JP2720398B2 - 抗菌性セメント - Google Patents

抗菌性セメント

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JP2720398B2 JP63286205A JP28620588A JP2720398B2 JP 2720398 B2 JP2720398 B2 JP 2720398B2 JP 63286205 A JP63286205 A JP 63286205A JP 28620588 A JP28620588 A JP 28620588A JP 2720398 B2 JP2720398 B2 JP 2720398B2
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雄三 横田
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Nippon Foil Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、カビ等が繁殖しにくいセメント製品を得る
ための抗菌性セメントに関し、特に住宅の床材や天井材
等として用いるセメント製品を得るのに適した抗菌性セ
メントに関するものである。
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】 従来より、住宅の浴室又は台所等の水を使用する場所
において、セメント製品よりなる床や天井にカビが発生
することがあった。これらの場所では、湿度及び温度が
カビの繁殖に適した条件となっているためである。 このカビの発生を防止するためには、換気扇を用い
て、湿った空気や温かい空気を外部に排出しなければな
らない。しかし、換気扇を用いるのを忘れたり、換気扇
では換気が不十分であったりすることがあり、しばしば
カビが天井や床に発生することがあった。 そこで、本発明は床材や天井材を得る際に用いるセメ
ントにある特定の物質を混合し、このセメントを用いて
床材等を得ることによって床材等にこの物質を含有さ
せ、この物質の作用により、床材等にカビが発生するの
を防止しようというものである。
【課題を解決するための手段及び作用】 即ち、本発明は、セメント成分と、放射性鉱物の粉末
と銀鉱物粉末と無機酸化物粉末との混合物を焼成して得
られるセラミックス粉末と、が混合されてなる抗菌性セ
メントに関するものである。 本発明において放射性鉱物としては、例えばフェルグ
ソン石,褐廉石,モナズ石等が用いられる。これらは天
然に産するものであり、例えば愛媛県波方地方,福島県
飯坂地方,長野県山口地方,京都府大呂地方,福島県阿
武隈地方,福島県石川地方,岐阜県苗木地方,福島県小
峠地方,オーストラリア,インド,マレーシア等で産出
するものである。これらの放射性鉱物の組成は、酸化ラ
ジウム,酸化トリウム,酸化ニオビユム,酸化タンタ
ル,酸化イットリウム,酸化セリウム,珪酸,酸化鉄,
酸化アルミニウム,酸化チタニウム,酸化カルシウム,
酸化マンガン,酸化マグネシウム,酸化マンガン,酸化
エルビウム等よりなるものである。この組成中の酸化ト
リウム等から放射線が照射される。従って、放射性鉱物
としては特に酸化トリウム0.05〜2.0重量%を含有する
ものを用いるのが好ましい。酸化トリウムが2.0重量%
を超えると、照射される放射線の量が多くなり、本発明
に係るセメント及びこのセメントを用いて得られるセメ
ント製品の製造現場の労働環境が悪くなる傾向が生じ
る。また、酸化トリウムが0.05重量%未満であると、照
射される放射線の量が少なくなりすぎて、抗菌性が低下
する傾向となる。なお、放射性鉱物の粉末の粒径は細か
いほど好ましく、一般的には0.5μ〜3μ程度がよい。 本発明において銀鉱物としては、例えばキギン鉱,カ
クギン鉱,シルバニア鉱,ミアジル鉱,ペッツ鉱,アン
ギン鉱,ハリギン鉱,ノルコウギン鉱,タンコウギン
鉱,ポリバス鉱等が用いられる。また、前記の鉱物より
も銀の含有量の少ないものであっても使用しうる。即
ち、銀鉱物の銀の含有量が0.005重量%以上であれば本
発明において使用しうるものである。銀は、それ自体に
抗菌効果があり、銀の表面上にはカビ等が発生しにくい
ことは知られているが、銀鉱物中の銀の含有量が0.005
重量%未満になると、銀の抗菌効果が低下する傾向とな
る。なお、銀鉱物粉末の粒径も細かいほど好ましく、一
般的には0.5μ〜3μ程度がよい。 本発明においては、上記した放射性鉱物の粉末と銀鉱
物粉末と無機酸化物粉末との混合物を焼成してなるセラ
ミックス粉末をセメント成分に含有させて、抗菌性セメ
ントを得る。 セラミックス粉末を得る際に用いる無機酸化物粉末と
しては、二酸化珪素,酸化アルミニウム,酸化鉄(II
I),酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリ
ウム,酸化カリウム,酸化チタン(IV),三酸化二ホウ
素等の粉末が挙げられる。また、この無機酸化物粉末と
して酸化亜鉛を用いてもよい。この無機酸化物粉末の粒
径も細かいほど好ましく、一般的には1〜10μ程度がよ
い。 セラミックス粉末を得る際における、放射性鉱物の粉
末と銀鉱物粉末と無機酸化物粉末との配合割合は、以下
のとおりであるのが好ましい。即ち、無機酸化物粉末10
0重量部に対して、放射性鉱物の粉末5〜100重量部程
度、銀鉱物粉末5〜100重量部程度が好ましい。放射性
鉱物の粉末等が5重量部未満になると、照射される放射
線の量が少なくなる等によって抗菌効果が低下する傾向
となる。また、放射性鉱物の粉末等の量が100重量部を
超えると、連結剤である無機酸化物粉末の量が相対的に
低下し、セラミックス粉末が得られにくくなる傾向が生
じる。 本発明に係る抗菌性セメントにおいて、セラミックス
粉末の含有量は、1〜50重量%程度であるのが好まし
い。セラミックス粉末の含有量が1重量%未満である
と、放射される放射線の量等が少なくなる傾向が生じ
る。また、セラミックス粉末の含有量が50重量%を超え
ると、得られたセメント製品の硬度や耐久性等が低下す
る傾向となる。 本発明に係る抗菌性セメントを得るためには、従来公
知のセメント成分中に、セラミックス粉末を添加して、
混合すればよい。従来公知のセメント成分は、一般的に
使用されているセメントを用いればよく、カルシウム塩
等を主体とするものを使用すればよい。具体的には、石
灰,セッコウ,マグネシアセメント,ポルトランドセメ
ント,アルミナセメント等を用いることができる。 このようにして得られた抗菌性セメントは、一定の型
に成型して床材用等の板状物としてもよいし、天井等に
塗装して仕上げ用として用いてもよい。
【実施例】
実施例1 まず、下記の組成及び配合からなる組成物を準備し
た。 無機酸化物(粒径2μ) 100重量部 褐廉石(粒径5μ) 40重量部 ハリギン鉱(粒径5μ) 20重量部 なお、前記の無機酸化物は二酸化珪素(シリカ)及び
酸化アルミニウム(アルミナ)を主体とするものであ
る。 この組成物を約1000℃で2日間焼成して、セラミック
スを得、これを粉砕して粒径2μのセラミックス粉末を
得た。 このセラミックス粉末を用いて、下記の組成及び配合
よりなる抗菌性セメントを得た。 ポルトランドセメント 100重量部 セラミックス粉末(粒径2μ) 50重量部 この抗菌性セメントに水を加えて混練し、一定の型に
成型し、その後端数日間養生して板状物を得た。 この板状物が抗菌性を有するか否か確認するために、
下記の試験を行った。 滅菌リン酸緩衝希釈水250mlを内有する滅菌された500
ml容のコイカルスコ中に、炊飯直後の米飯1gを無菌的に
投入し、滅菌ガラス棒でこの米飯を細砕した。次に、こ
の1mlを滅菌ピペットを用いて滅菌試験管により、滅菌
リン酸緩衝希釈水9mlを加え、よく混合してこれを試料
とする。 その後、チオグリコール酸塩培養基10mlと前記の試料
1mlとを混合し、これを板状物の上に塗布して、温度35
±1℃で48時間放置した。そして、目視により菌の増殖
が認められるか否か確認したが、菌の増殖は認められな
かった。 これに対し、ポルトランドセメント100重量部よりな
るセメントを用いて板状物を得、これを用いて上記と同
様の菌の培養試験を行った。その結果、目視により菌の
増殖が認められた。 実施例2 実施例9 まず、下記の組成及び配合からなる組成物を準備し
た。 無機酸化物(粒径2μ) 100重量部 褐廉石(粒径5μ) 40重量部 ハリギン鉱(粒径5μ) 20重量部 なお、前記の無機酸化物は二酸化珪素(シリカ),酸
化アルミニウム(アルミナ)及び酸化亜鉛(亜鉛華)を
主体とするものである。 この組成物を約1000℃で2日間焼成して、セラミック
スを得、これを粉砕して粒径2μのセラミックス粉末を
得た。 このセラミックス粉末を用いて下記の組成及び配合よ
りなる抗菌性セメントを得た。 ポルトランドセメント 100重量部 セラミックス粉末(粒径2μ) 50重量部 この抗菌性セメントを用いて、実施例1と同一の方法
で板状物を得、実施例1と同一の試験をしたところ、こ
の板状物は抗菌効果を奏することが確認された。
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る抗菌性セメント
は、その中に放射性鉱物の粉末と銀鉱物粉末と無機酸化
物粉末との混合物から得られるセラミックス粉末を含有
しているので、セラミックス粉末中の放射性鉱物より放
射線が照射されたり又は銀鉱物粉末が外気と接触するの
で、セメント製品の表面は抗菌作用を呈する。依って、
本発明に係る抗菌性セメントより得られたセメント製品
の表面において、カビ等の発生及び生長が抑制されて、
常に衛生的である。即ち、このセメント製品を住宅の床
材や天井材等として使用すれば、空気の換気等が不十分
であっても、床材等の表面にカビ等が発生しにくく、居
住環境を常に衛生的に保つことができるという効果を奏
する。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメント成分と、放射性鉱物の粉末と銀鉱
    物粉末と無機酸化物粉末との混合物を焼成して得られる
    セラミックス粉末と、が混合されてなる抗菌性セメン
    ト。
  2. 【請求項2】放射鉱物として、酸化トリウム0.05〜2.0
    重量%含有するものを用いる請求項(1)記載の抗菌性
    セメント。
JP63286205A 1988-11-12 1988-11-12 抗菌性セメント Expired - Lifetime JP2720398B2 (ja)

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