JP2730010B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ディスクカートリッジ
を用い、磁気ヘッドを持ち光磁気記録を行う等の光ディ
スク装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】光磁気メディアが一般に広く普及し、そ
れを応用したＭＤ(ミニディスク)等は様々なアプリケー
ションが考えられ、その取扱いも様々になることは容易
に想像ができる。例えば従来ＭＤのローディングはモー
タを使用したものがほとんどであったが、ＭＤ装置の仕
様によっては今後フロッピーディスク装置のように手動
でローディングを行うことが必要になる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】手動でローディングを
行う際、一番に解決しなくてはいけないのがディスクに
光ヘッドと対向してなる磁気ヘッドの保護である。ある
一例を述べれば、記録中に停電がおき、その間に光ディ
スクが収納されたディスクカートリッジを排出してしま
った場合磁気ヘッドは記録状態の光ディスクに接した位
置にあるため排出の際ディスクカートリッジ本体に押し
上げられ、更に再度ディスクカートリッジを挿入すれば
磁気ヘッドの破壊につながる。

【０００４】これは手動ローディングの操作性の良さに
相反する。簡単な機構によって例えば記録中に電源がＯ
ＦＦし、磁気ヘッドが光ディスクに接した状態にあって
もディスクイジェクト時には必ず磁気ヘッドが光ディス
クから離れた通常の状態にする。ところがディスクカー
トリツジをカートリツジホルダに挿入するとき、ディス
クカートリツジを演奏状態に保持する機構部品とイジェ
クトアームが回転角度の少ない最初の作動位置から、負
荷に連動し挿入角度が決まらない状態となるため挿入動
作が重く感じられ、挿入操作が難しい問題があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は光ディスクを収
納したディスクカートリッジを光ディスク装置に挿入し
光ディスクに記録再生をする光ディスク装置に於いて、
スライダを前後方向に移動自在に保持するローダベース
と、前方より挿入されるディスクカートリツジを保持す
るカートリツジホルダと、サブアームと共にローダベー
スに軸支されたイジェクトアームと、カートリツジホル
ダに挿入されるディスクカートリツジに当接しイジェク
トアームが回動して所定の位置まで回動するとイジェク
トアームに設けた係合部がサブアームに設けた係合部に
係合してサブアームを共に回動せしめスライダに設けた
スライドピンとサブアームのカム部とが当接した状態か
らスライドピンがサブアームのカム部から外れスライダ
がスライドしイジェクトアーム及びサブアームに設けた
カム直線部にスライドピンが係合し、挿入されたデイス
クカートリツジを保持した状態からスライダを移動し、
スライドピンとカム直線部との係合を外す手段を具備し
スライドピンをサブアームのカム部に当接すると共にイ
ジェクトアームでディスクカートリツジをイジェクトす
るようにした光ディスク装置である。

【０００６】本発明はカートリッジホルダを上下方向に
移動するためにローダベースにスライド可能に取り付け
て水平移動するように設けたスライダの側壁に水平移動
方向に斜面を設けたカム部を有し、このカム部とローダ
ベースの側壁に上下に案内する溝とに当接するローラを
有するカートリツジホルダを設けこの斜面の位置関係で
カートリツジホルダに挿入された状態の光ディスクを上
下に移動せしめ、光ヘツド及びターンテーブルに対向し
た所定の記録再生状態になるように位置規制部材の所定
の位置に載置すると共に磁気ヘツドを光ヘツドに対応す
る位置へ降下し配置せしめるバネ手段と、スライダが水
平移動することによってこれを検知し電気手段又は機械
力でアームを回動させ磁気ヘツドの位置を昇降せしめる
手段を具備した光ディスク装置で例えば、スライダの前
後方向の水平移動を電気的にセンサで検出し、これによ
ってアームをプランジャやモータで駆動する構成にする
ことが出来る。

【０００７】又機械的な構成は昇降動作が行われる力点
とは別のスライダの後部の箇所に傾斜部を有するフイン
を設けこれとアームを当接せしめアームの回動により磁
気ヘッドを光ディスクから離しまたは接近させることが
できるように成されている。光ヘツド及び磁気ヘツドは
トラツキング制御され水平に移動するが磁気ヘツドを上
下に回動するアームは両ヘツドが一体で左右にスライド
移動するので回動力を磁気ヘツドに加える軸を設けこれ
を自在に軸動する状態に保持するのでトラツキング制御
動作による両ヘツドの位置と関係無くアームを回動せし
めることが出来、所定の位置に磁気ヘツドが離脱され保
持される。

【０００８】

【実施例】本発明の実施例を図によって説明する。図１
は本発明による光ディスク装置のメカニズムの要部分解
図で、図２及び図３は本発明のローディングメカニズム
の動作を説明する図で、図４は磁気ヘツドの移動を説明
する図である。図２及び図３において、ディスクカート
リッジ１がカートリッジホルダ２に手で挿入されると、
ローダベース２２に設けた軸２３にイジェクトアーム３
及びサブアーム３’の軸孔３ｅ及び３ｅ’を挿入して回
動自在に共に軸支されたイジェクトアーム３が回動を始
める。

【０００９】バネ系止部３ｃとローダベース２２の系止
部２２ｊ間に設けたバネ４ａに抗しアーム部３ｄが押さ
れイジェクトアーム３はディスクカートリツジ１が挿入
されるに従い矢印Ｅ方向へ回動を始め、矢印Ｅ方向に回
転運動を開始しディスクカートリツジ１が外れない程度
カートリツジホルダ２にディスクカートリッジ１が挿入
され、イジェクトアーム３が所定の位置まで回動する
と、イジェクトアーム３に突出した係合部３ｆがサブア
ーム３’に設けた係合部３ｆ’に係合し、イジェクトア
ーム３とサブアーム３’とが共に回動をする。この時サ
ブアーム３’に設けたカム部３ａ’がスライダ５のスラ
イドピン６と当接した負荷が付加されることになるがア
ーム部３ｄの角度が有効なアーム長を成す角度の９０度
近くに回動しているのでディスクカートリツジを押し込
む力にほとんど影響を与えることはなく安心して押し込
む動作をすれば良い状態に成すことができる。

【００１０】ディスクカートリツジ１が更に押し込まれ
サブアーム３’が回動し、スライドピン６がカム部３
ａ’から外れる位置まで回動するとスライダ５がバネ４
ｂにより矢印Ａ方向へ引かれてイジェクトアーム３及び
サブアーム３’カム直線部３ｂ及び３ｂ’に当接しイジ
ェクトアーム３及びサブアーム３’がバネ４ａ，４ａ’
によりディスクカートリツジ１を排出する方向へ回動す
るのを止める。

【００１１】この時、片方がローダベース２２の系止片
２２ｉに固着されたバネ４ｂのバネの弾性力によって矢
印Ａ方向に引っ張られているスライダ５はスライドピン
６を介して、サブアーム３’のカム部３ａ’に対向し押
圧されておりディスクカートリッジ１が矢印Ｂ方向に挿
入されカム部３ａ’が回動し動作位置に到達するとスラ
イダ５に設けたスライドピン６はカム直線部３ｂ及び３
ｂ’を矢印Ａ方向へ移動する。すなわちスライダ５は系
止部５ｊとローダベース２２に設けた系止部２２ｉ間に
設けたバネ４ｂの弾性により引かれてローダベース２２
に設けたスライドピン２２ｅ〜ｈと当接し保持されたス
ライド穴５ｅ〜ｈによりスライドし矢印Ａ方向へ水平移
動する。

【００１２】スライダ５の側壁には傾斜したカム５ａ〜
ｄがあり、カートリッジホルダ２の側壁に設けられたロ
ーラ２ａ〜ｄと係合され、スライダ５の水平運動に対し
てカートリッジホルダ２はこの傾斜面を滑り上下運動を
行うと共にローダベース２２の側壁に設けた上下方向の
溝２２ａ〜ｄをもローラ２ａ〜ｄが滑り上下方向に移動
するように案内される。

【００１３】又組み付け時にはローダベース２２のスラ
イドピン２２ｅ〜ｈにスライダ５に設けたスライド穴５
ｅ〜ｈを通し前方へ引くとスライドピン２２ｅ〜ｈの先
端が太く形成されていて一方のスライド穴５ｅ〜ｈでは
穴の一端が広がった形状に形成されているので、ローダ
ベース２２内にスライダー５を挿入することにより簡単
に組み付けられ、次にカートリツジホルダ２のローラ２
ａ〜ｄをローダベース２２の溝２２ａ〜ｄに下方より挿
入し、スライダー５を水平移動させてカム５ａ〜ｄに挿
入するとスライダー５による矢印ＡＢ方向の移動と共に
カートリツジホルダ２を上下に移動するように組み付け
られる。

【００１４】矢印Ａ方向にスライダ５が動くとカートリ
ッジホルダ２は下がってシャーシ２４のカートリツジ保
持ピン２４ａ〜ｄ上にディスクカートリツジ１が所定の
記録再生動作可能位置に装着され、図示せずも挿入動作
と共にディスクカートリッジ１に設けられた窓を開いた
ディスク１ａを所定の位置つまりターンテーブル２１上
へ配置しディスクローディング状態となる。

【００１５】ディスクカートリッジ１の排出はスライダ
５をイジェクトレバー５ｉにて矢印Ｂ方向に外力を加え
押すことによりスライダ５を移動せしめることによって
アーム１３をフイン１８が押し下げプレート１２がシャ
フト１５を軸としてプレートの側壁間に設けたシヤフト
１４を押し上げてプレート１２を傾け磁気ヘツド９を矢
印Ｈ方向に回動させると共に、カートリツジホルダ２が
上昇し、スライダ５に設けたスライドピン６がイジェク
トアーム３及びサブアーム３’のカム直線部３ｂ，３
ｂ’により回動動作をロツクした状態からイジェクトア
ーム３のカム部３ａに移った時、イジェクトアーム３の
アーム部３ｄがバネ系止部３ｃに加わるバネ４ａのバネ
の弾性力によって矢印Ｆ方向に回転を始めディスクカー
トリッジ１をアーム部３ｄで押し出す。このときカム部
３ａ及び３ａ’の回動半径は３ａ’の方が大となるよう
カム部の形状に構成されており、イジェクトアーム３の
カム部３ａから次にサブアーム３’のカム部３ａ’へス
ライドピン６との当接が移りイジェクトアーム３の回動
時にスライドピン６による負荷が付加されるのを防止し
ている。従ってイジェクト動作が確実に速く行われる。

【００１６】本発明は又、このスライダ５の水平移動を
利用しカートリツジホルダの上下動に変換し磁気ヘツド
の移動と共に動作せしめることが出来るものである。図
４は、本発明による磁気ヘッド昇降のメカニズムを示す
もので、光ヘッド７に一体に取り付けられたホールダ８
には磁気ヘッド９及びその支持部材１０がプレート１２
上に固着されホールダ８の支点１１に回転可能にプレー
ト１２がシャフト１５で支持され、プレート１２に回転
運動を与えるアーム１３がプレート１２のコの字状の中
央部でシャーシ２４に設けたアーム保持部１７にて左右
のズレを防止して設置され、シャフト１４及び１５によ
ってスライド移動が自在に軸支されアーム１３の傾きに
よりプレート１２が傾き磁気ヘツド９を上昇または下降
せしめる。アーム１３は軸１４，１５で軸支され、軸方
向に移動を阻止するようにアーム保持部１７で保持され
ている、つまり光ヘツド７の軸方向の動きとは関係なく
アーム保持部１７で保持されている。

【００１７】図４（ａ）に示すように、磁気ヘッド９は
定常状態ではトーションスプリング１６（図３）によつ
てディスクカートリッジ１の窓からディスク１ａに接す
る方向に回動して位置決めされている。アーム１３に回
転の力点１３ａを設け、一方スライダ５には、その移動
方向に傾斜面１８ａをもったフィン１８が固着されてお
り、スライダ５が矢印Ａ方向に動くと磁気ヘッド９はデ
ィスク１ａに接する方向に位置決めされる。

【００１８】又図４（ｂ）に示すようにスライダ５が矢
印Ｂ方向に動くと、フィン１８の傾斜面１８ａがアーム
１３の力点１３ａに接触し、傾斜面１８ａのくさび力に
よってアーム１３の力点１３ａを押し下げ矢印Ｄ方向へ
アーム１３に回転運動を与え、磁気ヘッド９をディスク
１ａから外す方向矢印Ｈ方向に回動させることができ
る。すなわちイジェクト時には必ず磁気ヘッド９はディ
スク１ａから矢印Ｈ方向に離れた定位置にありディスク
カートリツジ１の挿入を待つ状態に磁気ヘツドが保持さ
れてている。

【００１９】また光ヘツド７及び磁気ヘツド９がホール
ダ８により一体で軸１９及び２０に沿ってディスク１ａ
の半径方向にスライド移動するが、アーム１３はシャフ
ト１４及び１５で軸支持されるのでアーム保持部１７で
左右の位置ズレが規制されフイン１８との相対位置がず
れることは無い。また上記実施例はフイン１８の動きを
直接アーム１３に伝達し磁気ヘツドを離脱させたが、ス
ライダの動きを検出してアーム１３をプランジャ或いは
モータで駆動して同様に構成することが出来る。

【００２０】

【発明の効果】本発明によれば、手動ローディング時に
はイジェクトアームが所定の回動位置までディスクカー
トリツジを押し込んだときからサブアームの荷重が加わ
る構成とし、排出時にはサブアームに負荷を付加するよ
うにしたのでディスクカートリッジの挿入及びイジェク
ト操作を滑らかな手作業で操作することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による光ディスク装置のメカニズム。

【図２】本発明によるサブアームとイジェクトアームを
示す図

【図３】本発明によるローディングメカニズム。

【図４】本発明による磁気ヘッドの昇降メカニズム。

【符号の説明】

１ ディスクカートリッジ １ａ デ
ィスク ２ カートリッジホルダ ２ａ〜ｄ ロ
ーラ ３ イジェクトアーム ３’ サ
ブアーム ３ａ，３ａ カム部 ３ｂ，３ｂ’カム直線部 ３ｃ，３ｃ’
バネ系止部 ３ｄ アーム部 ３ｅ，３ｅ’
軸孔 ３ｆ，３ｆ’係合部 ４ａ，４ａ’，４ｂ バネ ５ スライダ ５ａ〜ｄ カム ５ｅ〜ｈ ス
ライド穴 ５ｉ イジエクトレバー ５ｊ 系
止部 ６ スライドピン ７ 光
ヘッド ８ ホールダ ９ 磁
気ヘッド １０ 支持部材 １１
支点 １２ プレート １３ アーム １３ａ
力点 １４，１５ シャフト １６ トーションスプリング １７
アーム保持部 １８ フィン １８ａ
傾斜面 １９，２０ 軸 ２０ リフトカム ２１
ターンテーブル ２２ ローダベース ２２ａ〜ｄ
溝 ２２ｅ〜ｈ スライドピン ２２ｉ〜ｋ
系止部 ２３ 軸 ２４ シヤーシ ２４ａ〜ｄ
カートリツジ保持ピン

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光ディスクを収納したディスクカートリ
   ッジを光ディスク装置に挿入し上記光ディスクに記録再
   生をする光ディスク装置に於いて、スライダを前後方向
   に移動自在に保持するローダベースと、前方より挿入さ
   れるディスクカートリツジを保持するカートリツジホル
   ダと、サブアームと共に上記ローダベースに軸支された
   イジェクトアームと、上記カートリツジホルダに挿入さ
   れる上記ディスクカートリツジに当接し上記イジェクト
   アームが回動して所定の位置まで回動すると上記イジェ
   クトアームに設けた係合部が上記サブアームに設けた係
   合部に係合して上記サブアームを共に回動せしめ上記ス
   ライダに設けたスライドピンと上記サブアームのカム部
   とが当接した状態から上記スライドピンが上記サブアー
   ムのカム部から外れ上記スライダがスライドし上記イジ
   ェクトアーム及び上記サブアームに設けたカム直線部に
   上記スライドピンが係合し挿入された上記ディスクカー
   トリツジを保持することを特徴とする光ディスク装置。
2. 【請求項２】 光ディスクを収納したディスクカートリ
   ッジを光ディスク装置に挿入し上記光ディスクに記録再
   生をする光ディスク装置に於いて、スライダを前後方向
   に移動自在に保持するローダベースと、前方より挿入さ
   れるディスクカートリッジを保持するカートリツジホル
   ダと、サブアームと共に上記ローダベースに軸支された
   イジェクトアームと、上記カートリツジホルダに挿入さ
   れる上記ディスクカートリツジに当接し上記イジェクト
   アームが回動して所定の位置まで回動すると上記イジェ
   クトアームに設けた係合部が上記サブアームに設けた係
   合部に係合して上記サブアームを共に回動せしめ上記ス
   ライダに設けたスライドピンと上記サブアームのカム部
   とが当接した状態から上記スライドピンが上記サブアー
   ムのカム部から外れ上記スライダがスライドし上記イジ
   ェクトアーム及び上記サブアームに設けたカム直線部に
   上記スライドピンが係合し挿入された上記ディスクカー
   トリツジを保持すると共に上記スライダの移動を検知し
   て磁気ヘツドを上記挿入されたディスクカートリツジに
   接近せしめる手段を具備することを特徴とする光ディス
   ク装置。
3. 【請求項３】 光ディスクを収納したディスクカートリ
   ッジを光ディスク装置に挿入し上記光ディスクに記録再
   生をする光ディスク装置に於いて、スライダを前後方向
   に移動自在に保持するローダベースと、前方より挿入さ
   れるディスクカートリツジを保持するカートリツジホル
   ダと、サブアームと共に上記ローダベースに軸支された
   イジェクトアームと、上記カートリツジホルダに挿入さ
   れる上記ディスクカートリツジに当接し上記イジェクト
   アームが回動して所定の位置まで回動すると上記イジェ
   クトアームに設けた係合部が上記サブアームに設けた係
   合部に係合して上記サブアームを共に回動せしめ上記ス
   ライダに設けたスライドピンと上記サブアームのカム部
   とが当接した状態から上記スライドピンが上記サブアー
   ムのカム部から外れ上記スライダがスライドし上記イジ
   ェクトアーム及び上記サブアームに設けたカム直線部に
   上記スライドピンが係合し挿入された上記ディスクカー
   トリッジを保持した状態から上記スライダを移動し上記
   スライドピンと上記カム直線部との係合を外す手段を具
   備し上記スライドピンを上記サブアームのカム部に当接
   すると共に上記イジェクトアームで上記ディスクカート
   リッジをイジェクトするようにしたことを特徴とする光
   ディスク装置。