JP2726916B2 - フィルター用含浸紙の製造法 - Google Patents
フィルター用含浸紙の製造法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は自動車用エアフィルター又はオイルフィルタ
ーなどに用いられるフィルター用含浸紙の製造法に関す
る。
ーなどに用いられるフィルター用含浸紙の製造法に関す
る。
[従来の技術] フィルター用含浸紙は不織布、繊維、パルプ等を用い
た基材に硬化可能な樹脂を含浸させた後硬化させること
によって得られている。従来かかる硬化可能な樹脂とし
てはフェノール樹脂が強度、加工性、過性能などの点
から主として使用されている。
た基材に硬化可能な樹脂を含浸させた後硬化させること
によって得られている。従来かかる硬化可能な樹脂とし
てはフェノール樹脂が強度、加工性、過性能などの点
から主として使用されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながらフェノール樹脂を用いてフィルターを製
造する工程においては、硬化(キュア)するに際して16
0〜180℃という高温での処理が不可欠であり、その処理
時間も10〜20分を要している。更にかかる際には多量の
ホルマリンが発生し衛生管理面及び環境面からの対策は
非常に重要となり、それに要する設備は大きな負担とな
る。
造する工程においては、硬化(キュア)するに際して16
0〜180℃という高温での処理が不可欠であり、その処理
時間も10〜20分を要している。更にかかる際には多量の
ホルマリンが発生し衛生管理面及び環境面からの対策は
非常に重要となり、それに要する設備は大きな負担とな
る。
そこで本出願人は、上記問題点を鑑みてフィルターに
必要な基本性能、即ち過性能を劣化することなくフェ
ノール樹脂を可能な限り用いずに低温・短時間でキュア
を行える方法について種々検討を行ってきた結果、酢酸
ビニル系樹脂を含有する含浸液をフィルター用紙に含浸
させる場合にその目的を達成できることを見出し、又含
浸液として酢酸ビニル系樹脂及びフェノール系樹脂を含
有するものを使用する場合、キュアを低温・短時間で行
えるのみならず、意外にもフェノール系樹脂単独よりも
フィルター自身の強度が更に向上することを見出し、先
に特許出願した。(特開昭61-239085号公報)ところ
が、本発明者等が更に研究を続けたところ、近時の高品
質、高物性化の要請には充だ不充分の点があり、湿潤時
の強度や通気性がより一層改善されたフィルターが要求
され、又作業面からも常温においてもキュア可能な含浸
液が必要となることが明らかとなったのである。
必要な基本性能、即ち過性能を劣化することなくフェ
ノール樹脂を可能な限り用いずに低温・短時間でキュア
を行える方法について種々検討を行ってきた結果、酢酸
ビニル系樹脂を含有する含浸液をフィルター用紙に含浸
させる場合にその目的を達成できることを見出し、又含
浸液として酢酸ビニル系樹脂及びフェノール系樹脂を含
有するものを使用する場合、キュアを低温・短時間で行
えるのみならず、意外にもフェノール系樹脂単独よりも
フィルター自身の強度が更に向上することを見出し、先
に特許出願した。(特開昭61-239085号公報)ところ
が、本発明者等が更に研究を続けたところ、近時の高品
質、高物性化の要請には充だ不充分の点があり、湿潤時
の強度や通気性がより一層改善されたフィルターが要求
され、又作業面からも常温においてもキュア可能な含浸
液が必要となることが明らかとなったのである。
[問題点を解決するための手段] 本発明者等は酢酸ビニル系樹脂又は更にフェノール系
樹脂との混合物に、ポリグリシジルアミン化合物を配合
した含浸液を用いてフィルター用含浸紙を製造する場
合、前記の要求がすべて満たされるという新規な事実を
見出し本発明を完成した。
樹脂との混合物に、ポリグリシジルアミン化合物を配合
した含浸液を用いてフィルター用含浸紙を製造する場
合、前記の要求がすべて満たされるという新規な事実を
見出し本発明を完成した。
以下、本発明について詳述する。
本発明の方法において用いる酢酸ビニル系樹脂とは酢
酸ビニルのホモポリマーのみならず酢酸ビニルを主とし
これと共重合可能な他の単量体との共重合体をも包含す
る。かかる共重合可能な単量体の中でも特に、水酸基又
はアルコキシ基含有アミド基、カルボキシル基、グリシ
ジル基又はリン酸基のいずれかを有する不飽和単量体を
使用する場合に非常に良好なフィルター用含浸紙が得ら
れるのでかかる変性酢酸ビニル系樹脂の使用が望まし
い。水酸基又はアルコキシ基含有アミド基を有する不飽
和単量体とは具体的にはN−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチロールメタクリルアミド、N−エチロール
アクリルアミド、N−エチロールメタクリルアミド、N,
N−ジメチロールアクリルアミド、N,N−ジエチロールメ
タクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、
N−エトキシメチルメタクリルアミド、N−エトキシメ
チルアクリルアミド、N−エトキシメチルメタクリルア
ミド、N−(n−プロポキシ)メチルアクリルアミド、
N−(n−プロポキシ)メチルメタクリルアミド、N−
(n−ブトキシ)メチルアクリルアミド、N−(n−ブ
トキシ)メチルメタクリルアミド等が挙げられるが中で
もN−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタ
クリルアミド、N−(n−ブトキシ)メチルアクリルア
ミド、N−(n−ブトキシ)メチルメタクリルアミドの
使用が好ましい。
酸ビニルのホモポリマーのみならず酢酸ビニルを主とし
これと共重合可能な他の単量体との共重合体をも包含す
る。かかる共重合可能な単量体の中でも特に、水酸基又
はアルコキシ基含有アミド基、カルボキシル基、グリシ
ジル基又はリン酸基のいずれかを有する不飽和単量体を
使用する場合に非常に良好なフィルター用含浸紙が得ら
れるのでかかる変性酢酸ビニル系樹脂の使用が望まし
い。水酸基又はアルコキシ基含有アミド基を有する不飽
和単量体とは具体的にはN−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチロールメタクリルアミド、N−エチロール
アクリルアミド、N−エチロールメタクリルアミド、N,
N−ジメチロールアクリルアミド、N,N−ジエチロールメ
タクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、
N−エトキシメチルメタクリルアミド、N−エトキシメ
チルアクリルアミド、N−エトキシメチルメタクリルア
ミド、N−(n−プロポキシ)メチルアクリルアミド、
N−(n−プロポキシ)メチルメタクリルアミド、N−
(n−ブトキシ)メチルアクリルアミド、N−(n−ブ
トキシ)メチルメタクリルアミド等が挙げられるが中で
もN−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタ
クリルアミド、N−(n−ブトキシ)メチルアクリルア
ミド、N−(n−ブトキシ)メチルメタクリルアミドの
使用が好ましい。
カルボキシル基を有する不飽和単量体としては、アク
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、アコニチン酸及びこれらの無水物、
アルカリ金属塩、アンモニウム塩、部分エステル等が例
示され、かかる中でもアクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸の使用が好ましい。
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、アコニチン酸及びこれらの無水物、
アルカリ金属塩、アンモニウム塩、部分エステル等が例
示され、かかる中でもアクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸の使用が好ましい。
グリシジル基を有する不飽和単量体としてはグリシジ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、3・4−
エポキシブタンアクリレート、3・4−エポキシブタン
メタクリレート、グリシジルマレート、グリシジルアリ
ルエーテル等が例示される。
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、3・4−
エポキシブタンアクリレート、3・4−エポキシブタン
メタクリレート、グリシジルマレート、グリシジルアリ
ルエーテル等が例示される。
リン酸を有する不飽和単量体としてはモノ(2−アク
リロイロキシエチル)アシッドホスフェート、モノ(2
−メタクリロイロキシエチル)アシッドホスフェート等
が例示される。上記の単量体はいずれも単独又は2種以
上を併用することができる。
リロイロキシエチル)アシッドホスフェート、モノ(2
−メタクリロイロキシエチル)アシッドホスフェート等
が例示される。上記の単量体はいずれも単独又は2種以
上を併用することができる。
酢酸ビニル系樹脂中におけるこれら不飽和単量体の変
性量としては20重量%以下、好ましくは0.2〜20重量
%、特に好ましくは0.5〜15重量%の範囲が望ましく、2
0重量%より多くなるとフィルター用含浸紙の性能バラ
ンスが低下するので不適である。
性量としては20重量%以下、好ましくは0.2〜20重量
%、特に好ましくは0.5〜15重量%の範囲が望ましく、2
0重量%より多くなるとフィルター用含浸紙の性能バラ
ンスが低下するので不適である。
上記した水酸基又はアルコキシ基含有アミド基、カル
ボキシル基、グリシジル基又はリン酸基のいずれかを有
する不飽和単量体以外の酢酸ビニルと共重合可能な単量
体の例としてはギ酸ビニル、プロピン酸ビニル等のビニ
ルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のアクリル酸
又はメタクリル酸のアルキルエステル等の他、ビニルト
ルエン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アク
リルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアミノエチル
アクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジ
メチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエ
チルメタクリレート、2−ビニルピリジン、4−ビニル
ピリジン、N−ビニルイミダゾール等も使用可能であ
る。
ボキシル基、グリシジル基又はリン酸基のいずれかを有
する不飽和単量体以外の酢酸ビニルと共重合可能な単量
体の例としてはギ酸ビニル、プロピン酸ビニル等のビニ
ルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のアクリル酸
又はメタクリル酸のアルキルエステル等の他、ビニルト
ルエン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アク
リルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアミノエチル
アクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジ
メチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエ
チルメタクリレート、2−ビニルピリジン、4−ビニル
ピリジン、N−ビニルイミダゾール等も使用可能であ
る。
上記酢酸ビニル系樹脂の重合度は特に限定されないが
通常50〜1,000程度のものが使用される。
通常50〜1,000程度のものが使用される。
本発明の方法においては上記酢酸ビニル系樹脂と共に
フェノール系樹脂を併用する場合、各々の樹脂を単独で
用いた時より更にフィルター用含浸紙の強度が向上する
ので、特に強度の要求される用途のフィルター、例えば
オイルフィルターなどに有用である。かかるフェノール
樹脂としてはレゾール型樹脂が一般的であるが、ノボラ
ック型樹脂、ヘキサミン含有ノボラック樹脂も使用で
き、又これらは併用することもできる。フェノール樹脂
の代表的なものを例示すれば原料としてフェノール、ク
レゾール、キシレノール、パラターシャリーブチルフェ
ノール、ノニルフェノール、ビスフェノール等のフェノ
ール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオ
キザール等のアルデヒド類とを使用したフェノール樹脂
が挙げられる。該樹脂と前記酢酸ビニル系樹脂の混合割
合は特に限定するものではないが、通常酢酸ビニル系樹
脂100重量部に対してフェノール樹脂を5〜50重量部程
度の範囲が望ましい。フェノール系樹脂が余りに多いと
キュア温度を高くすることが必要となり、本願の目的を
達成することが困難となり、又得られるフィルターの強
度も使用の割に向上せず、例えば酢酸ビニル系樹脂/フ
ェノール系樹脂=1/10程度では逆に強度の低下が見られ
る。
フェノール系樹脂を併用する場合、各々の樹脂を単独で
用いた時より更にフィルター用含浸紙の強度が向上する
ので、特に強度の要求される用途のフィルター、例えば
オイルフィルターなどに有用である。かかるフェノール
樹脂としてはレゾール型樹脂が一般的であるが、ノボラ
ック型樹脂、ヘキサミン含有ノボラック樹脂も使用で
き、又これらは併用することもできる。フェノール樹脂
の代表的なものを例示すれば原料としてフェノール、ク
レゾール、キシレノール、パラターシャリーブチルフェ
ノール、ノニルフェノール、ビスフェノール等のフェノ
ール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオ
キザール等のアルデヒド類とを使用したフェノール樹脂
が挙げられる。該樹脂と前記酢酸ビニル系樹脂の混合割
合は特に限定するものではないが、通常酢酸ビニル系樹
脂100重量部に対してフェノール樹脂を5〜50重量部程
度の範囲が望ましい。フェノール系樹脂が余りに多いと
キュア温度を高くすることが必要となり、本願の目的を
達成することが困難となり、又得られるフィルターの強
度も使用の割に向上せず、例えば酢酸ビニル系樹脂/フ
ェノール系樹脂=1/10程度では逆に強度の低下が見られ
る。
本発明で用いる含浸液は上記酢酸ビニル系樹脂、フェ
ノール系樹脂を公知の溶剤に溶解して用いられる。かか
る溶剤としては通常メタノール、エタノール、イソプロ
パノール等の低級アルコールが使用されるが、その他ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、アセトン、メチルエチルケトン、イソブチルケトン
等を使用することもできる。含浸液の濃度としては樹脂
固形分で5〜30重量%とするのが一般的である。又、含
浸液には上記以外にメラミン樹脂、尿素樹脂等の硬化
剤、更にはリン酸エステル系、有機スルホン酸系の酸触
媒、有機スルホン酸アミン塩、アミン類の塩酸塩等の塩
基性触媒を配合しても良い。
ノール系樹脂を公知の溶剤に溶解して用いられる。かか
る溶剤としては通常メタノール、エタノール、イソプロ
パノール等の低級アルコールが使用されるが、その他ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、アセトン、メチルエチルケトン、イソブチルケトン
等を使用することもできる。含浸液の濃度としては樹脂
固形分で5〜30重量%とするのが一般的である。又、含
浸液には上記以外にメラミン樹脂、尿素樹脂等の硬化
剤、更にはリン酸エステル系、有機スルホン酸系の酸触
媒、有機スルホン酸アミン塩、アミン類の塩酸塩等の塩
基性触媒を配合しても良い。
本発明の特徴点は上記の含浸液中にポリグリシジルア
ミン化合物を共存させることであり、かかる化合物の併
用により湿潤強度や通気性が向上すると共に、15℃〜30
℃程度の室温ですらキュアが可能となるのである。勿論
30℃以上のキュアも実施可能であることは言うまでもな
い。
ミン化合物を共存させることであり、かかる化合物の併
用により湿潤強度や通気性が向上すると共に、15℃〜30
℃程度の室温ですらキュアが可能となるのである。勿論
30℃以上のキュアも実施可能であることは言うまでもな
い。
本発明で用いるポリグリシジルアミン化合物は好まし
くは分子中に2個以上、通常は4個のエポキシ基を含有
するもので、例えばN,N−ジグリシジルアリニン、N,N−
ジグリシジルトルイジン、m−N,N−ジグリシジルアミ
ノフェニルグリシジルエーテル、p−N,N−ジグリシジ
ルアミノフェニルグリシジルエーテル、トリグリシジル
イソシアヌレート、N,N,N′,N′−テトラグリシジルエ
チレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラグリシジルジア
ミノジフェニルメタン、N,N,N′,N′−テトラグリシジ
ル−m−トリレンジアミン、N,N,N′,N′−ペンタグリ
シジルジエチレントリアミン、N,N,N′,N′−テトラグ
リシジルビスアミノメチルシクロヘキサン等が例示され
る。該化合物は酢酸ビニル系樹脂100重量部に対して0.1
〜10重量部、好ましくは1〜5重量部の範囲で用いられ
る。0.1重量部以下では硬化不足で本発明の効果が得ら
れず一方10重量部以上ではフィルターの可撓性が低下し
て実用性に乏しい。
くは分子中に2個以上、通常は4個のエポキシ基を含有
するもので、例えばN,N−ジグリシジルアリニン、N,N−
ジグリシジルトルイジン、m−N,N−ジグリシジルアミ
ノフェニルグリシジルエーテル、p−N,N−ジグリシジ
ルアミノフェニルグリシジルエーテル、トリグリシジル
イソシアヌレート、N,N,N′,N′−テトラグリシジルエ
チレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラグリシジルジア
ミノジフェニルメタン、N,N,N′,N′−テトラグリシジ
ル−m−トリレンジアミン、N,N,N′,N′−ペンタグリ
シジルジエチレントリアミン、N,N,N′,N′−テトラグ
リシジルビスアミノメチルシクロヘキサン等が例示され
る。該化合物は酢酸ビニル系樹脂100重量部に対して0.1
〜10重量部、好ましくは1〜5重量部の範囲で用いられ
る。0.1重量部以下では硬化不足で本発明の効果が得ら
れず一方10重量部以上ではフィルターの可撓性が低下し
て実用性に乏しい。
本発明の方法で用いるフィルター用紙の基材としては
従来公知のいずれもが任意に使用でき、不織布、洋紙、
和紙などの紙パルプ、セルロース系ファイバー、ポリエ
ステル、レイヨン、ナイロン等の合繊ファイバーが一般
に使用される。
従来公知のいずれもが任意に使用でき、不織布、洋紙、
和紙などの紙パルプ、セルロース系ファイバー、ポリエ
ステル、レイヨン、ナイロン等の合繊ファイバーが一般
に使用される。
含浸液をフィルター用紙に含浸せしめる際は要するに
含浸液中に用紙を数分〜30分程度浸漬した後、余量の含
浸液を絞り取れば良いが、この他キスロール等を用いた
キスコート方式等も適宜採用され得るものである。
含浸液中に用紙を数分〜30分程度浸漬した後、余量の含
浸液を絞り取れば良いが、この他キスロール等を用いた
キスコート方式等も適宜採用され得るものである。
フィルター用紙への樹脂付着量としては用紙100重量
部に対し、樹脂固形分で10〜40重量部程度となるように
含浸液及び含浸時間等を調整する。かくして得られた含
浸フィルター用紙を硬化・乾燥(キュア)処理を行う。
部に対し、樹脂固形分で10〜40重量部程度となるように
含浸液及び含浸時間等を調整する。かくして得られた含
浸フィルター用紙を硬化・乾燥(キュア)処理を行う。
[発明の効果] 本発明においては、湿潤時の強度や通気性が向上する
上かかるキュア処理の際の温度が15〜130℃という従来
より非常に低い温度で行うことができ、かつその処理時
間も5〜10分程度で充分であるので経済的な面、作業効
率の面からも工業的に非常に有利である。勿論、該処理
は従来の温度で行っても差支えない。かかる際は処理に
要する時間が更に短縮できる。
上かかるキュア処理の際の温度が15〜130℃という従来
より非常に低い温度で行うことができ、かつその処理時
間も5〜10分程度で充分であるので経済的な面、作業効
率の面からも工業的に非常に有利である。勿論、該処理
は従来の温度で行っても差支えない。かかる際は処理に
要する時間が更に短縮できる。
更にフエノール樹脂使用の場合の環境汚染等も大巾に
減らすことができるばかりでなく、フェノール樹脂を必
要最低限の使用量に留めることにより、フィルター製品
の該樹脂による着色も少くすることができるという効果
もある。
減らすことができるばかりでなく、フェノール樹脂を必
要最低限の使用量に留めることにより、フィルター製品
の該樹脂による着色も少くすることができるという効果
もある。
[作用] 本発明の方法によって得られるフィルター用紙は、自
動車用のエアフィルター、オイルフィルター等に最も汎
用に使用されるが、かかる用途のみでなく、水系や空気
調節設備における工学フィルターとしても使用できるも
のである。
動車用のエアフィルター、オイルフィルター等に最も汎
用に使用されるが、かかる用途のみでなく、水系や空気
調節設備における工学フィルターとしても使用できるも
のである。
[実施例] 以下実施例を挙げて本発明の方法を更に詳しく説明す
る。尚、例中「部」又は「%」とあるのは特に断わりの
ない限り重量基準である。
る。尚、例中「部」又は「%」とあるのは特に断わりの
ない限り重量基準である。
実施例1〜2、対照例1〜2 実施例1として、アクリル酸含有量3%の変性酢酸ビ
ニル樹脂のメタノール溶液(樹脂固形分20%)100部に
N,N,N′,N′−テトラグリシジルm−キシレンジアミン
(三菱ガス化学(株)のテトラッドX)2部を含浸液と
して用いて、これを不織布からなるフィルター用紙(坪
量190g/m2,厚み0.6mm)を固形分付着量が20%となる様
に含浸させた後、風乾してメタノールを揮散せしめ続い
て60℃で10分間及び130℃で5分間キュアして製品を得
た。
ニル樹脂のメタノール溶液(樹脂固形分20%)100部に
N,N,N′,N′−テトラグリシジルm−キシレンジアミン
(三菱ガス化学(株)のテトラッドX)2部を含浸液と
して用いて、これを不織布からなるフィルター用紙(坪
量190g/m2,厚み0.6mm)を固形分付着量が20%となる様
に含浸させた後、風乾してメタノールを揮散せしめ続い
て60℃で10分間及び130℃で5分間キュアして製品を得
た。
該フィルターについて破裂強度、引張強度、伸び率、
プリーツ加工性及び通気性を評価した。
プリーツ加工性及び通気性を評価した。
又、実施例2としてN−メチロールアクリルアミド含
有量10%の変性酢酸ビニル系樹脂を用いて上記と同じ実
験を行った。
有量10%の変性酢酸ビニル系樹脂を用いて上記と同じ実
験を行った。
尚、評価は以下の方法に従って行った。
(1)破裂強度 JIS P 8112に準拠 (但し湿時は20℃の水中に24時間浸漬後、測定) (2)引張強度 キュア後、テストピース(幅25mm×長さ100mm)を20
℃の水中に24時間浸漬してオートグラフ(テストスピー
ド20mm/min.)にて測定。
℃の水中に24時間浸漬してオートグラフ(テストスピー
ド20mm/min.)にて測定。
(3)伸び率 フィルターを30℃の水に30分間浸漬した場合のフィル
ターの伸びた割合を測定 (4)通気性 JIS P 8117に準拠し、ガーレーのデンソーメーターに
よって10l/min、40l/minの通過時を測定。
ターの伸びた割合を測定 (4)通気性 JIS P 8117に準拠し、ガーレーのデンソーメーターに
よって10l/min、40l/minの通過時を測定。
(5)プリーツ加工性 プリーツ加工機で折り曲げた際の折り曲げの難易及び
ヒダの割れの状態を観察した。
ヒダの割れの状態を観察した。
更に、対照例としてテトラッドXを用いなかった以外
は実施例1及び2と同じ実験を行った。
は実施例1及び2と同じ実験を行った。
これらの結果を第1表に示す。
実施例3〜8 第2表に示す如き条件下で実施例1に準じて実験を行
った。
った。
これらの結果を第2表に示す。
[効果] 本発明の方法は強度、通気性、加工性等にすぐれたフ
ィルター用含浸紙を提供するものであり、しかもキュア
ー処理が低温でも可能である。
ィルター用含浸紙を提供するものであり、しかもキュア
ー処理が低温でも可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 門前 浩一 (56)参考文献 特開 昭61−239085(JP,A) 特開 昭62−147000(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】酢酸ビニル系樹脂、ポリグリシジルアミン
化合物を含有する含浸液をフィルター用紙に含浸させる
ことを特徴とするフィルター用含浸紙の製造法。 - 【請求項2】酢酸ビニル系樹脂が共重合成分として水酸
基又はアルコキシ基含有アミド基、カルボキシル基、グ
リシジル基又はリン酸基のいずれかを有する不飽和単量
体より選ばれる少くとも一種を20重量%以下含有してな
る共重合体である特許請求の範囲第1項記載の製造法。 - 【請求項3】酢酸ビニル系樹脂、ポリグリシジルアミン
化合物及びフェノール系樹脂を含有する含浸液をフィル
ター用紙に含浸させることを特徴とするフィルター用含
浸紙の製造法。 - 【請求項4】酢酸ビニル系樹脂が共重合成分として水酸
基又はアルコキシ基含有アミド基、カルボキシル基、グ
リシジル基又はリン酸基を有する不飽和単量体より選ば
れる少くとも一種を20重量%以下含有してなる共重合体
である特許請求の範囲第3項記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63085861A JP2726916B2 (ja) | 1988-04-06 | 1988-04-06 | フィルター用含浸紙の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63085861A JP2726916B2 (ja) | 1988-04-06 | 1988-04-06 | フィルター用含浸紙の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01260097A JPH01260097A (ja) | 1989-10-17 |
JP2726916B2 true JP2726916B2 (ja) | 1998-03-11 |
Family
ID=13870664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63085861A Expired - Fee Related JP2726916B2 (ja) | 1988-04-06 | 1988-04-06 | フィルター用含浸紙の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2726916B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61239085A (ja) * | 1985-04-09 | 1986-10-24 | 日本合成化学工業株式会社 | フイルタ−用含浸紙の製造法 |
DE3544001A1 (de) * | 1985-12-13 | 1987-06-19 | Bayer Ag | Zubereitungen und verfahren zum zurichten von leder und zur textilbeschichtung |
-
1988
- 1988-04-06 JP JP63085861A patent/JP2726916B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01260097A (ja) | 1989-10-17 |
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