JP2727219B2 - 固定化酵素の製造方法 - Google Patents

固定化酵素の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、医薬品、食品及びその他の酵素反応を利用
する分野で、いわゆるバイオリアクターとして使用する
のに適した酵素の固定化方法に関する。
従来技術とその問題点 酵素反応を利用する医薬品や食品の製造プロセスは、
近年急速に発展してきたが、従来、その多くは、水溶液
中で酵素と基質を反応させて、目的とする生成物を得る
方法であつて、反応条件の管理、酵素の補給、反応後に
おける生成物と酵素の分離、及び酵素の回収等の煩雑な
操作を含んでおり、加うるに、反応を回分式で行うため
生産性が劣るという問題があつた。
而して、最近このような問題点を改善するために、酵
素を担体内に固定した固定化酵素を基質と接触させるこ
とにより、上述の煩雑な操作から解放されると共に、生
産性を高めることが可能となつた。
この固定化酵素の製造法の一つとして、水不溶性の樹
脂に酵素を共有結合、イオン結合又は、物理的吸着によ
つて結合させることから成る担体結合法が良く知られて
いる。これらの方法のうち、特に、水不溶性樹脂とし
て、イオン交換能を有する樹脂を用いて、該樹脂に酵素
をイオン結合により固定する方法が多く報告される。
しかしながら、イオン結合による酵素固定は、酵素の
離脱が起り、酵素活性の持続性に問題があつた。この欠
点を改良するため、特開昭60−30683号及び、特開昭61
−15690号には、イオン結合させた酵素を多価アルデヒ
ドを用いて、架橋させ高分子量化する方法が開示されて
いる。又、特開昭59−14790号には、2μ以下の微細な
イオン交換樹脂に酵素をイオン結合させた後、表面をシ
ッフ塩基により被覆する方法が開示されている。しかし
ながら、これらの方法を用いてもその効果は充分ではな
かつた。
発明が解決しようとする課題 本発明は、担体に結合した酵素が、担体より離脱せ
ず、長期間安定に酵素活性を発現し得る固定化酵素を製
造するための方法を提供することを課題とする。
課題を解決するための手段 本発明の特徴は、カチオン性基を有する高分子架橋体
を、等電点以上のpH領域にある酵素溶液に先ず浸漬し、
次いで、水溶性多価カチオン電解質に浸漬した後、酵素
架橋剤と反応させて酵素間の架橋を行うことにある。
本発明において使用するカチオン性基を有する高分子
架橋体としては、スチレン・ジビニルベンゼン共重合体
のカチオン変成物、ジアルキルアミノアルキル(メタ)
アクリレート又は、ジアルキルアミノアルキル(メタ)
アクリルアミド等の(共)重合体架橋物、ジメチルジア
リルアンモニウムクロライドの(共)重合体架橋物、ア
セチルキトサン等を例示することができる。
本発明では等電点以上のpH領域にある酵素溶液に、上
述のカチオン性高分子架橋体を浸漬し、静置又は流動状
態で接触させることにより、酵素をイオン結合により固
定化させる。次に、この酵素を固定したカチオン性高分
子架橋体を濃度100〜5000ppmの多価カチオン電解質水溶
液に浸漬する。ここに用いる多価カチオン電解質として
は、有機物、無機物の区別を問わず、凝結剤、凝集剤と
して知られている薬品の使用が可能であり、硫酸アルミ
ニウム、PAC、ポリ鉄、キトサン、ジアルキルアミンの
エピクロルヒドリン縮合物、ジメチルジアリルアンモニ
ウムクロライド(共)重合物、ジアルキルアミノアルキ
ル(メタ)アクリレート又は、ジアルキルアミノアルキ
ル(メタ)アクリルアミド等の三級アミン塩及び/又は
四級アンモニウム塩の(共)重合体等を例示することが
できる。
酵素をイオン結合により固定したカチオン性高分子架
橋体を、カチオン性電解質により処理した後、酵素間の
架橋を行うために用いることのできる酵素架橋剤として
は、グルタールアルデヒド、スクシンアルデヒド、アジ
ピンアルデヒド、マロンアルデヒド、N,N′ポリメチレ
ンビスヨードアセタミド、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート等が例示され、濃度0.1〜5重量%溶液として使用
される。
また、本発明に従つて固定し得る酵素については、特
に限定されることなく、ほとんど全ての酵素に適応する
ことができる。例えば、アミラーゼ、グルコアミラー
ゼ、トリプシン、キモトプリシン、ペプシン、パパイ
ン、パンクレアチン、アミノアシラーゼ、ヌクレアー
ゼ、リボヌクレアーゼ、ATPデアミナーゼ、ホスフアタ
ーゼ、ストレプトキナーゼ、アピラーゼ(ATP−ジキス
フアターゼ)、ATPヌクレアチンリン酸転移酵素、ペク
チナーゼ、マルターゼ、ラクターゼ、ウレアーゼ、タン
ナーゼ、リパーゼ、グルコースイソメラーゼ、メリビア
ーゼ、アルドラーゼ、セルラーゼ、アントシナーゼ、ナ
リンジナーゼ、グルコースオキシダーゼ、アスパラキシ
ダーゼ等を挙げることができ、これらはいずれも本発明
の方法に従つて簡易に固定し得る。
作用 本発明における酵素固定のメカニズムは、次の様に想
定される。等電点以上のpH領域において酵素は負の電荷
を有するアニオンコロイドであり、カチオン性高分子架
橋体の表面近傍に集まるものの、電気的な反発力によつ
て酵素分子相互間の接近が不充分であつたものが、カチ
オン性多価電解質により酵素の有する負の電荷が中和さ
れ、架橋剤が十分に機能する距離まで酸素分子が相互に
接近するものと思われる。
実施例 以下に本発明を実施例により更に具体的に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に
制約されるものではない。
なお、実施例中に示した固定化酵素の活性の測定は、
以下の様に行つた。すなわち、pH7.2の0.1モルのリン酸
緩衝液に溶解したグルコースの40%溶液100g中に、固定
化酵素の適量を添加して、60℃で1Hr反応させ、その結
果形成されたフラクトースの量をHPLC法により求め、固
定化酵素1ml当り、1時間当りの転換フラクトース量を
計算により求める。
又、実施例中の酵素の固定化は、下記の手順に従つて
行つた。
カチオン性高分子架橋体を、濃度0.05モル(pH6.5)
のリン酸緩衝液で洗浄濾別後、10mlを採取し、グルコー
スイソメラーゼ溶液(ナガセ産業社製)を10ml加え、5
℃にて15時間吸着後、過剰液を濾別する。次いで、水溶
性多価カチオン電解質100ppm水溶液50ml中に投入分散さ
せ、5分間室温放置後グルタールアルデヒド2.5%水溶
液50mlを添加し、室温にて90分間放置後濾別水洗して、
固定化酵素を得る。
得られた固定化酵素からの酵素の離脱性を測定する方
法として、固定化酵素10mlを10%食塩水50ml中に投入し
て、1時間放置後濾別する。この操作を4回繰り返した
後、固定化酵素の酵素活性を測定して、比較を行う。
次に、本発明に用いたカチオン性高分子架橋体の合成
例を下記に示す。
合成例1 撹拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた50
0mlの五つ口のセパラブルフラスコに、シクロヘキサン2
00gを仕込み、エチルセルロース1gを加え、60℃に加温
して溶解させ、窒素ガスを通して酸素を除いた。
メタクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウムク
ロリドの80%水溶液75gに、N,N−メチレンビスアクリル
アミドの10%水溶液を6.0mlと2.2′−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)塩酸塩の10%水溶液を1.2ml加えたも
のを滴下ロートに仕込み、窒素ガスを通して酸素を除い
た。これを撹拌下シクロヘキサン中に徐々に滴下し、重
合を行つた。
60℃で3時間重合した後、還流冷却器を共沸水分分離
器に替え、フラスコ中で撹拌下、外温80〜90℃の湯浴に
て共沸脱水を行つた。十分に脱水した後、ポリマー粒子
を濾別し、シクロヘキサンを乾燥により除き、ビーズ状
の吸水性樹脂を得た。
粒径0.4〜0.5mmの樹脂を篩い分け、蒸留水を吸水させ
たところ、乾物重量当り35倍の水を吸収した。
この樹脂を試料−1とする。
合成例2 撹拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた50
0mlの五つ口のセパラブルフラスコに、シクロヘキサン2
00gを仕込み、エチルセルロース1gを加え、60℃に加温
して溶解させ、窒素ガスを通して酸素を除いた。
N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド5gとア
クリルアミド45gをイオン交換水50mlに溶解し、N,N−メ
チレンビスアクリルアミドの10%水溶液0.5mlと2,2′−
アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩の10%水溶液
を1.2ml加えたものを滴下ロートに仕込み、窒素ガスを
通して酸素を除いた。これを撹拌下シクロヘキサン中に
徐々に滴下し、重合を行った。
以下合成例1と同様の操作を行い、得られた樹脂に蒸
留水を吸水させたところ、乾物重量当り41倍の水を吸収
した。
この樹脂を試料−2とする。
実施例1 試料−1を担体として、グルコースイソメラーゼを固
定した樹脂について、酵素活性を測定した結果を表−1
に示す。
比較例−1 実施例1において、多価カチオン電解質及び、架橋剤
で処理せず、イオン結合のみで固定化した樹脂及びイオ
ン結合により固定した後、架橋剤にて処理した固定化樹
脂について、酵素活性を測定した結果を表−1に併せて
示す。
実施例2 試料−2を担体として、グルコースイソメラーゼを固
定した樹脂について、酵素活性を測定した結果を表−2
に示す。固定化時に用いた多価カチオン電解質は下記の
とおりである。
P−DMC :ポリメタクロイロキシエチルトリメチルア
ンモニウムクロリド(固有粘度4.8) P−DMAPAA:ポリジメチルアミノプロピルアクリルアミ
ド硫酸塩(固有粘度5.1) 比較例2 実施例2において、イオン結合により酵素を固定した
後、架橋剤にて処理を行い、上記多価カチオン電解質に
より処理を行わないで得られた樹脂について、酵素活性
を測定した結果を表−2に示す。
実施例3 市販のアニオン交換樹脂アンバーライトIRA−904(ロ
ームアンドハース社製)を用いて、グルコースイソメラ
ーゼを固定した樹脂について、酵素活性の測定結果を表
−3に示す。使用した多価カチオン電解質は下記の通り
である。
P−DADA :ポリジメチルジアリルアンモニウムクロリ
ド(固有粘度2.2) 比較例3 実施例3において、イオン結合のみで固定した樹脂及
び、イオン結合後架橋剤にて処理して得られた樹脂につ
いて、酵素活性を測定した結果を表−3に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広瀬 明 千葉県千葉市高洲1―13―4―502

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カチオン性基を有する高分子架橋体を、等
    電点以上のpH領域にある酵素溶液に浸漬し、次いで水溶
    性多価カチオン電解質に浸漬した後酵素間の架橋を行う
    ことを特徴とする固定化酵素の製造方法。
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