JP2728299B2 - 外用剤用含水アルギン酸フイルムの製造方法 - Google Patents
外用剤用含水アルギン酸フイルムの製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、医薬品や化粧品等の外用剤として利用され
る、含水アルギン酸フィルムの製造方法に関する。
る、含水アルギン酸フィルムの製造方法に関する。
(従来の技術) 可溶性アルギン酸塩は、水溶液中でカルシウムイオン
等の2価金属塩と反応すると、容易にゲル化することが
知られている。この性質を利用して、含水アルギン酸フ
ィルムを製造することができる。含水アルギン酸フィル
ムは、医薬品、化粧品等の外用剤に応用され得る。これ
らの外用剤は、その用途に応じて薬効成分、保湿剤、殺
菌剤、着色剤等の有効成分及びその他の添加剤を含有す
る。このような含水アルギン酸フィルムは、一般に、上
記有効成分を含む可溶性カルギン酸塩水溶液を、ゲル化
することにより得られる。
等の2価金属塩と反応すると、容易にゲル化することが
知られている。この性質を利用して、含水アルギン酸フ
ィルムを製造することができる。含水アルギン酸フィル
ムは、医薬品、化粧品等の外用剤に応用され得る。これ
らの外用剤は、その用途に応じて薬効成分、保湿剤、殺
菌剤、着色剤等の有効成分及びその他の添加剤を含有す
る。このような含水アルギン酸フィルムは、一般に、上
記有効成分を含む可溶性カルギン酸塩水溶液を、ゲル化
することにより得られる。
含水アルギン酸フィルムの具体的な製造方法として
は、例えば英国特許第552,770号に、アルギン酸ナトリ
ウム(以下、アルギン酸Naとする)水溶液を、塩化カル
シウム水溶液等の溶液(ゲル化溶液)中に押し出す方法
が開示されている。ゲル化溶液中に押し出されたアルギ
ン酸Naは、カルシウムイオンと反応して即座にゲル化
し、含水アルギン酸フィルムを形成する。しかしこの方
法では、アルギン酸Na水溶液中に薬効成分、保湿剤等が
配合されている場合には、該有効成分が、形成されたゲ
ル状物(含水アルギン酸フィルム)から上記ゲル化溶液
中へ溶出するため、得られる含水アルギン酸フィルム中
の有効成分の含有量が一定しない。そのため、上記方法
は、医薬品や化粧品用の外用剤の製造には適していな
い。
は、例えば英国特許第552,770号に、アルギン酸ナトリ
ウム(以下、アルギン酸Naとする)水溶液を、塩化カル
シウム水溶液等の溶液(ゲル化溶液)中に押し出す方法
が開示されている。ゲル化溶液中に押し出されたアルギ
ン酸Naは、カルシウムイオンと反応して即座にゲル化
し、含水アルギン酸フィルムを形成する。しかしこの方
法では、アルギン酸Na水溶液中に薬効成分、保湿剤等が
配合されている場合には、該有効成分が、形成されたゲ
ル状物(含水アルギン酸フィルム)から上記ゲル化溶液
中へ溶出するため、得られる含水アルギン酸フィルム中
の有効成分の含有量が一定しない。そのため、上記方法
は、医薬品や化粧品用の外用剤の製造には適していな
い。
含水アルギン酸フィルムの他の製造方法が、食品工
業,Vol.10,No.4,(1967)に記載されている。この文献
に記載された方法に於ては、アルギン酸Na水溶液に難溶
性カルシウム塩を添加し、これを製膜、放置することに
よりゲル化が達成される。この方法では、難溶性のカル
シウム塩を使用するため、アルギン酸Na水溶液中に形成
されるカルシウムイオンの濃度は非常に低い。従って、
アルギン酸Naとカルシウムイオンとの反応が遅くなり、
その結果、ゲル化前にこの溶液を流延し製膜することが
可能となる。しかし、この方法において、カルシウム塩
の量を調節するなどの手段により、ゲル化速度を遅くす
ると、この溶液を流延後ベル化するまでの間、長時間放
置しなければならないので、連続製造の効率が低下して
しまう。逆にゲル化速度を速くすると、この溶液を流延
し製膜する前にゲル化してしまう。言い換えれば、上記
方法は製造条件の設定が難く、連続製造には適していな
い。
業,Vol.10,No.4,(1967)に記載されている。この文献
に記載された方法に於ては、アルギン酸Na水溶液に難溶
性カルシウム塩を添加し、これを製膜、放置することに
よりゲル化が達成される。この方法では、難溶性のカル
シウム塩を使用するため、アルギン酸Na水溶液中に形成
されるカルシウムイオンの濃度は非常に低い。従って、
アルギン酸Naとカルシウムイオンとの反応が遅くなり、
その結果、ゲル化前にこの溶液を流延し製膜することが
可能となる。しかし、この方法において、カルシウム塩
の量を調節するなどの手段により、ゲル化速度を遅くす
ると、この溶液を流延後ベル化するまでの間、長時間放
置しなければならないので、連続製造の効率が低下して
しまう。逆にゲル化速度を速くすると、この溶液を流延
し製膜する前にゲル化してしまう。言い換えれば、上記
方法は製造条件の設定が難く、連続製造には適していな
い。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記従来の問題点を解決するものであり、そ
の目的は、有効成分のバラツキがなく、容易に連続製造
することができ、医薬品や化粧品の分野の外用剤を得る
のに好適な含水アルギン酸フィルムの製造方法を提供す
ることである。
の目的は、有効成分のバラツキがなく、容易に連続製造
することができ、医薬品や化粧品の分野の外用剤を得る
のに好適な含水アルギン酸フィルムの製造方法を提供す
ることである。
(課題を解決するための手段) 本発明の外用剤用含水アルギン酸フィルムの製造方法
は、可溶性カルシウム塩水溶液を基材表面に付与してこ
れを担持させる工程と、該基材に担持された可溶性カル
シウム塩水溶液上に可溶性アルギン酸ナトリウム水溶液
を付与してゲル化させ、ゲル化膜を得る工程と、を包含
し、さらにアルギン酸ナトリウム水溶液に含有されるナ
トリウムイオンと可溶性カルシウム塩水溶液に含有され
るカルシウムイオンのモル比が1:0.2〜0.35であること
を特徴とし、そのことによって上記目的が達成される。
は、可溶性カルシウム塩水溶液を基材表面に付与してこ
れを担持させる工程と、該基材に担持された可溶性カル
シウム塩水溶液上に可溶性アルギン酸ナトリウム水溶液
を付与してゲル化させ、ゲル化膜を得る工程と、を包含
し、さらにアルギン酸ナトリウム水溶液に含有されるナ
トリウムイオンと可溶性カルシウム塩水溶液に含有され
るカルシウムイオンのモル比が1:0.2〜0.35であること
を特徴とし、そのことによって上記目的が達成される。
本発明に用いられる可溶性カルシウム塩としては、ハ
ロゲン化カルシウム(フッ化カルシウムを除く)、硝酸
カルシウム、及び酢酸カルシウムを挙げることができ
る。
ロゲン化カルシウム(フッ化カルシウムを除く)、硝酸
カルシウム、及び酢酸カルシウムを挙げることができ
る。
本発明の含水アルギン酸フィルムには、必要に応じて
各種の有効成分や添加剤が含有され得る。その例として
は、各種の薬効成分、保湿剤、殺菌剤、抗菌剤、着色
剤、増粘剤、薬効成分の吸収促進剤、中和・緩衝剤、着
味料、香料、界面活性剤、軟化剤、有機・無機増量剤等
がある。
各種の有効成分や添加剤が含有され得る。その例として
は、各種の薬効成分、保湿剤、殺菌剤、抗菌剤、着色
剤、増粘剤、薬効成分の吸収促進剤、中和・緩衝剤、着
味料、香料、界面活性剤、軟化剤、有機・無機増量剤等
がある。
本発明の含水アルギン酸フィルムを調製するには、ま
ず、上記アルギン酸ナトリウムを水に溶解させ、水溶液
とする。この水溶液には、必要に応じて上記有効成分や
添加剤が含有される。この水溶液は、通常の塗工方式で
製膜し得るように、数百〜数万cpsの粘度の範囲に調整
される。この範囲より低粘度或いは高粘度では、製膜が
困難となり、好ましくない。
ず、上記アルギン酸ナトリウムを水に溶解させ、水溶液
とする。この水溶液には、必要に応じて上記有効成分や
添加剤が含有される。この水溶液は、通常の塗工方式で
製膜し得るように、数百〜数万cpsの粘度の範囲に調整
される。この範囲より低粘度或いは高粘度では、製膜が
困難となり、好ましくない。
次に、これとは別に、上記可溶性カルシウム塩の水溶
液を調製する。可溶性カルシウム塩水溶液は、含有され
るカルシウムイオンの量が、上記アルギン酸Na水溶液に
含有されるNaイオン1モルあたり、0.2〜0.35モルとな
るように調製される。この範囲よりも多いと、得られる
含水アルギン酸フィルムは固くなり、例えば医療用の貼
付剤とすると、使用感が悪くなる。この範囲よりも少な
いと、殆どゲル化が起こらず、フィルムの強度が小さく
なる。可溶性カルシウム塩水溶液の濃度は、通常、1〜
50重量%、好ましくは1〜20重量%である。この範囲よ
り高い濃度の水溶液を用いると、得られるフィルムに変
形が生じると共に離水現象が生じる。この範囲よりも低
い濃度ではゲル化速度が遅くなり、また、使用する水溶
液量が多くなるので、有効成分が溶出してしまう。
液を調製する。可溶性カルシウム塩水溶液は、含有され
るカルシウムイオンの量が、上記アルギン酸Na水溶液に
含有されるNaイオン1モルあたり、0.2〜0.35モルとな
るように調製される。この範囲よりも多いと、得られる
含水アルギン酸フィルムは固くなり、例えば医療用の貼
付剤とすると、使用感が悪くなる。この範囲よりも少な
いと、殆どゲル化が起こらず、フィルムの強度が小さく
なる。可溶性カルシウム塩水溶液の濃度は、通常、1〜
50重量%、好ましくは1〜20重量%である。この範囲よ
り高い濃度の水溶液を用いると、得られるフィルムに変
形が生じると共に離水現象が生じる。この範囲よりも低
い濃度ではゲル化速度が遅くなり、また、使用する水溶
液量が多くなるので、有効成分が溶出してしまう。
次に、上記可溶性カルシウム塩水溶液を、適当な基材
に付与して、これを保持させる。用いられる基材として
は、例えば、プラスチックフィルム、不織布、紙等が挙
げられる。これらの基材に可溶性カルシウム塩水溶液を
担持させるには、例えば、スプレー、浸漬、塗布等の方
法が用いられる。これらの方法により、可溶性カルシウ
ム塩水溶液は、基材表面に薄膜状で存在し、或いは基材
に含浸される。基材に担持された可溶性カルシウム塩水
溶液上に、上記可溶性アルギン酸ナトリウム水溶液を常
法、例えばキャスティング法により、流延して製膜す
る。このようにして、可溶性カルシウム塩水溶液が可溶
性アルギン酸ナトリウム水溶液の膜に接触することによ
り、該含水アルギン酸ナトリウム水溶液はゲル化し、含
水アルギン酸フィルムが形成される。
に付与して、これを保持させる。用いられる基材として
は、例えば、プラスチックフィルム、不織布、紙等が挙
げられる。これらの基材に可溶性カルシウム塩水溶液を
担持させるには、例えば、スプレー、浸漬、塗布等の方
法が用いられる。これらの方法により、可溶性カルシウ
ム塩水溶液は、基材表面に薄膜状で存在し、或いは基材
に含浸される。基材に担持された可溶性カルシウム塩水
溶液上に、上記可溶性アルギン酸ナトリウム水溶液を常
法、例えばキャスティング法により、流延して製膜す
る。このようにして、可溶性カルシウム塩水溶液が可溶
性アルギン酸ナトリウム水溶液の膜に接触することによ
り、該含水アルギン酸ナトリウム水溶液はゲル化し、含
水アルギン酸フィルムが形成される。
可溶性カルシウム塩水溶液中のカルシウムイオンは、
速やかにアルギン酸ナトリウムと反応するので、ゲル化
は、可溶性カルシウム塩水溶液が、可溶性アルギン酸水
溶液の膜に接触すると同時に起こる。膜全体をゲル化さ
せるのに必要な時間は、数分間で充分である。そのた
め、含水アルギン酸フィルムを効率的に連続製造するこ
とができる。生成した含水アルギン酸フィルムは、必要
に応じて基材から剥離して使用される。調製された含水
アルギン酸フィルムの厚みは、使用目的により異なる
が、通常0.1mm〜5mmである。このフィルムは、従来技術
の項で記した英語特許の方法のように、含水アルギン酸
フィルムが溶液中に形成されることがないので、有効成
分や必要とされる添加剤が失われない。
速やかにアルギン酸ナトリウムと反応するので、ゲル化
は、可溶性カルシウム塩水溶液が、可溶性アルギン酸水
溶液の膜に接触すると同時に起こる。膜全体をゲル化さ
せるのに必要な時間は、数分間で充分である。そのた
め、含水アルギン酸フィルムを効率的に連続製造するこ
とができる。生成した含水アルギン酸フィルムは、必要
に応じて基材から剥離して使用される。調製された含水
アルギン酸フィルムの厚みは、使用目的により異なる
が、通常0.1mm〜5mmである。このフィルムは、従来技術
の項で記した英語特許の方法のように、含水アルギン酸
フィルムが溶液中に形成されることがないので、有効成
分や必要とされる添加剤が失われない。
(実施例) 本発明を実施例について以下に説明する。
実施例1 アルギン酸Na(君津化学工業製、ISグレード)2重量
部を、日本薬局方精製水98重量部に均一に溶解し、アル
ギン酸Na水溶液を調製した。これとは別に調製した10重
量%塩化カルシウム(半井化学製、試薬特級)水溶液
を、放電処理(梨地処理)したポリエチレンフィルム上
に噴霧した。噴霧されるカルシウムイオンの全量は、上
記アルギン酸Na水溶液に含有されるアルギン酸NaのNaイ
オン1モルに対して、表1に示す量となるように、上記
水溶液が噴霧された。塩化カルシウム水溶液を噴霧した
フィルム上に、上記アルギン酸Na水溶液を厚み1mmに流
延した。アルギン酸Na水溶液を流延後、5分間放置し、
得られた含水アルギン酸フィルムの強度及び使用感を調
べた。その結果も併せて表1に示す。ここで、フィルム
の強度及び使用感は、官能試験により調べられた。
部を、日本薬局方精製水98重量部に均一に溶解し、アル
ギン酸Na水溶液を調製した。これとは別に調製した10重
量%塩化カルシウム(半井化学製、試薬特級)水溶液
を、放電処理(梨地処理)したポリエチレンフィルム上
に噴霧した。噴霧されるカルシウムイオンの全量は、上
記アルギン酸Na水溶液に含有されるアルギン酸NaのNaイ
オン1モルに対して、表1に示す量となるように、上記
水溶液が噴霧された。塩化カルシウム水溶液を噴霧した
フィルム上に、上記アルギン酸Na水溶液を厚み1mmに流
延した。アルギン酸Na水溶液を流延後、5分間放置し、
得られた含水アルギン酸フィルムの強度及び使用感を調
べた。その結果も併せて表1に示す。ここで、フィルム
の強度及び使用感は、官能試験により調べられた。
表1から、噴霧されるカルシウムイオンの必要な量
は、アルギン酸Naに含有されるNa1モルに対して、0.2〜
0.35モルであることが明らかである。
は、アルギン酸Naに含有されるNa1モルに対して、0.2〜
0.35モルであることが明らかである。
実施例2 アルギン酸Na(君津化学工業製、ISグレード)2重量
部を、日本薬局方精製水98重量部に均一に溶解し、アル
ギン酸Na水溶液を調製した。これとは別に調製した10重
量%塩化カルシウム(半井化学製、試薬特級)水溶液
を、片面にポリエチレンがラミネートされた上質紙の、
ラミネートされていない面に噴霧し、含浸させた。噴霧
されるカルシウムイオンの全量は、上記アルギン酸Na水
溶液に含有されるアルギン酸NaのNaイオン1モルに対し
て、0.2モルである。塩化カルシウム水溶液を含浸させ
た上質紙上に、上記アルギン酸Na水溶液を厚み1mmに流
延した。アルギン酸Na水溶液を流延後、5分間放置し、
含水アルギン酸フィルムを得た。得られた含水アルギン
酸フィルムの強度及び使用感は共に良好であった。
部を、日本薬局方精製水98重量部に均一に溶解し、アル
ギン酸Na水溶液を調製した。これとは別に調製した10重
量%塩化カルシウム(半井化学製、試薬特級)水溶液
を、片面にポリエチレンがラミネートされた上質紙の、
ラミネートされていない面に噴霧し、含浸させた。噴霧
されるカルシウムイオンの全量は、上記アルギン酸Na水
溶液に含有されるアルギン酸NaのNaイオン1モルに対し
て、0.2モルである。塩化カルシウム水溶液を含浸させ
た上質紙上に、上記アルギン酸Na水溶液を厚み1mmに流
延した。アルギン酸Na水溶液を流延後、5分間放置し、
含水アルギン酸フィルムを得た。得られた含水アルギン
酸フィルムの強度及び使用感は共に良好であった。
実施例3 アルギン酸Na(君津化学工業製、ISグレード)2重量
部を、日本薬局方精製水98重量部に均一に溶解し、アル
ギン酸Na水溶液を調製した。これとは別に調製した10重
量%塩化カルシウム(半井化学製、試薬特級)水溶液
を、ポリウレタン不織布に含浸させた。含浸されるカル
シウムイオンの全量は、上記アルギン酸Na水溶液に含有
されるアルギン酸NaのNaイオン1モルに対して、0.1モ
ルである。塩化カルシウム水溶液を含浸させた不織布上
に、上記アルギン酸Na水溶液を厚み1mmに流延した。ア
ルギン酸Na水溶液を流延後、5分間放置し、含水アルギ
ン酸フィルムを得た。得られた含水アルギン酸フィルム
の強度及び使用感は共に良好であった。
部を、日本薬局方精製水98重量部に均一に溶解し、アル
ギン酸Na水溶液を調製した。これとは別に調製した10重
量%塩化カルシウム(半井化学製、試薬特級)水溶液
を、ポリウレタン不織布に含浸させた。含浸されるカル
シウムイオンの全量は、上記アルギン酸Na水溶液に含有
されるアルギン酸NaのNaイオン1モルに対して、0.1モ
ルである。塩化カルシウム水溶液を含浸させた不織布上
に、上記アルギン酸Na水溶液を厚み1mmに流延した。ア
ルギン酸Na水溶液を流延後、5分間放置し、含水アルギ
ン酸フィルムを得た。得られた含水アルギン酸フィルム
の強度及び使用感は共に良好であった。
実施例4 アルギン酸Na(君津化学工業製、ISグレード)2重量
部を、日本薬局方精製水98重量部に均一に溶解し、アル
ギン酸Na水溶液を調製した。これとは別に調製した10重
量%塩化カルシウム(半井化学製、試薬特級)水溶液
を、日本薬局方ガーゼに含浸させた。含浸されるカルシ
ウムイオンの全量は、上記アルギン酸Na水溶液に含有さ
れるアルギン酸NaのNaイオン1モルに対して、0.2モル
である。塩化カルシウム水溶液を含浸させたガーゼ上
に、上記アルギン酸Na水溶液を厚み1mmに流延した。ア
ルギン酸Na水溶液を流延後、5分間放置し、含水アルギ
ン酸フィルムを得た。得られた含水アルギン酸フィルム
の強度及び使用感は共に良好であった。
部を、日本薬局方精製水98重量部に均一に溶解し、アル
ギン酸Na水溶液を調製した。これとは別に調製した10重
量%塩化カルシウム(半井化学製、試薬特級)水溶液
を、日本薬局方ガーゼに含浸させた。含浸されるカルシ
ウムイオンの全量は、上記アルギン酸Na水溶液に含有さ
れるアルギン酸NaのNaイオン1モルに対して、0.2モル
である。塩化カルシウム水溶液を含浸させたガーゼ上
に、上記アルギン酸Na水溶液を厚み1mmに流延した。ア
ルギン酸Na水溶液を流延後、5分間放置し、含水アルギ
ン酸フィルムを得た。得られた含水アルギン酸フィルム
の強度及び使用感は共に良好であった。
実施例5 アルギン酸Na(君津化学工業製、ISグレード)2重量
部と、銅クロロフィリンNa0.01重量部とを、日本薬局方
精製水97.99重量部に均一に溶解し、銅クロロフィリンN
a含有アルギン酸Na水溶液を調製した。これとは別に調
製した10重量%塩化カルシウム(半井化学製、試薬特
級)水溶液を、放電処理したポリエチレンフィルム上に
噴霧した。噴霧されるカルシウムイオンの全量は、上記
銅クロロフィリンNa含有アルギン酸Na水溶液に含有され
るアルギン酸NaのNaイオン1モルに対して、0.2モルで
ある。塩化カルシウム水溶液を噴霧した上記フィルム上
に、上記銅クロロフィリンNa含有アルギン酸Na水溶液を
厚み1mmに流延した。銅クロロフィリンNa含有アルギン
酸Na水溶液を流延後、5分間放置し、含水アルギン酸フ
ィルムを得た。得られた含水アルギン酸フィルム中の銅
クロロフィリンNaの含有量は、フィルム形成前のそれと
ほぼ等しかった。フィルムの強度及び使用感は共に良好
であった。
部と、銅クロロフィリンNa0.01重量部とを、日本薬局方
精製水97.99重量部に均一に溶解し、銅クロロフィリンN
a含有アルギン酸Na水溶液を調製した。これとは別に調
製した10重量%塩化カルシウム(半井化学製、試薬特
級)水溶液を、放電処理したポリエチレンフィルム上に
噴霧した。噴霧されるカルシウムイオンの全量は、上記
銅クロロフィリンNa含有アルギン酸Na水溶液に含有され
るアルギン酸NaのNaイオン1モルに対して、0.2モルで
ある。塩化カルシウム水溶液を噴霧した上記フィルム上
に、上記銅クロロフィリンNa含有アルギン酸Na水溶液を
厚み1mmに流延した。銅クロロフィリンNa含有アルギン
酸Na水溶液を流延後、5分間放置し、含水アルギン酸フ
ィルムを得た。得られた含水アルギン酸フィルム中の銅
クロロフィリンNaの含有量は、フィルム形成前のそれと
ほぼ等しかった。フィルムの強度及び使用感は共に良好
であった。
(発明の効果) 本発明の製造方法によれば、このように、含有される
有効成分のバラツキのない含水アルギン酸フィルムが、
効率良く連続製造され得る。本発明方法を適用すれば、
医薬品、化粧品等の分野で使用されるアルギン酸を基剤
とする外用剤を、一定品質で、効率よく、連続的に製造
し得る。
有効成分のバラツキのない含水アルギン酸フィルムが、
効率良く連続製造され得る。本発明方法を適用すれば、
医薬品、化粧品等の分野で使用されるアルギン酸を基剤
とする外用剤を、一定品質で、効率よく、連続的に製造
し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61L 15/00 A61L 15/00 // C08L 1:00
Claims (1)
- 【請求項1】可溶性カルシウム塩水溶液を基材表面に付
与してこれを担持させる工程と、 該基材に担持された可溶性カルシウム塩水溶液上に可溶
性アルギン酸ナトリウム水溶液を付与してゲル化させ、
ゲル化膜を得る工程と、を包含し、 さらにアルギン酸ナトリウム水溶液に含有されるナトリ
ウムイオンと可溶性カルシウム塩水溶液に含有されるカ
ルシウムイオンのモル比が1:0.2〜0.35であることを特
徴とする外用剤用含水アルギン酸フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1133789A JP2728299B2 (ja) | 1989-05-26 | 1989-05-26 | 外用剤用含水アルギン酸フイルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1133789A JP2728299B2 (ja) | 1989-05-26 | 1989-05-26 | 外用剤用含水アルギン酸フイルムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02311535A JPH02311535A (ja) | 1990-12-27 |
JP2728299B2 true JP2728299B2 (ja) | 1998-03-18 |
Family
ID=15113050
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1133789A Expired - Fee Related JP2728299B2 (ja) | 1989-05-26 | 1989-05-26 | 外用剤用含水アルギン酸フイルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2728299B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008173615A (ja) * | 2007-01-22 | 2008-07-31 | Ehime Prefecture | 機能性材料の製造方法、機能性材料、シート状構造体、及び衛生製品 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101983270B (zh) * | 2008-05-16 | 2012-11-21 | 日本烟草产业株式会社 | 低着火倾向的卷烟用卷纸的制造方法 |
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