JP2721903B2 - 液晶表示パネル製造用の貼着型積層シート - Google Patents

液晶表示パネル製造用の貼着型積層シート

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、液晶表示パネル製造用に好適な貼着型積層
シート、さらに詳しくは、基材シート/接着剤層/剥離
性シートの層構成を有する貼着型積層シートに関するも
のである。
従来の技術 液晶表示パネルは、基本的には、液晶セルの両側に偏
光板を配置した構成を有する。
液晶表示パネル: 偏光板‖液晶セル‖偏光板 このうち液晶セルは、透明の電極層を形成した2枚の
基板をスペーサを介して対向配置し、両基板の間に液晶
を封入すると共に、周縁をエポキシ系接着剤などの接着
剤で完全にシールした構成を有する。(透明電極上には
配向膜を形成するが、説明を省略する。) 液晶セル: 液晶セル基板‖液晶‖液晶セル基板 上記液晶セル基板としては、従来は専らガラス板が用
いられていたが、最近では基板のプラスチック化が進ん
でいる。
上記偏光板としては、偏光素膜の両側に保護シートと
しての透明性シートを積層したものが用いられている。
偏光板: 透明性シート‖偏光素膜‖透明性シート 偏光板の液晶セル基板への接着積層は接着剤を用いて
なされるが、上記層構成の偏光板の片面に粘着剤層を介
して剥離性シートを被覆した粘着剤層付き偏光板も普及
しており、後者の場合には、粘着剤層付き偏光板から剥
離性シートを剥離除去し、その粘着剤層の面を液晶セル
の両面に当接して圧着する。
また、液晶セル基板自体に偏光素膜を組み込んだ偏光
機能を有する液晶セル基板も開発途上にある。
発明が解決しようとする課題 上記層構成の偏光板を接着剤により液晶セル基板に接
着積層する方法にあっては、透明性シート(通常ポリカ
ーボネートシート等が用いられる)が耐溶剤性を有しな
いため、接着剤中に含まれる溶剤により透明性シートが
冒されるおそれがある。また、接着剤で積層する方法は
完全接着までに時間がかかり、生産性の点で不利であ
る。
これに対し、粘着剤層付き偏光板は、単に剥離性シー
トを剥離するだけで液晶セルへの貼着ができるので有利
であるが、粘着剤層形成時の溶剤により表面が冒される
ことがある上、液晶セルに粘着後、熱によって粘着剤層
に気泡を生じたり、デラミネーションを生じたりするこ
とを免かれず、液晶表示パネルの寿命、信頼性を低下さ
せる要因となっている。
液晶セル基板自体に偏光素膜を組み込んだ偏光機能を
有する液晶セル基板にあっても、基材シールがポリカー
ボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリーレンエス
テル、アモルファスポリオレフィンなど耐溶剤性を有し
ない樹脂シートであるときは、その基材シートに偏光素
膜を接着積層するときに用いる接着剤中の溶剤により基
材シートが冒され、基材シートの光学特性が低下すると
いう問題点がある。
本発明は、基材シート/接着剤層/剥離性シートの層
構成を有する粘着型の積層シートにつき研究を重ねる中
で、その接着剤層を改良することにより、上記のような
問題点を一挙に解決しようとするものである。
課題を解決するための手段 本発明の液晶表示パネル製造用の貼着型積層シート
は、耐溶剤性を有しない樹脂の単層シートあるいは該樹
脂の層を外層に有する複層のシートからなるレターデー
ション値30nm以下の基材シート(1)の前記樹脂層側
に、アルコール可溶性紫外線硬化型接着剤層(2a)また
は水系熱硬化型接着剤層(2b)からなる接着剤層(2)
が積層され、さらに該接着剤層(2)上に剥離性シート
(3)が積層された構成を有するものである。
以下本発明を詳細に説明する。
基材シート(1) 基材シート(1)としては、耐溶剤性を有しない樹脂
の単層シートあるいは該樹脂の層を外層に有する複層の
シートが用いられ、液晶表示パネル用という使用目的か
ら、そのレターデーション値は30nm以下であることが要
求される。
耐溶剤性を有しない樹脂の代表的なものとしては、ポ
リカーボネート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、
ポリアリーレンエステル系樹脂、アモルファスポリオレ
フィンがあげられる。
液晶表示パネルの偏光板製造用には、基材シート
(1)として、上述の樹脂の単層シートを用いることが
多い。
液晶セル基板製造用、あるいは液晶セル基板自体に偏
光素膜を組み込んだ偏光機能を有する液晶セル基板製造
用には、基材シート(1)としては種々の層構成の複層
シートが用いられ、特に本発明者らが開発した次の層構
成の複層シートが重要である。
「ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹
脂、ポリアリーレンエステル系樹脂およびアモルファス
ポリオレフィンよりなる群から選ばれたレターデーショ
ン値30nm以下の樹脂シート(1a)/水系アンカーコーテ
ィング層(1b)/耐透気性合成樹脂層(1c)/フェノキ
シエーテル系架橋重合体層(1d)」 この場合、ITO等の透明電極(4)は、フェノキシエ
ーテル系架橋重合体層(1d)上に設けることになる。
ここで水系アンカーコーティング層(1b)としては、
後述の水系熱硬化型接着剤層(2b)と同じ層が用いられ
る。
耐透気性合成樹脂層(1c)としては、酸素透過率(AS
TM D−1434−75に準じて測定)が30cc/24hr・atm以下、
好ましくは20cc/24hr・atm以下の層、殊に、アクリロニ
トリル成分、ビニルアルコール成分またはハロゲン化ビ
ニリデン成分を50モル%以上含有し、かつ後述の架橋重
合体層(1d)との反応基を含有する重合体から形成され
た層があげられる。これらの中では、ポリビニルアルコ
ールまたはその共重合変性物あるいはグラフト物、エチ
レン含量が15〜50モル%のエチレン−ビニルアルコール
共重合体あるいはそのグラフト物などOH基を有するボリ
マーが重要である。このような耐透気性合成樹脂層(1
c)を後述のフェノキシエーテル系架橋重合体層(1d)
と隣接させると、両層間に接着剤層を設けなくても、後
者の硬化に用いた硬化剤により同時に前者との密着が図
られるので有利であり、また両層の積層により、後者の
脆さは前者によりカバーされ、前者の透湿性は後者によ
りカバーされる。
フェノキシエーテル系架橋重合体層(1d)としては、
下記の一般式で示されるフェノキシエーテル系重合体と
架橋剤との組成物から形成される層を言う。
(式中、R1〜R6はそれぞれ水素、炭素数1〜3の低級ア
ルキル基またはBr、R7は炭素数2〜4のアルキレン基、
mは0〜3の整数、nは20〜300の整数をそれぞれ意味
する。) 架橋剤としては、活性水素との反応活性の高い基、た
とえばイソシアネート基、カルボキシル基における反応
性誘導基(たとえばハライド、活性アミド、活性エステ
ル、酸無水物等)、メルカプト基などを2以上有する化
合物が用いられ、特にポリイソシアネート基が重要であ
る。
上述の(1a)/(1b)/(1c)/(1d)の層構成に限
らず、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテルスルホン
系樹脂、ポリアリーレンエステル系樹脂またはアモルフ
ァスポリオレフィンのシートを外層とするものであれ
ば、基材シート(1)として用いることができる。
接着剤層(2) 接着剤層(2)は、以下に述べるアルコール可溶性紫
外線硬化型接着剤層(2a)または水系熱硬化型接着剤層
(2b)で構成する。
接着剤層(2)の厚さに特に限定はないが、乾燥基準
で1〜50μm、殊に3〜25μmに設定することが多い。
<アルコール可溶性紫外線硬化型接着剤層(2a)> アルコール可溶性紫外線硬化型接着剤層(2a)におけ
る紫外線硬化型接着剤としては、たとえば、 非官能性ポリマーと多官能性または/および単官能性
モノマー、 官能性プレポリマー、 官能性プレポリマーと多官能性または/および単官能
性モノマー、 官能性プレポリマーと非官能性ポリマーと多官能性ま
たは/および単官能性モノマー、 官能性プレポリマーと非官能性ポリマー、 の組み合せに、重合開始剤を配合し、さらに必要に応じ
添加剤を配合した組成物のアルコール溶液が用いられ
る。
ここで非官能性ポリマーとしては、ウレタン系ポリマ
ー、アミド系ポリマー、アクリル系ポリマー、ポリエス
テル系ポリマーなどが例示される。
官能性プレポリマーとしては、エポキシアクリレー
ト、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレー
ト、ポリエーテルアクリレート、アクリレートアルキッ
ド、メラミンアクリレート、不飽和ポリエステル、エポ
キシ樹脂などが例示され、このうちウレタンアクリレー
トは、ヒドロキシル基を有するアクリル系モノマーまた
はこれとヒドロキシル基を有する化合物にポリイソシア
ネートを反応させる方法、グリコールとポリイソシアネ
ートとを反応させて得られるポリウレタンにヒドロキシ
ル基含有アクリル系モノマーを反応させる方法などによ
り製造できる。
多官能性モノマーの例としては、エチレングリコール
ジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、プロピレングリコール
ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレー
ト、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプ
ロピレングリコールジアクリレート、ブチレングリコー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメ
チロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等があげら
れ、対応するメタクリレートも同様に用いられる。その
ほか、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、
ジアリルマレエート、ジアリルアジペート、ジアリルジ
グリコレート、トリアリルシアヌレート、ジエチレング
リコールビスアリルカーボネート等のアリル系モノマ
ー、N,N′−メチレンビスアクリルアミド、ヘキサメチ
レンビスアクリルアミド等のアミド系モノマーなども用
いることができる。
重合開始剤としては、従来より用いられている種々の
重合開始剤が用いられる。
添加剤としては、熱重合禁止剤、接着性付与剤、チク
ソ性付与剤、フィラーなどがあげられる。
上述の各成分よりなる組成物のアルコール溶液を調製
するのに用いるアルコールとしては、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノー
ルなどがあげられる。
上に述べたアルコール可溶性紫外線硬化型接着剤の中
では、ウレタンアクリレート系の一液型紫外線硬化型接
着剤であって、イソプロパノールを溶媒とするものが最
も好ましく、市販品としては、武田薬品工業株式会社製
のタケライトUV−500がある。
<水系熱硬化型接着剤層(2b)> 水系熱硬化型接着剤層(2b)としては、エステル結
合、アミド結合、ウレタン結合およびエーテル結合より
なる群から選ばれた少なくとも1種の結合基により高分
子化した高分子であって、自身を水性媒体中に溶解また
は分散させるに足る量の親水基を分子内に有する高分子
と硬化剤とからなる組成物から形成した層を言う。水性
媒体としては、水のほか、水とアルコールとの混合溶剤
があげられ、親水基としては、スルホン酸金属塩基、カ
ルボキシル基、第1級アミン基、第2級アミン基、第3
級アミン基、第4アンモニウム基などがあげられる。親
水基を分子内に有する高分子の代表例としては、上述の
親水基を有するポリエステル樹脂、上述の親水基を有す
るポリアミド樹脂、上述の親水基を有するポリウレタン
樹脂、上述の親水基を有するポリエステルウレタン樹
脂、ポリエチレンとポリアクリル酸と変性デンプンとの
混合物からなるイオン高分子錯体などがあげられる。な
お高分子とは、オリゴマーまたはプレポリマーを含むも
のとする。
剥離性シート(3) 剥離性シート(3)としては、 紙やプラスチックスシートまたはフィルムにオルガノ
ポリシロキサンによるシリコン系剥離剤を塗布したも
の、 それ自体が剥離性を有するシートまたはフィルム、た
とえば、フッ素系樹脂、高密度ポリエチレン等のプラス
チックスシートまたはフィルム、 剥離剤をブレンドして成形したプラスチックスシート
またはフィルム、 オルガノポリシロキサンとポリオレフィン系樹脂とを
グラフト重合させたプラスチックスシートまたはフィル
ム、 などが用いられる。
剥離性シート(3)の厚さにも特に限定はないが、通
常は12〜250μm、特に30〜80μm程度の厚さとするこ
とが多い。
貼着型積層シート 上述の基材シート(1)、接着剤層(2)形成用の接
着剤溶液、および剥離性シート(3)を用いることによ
り、基材シート(1)/接着剤層(2)/剥離性シート
(3)の層構成を有する本発明の積層シートが得られ
る。
第1図は、本発明の貼着型積層シートの層構成を示し
た断面図である。
積層順序は任意であり、基材シート(1)または剥離
性シート(3)の一方に接着剤層(2)形成用の接着剤
溶液を塗布、乾燥することによりわずかにタックの残る
接着剤層(2)を形成させ、ついで剥離性シート(3)
または基材シート(1)をその接着剤層(2)の上から
重層して圧着すればよい。
基材シート(1)の両面に接着剤層(2)を設け、そ
れぞれの接着剤層(2)の上から剥離性シート(3)を
積層することもできる。
作用および発明の効果 本発明の貼着型積層シートにおける接着剤層(2)
は、該接着剤層(2)がアルコール可溶性紫外線硬化型
接着剤層(2a)である場合は、紫外線照射を行わない限
りは安定であり、該接着剤層(2)が水系熱硬化型接着
剤層(2b)である場合は、加熱を行わない限りは安定で
ある。
本発明の貼着型積層シートを使用するにあたっては、
まず積層シートから剥離性シート(3)を剥離除去し、
基材シート(1)/接着剤層(2)からなるシートの接
着剤層(2)側を対象物に当接して圧着する。接着剤層
(2)は、この段階ではわずかにタックを有するので貼
着が可能である。
ついで、接着剤層(2)がアルコール可溶性紫外線硬
化型接着剤層(2a)である場合は、基材シート(1)の
側から、あるいは貼着対象物が透明性を有するときはそ
の対象物の側からまたは基材シート(1)の側と対象物
の側の双方から、紫外線照射を行えばよい。接着剤層
(2)が水系熱硬化型接着剤層(2b)である場合は加熱
キュアを行えばよい。
本発明において接着剤層(2)は、接着剤でありなが
ら従来の粘着剤のように貼着でき、しかも永久接着を図
ることができるという大きな利点がある。
また本発明は、耐溶剤性を有しない樹脂の単層シート
あるいは該樹脂の層を外層に有する複層のシートからな
る基材シート(1)に適用できるところに大きな意味が
ある。
第2〜4図は、本発明の貼着型積層シートの応用例を
示した断面図である。
本発明の貼着型積層シートを液晶表示パネルの偏光板
の製造に用いるときは、剥離性シート(3)を除去して
偏光素膜(5)の両面から貼着する。これにより、基材
シート(1)/接着剤層(2)/偏光素膜(5)/接着
剤層(2)/基材シート(1)からなる層構成の偏光板
が得られる。(第2図参照) 本発明の貼着型積層シートを液晶セル基板の製造に用
いるときは、予め該積層シートの基材シート(1)の外
面に透明電極(4)を形成しておき、このようなシート
2枚をそれぞれの透明電極(4)側を対向させてそこに
液晶(7)を封入すると共に、それぞれの剥離性シート
(3)を除去してそこに通常の偏光板(6)を貼着す
る。これにより、偏光板(6)/接着剤層(2)/基材
シート(1)/透明電極(4)/液晶(7)/透明電極
(4)/基材シート(1)/接着剤層(2)/偏光板
(6)からなる層構成の液晶表示パネルが得られる。
(第3図参照) 本発明の貼着型積層シートを偏光機能を有する液晶セ
ル基板の製造に用いるときは、剥離性シート(3)を除
去したもの2枚を偏光素膜(5)の両面から貼着すると
共に、片方の外面には透明電極(4)を形成しておき、
これら2枚をその透明電極(4)側が対向するようにし
てその間に液晶(7)を封入する。これにより、基材シ
ート(1)/接着剤層(2)/偏光素膜(5)/接着剤
層(2)/基材シート(1)/透明電極(4)/液晶
(7)/透明電極(4)/基材シート(1)/接着剤層
(2)/偏光素膜(5)/接着剤層(2)/基材シート
(1)からなる層構成の偏光機能を有する液晶セル、つ
まり液晶表示パネルが得られる。(第4図参照) 実施例 次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。以下
「部」、「%」とあるのは、重量基準で示したものであ
る。
実施例1 基材シート(1) 樹脂シートの一例としての厚さ90μm、レターデーシ
ョン値12nmのポリカーボネートシート(帝人株式会社
製)(1a)に、ポリエステルウレタンを主剤とする固形
分40%の水性分散液(楠本化成株式会社製NeoRez R−93
17)100部に水溶性エポキシ系硬化剤(協立化学産業株
式会社製ワールドロックX−2030)5部を配合したアン
カー剤をワイヤーラウンドドクターを用いて塗布し、90
℃で約5分乾燥して、厚さ約1μmの水系アンカーコー
ティング層(1b)を形成させた。
この水系アンカーコーティング層(1b)上に、エチレ
ン含量32モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体
20部、水48部、n−プロパノール32部、メチロール化メ
ラミン4部よりなる組成の塗布後を塗布し、70〜110℃
で乾燥して厚さ約10μmの耐透気性合成樹脂層(1c)を
形成させた。
ついで、この耐透気性合成樹脂層(1c)上に、フェノ
キシエーテル系樹脂(東都化成株式会社製)40部、メチ
ルエチルケトン40部、セロソルブアセテート20部、トリ
レジイソシアネート−トリメチロールプロパンアダクト
体の75%溶液(日本ポリウレタン株式会社製のコロネー
トL)40部よりなる組成の硬化性樹脂溶液をアプリケー
ターを用いて塗布し、80℃で4分乾燥してから、130℃
で20分間熱処理し、フェノキシエーテル系架橋重合体層
(1d)を形成させた。
次に、このようにして得られたシートのフェノキシエ
ーテル系架橋重合体層(1d)の上に、酸化インジウムと
酸化スズとの重量比で95:5の混合物による厚さ300Åの
透明導電層をスパタリングにより形成させ、透明電極
(4)となした。
これにより、ポリカーボネートシート(1a)/水系ア
ンカーコーティング層(1b)/耐透気性合成樹脂層(1
c)/フェノキシエーテル系架橋重合体層(1d)/透明
電極(4)よりなる層構成の透明電極(4)付き基材シ
ート(1)が得られた。
接着剤層(2) アルコール可溶性紫外線硬化型接着剤層(2a)形成用
の接着剤溶液として、武田薬品工業株式会社製のタケラ
イトUV−500(アクリルウレタンを主剤とする嫌気性の
紫外線硬化型樹脂のイソプロパノール溶液、一液型、固
形分40%、ザーン粘度18秒/25℃)を用いた。
剥離性シート(3) 剥離性シート(3)として、シリコーン剥離剤を0.5g
/m2塗布した厚さ50μmのポリエステルフィルムを用い
た。
偏光板(6) 偏光板(6)として、ポリビニルアルコールのグリシ
ジルメタクリレートグラフト化物を基材とする厚さ30μ
mの2色性染料系の偏光素膜の両面に厚さ60μmのポリ
カーボネートを積層した構成の市販の偏光板を用いた。
貼着型積層シート 上記剥離性シート(3)のシリコーン塗布面に、アプ
リケーターを用いて上記の接着剤溶液を塗布し、80℃で
2分間乾燥して、厚さ10μmのややタックを有するアル
コール可溶性紫外線硬化型接着剤層(2a)を形成させ、
ついでその上から上記基材シート(1)のポリカーボネ
ートシート(1a)側を圧着していった。
これにより、基材シート(1)/接着剤層(2a)/剥
離性シート(3)の層構成を有する第1図に示した積層
シートが得られた。
また上記とは別に、上記基材シート(1)のポリカー
ボネートシート(1a)面に、アプリケーターを用いて上
記の接着剤溶液を塗布し、80℃で2分間乾燥して、厚さ
10μmのややタックを有するアルコール可溶性紫外線硬
化型接着剤層(2a)を形成させ、ついでその上から上記
剥離性シート(3)のシリコーン塗布面側を圧着してい
った。
この積層方法によっても、基材シート(1)/接着剤
層(2a)/剥離性シート(3)の層構成を有する第1図
の積層シートが得られた。
液晶表示パネル用基板 上記で得た積層シートから剥離性シート(3)を剥離
除去した後、その接着剤層(2a)側を上記の偏光板
(6)の片面に重層し、圧着した。
ついでこの重層シートをコンベヤ上で移動させなが
ら、基材シート(1)の透明電極(4)の側から照射量
120W/cm、照射時間10秒の条件で紫外線を照射し、接着
剤層(2a)を完全硬化させた。これにより、各層間の強
固な接着が図られた。
このようにして得た偏光板付き基板2枚の透明電極
(4)側を対向させ、その間に液晶(7)を封入するこ
とにより、液晶表示パネルを作製した。
実施例2 基材シート(1)として、厚さ50μm、レターデーシ
ョン値6nmのポリアリーレンエステルシート、厚さ80μ
m、レターデーション値16nmのポリエーテルスルホンシ
ート、厚さ70μm、レターデーション値15nmのアモルフ
ァスポリオレフィンシートを用いたほかは実施例1を繰
り返したところ、実施例1と同様の好ましい結果が得ら
れた。
実施例3 実施例1と同様にして、ポリカーボネートシート(1
a)/水系アンカーコーティング層(1b)/耐透気性合
成樹脂層(1c)/フェノキシエーテル系架橋重合体層
(1d)/透明電極(4)よりなる層構成の透明電極
(4)付きの基材シート(1)、およびその透明電極
(4)のみの設置を省略した基材シート(1)を製作し
た。
この2種の基材シート(1)を用いて、実施例1と同
様にして基材シート(1)/接着剤層(2a)/剥離性シ
ート(3)の層構成を有する積層シートを製造した。こ
の際、基材シート(1)のポリカーボネートシート(1
a)側が接着剤層(2a)側になるようにした。
上記で得た2種の積層シートから剥離性シート(3)
を剥離除去した後、それぞれの接着剤層(2a)側を、エ
チレン含量32モル%のエチレン−ビニルアルコール共重
合体に2色性染料を含有させた偏光素膜(5)の片面ず
つに重層し、圧着した。
続いて、透明電極(4)の設置を省略した方の基材シ
ート(1)の側から紫外線照射を行い、接着剤層(2a)
を完全硬化させた。
これにより、基材シート(1)/接着剤層(2a)/偏
光素膜(5)/接着剤層(2a)/基材シート(1)/透
明電極(4)の層構成の偏光機能を有する液晶セル基板
が得られたので、その2枚をそれぞれの透明電極(4)
側が対向するようにし、両者の間に液晶(7)を封入し
て、液晶表示パネルを作製した。
実施例4 ポリカーボネートシートからなる単層の基材シート
(1)を用いて、実施例1と同様にして基材シート
(1)/接着剤層(2a)/剥離性シート(3)の層構成
を有する積層シートを製造した。
上記で得た積層シート2枚から剥離性シート(3)を
剥離除去した後、それぞれの接着剤層(2a)側を、エチ
レン含量32モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合
体に2色性染料を含有させた偏光素膜(5)の片面ずつ
に重層して圧着し、続いて、紫外線照射を行って接着剤
層(2a),(2a)を完全硬化させた。
これにより、基材シート(1)/接着剤層(2a)/偏
光素膜(5)/接着剤層(2a)/基材シート(1)の層
構成を有する液晶表示パネル用の偏光板が得られた。
実施例5 基材シート(1)は実施例1と同じものを用いた。
水系熱硬化型接着剤層(2b)形成用の接着剤溶液とし
て、実施例1における水系アンカーコーティング層(1
b)形成用の組成物と同じ組成の溶液を用いた。
剥離性シート(3)、偏光板(6)も、実施例1と同
じものを用いた。
上記剥離性シート(3)のシリコーン塗布面に、アプ
リケーターを用いて上記の接着剤溶液を塗布し、90℃で
5分間乾燥して、厚さ10μmのややタックを有する水系
熱硬化型接着剤層(2b)を形成させ、ついでその上から
上記基材シート(1)のポリカーボネートシート(1a)
側を圧着していった。
これにより、基材シート(1)/接着剤層(2b)/剥
離性シート(3)の層構成を有する第1図に示した積層
シートが得られた。
上記で得た積層シートから剥離性シート(3)を剥離
除去した後、その接着剤層(2b)側を上記の偏光板
(6)の片面に重層し、圧着した。ついで温度100℃で2
0分加熱キュアを行い、接着剤層(2b)を完全硬化させ
た。これにより、各層間の強固な接着が図られた。
このようにして得た偏光板付き基板2枚の透明電極
(4)側を対向させ、その間に液晶(7)を封入するこ
とにより、液晶表示パネルを作製した。
実施例6 接着剤層(2)として実施例5で述べた水系熱硬化型
接着剤層(2b)を用い、以下実施例2〜4に準じて液晶
表示パネルおよび液晶表示用パネル用の偏光板を作製し
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の貼着型積層シートの層構成を示した
断面図である。 第2〜4図は、本発明の貼着型積層シートの応用例を示
した断面図である。 (1)…基材シート、(1a)…樹脂シート、ポリカーボ
ネートシート、(1b)…水系アンカーコーティング層、
(1c)…耐透気性合成樹脂層、(1d)…フェノキシエー
テル系架橋重合体層、(2)…接着剤層、(2a)…アル
コール可溶性紫外線硬化型接着剤層、(2b)…水系熱硬
化型接着剤層、(3)…剥離性シート、(4)…透明電
極、(5)…偏光素膜、(6)…偏光板、(7)…液晶

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐溶剤性を有しない樹脂の単層シートある
    いは該樹脂の層を外層に有する複層のシートからなるレ
    ターデーション値30nm以下の基材シート(1)の前記樹
    脂層側に、アルコール可溶性紫外線硬化型接着剤層(2
    a)または水系熱硬化型接着剤層(2b)からなる接着剤
    層(2)が積層され、さらに該接着剤層(2)上に剥離
    性シート(3)が積層された構成を有する液晶表示パネ
    ル製造用の貼着型積層シート。
  2. 【請求項2】基材シート(1)における耐溶剤性を有し
    ない樹脂が、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテルス
    ルホン系樹脂、ポリアリーレンエステル系樹脂またはア
    モルファスポリオレフィンである請求項1記載の貼着型
    積層シート。
  3. 【請求項3】アルコール可溶性紫外線硬化型接着剤層
    (2a)が、ウレタンアクリレート系の一液型アルコール
    可溶性紫外線硬化型接着剤を用いて形成した層である請
    求項1記載の貼着型積層シート。
  4. 【請求項4】水系熱硬化型接着剤層(2b)が、エステル
    結合、アミド結合、ウレタン結合およびエーテル結合よ
    りなる群から選ばれた少なくとも1種の結合基により高
    分子化した高分子であって、自身を水性媒体中に溶解ま
    たは分散させるに足る量の親水基を分子内に有する高分
    子と硬化剤とからなる組成物から形成した層である請求
    項1記載の貼着型積層シート。
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