JP2729263B2 - 内燃機関用スパークプラグ - Google Patents
内燃機関用スパークプラグInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は,放電電圧を低下させた高性能の内燃機関用
スパークプラグに関する。 〔従来技術〕 近年,ガソリンエンジンは,高圧縮化,リーンバーン
化,過給機装着等の理由により,高性能化が図られてい
る。 そのため,スパークプラグにおけるスパークの要求電
圧,即ち点火させるに必要な高電圧は高くならざるを得
なかった。 しかしながら,上記要求電圧は,本来,スパークプラ
グの構成材料,電気エネルギーの消費量,スパークプラ
グの耐久性等を考慮すると,出来るだけ低いことが望ま
しい。 したがって,上記理由により要求電圧を下げることに
対して,特に最近その要望が高まって来た。 この要望に応えるために,その一つの試みとして,例
えば,実開昭61−127591号公報にかかるスパークプラグ
の提案がなされている。即ち,第6図に示すごとく,該
スパークプラグ9は,中心電極91と接地電極92以外に,
高抵抗体93と第三の電極94を設けて構成したことを要点
とするものである。つまり,上記提案は,高抵抗体93に
より容量電極を形成し,放電電圧を低下させようとする
ものである。 一方,電極間の放電電圧を低下させる方法としては,
例えばトリガ放電が知られている(電気学会発行「放電
ハンドブック」第257〜263頁)。この方法は,ギャップ
の電極間に,外部から何らかの擾乱を与えて放電の開始
を促進するもので,またスイッチング機能も有している
ものである。 この方法を回路モデル図により説明する。即ち,第5
図に示すごとく,電源Dに接続した点火コイルCと接地
E1とにより,電圧を高電圧とする。この高電圧側には,
放電電極Sを設けて接地E2する。そして,該放電電極S
に対して,一定の容量を有する容量電極を設ける。ま
た,上記放電電極Sに対して,容量電極Qが第三の電極
となるよう配設する。このようにして,放電電極Sのギ
ャップに容量電極Qで擾乱を与えて,放電電圧を低下さ
せるものである。 〔解決すべき問題点〕 しかしながら,前記公開公報で開示されたスパークプ
ラグ9は,第6図に示すごとく,第三の電極94のほか
に,スパークプラグ先端部の片側に幅広の平板状の高抵
抗体93が設けられている。そのため,スパークプラグ9
の先端部が片側に突出した構造としなければならず,余
分の材料とスペースを必要とする。それ故,従来一般の
スパークプラグに比べて全体の形状が大きくなり,使用
上支障をきたすと共に,製造上も極めて困難な技術を必
要とする。 他方,前記トリガ放電は,第5図に示すごとく,前記
容量電極を設けなければならないため,一定の限られた
スペースしか有しないスパークプラグにおいては,かか
るトリガ放電の回路を形成することは,一般に非常に困
難な問題とされていた。 本発明は,かかる従来技術の問題点に鑑みてなされた
もので,特別余分なスペース等を必要とすることなく,
放電電圧を低下させ得る高性能のスパークプラグを提供
しようとするものである。 〔問題点の解決手段〕 本発明は,電圧を印加する中心電極と,該中心電極を
保持する碍子と,該碍子の外周に固定したハウジング
と,該ハウジングに設けた接地電極とを有し, 前記中心電極と接地電極との間には気中放電を行わせ
るためのスパークギャップを設け, かつ前記中心電極の周囲には絶縁体筒を設けると共
に,該絶縁体筒と上記碍子との間には導電体筒を設け, また,該導電体筒の下端と中心電極の側面との間には
上記絶縁体筒を介して沿面放電を行わせるための補助ギ
ャップを設けると共に, 該補助ギャップは上記中心電極と接地電極との間のス
パークギャップの範囲から外れた位置に設けてあり, かつ該補助ギャップの長さLと上記スパークギャップ
の長さGとの間には下記の関係式が成り立つことを特徴
とする内燃機関用スパークプラグにある。 関係式:G×1/3≦L≦2.5G 本発明において,最も特徴とすることは,中心電極の
周囲に絶縁体筒を設けると共に,又,該絶縁体筒と碍子
との間には導電体筒を設け,中心電極と導電体筒との間
に沿面放電を行わせるようにしたこと,上記補助ギャッ
プはスパークギャップの範囲から外れた位置に設けるこ
と,及び前記補助ギャップの長さLとスパークギャップ
の長さGとは,前記関係式が成り立つように構成したこ
とにある。 そして,上記導電体筒は,絶縁体筒の外周もしくは碍
子の内孔面に,例えば,白金,パラジウム,イリジウ
ム,ロジウム及びこれらを含む合金等の金属材料もしく
はタングステンカーバイト等の導電性セラミックのよう
な良導電体を用いて形成する。そして,導電体筒の形成
方法としては,例えば,上記良導電体の円筒体もしくは
蒸着膜,溶射膜,メッキ膜,金属ペーストの焼付膜など
の各種の方法で形成する。 また,上記導電体筒は,余分のスペースをとることの
ないよう配慮する必要がある。即ち,余分のスペースを
必要とすることなく最大体積を有する円筒状のものを基
本的な形状とする。それ故,その膜の厚さは,10〜200μ
であることが好ましい。また,円筒体の高さは中心電極
の4分の3以下の大きさであることが好ましい。更に
は,これらの形状及び大きさなどによって特定されると
ころの静電容量は,中心電極側との間に2〜15PF(ピコ
ファラッド)であることが好ましい。沿面放電を惹起す
るのに十分な電気容量となるからである。 他方,スパークプラグをエンジンに取付けて使用する
に際して,次のことを考慮しておくことが好ましい。即
ち,エンジンの最高温度は約1200℃程度であり,そのた
め,上記蒸着,溶射,焼付けに使用する材料,例えば,
白金などのように高温時でも耐食性が良好で,融点が12
00℃以上を有するものを選ぶことが好ましい。そして,
円筒体による場合は,導電性セラミックとして,例え
ば,タングステンカーバイド(WC),チタンカーバイド
(TiC)などを用いることができる。 また,前記絶縁体筒は,中心電極の周りに配設するに
先立って,例えば加熱によりガラス層を形成する釉薬等
を,その外周部に塗布しておくことが好ましい。これは
絶縁体筒と碍子との接合を良くするためである。また,
実施例にも示すごとく,碍子の内孔内に,段部を設けて
おき,その段部を介して上記絶縁体筒を中心電極と碍子
に係止することもできる。 〔作用および効果〕 本発明に係るスパークプラグにおいては,上述のごと
く補助ギャップの放電電圧は,スパークギャップの放電
電圧より低く設定してあり,かつ,導電体筒は中心電極
と接地電極とから電気的に絶縁状態にしてある。そのた
め,中心電極に高電圧が印加されると,先ず,中心電極
と導電体筒の間の補助ギャップに絶縁体の先端面に沿っ
て沿面放電が生ずる。次に,該沿面放電は導電体筒に電
荷が充満するまで持続し,該沿面放電によりスパークギ
ャップの間のイオン化が促進される。その結果,スパー
クギャップにおいて気中放電が誘発されることになる。 それ故,気中放電は沿面放電によるイオン化促進効果
としてのトリガ放電によって放電の開始が促進される。
そのため,放電電圧を低下させることになる。 また,本発明においては筒状の導電体筒を設けてトリ
ガ放電を行わせているので,前記従来スパークプラグの
ごとく,先端部が大きなスペースを取らない。 また,導電体筒の下端と中心電極の側面との間に上記
沿面放電を行なわせるための補助ギャップは,正規の放
電を行なわせるためのスパークギャップの範囲に入らな
いように,スパークギッャプの範囲から外れた位置に設
けてある。そのため,強い放電が行なわれるスパークギ
ャップにおける正規放電の火災によって,上記導電体筒
が損傷を受けるということもない。 したがって,本発明によれば,トリガ放電の原理を有
効に利用して放電電圧を低下させることができ,高性能
のスパークプラグを簡便に提供することができる。 〔実施例〕 第1実施例 本例にかかるスパークプラグについて,第1図及び第
2図を用いて説明する。 本例のスパークプラグ1は,中心電極2と,その周囲
に設けた絶縁体筒3と,導電体筒4と,碍子35と,ハウ
ジング5と,接地電極6とからなる。 即ち,本例のスパークプラグ1は,まず中心電極2の
外周に導電体筒4との間を電気的に絶縁するための絶縁
体筒3を設ける。そして,該絶縁体筒3の外周に導電体
筒4を設ける。更に,該導電体筒4の外周には,従来と
同様に碍子35,更にその外周にハウジング5を設け,該
ハウジング5の下端面51には接地電極6を設ける。そし
て,該接地電極6と上記中心電極2の先端23との間には
スパークギャップ71を形成する。また,該中心電極2と
上記導電体筒4との間には補助ギャップ72を形成する。
しかして,上記スパークギャップ71の長さGと補助ギャ
ップ72の長さLとの間には,G/3≦L≦2.5Gの関係式が成
り立つよう両ギャップ長を設定する。なお,同図におい
て,符号36は端子,37は中軸である。 そして,第2図に示すごとく,該中心電極2及び上記
絶縁体筒3のほぼ上端部にはそれぞれ両者が係合しあう
ための段部21,22及び31,32を設ける。そして,これら両
段部を係合させる。このようにして,中心電極2と絶縁
体筒3を碍子35に固定する。 次に、同図に示すごとく,上記絶縁体筒3の略中央部
から下端の外周部に至る部分には,導電体筒4を形成す
る。該導電体筒4は,白金の溶射膜によって形成する。
該白金膜の厚さは,約50μ位に形成した。 また,上記導電体筒4の中心電極側に対する静電容量
は7PFであった。 次に,前記中心電極2と接地電極6との間のスパーク
ギャップ71の長さGは,0.6〜1.5mmとする。また,上記
中心電極2と導電体筒4との間の補助ギャップ72の長さ
Lは例えば,スパークギャップ71の長さGが0.75mmの
時,0.25〜1.9mmとする。これは,該補助ギャップの長さ
Lと上記スパークギャップの長さGとの間に,上記関係
式(G/3≦L≦2.5G)が成り立つようにするためであ
る。 なお、本例において,上記補助ギャップ72の長さL
は,絶縁体層3の厚みに相当する。また,上記沿面放電
を行なわせるための補助ギャップ72は,正規の放電を行
なわせるためのスパークギャップ71の範囲外に設けてあ
る。 次に,本例にかかるスパークプラグについて,上記補
助ギャップの長さLとスパークギャップの長さGとの割
合に対する放電電圧の低下率,及び放電電圧の低下効果
に関する実験を行った。その結果を,次に示す。 まず,第3図は,本例にかかるスパークプラグと従来
一般のスパークプラグとの対比による放電電圧の低下率
を示すグラフである。即ち,横軸は補助ギャップの長さ
L,即ち補助ギャップの長さLがスパークギャップの長さ
Gの何倍であるかを示すものである。また,縦軸は,従
来一般のスパークプラグ(日本電装株式会社製W16EX−
U)の放電電圧に比べて,本発明のスパークプラグの放
電電圧がどれだけ低下したかを示す割合,即ち低下率
(%)を示すものである。 本実施例の測定結果によれば,第3図に示すごとく,
点Nより左側の領域,即ちG/3>Lの領域では補助ギャ
ップでの放電は発生するが,ギャップが小さい為に,イ
オン化が十分に行われなかった。そのため,放電電圧の
低下効果は現れなかった。一方,点Mより右側の領域,
即ち2.5G<Lの領域では補助ギャップの放電電圧がスパ
ークギャップの放電電圧より高くなり,補助ギャップに
おける放電は行われなかった。しかして,このNとMの
間では大きな低下を示した。このように,補助ギャップ
とスパークギャップとの長さの関係が,点NからMの
間,即ちG/3≦L≦2.5Gの範囲にあるときには,スパー
クプラグの放電電圧の低下効果が大きいことが分かる。 一方,第4図は,スパークプラグの放電が行われる雰
囲気圧力と放電電圧との関係を示したグラフである。即
ち,横軸には雰囲気圧力(kg/cm2)を,縦軸には放電電
圧(KV)をとったものである。本実験は,スパークプラ
グをまず圧力容器に取り付け,補助ギャップおよびスパ
ークギャップの雰囲気圧力を種々変えた。そして,その
時に変化する放電電圧を測定した。図中,Aは本発明にか
かるスパークプラグ,Bは従来一般のスパークプラグ(W1
6EX−U)のデータである。 第4図から明らかなように,本発明にかかるスパーク
プラグは,従来一般のスパークプラグに比べて広い雰囲
気圧力範囲にわたって,約20%の放電電圧が低下してい
ることが分かる。 また,上記沿面放電を行なわせるための補助ギャップ
は,正規の放電を行なわせるためのスパークギャップの
範囲に入らないように,スパークギッャプの範囲から外
れた位置に設けてある。そのため,強い放電が行なわれ
るスパークギャップにおける正規放電の火災によって,
上記導電体筒が損傷を受けるということもない。 第2実施例 本例は,上記第1実施例の白金溶射膜による導電体筒
に代えて,タングステンカーバイド(WC)の導電性セラ
ミックの円筒体により導電体筒を形成したものである。
その他は,第1実施例と同様である。また,本例にかか
るスパークプラグの使用の実施例も第1実施例と同様に
行った。 上記導電性セラミックの円筒体は上記白金の溶射膜の
約4倍の厚さであった。本例では,導電性セラミックの
導電体としているので,エンジンの最高温度よりはるか
に高い温度に十分耐える耐久性と耐熱性とを有し,密着
性の良好な導電体筒を形成することができた。 また,その他の効果は,第1実施例で示した効果とほ
ぼ同様のものであった。
スパークプラグに関する。 〔従来技術〕 近年,ガソリンエンジンは,高圧縮化,リーンバーン
化,過給機装着等の理由により,高性能化が図られてい
る。 そのため,スパークプラグにおけるスパークの要求電
圧,即ち点火させるに必要な高電圧は高くならざるを得
なかった。 しかしながら,上記要求電圧は,本来,スパークプラ
グの構成材料,電気エネルギーの消費量,スパークプラ
グの耐久性等を考慮すると,出来るだけ低いことが望ま
しい。 したがって,上記理由により要求電圧を下げることに
対して,特に最近その要望が高まって来た。 この要望に応えるために,その一つの試みとして,例
えば,実開昭61−127591号公報にかかるスパークプラグ
の提案がなされている。即ち,第6図に示すごとく,該
スパークプラグ9は,中心電極91と接地電極92以外に,
高抵抗体93と第三の電極94を設けて構成したことを要点
とするものである。つまり,上記提案は,高抵抗体93に
より容量電極を形成し,放電電圧を低下させようとする
ものである。 一方,電極間の放電電圧を低下させる方法としては,
例えばトリガ放電が知られている(電気学会発行「放電
ハンドブック」第257〜263頁)。この方法は,ギャップ
の電極間に,外部から何らかの擾乱を与えて放電の開始
を促進するもので,またスイッチング機能も有している
ものである。 この方法を回路モデル図により説明する。即ち,第5
図に示すごとく,電源Dに接続した点火コイルCと接地
E1とにより,電圧を高電圧とする。この高電圧側には,
放電電極Sを設けて接地E2する。そして,該放電電極S
に対して,一定の容量を有する容量電極を設ける。ま
た,上記放電電極Sに対して,容量電極Qが第三の電極
となるよう配設する。このようにして,放電電極Sのギ
ャップに容量電極Qで擾乱を与えて,放電電圧を低下さ
せるものである。 〔解決すべき問題点〕 しかしながら,前記公開公報で開示されたスパークプ
ラグ9は,第6図に示すごとく,第三の電極94のほか
に,スパークプラグ先端部の片側に幅広の平板状の高抵
抗体93が設けられている。そのため,スパークプラグ9
の先端部が片側に突出した構造としなければならず,余
分の材料とスペースを必要とする。それ故,従来一般の
スパークプラグに比べて全体の形状が大きくなり,使用
上支障をきたすと共に,製造上も極めて困難な技術を必
要とする。 他方,前記トリガ放電は,第5図に示すごとく,前記
容量電極を設けなければならないため,一定の限られた
スペースしか有しないスパークプラグにおいては,かか
るトリガ放電の回路を形成することは,一般に非常に困
難な問題とされていた。 本発明は,かかる従来技術の問題点に鑑みてなされた
もので,特別余分なスペース等を必要とすることなく,
放電電圧を低下させ得る高性能のスパークプラグを提供
しようとするものである。 〔問題点の解決手段〕 本発明は,電圧を印加する中心電極と,該中心電極を
保持する碍子と,該碍子の外周に固定したハウジング
と,該ハウジングに設けた接地電極とを有し, 前記中心電極と接地電極との間には気中放電を行わせ
るためのスパークギャップを設け, かつ前記中心電極の周囲には絶縁体筒を設けると共
に,該絶縁体筒と上記碍子との間には導電体筒を設け, また,該導電体筒の下端と中心電極の側面との間には
上記絶縁体筒を介して沿面放電を行わせるための補助ギ
ャップを設けると共に, 該補助ギャップは上記中心電極と接地電極との間のス
パークギャップの範囲から外れた位置に設けてあり, かつ該補助ギャップの長さLと上記スパークギャップ
の長さGとの間には下記の関係式が成り立つことを特徴
とする内燃機関用スパークプラグにある。 関係式:G×1/3≦L≦2.5G 本発明において,最も特徴とすることは,中心電極の
周囲に絶縁体筒を設けると共に,又,該絶縁体筒と碍子
との間には導電体筒を設け,中心電極と導電体筒との間
に沿面放電を行わせるようにしたこと,上記補助ギャッ
プはスパークギャップの範囲から外れた位置に設けるこ
と,及び前記補助ギャップの長さLとスパークギャップ
の長さGとは,前記関係式が成り立つように構成したこ
とにある。 そして,上記導電体筒は,絶縁体筒の外周もしくは碍
子の内孔面に,例えば,白金,パラジウム,イリジウ
ム,ロジウム及びこれらを含む合金等の金属材料もしく
はタングステンカーバイト等の導電性セラミックのよう
な良導電体を用いて形成する。そして,導電体筒の形成
方法としては,例えば,上記良導電体の円筒体もしくは
蒸着膜,溶射膜,メッキ膜,金属ペーストの焼付膜など
の各種の方法で形成する。 また,上記導電体筒は,余分のスペースをとることの
ないよう配慮する必要がある。即ち,余分のスペースを
必要とすることなく最大体積を有する円筒状のものを基
本的な形状とする。それ故,その膜の厚さは,10〜200μ
であることが好ましい。また,円筒体の高さは中心電極
の4分の3以下の大きさであることが好ましい。更に
は,これらの形状及び大きさなどによって特定されると
ころの静電容量は,中心電極側との間に2〜15PF(ピコ
ファラッド)であることが好ましい。沿面放電を惹起す
るのに十分な電気容量となるからである。 他方,スパークプラグをエンジンに取付けて使用する
に際して,次のことを考慮しておくことが好ましい。即
ち,エンジンの最高温度は約1200℃程度であり,そのた
め,上記蒸着,溶射,焼付けに使用する材料,例えば,
白金などのように高温時でも耐食性が良好で,融点が12
00℃以上を有するものを選ぶことが好ましい。そして,
円筒体による場合は,導電性セラミックとして,例え
ば,タングステンカーバイド(WC),チタンカーバイド
(TiC)などを用いることができる。 また,前記絶縁体筒は,中心電極の周りに配設するに
先立って,例えば加熱によりガラス層を形成する釉薬等
を,その外周部に塗布しておくことが好ましい。これは
絶縁体筒と碍子との接合を良くするためである。また,
実施例にも示すごとく,碍子の内孔内に,段部を設けて
おき,その段部を介して上記絶縁体筒を中心電極と碍子
に係止することもできる。 〔作用および効果〕 本発明に係るスパークプラグにおいては,上述のごと
く補助ギャップの放電電圧は,スパークギャップの放電
電圧より低く設定してあり,かつ,導電体筒は中心電極
と接地電極とから電気的に絶縁状態にしてある。そのた
め,中心電極に高電圧が印加されると,先ず,中心電極
と導電体筒の間の補助ギャップに絶縁体の先端面に沿っ
て沿面放電が生ずる。次に,該沿面放電は導電体筒に電
荷が充満するまで持続し,該沿面放電によりスパークギ
ャップの間のイオン化が促進される。その結果,スパー
クギャップにおいて気中放電が誘発されることになる。 それ故,気中放電は沿面放電によるイオン化促進効果
としてのトリガ放電によって放電の開始が促進される。
そのため,放電電圧を低下させることになる。 また,本発明においては筒状の導電体筒を設けてトリ
ガ放電を行わせているので,前記従来スパークプラグの
ごとく,先端部が大きなスペースを取らない。 また,導電体筒の下端と中心電極の側面との間に上記
沿面放電を行なわせるための補助ギャップは,正規の放
電を行なわせるためのスパークギャップの範囲に入らな
いように,スパークギッャプの範囲から外れた位置に設
けてある。そのため,強い放電が行なわれるスパークギ
ャップにおける正規放電の火災によって,上記導電体筒
が損傷を受けるということもない。 したがって,本発明によれば,トリガ放電の原理を有
効に利用して放電電圧を低下させることができ,高性能
のスパークプラグを簡便に提供することができる。 〔実施例〕 第1実施例 本例にかかるスパークプラグについて,第1図及び第
2図を用いて説明する。 本例のスパークプラグ1は,中心電極2と,その周囲
に設けた絶縁体筒3と,導電体筒4と,碍子35と,ハウ
ジング5と,接地電極6とからなる。 即ち,本例のスパークプラグ1は,まず中心電極2の
外周に導電体筒4との間を電気的に絶縁するための絶縁
体筒3を設ける。そして,該絶縁体筒3の外周に導電体
筒4を設ける。更に,該導電体筒4の外周には,従来と
同様に碍子35,更にその外周にハウジング5を設け,該
ハウジング5の下端面51には接地電極6を設ける。そし
て,該接地電極6と上記中心電極2の先端23との間には
スパークギャップ71を形成する。また,該中心電極2と
上記導電体筒4との間には補助ギャップ72を形成する。
しかして,上記スパークギャップ71の長さGと補助ギャ
ップ72の長さLとの間には,G/3≦L≦2.5Gの関係式が成
り立つよう両ギャップ長を設定する。なお,同図におい
て,符号36は端子,37は中軸である。 そして,第2図に示すごとく,該中心電極2及び上記
絶縁体筒3のほぼ上端部にはそれぞれ両者が係合しあう
ための段部21,22及び31,32を設ける。そして,これら両
段部を係合させる。このようにして,中心電極2と絶縁
体筒3を碍子35に固定する。 次に、同図に示すごとく,上記絶縁体筒3の略中央部
から下端の外周部に至る部分には,導電体筒4を形成す
る。該導電体筒4は,白金の溶射膜によって形成する。
該白金膜の厚さは,約50μ位に形成した。 また,上記導電体筒4の中心電極側に対する静電容量
は7PFであった。 次に,前記中心電極2と接地電極6との間のスパーク
ギャップ71の長さGは,0.6〜1.5mmとする。また,上記
中心電極2と導電体筒4との間の補助ギャップ72の長さ
Lは例えば,スパークギャップ71の長さGが0.75mmの
時,0.25〜1.9mmとする。これは,該補助ギャップの長さ
Lと上記スパークギャップの長さGとの間に,上記関係
式(G/3≦L≦2.5G)が成り立つようにするためであ
る。 なお、本例において,上記補助ギャップ72の長さL
は,絶縁体層3の厚みに相当する。また,上記沿面放電
を行なわせるための補助ギャップ72は,正規の放電を行
なわせるためのスパークギャップ71の範囲外に設けてあ
る。 次に,本例にかかるスパークプラグについて,上記補
助ギャップの長さLとスパークギャップの長さGとの割
合に対する放電電圧の低下率,及び放電電圧の低下効果
に関する実験を行った。その結果を,次に示す。 まず,第3図は,本例にかかるスパークプラグと従来
一般のスパークプラグとの対比による放電電圧の低下率
を示すグラフである。即ち,横軸は補助ギャップの長さ
L,即ち補助ギャップの長さLがスパークギャップの長さ
Gの何倍であるかを示すものである。また,縦軸は,従
来一般のスパークプラグ(日本電装株式会社製W16EX−
U)の放電電圧に比べて,本発明のスパークプラグの放
電電圧がどれだけ低下したかを示す割合,即ち低下率
(%)を示すものである。 本実施例の測定結果によれば,第3図に示すごとく,
点Nより左側の領域,即ちG/3>Lの領域では補助ギャ
ップでの放電は発生するが,ギャップが小さい為に,イ
オン化が十分に行われなかった。そのため,放電電圧の
低下効果は現れなかった。一方,点Mより右側の領域,
即ち2.5G<Lの領域では補助ギャップの放電電圧がスパ
ークギャップの放電電圧より高くなり,補助ギャップに
おける放電は行われなかった。しかして,このNとMの
間では大きな低下を示した。このように,補助ギャップ
とスパークギャップとの長さの関係が,点NからMの
間,即ちG/3≦L≦2.5Gの範囲にあるときには,スパー
クプラグの放電電圧の低下効果が大きいことが分かる。 一方,第4図は,スパークプラグの放電が行われる雰
囲気圧力と放電電圧との関係を示したグラフである。即
ち,横軸には雰囲気圧力(kg/cm2)を,縦軸には放電電
圧(KV)をとったものである。本実験は,スパークプラ
グをまず圧力容器に取り付け,補助ギャップおよびスパ
ークギャップの雰囲気圧力を種々変えた。そして,その
時に変化する放電電圧を測定した。図中,Aは本発明にか
かるスパークプラグ,Bは従来一般のスパークプラグ(W1
6EX−U)のデータである。 第4図から明らかなように,本発明にかかるスパーク
プラグは,従来一般のスパークプラグに比べて広い雰囲
気圧力範囲にわたって,約20%の放電電圧が低下してい
ることが分かる。 また,上記沿面放電を行なわせるための補助ギャップ
は,正規の放電を行なわせるためのスパークギャップの
範囲に入らないように,スパークギッャプの範囲から外
れた位置に設けてある。そのため,強い放電が行なわれ
るスパークギャップにおける正規放電の火災によって,
上記導電体筒が損傷を受けるということもない。 第2実施例 本例は,上記第1実施例の白金溶射膜による導電体筒
に代えて,タングステンカーバイド(WC)の導電性セラ
ミックの円筒体により導電体筒を形成したものである。
その他は,第1実施例と同様である。また,本例にかか
るスパークプラグの使用の実施例も第1実施例と同様に
行った。 上記導電性セラミックの円筒体は上記白金の溶射膜の
約4倍の厚さであった。本例では,導電性セラミックの
導電体としているので,エンジンの最高温度よりはるか
に高い温度に十分耐える耐久性と耐熱性とを有し,密着
性の良好な導電体筒を形成することができた。 また,その他の効果は,第1実施例で示した効果とほ
ぼ同様のものであった。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の実施例にかかるスパークプ
ラグを示し,第1図はその縦断面図,第2図は第1図の
部分拡大図,第3図及び第4図は実験例を示し,第3図
は補助ギャップLと放電電圧の低下率との関係を示すグ
ラフ,第4図は雰囲気圧力と放電電圧との関係を示すグ
ラフ,第5図はトリガ放電の回路モデル図,第6図は従
来の点火栓の縦断面図である。 1……スパークプラグ,2……中心電極,3……絶縁体筒,3
5……碍子,4……導電体筒,5……ハウジング,6……接地
電極,71……スパークギャップ,72……補助ギャップ,G…
…スパークギャップの長さ,L……補助ギャップの長さ,
ラグを示し,第1図はその縦断面図,第2図は第1図の
部分拡大図,第3図及び第4図は実験例を示し,第3図
は補助ギャップLと放電電圧の低下率との関係を示すグ
ラフ,第4図は雰囲気圧力と放電電圧との関係を示すグ
ラフ,第5図はトリガ放電の回路モデル図,第6図は従
来の点火栓の縦断面図である。 1……スパークプラグ,2……中心電極,3……絶縁体筒,3
5……碍子,4……導電体筒,5……ハウジング,6……接地
電極,71……スパークギャップ,72……補助ギャップ,G…
…スパークギャップの長さ,L……補助ギャップの長さ,
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フロントページの続き
(72)発明者 鈴木 隆男
愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本
電装株式会社内
(72)発明者 細井 啓志
愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自
動車株式会社内
(72)発明者 渡辺 聖彦
愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式
会社日本自動車部品総合研究所内
(56)参考文献 特開 昭57−46483(JP,A)
特開 昭57−40879(JP,A)
特開 昭47−39831(JP,A)
特開 昭56−168382(JP,A)
特開 昭61−32980(JP,A)
実開 昭59−12288(JP,U)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.電圧を印加する中心電極と,該中心電極を保持する
碍子と,該碍子の外周に固定したハウジングと,該ハウ
ジングに設けた接地電極とを有し, 前記中心電極と接地電極との間には気中放電を行わせる
ためのスパークギャップを設け, かつ前記中心電極の周囲には絶縁体筒を設けると共に,
該絶縁体筒と上記碍子との間には導電体筒を設け, また,該導電体筒の下端と中心電極の側面との間には上
記絶縁体筒を介して沿面放電を行わせるための補助ギャ
ップを設けると共に, 該補助ギャップは上記中心電極と接地電極との間のスパ
ークギャップの範囲から外れた位置に設けてあり, かつ該補助ギャップの長さLと上記スパークギャップの
長さGとの間には下記の関係式が成り立つことを特徴と
する内燃機関用スパークプラグ。 関係式:G/3≦L≦2.5G 2.上記導電体筒は,白金,パラジウム,イリジウム,
ロジウム及びこれらを含む合金等の金属材料もしくはタ
ングステンカーバイト等の導電性セラミックのいずれか
1種又は2種以上の良導電体で作られていることを特徴
とする特許請求の範囲第1項に記載の内燃機関用スパー
クプラグ。 3.上記導電体筒は,上記良導電体の円筒体もしくは蒸
着膜,溶射膜,金属ペースト焼付膜,メッキ膜のいずれ
かであることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載
の内燃機関用スパークプラグ。 4.上記導電体筒は,その厚さが10〜200μmであっ
て,その高さが中心電極の4分の3以下であることを特
徴とする特許請求の範囲第1項に記載の内燃機関用スパ
ークプラグ。 5.上記導電体筒は,中心電極側との間の静電容量が2
〜15PF(ピコファラッド)であることを特徴とする特許
請求の範囲第1項に記載の内燃機関用スパークプラグ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62281192A JP2729263B2 (ja) | 1987-11-06 | 1987-11-06 | 内燃機関用スパークプラグ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62281192A JP2729263B2 (ja) | 1987-11-06 | 1987-11-06 | 内燃機関用スパークプラグ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01122587A JPH01122587A (ja) | 1989-05-15 |
| JP2729263B2 true JP2729263B2 (ja) | 1998-03-18 |
Family
ID=17635629
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62281192A Expired - Fee Related JP2729263B2 (ja) | 1987-11-06 | 1987-11-06 | 内燃機関用スパークプラグ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2729263B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7443088B2 (en) * | 2004-10-20 | 2008-10-28 | Federal Mogul World Wide, Inc. | Coaxial twin spark plug |
| FR2881281B1 (fr) * | 2005-01-26 | 2011-04-22 | Renault Sas | Bougie a generation de plasma |
| JP6044399B2 (ja) * | 2013-03-08 | 2016-12-14 | 株式会社デンソー | 内燃機関用スパークプラグ |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS56168382A (en) * | 1980-05-30 | 1981-12-24 | Nippon Soken | Ignition plug for internal combustion engine |
| JPS5740879A (en) * | 1980-08-22 | 1982-03-06 | Nippon Denso Co | Spark plug for internal combustion engine |
| JPS5912288U (ja) * | 1982-07-15 | 1984-01-25 | 加登自動車興業株式会社 | 内燃機関用沿面2段放電型点火プラグ |
-
1987
- 1987-11-06 JP JP62281192A patent/JP2729263B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01122587A (ja) | 1989-05-15 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |