JP2720102B2 - ドライヤのバーナ初期燃焼制御方法 - Google Patents

ドライヤのバーナ初期燃焼制御方法

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JP2720102B2
JP2720102B2 JP2229033A JP22903390A JP2720102B2 JP 2720102 B2 JP2720102 B2 JP 2720102B2 JP 2229033 A JP2229033 A JP 2229033A JP 22903390 A JP22903390 A JP 22903390A JP 2720102 B2 JP2720102 B2 JP 2720102B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はアスファルト混合物を製造するアスファルト
プラントにおいて使用されている骨材、またはアスファ
ルト舗装廃材加熱乾燥用のドライヤのバーナ初期燃焼制
御方法に関するものである。
[従来の技術] ドライヤのバーナ燃焼制御は、通常ドライヤ出口から
排出される加熱骨材の温度を検出し、該加熱骨材温度と
あらかじめ設定された骨材設定値とを比較してその差値
量に基づいてバーナ燃焼量を調整している。しかし、ド
ライヤ出口で骨材温度を検出してバーナ制御をしている
ために運転開始時より自動制御を行なうと、運転開始直
後には骨材がドライヤ出口まで達していないので出口付
近の低い空気温度を検出してフィードバックすることと
なり、バーナ開度全開・燃焼量最大となって骨材を加熱
しすぎることとなる。そこで、ドライヤの運転開始初期
のバーナ燃焼(「バーナ初期燃焼」という)方法とし
て、あらかじめバーナ初期燃焼の燃焼量及び燃焼時間を
数パターン設定しておき、運転開始時の状況に応じて数
パターンの中から適宜選択してバーナの燃焼を行なうこ
とができるようになっている。そしてオペレータがドラ
イヤ後流のバグフィルターの入り口温度等を参考にしな
がら適宜燃焼パターンを選択決定してドライヤの初期燃
焼を行なっている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このようなバーナの初期燃焼方法で
は、燃焼パターンの選択によりバーナ開度及び燃焼時間
が一義的に決定されることになり、画一的な燃焼制御し
か行なうことができない。
したがって、ドライヤに送り込まれる骨材の供給量や
配合構成及び骨材の含水率等が変化してもそれには対応
することができないので運転初期には所望の骨材温度を
得ることは難しい。またドライヤから排出される加熱骨
材の温度を検出し始めた時点で真の燃焼制御が行なわれ
ることとなるが所定の骨材温度に落ち着くにはそれなり
の時間を要する。
このような場合、操作に精通したオペレータであれば
ドライヤへ供給する骨材の変動等を経験的に判断し、状
況に応じた柔軟な初期燃焼を行ない、所望の骨材温度に
昇温させることができると共に初期燃焼から次の燃焼制
御へとスムーズに移行させることができるが、一般的に
はオペレータの負担が大きい。
本発明は上記の点に鑑み、ドライヤの運転開始時に種
々の運転条件を基にバーナ燃焼量及び燃焼時間をファジ
ィ推論により決定し、ドライヤの状況に応じた初期燃焼
を実現することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は上記目的を達成するために、運転開始時のド
ライヤの状況を示すものとしてドライヤの排ガス温度に
着目し、逐次検出されるドライヤの排ガス温度に基づい
てファジィ推論することにより適切なバーナ燃焼量及び
燃焼時間を決定し、更に、ドライヤの運転状況に変化を
与える要素として、骨材の供給量に着目し、排ガス温度
に基づくファジィ推論と並行して逐次検出される骨材の
供給量に基づいてファジィ推論し、排ガス温度に基づき
決定したバーナ燃焼量及び燃焼時間の補正を行ないバー
ナの初期燃焼を制御するものである。
また、ドライヤの運転状況に変化を与える要素とし
て、ドライヤに送り込まれる骨材の配合種別に着目し、
排ガス温度に基づくファジィ推論と並行して逐次設定さ
れる配合構成に基づいてファジィ推論し、排ガス温度に
基づき決定したバーナ燃焼量及び燃焼時間の補正を行な
いバーナの初期燃焼を制御するものである。
また、ドライヤの運転状況に変化を与える要素とし
て、骨材の含水率に着目し、排ガス温度に基づくファジ
ィ推論と並行して逐次検出される骨材の含水率に基づい
てファジィ推論し、排ガス温度に基づき決定したバーナ
燃焼量及び燃焼時間の補正を行ないバーナの初期燃焼を
制御するものである。
[作用] 本発明に係るドライヤのバーナ初期燃焼制御方法にあ
っては、ドライヤから排出される排ガス温度を検出し、
この排ガス温度をファジィ推論規則の前件部とし、あら
かじめ設定されたファジィ集合のメンバーシップ関数と
推論規則に基づいてファジィ推論を行ない、適切なバー
ナ開度及び燃焼時間を決定する。
次に、ドライヤに送り込まれる骨材の供給量を検出
し、この骨材の供給量をファジィ推論規則の前件部と
し、あらかじめ設定されたファジィ集合のメンバーシッ
プ関数と推論規則に基づいてファジィ推論を行ない、排
ガス温度に基づくファジィ推論により先に決定したバー
ナ開度及び燃焼時間を更に補正し、初期燃焼時のバーナ
の適正な燃焼量を制御するのである。
また、ドライヤに送り込まれる骨材の配合種別を読み
取り、この配合種別をファジィ推論規則の前件部とし、
あらかじめ設定されたファジィ集合のメンバーシップ関
数と推論規則に基づいてファジィ推論を行ない、排ガス
温度に基づくファジィ推論により先に決定したバーナ開
度及び燃焼時間を更に補正し、初期燃焼時のバーナの適
正な燃焼量を制御するのである。
また、ドライヤに送り込まれる骨材の含水率を検出
し、この骨材の含水率をファジィ推論規則の前件部と
し、あらかじめ設定されたファジィ集合のメンバーシッ
プ関数と推論規則に基づいてファジィ推論を行ない、排
ガス温度に基づくファジィ推論により先に決定したバー
ナ開度及び燃焼時間を更に補正し、初期燃焼時のバーナ
の適正な燃焼量を制御するのである。
[実施例] 以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明を適用したドライヤの全体構成を示す
ものである。
ドライヤ1は円筒状のドラム2を機台3上に回転自在
に傾斜支持し、ドラム駆動用モータ(図示せず)により
所定の速度で回転させている。ドラム2内部には多数の
掻き上げ羽根4が配設してあり、骨材搬送装置5によっ
て送り込まれる骨材を掻き上げ羽根4で掻き上げ、カー
テン状に落下させながらドラム2内を転動流下させる間
にバーナ6より送り込まれる熱風と接触させて骨材を所
望の温度まで加熱昇温させている。
ドライヤ1にはドラム2から排出される排ガスの温度
を検出する温度センサ7が、また、骨材搬送装置5には
骨材の供給量を検出するコンベヤスケール8及び骨材の
含水率を検出する水分計が設けられており、これらセン
サからの信号はバーナ燃焼制御装置10に入力されてい
る。また、バーナ燃焼制御装置10には各種粒径別に貯蔵
した骨材ホッパ(図示せず)からドライヤ1に送り込む
骨材の配合構成を指示する配合設定器11が接続されてあ
り、配合に関するデータはこの配合設定器11からバーナ
燃焼制御装置10に入力されている。そして後述するよう
に、これらの信号やデータに基づいてバーナ燃焼制御装
置10によってファジィ推論されたバーナ開度及び燃焼時
間の制御信号がドライヤ12を介して燃焼量をコントロー
ルするコントロールモータ13に出力されるのである。
先ず、温度センサ7により検出したドライヤ1の排ガ
ス温度によってファジィ制御する方法について説明す
る。
バーナ燃焼制御装置10は所定の制御周期にて温度セン
サ7よりドライヤ1の排ガス温度を繰り返して検出して
いる。温度センサ7より検出された排ガス温度T(℃)
はバーナ燃焼制御装置10のファジィ制御部14に入力さ
れ、ファジィ制御部14においては入力された信号から適
正なバーナ開度U(%)及び燃焼時間(t秒)を決定す
るためにファジィ集合のメンバーシップ関数と推論規則
に基づいてファジィ推論を行なう。
第2図は、排ガス温度Tの大きさを定性的に評価する
ためのメンバーシップ関数である。図中のT(i)(i
=1〜7)はメンバーシップ関数の形を規定する定数で
あって適宜決定する。PB,PM,PS,ZR,NS,NM,NBは排ガス温
度Tの大きさを定性的に評価するためのメンバーシップ
関数に与えた名称であり、それぞれ下記の意味を持つ。
PB:Positive Big PM:Positive Medium PS:Positive Small ZR:Zero NS:Negative Small NM:Negative Midium NB:Negative Big また、図の縦軸はメンバーシップ値である。このメン
バーシップ関数を用いて現在の排ガス温度Tを定性的に
評価する。
第3図は、排ガス温度Tの定性的関係からバーナ開度
U(%)を定性的に決定するための推論規則である。例
えば、第3図左上の推論規則は IF(T is NB)THEN U is PB という意味を表わす。
これは「もし排ガス温度Tが非常に低い(ドライヤが
冷え切っている)ならば」(前件部)、「バーナ開度を
非常に大きくせよ(バーナ開度を大きくして燃焼量を非
常に多くせよ)」(後件部)というルールを示してい
る。
第4図は、定性的な決定されたバーナ開度を定量的な
値に変換するためのメンバーシップ関数である。図中の
U(i)(i=1〜7)はメンバーシップ関数の形を規
定する定数であり、バーナ開度の大きさを表わす量であ
って適宜決定する。PB,PM,PS,ZR,NS,NM,NBはバーナ開度
の大きさを定性的に表わすためにメンバーシップ関数に
与えた名称であり、第3図の中で使用している名称に対
応している。また、図の縦軸はメンバーシップ値であ
る。適用された推論規則によりバーナ開度が定性的にど
のメンバーシップ関数に属するかが決定される。バーナ
開度が複数の推論規則による複数のメンバーシップで規
定された場合は、各メンバーシップ値に応じた加重平均
値をもって実際のバーナ開度量とする。
第5図は、排ガス温度Tの定性的関係からバーナの燃
焼時間t(秒)を定性的に決定するための推論規則であ
る。そして、第5図左上の推論規則は前記と同様に IF(T is NB)THEN U is PB という意味を表わす。
これは「もし排ガス温度Tが非常に低い(ドライヤが
冷え切っている)ならば」(前件部)、「バーナの燃焼
時間を非常に多くせよ(燃焼時間を多くして燃焼量を非
常に多くせよ)」(後件部)というルールを示してい
る。
第6図は、定性的に決定されたバーナの燃焼時間を定
量的な値に変換するためのメンバーシップ関数である。
図中のt(i)(i=1〜7)はメンバーシップ関数の
形を規定する定数であり、バーナの燃焼時間の大きさを
表わす量であって適宜決定する。PB,PM,PS,ZR,NS,NM,NB
はバーナの燃焼時間の大きさを定性的に表わすためにメ
ンバーシップ関数に与えた名称であり、第5図の中で使
用している名称に対応している。また、図の縦軸はメン
バーシップ値である。適用された推論規則によりバーナ
の燃焼時間が定性的にどのメンバーシップ関数に属する
かが決定される。バーナの燃焼時間が複数の推論規則に
よる複数のメンバーシップで規定された場合は、各メン
バーシップ値に応じた加重平均値をもって実際のバーナ
の燃焼時間とする。
このようにしてファジィ推論されたバーナ開度と燃焼
時間に対する制御信号がドライバ12を介してコントロー
ルモータ13に出力され、バーナ6の燃焼量が適正に調整
される。
次に、ドラム2への骨材供給量を検出するコンベヤス
ケール8により検出した骨材供給量によってファジィ制
御する方法について説明する。
バーナ燃焼制御装置10は所定の制御周期にてコンベヤ
スケール8によりドラム2への骨材供給量を繰り返して
検出している。コンベヤスケール8より検出された骨材
供給量M(Ton/H)はバーナ燃焼制御装置10に取り込ま
れ、ファジィ制御部14に入力される。ファジィ制御部14
においては入力された信号からバーナ開度の補正量ΔU
(%)及び燃焼時間の補正量Δt(秒)を決定するため
にファジィ集合のメンバーシップ関数と推論規則に基づ
いてファジィ推論を行なう。
第7図は、骨材供給量Mの大きさを定性的に評価する
ためのメンバーシップ関数である。図中のM(i)(i
=1〜7)はメンバーシップ関数の形を規定する定数で
あって適宜決定する。PB,PM,PS,ZR,NS,NM,NBは骨材供給
量Mの大きさを定性的に評価するためにメンバーシップ
関数に与えた名称であり、その意味は前述した通りであ
る。また、図の縦軸はメンバーシップ値である。このメ
ンバーシップ関数を用いて検出した現在の骨材供給量M
を定性的に評価する。
第8図及び第10図は、骨材供給量Mの定性的関係から
バーナ開度補正量ΔU及び燃焼時間の補正量Δtを定性
的に決定するための推論規則である。その規則の見方は
第3図について述べたのと同様である。例えば、推論規
則の一つを記載すると IF(M is PM)THEN ΔU is PM というルールが表わされている。
これは「もし骨材供給量が中ぐらい大きいならば」
(前件部)、「バーナ開度補正量を中ぐらい大きくせよ
(燃焼量を中ぐらい多くせよ)」(後件部)という意味
であり、ドライヤに送り込まれる骨材量が中ぐらいの程
度多ければ、燃焼量を中ぐらいの程度多くなるように補
正して適正な初期燃焼を行なうものである。
第9図及び第11図は、定性的に決定されたバーナ開度
補正量及び燃焼時間の補正量を定量的な値に変換するた
めのメンバーシップ関数である。図中のΔU(i)、Δ
t(i)(i=1〜7)はメンバーシップ関数の形を規
定する定数であり、先に決定したバーナ開度及び燃焼時
間に対する補正量であって適宜決定する。PB,PM,PS,ZO,
NS,NM,NBはバーナ開度補正量及び燃焼時間の補正量の大
きさを定性的に表わすためにメンバーシップ関数に与え
た名称であり、第8図及び第10図の中で使用している名
称に対応している。また、図の縦軸はメンバーシップ値
である。適用された推論規則によりバーナ開度補正量及
び燃焼時間の補正量が定性的にどのメンバーシップ関数
に属するかが決定される。バーナ開度補正量及び燃焼時
間の補正量が複数の推論規則による複数のメンバーシッ
プで規定された場合は、各メンバーシップ値に応じた加
重平均値をもって実際の補正量とする。このファジィ推
論されたバーナ開度補正量及び燃焼時間の補正量に対す
る制御信号がドライバ12を介してコントロールモータ13
に出力され、バーナ6の燃焼量が更に調整される。この
骨材供給量によるファジィ制御は、排ガス温度によるフ
ァジィ制御を補うものであって、排ガス温度によるファ
ジィ制御と並行に行なわれる。
次いで、ドライヤ1に供給する骨材の配合構成を所望
のアスファルト合材の配合種別に対応させて指示する配
合設定器11により設定される骨材の配合種別によってフ
ァジィ制御する方法について説明する。
この場合、骨材供給時に配合設定器11により設定され
るアスファルト合材の配合種別は、バーナ燃焼制御装置
10のファジィ制御部13に読み込まれ、ファジィ制御部14
においてこれらの入力信号から適正なバーナ開度補正量
U(%)および燃焼時間t(秒)を決定するためにファ
ジィ集合のメンバーシップ関数と推論規則に基づいてフ
ァジィ推論が行なわれる。
第12図は、アスファルト合材の配合種別を定性的に評
価するためのメンバーシップ関数である。図中のC
(i)(i=1〜7)はメンバーシップ関数の形を規定
する定数であって適宜決定する。PB,PM,PS,ZR,NS,NM,NB
はの配合種別Cのランクを定性的に評価するためにメン
バーシップ関数に与えた名称であり、その意味は前述し
た通りである。この配合の大小は材料の大きさとし、密
粒は小、粗粒は大となる。また、図の縦軸はメンバーシ
ップ値である。このメンバーシップ関数を用いて検出し
た現在の配合種別Cを定性的に評価する。
第13図及び第15図は、配合種別Cの定性的関係からバ
ーナ開度補正量ΔU及び燃焼時間の補正量Δtを定性的
に決定するための推論規則である。その規則の見方は第
3図について述べたのと同様である。例えば、推論規則
の一つを記載すると IF(C is PM) THEN U is NM というルールが表わされている。
これは「もし配合種別Cのランクが中ぐらいの大きさ
にあるならば」(前件部)、「バーナ開度補正量を中ぐ
らい小さくせよ(燃焼量を中ぐらい少なくせよ)」(後
件部)という意味である。
第14図及び第16図は、定性的に決定されたバーナ開度
補正量ΔU(i)及び燃焼時間Δt(秒)を定量的な値
に変換するためのメンバーシップ関数であり、第9図及
び第11図に示したものと同様であるので説明は省略す
る。
この配合種別によるファジィ制御は、排ガス温度によ
るファジィ制御を補うものであって、排ガス温度による
ファジィ制御と並行に行なわれる。
更に、ドラムに供給する骨材の含水率を検出する水分
計9により検出した骨材の含水率によってファジィ制御
する方法について説明する。
この場合も骨材供給量によるファジィ制御と同様に、
バーナ燃焼制御装置10は所定の制御周期にて水分計9に
よりドラム2に供給する骨材の含水率を繰り返して検出
しており、水分計9より検出された骨材の含水率W
(%)はバーナ燃焼制御装置10のファジィ制御部14に取
り込まれ、ファジィ制御部14においてこれらの入力信号
から適正なバーナ開度補正量ΔU(%)を決定するため
にファジィ集合のメンバーシップ関数と推論規則に基づ
いてファジィ推論が行なわれる。
第17図は、骨材の含水率Wの大きさを定性的に評価す
るためのメンバーシップ関数である。図中のW(i)
(i=1〜7)はメンバーシップ関数の形を規定する定
数であって適宜決定する。PB,PM,PS,ZR,NS,NM,NBはの含
水率Wの大きさを定性的に評価するためにメンバーシッ
プ関数に与えた名称であり、その意味は前述した通りで
ある。また、図の縦軸はメンバーシップ値である。この
メンバーシップ関数を用いて検出した現在のの含水率W
を定性的に評価する。
第18図及び第20図は、骨材の含水率Wの定性的関係か
らバーナ開度補正量ΔU及び燃焼時間の補正量Δt
(秒)を定性的に決定するための推論規則である。その
規則の見方は第3図について述べたのと同様である。例
えば、推論規則の一つを記載すると IF(W is PM) THEN U is PM というルールが表わされている。
これは「もし骨材の含水率が中ぐらい多いならば」
(前件部)、「バーナ開度補正量を中ぐらい大きくせよ
(燃焼量を少し多くせよ)」(後件部)という意味であ
る。
第19図及び第21図は、定性的に決定されたバーナ開度
補正量を定量的な値に変換するためのメンバーシップ関
数であり、第9図及び第11図に示したものと同様である
ので説明は省略する。
この骨材の含水率によるファジィ制御は、排ガス温度
によるファジィ制御を補うものであって、排ガス温度に
よるファジィ制御と並行に行なわれる。
また、ここではこれらの骨材供給量や配合種別及び骨
材の含水率によるファジィ制御は排ガス温度によるファ
ジィ制御と個々に組み合わせた例を示したが、これらの
ファジィ制御をすべて並行に行なうようにすれば更に高
精度なファジィ制御を行なうことができる。
なお、本実施例で使用したメンバーシップ関数は全て
三角型としたが、必ずしもこの形に限るものでなく、骨
材ドライヤの特性、運転員の知識に応じて、種々の曲線
を採用しても本発明の本質が変わるものではない。ま
た、メンバーシップ関数の形だけでなく、その数も任意
に設定しても本発明の本質が変わるものではない。
[発明の効果] 以上説明したように本発明に係るドライヤ1のバーナ
初期燃焼制御方法によれば、排ガス温度に基づいてファ
ジィ推論を行ないバーナ開度及び燃焼時間を決定すると
共に、ドライヤ1への骨材供給量、ドライヤ1に送り込
む配合種別またはドライヤ1に送り込む骨材の含水率に
基づいてファジィ推論を行ない、先に決定したバーナ開
度及び燃焼時間の補正を行なってバーナの初期燃焼を制
御することにより、オペレータの経験のみに頼ることな
くドライヤ1の初期燃焼時に熟練したオペレータが操作
するような高精度な燃焼制御が実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例に適用されるドライヤの全体
構成を示す図、第2図は排ガス温度の評価用メンバーシ
ップ関数を示す図、第3図、第5図は排ガス温度に基づ
くバーナ開度及び燃焼時間予測ルールの1例を示す図、
第4図、第6図は排ガス温度に基づくバーナ開度及び燃
焼時間決定用メンバーシップ関数を示す図、第7図は骨
材供給量評価用メンバーシップ関数示す図、第8図、第
10図は骨材供給量に基づくバーナ開度及び燃焼時間補正
量予測ルールの1例を示す図、第9図、第11図は骨材供
給量に基づくバーナ開度及び燃焼時間補正量用メンバー
シップ関数を示す図、第12図は配合種別のランク評価用
メンバーシップ関数を示す図、第13図、第15図は配合種
別に基づくバーナ開度及び燃焼時間補正量予測ルールの
1例を示す図、第14図、第16図は配合種別に基づくバー
ナ開度及び燃焼時間補正量用メンバーシップ関数を示す
図、第17図は骨材の含水率評価用メンバーシップ関数を
示す図、第18図、第20図は骨材の含水率に基づくバーナ
開度及び燃焼時間補正量予測ルールの1例を示す図、第
19図、第21図は骨材の含水率に基づくバーナ開度及び燃
焼時間補正量用メンバーシップ関数を示す図である。 1……ドライヤ、6……バーナ、7……温度センサ、8
……コンベヤスケール、9……水分計、10……バーナ燃
焼制御装置、11……配合設定器、12……ドライバ、13…
…コントロールモータ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】骨材加熱用ドライヤの運転開始時にドラム
    内に供給される骨材を低燃焼により加熱するドライヤの
    バーナ初期燃焼方法において、ドラム内を通過する排ガ
    ス温度をファジィ推論規則の前件部とし、逐次検出され
    る排ガス温度からファジィ推論を行ってバーナの燃焼量
    を決定すると共に、ドラム内に送り込まれる骨材の供給
    量をファジィ推論規則の前件部とし、逐次検出される骨
    材の供給量からファジィ推論を行ってバーナの燃焼補正
    量を決定し、先に決定したバーナの燃焼量を補正するよ
    うにしたことを特徴とするドライヤのバーナ初期燃焼制
    御方法。
  2. 【請求項2】骨材加熱用ドライヤの運転開始時にドラム
    内に供給される骨材を低燃焼により加熱するドライヤの
    バーナ初期燃焼方法において、ドラム内を通過する排ガ
    ス温度をファジィ推論規則の前件部とし、逐次検出され
    る排ガス温度からファジィ推論を行ってバーナの燃焼量
    を決定すると共に、ドラム内に送り込まれる骨材の配合
    種別をファジィ推論規則の前件部とし、逐次設定される
    前記配合種別からファジィ推論を行ってバーナの燃焼補
    正量を決定し、先に決定したバーナの燃焼量を補正する
    ようにしたことを特徴とするドライヤのバーナ初期燃焼
    制御方法。
  3. 【請求項3】骨材加熱用ドライヤの運転開始時にドラム
    内に供給される骨材を低燃焼により加熱するドライヤの
    バーナ初期燃焼方法において、ドラム内を通過する排ガ
    ス温度をファジィ推論規則の前件部とし、逐次検出され
    る排ガス温度からファジィ推論を行ってバーナの燃焼量
    を決定すると共に、ドラム内に送り込まれる骨材の含水
    率をファジィ推論規則の前件部とし、逐次検出される骨
    材の含水率からファジィ推論を行ってバーナの燃焼補正
    量を決定し、先に決定したバーナの燃焼量を補正するよ
    うにしたことを特徴とするドライヤのバーナ初期燃焼制
    御方法。
  4. 【請求項4】骨材加熱用ドライヤの運転開始時にドラム
    内に供給される骨材を低燃焼により加熱するドライヤの
    バーナ初期燃焼方法において、ドラム内を通過する排ガ
    ス温度をファジィ推論規則の前件部とし、逐次検出され
    る排ガス温度からファジィ推論を行ってバーナの燃焼量
    を決定すると共に、ドラム内に送り込まれる骨材の供給
    量、骨材の配合種別、骨材の含水率をファジィ推論規則
    の前件部とし、ファジィ推論を行ってバーナの燃焼補正
    量を決定し、先に決定したバーナの燃焼量を補正するよ
    うにしたことを特徴とするドライヤのバーナ初期燃焼制
    御方法。
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