JP2729140B2 - 逆浸透膜の開口方法 - Google Patents

逆浸透膜の開口方法

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JP2729140B2 JP5251385A JP25138593A JP2729140B2 JP 2729140 B2 JP2729140 B2 JP 2729140B2 JP 5251385 A JP5251385 A JP 5251385A JP 25138593 A JP25138593 A JP 25138593A JP 2729140 B2 JP2729140 B2 JP 2729140B2
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D67/00Processes specially adapted for manufacturing semi-permeable membranes for separation processes or apparatus
    • B01D67/0081After-treatment of organic or inorganic membranes
    • B01D67/0093Chemical modification

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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、ナノ濾過膜を形成するための
逆浸透膜の開口(opening)方法に関し、一層特定的に
はすでに開口された逆浸透膜を再度開口する方法に関す
る。
【0002】
【発明の背景】逆浸透膜に関しては多数の処理方法が知
られている。これら処理方法のほとんどは二つに分類さ
れる。すなわち膜をタイトアップして塩の通過を減少す
る方法かまたは汚れた膜を清浄にし、塩の膜通過を増大
させることなく透過流量を増大する方法である。塩の膜
通過を増大する方法もまた二三知られている。例えば、
米国特許第4,938,872号には過マンガン酸塩の
酸性水溶液により膜を処理し、次いでアルカリ金属の重
亜硫酸塩または過酸化水素の水溶液により膜を安定化す
ることによりポリアミド逆浸透(RO)膜を開口(op
ening)する方法が教示されている
【0003】しかしながら、膜を開口するこの方法の不
利な点は、プロセスの巾が極めて狭いことである。つま
り、この方法によると、膜が「開口」される度合いを制
御するのが極めて困難であり、またさらに処理すること
によって開口の度合いをさらに増大するのはなお一層困
難である。安定化処理が終わるまではいくつかのイオン
例えば硫酸イオンは膜を通過しないので、過マンガン酸
塩処理中に開口プロセスをモニターすることは完全には
できない。加えて、処理に要する時間は膜ごとに著しく
変わり、従ってプロセスは突飛な様相をもち、予測不能
となる。
【0004】ある種の膜は加水分解によっても開口され
うる。セルロースアセテート膜は、pHが非常に高いかま
たは非常に低い溶液のいずれかにより加水分解した後
に、塩の浸透性の増大を示す。通常これらの膜は選択性
が劣る。換言するとこれらの膜は塩とより大きい有機分
子との両方を通過させる。
【0005】
【発明の概要】本発明は、 (a) 逆浸透膜をイオンと接触させて膜−イオン複合
体を形成させ; (b) アルカリ金属の過マンガン酸塩の水溶液でこの
膜−イオン複合体を処理して、膜に二酸化マンガン結晶
を生成させ;そして (c) この二酸化マンガン結晶を溶解することからな
る、逆浸透膜を開口する方法である。
【0006】この方法で使用するのに好ましいイオンは
2価のマンガン、Mn+2である。その他のイオンも逆浸
透膜と複合体を形成し、過マンガン酸塩により酸化され
そしてその後の処理により除去されうるかぎり、また使
用可能である。イオンの付加により、イオン−膜複合体
が形成され、また過マンガン酸塩反応を接触しまたは開
始する膜の部位を更新できるもとが供与され、また、膜
が所望の適用ためにもともと十分に開口されていないな
らば、膜の再処理が可能となる。膜は損傷なしに何回で
も再処理できる。
【0007】処理中、透過物の流れと導電性とは円滑に
増大する。透過物の導電性の変化は、処理中に膜の開口
の度合いをモニターするのに特に役立つ。
【0008】
【発明の詳述】膜分離技術において、一般に膜は、それ
が保持する物質つまり膜を通過しない物質の寸法または
分子量により分類される。慣習的な命名法では、マイク
ロ濾過(MF)膜は一般に、約0.2ミクロンまでの懸
濁粒子を保持する。限外濾過(UF)膜は一般に、1
0,000または5,000までの分子量をもつ溶解した
分子を保持するようにつくることができる。逆浸透(R
O)膜は一般に、溶解したすべての分子およびイオンを
保持するように製造される。典型的には、RO膜の塩
(塩化ナトリウム)の保持(または排除)は95%以
上、望ましくは98%以上である。RO膜は溶解した塩
を含む水から純水を製造するのに一般に使用される。
【0009】本発明は、保持に関してRO膜からUF膜
の範囲の膜に関する。これらの膜はナノ濾過(NF)膜
と称される。これらの膜は染料のように約400以上の
分子量をもつ大きな有機分子を保持するが、小さいイオ
ンや分子は通す。NF膜は染料溶液から塩を除去するの
に使用できる。他の応用には、廃水流からの染料の除去
がある。ある種のNF膜は、塩素イオンのような1価の
イオンのみを通過させ、水を軟化するのに使用できる。
【0010】本発明の方法を用いて塩化ナトリウムと硫
酸ナトリウムとの双方を通過させるNF膜を製造するこ
とができる。これらのNF膜は、硫酸イオンを含有する
溶液から染料を除去しなければならない場合に特に役立
つ。
【0011】ダイアフィルトレーションは、この用語が
文献中で一般に使用される場合、連続的か非連続的かの
いずれかのプロセスである。連続的ダイアフィルトレー
ションにおいては、液体が加圧下で半透過性膜と接触し
ている間、液体の容積は一定に保たれる。溶解した物質
をいくつか含む溶媒が膜を通過する。非連続的ダイアフ
ィルトレーションにおいては、濃縮および稀釈を反復す
ることによって塩が除去される。ダイアフィルトレーシ
ョンはMF膜、U膜またはNF膜の使用により実施で
きる。
【0012】本発明の方法を用いて処理してナノ濾過膜
を形成する逆浸透膜はポリアミドからつくられる。これ
らの膜は、米国特許第3,567,632号に開示の非対
称型あるいは界面重合により製造される膜のような複合
薄膜型のものであってよい。後者のタイプは、米国特許
第4,277,344号、第4,520,044号、第4,
529,646号、第4,626,468号、第4,64
3,829号、第4,783,346号および1989年
4月20日出願の米国特許出願第341,037号中に
開示されている。本方法を用いて処理されうる他のいく
つかの逆浸透膜は、米国特許第4,259,183号、第
4,769,148号および第4,828,700号中に述
べられている。
【0013】非対称型のポリアミド逆浸透膜は、メタ−
フェニレンジアミンのようなジアミンを酸塩化物例えば
イソフタロイルクロライド、テレフタロイルクロライ
ド、トリメソイルクロライド、シクロヘキサン−1,3,
5−トリカルボニルクロライドまたはこれらの混合物と
重合させ、次いで流延または押し出して膜または中空糸
とすることにより一般に製造される。膜または中空糸の
片側から溶媒を選択的に除去し、引続いてポリマーを溶
解しない溶媒中で急冷し、凍結により非対称構造に凍結
する。所望ならば、ジアミンの一部をスルホン酸基また
はスルホン酸基の塩によっておきかえてよい。
【0014】一般に、界面重合されたタイプのポリアミ
ド逆浸透膜は、ポリマー(望ましくは芳香族ポリスルホ
ン)の溶液を流延しそして部分的に乾燥して微孔質の膜
またはチューブを形成し、そして流延した膜またはチュ
ーブを急冷して、直径が20nmより小さい細孔を一般に
有する微孔質構造にそれを凍結することによって製造さ
れる。得られる微孔質膜またはチューブを、水中のピペ
リジンまたはメタ−フェニレンジアミンのようなジアミ
ンの稀薄溶液中に浸漬し、過剰なジアミン溶液を除去
し、次いでクロロフルオロカーボンのような水非混和性
の溶媒中の酸塩化物(例えばトリメソイルクロライド、
シクロヘキサン−1,3,5−トリカルボニルクロライド
またはこれらの混合物)の溶液中に浸漬する。トリメソ
イルクロライドおよび(または)シクロヘキサン−1,
3,5−トリカルボニルクロライドの70モル%まで
を、4〜12個の炭素原子を有する脂肪族ジアリールク
ロライド、イソフタロイルクロライド、テレフタロイル
クロライド、シクロヘキサンジカルボニルクロライドま
たはこれらの混合物であることができる二官能性アシル
クロライドによって置換することができる。
【0015】商業的に入手可能な好適な膜には、カリフ
ォルニア州EscondidoのDesalinati
on Systems,Incにより販売されているD
esalSG−6の膜、マイアミ州Midlandの
Dow Chemicalにより販売されているFil
mTecSW−30およびFilmTecSW−3
−HRおよびカリフォルニア州GolitaのTri
cepにより販売されているHFがある。本発明の方法
による処理以前には、これらの膜は一般に、2%より低
い、望ましくは1%より低い、そして最も望ましくは
0.5%より低い塩化ナトリウム通過を有する。
【0016】ナノ濾過膜のあるものはその開口度(op
enness)を増大させるために本発明の方法によっ
て処理することができる。商業的に入手できる好適な膜
には、カリフォルニア州EscondidoのDesa
lination Systems,Inc.のDes
alDK−5の膜、およびマイアミ州Midland
のDow Chemicalによって販売されているF
lmTecNF−40およびNF−70がある。D
esalDK−5は逆浸透と限外濾過との重なりあう
領域に属する薄膜であって、荷電していない有機分子に
関するおおよそのカットオフ分子量(MWCO)は10
0〜150である。DesalDK−5の膜はピペラ
ジンをベースとした膜であると考えられている。未処理
のDesalDK−5膜は典型的にはNaCl溶液で
は塩通過40〜50重量%を有する。開口された膜のM
WCOは、米国特許第4,786,417号の限外濾過
膜の有する5000〜100,000のMWCOより著
しく小さい。MWCOは150より大きくかつ1000
より小さいのが好ましい。
【0017】すでに述べたごとくこれらの逆浸透膜は、
酸性溶液中のアルカリ金属の過マンガン酸塩とくにKM
nO4によって処理され、次いで安定化されて塩(およ
び蔗糖)の通過と透過流量とが増強された膜を形成する
ことが米国特許第4,938,872号から知られる。こ
れらの「特別な」膜を使用して、種々の果汁を濃縮し、
典型的な逆浸透の限界よりも十分に高い濃度に塩溶液を
濃縮し、また濃縮された塩の溶液から染料を分離して水
と、塩を含まない染料とを回収してきた。非対称の中空
糸ポリアミドの逆浸透膜は、開口されると、中空糸の圧
潰を避けるように設定された推奨圧力限界以上の供給圧
でしばしば使用できる。
【0018】これらの膜にかかわる問題は、それらが一
旦処理されると、膜をさらに開口するために再処理され
得ないことである。
【0019】本発明の方法は、処理された(または未処
理の)逆浸透膜をイオンと接触させて膜−イオン複合体
を形成することを含む。それが、膜と複合体を形成し
(つまり膜により把持されて)そして脱イオン水によっ
て洗浄除去されない限り、酸性過マンガン酸塩によって
酸化される任意のイオンを使用できる。このイオンの酸
化された形のものは、過マンガン酸塩処理の後、膜から
容易に除去されるのが好ましい。イオンはpHが4.0
以上の水中に溶解するのが好ましい。酸化された形のイ
オンが膜から除去され得ない場合は、イオンが膜の性能
に有害な影響を及ぼさないことが望ましい。
【0020】有用な無機イオンのいくつかには、2価の
マンガン(Mn+2、第1マンガン)、2価の錫(S
+2、第1錫)および2価の鉄(Fe+2、第1鉄)があ
る。好適であるとおもわれる他のイオンは、2価の鉛
(Pb+2)、1価の金(Au+)、1価のタリウム(T
+)および3価のウラン(U+3)である。これらのイ
オンのうちいくつかは、毒性、環境または費用の点から
好ましくない。これらの無機イオンのうち、2価のマン
ガンは、容易に入手でき、安価でありそして使用に便利
なため、好ましい。有機イオンもまた使用できる。アミ
ン塩は一般に過マンガン酸塩によって酸化できる。有用
なアミン塩の例は、ヒドロキシルアミンの塩酸塩および
エタノールアミンの塩酸塩である。各イオンの量は経験
的に決定する必要がある。濃度に臨界性があることは見
出されていない。
【0021】膜−イオン複合体の形成に続いて、0.0
2〜5.0重量%のアルカリ金属の過マンガン酸塩を含
有する水溶液のようなアルカリ金属過マンガン酸塩の希
薄水溶液で膜を処理して膜中に二酸化マンガンの結晶を
生成させる。この工程に要する時間は一般に、非対称膜
については30分〜50時間の範囲にあるが、複合膜に
ついては30秒と短い。非対称膜のpHは一般に2.3〜
3.0に調整すべきであるが、複合型の膜の場合、より
高いが依然として酸性であるpHが好ましい。pH7以上で
の処理は時間がかかるようになるが、この処理は複合型
の膜に使用するには十分である。7より高いpHを採用す
る場合、褐色の付着物が膜上に生成する傾向がある。pH
を調整するのに硫酸が好ましいが、塩酸のような他の酸
も使用できる。
【0022】一般に、この工程を実施するに際して、酸
性化された過マンガン酸塩溶液を50〜100psig(3
45〜690kPa)で膜に循環させる。圧力は決定的な
因子ではないように思われるが、透過物のある程度の流
れを確保し、透過物の導電性の測定を可能とするのに十
分な圧力が望ましい。このことによって、所望とする最
終的な塩の通過を達成するように過マンガン酸塩処理を
停止する時期が決定できる。膜は、溶液に静的にさらす
ことによって開口できるが、終了点を決定するのは一層
困難であり、また特に非対称膜の場合、この方法は一層
長い時間を必要とする。
【0023】使用するアルカリ金属過マンガン酸塩の量
は、使用する溶液の濃度の関数であるより、むしろ一層
処理する膜の表面積の関数である。処理中にアルカリ金
属過マンガン酸塩が消費されるので、膜を所望通りに開
口させるに十分な量が存在しなければならない。従っ
て、容積がより大きい稀薄な溶液は容積がより小さい一
層濃厚な溶液と同程度の開口を生じ得るので、使用する
アルカリ金属過マンガン酸塩の濃度は、特に重要ではな
い。一般に、0.02〜5g/Lのアルカリ金属過マン
ガン酸塩濃度は満足できる濃度である。アルカリ金属過
マンガン酸塩の濃度が極めて高い場合、そして特に低い
pHを用いる場合は、所望量の膜の開口を制御することは
困難になる。これは、開口の量は極めて時間依存性であ
るがためである。
【0024】過マンガン酸塩処理工程の後、二酸化マン
ガンを還元しうる任意の試薬の溶液で膜を処理すること
によって二酸化マンガン結晶は溶解される。この試薬の
酸化された形のものは、水溶性でありしかも膜によって
把持されないのが好ましい。好適な試薬の例には、亜硝
酸ナトリウム、沃化カリウムおよび重亜硫酸ナトリウム
がある。過酸化水素の稀薄溶液もまた使用できる。試薬
を添加する前に、膜を水で洗い流して過剰の過マンガン
酸塩を除去してもよい。0.25〜5重量%のアルカリ
金属の重亜硫酸塩または0.01〜0.1重量%の過酸化
水素の水溶液が好ましい。
【0025】この最後の工程を省略すると、水で洗浄し
た後でさえ、膜は数ケ月にわたって開口しつづけるの
で、この最終工程も膜を安定化するのに役立つことが認
められている。このことは使用の上からは好ましくな
い。なぜならば、膜の塩通過は、膜を使用しようとする
プロセスにおける他の制御パラメータに影響を与えるか
らである。本発明によって安定化される膜では、塩の最
終的な通過率が迅速に達成され、時間とともに膜が開口
することはない。このことは、ほとんどの最終用途、例
えば染料の精製や果汁の濃縮にとって大きな利点であ
る。
【0026】安定化工程の後、膜は水で洗浄される。
【0027】本方法を任意の回数反復して所望の塩通過
を得るまで、膜をさらに開口することができる。このこ
とは、膜を開口するための既知の先行技術と比べて著し
い利点である。膜の開口量が膜の意図する用途によるこ
とは、当技術に不慣れな者にとってさえ明らかであろ
う。例えば、染料溶液からの硫酸塩の除去の場合、4〜
12%の硫酸ナトリウム通過が好ましく、半塩水の脱塩
の場合、7%の塩化ナトリウム通過が好ましく、オレン
ジジュースの加工の最終濃縮工程の場合、70%〜98
%といった高い塩化ナトリウム通過がしばしば好まし
い。本発明の方法によって膜を容易に処理して種々な最
終用途の応用に望ましい塩通過の完全な範囲を得ること
ができる。
【0028】
【実施例】以下の実施例は本発明を例証するために用い
られる。定 義 膜の洗浄 :透過物と濃縮(返戻)水について測定される
導電率が10μmhoより低くなるまで膜をその場で洗
浄すること。塩の通過 :透過物の導電率を供給溶液の導電率で除した
値。
【0029】実施例1 以下の実験は、マンガンが膜により把持されることを示
す。FilmTecR SW-HRを分解した。処理のため膜から2イ
ンチのシートを切り出した。シートAは脱イオン水中で
洗浄しそして対照物として用いた。シートBを1.0g
/Lの硝酸マンガン(pH4.5)を含有する脱イオン水
の溶液中にまず浸漬し、次いで脱イオン水中で洗浄し
た。シートCを第2のシートのように処理し、次いで
0.5g/Lの過マンガン酸カリウム溶液(pH3.5)中
に1時間浸漬した。次にそれを脱イオン水中で洗浄し
た。シートAおよびBは白色を呈した。シートCは僅か
に黄色であった。これは二酸化マンガンであると思われ
た。3枚のシートをすべてESCA分析にかけた。マン
ガンはシートB(0.2原子%)およびシートC(0.3
原子%)中に存在することが判った。シートAにはマン
ガンが検出されなかった。検出限界は約0.1原子%で
あった。このことは+2価のマンガンイオンが膜によっ
て把持されていることを示し、また過マンガン酸塩処理
の後、膜内にマンガンが存在することも示す。
【0030】実施例2 2.3インチ×40インチ(5.84cm×101.6cm)
のTricepらせん状膜を18メガオームの脱イオン水で洗
浄した。次に膜を1g/Lの塩化ナトリウム溶液および
2.5g/Lの硫酸ナトリウム溶液によって較正した。
採用した条件は20℃、150psiの供給圧力および毎
分12リットルの供給流量であった。塩化ナトリウムの
塩通過率は5.6%であり、また硫酸ナトリウムの通過
は0.5%であった。透過流量は毎分890mlであっ
た。較正および処理のそれぞれの前および後に膜を洗浄
した。
【0031】洗浄されそして較正された膜を、次に、p
H4.5の硝酸マンガン(II)の1g/L溶液10リ
ットルにより、100psiの供給圧力において15分
間処理した。洗浄の後、稀硫酸によってpHが3.5に
調整されている過マンガン酸カリウムの0.5g/L溶
液12リットルにより膜を処理した。供給圧力は100
psiでありまた流量は毎分12リットルであった。過
マンガン酸溶液での初期の塩通過は7.5%であった。
塩通過が19%に達した後、20%の塩化ナトリウム溶
液を32ml添加することにより、過マンガン酸塩溶液
の導電率を1,850μmhoまで増大した。3モル濃
度の硫酸を添加することにより、過マンガン酸塩処理を
通じて溶液を3.5〜3.6のpHに保った。塩通過が
31%に達した時、過マンガン酸塩溶液に10%のメタ
重亜硫酸ナトリウムを1リットル添加し、そして100
psiで15分間循環することによって処理を停止し
た。洗浄した後、膜を再び較正した。塩化ナトリウムの
塩通過は52.4%まで増加していたが、硫酸ナトリウ
ムの通過は0.7%にしか増大しなかった。透過流量は
毎分1,150mlまで増大していた。
【0032】塩通過をさらに増大するために、前記した
ように、まず硝酸マンガン(II)溶液で膜を再び処理
し、次いで過マンガン酸カリウム溶液で再び処理した。
今回は、過マンガン酸塩溶液の最初の塩通過は57.7
%であった。通過が60.5%まで増加した後、20%
の塩化ナトリウム溶液を30g過マンガン酸塩溶液に添
加し、導電率を1,840μmhoとした。塩通過が7
3%まで増加した時、処理を停止するため上述のように
メタ重亜硫酸ナトリウム溶液を添加した。膜を洗浄しそ
して再び較正した。塩化ナトリウムの塩通過は64.1
%であり、また硫酸ナトリウムのそれは1.0%であっ
た。透過流量は毎分1,240mlまで増加していた。
【0033】上述したように、硝酸マンガン(II)溶
液により、続いて過マンガン酸カリウム溶液により3度
目の膜処理を行った。過マンガン酸塩溶液の初期の塩通
過は76.3%であった。通過が78.8%に達した
後、20%の塩化ナトリウム溶液を29g過マンガン酸
塩溶液に添加して、導電率を1,830μmhoとし
た。塩通過が85.9%まで増加した時、処理を停止す
るため上述したようにメタ重亜硫酸ナトリウム溶液を添
加した。膜を洗浄しそして再び較正した。塩化ナトリウ
ムの塩通過は82.5%でありまた硫酸ナトリウムのそ
れは7.4%であった。透過流量は毎分1,600ml
まで増加していた。
【0034】以上の処理は、塩の所望の通過まで膜を円
滑に開口するために、多数回にわたって膜を処理できる
ことを示す。
【0035】実施例3 実施例2におけるように、2.5インチ×40インチ
(6.35cm×101.6cm)のFilmTecR SW-30-HRの膜
を過マンガン酸塩処理により、塩化ナトリウムの塩通過
42.4%および硫酸ナトリウムの通過0.4%にまで開
口した。透過流量は毎分1,800mlであった。
【0036】硝酸によりpHが2.5に調整されている硝
酸マンガン(II)溶液により膜を再度処理した。実施例
2に述べたように、過マンガン酸カリウム溶液処理を開
始した。今回の過マンガン酸溶液の初期の塩通過は4
9.2%であった。1時間の処理を通じて、塩通過は4
7.0%まで徐々に減少した。処理を停止するために実
施例2におけるように、メタ重亜硫酸ナトリウム溶液を
添加した。膜を洗浄し再度較正した。塩通過および透過
流量は不変であった。
【0037】実施例2に述べたように、pHが4.5の
硝酸マンガン(II)溶液で、次いで過マンガン酸カリ
ウム溶液で膜を処理した。通過が73.3%まで増加し
た後、20%の塩化ナトリウム溶液を37g過マンガン
酸塩溶液に添加し、導電率を1,840μmhoとし
た。塩通過が81.5%まで増加した時、処理を停止す
るために上述のようにメタ重亜硫酸ナトリウム溶液を添
加した。膜を洗浄しかつ再度較正した。塩化ナトリウム
の塩通過は62.9%であり、硫酸ナトリウムのそれは
2.8%であった。透過流量は毎分1,940mlまで
増加していた。
【0038】実施例4 2.5インチ×40インチ(6.35cm×101.6cm)
のFilmTecR NF-40の膜を、過マンガン酸塩処理により、
塩化ナトリウムの塩通過52.8%まで開口した。透過
流量は毎分980mlであった。
【0039】実施例2に述べたようにpHが4.5の硝
酸マンガン(II)溶液で、次いで過マンガン酸カリウ
ム溶液で膜を処理した。過マンガン酸塩溶液の最初の塩
通過は78.1%であった。通過が84.7%まで増加
した後、過マンガン酸塩溶液に塩化ナトリウム溶液を添
加して、導電率を1,843μmhoとした。塩通過が
81.9%まで増加した時、処理を停止するために上述
のようにメタ重亜硫酸ナトリウム溶液を添加した。膜を
洗浄しかつ再度較正した。塩化ナトリウムの塩通過は6
6.5%であり、またチオ硫酸ナトリウムのそれは6.
4%であった。チオ硫酸ナトリウム通過は予め調べてい
なかった。透過流量は毎分1,235mlまで増加して
いた。
【0040】実施例5 2.5インチ×14インチ(6.35cm×35.56cm)
のFilmTecR SW-30の膜を過マンガン酸塩処理によって塩
化ナトリウムの塩通過26.6%まで開口された。透過
流量は毎分420mlであった。
【0041】1g/Lの塩化第1鉄溶液10リットルに
よって膜を再度処理した。塩化第1鉄の塩通過は36.
8%であった。実施例2に述べたように過マンガン酸カ
リウム溶液処理を開始した。今回は、過マンガン酸塩溶
液の最初の塩通過は60.9%であった。塩通過が71.
2%まで増加した時、処理を停止するために実施例2に
おけるようにメタ重亜硫酸ナトリウム溶液を添加した。
膜を洗浄しそして再度較正した。塩化ナトリウムの塩通
過は30.0%まで増加しておりまた透過流量は毎分3
90mlまで減少していた。第1鉄イオンまたは第2鉄イ
オンが膜を部分的に汚損していたと考えられた。稀硫酸
によってpHが7.7に調整されている2%のクエン酸ナ
トリウムおよび2%のEDTAトリナトリウムの溶液に
よって10分間150psiで膜を処理することにより膜
を「きれいに」した。この「清浄化」の後、塩化ナトリ
ウムの塩通過を測定すると29.8%であり、また透過
流量は毎分480mlまで増加していた。このことは、F
+2(第1鉄イオン)は、過マンガン酸塩反応を開始す
るが、膜を汚すので好ましくないことを示す。
【0042】実施例6 2.5インチ×40インチ(6.35cm×101.6cm)
のDesal DKの膜を過マンガン酸塩処理により塩化ナトリ
ウムの塩通過18.5%および硫酸ナトリウムの通過2.
3%まで開口した。透過流量は毎分1,200mlであっ
た。
【0043】実施例2において述べたように、過マンガ
ン酸カリウム溶液で膜を処理したが、ただし硝酸マンガ
ン(II)溶液での予備処理は行わなかった。過マンガン
酸塩/塩化物溶液の最初の塩通過は50.6%であっ
た。処理中、通過は41.6%に減少した。透過流量は
毎時70リットルから毎時30リットルまで減少した。
処理を停止するために上述したようにメタ重亜硫酸ナト
リウム溶液を添加した。膜を洗浄しかつ再度較正した。
塩化ナトリウムと硫酸ナトリウムの塩通過は不変であっ
た。
【0044】次に、1g/Lの硝酸マンガン(II)溶液
で膜を処理した。実施例2に述べたように過マンガン酸
カリウム溶液処理を開始した。処理中、過マンガン酸塩
/塩化物溶液の塩通過は28.9%から34.2%まで増
加した。処理を停止するために上述のようにメタ重亜硫
酸ナトリウム溶液を添加した。膜を洗浄しそして再度較
正した。塩化ナトリウムの塩通過は47.8%であり、
また硫酸ナトリウムのそれは7.1%であった。透過流
量は毎分1,750mlまで増加していた。
【0045】実施例7 2.5インチ×40インチ(6.35cm×101.6cm)
のDesal SGらせん状膜を18メガオームの脱イオン水で
洗浄しかつ実施例2におけるように較正した。塩化ナト
リウムの塩通過は1.5%であり、また硫酸ナトリウム
のそれは0.8%であった。透過流量は毎分780mlで
あった。
【0046】pHが4.5の硝酸マンガン(II)の1
g/L溶液を10リットル用いて供給圧力100psi
において膜を15分間処理した。この処理中、硝酸マン
ガンの塩通過は11.2%であった。膜を洗浄の後、次
に、稀硫酸によりpHが3.5に調整されている過マン
ガン酸カリウムの0.5g/Lの溶液を12リットル用
いて膜を処理した。供給圧力は100psiであり、ま
た流量は毎分12リットルであった。過マンガン酸塩溶
液の最初の塩通過は1.8%であった。10分後、塩化
ナトリウム溶液の添加により過マンガン酸塩溶液の導電
率を1,820μmhoまで増大した。3モル濃度の硫
酸を添加することにより、溶液のpHを、過マンガン酸
塩処理を通じて3.5〜3.6に保った。塩通過が5.
3%に達した時、10%のメタ重亜硫酸ナトリウム溶液
を過マンガン酸塩溶液に1リットル添加しそして100
psiで15分間循環することにより処理を急停止し
た。膜を洗浄した後、再度較正した。塩化ナトリウムの
塩通過は9.4%まで増大していた。硫酸ナトリウムの
通過は0.8%のままであった。透過流量は毎分1,2
00mlまで増大していた。
【0047】上述したように、硝酸マンガン(II)溶
液により、次いで過マンガン酸カリウム溶液により膜を
再び処理した。硝酸マンガン処理中の塩通過は60%で
あった。今回は、過マンガン酸塩溶液の最初の塩通過は
14.6%であった。通過が16.4%まで増大した後
に、過マンガン酸溶液に20%塩化ナトリウム溶液を3
8g添加して、導電率を1,860μmhoとした。塩
通過が24.9%まで増大した時に、処理を停止するた
めに上述のようにメタ重亜硫酸ナトリウム溶液を添加し
た。膜を洗浄しそして再度較正した。塩化ナトリウムの
塩通過は12.5%であり、また硫酸ナトリウムのそれ
は1.4%であった。透過流量は毎分1,260mlで
あった。
【0048】上述したように、硝酸マンガン(II)溶液
により、続いて過マンガン酸カリウム溶液により3度目
の膜処理を行った。過マンガン酸塩溶液の最初の塩通過
は25.3%であった。塩通過が29.6%まで増大した
時に、処理を停止するために上述のようにメタ重亜硫酸
ナトリウム溶液を添加した。膜を洗浄しそして再度較正
した。塩化ナトリウムの塩通過は18.0%でありまた
硫酸ナトリウムのそれは4.8%であった。透過流量は
毎分1,600mlまで増加していた。
【0049】実施例8 2.5インチ×14インチ(6.35cm×35.56cm)
のFilmTecR SW-30の膜を、過マンガン酸塩処理により塩
化ナトリウムの塩通過30.0%まで開口した。実施例
5に述べたように、透過流量は毎分480mlであった。
水10リットル中の塩化第1錫10gの溶液により膜を
再度処理した。塩化第1錫の塩通過は96.7%であっ
た。実施例2に述べたように過マンガン酸カリウム溶液
処理を開始した。今回の過マンガン酸塩溶液の最初の塩
通過は63.6%であった。塩通過が72.7%に増大し
た時、処理を停止するために実施例2におけるようにメ
タ重亜硫酸ナトリウム溶液を添加した。このメタ重亜硫
酸溶液には、クエン酸ナトリウム50gも加えた。膜を
洗浄し、そして再度較正した。塩化ナトリウムの塩通過
は57.3%まで増大しており、また透過流量は毎分5
28mlまで増大していた。本実施例の調製は、第1錫イ
オンが開口プロセスを開始できることを示す。
【0050】実施例9 2.5インチ×14インチ(6.35cm×35.56cm)
のFilmTecR SW-30の膜を、過マンガン酸塩処理により塩
化ナトリウムの塩通過57.3%まで開口した。透過流
量は実施例8に示すように毎分528mlであった。pH
5.2を有する、水10リットル中のヒドロキシルアミ
ンの塩酸塩10gの溶液により膜を処理した。ヒドロキ
シルアミン塩酸塩の塩通過は61.6%であった。実施
例2に述べたように、過マンガン酸カリウム溶液処理を
開始した。今回の過マンガン酸塩溶液の最初の塩通過は
73.2%であった。塩通過が85.8%まで増大した
時、過マンガン酸塩溶液を膜から洗い去った。二酸化マ
ンガンを溶解するためにヒドロキシルアミン塩酸塩溶液
(水10リットル中に40gがある)を添加した。膜を
洗浄し、そして再度較正した。塩化ナトリウムの塩通過
は59.1%まで増大しており、また透過流量は毎分4
70mlであった。pH5.1における硫酸ナトリウムの塩
通過は4.2%であり;燐酸ナトリウム(1リットルあ
たり3.5gの濃度、pHは8.0)のそれは12.3%で
あり;ドデシル硫酸ナトリウム(1リットルあたり4.
0g)のそれは11.9%であり;またクエン酸ナトリ
ウム(1リットルあたり4.0g)のそれは2.4%であ
った。
【0051】本実施例の調製は、開口反応を開始するの
にヒドロキシルアミンの塩酸塩を使用できることを示す
とともに、過マンガン酸塩処理の後、膜を安定化するた
めにヒドロキシルアミンの塩酸塩を使用できることも示
す。
【0052】実施例10 2.5インチ×14インチ(6.35cm×35.56cm)
のFilmTecR SW-30の膜を、過マンガン酸塩処理により塩
化ナトリウムの塩通過21.9%まで開口した。透過流
量は毎分1,240mlであった。次に、pH5.2を有す
る、水10リットル中のエタノールアミンの塩酸塩10
gの溶液で膜を処理した。エタノールアミン塩酸塩の塩
通過は26.1%であった。実施例2に述べたように過
マンガン酸カリウム溶液処理を開始した。今回の過マン
ガン酸塩溶液の最初の塩通過は58.2%であった。塩
通過が68.4%まで増大した時、処理を停止するため
に実施例2におけるようにメタ重亜硫酸ナトリウム溶液
を添加した。膜を洗浄し、そして再度較正した。塩化ナ
トリウムの塩通過は27.8%まで増大しており、また
透過流量を測定すると毎分1,230mlであった。
【0053】本実施例の調製は、エタノールアミンの塩
酸塩が開口プロセスを開始できることを示す。
【0054】実施例11 2.5インチ×14インチのFilmTecR SW-30の膜を実施
例3に述べたように開口した。膜の塩通過は塩化ナトリ
ウムに対しては59.1%であり、硫酸ナトリウムに対
しては4.2%であった。pH7.0のC.I. Acid Yellow 2
3(タルトラジン;FD & C Yellow No.5、分子量534.
37)の7.14%溶液を14リットル調製した。この
溶液をイオンクロマトグラフィーによって測定すると
1,370ppmの硫酸塩を含んだ。この溶液を、150ps
i、毎分12リットルの供給物流量および毎分330ml
の透過流量の下に、膜を通過させて処理した。透過物を
取り出しながら染料溶液に脱イオン水を添加した。透過
物が10リットル取り出された後、染料溶液中硫酸塩濃
度は800ppmまで減少しており、11.4gの染料(バ
ッチの1.14%)が透過物中へと失われていた。透過
物を50リットル取り出した後、染料溶液中の硫酸塩の
濃度は100ppmであり、56.8gの染料が失われてい
た。
【0055】このことは、染料の損失を最少にしつつAc
id Yellow23から硫酸塩を除去できることを示す。
【0056】実施例12 2.5インチ×14インチのFilmTecR SW-30-HRの膜を実
施例3に述べたように開口した。膜の塩通過は塩化ナト
リウムに対しては60.3%でありまた硫酸ナトリウム
に対しては4.5%であった。C.I. Acid Red 52(Sulfo
rhodamine B、分子量580.66)の6.2%溶液を1
8リットル調製した。この溶液は16,020ppmの塩化
物と5,170ppmの硫酸塩とを含有した。この溶液を、
150psi、23℃、毎分12リットルの供給流量および
毎分670mlの透過流量の下に、膜を通過させて処理し
た。透過物を取り出しながら染料溶液に脱イオン水を添
加した。透過物が90リットル取り出された後、塩化物
の濃度は24ppmまで低下しており、また染料溶液の硫
酸塩濃度は450ppmまで減少していた。11.7g(バ
ッチの1.4%)の染料が透過物中に失われていた。
【0057】このことは、染料の損失を最少にしつつAc
id Red 52から塩化物と硫酸塩を除去できることを示
す。
【0058】以上、本発明を詳細に説明したが、本発明
はさらに次の実施態様によってこれを要約して示すこと
ができる。 1.(a) 逆浸透膜をイオンと接触させて膜−イオン
複合体を形成させ; (b) アルカリ金属の過マンガン酸塩の水溶液でこの
膜−イオン複合体を処理して、膜に二酸化マンガン結晶
を生成させ;そして (c) この二酸化マンガン結晶を溶解することからな
る、逆浸透膜の塩の通過を増大する方法。 2. 膜が、非対称の中空糸ポリアミドの逆浸透膜であ
る、前項1記載の方法。 3. 膜が、非対称の薄膜ポリアミドの逆浸透膜であ
る、前項1記載の方法。 4. 膜が、薄膜複合中空糸ポリアミドの逆浸透膜であ
る、前項1記載の方法。
【0059】5. 膜が、薄膜複合ポリアミドの逆浸透
膜である、前項1記載の方法。 6. 工程(a)が、2価のマンガン、2価の錫、2価
の鉄、2価の鉛、1価の金、1価のタリウムおよび3価
のウランからなる群から選択される無機イオンに膜を接
触させることを含む、前項1記載の方法。 7. 工程(a)が、ヒドロキシルアミンの塩酸塩およ
びエタノールアミンの塩酸塩からなる群から選択される
有機アミン塩に膜を接触させることを含む、前項1記載
の方法。 8. 工程(b)が、アルカリ金属の過マンガン酸塩の
0.02〜0.5重量%水溶液で膜−イオン複合体を処理
することを含む、前項1記載の方法。 9. 工程(b)が、アルカリ金属の過マンガン酸塩の
0.2〜1.0重量%水溶液で膜−イオン複合体を処理す
ることを含む、前項1記載の方法。
【0060】10. 工程(b)が、膜−イオン複合体
を30秒から50時間にわたって処理することを含む、
前項1記載の方法。 11. 工程(c)が、亜硝酸ナトリウム、沃化カリウ
ム、重亜硫酸ナトリウムおよび過酸化水素からなる群か
ら選択される試薬を用いて二酸化マンガン結晶を溶解す
ることを含む、前項1記載の方法。 12. 工程(c)の後に膜を水で洗浄する、前項1記
載の方法。 13. 工程(a)から工程(c)が反復される、前項
1または12に記載の方法。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 逆浸透膜をイオンと接触させて
    膜−イオン複合体を形成させ; (b) アルカリ金属の過マンガン酸塩の水溶液でこの
    膜−イオン複合体を処理して、膜に二酸化マンガン結晶
    を生成させ;そして (c) この二酸化マンガン結晶を溶解することからな
    る、逆浸透膜の塩の通過を増大する方法。
  2. 【請求項2】 工程(a)が、2価のマンガン、2価の
    錫、2価の鉄、2価の鉛、1価の金、1価のタリウムお
    よび3価のウランからなる群から選択される無機イオン
    に膜を接触させることを含む、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 工程(a)が、ヒドロキシルアミンの塩
    酸塩およびエタノールアミンの塩酸塩からなる群から選
    択される有機アミン塩に膜を接触させることを含む、請
    求項1記載の方法。
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