JP2730522B2 - ユニット切換装置およびユニット切換方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主に複数のチャネ
ルユニットを有する多重化装置に用いられ、そのチャネ
ルユニットが故障したとき、故障したチャネルに供給さ
れていた信号を予備チャネルユニットに切り換えるユニ
ット切換装置およびユニット切換方法に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】一般に多重装置は、複数のチャネルユニ
ットを使用している。このチャネルユニットが故障した
とき予備のチャネルユニットに交換する必要があるが、
一般的なユニットは活線挿抜するようには設計されてい
ないので、チャネルユニットの抜き差しのために電源を
断とする必要がある。しかし電源を断にするとシステム
ダウンになってしまい、故障していないチャネルユニッ
トを使用している他のチャネルまで使用できなくなる。

【０００３】このような状況にならないように、通常は
図５に示すように、チャネルユニット１・１〜１・ｎに
供給されている信号の信号線をスイッチユニット３に引
き込み、故障したチャネルユニットの信号線だけをスイ
ッチユニット３によって選択して、予備チャネルユニッ
ト２に接続するようにしている。このとき、故障したチ
ャネルユニット内ではそこに供給されている入力信号を
切り離すようにしている。このような構成にすれば、故
障したチャネルユニットを交換することなく故障したチ
ャネルも動作を継続することができる。そして、例えば
深夜等のように電源をオフにしても良い時期に電源をオ
フにして故障したチャネルユニットを抜き取り修理すれ
ばよい。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の装置はあるチャネルユニットが故障し、スイッ
チユニットを使用して予備のチャネルユニットが使用さ
れているとき、故障したチャネルユニットの入力信号線
の切り離しができなくなった場合は、故障したチャネル
ユニットと予備チャネルユニットが並列に接続されてし
まい、インピーダンス整合がとれないという課題を有し
ていた。本発明はこのような状況に鑑みて成されたもの
で、複数のチャネルユニットのうちあるものが故障した
ために信号線を予備チャネルユニットに切り換えている
とき、故障したチャネルユニットの切り離しが行えなく
なる故障が発生した場合でも、支障無く使用できるよう
にしたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、複数のチャネ
ルユニットのうちの一つが故障したときその故障したチ
ャネルユニットに供給されていた信号を予備チャネルユ
ニットに供給するように切り換えるユニット切換装置に
関するものである。そして、前述の課題を解決するため
に、故障したチャネルの信号をオン・オフする第１スイ
ッチ（ａ）と他のチャネルの信号をオン・オフする第２
スイッチ（ｂ）とを設けたスイッチユニット（３・１〜
３・ｎ）を備え、各チャネルの信号はそのチャネルに対
応するチャネルスイッチの第１スイッチを介した信号を
そのチャネルに対応するチャネルユニット（１）に供給
されるように接続し、かつ他のチャネルに対応するチャ
ネルスイッチの第２スイッチを介した信号を予備チャネ
ルユニット（２）に供給するように接続したものであ
る。このように構成した装置は、あるチャネルユニット
が故障したときはそのチャネルユニットに対応するチャ
ネルスイッチ内の第１のスイッチをオフとし、その故障
したチャネルの信号が供給されている他のチャネル用の
チャネルスイッチ内の第２のスイッチをオンとすること
により、故障したチャネルユニットに供給されていた信
号を予備チャネルユニットに供給することにより切換を
行う。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１は本発明の一実施例を示す回
路図であり、図５と同一部分は同記号を用いている。図
１において、チャネルユニット１・１〜１・ｎは各チャ
ネル毎に設けられ、それぞれのチャネルユニットに対応
して、個々に切換スイッチ３・１〜３・ｎが設けられて
いる。各切換スイッチは自己のチャネルの信号を対応す
るチャネルユニットに接続するための接点ａ（第１のス
イッチ）と隣接するチャネル、この例では右側に隣接す
るチャネルの信号を全チャネルユニットに対して１つ設
けられている予備チャネルユニット２に接続する接点ｂ
（第２のスイッチ）とを有している。そして、接点ｂの
出力側は全て共通接続され予備チャネルユニットに接続
されている。

【０００７】各チャネルユニットが正常のときは全ての
スイッチユニットは接点ａがオン、接点ｂがオフになっ
ており、各チャネルの信号は全て対応するチャネルユニ
ットに供給されている。ここで例えばチャネルｍのチャ
ネルユニット１・ｍが障害を発生した場合の動作を図３
に示す。このときはチャネルｍのチャネルユニット１・
ｍに対応するスイッチユニット３・ｍのスイッチａをオ
フとし、左側に隣接するスイッチユニット３・（ｍ−
１）のスイッチｂをオンにする。

【０００８】このようにするとチャネルｍの信号は図３
に太線で示す経路によって予備チャネルユニット２に供
給され、故障したチャネルユニットの機能は予備チャネ
ルユニット２で代替えされる。図２は故障したチャネル
ユニットに対応する各リレー接点の動作をまとめたもの
である。例えばチャネルｍのチャネルユニット１・ｍが
故障したときは図２からわかるように、チャネルｍのス
イッチユニット３・ｍがリレー接点ａ，ｂ共にオフとな
り、チャネルｍの信号は一つ手前のスイッチユニット３
・（ｍ−１）を介して予備チャネルユニット２に出力さ
れるため、スイッチユニット３・（ｍー１）の接点は
ａ，ｂともオンになり、他のスイッチユニットは接点ａ
がオン、接点ｂがオフになっている。

【０００９】次にチャネルユニット１・ｍが故障で、予
備チャネルユニット２に切り換わっているときに、スイ
ッチユニット３・ｍが例えば接点ａがオフにならない故
障を起こしたとすると、そのままでは２つのチャネルユ
ニットが並列に接続されてしまう。そこで、図４に示す
ように、そのスイッチユニット３・ｍを引き抜くと、故
障を起こしたスイッチユニット３・ｍは信号回路に影響
を与えないので、チャネルｍの信号はチャネルスイッチ
３・（ｍ−１）を介して予備チャネルユニット２に供給
され、故障を起こしたチャネルユニット１・ｍは切り離
されて予備チャネルユニットに悪影響を与えない。な
お、スイッチユニット３・１〜３・ｍはリレーだけで構
成されていることから、活線挿抜を行ってもその内部の
素子は破壊されることがない。

【００１０】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、チャネル
スイッチを各チャネルユニット対応で設け、使用中のチ
ャネルユニットが故障になったときは隣接するチャネル
スイッチを介して、故障したチャネルの信号を予備チャ
ネルユニットに供給するようにしたので、故障したチャ
ネルユニットに対応するチャネルスイッチが故障して切
り離す必要のある信号線の接続をオフできないような状
態となっても、その故障したチャネルスイッチを抜くこ
とによって、他のチャネルに影響を与えることなく、故
障したチャネルを救済することができるという効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施例の構成を示す図である。

【図２】 故障チャネルユニットと動作するリレー接点
の関係を示す図である。

【図３】 チャネルｍのチャネルユニットが故障したと
きの動作を示す回路図である。

【図４】 故障したスイッチユニットを抜き取ったとき
の例を示す回路図である。

【図５】 従来の一例を示す図である。

【符号の説明】

１・１〜１・ｎ…チャネルユニット、２…予備チャネル
ユニット、３・１〜３・ｎ…スイッチユニット。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のチャネルユニットのうちの一つが
   故障したときその故障したチャネルユニットに供給され
   ていた信号を予備チャネルユニットに供給するように切
   り換えるユニット切換装置において、 故障したチャネルの信号をオン・オフする第１スイッチ
   と他のチャネルの信号をオン・オフする第２スイッチと
   を設けたスイッチユニットを備え、 各チャネルの信号はそのチャネルに対応するチャネルス
   イッチの第１スイッチを介した信号をそのチャネルに対
   応するチャネルユニットに供給されるように接続し、か
   つ他のチャネルに対応するチャネルスイッチの第２スイ
   ッチを介した信号を予備チャネルユニットに供給するよ
   うに接続することを特徴とするユニット切換装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のユニット切換装置によ
   り複数のチャネルユニットのうちの一つが故障したとき
   その故障したチャネルユニットに供給されていた信号を
   予備チャネルユニットに供給するよう切り換えるユニッ
   ト切換方法において、 あるチャネルユニットが故障したときは、そのチャネル
   ユニットに対応するチャネルスイッチ内の第１スイッチ
   をオフとし、そのチャネルの信号が供給されている他の
   チャネル用のチャネルスイッチ内の第２スイッチをオン
   とすることにより故障したチャネルユニットに供給され
   ていた信号を予備チャネルユニットに供給することを特
   徴とするユニット切換方法。