートをその表面用シート側成形
型側にして成形型に設置するとともにこの模様シートに
成形材料を重ねて成形型により硬化させ、その後に硬化
した成形品から前記表面用シートを剥離する模様付成形
品の製造方法である。
作用 本発明の模様シートおよびその成形品の製造方法は、
模様シートの形成工程において模様形成用粒状物と表面
模様部形成用樹脂はあらかじめ混合されているため、表
面用シートへの塗布回数は1回で済む。また、樹脂塗布
後、その上に含浸用シートを重ね合わせることにより、
塗布された未硬化樹脂が手に付着せず、模様シートの取
り扱いが容易にできるため乾燥工程も必要無いのであ
る。よって前記のことにより模様シートの形成工数が少
ない。
実施例 以下本発明の一実施例について図面を参照しながら説
明する。
第1図において6は厚さ1.5mm〜2.0mm程の模様シート
で、ポリエステルフィルムの表面用シート7、自然石、
着色アルミ等の表面模様形成用粒状物8、顔料等を混入
した表面模様部形成用樹脂9、ポリエステル樹脂等の不
織布で形成した含浸用シート10からなる。そして、この
模様シートは表面用シート7の表面に、あらかじめ混合
した表面模様形成用粒状物8と顔料等を混入した表面模
様部形成用樹脂9の混合物を塗布し、そして、この混合
物上に含浸用シート10を重ね合わせて製造が完了する。
この模様シート6を用いてプレス成形法で成形品の製
造を行なうにあたっては、模様シート6の表面用シート
7側を成形用下型11の表面に接触させてセットし、そし
て模様シート6に重ねて成形材料12を成形用下型11にセ
ットし、次ぎに成形用下型11に成形用上型13を締めて、
加圧、加熱することにより成形する。前記の如く成形を
おこなったのちに、模様シート6及び成形材料12が硬化
して形成された成形品を成形用上型13より脱型し、さら
に模様シート6から表面用シート7を剥がす。
以上のことにより模様形成用粒状物2は成形品の表面
に固着され、模様付き成形品を得ることが出来るのであ
る。なお、図中14はガラスシートで、成形品を成形する
際、模様シート6内の表面模様形成用粒状物8および表
面模様部形成用樹脂9が成形材料12の流動(すべり)の
影響を受けず、流れが発生しない場合は設ける必要のな
いものである。
上記実施例において、模様形成用粒状物8と表面模様
部形成用樹脂9があらかじめ混合されているため、表面
用シート7への塗布回数は1回で済み、またこの混合物
の塗布後、その上に含浸用シートを重ね合わせてあるた
め、塗布された未硬化樹脂(表面模様形成用粒状物8、
表面模様部形成用樹脂9)が手に付着することが無いた
め乾燥工程も必要なく、また、模様シート6の取り扱い
も容易となる。さらに、成形材料12とのすべりがないの
で模様のずれも起らない。
発明の効果 以上実施例の説明により明らかなように、本発明によ
れば、模様シートの形成工数及び形成コストを大幅に削
減できるだけでなく、前記模様シートを使い成形品の任
意の位置に模様を施せると共に、表面模様形成用粒状物
及び表面模様部形成用樹脂の色,形状,混入量等を変え
ることにより、模様シートの色,柄の変更が自由にでき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す成形品用模様シートの
断面図、第2図は同成形品の製造を示す工程断面図、第
3図は従来例を示す模様シートの断面図である。 7……表面用シート、8……表面模様形成用粒状物、9
……表面模様部形成用樹脂、10……含浸用シート、11,1
3……成形用下型及び上型、12……成形材料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 雅之 東京都千代田区神田錦町3丁目20番地 昭和高分子株式会社内 (72)発明者 杉 照一 東京都千代田区神田錦町3丁目20番地 昭和高分子株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−45011(JP,A) 特開 昭63−151416(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面用シートと、この表面用シートの表面
    に塗布した、あらかじめ混合してある表面模様形成用粒
    状物と表面模様部形成用樹脂の混合物と、この混合物上
    に重ね合わせた含浸用シートとからなる成形品用模様シ
    ート。
  2. 【請求項2】あらかじめ混合した表面模様形成用粒状物
    と表面模様部形成用樹脂との混合物を、表面用シートの
    表面に塗布し、この塗布した混合物の上に含浸用シート
    を重ね合わせて模様シートを形成し、この模様シートを
    その表面用シート側を成形型側にして成形型に設置する
    とともにこの模様シートに成形材料を重ねて成形型によ
    り硬化させ、その後に硬化した成形品から前記表面用シ
    ートを剥離する模様付成形品の製造方法。
JP10269289A 1989-04-21 1989-04-21 成形品用模様シートと模様付成形品の製造方法 Expired - Fee Related JP2730637B2 (ja)

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