JP2728997B2 - 金属板の圧延方法 - Google Patents

金属板の圧延方法

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秀男 山本
亨 金子
寛治 林
哲雄 梶原
秀昭 古元
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、表面光沢の優れた金
属板を能率よく製造するための圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼薄板等の冷延板として使用
される金属板には高い光沢度が要求されることが多い。
通常、このような金属板の圧延には、小径のワークロー
ルを使用するゼンジミアミルが用いられている。この方
式で表面性状の良いステンレス鋼板を製造する方法とし
て、例えば、特公昭57−13362 号公報にはワークロール
粗さを工夫する方法が述べられている。しかし、ゼンジ
ミアミルによる圧延は、リバース方式で圧延のパスを繰
り返すものであり、ワークロールが小径であるために圧
延速度にも制約があって生産効率が著しく低い。なお、
特開昭61−49701号公報には大径のタンデムミルと小径
のセンジミアミルを組み合わせた方法が提案されている
が、これも最終的にはセンジミアミルを使用する方法で
あるから生産性の向上には限界がある。
【0003】近年、大径のワークロールを使用する普通
鋼圧延用のタンデムミルを用いて高光沢度のステンレス
鋼薄板を効率的に製造しようとする試みがなされてい
る。ところが、大径のワークロールを備えたタンデムミ
ルで高速圧延を行う場合にはワークロールと圧延材との
間に多量の潤滑油が引き込まれ、油膜ができて圧延中に
金属板の表面が自由変形し、オイルピットと呼ばれる微
小欠陥が発生する。このオイルピットは、ロールの表面
粗さを大きくすると防止できるが、ワークロールの粗さ
が大きいとワークロールの表面凹凸が金属板に転写さ
れ、金属板の粗さが大きくなってやはり光沢度が低下し
てしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】通常の冷間圧延におい
て、製品金属板の表面光沢を向上させるには、圧延材と
ワークロールの間に引き込まれる潤滑油を少なくし、ワ
ークロールと金属板を直接接触させることが必要であ
る。この場合、金属板にはワークロールの研摩目が転写
されるためワークロールの表面粗さはできるだけ小さい
ことが望ましい。しかし、この条件で圧延をすると生産
性が低下し、ワークロールの研摩にも高いコストがかか
る。
【0005】本発明の目的は、大径のワークロールを使
用するタンデムミルやレバースミルでの高速圧延におい
ても高光沢度の金属板を製造することのできる圧延方法
であって、ワークロールの表面粗さをむやみに小さくす
る必要のない圧延方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は下記の圧
延方法にある。
【0007】ロールの軸方向に測定した表面粗さが中心
線平均粗さ(Ra)で、0.2 〜 0.5μmで、かつ平均山間隔
(Sm)が30μm以下のロールを上下のワークロールとし、
これらのロールを圧延材に平行な面内で 0.3°以上の角
度で交差させて圧延を行うことを特徴とする金属板の圧
延方法。
【0008】上記の圧延方法において、ワークロール表
面粗さのロール軸方向の振幅偏差(Rd)を7以下とする
のが望ましい。
【0009】図1は本発明方法で使用するロールの表面
状態を示す模式図である。
【0010】図1の(a)は本発明方法で使用するロー
ルの全体図で、(b)はその表面の一部(例えばイ部)
の拡大図、さらに(c)は(b)図のA−A線断面拡大
図である。(c)図に示すように、表面粗さを中心線平
均粗さ(Ra)で表した場合、これは 0.2〜0.5 μm の範
囲になければならない。また、平均山間隔(Sm)は30μm
以下でなければならない。なお、平均線、 Rmax および
Raの定義はJIS B0601-1982 による。また、Smの定義は
(c)図に示すとおりであり、振幅偏差というのは粗さ
の最大高さ( R max ) のRaに対する比、即ち、R max
Raである。後述するように、この値は7以下であるのが
望ましい。
【0011】図2は、ロールの交差角を説明する図であ
る。圧延材1の幅方向(圧延方向に直角の方向)に対し
て、上ロール2をθ、下ロール3を反対方向に同じくθ
だけ圧延材に平行な面内で傾斜させた場合、このθをロ
ールの交差角という。本発明方法ではこのθを 0.3°以
上として圧延を行う。以下、このような圧延方法をロー
ルクロス圧延という。
【0012】
【作用】図2に示すように、上下のワークロールが圧延
材の進行方向(圧延方向)に対してそれぞれθの傾きを
持つ場合、圧延材の上面ではワークロール2の周速VR
に対し圧延材1は圧延方向に対してθだけ傾いたVS
る速度をもつ。このためワークロールと金属板は相対的
にすべり、結果として板幅方向の剪断応力FC が発生す
る。同じようにして圧延材の下面では反対方向の剪断応
力FC ’が発生する。
【0013】図3は、圧延の際のロールと圧延材の接触
部分の断面拡大図で、(a)が通常の圧延の場合、
(b)が本発明方法による圧延の場合である。
【0014】ロールの表面には研磨の際に形成される微
細な山部と谷部がある。通常の圧延では図2(a)に示
すように山部は圧延材と接触し、谷部には潤滑油の膜が
できた状態となっている。圧延材表面には、ロールの山
部が転写されるだけでなく、谷部に溜まっている潤滑油
の静圧によって、さらに微細な凹凸、いわゆるオイルピ
ットが形成される。通常の圧延では、上下のワークロー
ルは圧延方向に直角に平行して設置されている。即ち、
交差角θ=0°である(以下、これを平行ロール圧延と
いう)。この平行ロール圧延では、山部の高さを低く
(表面粗さを小さく)し、圧延材と山部の接触率をでき
るだけ高め、谷部の割合を小さくすることが光沢向上の
必須の条件であった。
【0015】これに対し本発明の圧延方法の場合は、前
述のワークロールと金属板の相対的なすべりがある。即
ち、山部が板幅方向にすべることにより図3の(b)に
示すように、板の表面が研削されて転写目が減少すると
ともに谷部での微細凹凸も平滑される。この場合はワ
ークロールの表面粗度が大きくても光沢を低下させるこ
とはない。むしろ表面粗度が小さすぎるとすべりによる
研削効果が小さくなるから、ロールの軸方向に測定した
中心線平均粗さ(Ra)が 0.2μm以上であることが必要で
ある。但し、Raが 0.5μm を超えるような粗さになる
と、焼付等の障害が発生する。
【0016】実験の結果ロール周方向の粗さは圧延され
た金属板の光沢に殆ど影響しないことがわかった。従っ
て、周方向の粗さは特に限定する必要はないが、通常の
ロールと同じように軸方向粗さの1/2 程度の粗さとすれ
ばよい。
【0017】ロール表面と圧延材の相対的なすべりによ
る平滑化の効果が明瞭になるのは交差角θが 0.3°以上
の場合である。即ち、ロール軸方向のRaが 0.2〜0.5 μ
m である表面粗さをもつロールを上下のワークロールと
し、しかも上下のワークロールの交差角θを 0.3°以上
とする圧延を行えば、タンデムミル等による高速圧延で
も高光沢度の金属板が得られる。なお、θを過度に大き
くしても、光沢度向上の効果は増加せず圧延材にねじれ
が発生したり、トルクの増大を招くから、θの上限は2
°程度までにするのがよい。
【0018】次に、ロール表面粗さのロール軸方向平均
山間隔(Sm) について説明する。前述のように本発明の
圧延方法では、ロール表面の微小凸部が金属板表面を研
削して平滑化するので、凸部と凸部の間隔はロールクロ
ス圧延を行った場合の幅方向のすべり量以下であるのが
望ましい。このすべり量は30μm 程度が適当であるか
ら、上記平均山間隔(Sm) は30μm 以下とするのがよ
い。
【0019】さらに振幅偏差 ( Rmax /Ra )について
は、この値が大きすぎるということは山部が極端に鋭く
なっているということであり、ロールの摩耗が早く、ま
た、潤滑不足による焼付の発生にもつながる。多数の実
験の結果、振幅偏差は7以下とするのが望ましいことが
確認された。
【0020】以下、本発明を実施例に基づいて説明す
る。
【0021】
【実施例】図2に示したロールクロス圧延法で、表1に
示す条件の冷間圧延を行った。ただし、ロール交差角θ
を0とする平行ロール方式の圧延およびθが 0.3°未満
の圧延も比較例として実施した。
【0022】被圧延材は酸洗焼鈍したフェライト系ステ
ンレス鋼(SUS 304-2B) の鋼帯である。潤滑剤は普通鋼
圧延用として市販されている牛脂系圧延油 (50℃で粘度
35cSt)の3%エマルションを用いた。光沢の評価は JIS
で規定された光沢度計で測定し、光沢度 700 (45°Glos
s 、以下同じ) 以上のものをAA、 600〜700 をAと
し、以下 150きざみで6段階とした。表2(1) および
(2) に各圧延条件における表面光沢の評価結果を示す。
【0023】表2(2) に示すとおり、ロールクロス圧延
であってもその交差角が 0.3°に満たないときは、光沢
の向上が見られない。これは板幅方向のすべりによる研
削効果が発揮されないことによると考えられる。即ち、
交差角は 0.3°以上が必要である。
【0024】表2(1) が本発明方法の例である。ワーク
ロールの表面粗さを、中心線平均粗さ(Ra)で 0.2〜0.5
μm とし、かつ平均山間隔(Sm)が30μm以下としたこと
によって優れた光沢向上効果が発揮され、表面粗さを極
めて小さくした小径ロールで圧延した比較例のNo.20 と
同等以上の光沢度が得られている。
【0025】前記のように、ロールクロス圧延ではワー
クロールの表面凹凸が板幅方向にすべる際に金属板表面
を研削する働きをする。ワークロールの軸方向のRaが
0.2μmに満たないとき、またはSmが30μmを超えると
きはこの研削効果が十分に発揮されない。
【0026】更に、上記の条件で振幅偏差 (Rd= Rmax
/Ra)を7以下とした本発明例のでは一段と優れた光
沢度が得られている。
【0027】上記の例の外に、オーステナイト系ステン
レス鋼 (SUS304)の 鋼帯を用いて実施例と同じ条件で
本発明方法を実施したが、実施例の結果と同様の優れた
光沢向上効果が得られた。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2(1)】
【0030】
【表2(2)】
【0031】
【発明の効果】本発明の圧延方法では表面粗さの比較的
大きなワークロールを用いても高光沢度の金属板を得る
ことができる。従って、大径のワークロールを使用する
タンデムミルのような高速圧延機で、ステンレス鋼をは
じめ極低炭素鋼、低炭素鋼、高張力鋼のような金属板の
高光沢度製品を効率よく生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法で使用するロールの表面状態を説明
する模式的な図で、(a)はロールの全体図、(b)は
その表面の一部の拡大図、(c)は(b)図のA−A線
断面図である。
【図2】ワークロールを交差させて圧延するロールクロ
ス圧延法を説明する平面図である。
【図3】(a)は通常の圧延の際のワークロールと金属
板の接触部分の断面拡大図、(b)はロールクロス圧延
の際のワークロール表面凸部のすべりを説明する断面拡
大図、である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 亨 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 林 寛治 広島市西区観音新町四丁目6番22号三菱 重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 梶原 哲雄 広島市西区観音新町四丁目6番22号三菱 重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 古元 秀昭 広島市西区観音新町四丁目6番22号三菱 重工業株式会社広島研究所内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロールの軸方向に測定した表面粗さが中心
    線平均粗さ(Ra)で 0.2〜0.5 μm で、かつ平均山間隔(S
    m)が30μm 以下のロールを上下のワークロールとし、こ
    れらのロールを圧延材に平行な面内で 0.3°以上の交差
    角で交差させて圧延を行うことを特徴とする金属板の圧
    延方法。
  2. 【請求項2】ロールの軸方向に測定した表面粗さが中心
    線平均粗さ(Ra)で 0.2〜0.5 μm で、かつ平均山間隔(S
    m)が30μm以下であり、さらにロールの軸方向の振幅偏
    差(Rd)が7以下であるロールを上下のワークロールと
    し、これらのロールを圧延材に平行な面内で 0.3°以上
    の交差角で交差させて圧延を行うことを特徴とする金属
    板の圧延方法。
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