JP2726459B2 - ピストン・クランク機構 - Google Patents

ピストン・クランク機構

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JP2726459B2
JP2726459B2 JP63302278A JP30227888A JP2726459B2 JP 2726459 B2 JP2726459 B2 JP 2726459B2 JP 63302278 A JP63302278 A JP 63302278A JP 30227888 A JP30227888 A JP 30227888A JP 2726459 B2 JP2726459 B2 JP 2726459B2
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
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    • F02F7/0002Cylinder arrangements
    • F02F7/0019Cylinders and crankshaft not in one plane (deaxation)
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/32Engines characterised by connections between pistons and main shafts and not specific to preceding main groups
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、内燃機関、蒸気機関、往復圧縮機、プラン
ジャポンプ等に用いられるピストン・クランク機構に関
する。
(従来の技術) この種のピストン・クランク機構は、第10図に模式的
に示すようにシリンダ21′内を摺動するピストン22′と
回転運動するクランク軸28′(クランクウェブ28a′)
とをコンロッド29′を介して連結して構成されるが、同
図に示すようにシリンダ21′の中心線(ピストン22′の
ストローク中心線)lとピストン22′の中心(ピストン
ピン中心)a(a′,a″)とクランク軸28′の中心bを
結ぶ線mとが一致していた。尚、第10図において、
a′,a″はピストン22′がそれぞれ上死点(TDC)、下
死点(BDC)にあるときのピストン中心を示し、c′,
c″は同じくピストン22′がそれぞれ上死点、下死点に
あるときのクランクピン中心を示し、cはピストン22′
が下降行程、上昇行程の任意の位置にあるときのクラン
クピン中心を示す。
ところが、斬かるピストン・クランク機構を特に2サ
イクル内燃エンジンに使用した場合には、ピストンの耐
焼付き性の点で改善の余地がある。
そこで、シリンダをクランク軸に対して平行にオフセ
ットした所謂オフセットシリンダを採用する2サイクル
エンジンが提案されている(特開昭54−89115号、特公
昭56−37066号公報参照)。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記提案に係る2サイクルエンジンに
あっては、所謂の効果を得るために必要なシリンダのオ
フセット量を確保するには、シリンダをクランクケース
に対して大きく平行移動させねばならず、掃気通路が元
の位置から大きくズレることもあって、既存のエンジン
に改造を加えてオフセットシリンダを得ることが困難で
あり、又、平行移動分だけエンジンが大型化して該エン
ジンの設置スペース上も不利である。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的
とする処は、既存のものに改造を加えて容易にオフセッ
トシリンダを得ることができるとともに、大きな設置ス
ペースを必要としないピストン・クランク機構を提供す
るにある。
(課題を解決するための手段) シリンダとクランクケースを別体とし、合面部を介し
て両者を締結するとともに、シリンダ内を摺動するピス
トンと、クランクケースに軸支されてクランクケース内
で回転運動するクランク軸とをコンロッドを介して連結
して成るピストン・クランク機構において、シリンダ中
心線がピストンピン中心とクランク軸中心を結ぶ線と交
差するようにシリンダとクランクケースとの合面部にお
いて前記シリンダを所定角度傾斜させたことを特徴とす
る。
(作用) 従来のピストン・クランク機構がシリンダをクランク
軸に対して平行移動(所謂平行オフセット)させるのに
対し、本発明のものはシリンダを回転させる(所謂回転
オフセット)ものであるため、シリンダを僅かに傾斜
(回転)させるのみで所要のオフセット量が得られ、既
存のものに改造を加えて容易にオフセットシリンダを得
ることができるとともに、このようにして得られるピス
トン・クランク機構が占めるスペースは改造前の既存の
ものと殆んど変わらない。特に、本発明に係るピストン
・クランク機構を採用する2サイクルエンジンを既存の
エンジンに改造を加えることによって得る場合には、掃
気通路に殆んどズレが生じない。
(実施例) 以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1図は本発明に係るピストン・クランク機構を採用
する自動二輪車用2サイクルエンジンの破断側面図、第
2図は第1図のII−II線断面図、第3図は同2サイクル
エンジンを搭載する自動二輪車の側面図、第4図は本発
明に係るピストン・クランク機構の作用説明図である。
先ず、第3図に示す自動二輪車1の概略構成を説明す
るに、該自動二輪車1の車体前方に位置するヘッドパイ
プ2から後下方に延出するダウンチューブ3上には2サ
イクルエンジン20が搭載されている。そして、該エンジ
ン20の吸気系にはエアクリーナ4及びキャブレタ5を経
て吸気管6が接続されており、同エンジン20の排気系か
らは排気管7が導出している。尚、第3図において、8
は前輪、9は後輪、10は燃料タンク、11はシートであ
る。
ここで、前記第2サイクルエンジン20の詳細を第1図
に基づいて説明するに、同図中、21は前傾のオフセット
シリンダであり、該オフセットシリンダ21内にはピスト
ン22が摺動自在に嵌装されている。又、同シリンダ21に
は補助掃気通路23、主・副掃気通路38,39及び排気通路2
4が形成されており、これら補助掃気通路23、主・副掃
気通路38,39、排気通路24はシリンダ21内にそれぞれ掃
気ポート25,40,41、排気ポート26として開口している。
尚、排気通路24には第3図に示す排気管7が接続されて
いる。
一方、クランクケース27には紙面垂直方向に長いクラ
ンク軸28が回転自在に支承されて収納されており、該ク
ランク軸28のウェブ28aと前記ピストン22とはコンロッ
ド29を介して連結されている。即ち、該コントロッド29
の小端部はピストンピン30によってピストン22に連結さ
れ、大端部はクランクピン31によってクランクウェブ28
aに連結されている。又、クランクケース27には吸気通
路32が形成されており、該吸気通路32には第3図に示す
吸気管6が接続されている。
而して、上記オフセットシリンダ21、ピストン22、ク
ランク軸28、コンロッド29等によって本発明に係るピス
トン・クランク機構が構成されるが、本実施例において
は、オフセットシリンダ21は標準のエンジン(シリンダ
がオフセットしていない通常のエンジン)に対して図示
の角度αだけ後方(図中、右方)に回転した状態(つま
り、回転オフセットされた状態)でクランクケース27に
取り付けられている。従って、当該エンジン20において
は、オフセットシリンダ21の中心線(ピストン22のスト
ローク中心線)lがピストンピン30の中心aとクランク
軸28の中心bとを結ぶ線m点aにおいて交差している。
ところで、当該エンジン20は標準のエンジンに対して
改造を加えることによって容易に構成されるが、本実施
例においては、シリンダ21とクランクケース27の間に頂
角(オフセット角)αの楔プレート33を介設している。
つまり、第1図において、S′は標準エンジンのシリン
ダとクランクケースとの合面を、Sは当該エンジン20に
おけるオフセットシリンダ21とクランクケース27との合
面をそれぞれ示すが、これら合面S,S′は角度αをなし
て点d(合面S′と直線lとの交点)で交わっており、
実際の改造に際しては標準エンジンのクランクケース側
合面S′の図示斜線部分(図示A部分)を機械加工によ
って削り取り、反対側の図示B部分(空間部分)に該部
分と同一形状、寸法の前記楔プレート33をビス或いは溶
接により固着し、以てシリンダ21とクランクケース27と
の合面を図示のSに変更している。尚、楔プレート33を
ビスで固着する場合には、これらの下面には液体シール
が塗布される。そして、クランクケース27側に立設され
た複数本のスタッドボルト34…の各々にワッシャ35を挿
通してナット36を締め付ければ、前述のようにシリンダ
21が点dを中心に角度αだけ後方に回転したオフセット
シリンダとなる。尚、この場合、スタッドボルト34とし
て合面S′に垂直な標準エンジンのものを利用している
ため、ワッシャ35は楔形のものを使用している。勿論、
新しい合間Sに垂直となるようにスタッドボルト34に植
え変えれば、ワッシャ35として平形のものを使用し得
る。又、第1図の直線l′は標準エンジンのピストンス
トローク中心線(合間S′に垂直な線)を示す。
次に、2サイクルエンジン20の作用を標準エンジン
(第10図参照)のそれと比較しながら第4図に基づいて
説明する。尚、第4図においては第1図、第10図に示し
たと同一要素には同一符号を付している。
クランク軸28が図示矢印方向に回転しているとき、標
準エンジンと異なり、当該エンジン20においては、ピス
トン22が上死点a′から下死点a″に至る下降行程にお
えるクランク軸28の回動角Δθの方が、ピストン22が
下死点a″から上死点a′に至る上昇行程におけるクラ
ンク軸28の回転角Δθよりも大きいため(Δθ>Δ
θ)、上昇行程におけるピストン22の速度が下降行程
におけるそれよりも大きくなり、この結果、掃気ポート
25及び排気ポート26の配置を変更することなく、掃気及
び排気のタイミングを変えることができる。
又、本エンジン20においては、図示のように爆発行程
(ピストン下降行程)においてコンロッド29の中心線n
がシリンダ21の中心線(ピストンストローク中心線)l
となす角φが小さいため、燃焼圧力Pのコンロッド29
に伝えられる成分Pcosφが大きくなり、燃焼圧力Pが
より有効にクランク軸28に伝えられるとともに、ピスト
ン22に作用するスラスト力(側圧)F1=Psinφが小さ
くなる。
更に、従来の平行オフセットのピストン・クランク機
構を採用するエンジンに対して、本実施例に係るエンジ
ン20はシリンダ21を回転させる(回転オフセット)もの
であるため、シリンダ21を角度αだけ僅かに傾けただけ
で所要のオフセット量が得られ、既存の標準エンジンに
改造を加えて容易にオフセットシリンダ21を得ることが
できる。又、当該エンジン20はその形状、寸法が標準エ
ンジンのそれと殆んど変わらないため、その占めるスペ
ースも標準エンジンのそれと殆んど同じになる。
更に又、当該エンジン20においては、シリンダ21を標
準エンジンに対して角度αだけ後方へ回転させているた
め、補助掃気通路23及び主・副掃気通路38,39にズレが
生ずることがなく、これら補助掃気通路23及び主・副掃
気通路38,39の長さが標準エンジンの掃気通路長よりも
短くなって吸気効率が高くなるという効果も得られる。
第5図乃至第7図に本発明の第2実施例を示す。回転
オフセットシリンダを得るのに前記第1実施例ではクラ
ンクケース側合面に加工を施したのに対し、本実施例で
はシリンダ側合間に加工を施している。即ち、シリンダ
側合間の後半分を機械加工によって削り取り、同合面の
前半分に楔プレート33を固着している。そして、第5図
の平面図(クランクケース27′の合間の平面図)に示す
ように、標準エンジンのクランクケース27′の合間に標
準用のボルト孔34′…とオフセット用のボルト孔34…を
予め形成しておき、当該クランクケース27′は標準エン
ジン用とオフセットエンジン(オフセットシリンダを有
するエンジン)用として2つの仕様に対して容易に適用
可能としている。つまり、標準エンジンに対しては第5
図に示すように標準用のボルト孔34′…にボルト35…を
ねじ込んでシリンダ21′を固定し、オフセットエンジン
に対してはオフセット用のボルト孔34…にボルト35…を
ねじ込んでオフセットシリンダ21を固定するようにして
いる。
又、第8図に本発明の第3実施例を示す。この実施例
においてもシリンダ合面側に加工を施しているが、クラ
ンクケース27側に設けられる各スタッドボルト36をその
上部がピン37を中心に回動可能な自在ジョイントタイプ
とすれば、クランクケース27側のボルト孔加工等を要す
ることなく、標準エンジンから図示のオフセットエンジ
ンを容易に得ることができる。
尚、以上の実施例においては、クランクケース側合面
又はシリンダ側合面の一部を削り取るとともに、楔プレ
ートをクランクケース又はシリンダ側に予め固着してお
き、その後、スタッドボルトでこれを締結する例を示し
たが、楔プレートを予め固着する代わりにシリンダをク
ランクケースに締結する際にこれを同時に挟持するよう
にしてもよく、或いは第9図に示すようにシリンダ21の
鋳型を新製して傾斜した合面Sを形成しておき、シリン
ダ21が初めから所定角度だけ傾斜して取り付くようにし
てもよい。
ところで、以上は本発明に係るピストン・クランク機
構を特に自動二輪車用の2サイクルエンジンに対して適
用した例について述べたが、本発明に係るピストン・ク
ランク機構はその他4サイクルエンジン、ディーゼルエ
ンジン等の内燃機関、蒸気機関、往復圧縮機、プランジ
ャポンプ等に対して適用可能であり、適用される機関等
におけるシリンダの配列も並列、直列、V型、水平対向
等任意である。
(発明の効果) 以上の説明で明らかな如く本発明によれば、ピストン
・クランク機構において、シリンダ中心線がピストンピ
ン中心とクランク軸中心を結ぶ線と交差するようにシリ
ンダとクランクケースとの合面部においてシリンダを所
定角度傾斜させるようにしたため、既存のものに改造を
加えて容易にオフセットシリンダを得ることができると
ともに、大きな設置スペースを必要としないピストン・
クランク機構を得ることができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るピストン・クランク機構を採用す
る自動二輪車用2サイクルエンジンの破断側面図、第2
図は第1図のII−II線断面図、第3図は同2サイクルエ
ンジンを搭載する自動二輪車の側面図、第4図は本発明
に係るピストン・クランク機構の作用説明図、第5図は
クランクケースの合面の平面図、第6図は標準エンジン
のシリンダ部の側面図、第7図はオフセットエンジンの
シリンダ部の側面図、第8図、第9図は変更実施例に係
る2サイクルエンジンの一部破断側面図、第10図は従来
のピストン・クランク機構の模式図である。 21……オフセットシリンダ、22……ピストン、28……ク
ランク軸、29……コンロッド、l……シリンダ中心線
(ピストンストローク中心線)、m……ピストン中心と
クランク軸中心を結ぶ線。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダとクランクケースを別体とし、合
    面部を介して両者を締結するとともに、シリンダ内を摺
    動するピストンと、クランクケースに軸支されてクラン
    クケース内で回転運動するクランク軸とをコンロッドを
    介して連結して成るピストン・クランク機構において、 シリンダ中心線がピストンピン中心とクランク軸中心を
    結ぶ線と交差するようにシリンダとクランクケースとの
    合面部において前記シリンダを所定角度傾斜させたこと
    を特徴とするピストン・クランク機構。
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