JP2730041B2 - Ncデータ作成方法 - Google Patents

Ncデータ作成方法

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JP2730041B2
JP2730041B2 JP63056953A JP5695388A JP2730041B2 JP 2730041 B2 JP2730041 B2 JP 2730041B2 JP 63056953 A JP63056953 A JP 63056953A JP 5695388 A JP5695388 A JP 5695388A JP 2730041 B2 JP2730041 B2 JP 2730041B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、NCデータ作成方法に関し、特にホスト計算
機で数値制御切削加工機を運転するためのNCデータを作
成すると同時に、加工機に転送することにより、作成し
たデータを記憶するメモリを不要にし、かつ作成したデ
ータの管理を不要にすることができるNCデータ作成方法
に関する。
従来の技術 従来、数値制御加工機で加工する場合には、自動プロ
グラミング装置等のNCデータ作成装置によりNCプログラ
ムを作成し、それを紙テープまたは伝送装置(例えば、
RS232C)等を利用して、数値制御装置のメモリに一旦記
憶させて、そのメモリから順次プログラムを読み出し、
それを工作機械に入力して運転する方法、あるいは工作
機械から遠隔地にあるリモートバッファ装置等にNCプロ
グラムを一旦記憶して、そのバッファ装置から作成機械
に接続されたラインを介して簡易オンライン運転を行う
方法が、最も一般的であった。
しかし、従来のようなメモリ運転を行う場合には、メ
モリ容量に制限があるため、大きなNCプログラムで加工
する時には、NCプログラムを容易に合わせて分割する不
便さがあり、また固定的NCプログラムによる運転、つま
りNCプログラムをメモリやバッファ等に一旦記憶させて
固定させ、それにより工作機械を運転しているため、加
工の進行状況を知ることが難かしく、また作業管理上も
問題があった。
従来、この種のNCプログラム作成方法としては、例え
ば、特開昭62−25202号公報に示すように、1つの工具
で加工する工具軌跡を1エレメントとして分割し、作業
割付け情報により加工用NCプログラムを編集する方法が
ある。この方法では、加工手順や使用機械を変更する場
合にも、パートプログラムから作成し直さずにNCデータ
を供給できるようにしており、1つの工具で加工する範
囲を単位として、これらを組合わせたNCデータの作成を
自由に行えるので、時々刻々と変動する作業に対して
も、設備稼動率の向上、生産効率の向上を図ることがで
きる。
しかし、上述の方法においても、やはり1つの工具で
加工する範囲を単位として、プログラムをメモリに記憶
する必要があり、また小容量ながらメモリに記憶された
プログラムを管理する必要がある。
また、従来、マシニングセンタや彫刻機械等の切削機
械による切削加工は、所望の切削深さまでの加工を複数
回の工程で行っているのが一般的であった、従来におけ
る切削加工用のNCデータ作成方法は、設計図面に従って
パートプログラマがパートプログラムを作成し、これを
自動プログラミング装置で処理し、必要とするNCデータ
を作成していた。その場合、パートプログラムの作成に
当っては、その部品加工を行う数値制御装置や加工条件
を初めから想定して作成する必要がある。特に領域加工
で、切削断面形状が平面でなかったり、ワーク素材の形
状と切削断面形状が異なる場合には、このような条件下
でNCデータを作成すると、長時間を要し、かつ煩雑な作
業となるのみならず、NCプローグラムも膨大な量となっ
てしまうという問題があった。
従って、NCプログラムを記憶するメモリを不要にし、
かつNCプログラムを管理する手間をなくし、しかも初め
から加工条件を想定せずに、ホスト計算機で各工程用NC
プログラムを編集しながらこれを切削加工機に送出でき
るようにすることが望ましい。
目的 本発明の目的は、このような従来の課題を解決し、大
容量のNCプログラムによる切削加工を行う場合、編集し
ながら切削加工機に送出することができ、その場合、固
定的なNCプログラムを存在させずに、NCプログラムの管
理を不要にし、かつ加工進行状況を扱者に常時知らせる
ことができるNCデータ作成方法を提供することにある。
構成 上記目的を達成するため、本発明のNCデータ作成方法
は、数値制御切削加工機を管理制御するホスト計算機で
NCプログラムを作成し、該NCプログラムを該数値制御切
削加工機に転送するためのNCデータ作成方法において、
上記ホスト計算機は、該ホスト計算機に接続された記憶
手段に格納されている加工条件データと、該加工条件デ
ータに従い、1つの連続した工具軌跡をブロックとした
複数ブロックのNCプログラムと、該NCプログラムに付加
されるヘッダー構文および終了構文のデータとを基に、
先ず上記加工条件データから総切削工程数を算出し、該
加工条件データから部品加工の切削開始構文(イニシャ
ル文)と、各工程ごとの切り込みアプローチ量を算出し
て、切り込みアプローチ構文(アプローチ文)と、切削
終了構文(ファイナル文)とを生成すると、上記数値制
御切削加工機に対し、上記ヘッダー構文、上記イニシャ
ル文に続いて、上記アプローチ文を付加したブロックご
との切削加工用データを総切削工程数だけ送信し、最後
に上記ファイナル文と終了構文を送信することに特徴が
ある。
以下、本発明の実施例を、図面により詳細に説明す
る。
第1図は、本発明の一実施例を示すNCデータ作成シス
テムと数値制御加工システムの全体ブロック図である。
第1図において、12はNCデータ(NCプログラム)を作
成するホスト制御システムであり、13は作成されたNCプ
ログラムにより制御される数値制御加工システムであ
る。NCデータ作成システム12内において、制御部1は後
述する処理を実行してNCプログラムを作成するものであ
り、この制御部1には、オペレータからの操作指令を入
力するためのキーボード2と、後述するNCデータファイ
ル,構文登録ファイルおよび中間処理ファイルを格納し
ている記録部3が接続されている。画面表示部5はCRT
ディスプレイ等であって、画面には制御部1からオペレ
ータに対する各種のメッセージおよび作業の進行状況を
表示する装置であり、この画面表示部5は表示制御部6
により制御される。また、制御部1に接続されているシ
リアルデータ入出力インタフェース7は、制御部1で作
成されたNCプログラムを数値制御加工システム13内のシ
リアルデータ入出力インタフェース9に送信する装置で
ある。数値制御加工システム13では、受信されたNCプロ
グラムがシリアルデータ入出力インタフェース9から数
値制御装置8に渡されると、数値制御装置8は入力され
たNCプログラムの解釈を行い、接続されている数値制御
工作機械11を駆動し、加工する。
第1図からも明らかなように、NCデータ作成システム
12には、NCデータを作成する前の準備データや中間処理
のためのデータを格納する記録部3が存在するが、作成
されたNCプログラムを格納する記録部は存在しない。制
御部1で作成されたNCプログラムは、記録部を経由せず
に、直ちにシリアルデータ入出力インタフェース7に送
出される。また、後述するように、制御部1では、各工
程用NCプログラムを編集しながら、これを数値制御切削
加工システム13に送出しているので、最初から加工条件
を想定してプログラムも設計する必要はない。
第5図は、第1図における制御部の機能ブロック図で
ある。
制御部1は、第5図に示すように、工程算出部101と
構文生成部102と加工用NCプログラム編集送出部103から
構成されている。これらの機能部101〜103は、いずれも
プログラムから構成されており、1つのプロセッサによ
り全てのプログラムが順次処理される。なお、構文生成
部102は、NCプログラム本体の前に付加されるイニシャ
ル文と、切削位置までのアプローチを指示するアプロー
チ文と、原点に復帰させるためのファイナル文を生成す
る。
第3図は、本発明の一実施例を示すNCデータ作成方法
のフローチャートであり、第4図は、第1図の記録部に
登録される構文登録ファイルの構造を示す図であり、第
7図は同じく記録部に登録されるNCデータファイルの構
造を示す図である。
第3図(a)はNCデータ作成処理のフローであり、第
3図(b)はイニシャル文、アプローチ文、ファイナル
文の記録部3への登録処理のフローである。また、第4
図の構文ファイルは、NCプログラムのヘッダー部の構文
と、終了部の構文とを登録しているファイルであり、第
7図のNCデータファイルは、加工条件データと基準切削
路工具軌跡データとで構成されているファイルである。
第3図において、先ず、第7図に示すNCデータファイ
ルの加工条件データを読み込み、次式(1)により総切
削回数を算出し(ステップ10)、第3図(b)の登録処
理フローに従ってイニシャル文、切削回ごとのアプロー
チ文およびファイナル文を登録する(ステップ20)。
(総切削回数)=(切削深さ)÷(1回の切り込み深
さ) (余りが出た場合にも1回とする) ……(1) すなわち、切削加工機の1回の切り込み深さが小さい
場合には、複数回の切り込みにより所望の深さの切削が
可能であるため、その回数を上式(1)により算出して
おく。
第3図(b)のイニシャル文、アプローチ文、ファイ
ナル文の登録では、先ず、配置座標への移動構文、原点
設定構文、スタート座標への移動構文の3つの構文をイ
ニシャル文として登録し(ステップ21)、次に切削回数
を0に設定する(ステップ22)。そして、次式(2)に
より、リトラクト高さから切削面+α(ここでは、0.2m
m)の高さまでの移動構文をアプローチ文として、切削
回ごとに算出し、登録する(ステップ23)。
(移動量)=(高さ補正値)+0.2−{(リトラクト
量)+(初期Z値)+(1回の切り込み)*(切削済み
回数)} ……(2) なお、余りが出た場合には、(上記移動量)+{(1
回の切り込み)−(余りの深さ)}となる。
ここで、切削回数を1回分だけ計数する(ステップ2
4)。そして、先に算出した総切削回数に達するまで、
ステップ23,24を繰り返す(ステップ25)。次に、切削
終了位置からの配置座標への移動構文、原点設定構文の
2構文をファイナル文として登録し(ステップ26)、第
3図(a)のステップ30に戻って、転送ステップを実行
する。
転送ステップでは、先ず、NC装置のプロトコールを行
い(ステップ30)、次にスタートを意味する%を送信し
た後(ステップ40)、ヘッダー構文を送信し(ステップ
50)、次にイニシャル文を送信する(ステップ60)。次
に、切削回数を0にして(ステップ70)、第7図に示す
NCデータファイル中の%から%までの間の基準切削路軌
跡データを送出する(ステップ80以降)。
この時、切削路軌跡データ中において、‘*’で挟ま
れたブロックがあるときには、ブロックごとに、第3図
(b)のステップ23で記録部に登録したアプローチ文を
送信した後に(ステップ80)、1ブロックの加工用デー
タを送信し(ステツプ90)、全ての基準切削軌跡データ
の送信が終了した時には(ステップ100)、切削回数を
1回計数し(ステップ110)、切削回数が総切削回数に
達した時には(ステップ120)、ファイナル文と、終了
構文と、%コードを送信し(ステップ130,140,150)、
処理を終了する。
第8図は、切削加工の具体例を示す説明図であり、第
9図は、イニシャル文、アプローチ文およびファイナル
文の具体例を示す図である。
ヘッダー構文は、NCデータ作成システム12から数値制
御加工システム13にNCプログラムを転送するための宛先
と転送データ量の表示であって、転送データの先頭に付
加される。また、イニシャル文は、第9図に示すよう
に、配置座標への移動(G90X0Y0F500)と原点設定(G92
X0Y0)とスタート座標への移動(G91X11000Y2000)の各
命令文である。ここで、Gは指示コード、X_、Y_はそれ
ぞれX座標の値とY座標の値、F_は移動速度である。
第8図に示すように、イニシャル文では、切削加工機
Pを最初の位置に移動して、原点を設定し(矢印のよう
に、リトラクト面Lまで移動する)、スタート座標(切
削開始位置)へ移動する(A)。
次に、アプローチ文は、第9図に示すように、リトラ
クト高さから切削面+0.2mmの高さまでの移動を指示す
る文である。ここで、Z−はZ座標(深さ)の値であ
り、F_は移動(切削)速度である。第8図では、リトラ
クト面Lからアプローチ動作(B)を行って、ブランク
材表面Mより0.2mmだけ上方に停止する。第9図では、
切削深さを0.5mm,1回の切り込みを0.1mmに設定してい
る。1ブロックの初めにアプローチ文を表示した後、切
削文を示して、第8図に示す切り込み動作(C)を行
い、リトラクト動作(E)を行い、1ブロックの加工を
終了する。次のブロックでは、再びアプローチ文によ
り、切削面+0.2mmの高さまでのアプローチ動作(B)
を行ってから、切り込み動作(C)に移る。このように
して、第8図のアプローチアローワンズNに沿って切削
加工を行うことができる。
ファイナル文は、配置座標への移動(G90X0Y0)と原
点設定(G92X0Y0)を指示する文であり、第8図の切削
加工機Pのリトラクト面L上の原点位置に移動して、加
工を終了する。
第6図は、第1図における画面表示部の表示例を示す
図である。
NCデータ作成システム12の扱者は、制御部1で作成さ
れ、数値制御加工システム13に転送されたNCプログラム
の転送状況を、画面表示部5の画面により把握すること
ができる。表示画面には、最上段に加工の種類、ここで
は彫刻加工を表示し、最下段にモードの種類、ここでは
表示モードを表示し、右側には転送量の%をグラフで表
示し、左側には総切削工程数と切削済みの工程数と加工
条件データとを数値で表示している。現在は、DNCファ
イル名、ABC01のデータを約30%転送済みであること、
および全切削回数7のうち現切削回数2であることを示
している。
このように、本実施例においては、切削加工に必要な
各工程用NCプログラムを作成しながら、数値制御装置に
転送して、加工を行わせるので、固定的なNCプログラム
を存在させずに、つまり作成したNCプログラムを格納せ
ずに、大容量のNCプログラムによる加工を可能としてい
る。また、加工進行状況は、CRTディスプレイの画面に
表示させるので、加工状況を知ることができる。
効果 以上説明したように、本発明によれば、NC装置に備え
られたメモリ容量とは関係なく、大容量のNCプログラム
による加工が可能であり、また加工に特有の固定的NCプ
ログラムは存在しないので、NCプログラムの管理が不要
であり、しかもホスト制御計算機のCRTディスプレイ画
面に加工進行状況が表示されるので、扱者に加工状況を
知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すNCデータ作成システム
と数値制御加工システムのブロック図、第2図は本発明
で転送されるNCプログラムの転送順配列図、第3図は本
発明の一実施例を示すNCプログラムの転送順序のフロー
チャート、第4図は第1図の記録部に登録される構文フ
ァイルの内容を示す図、第5図は第1図における制御部
の詳細構成図、第6図は第1図における画面表示部の画
面を示す図、第7図は第1図における記録部に登録され
るNCデータファイルの内容を示す図、第8図は切削加工
の進行状況を示す図、第9図はイニシャル文、アプロー
チ文およびファイナル文の内容を示す図である。 1:制御部、2:キーボード、3:記録部、5:画面表示部、6:
表示制御部、7,9:シリアルデータ入出力インタフェー
ス、8:NC制御装置、11:工作機械、12:NCデータ作成シス
テム、13:数値制御加工システム、101:工程算出部、10
2:構文生成部、103:加工用NCプログラム編集送出部、L:
リトラクト面、M:ブランク材表面、P:加工機。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】数値制御切削加工機を管理制御するホスト
    計算機でNCプログラムを作成し、該NCプログラムを該数
    値制御切削加工機に転送するためのNCデータ作成方法に
    おいて、 上記ホスト計算機は、該ホスト計算機に接続された記憶
    手段に格納されている加工条件データと、該加工条件デ
    ータに従い、1つの連続した工具軌跡をブロックとした
    複数ブロックのNCプログラムと、該NCプログラムに付加
    されるヘッダ構文および終了構文のデータとを基に、先
    ず上記加工条件データから総切削工程数を算出し、該加
    工条件データから部品加工の切削開始構文(イニシャル
    文)と、各工程ごとの切り込みアプローチ量を算出し
    て、切り込みアプローチ構文(アプローチ文)と、切削
    終了構文(ファイナル文)とを生成すると、上記数値制
    御切削加工機に対し、上記ヘッダー構文、上記イニシャ
    ル文に続いて、上記アプローチ文を付加したブロックご
    との切削加工用データを総切削工程数だけ送信し、最後
    に上記ファイナル文と終了構文を送信するとともに、 上記ホスト計算機に画面表示手段を設け、該ホスト計算
    機が算出した部品加工の総切削工程数と切削済みの工程
    数とで示す工程進行状況と、現切削工程の切削工具軌跡
    データの転送量とを同時に上記画面表示手段に表示する
    ことを特徴とするNCデータ作成方法。
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