JP2725806B2 - 強誘電性高分子光記録媒体 - Google Patents

強誘電性高分子光記録媒体

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JP2725806B2 JP63273244A JP27324488A JP2725806B2 JP 2725806 B2 JP2725806 B2 JP 2725806B2 JP 63273244 A JP63273244 A JP 63273244A JP 27324488 A JP27324488 A JP 27324488A JP 2725806 B2 JP2725806 B2 JP 2725806B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、強誘電性高分子材料の焦電性を利用した光
記録媒体に関し、光メモリー、光センサー、焦電センサ
ー、ディスプレイ等に利用できるものである。
[従来技術] 強誘電性高分子材料を用いた記録媒体は既に種々の文
献及び公報等によって開示されているが、その記録方式
は具体的には以下に挙げる3種類に分類することができ
る。
まず第1の方式としては特開昭59−215096、59−2150
97、61−105792に開示されているように交差型電極等に
より任意の部分に電界を印加して分極処理を施すことに
よって情報の記録を行った後に光ビームを照射して焦電
電流の発生の有無によって情報を再生しようとする方式
である。
また第2の方式としては同じく特開昭59−215096、59
−215097等に開示されているように、あらかじめ分極処
理を施した試料中の任意の部分の分極を脱分極せしめる
ことによって情報の記録を行ない、第1方式と同様に記
録時よりも弱い光ビームを照射した時の焦電電流の有無
で情報を再生しようという方式である。ただしこの方式
による再生時の応答は第1方式と異なり、該焦電電流が
発生しない部分が記録されたビットとなる。
さらに第3の方式としてはIEEE Trans.Electr.Ins.El
-21,539,(1986)や高分子加工35,418,(1986)等に開
示されているように強誘電体が交流電界印加時に現す誘
電ヒステリシス曲線の抗電界が一定温度の上昇に伴って
減少する性質を利用して、あらかじめ分極処理を施した
試料に対して室温ではそん分極が反転しない程度の弱い
逆電界を印加しながら当該試料中の任意の部分に対して
光ビームを照射して該光照射部の温度をキュリー点近傍
まで上昇させて当該光照射部の分極を反転せしめること
によって情報を記録し、さらに記録時よりも弱い光ビー
ムを照射した場合の焦電電流の位相の差(正負)によっ
て記録された情報を再生する方式である。
上記3つの方式を比較すると、室温時の残留分極量Pr
として表すとして、その再生信号である焦電電流の大き
さを分極量の変化に換算すると、第1方式及び第2方式
では最大Prであるのに対して、第3方式では最大2Prに
相当する電流が観測される。また第1方式では記録密度
を向上するために電極の極微細加工を必要としてコスト
的に不利であり、第2方式では情報の消去が全面消去に
なるために可逆光メモリーとして使用上大きな欠点を有
するため、第3方式が最も望ましいと考えられる。
しかし、上記第3方式を採用した場合の試料の最適な
構成は確立されておらず、特にこの方式は照射される光
による熱記録、熱再生方式であるため照射光に対するそ
の吸収効率は重要な特性となるが、現状では強誘電性高
分子(特にビニリデン系重合体…以下PVD重合体と略
す)単独膜から成る記録層を有する従来の光記録媒体で
は光透過性が高いために感度が低く、高出力のレーザー
を使用せねばならないために、実用性及び生産性の面で
問題があった。
また特開昭63−46638に開示されているように強誘電
性高分子光記録媒体中に半導体レーザー光波長付近に吸
収を有する色素を分散した発明が提案されているが、当
該公報中に開示されているような一般的な色素を用いて
上記第3方式による記録を行なった場合は記録時の色素
は高熱と高電圧という過酷な環境下にさらされることに
なり、反復して使用することによって結果として色素分
子の解離、分解等による褪色現象が生じ、光記録媒体の
実用化までには至らなかった。
さらにいずれの方式にせよ、強誘電性高分子材料の焦
電性を利用するためには、記録過程、消去過程で高電界
を印加必要がある。従って記録層中に電荷を通し易い不
純物、層欠陥などが存在すると電極及び記録層が放電に
より破損するという欠点を有している。これらの不純物
とか、膜欠陥を皆無にすることは技術的困難、および製
造原価が増大のために難しく、現実的でない。さらに焦
電性を利用する方式においては電極は不可欠である。そ
して、一般に電極材料は記録材料に比べて熱伝導率が大
きいので、電極−記録層界面において熱拡散を大きく
し、記録密度の点で不利な構成である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、電界印加による放電破壊をなくし、記録密
度を高め、記録感度の高い光記録媒体を提供しようとす
るものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは強誘電性高分子の焦電性を利用した方式
の記録媒体について鋭意検討し、強誘電性高分子から成
る記録層と電極との間に絶縁層を設けることにより、本
方式の潜在的にかかえている問題点を解決することを見
出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の構成は、光照射によって加熱され
た部分が選択的に外部から印加された逆電界によって分
極反転する性質を利用して情報を記録する強誘電性高分
子光記録媒体において、強誘電性高分子材料と染料とを
含む、上記光記録媒体の記録層と電極層との間に、絶縁
層を設けた強誘電性高分子光記録媒体である。
図面を参照して本発明の一例を具体的に説明すると、
基板1の上に順次下部電極2、記録層3、絶縁層4およ
び上部電極5を形成したものである。
上記絶縁層4は下部電極2と記録層3の間に設けても
よく、更に、記録層3とそれぞれ下部電極2および上部
電極5との各間に設けてもよい。また更に、上部電極の
上に保存性向上のために保護層を設けてもよい。
記録は上記電極側、または基板側の何れからでも可能
であるが、記録側(光照射側)は透明であることが好ま
しい。
本発明の絶縁層に使用する材料としては、熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化樹脂
等の有機材料、金属酸化物、金属硫化物等の無機材料が
使用できる。例えばポリエステル樹脂、アクリル樹脂、
塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン樹脂、ブチラー
ル樹脂、アミド樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル、ポリ
カーボネート、ポリビニルピロリドン、シリコン樹脂、
ポリビニルアルコール、ポリエーテル、繊維素系樹脂、
ポリイミド、ポリビニルカルバゾール、エポキシ樹脂、
ポリアクリロニトリル、テルペン樹脂、フェノキシ樹脂
等のホモポリマー及びそれらのコポリマー、カゼイン、
ゼラチン等の天然物及び酸化亜鉛、酸化スズ、酸化イン
ジウム、硫化亜鉛等が使用できる。なお無機材料は樹脂
中に分散された状態で使用してもよい。さらにテトラメ
チルスズ、トリチルインジウム等の有機金属化合物の使
用も可能である。
絶縁層を形成する方法としては、スプレー法、スピナ
ー法、ディッピング法、ブレード法等のウェットプロセ
ス、蒸着、CVD等のドライプロセスが可能である。
次に本発明の記録層について説明する。本発明の記録
層は強誘電性高分子材料と半導体レーザー光を効率良く
吸収する染料から成っている。そのような染料としては
静電的にニュートラルな染料が好ましい。静電的にニュ
ートラルな染料としてはフタロシアニンフタロシアニ
ン、ナフタロシアニン類、ベンゼンジチオール類、ナフ
トキノン類、アントラキノン類、その他の化合物等が挙
げられる。
例えば、フタロシアニン類について具体的に説明する
と、下記一般式で示すものがある。
ただし、 M:スズ、鉛、チタン、バナジウム、インジウム等、 R:アルキル基、アルコキシル基、ハロゲン等である。
上記包接金属Mとして、スズ、鉛、チタン、バナジウ
ム、インジウム等の金属およびこれ等の化合物などを用
いるとその吸収波長域を長波長側にシフトすることがで
きる。
置換基Rは、このフタロシアニン系色素の溶解性を向
上させるために導入する末端基である。
これらの色素は下記に示すように、ポリスチレン、ア
クリル樹脂およびポリビニルアミン等の側鎖に結合させ
たものであってもよい。
ナフタロシアニンについて説明すると、 下記一般式で示される。
式中、R1〜R4は同一又は異なり、直鎖または分岐アル
キル基またはハロゲン、 nは同一または異なり、0〜6の整数、 X1およびX2は同一又は異なり、−R、−Ar、−OR、−
OAr、−OSi(R)3、−OSi(OR)3、−OSi(OAr)3より
なる群から選択した基(ただしRはC1〜C22はの直鎖ま
たは分岐アルキル基、Arはフェニル基、置換フェニル
基、ベンジル基及び置換ベンジル基よりなる群から選択
した基である)を示す。
これらのナフタロシアニン化合物はジャーナル・オブ
・アメリカン・ケミカル・ソサイアティ−(J.Am.Chem.
Soc)1984年106巻、P.7404〜7410に記載される公知の方
法で合成できる。
強誘電性高分子材料には種々の化合物が報告されてい
るが、本記録媒体においては強誘電性を有しかつ誘電ヒ
ステリシス測定で矩形を示すようなものが望ましく、例
えばポリ弗化ビニリデン、弗化ビニリデン及び三弗化エ
チレン共重合体、弗化ビニリデン及び四弗化エチレン共
重合体、弗化ビニリデン及び弗化ビニル共重合体、弗化
ビニリデン、四弗化エチレン及び六弗化プロピレン三成
分共重合体、ポリシアン化ビニリデン、シアン化ビニリ
デン及び酢酸ビニル共重合体等が挙げられるが、この中
でも弗化ビニリデン及び三弗化エチレン共重合体[以下
P(VDF−TrFE)と略す]が最も好ましい。
記録層を形成する方法としては、スプレー法、ディッ
ピング法、ブレード法、スピナー法等の溶液塗布法が好
ましい。
本発明の強誘電性高分子記録媒体が光メモリーとして
機能するためには記録層を挾む電極の少なくとも一方が
照射光に対して透明であることが必要である。透明電極
としてはスズをドープした酸化インジウム(ITO)、酸
化スズ、酸化亜鉛等の蒸着、スパッタリング膜等が挙げ
られ、さらに金、白金、銀、銅、アルミニウム、ニッケ
ル、クロム、ゲルマニウム、スズ等の各種金属の蒸着、
スパッタリング膜が電極として使用できるが、本発明は
特にこれらに限定されるものではない。
また基板材料としては、ポリエチレン、ポリエチレン
テレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリビニ
ルアセテート、ポリイミド、ポリオレフィン、アクリル
樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の各種プラスチ
ック、ガラス、石英板、セラミックなどが好適である
が、本発明は特にこれらに限定されるものではない。
またキズ、ホコリ、汚れ等から上部電極を保護するた
め、ならびに、記録層の保存安定性の向上等を目的とし
て、各種高分子材料やシランカップリング剤等からなる
保護層を上記電極の上に設けても良い。
以下、実施例によって、本発明を具体的に説明する。
[実施例] P(VDF−TrFE)のジメチルホルムアミド(DMF)溶液
中に酸化バナジウムを包接する可溶性フタロシアニン色
素を、P(VDF−TrFE)に対して3重量%溶解し、1.2mm
厚のITO蒸着ガラス基板上にスピンコート法により乾燥
後の膜厚が2μmになる様に塗布し、140℃で1時間ア
ニール処理して記録層を形成した。
次にポリアミド樹脂(CM−8000(株)東レ製)のエチ
ルアルコール溶液を該記録層上にスピンコート法にて乾
燥後の膜厚が0.2μmになる様に塗布した絶縁層を形成
した。
次に該絶縁層上に上部電極としてアルミニウムを蒸着
し、上部電極−絶縁層−記録層−下部電極−基板で構成
される光記録媒体を作製した。次に電極間に220Vの電圧
を印加しポーリング処理を施し、さらに50Vの逆電界を
印加しながら半導体レーザー(以下LDと略す)を5μm
φに絞り、照射光強度12mWで下部電極側から照射し情報
を記録した。
次いでLD光強度を0.2mWにし10kHzでチョッピングしな
がら再度記録層にLD光を照射して電極間に生じる焦電電
流を計測して情報の読み出しを行うことによりメモリー
特性を評価した。S/N比は約40dBで、C/N比は約55dBに達
することが判明した。また記録スポット径は約6μmφ
であり、熱拡散も小さいことが判明した。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の強誘電性高分子光記録
媒体は放電破壊を起さず、かつ、記録密度および記録感
度が高い。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の強誘電性高分子光記録媒体の構成の一例
を示す断面の模式図である。 1…基板、2…下部電極、3…記録層、4…絶縁層、5
…上部電極。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光照射によって加熱された部分が選択的に
    外部から印加された逆電界によって分極反転する性質を
    利用して情報を記録する強誘電性高分子光記録媒体にお
    いて、強誘電性高分子材料と染料とを含む、上記光記録
    媒体の記録層と電極層との間に、絶縁層を設けたことを
    特徴とする強誘電性高分子光記録媒体。
JP63273244A 1988-06-15 1988-10-31 強誘電性高分子光記録媒体 Expired - Lifetime JP2725806B2 (ja)

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