JP2719709B2 - 胆汁酸硫酸サルファターゼ、その製造法及び胆汁酸の定量法 - Google Patents

胆汁酸硫酸サルファターゼ、その製造法及び胆汁酸の定量法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、胆汁酸硫酸サルファターゼ、その製造法及
び胆汁酸の定量法に関する。
本発明の酵素は、臨床検査上有用な新規酵素であり、
硫酸抱合型胆汁酸、例えば3位のOH基が硫酸エステル化
された胆汁酸(以下胆汁酸3α−硫酸という)の定量及
び血中又は尿中の胆汁酸の定量に有用である。
従来の技術とその問題点 肝胆道系疾患によって、血液中又は尿中の胆汁酸が著
しく増加することは、よく知られている。従って、血液
中又は尿中の胆汁酸の定量は、臨床検査において肝機能
を調べる上で重要な項目となっている。従来胆汁酸の定
量には、3α−ヒドロキシステロイド・デヒドロゲナー
ゼを用いる酵素分析法が採用されている。すなわち、前
記デヒドロゲナーゼは、3位のOH基がα配置の胆汁酸
(3α−ヒドロキシ胆汁酸)を酸化して3−オキソ胆汁
酸を生成させるとともに、補酵素であるβ−NADをNADH
に還元する。このNADHを定量することにより、3α−ヒ
ドロキシ胆汁酸が定量される。従来の臨床検査において
は、3α−ヒドロキシ胆汁酸量を総胆汁酸量としてい
る。
しかるに、血液中の胆汁酸はその一部が硫酸エステル
化された硫酸抱合型胆汁酸として存在するとともに、硫
酸エステル化により親水性が増して排泄が容易になるた
め、尿中の硫酸抱合型胆汁酸、主に胆汁酸3α−硫酸の
比率は著るしく高くなる。従来法における上記デヒドロ
ゲナーゼは、3α−ヒドロキシ胆汁酸にしか作用しない
ため、従来法では、3α−ヒドロキシル基が硫酸エステ
ル化した胆汁酸3α−硫酸を定量することはできない。
臨床検査上、尿又は血液中の総胆汁酸3α−硫酸又はそ
れをも含めた総胆汁酸を定量する必要があるが、胆汁酸
3α−硫酸の硫酸エステル部分を特異的に加水分解する
胆汁酸サルファターゼは、未だ知られていない。
従って、現状では胆汁酸3α−硫酸を定量するには、
試料をカラム・クロマトグラフィー処理して胆汁酸3α
−硫酸を分離し、ソルボリシスにより胆汁酸3α−硫酸
の硫酸エステル部分を化学的に加水分解する工程が必要
である。しかしながら、このような工程は煩雑であり、
日常の臨床検査に容易に活用できる方法ではない。
問題点を解決するための手段 本発明者は、上記従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究
を重ねた結果、胆汁酸3α−硫酸の硫酸エステル部分を
特異的に加水分解する、文献未載の新規な胆汁酸硫酸サ
ルファターゼを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、次の性状を有する胆汁酸硫酸サル
ファターゼ、その製造法及び胆汁酸の定量法を提供する
ものである。
(a)作用:胆汁酸の3α−硫酸エステルに作用して硫
酸エステル部分を加水分解し、その際OH基の結合位置を
α配置からβ配置に逆転させ、3β−ヒドロキシ胆汁酸
を生成する。
(b)基質特異性:遊離型胆汁酸の3α−硫酸エステ
ル、並びに、グリシン抱合型及びタウリン抱合型胆汁酸
の3α−硫酸エステルに作用する。
(c)至適pH域:pH8.5±0.5 (d)安定pH:30℃、16時間処理で、pH5.6〜7.6 (e)至適温度及び熱安定性:至適温度は35℃±5℃。
pH7.2、10分間処理で、32℃の温度下では活性は100%残
存するが、それ以上の温度では急速に活性は低下し、50
℃で0%となる。
(f)分子量:高速液体クロマトグラフィー法により測
定した結果、分子量約100,000である。
本発明の胆汁酸硫酸サルファターゼ(以下本酵素とい
う)は、シュードモナス・テストステロニー(Pseudomo
nas testosteroni)に属する細菌が生産する菌体内酵素
である。
本酵素の理化学的性質をより詳細に記すと、以下の通
りである。なお、本酵素の活性測定は以下のようにして
行なわれる。すなわち、リトコール酸3α−硫酸(シグ
マ社製)の2.5mM水溶液0.1ml、β−NAD(オリエンタル
酵母工業製)の15mM水溶液0.2ml、0.1Mトリス塩酸緩衝
液(pH8.0)1.0ml及び蒸溜水1.55mlを石英セルにとり、
30℃で平衡化した後、β−ヒドロキシステロイド・デヒ
ドロゲナーゼ(シグマ社製)溶液(10U/ml)0.05ml及び
本酵素溶液0.1mlを順次添加し、30℃で反応させ、340nm
における反応初期吸光度の増加を測定する。該条件下、
1分間に1μmolのNADHを生成する酵素活性を1単位と
する。
(a)作用:胆汁酸の3α−硫酸エステルに作用して硫
酸エステルを加水分解し、その際、OH基の結合配置をα
配置からβ配置に逆転させ、3β−ヒドロキシ胆汁酸を
生成する。
(b)基質特異性:遊離型の胆汁酸の3α−硫酸エステ
ル、並びに、グリシン抱合型及びタウリン抱合型胆汁酸
の3α−硫酸エステルに作用する。詳細を、下記第1表
に示す。
(c)至適pH:至適pH8.5±0.5である。結果を第1図に
示す。
(d)安定pH:安定pH範囲は30℃、16時間処理で、pH5.6
〜7.6である。結果を第2図に示す。
(e)至適温度及び熱安定性:至適温度は35℃±5℃。
pH7.2、10分間処理で、32℃の温度下では活性は100%残
存するが、それ以上の温度では急速に活性は低下し、50
℃で0%となる。結果を第3図及び第4図に示す。
(f)分子量:ゲル過カラム・シム−パックジオール
−300(島津製作所製)を用いた高速液体クロマトグラ
フィー法により測定した結果、分子量約100,000であ
る。
(g)Km値:リトコール酸3α−硫酸に対するKm値6×
10-6M (h)阻害及び活性化:Mn+により活性化され、EDTA、
O−フェナンスロリン等の、金属イオンに作用する物質
により阻害される。また、p−クロロマーキュリベンゾ
エート、モノヨード酢酸等のSH試薬によっては、殆んど
阻害されない。詳細を、下記第2表に示す。
本酵素は、シュードモナス・テストステロニーに属す
る細菌を培養することによって得られる。
シュードモナス・テストステロニー(以下本菌種とい
う)としては特に制限されず、公知のものが使用でき
る。その中でも、例えば、シュードモナス・テストステ
ロニーATCC11996等が好ましい。
また本菌種の培養に使用する培地は特に制限されず、
シュードモナス属細菌用の培地がいずれも使用できる
が、例えば、有機栄養源として酵母エキス、ペプトン、
肉エキス等、無機栄養源としてリン酸アンモニウム、硝
酸アンモニウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、
塩化マグネシウム、塩化マンガン等を含むものが用いら
れる。更に本酵素を生産させるためには、胆汁酸を培地
に添加することが必須である。胆汁酸としては、例え
ば、コール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール
酸、リトコール酸硫酸、これらの塩等を挙げることがで
き、1種又は2種以上を使用できる。胆汁酸の添加量は
特に制限されないが、通常0.05〜1.0重量%程度とすれ
ばよい。
培養時間及び温度は特に制限されないが、通常好気的
条件下に、24〜34℃程度で12〜24時間程度培養するのが
好ましい。この程度の時間培養すると、酵素活性が最大
になる。
培養によって得られる菌体から、本酵素が抽出され
る。抽出は、通常の菌体内酵素抽出法に従って行なうこ
とができる。例えば超音波処理、各種機械的処理、酵素
処理等の方法により菌体を破砕し、不溶物を遠心分離し
た上清に酵素を回収することができる。この粗酵素を、
除核酸処理、硫安塩析、イオン交換クロマトグラフィ
ー、疎水性クロマトグラフィー、ゲル過等の一般的な
酵素精製法を適宜選択、組み合わせて精製することによ
り、本酵素を得ることができる。
このようにして得られる本酵素とβ−ヒドロキシステ
ロイド・デヒドロゲナーゼとを、β−NADの存在下、胆
汁酸3α−硫酸を含む試料に作用させることにより、胆
汁酸3α−硫酸の定量を行なうことができる。すなわ
ち、本酵素が、胆汁酸3α−硫酸を3β−ヒドロキシ胆
汁酸に変換する。次いでβ−ヒドロキシステロイド・デ
ヒドロゲナーゼが、3β−ヒドロキシ胆汁酸を3−オキ
ソ胆汁酸に変換するとともに、該デヒドロゲナーゼの補
酵素であるNADをNADHに還元する。従って、NADからNADH
への変換量を定量することにより、胆汁酸3α−硫酸を
定量することができる。従って、β−NADの存在下に血
液又は尿に本酵素とβ−ヒドロキシステロイド・デヒド
ロゲナーゼを作用させることにより、血液又は尿中の総
胆汁酸3α−硫酸が定量できる。
β−ヒドロキシステロイド・デヒドロゲナーゼとして
は特に制限されず、公知のものがいずれも使用できる。
酵素の使用量は特に制限されないが、通常本酵素を0.
1〜1.0単位程度及びβ−ヒドロキシステロイド・デヒド
ロゲナーゼを0.1〜1.0単位程度使用すればよい。β−NA
Dの使用量も特に制限されず適宜選択すればよいが、通
常反応系中のβ−NAD濃度が0.5から5mM程度の濃度とな
るように添加すればよい。酵素反応は、通常25〜40℃程
度の温度下に、5〜30分程度行なわれる。
またNADHの定量は、公知の方法に従って行なうことが
できる。その具体例としては、UV(340nm)吸収測定
法、蛍光強度測定法、還元発色比色法、NADHオキシダー
ゼを作用させてNADHから過酸化水素を定量的に生成さ
せ、該過酸化水素を酸化発色で比色定量する方法等が挙
げられる。
更に本発明では、β−NADの存在下、血液又は尿に、
本酵素とβ−ヒドロキシステロイド・デヒドロゲナーゼ
に加えて3α−ヒドロキシステロイド・デヒドロゲナー
ゼを作用させることにより、上記原理に従って、血液又
は尿中の胆汁酸3α−硫酸をも含めた総胆汁酸が定量で
きる。
3α−ヒドロキシステロイド・デヒドロゲナーゼとし
ては特に制限されず、公知のものがいずれも使用でき
る。該デヒドロゲナーゼの使用量は特に制限されない
が、通常0.1〜1.0単位程度とすればよい。その他、酵素
(本酵素及びβ−ヒドロキシステロイド・デヒドロゲナ
ーゼ)及びβ−NADの使用量、反応条件、生成するNADH
の定量等は、上述の場合と同様にすればよい。
発明の効果 本発明によれば、新規な胆汁酸硫酸サルファターゼを
提供できる。また、β−NAD存在下に、本酵素とβ−ヒ
ドロキシステロイド・デヒドロゲナーゼを共役させる
と、従来酵素法では測定が不可能であった血液又は尿中
の総胆汁酸3α−硫酸を容易に定量できる。更に、β−
NAD存在下に本酵素とβ−ヒドロキシステロイド・デヒ
ドロゲナーゼに加えて3α−ヒドロキシステロイド・デ
ヒドロゲナーゼを共役させると、血液又は尿中の胆汁酸
3α−硫酸をも含めた総胆汁酸を容易に定量できる。
実施例 以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらに制限され
るものではない。以下、実施例において「%」とあるの
は、「重量%」を意味する。
実施例1 リン酸一アンモニウム0.1%、リン酸二アンモニウム
0.1%、リン酸一カリウム0.2%、塩化マグネシウム0.01
%、塩化マンガン0.01%及び酵母エキス1.0%より成る
培地(pH6.9)300mlを、2l容三角フラスコに入れ、オー
トクレーブで滅菌した。これに、シュードモナス・テス
トステロニーATCC11996を植菌し、28℃で24時間振盪培
養した。この種培養液を、50l容ジャー・ファンメンタ
ー中にて、上記と同組成の滅菌済培地30lに植菌し、同
時に別途滅菌した10%コール酸ナトリウム水溶液1.2lを
無菌的に加え、28℃で通気撹拌しながら15時間培養し
た。
培養液を遠心分離し、得られた菌体を30mMリン酸緩衝
液(pH7.2)に懸濁し、この懸濁液をダイノミル細胞破
壊装置(ウィリー・エ・バッコーフェン社製)にかけ
て、菌体を破砕した。これを遠心分離して沈殿物を除
き、粗酵素液を得た。この粗酵素液をプロタミン硫酸で
除核酸処理した後、硫酸アンモニウムにより塩析処理
し、硫酸アンモニウム35〜70%飽和沈澱画分を集め、10
mMリン酸緩衝液(pH7.2)に透析した。この透析液を、1
0mMリン酸緩衝液(pH7.2)で平衡化したDEAEセルロース
(ワットマン社製)カラムに通液した。得られた非吸着
画分を、10mMリン酸緩衝液(pH6.6)で平衡化したCMセ
ルロース(ワットマン社製)カラムに通液して、活性画
分を吸着させた。このカラムに、30mMリン酸緩衝液(pH
7.8)を展開し、溶出活性画分を溶出させた。これを、
硫酸アンモニウムによる塩析処理で濃縮し、オクチル・
セファロースCL−4B(ファルマシア社製)カラムに吸着
させた。このカラムに、50mMリン酸緩衝液を通液し、溶
出する活性画分を限外過で濃縮した後、0.15M食塩を
含む50mMリン酸緩衝液で平衡化したセファアクリルS−
200(ファルマシア社製)カラムを通してゲル過し
た。活性画分を限外過でにより脱塩及び濃縮し、胆汁
酸硫酸サルファターゼ480単位を得た。該精製標品は、
7.5%アクリルアミド(pH8.9)によるスラブゲル電気泳
動において単一バンドを示した。
実施例2 実施例1で得られた胆汁酸硫酸サルファターゼを用
い、胆汁酸3α−硫酸の定量を行なった。
β−NAD(オリエンタル酵母工業製)3μmol、β−ヒ
ドロキシステロイド・デヒドロゲナーゼ(シグマ社製)
0.5単位及び胆汁酸硫酸サルファターゼ0.2単位を含む35
mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)2.9mlに、基質として、濃
度の異なるリトコール酸3α−硫酸ナトリウム(シグマ
社製)水溶液又はグリコリトコール酸3α−硫酸ナトリ
ウム(シグマ社製)水溶液を0.1ml加え、30℃で10分間
反応させた後、340nmにおける吸光度を測定した。結果
を第5図に示す。第5図から、基質濃度と吸光度が正の
相関関係にあり、従って胆汁酸3α−硫酸の定量が可能
であることが判る。
実施例3 試薬:β−NAD(オリエンタル酵母工業製)25.2mg、
ニトロブルーテトラゾリウム(同仁化学研究所製)7.6m
g、及びジアホラーゼ(シグマ社製)10単位を、0.3%ノ
イゲンET−189(非イオン性界面活性剤、第一工業薬品
製)を含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)25mlに溶解
した。
試薬:0.4N塩酸 測定:各種濃度のリトコール酸3α−硫酸ナトリウム
(シグマ社製)水溶液0.35mlに試薬1.25mlを加え、37
℃で5分間保持した。これに、β−ヒドロキシステロイ
ド・デヒドロゲナーゼ(シグマ社製)溶液(10単位/m
l)0.05ml及び胆汁酸硫酸サルファターゼ(2単位/ml)
0.1mlを順次添加し、混合して37℃で10分間保持し、発
色させ、試薬1.25mlを加えて反応を停止後、560nmの
吸光度を測定した。第6図に示すような良好な結果が得
られた。
実施例4 グリコリトコール酸3α−硫酸(GLCA−S)を添加し
た血清を、無添加血清で種々の濃度に希釈し、試験用血
清とした。
試験用血清0.2mlに蒸留水0.15ml及び実施例3の試薬
1.25mlを加え、以後実施例3と同様にしてGLCA−Sを
定量した。結果を第3表に示す。
実施例5 GLCA−S及びグリコリトコール酸(GLCA)を添加した
血清を、無添加血清で種々の濃度に希釈し、試験用血清
とした。
試験用血清0.2mlに蒸留水0.15ml及び実施例3の試薬
1.25mlを加え、以後β−ヒドロキシステロイド・デヒ
ドロゲナーゼ溶液に代えてβ−ヒドロキシステロイド・
デヒドロゲナーゼと3α−ヒドロキシステロイド・デヒ
ドロゲナーゼ(シグマ社製)の混合溶液(各10単位/m
l)を使用する以外は実施例3と同様にしてGLCA−S及
びGLCAを定量した。結果を第4表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本酵素の至適pHを示すグラフである。第2図
は、本酵素の安定pHを示すグラフである。第3図は、本
酵素の至適温度を示すグラフである。第4図は、本酵素
の熱安定性を示すグラフである。第5図及び第6図は、
本発明方法による、基質(胆汁酸3α−硫酸)濃度と吸
光度の関係を示すグラフである。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の性状を有する胆汁酸硫酸サルファター
    ゼ。 (a)作用:胆汁酸の3α−硫酸エステルに作用して硫
    酸エステル部分を加水分解し、その際OH基の結合位置を
    α配置からβ配置に逆転させ、3β−ヒドロキシ胆汁酸
    を生成する。 (b)基質特異性:遊離型胆汁酸の3α−硫酸エステ
    ル、並びに、グリシン抱合型及びタウリン抱合型胆汁酸
    の3α−硫酸エステルに作用する。 (c)至適pH域:pH8.5±0.5 (d)安定pH:30℃、16時間処理で、pH5.6〜7.6 (e)至適温度及び熱安定性:至適温度は35℃±5℃。
    pH7.2、10分間処理で、32℃の温度下では活性は100%残
    存するが、それ以上の温度では急速に活性は低下し、50
    ℃で0%となる。 (f)分子量:高速液体クロマトグラフィー法により測
    定した結果、分子量約100,000である。
  2. 【請求項2】シュードモナス・テストステロニーに属す
    る細菌を、胆汁酸を含む培地にて培養し、その培養物か
    ら請求項の胆汁酸硫酸サルファターゼを採取すること
    を特徴とする胆汁酸硫酸サルファターゼの製造法。
  3. 【請求項3】β−NADの存在下、胆汁酸の3α−硫酸エ
    ステルを含む試料に、請求項記載の胆汁酸硫酸サルフ
    ァターゼ及びβ−ヒドロキシステロイド・デヒドロゲナ
    ーゼを作用させ、その際生成するNADHを定量することを
    特徴とする、胆汁酸の3α−硫酸エステルの定量法。
  4. 【請求項4】β−NADの存在下、血液又は尿に、請求項
    記載の胆汁酸硫酸サルファターゼ、β−ヒドロキシス
    テロイド・デヒドロゲナーゼ及び3α−ヒドロキシステ
    ロイド・デヒドロゲナーゼを作用させ、その際生成する
    NADHを定量することを特徴とする、血液又は尿中の総胆
    汁酸の定量法。
JP63301415A 1988-11-28 1988-11-28 胆汁酸硫酸サルファターゼ、その製造法及び胆汁酸の定量法 Expired - Fee Related JP2719709B2 (ja)

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