JP2723580B2 - 部材の位置定め装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 従来技術 本発明は請求項１の上位概念に示された装置を前提と
する。一般的に公知の技術による位置定め装置において
は、機械的な端部ストッパを端部スイッチにより検出し
ている。ストッパに達すると、位置定め装置が、または
位置定めされるべき部材が、端部スイッチを作動し、こ
の端部スイッチにより位置定め駆動装置が停止される。
端部スイッチは精確に調整される必要がある。何故なら
ば、不正確で誤りのある端部ストッパは、一方では位置
定め装置の損傷を、他方では位置定め駆動装置の過負荷
を生ぜさせるおそれがあるからである。社誌“Silicon
general,linear integrated circuits,Spannungsregler
mit Applikationen"、Produktauswahl 1982/83、Astro
nik社、Winzererstr.47d、8000Muenchen40、111〜118頁
に、直流モータをパルス幅変調で制御する集積回路が示
されている。この回路は、位置定め装置−駆動モータの
制御のために適している。制御回路により、ドライバ回
路を介して投入接続される電気モータは、伝動装置を介
して、位置定めされるべき部材ならびに位置実際値発信
器と結合されている。位置目標値と位置実際値との間の
差に依存して、電気モータは、この調整偏差が設定可能
な値を下回るまで、投入接続されている。この制御回路
は“シャットダウン”と称される端子を有し、この端子
を介して、ドライバ回路ないしは電気モータが遮断可能
である。

発明の利点 本発明の装置は、機械的なストッパを検出するための
端部スイッチが必要とされない、という利点を有する。
従来使用された端部スイッチの著しく高価な調整装置が
省略される。電気モータの制御回路は制御入力側を有
し、この入力側に、位置発信器から送出される位置実際
値に依存して信号が供給される。この信号によって、駆
動モータをその所定の位置実際値において、例えば遮断
するか又はモータの回転方向を変化するかができる。

従属請求項に示された構成により請求項１に示された
装置の有利な構成が可能となる。

特に有利な構成として、制御入力側に信号を、少くと
も１つの所定の位置端部値に依存して供給することであ
る。第１のおよび第２の位置端部値を前もって設定する
ことにより、両方の機械的ストッパが検出される。スト
ッパに相応する位置端部値に達すると、駆動モータが遮
断される。本発明の装置の著しく有利な構成において
は、ドライバ回路ないしは駆動モータを、その位置端部
値に達した場合に次のように阻止する、即ち位置調整用
のモータの回転方向を、達した位置端部値方向への回転
は阻止して、その反対方向へは阻止しないようにする。
このため、達した位置端部値から、逆の方向へ遠ざかる
ことができる。

本発明の装置においては、位置発信器から送出される
位置実際値信号は、所定の閾値を有する比較器へ供給さ
れる。この比較器は、閾値に達すると、遮断信号を制御
回路の少くとも１つの制御入力側へ送出する。本発明の
装置の第２実施例においては、第１のおよび第２の閾値
を有する１つの比較器が設けられており、この比較器
は、閾値を上回わるか乃至は下回わるかすると、その都
度に遮断信号を制御回路へ送出する。第３の実施例にお
いては、それぞれの所定の閾値を有する２つの別個の比
較器が設けられており、これらの比較器は、閾値を上回
わるか乃至は下回わるかすると、その都度に遮断信号を
制御回路へ送出し、この制御信号により、電気モータの
一方のまたは他方の回転方向が阻止される。

本発明の装置の一層の詳細および有利な構成は、以下
の説明と関連づけたその他の従属請求項に示されてい
る。

図面 図面は本発明による位置定め装置の回路図を示す。

10で電気モータを示す。この電気モータは、伝動装置
11を介して、位置定めされるべき部材12ならびに位置実
際値発信器13に結合されている。

位置定めされるべき部材12は、第１のおよび第２の機
械的ストッパの間で位置定めされる。電気モータ10は、
モータ駆動回路20を介して、図示されていない電圧源の
第１および第２端子21,22と接続される。駆動回路の入
力線路23,24における信号に依存して、第１のモータ端
子25が、第１のスイッチ26を介して、第１の電源端子21
へ接続され、第２のモータ端子27が、第２のスイッチ28
を介して、第２の電圧源端子22と接続されるか、又は、
第１のモータ端子25が、第３スイッチ29を介して、第２
の電圧源端子22と接続され、第２のモータ端子27が、第
４スイッチ30を介して、第１電圧源端子21と接続され
る。４つのスイッチ26,28,29,30は、例えばスイッチン
グトランジスタとして実施されている。この実施例にお
いては、相補的なトランジスタが用いられており、この
場合、駆動回路20は、ただ２つの駆動回路入力線路23,2
4を介して制御される。図示されていない別の実施例に
おいては、駆動回路20は、同じ導電型の４つのトランジ
スタ26,28,29,30により実施可能であり、この場合は４
つの駆動回路入力線路が必要とされる。

制御回路31は、駆動回路入力線路23,24において信号
を発生する。この制御回路31は、少なくとも入力線路32
ならびに第１および第２の制御入力側33,34を有する。
制御回路31は、入力線路32を介して供給される信号に依
存して、駆動回路20に対する制御パルスを発生する。こ
の入力信号は、例えば、位置目標値と位置実際値との差
から形成される調整偏差信号である。

位置実際値発信器13は、例えばポテンショメータとし
て実施されており、その固定端子40,41は、安定化され
た電圧を有する電圧源へ接続されている。位置発信器13
の可動の中間タップ42に、位置実際値の尺度を表わす電
圧が現われる。この電圧は、第１のおよび第２の比較器
43,44ならびに線路45を介して図示されていない回路部
分へ供給される。比較器43,44は、それぞれ設定装置46,
47によって前もって設定される閾値を有する。この閾値
を上回わると、比較器43,44が、信号を、第１のまたは
第２の制御線路33,34へ送出する。比較器43,44と制御線
路33,34との間に、それぞれ信号遅延装置48,49が設けら
れている。これらの信号遅延装置48,49は、ダイオード5
0,51を介して制御線路33,34と接続されている。信号遅
延装置48,49は、例えば抵抗52,54およびコンデンサ53,5
5を有するRC低域通過フィルタとして実施されている。

制御線路33,34は光学的および／または音響的表示装
置56と接続されている。この表示装置は制御線路33,34
における信号を表示する。

本発明の装置を前述の回路装置を用いて説明する：位
置発信器13から送出された位置実際値信号は、比較器4
3,44において所定の閾値と比較される。例えば、閾値
は、位置定めされるべき部材12のための機械的ストッパ
14,15に応じて選定される。例えば、第１のストッパ14
に達すると、第１比較器43が、時間遅延装置48およびダ
イオード50を介して、遮断信号を制御回路31の入力線路
34へ送出する。これにもとづいて、部材12の位置調整を
行なう電気モータ10の、第１ストッパ14の方向への回転
方向が阻止され、他方で、反対の回転方向への電気モー
タの投入接続が、以後は可能となる。時間遅延装置48
は、第１ストッパ14に達すると直ちに電気モータ10が遮
断されるのではなく所定の短い時間中はまだ回転するよ
うに、動作する。これにより、特別な適用の際に、位置
定めされるべき部材12が所定の力で機械的ストッパ14へ
押圧される、という利点が得られる。この押圧力が必要
とされない特別な適用の際は、これらの時間遅延装置48
は省略できる。ダイオード50により、遮断信号が与えら
れない時に、制御線路34に加わる信号と遅延装置48に現
われる信号との間の減結合が保証される。第２の比較器
44のスイッチング閾値は、位置定めされるべき部材12が
第２の機械的ストッパ15に達した時に遮断信号が送出さ
れるように、調整されている。この場合も、時間遅延装
置49は、第２ストッパ15に部材12の押圧力を作用させ
る。

所定の適用の際は、一方のまたは両方の所定の位置の
実際値に達したことを、光学的におよび／または音響的
に表示することが所望される。この目的で、制御線路3
3,34に接続された表示装置56が設けられている。１つの
閾値または両方の閾値のうちの１つに達したことによ
り、例えば位置実際値発信器13または伝動装置11のエラ
ーが信号化される。

本発明の装置の別の実施例においては、１つの所定の
閾値を有する比較器43または44が、１つだけ設けられて
いる。この一層簡単な実施例は、位置定めされるべき部
材12に対する１つの所定の位置限界値の監視に適してい
る。

別の実施例においては、両方の比較器43,44ではな
く、２つの異なる所定の閾値を有する１つの比較器が設
けられている。２つの比較器43,44を有する実施例とは
異なり、１つの比較器が、両方の閾値の一方を上回った
場合に、１つの出力側だけに遮断信号を発生する。この
遮断信号は、制御回路31へ制御線路33または34を介して
供給される。１つの比較器を有する本発明のこれらの両
方の実施例の場合、所定の閾値に達すると、電気モータ
は遮断され、この回路に対する制御が行なわれなけれ
ば、再び投入接続されない。そのため、このさらに簡単
な実施例は、例えば表示装置56と関連づけて、本発明の
位置装置のエラーに対する機能監視に適している。

比較器43,44ならびに時間遅延装置48,49は、アナログ
技術でもディジタル技術でも実施できる。後者の場合に
は、この位置実際値発信器13から送出される信号がアナ
ログ・ディジタル変換器へ供給される。その出力信号
は、ディジタル計算回路において前述のように所定の値
と比較されて、さらにこの比較演算に依存して時間的に
遅延されて制御線路33,34へ送出される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フエーリンガー，クラウス ドイツ連邦共和国 Ｄ‐7502 マルシユ ベルリーナー シユトラーセ 10 (56)参考文献 特開 昭58−4024（ＪＰ，Ａ) 米国特許4250441（ＵＳ，Ａ)

Claims (6)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ドライバ回路（20）によって制御される電
   動式駆動装置の位置実際値発信器（42）を少なくとも１
   つ用いて部材（12）を位置定めする装置であって、 前記電動式駆動装置のモータ（10）は、前記ドライバ回
   路（20）の制御信号に依存して、一方のまたは他方の回
   転方向へ投入接続され、 前記ドライバ回路（20）の制御信号は、制御回路（31）
   によって位置目標値に依存して形成され、 前記制御回路（31）は、前記ドライバ回路を遮断するた
   めの乃至はモータ（10）を遮断するための少くとも１つ
   の制御入力側（33、34）を有する、部材を位置定めする
   装置において、 位置実際値が、位置定めされるべき部材（12）の機械的
   ストッパ（14,15）に相応する時に、制御入力側（33,3
   4）に信号が時間的に遅延されて供給され、 前記制御回路（31）に供給される信号が、反対の方向へ
   の回転は阻止しないが、到達したストッパ（14,15）の
   方向の位置調整に対してはモータ（10）の回転方向を阻
   止するように、ドライバ回路（20）を遮断することを特
   徴とする、部材を位置定めする装置。
2. 【請求項２】少なくとも１つの比較器（43,44）を有
   し、該比較器は、位置実際値発信器（13）から送出され
   る位置実際値を少なくとも１つの所定の閾値（46,47）
   と比較して、少なくとも１つの該閾値（46,47）を越え
   た場合には、遮断信号を時間遅延装置（48,49）を介し
   て制御回路（31）の少なくとも１つの制御入力側（33,3
   4）へ送出し、前記遮断信号によりモータ（10）の一方
   のまたは他方の方向の回転が阻止される、請求項１記載
   の装置。
3. 【請求項３】ポテンショメータとして形成された位置実
   際値発信器（13）を有する、請求項１又は２記載の装
   置。
4. 【請求項４】時間遅延装置（48,49）のためのRC低域通
   過フィルタ（52,53,54,55）を有する、請求項２記載の
   装置。
5. 【請求項５】制御入力側（33,34）への線路の中に設け
   られている減結合ダイオード（50,51）を有する、請求
   項２〜４のうちの１項記載の装置。
6. 【請求項６】光学的および／または音響的表示装置（5
   6）を有し、該表示装置が、制御入力側（33,34）に加え
   られる、駆動回路（20）に対する乃至はモータ（10）に
   対する遮断信号を表示信号化する、請求項２〜５のうち
   の１項記載の装置。