JP2728840B2 - 水処理方法及び装置 - Google Patents

水処理方法及び装置

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JP2728840B2 JP5088598A JP8859893A JP2728840B2 JP 2728840 B2 JP2728840 B2 JP 2728840B2 JP 5088598 A JP5088598 A JP 5088598A JP 8859893 A JP8859893 A JP 8859893A JP 2728840 B2 JP2728840 B2 JP 2728840B2
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    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2103/00Nature of the water, waste water, sewage or sludge to be treated
    • C02F2103/02Non-contaminated water, e.g. for industrial water supply
    • C02F2103/023Water in cooling circuits

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  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水処理方法及び装置に
関し、特に、薬剤を用いることなく、冷却に用いる循環
水の循環水路におけるスケール、錆及びアルジー(藻
等)の発生及び付着を防止するための新規な改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、用いられていたこの種の水処理方
法及び装置としては、図10に示される構成が一般に採
用されている。すなわち、図10において符号1で示さ
れるものは、周知熱交換手段であり、この熱交換手段1
の戻り管2は開放型の冷却塔3内に導入され、この戻り
管2の先端に形成された散水穴2aからは冷却水からな
る循環水4が散水され冷却されるように構成されてい
る。
【0003】前記冷却塔3の下部に形成され循環水4を
貯める貯水部5には、オーバーフロー管6、補給水7を
注入する補給水管8及び排水栓9が設けられ、この循環
水4内には、スケール、錆及びアルジー(藻類等)の発
生を防止するための薬品を注入する薬注装置10が設け
られている。
【0004】前記貯水部5の底部5aに接続され循環水
ポンプ12を有する吸引管11は熱交換手段1に接続さ
れ、前記熱交換手段1、戻り管2、冷却塔3及び吸引管
11により水4の循環水路13を構成している。
【0005】次に動作について述べる。前記冷却塔3で
冷却された循環水4は、戻り管2から熱交換手段1に送
られ、この冷却塔3内に落下する際に、蒸発潜熱により
冷却された後、冷却水として貯水され、循環ポンプ12
で吸引され、循環水路13を循環する。
【0006】前述の状態において、前述薬注装置10か
らは、循環する水のスケール付着、錆、スライム、アル
ジー(藻等)の発生を防止するため、タイマー(図示せ
ず)で定期的に一定量の薬剤(有機リン酸塩、塩素系)
を循環水4a中に添加していた。なお、この薬剤の使用
量は、例えば、40m3/hの循環水4aの量に対し、
300日/年×24時間運転の冷却塔では約500kg
使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の水処理方法及び
装置は、以上のように構成されていたため、次のような
課題が存在していた。すなわち、この薬剤は、オーバー
フロー管からのオーバーフロー水及び冷却塔の飛散水に
混入するため、循環汚染を引き起こすことになり、前述
の量の薬剤を、例えば、日本中のビル、病院、工場等の
冷却塔で使用していると仮定すると、その薬害は想像を
絶することになり、関係方面において早急な対策の立案
・実行が切望されている。また、この薬剤は費用対効果
が低く、装置の寿命を短くすると共に、保守管理も容易
ではなかった。
【0008】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、薬剤を用いることなく、冷
却に用いる水の循環路におけるスケール、錆及びアルジ
ー(藻等)の発生及び付着を防止するようにした水処理
方法及び装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による水処理方法
は、循環水を冷却塔と熱交換手段との間で循環するよう
にした水処理方法において、前記循環水のスケールの発
生を、電磁水処理により抑制すると共に、前記循環水の
アルジーの発生を、銅イオンを用いて抑制し、前記銅イ
オン濃度は、電気伝導度を高めることのない0.2〜0.
8ppmの範囲とし、前記循環水の電気伝導度は、12
00〜1500μS/cmとする方法である。
【0010】本発明による水処理装置は、循環水を冷却
塔と熱交換手段を含む循環水路で循環するようにした水
処理装置において、前記循環水路の前記熱交換手段と冷
却塔間には、電磁水処理部を設けると共に、前記熱交換
手段と冷却塔間には、銅イオンを発生する銅イオン発生
部を設け、前記銅イオン発生部には、前記冷却塔内の循
環水の銅イオン濃度を検出する銅イオン検出装置に接続
された銅イオン制御装置が接続され、前記銅イオン濃度
は前記銅イオン制御装置により電気伝導度を高めること
のない0.2〜0.8ppmの範囲で管理されていると共
に、前記冷却塔には前記冷却塔内の循環水の電気伝導度
を検出するための電気伝導度計が設けられている構成で
ある。
【0011】
【作用】本発明による、水処理方法及び装置において
は、冷却塔及び熱交換手段を含む水の循環水路に、スケ
ール及び錆の発生を抑制するための電磁水処理部(スケ
ールキラー)及びアルジーの発生を抑制するための銅イ
オン発生部(アルジーキラー)が設けられている。その
ため、まず、電磁水処理部において永久磁石の磁力線に
よるホール電場に異種金属による電場を相乗させ、この
電場に循環水を通過させることにより、スケールとして
析出する溶質成分(Ca2+,Mg2+,SiO2 -,SO4
2-)を凝集させ、CaCO3,SiO2等のスケールスラ
ッジを生成させてこれらを浮遊状態としてスケール付着
を防止すると共に、これらのスケールを冷却塔の貯水部
内に沈殿させることができる。また、銅イオン発生部で
は、銅イオンを冷却塔を溶出させ、アルジーの発生を抑
制することができる。この銅イオン濃度は0.2〜0.8
ppmで管理することにより、アルジーの発生を著しく
抑制することができる。
【0012】
【実施例】以下、図面と共に本発明による水処理方法及
び装置の好適な実施例について詳細に説明する。なお、
従来例と同一又は同等部分については同一符号を付して
説明する。図1から図9迄は、本発明による水処理方法
に適用する装置を示すもので、図1は全体構成を示す構
成図、図2は図1の銅イオン発生部を示す構成図、図3
は図1の電磁水処理部を示す断面図、図4は図3のA−
A断面図、図5は図3のB−B断面図、図6は電磁水処
理部の原理図、図7は異種金属による起電力の原理図、
図8は永久磁石のホール効果による起電力を示す説明
図、図9は起電力の特性図である。
【0013】図1において符号1で示されるものは、密
閉型の周知の熱交換手段であり、この熱交換手段1の戻
り管2はアルジーキラーである銅イオン発生部20を介
して開放型の冷却塔3内に導入され、この戻り管2の先
端に形成された散水穴2aからは冷却水からなる循環水
4が散水され、冷却されるように構成されている。
【0014】前記冷却塔3の下部に形成され循環水4を
貯める貯水部5には、オーバーフロー管6、補給水7を
注水する補給水管8及び排水栓9が設けられていると共
に、循環水4中の銅イオン濃度を検出するための銅イオ
ン検出装置21の検出部21aが内設されている。
【0015】前記銅イオン検出装置21の出力21bは
銅イオン制御装置22に入力され、この銅イオン制御装
置22の制御出力22aは前記銅イオン発生部20に入
力されている。前記銅イオン発生部20は、図2で示す
ように構成されており、ケーシング23内に設けられた
一対の銅板電極24から構成されている。
【0016】前記各銅板電極24は、直接及び1.5V
の電源25を介してスイッチ26に接続され、このスイ
ッチ26は前記銅イオン制御装置22からの制御出力2
2aによってオン・オフとなるように構成されている。
従って、冷却塔3の底部の貯水部5内のイオン濃度が
0.8ppmを越えると、スイッチ26をオフとして電
源25の通電をオフとし、0.5ppmよりも低下する
と電源25を通電するように構成されている。
【0017】さらに、前記貯水部5には、循環水4の電
気伝導度を検出するための電気伝導度計23が設けられ
ており、この電気伝導度計23の出力23aは電気伝導
度制御装置24に入力され、この電気伝導度制御装置2
4の制御出力24aは制御弁24bの開閉を行うように
構成されている。
【0018】前記貯水部5の底部に設けられた吸引管1
1には、循環ポンプ12及びスケールキラーである電磁
水処理部30が直列に接続され、この吸引管11は前記
熱交換手段1に接続されている。前記熱交換手段1、戻
り管2、冷却塔3及び吸引管11により循環水4の循環
水路13を構成している。
【0019】なお、前記冷却塔3では、循環水4の蒸発
及び大気中への飛散によりスケール成分が大となり、循
環水路13及び熱交換手段1にスケールが付着しやすく
なり、通常水は電気伝導度150〜200μS/cmで
あるが、スケールキラーを使用していない場合、電気伝
導度を800μS/cm以下としなければ循環水路13
にスケールが付着しやすくなり、この状態で前記電磁水
処理部30を用いると、電気伝導度は1200〜150
0μS/cmに設定可能な状態となる。また、この銅イ
オン発生部20により銅イオンを循環水路13に添加し
ているが、銅イオン濃度が0.5〜0.8ppm程度で
は、実験の結果、電気伝導度を高める効果はないことが
確認されている。
【0020】前記電磁水処理部30は、図3から図7で
示すように構成されている。すなわち、図3から図7に
おいて、図3において、符号40で示されるものはステ
ンレス等の筒体よりなる保持体であり、この保持体40
の各端部には開口40a,40b及び取付孔41を有す
るフランジ42,42aが溶接部43を介して設けられ
ている。
【0021】前記保持体40内には、上板44、一対の
側板45及び下板46を筒状に構成したケーシング47
が、一対のカバー部材48,49を介して配設されてお
り、この各カバー部材48,49と上板44及び下板4
6とは、取付ボルト50を介して一体状に構成されてい
る。
【0022】前記ケーシング47の各端部47a,47
bの内側位置には、第1永久磁石51及び第2永久磁石
52が軸方向に互いに離間して設けられており、各永久
磁石51,52は、図4に示すように、互いに離間して
設けられた3個の磁石片53及び54よりなり、各磁石
片53,54の磁極は異極が互いに対向するように構成
されている。なお、前記各永久磁石51,52により水
中に磁場を与える磁場発生手段55を構成していると共
に、この各永久磁石51,52は希土類磁石よりなり、
その割れを防止するために、ステンレス薄板あるいは樹
脂フイルム等の膜体56がその表面に覆うように形成さ
れている。
【0023】前記上板44と下板46の内面44a,4
6aには、互いに異なる金属よりなる第1電極60及び
第2電極61が埋設した状態で設けられており、各電極
60,61は、前記各永久磁石53,54に対応する位
置にも設けられている。また第1電極60はアルミニウ
ム、第2電極61はカーボンから構成されていると共
に、水中に電場を与える作用を有している。アルミニウ
ム電極60と、カーボン電極61はアルミニウムの溶出
を防止するため、抵抗体で接続している。
【0024】前述の図3から図5に示す電磁水処理装置
30は、原理的には、図6で示すように構成されてお
り、図7、図8に示すように、各電極60,61間には
電池作用によって矢印で示す第1起電力E1が発生し、
各磁石片53又は54間には、循環水4が流れに対し
て、ホール効果による起電力E2が発生する。
【0025】従って、前述の構成において、循環水4を
ケーシング40内の水通路62に通過させると、各起電
力E1,E2の作用によりスケールとして析出する溶質成
分(Ca2+,Mg2+,SiO2 -,SO4 2-)を凝集さ
せ、スケール付着を防止することができる。また、前述
の各磁石片53又は54の磁極の向きを図8の極性とす
ることにより、各起電力E1,E2の向きは同一となり、
その相乗効果によって図9に示すような起電力となり、
さらに、図8と逆の極性とすることによって第2起電力
2の向きは第1起電力E1の向きと逆となり、その相殺
効果によって図9に示すような起電力となる。従って、
その起電力の大きさによって、水の電磁処理能力を区分
することができる。
【0026】なお、前述の実施例は一例を示したもので
あり、例えば、ケーシング47を一体として形成した場
合、また、各磁石片53,54を3個に限らず、他の数
とした場合等も前述の実施例と同様の効果が得られるこ
とは述べるまでもないことである。
【0027】次に本発明による水処理方法について述べ
る。まず、冷却塔3で冷却された循環水4は戻り管2を
経て銅イオン発生部20を通過することにより銅イオン
が添加され、アルジーの発生を防止することができる。
この場合の銅イオン濃度は、0.5〜0.8ppmとなる
ように制御されており、イオン濃度が0.8ppmを越
えるとスイッチ26がオフとなり、イオン濃度が0.5
ppmより低下するとスイッチ26がオンとなる。
【0028】前記戻り管2の散水部2aから冷却塔3内
に散水された循環水4は、貯水部5において、電気伝導
度制御装置24によってその電気伝導度が1200〜1
500μS/cmとなるように制御されている。この貯
水部5及び循環ポンプ12を経た循環水4は電磁水処理
部30において、熱交換手段1、戻り管2内面及び冷却
塔3等にスケールとして析出する溶質成分(Ca2+,M
2+,SiO2 -,SO4 2-)を凝集させ、CaCO3,S
iO2,CaSO4等のスケールスラッジ50を生成し、
これらのスケールスラッジ50を浮遊状態として冷却塔
3の貯水部5まで運び底部5aに沈殿させる。そのた
め、このスケールが熱交換手段1、戻り管2内面、及び
冷却塔3に付着することを防止することができ、従来の
ようなスケールによる障害を防止することができる。
【0029】
【発明の効果】本発明による水処理方法及び装置は、以
上のように構成されているため、次のような効果を得る
ことができる。すなわち、銅イオン発生部によるアルジ
ーキラーと電磁水処理部によるスケールキラーとを併用
してスケールとアルジーの発生を防止しているため、次
のような効果が得られる。 (1) 水処理の管理が簡単になり省力化出来る。 (2) メンテナンス費用を節約できる。 (3) 空調機、熱交換器等の冷却効率の低下が抑制で
きる。 (4) 冷却効率が良いので電気代を節約出来る。 (5) 冷却水の濃縮運転が出来るので水道代を節約出
来る。 (6) 井戸水を使っている場合には水の節約により地
盤沈下対策となる。 (7) 薬剤を用いないため、環境汚染の予防が出来
る。 また、例えば、ビルの空調で薬注処理と本発明による物
理的処理のコスト比較は以下の通りとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による水処理方法を適用した装置を示す
構成図である。
【図2】図1の銅イオン発生部を示す構成図である。
【図3】図1の電磁水処理部を示す断面図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】図3のB−B断面図である。
【図6】原理図である。
【図7】原理図である。
【図8】起電力を示す説明図である。
【図9】起電力の特性図である。
【図10】従来の水処理方法を示す装置の構成図であ
る。
【符号の説明】
1 熱交換手段 3 冷却塔 4 循環水 13 循環水路 20 銅イオン発生部 21 銅イオン検出装置 22 銅イオン制御装置 30 電磁水処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/50 531 C02F 1/50 531F 540 540C 550 550H 550L 560 560F 5/00 610 5/00 610A 610B 620 620A 620B 620C

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 循環水(4)を冷却塔(3)と熱交換手段(1)
    との間で循環するようにした水処理方法において、前記
    循環水(4)のスケールの発生を、電磁水処理により抑制
    すると共に、前記循環水(4)のアルジーの発生を、銅イ
    オンを用いて抑制し、前記銅イオン濃度は、電気伝導度
    を高めることのない0.2〜0.8ppmの範囲とし、前
    記循環水(4)の電気伝導度は、1200〜1500μS
    /cmとすることを特徴とする水処理方法。
  2. 【請求項2】 循環水(4)を冷却塔(3)と熱交換手段(1)
    を含む循環水路(13)で循環するようにした水処理装置に
    おいて、前記循環水路(13)の前記熱交換手段(1)と冷却
    塔(3)間には、電磁水処理部(30)を設けると共に、前記
    熱交換手段(1)と冷却塔(3)間には、銅イオンを発生する
    銅イオン発生部(20)を設け、前記銅イオン発生部(20)に
    は、前記冷却塔(3)内の循環水(4)の銅イオン濃度を検出
    する銅イオン検出装置(21)に接続された銅イオン制御装
    置(22)が接続され、前記銅イオン濃度は前記銅イオン制
    御装置(22)により電気伝導度を高めることのない0.2
    〜0.8ppmの範囲で管理されていると共に、前記冷
    却塔(3)には前記冷却塔(3)内の循環水(4)の電気伝導度
    を検出するための電気伝導度計(23)が設けられているこ
    とを特徴とする水処理装置。
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