JP2721797B2 - 工業分析装置 - Google Patents

工業分析装置

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JP2721797B2
JP2721797B2 JP5924994A JP5924994A JP2721797B2 JP 2721797 B2 JP2721797 B2 JP 2721797B2 JP 5924994 A JP5924994 A JP 5924994A JP 5924994 A JP5924994 A JP 5924994A JP 2721797 B2 JP2721797 B2 JP 2721797B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石炭、コークス等鉱物
の分析用試料を容器に収容した状態で加熱炉内で所定の
加熱条件で加熱処理して同分析用試料の加熱処理後の重
量を測定し、同分析用試料の加熱処理前後の測定重量か
ら、水分、揮発分、灰分等所定の成分量を測定するため
の工業分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種形式の工業分析装置は1
基の加熱炉を備えたもので、試料を収容した容器をセツ
トした加熱炉内を第1の加熱処理条件に設定して第1の
加熱処理を行い、次いで加熱炉内を第2の加熱処理条件
に設定して第2の加熱処理を行い、さらに加熱炉内を第
3の加熱処理条件に設定して第3の加熱処理を行うとい
う各加熱処理を順次行うようになっている。これらの一
連の加熱処理においては、第1の加熱処理終了後加熱炉
から試料収容容器を一旦取出して所定時間冷却してその
重量の測定を行い、次いで加熱炉内を第2の加熱処理条
件に設定して試料収容容器をセットして第2の加熱処理
を行い、加熱処理後上記と同様に試料収容容器を加熱炉
から取出して冷却して重量の測定を行うという作業を順
次繰り返す。これらの各加熱処理条件および冷却工程の
条件は、JIS規格(M8812−1984)に規定さ
れている。
【0003】このように、この種形式の工業分析装置に
おいては、1基の加熱炉で1個の分析用試料を1加熱処
理条件で加熱処理し、一旦冷却工程に付して重量測定を
行うという作業を各分析項目毎にそれぞれ行うことか
ら、分析項目および分析用試料の個数が多い場合には分
析作業に長時間を要する。かかる問題を解決するため、
本出願人は下記の工業分析装置を開発し、かつ当該工業
分析装置を特許出願している。当該工業分析装置の第1
の分析装置は、熱天秤を有する加熱炉を備えるととも
に、分析用試料を収容する容器を待機位置から前記加熱
炉内に搬入しかつ同加熱炉内から加熱処理後の試料収容
容器を前記待機位置に搬出する搬送機構を備え、前記加
熱炉内に搬入された試料を同加熱炉内の雰囲気を酸化状
態および非酸化状態に切り替えて互いに異なる条件で加
熱処理を行って、異なる種類の成分量を分析する工業分
析装置である。また、当該工業分析装置の第2の分析装
置は、上記した構成の工業分析装置において、前記加熱
炉を高温加熱炉に構成するとともに、同高温加熱炉の左
右の一側に所定の間隔を保持して低温加熱炉を並列した
構成のものである。
【0004】これらの工業分析装置のうち、第1の工業
分析装置においては、1基の加熱炉内の雰囲気を酸化状
態および非酸化状態に切り換えて各加熱処理を行うもの
であり、これらの加熱処理後においては試料収容容器を
加熱処理状態のまま熱天秤で重量測定するものであるこ
とから、冷却工程を廃止することかできる。このため、
従来の各加熱処理後の冷却工程に要する時間を短縮し得
て、分析作業の時間を大幅に短縮することが可能とな
る。また、上記した第2の工業分析装置においては、加
熱炉を熱天秤を有する高温加熱炉と低温加熱炉の2基の
加熱炉を並列して備えていることから、温度の異なる条
件での加熱処理を同時に行うことができて、冷却工程の
廃止ととともに分析作業の一層の時間短縮を図ることが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、当該形式の工業分析装置において、1基の加熱炉内
の雰囲気を酸化状態および非酸化状態に切り換えて各加
熱処理を行う場合、非酸化状態の雰囲気での加熱処理で
は試料収容容器の上端開口部を蓋体で覆蓋することによ
り、加熱炉内に存在しまたは加熱炉の開閉時に侵入する
酸素の影響を防止し、また酸化状態の雰囲気での加熱処
理では同容器の上端開口部から蓋体を取外して開放状態
にすることにより容器内を十分に酸化状態として、これ
らの加熱処理での分析の精度を向上させることにある。
さらに、本発明の第2の目的は、当該形式の工業分析装
置において、各加熱炉に対して容器を搬入し、また搬出
する搬送機構の構造および配置を考慮することにより、
2基の加熱炉を備えた工業分析装置の小型化を図ること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
熱天秤を有する加熱炉を備えるとともに、分析用試料を
収容する容器を待機位置から前記加熱炉内に搬入しかつ
同加熱炉内から加熱処理後の試料収容容器を前記待機位
置に搬出する搬送機構を備え、前記加熱炉内に搬入され
た試料を同加熱炉内の雰囲気を酸化状態および非酸化状
態に切り替えて互いに異なる条件で加熱処理を行って、
異なる種類の成分量を分析する工業分析装置であり、前
記加熱炉と前記容器の待機位置間にて同容器の搬送路
に、前記容器の上端開口部を覆蓋する蓋体を同容器から
取外す蓋体取外し機構を設けたことを特徴とするもので
ある。
【0007】また、本発明の第2の発明は、当該工業分
析装置において、前記加熱炉を高温加熱炉に構成すると
ともに、同高温加熱炉の左右の一側に所定の間隔を保持
して低温加熱炉を並列して配設し、かつ前記搬送機構に
前記両加熱炉に対して容器を搬入、搬出するアームを一
対設けて、同搬送機構を前記両加熱炉間に配設したこと
を特徴とするものである。
【0008】
【発明の作用・効果】このように構成した工業分析装置
のうち、第1の発明に係る工業分析装置においては蓋体
取外し機構により、加熱炉から搬出途中の容器の上端開
口部を覆蓋する蓋体を同容器から取外すことができると
ともに、上端開口部を開放した試料収容容器をさらに加
熱炉内に搬入することができる。このため、加熱炉内に
おいて非酸化状態の雰囲気で加熱処理する場合には、容
器の上端開口部を蓋体で覆蓋して加熱炉内に存在する酸
素、または加熱炉の開閉時に侵入する酸素の試料に対す
る影響を防止することができて、かかる加熱処理による
分析時の酸素の影響を防止してその精度を向上させるこ
とができる。また、酸化状態での加熱処理においては、
容器の上端開口部を覆蓋する蓋体を取外して開放状態で
加熱処理することができるため、かかる加熱処理におけ
る非酸化状態の局部的な発生を防止し得て、その分析精
度を向上させることができる。
【0009】一方、本発明の第2の発明に係る工業分析
装置においては、加熱炉として高温加熱炉と低温加熱炉
の2基の加熱炉が存在しているため、高温での加熱処理
と低温での加熱処理とを同時に行うことができ、この点
で試料の分析作業時間を一層短縮することがてきるとと
もに、両加熱炉に対して試料収容容器を搬入および搬出
する搬送機構をこれら両加熱炉間に配設しているため、
同搬送機構を分析装置の前側へ配設する場合に比較して
分析装置を小型化することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
に、図1には本発明の一実施例に係る工業分析装置が示
されている。当該工業分析装置は、石炭の水分、揮発分
および灰分を分析するための自動式工業分析装置であ
り、ケース11の内部に熱天秤12を内蔵する高温加熱
炉13と、熱天秤14を内蔵する低温加熱炉15が配設
されているとともに、容器の搬送機構20が配設されて
おり、またケース11の外部正面には容器を収納する収
納機構30が配設されている。
【0011】高温加熱炉13は石炭の揮発分と灰分を分
析するものでカンタル線ヒータを備え、最高温度が約1
000℃まで維持できるように構成されている。揮発分
の分析では、高温加熱炉13内を窒素雰囲気として図1
および図2に示すように、試料を容器V1に収容した状
態で高温加熱炉13内に臨む熱天秤12の上皿12a上
に乗せて所定の高温で所定時間加熱処理して行い、また
これに引き続いてなされる灰分の分析では、高温加熱炉
13内を酸素雰囲気に切り替え引続き同温度で所定時間
加熱して行う。低温加熱炉15は石炭の水分を分析する
もので遠赤外線ヒータを備え、水分の分析では低温加熱
炉15内を空気雰囲気として、試料を容器V2に収容し
た状態で低温加熱炉15内に臨む熱天秤14の上皿14
a上に乗せて所定の低温で所定時間加熱処理して行う。
【0012】これらの加熱炉13,15は左右に所定間
隔を保持して配設されており、図1〜図3に示すよう
に、高温加熱炉13においては駆動モータ16aの駆動
により昇降部材16bを昇降させて、昇降部材16bに
連結している高温加熱炉13の周囲の炉壁13aを昇降
させ、低温加熱炉15においては高温加熱炉13の炉壁
13aの昇降に連動して開閉扉15aを昇降させるよう
に構成されている。高温加熱炉13の炉壁13aおよび
低温加熱炉15の開閉扉15aを上昇させる場合は、両
加熱炉13,15を開放させて各容器V1,V2を両加熱
炉13,15に同時に搬入させ、または両加熱炉13,
15から同時に搬出させる場合であり、また高温加熱炉
13の炉壁13aおよび低温加熱炉15の開閉扉15a
を降下させる場合は、両加熱炉13,15内で同時にま
たはいずれか一方で加熱処理を行う場合である。
【0013】搬送機構20は図1、図4および図5に示
すように、第1駆動モータ21a、第2駆動モータ21
b、回転スクリュー22a、ガイドシャフト22b、ナ
ット部材23a、昇降部材23b、連結部材24aで互
いに連結された左右一対のアーム24b,24cを備
え、回転スクリュー22aが両加熱炉13,15の間に
配設した支持台25に回転可能に支持され、かつガイド
シャフト22bが支持台25に回転スクリュー22aと
並列して支持されている。当該搬送機構20において
は、連結部材24aが昇降部材23bに固定されてお
り、昇降部材23bはナツト部材23aに昇降可能に組
付けられている。また、ナット部材23aは回転スクリ
ュー22a上に進退可能に螺合し、かつガイドシャフト
22b上に軸方向へ摺動可能に嵌合している。各アーム
24b,24cは下面側に開口する断面略コ字状のもの
で、両下端部が内側へ突出する掛止部に形成されてお
り、各熱天秤12,14の上皿12a,14aに対向し
ている。当該搬送機構20においては、第1駆動モータ
21aの駆動により回転スクリュー22aが回転してナ
ット部材23aを前後方向へ移動させ、かつ第2駆動モ
ータ21bの駆動により昇降部材23bを昇降させる。
これにより、両アーム24b,24cは前後方向および
上下方向に移動する。
【0014】収納機構30は図1、図6および図7に示
すように、枠状の棚31、回転スクリュー32、駆動モ
ータ33、ナット部材34を備えている。棚31を構成
する枠部31aには、その左右の内側に多数の棚部31
b,31cが上下方向に設けられているとともに、その
上部の中央にナット部材34が固定されている。かかる
棚31においては、枠部31aの左右の両側に設けたガ
イドシャフト31dをケース11の前側の左右に設けた
ガイド部材11aに嵌合させて上下方向に摺動可能に支
持されているとともに、ナット部材34をケース11の
前側の中央に回転可能に固定した回転スクリュー32に
螺合して支持されている。各棚部31b,31cのう
ち、図示左側の棚部31bは搬送機構30のアーム24
bに対向し、かつ図示右側の棚部31cは搬送機構30
のアーム24cに対向するもので、これらの各棚部31
bには試料を収容された容器V1,V2が収納される。
【0015】当該収納機構30においては、駆動モータ
33の駆動により回転スクリュー32が回転してナット
部材34を上下方向に移動させ、ナット部材34と一体
の棚31を上下方向へ間欠的に移動させるもので、これ
により各棚部31b,31cはケース11の前面に設け
たスリット状開口部11bに間欠的に対向する。搬送機
構20の各アーム24b,24cはかかるスリット状開
口部11bを進退するもので、各棚部31bに収納され
ている各容器V1,V2を受承して前進して各加熱炉1
3,15へ搬入し、かつ各加熱炉13,15内の各容器
V1,V2を受承して後退して各棚部31b,31cへ搬
出する。
【0016】しかして、当該工業分析装置においては、
図1および図8に示すように、ケース11内の高温加熱
炉13の前部に蓋体取外し機構40aが配設されてい
る。当該蓋体取外し機構40aは支柱41の上端部に固
定した受承板42からなるもので、支柱41は高温加熱
炉13の正面に立設されている。受承板42は四角形の
平板であり、平板部42aの中央部には高温加熱炉13
側に開口する略U字状の凹溝42bが形成されている。
受承板42は搬送機構20のアーム24b内を通過可能
な大きさに形成されていて、アーム24bの搬送路上に
位置している。
【0017】なお、当該工業分析装置においては、水分
の分析には図9に示す容器V2が使用され、揮発分の分
析には図10に示す容器V1が使用され、また灰分の分
析には同図に示す容器V1と蓋体v1とが使用される。
【0018】このように構成した工業分析装置において
は、高温加熱炉13において揮発分、および灰分の分析
を行い、また低温加熱炉15において水分の分析を行
う。揮発分の分析においては、高温加熱炉13内を窒素
雰囲気として、試料を収容した容器V1をその上端開口
部を蓋体v1で覆蓋した状態で搬送機構20により高温
加熱炉13内に搬入して熱天秤12の上皿12a上に乗
せ、例えば815℃で7分間加熱処理して行い、これに
引き続いて灰分の分析を行う。灰分の分析では、高温加
熱炉13内を酸素雰囲気に切り替え引続き同温度で13
分間加熱して行うが、揮発分の分析を終了した試料収容
容器V1から蓋体取外し機構40により蓋体v1を取外し
て搬送機構20により高温加熱炉13内に再度搬入して
上皿12a上にセットし、容器V1の上端開口部を開放
した状態で行う。一方、水分の分析においては、低温加
熱炉15内を空気雰囲気として、試料を容器V2に収容
した状態で搬送機構20により低温加熱炉15内に搬入
して熱天秤14の上皿14a上に乗せ、例えば75℃で
20分間加熱処理して行う。これらの各分析の終了時に
は、各熱天秤12,14にて加熱処理後の試料を容器V
1,V2毎重量測定する。
【0019】当該工業分析装置においては、上記した各
種の分析を行うに際して、収容機構30の各棚部31
b,31cに所定の試料を一定量収容した重量測定済み
の容器V1,V2を必要な個数だけ収納し、棚31を例え
ば最上段に位置させておく。この状態においては、最上
段の各棚部31b,31cの各容器V1,V2がスリット
状開口部11bに対向し、各容器V1,V2は同開口部1
1bを通して後退して搬送機構20の各アーム24b,
24cに受承されて、各アーム24b,24cの前進に
より各加熱炉13,15内に搬入される。また、加熱処
理後においては、各アーム24b,24cが各加熱炉1
3,15内に侵入して各容器V1,V2を受承して取出
し、スリット状開口部11bを通して後退して、元の棚
部31b,31cに搬出する。その後、収納機構30の
棚31を1段づつ下降させて、上記した動作を繰り返し
行い、必要個数の試料の分析を完了する。
【0020】しかして、当該工業分析装置においては、
揮発分の分析用の試料を収容している容器V1は上端開
口部を蓋体v1で覆蓋した状態で棚部31bに収納され
ていて、覆蓋された状態で高温加熱炉13内に搬入され
て所定の条件で加熱処理され、その後試料収容容器V1
は一旦高温加熱炉13から搬出されて蓋体取外し機構4
0aにて蓋体v1を取外され、試料収容容器V1は上端開
口部を開放された状態で再度高温加熱炉13内に搬入さ
れる。図11には、かかる蓋体v1付きの試料収容容器
V1の高温加熱炉13内からの搬出、および同容器V1か
ら蓋体v1を取外して同容器V1を再度高温加熱炉13内
へ搬入する動作を説明する模式図であり、図11(a)
は当該工業分析装置の模式的な正面図、同図(b)は同
平面図、同図(c)は高温加熱炉13と蓋体取外し機構
40間でのアーム24bの移動状態を矢線で示す側面図
である。
【0021】図11(b),(c)に示す符号イ〜ホは
アーム24bの移動位置を示しており、イ位置は高温加
熱炉13内の熱天秤12の上皿12aに対応する位置、
ロ位置は高温加熱炉13の外側の同加熱炉13と蓋体取
外し機構40の中間の位置、ハ位置は蓋体取外し機構4
0の受承板42上に対応する位置、ニ位置は待機位置、
ホ位置は容器V1の収納位置を示している。揮発分の分
析においては、アーム24bがニ位置からホ位置に後退
し、ホ位置にて上端開口部を蓋体v1で覆蓋された試料
収容容器V1を受承し、同図(c)に1点鎖線で示すよ
うに、蓋体取外し機構40の受承板42の上方を前進し
て加熱炉13内に侵入し、熱天秤12の上皿12aに降
下して蓋体付き容器V1を上皿12a上に載置し、その
後ロ位置まで水平方向に移動して上昇し、さらに水平方
向へ移動してニ位置に至り、揮発分の分析が終了するま
でニ位置にて待機する。
【0022】揮発分の分析終了後、ニ位置で待機してい
たアーム24bは蓋体取外し機構40の上方を1点鎖線
に沿って前進してロ位置に至り、実線で示すように、同
位置にて下降して水平に前進して高温加熱炉13内に侵
入し、イ位置にて熱天秤12の上皿12a上に位置して
いる蓋体v1で覆蓋されている試料収容の容器V1を受承
して上昇する。その後、水平に後退して高温加熱炉13
から外部へ移動してロ位置に至り、同位置にて中間位置
まで下降してハ位置まで水平に後退する。ハ位置におい
ては、蓋体取外し機構40aの受承板42がアーム24
b内に侵入していて、アーム24bを下降させることに
より受承されている容器V1が受承板42の凹溝42b
を下方へ通過するとともに、蓋体v1が凹溝42bの周
縁部に掛止されて容器V1から取外される。アーム24
bは、その後さらに実線に沿って水平にイ位置まで移動
して高温加熱炉13内の熱天秤12の上皿12a上に至
り、上端開口部を開放された試料収容容器V1を上皿1
2a上に載置して、2点鎖線で示すようにニ位置まで後
退して、灰分の分析が終了するまで待機する。なお、灰
分分析が終了した後の容器V1の高温加熱炉13からの
搬出は、アーム24bを2点鎖線で示すように移動させ
てなされ、収納機構30の所定の棚部31b上に載置さ
れる。
【0023】このように、当該工業分析装置において
は、蓋体取外し機構40により、高温加熱炉13から搬
出された試料収容容器V1から蓋体v1を取外して、上端
開口部を開放した状態で高温加熱炉13内へ再度搬入し
て加熱処理に付することができる。このため、試料収容
容器V1の上端開口部を蓋体v1で一旦覆蓋した状態で高
温加熱炉13内で加熱処理して揮発分の分析を行うこと
ができるとともに、揮発分の分析終了後に試料収容容器
V1の上端開口部を開放した状態で高温加熱炉13内で
加熱処理して灰分の分析を行うことができる。従って、
揮発分の分析時には高温加熱炉13内に存在する酸素、
または同加熱炉13の開閉時に侵入する酸素の試料に対
する影響を防止することができて、揮発分の分析に対す
る酸素の影響を防止して分析精度を向上させることがで
きるとともに、灰分の分析時には容器V1内の試料に対
して十分に酸素を供給することができて、灰分の分析精
度を向上させることができる。
【0024】また、当該工業分析装置においては、加熱
炉として高温加熱炉13と低温加熱炉15の2基の加熱
炉が存在しているため、高温での加熱処理と低温での加
熱処理とを同時に行うことができ、この点で試料の揮発
分分析、灰分析および水分分析の分析時間を一層短縮す
ることがてきるとともに、両加熱炉13,15に対して
試料収容容器V1,V2を搬入および搬出する搬送機構2
0をこれら両加熱炉13,15間に配設しているため、
搬送機構20を分析装置の前側へ配設する場合に比較し
て分析装置を小型化することができる。
【0025】図12には、当該工業分析装置における蓋
体取外し機構の変形例が示されている。変形例に係る蓋
体取外し機構40bは回動アーム43と,把持手段44
と、駆動モータ45からなり、駆動モータ45は高温加
熱炉13の前部に立設した支持壁17に固定され、同駆
動モータ45の回転軸に回動アーム43の基端部が固定
されており、また回動アーム43の先端部に把持手段4
4が組付けられている。把持手段44は一対のハンド4
4a,44bを備え、これら両ハンド44a,44bは
回動アーム43の先端部に互いに対向して進退可能に組
付けられ、図示しないアクチュエータにて互いに進退す
るように構成されている。
【0026】当該蓋体取外し機構40bを採用する場合
には、ケース11内に容器を受承する受承台18を搬送
機構20のアーム24bの搬送路上にて、回動アーム4
3の先端部の回動軌跡上に立設しておく。受承台18に
は、高温加熱路13から搬出された試料収容の蓋体v1
付き容器V1が受承され、この際駆動モータ45の駆動
により回動アーム43を2点鎖線で示すように下方へ略
90度回動して蓋体v1を両ハンド44a,44b間に
位置させ、両ハンド44a,44bを互いに前進させて
蓋体v1を把持する。この状態で回動アーム43を上方
へ回動させれば、容器V1の上端開口部から蓋体v1を取
外すことができる。また、当該蓋体取外し機構40bを
採用する場合、搬送機構20を構成するアームの一方を
図13に示すアーム24dのごとく構成すれば、受承台
18を省略することができる。同アーム24dは上方が
開口する受け皿状を呈しており、回動アーム43の下方
への回動時に両ハンド44a,44bがアーム24d内
に嵌合して、アーム24dに受承されている容器V1の
上端開口部を覆蓋する蓋体v1を両ハンド45a,45
b間に位置させ、両ハンド45a,45bが互いに前進
して蓋体v1を把持し、回動アーム43の上方への回動
により蓋体v1を容器V1から取外すことができる。図1
4は当該蓋体取外し機構40bを採用した工業分析装置
の模式的な平面図であり、同図(a)はケース11内に
受承台18を立設した装置、同図(b)は搬送機構20
の一方のアームとしてアーム24dを採用した装置であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る工業分析装置の一部切
欠き斜視図である。
【図2】同分析装置を構成する加熱炉および熱天秤の一
部縦断正面図である。
【図3】同加熱炉の平面図である。
【図4】同分析装置を構成する搬送機構の平面図であ
る。
【図5】同搬送機構の部分正面図である。
【図6】同分析装置を構成する収納機構の正面図であ
る。
【図7】同収納機構の平面図である。
【図8】同分析装置を構成する蓋体取外し機構の斜視図
である。
【図9】同分析装置で使用する水分分析用の容器の一部
縦断正面図(a)、および平面図(b)である。
【図10】同分析装置で使用する揮発分分析および灰分
分析用の容器の一部縦断正面図(a)、および揮発分分
析用の蓋体の一部縦断正面図(b)である。
【図11】同分析装置の模式的な正面図(a)、同平面
図(b)、および高温加熱炉と蓋体取外し機構間でのア
ームの移動状態を矢印で示す側面図(c)である。
【図12】蓋体取外し機構の変形例を示す斜視図であ
る。
【図13】搬送機構のアームの変形例を示す部分斜視図
である。
【図14】同分析装置の一変形例に係る模式的平面図
(a)、および同他の変形例に係る模式的平面図(b)
である。
【符号の説明】
11…ケース、12,14…熱天秤、13,15…加熱
炉、18…受承台、20…搬送機構、24b,24c,
24d…アーム、30…収納機構、31…棚、31b,
31c…棚部、40a,40b…蓋体取外し機構、42
…受承板、43…回動アーム、45a,45b…ハン
ド。
フロントページの続き (72)発明者 清家 捷二 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子株式会社内 (72)発明者 井原 爾史 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子株式会社内 (72)発明者 中川 敏彦 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−270298(JP,A) 特開 平6−288887(JP,A) 特開 平3−37551(JP,A) 特開 平2−302648(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱天秤を有する加熱炉を備えるとともに、
    分析用試料を収容する容器を待機位置から前記加熱炉内
    に搬入しかつ同加熱炉内から加熱処理後の試料収容容器
    を前記待機位置に搬出する搬送機構を備え、前記加熱炉
    内に搬入された試料を同加熱炉内の雰囲気を酸化状態お
    よび非酸化状態に切り替えて互いに異なる条件で加熱処
    理を行って、異なる種類の成分量を分析する工業分析装
    置であり、前記加熱炉と前記容器の待機位置間にて同容
    器の搬送路に、前記容器の上端開口部を覆蓋する蓋体を
    同容器から取り外す蓋体取外し機構を設けたことを特徴
    とする工業分析装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の工業分析装置において、
    前記加熱炉を高温加熱炉に構成するとともに、同高温加
    熱炉の左右の一側に所定の間隔を保持して低温加熱炉を
    並列して配設し、かつ前記搬送機構に前記両加熱炉に対
    して容器を搬入、搬出するアームを一対設けて、同搬送
    機構を前記両加熱炉間に配設したことを特徴とする工業
    分析装置。
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