JP2719243B2 - 意匠性シートの製造方法 - Google Patents

意匠性シートの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は家具、壁面、床等の意匠
性を求められる建築表装部材用シートであって、特に真
珠光輝性を持ち、且つ非再現流れ模様の立体感を持った
意匠性の高いシートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】家具、壁材、床材、自動車、家電製品の
表装材は近年益々高級感のある又個性的なものが求めら
れている。例えば、大理石、天然木材等の高級素材を用
いたものや、それら天然木材に意匠感や質感を近付け、
耐久性を高めた複層複合素材や天然木材の意匠感とは離
れて、幾何学模様を印刷で表現し高い意匠性を表現した
もの等がそれである。又合成木材に印刷したプラスチッ
クフイルムを被覆したものや樹脂塗装を施して木質調や
大理石調等の天然素材に擬したり、抽象柄を同様な方法
で施したりして表装化粧を行っているようなものが伸長
しているが、いずれも平坦なパターンであって天然の深
みが不足している点又は印刷を基調としているので繰り
返しパターンであるため単調になる嫌いがあり、高級感
が不足している。概括して言えば単なる印刷で意匠表現
する場合にありがちな繰り返し同一意匠性や平坦な意匠
は高級感がなくそれなりの意匠価値しか与えられず、む
しろ天然素材にあるような非再現性や立体感、深み等が
高い意匠価値を与えられていた。
【0003】しかし高級な銘木や大理石は非常に高価で
ある点、資源に限界がある点、又機械強度や寸法安定性
等の点で問題があり、人工素材で天然素材に近い立体感
や非再現意匠を表現したものが高く求められている。し
かし立体感や見る角度により変化し、深みを持つ等の点
や一部の大理石や銘木に見られる光輝感が表現できてい
ない点が現状である。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は従来の家具や
住宅部材の樹脂被覆表装シートの持つ深みのなさ、単調
さを改善すべく種々の検討を行った結果なされたもので
あり、天然木や天然大理石等の持つ立体感のある意匠や
繰り返し性のない自然さを持った高意匠表装シートを提
供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は微薄片状でその
厚みが0.05〜2.0μmである雲母の表面上に30
〜500mμの範囲の膜厚で二酸化チタンを被覆した粒
子(以下チタンマイカという)を透明で非晶質のポリ塩
化ビニル、ABS、ポリメチルメタクリレート、非晶質
ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂に混合も
しくは混練し、さらに3本以上のロールを有するカレン
ダーロールにより圧延製膜するに際し、カレンダー最終
ロールの温度を該熱可塑性樹脂のクラッシュベルグ柔軟
温度より50〜120℃高温にし、製膜されたシートの
少なくとも片面の表面粗度が中心線平均粗さで2μ以上
の粗面状態となるようにシーティングし、さらにカレン
ダー加工後のシートを単独か又は該シートと該シートに
熱融着し得るシートと積層し、該熱可塑性樹脂のクラッ
シュベルグ柔軟温度より50℃以上高い温度で熱ロール
又は熱平板プレスにより熱プレスし、シートを平坦加工
するか又は熱ラミネートすることを特徴とする意匠性シ
ートの製造方法であり、好ましくは熱可塑性樹脂のクラ
ッシュベルグ柔軟温度が55〜70℃であり、カレンダ
ー加工後のシートに熱融着し得るシートが、黒、白、も
しくは灰色の無彩色シート、赤、青、黄等の彩色シー
ト、又は着色不透明シートもしくは透明シートにパター
ン印刷を施した印刷シートであり、更にはカレンダー加
工後のシートに熱融着し得るシートが、黒、白、もしく
は灰色の無彩色シート、赤、青、黄等の彩色シート、着
色不透明シートもしくは透明シートにパターン印刷を施
した印刷シートから選ばれたものからなる2層以上の複
合シートである意匠性シートの製造方法である。
【0006】チタンマイカは通常の酸化チタン被覆マイ
カの他に更に酸化鉄や酸化クロムなどの有色酸化物を被
覆したもの、酸化チタンの下層に低次酸化の還元二酸化
チタン層を形成した還元チタンマイカ或いは酸化チタン
の上に有機化合物で着色したものも含有される。樹脂に
対するチタンマイカの比率は任意でよいが、シート単位
面積当たり0.2〜5g/mが好まちい。
【0007】熱可塑性樹脂としては、硬質ポリ塩化ビニ
ル、半硬質ポリ塩化ビニル、軟質ポリ塩化ビニル、AB
S、ポリメチルメタクリレート又は非晶質ポリエチレン
テレフタレート等の透明性が例えば300μmの厚みで
光線透過率が80%以上の非晶質のものが用いられる。
これらの熱可塑性樹脂には加工工程で必要な安定剤、加
工助剤、老化防止剤、滑剤、可塑剤等が任意に用いるこ
とができる。
【0008】チタンマイカと熱可塑性樹脂は混合機で混
合分散され、混練機で混練され、次工程のカレンダーロ
ールに供給され、混合もしくは混練されたチタンマイカ
分散樹脂はカレンダーロールで圧延シートとされる。カ
レンダーロールは3〜7本のロールのものが用いられる
が、最終カレンダーロールの温度は用いる熱可塑性樹脂
のクラッシュベルグ柔軟温度よりり50〜120℃高い
温度で加工する。得られたシートはシートの少なくとも
片面の表面粗度が中心線平均粗さで2μ以上好ましくは
5μ以上の粗面状態となるように最終カレンダーロール
温度を調整する。最終カレンダーロール以外のロール温
度は用いる熱可塑性樹脂のクラッシュベルグ柔軟温度よ
り100〜160℃高い温度が好ましい
【0009】カレンダーロール加工後のシート(以下カ
レンダーシートという)は粗面化されており、通常の鏡
面仕上げカレンダーシートよりも最終カレンダーロール
温度が低温で加工されているため、分散されているチタ
ンマイカが粗面化カレンダーシートの中で複雑な非再現
的な分散をしている。即ちチタンマイカの鱗片平面に垂
直な軸のカレンダーシート面に対する角度が樹脂流動の
乱れに同調して分布しており、チタンマイカの反射干渉
色が非再現性のパターンをカレンダーシートに現出して
いる。
【0010】得られたカレンダーシートは、単独もしく
は該カレンダーシートに熱融着し得るシート、例えば該
カレンダーシートの樹脂と同じ組成のシートであって、
黒、白、灰色の無彩色シート、赤、青、黄等の彩色シー
ト、着色シートにパターン印刷を施した着色パターンシ
ート、又は透明シートにパターン印刷を施した透明パタ
ーンシートの内の一種又は二種以上のシートと複合して
熱圧着される。
【0011】その方法は熱ロール又は熱平版プレスによ
り該熱ロール又は熱平版プレスの温度が該カレンダーシ
ートのクラッシュベルグ柔軟温度より50〜150℃高
温度で熱プレスし、カレンダーシート単独の場合はシ
ートを平坦にし、複合シートにする場合は平坦加工と熱
ラミネートがなされる。平坦加工及び熱ラミネート加工
により該カレンダーシートの粗面は、単独シートの場合
はその熱ロール又は熱平板プレスの表面加工状態によっ
て平坦加工される。複合シート化する場合も該カレンダ
ーシートの粗面は該カレンダーシートが表面に位置し積
層される際は熱ロール又は熱平板プレスの表面加工状態
に従って平坦ラミネート加工され、該カレンダーシート
が積層内の中間に位置する場合は該カレンダーシートに
熱融着し得るシートの2種に挟まれて平坦ラミネート加
工がなされる。
【0012】熱融着により平坦加工されたチタンマイカ
を分散したシート層のチタンマイカは通常の有機無機顔
料とは異なり、カレンダーシートで現出している非再現
性のパターンがそのままの形で残りムシロ強調される。
更にチタンマイカの鱗片の傾きが熱圧着された後もその
まま保持され立体的模様を現出する。
【0013】チタンマイカ分散シート層は単独の場合
上述した非再現性模様と立体模様を現出していると同時
に、反射色は真珠調の光輝性を持ち、同時に透過光は反
射光の補色を現出する。多層化された場合組合わされる
着色シート、印刷シートの色相パターンに従って深みの
ある光輝性のある意匠を現出する。
【0014】
【実施例】《実施例1》平均重合度800のポリ塩化ビ
ニル(PVC)に安定剤、滑剤等を配合しブレンドマス
ターを調整した。次いでチタンマイカ(メルク社製イリ
オジン235)をPVC100重量部に対し1重量部添
加し、分散機で分散した後ニーダーで混連し、4本逆カ
レンダーロールにチャージした。得られた樹脂のクラッ
シュベルグ柔軟温度は65℃であった。第1、第2、第
3及び第4のロールロール温度を各々180℃、180
℃、170℃及び140℃に設定し、0.2mmのカレ
ンダーシートを取り出した。その後160℃に設定した
金属ロール対に導入し圧延平坦化した。得られたシート
は反射光が緑色光輝色で、透過光は赤色であり、チタン
マイカの分散の分散模様は立体感があり又非再現性の自
然なパターンが得られ、高度の意匠性のあるシートが得
られた。
【0015】《実施例2》実施例1と同様にカレンダー
シートを得、別に0.1mm厚みの半硬質黒色シートと
透明半硬質PVCシート0.1mmに4色グラビア印刷
で大理石パターンを印刷した透明印刷シートを用意し、
黒色シート、カレンダーシート、透明印刷シートの順に
積層し、熱平板プレス機で160℃の温度でプレス加圧
ラミネートした。得られたシートは、反射光が黒味のあ
る赤色光輝色であり、表面の模様は立体感のある非再現
性の自然な大理石調の高度な意匠性のあるシートが得ら
れた。
【0016】
【発明の効果】本発明に従うと、従来の家具、建材部材
表装シートの一般製法である印刷パターンのみや塗装の
みで得られる平坦で深みのない再現パターンがはっきり
と認識できるパターンではなく、深みのある自然なパタ
ーンでしかも鮮やかな真珠調の光輝感のある意匠性シー
トが得られた。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微薄片状でその厚みが0.05〜2.0
    μmである雲母の表面上に30〜500mμの範囲の膜
    厚で二酸化チタンを被覆した粒子を透明で非晶質の熱可
    塑性樹脂に混合もしくは混練し、さらに3本以上のロー
    ルを有するカレンダーロールにより圧延製膜するのに際
    し、カレンダー最終ロール以外のロール温度を該熱可塑
    性樹脂のクラッシュベルグ柔軟温度より100〜160
    ℃高温にし、かつカレンダー最終ロール温度を該熱可塑
    性樹脂のクラッシュベルグ柔軟温度より50〜120℃
    高温にし、製膜されたシートの少なくとも片面の表面粗
    度が中心線平均粗さで2μ以上の粗面状態となるように
    シーティングし、さらにカレンダー加工後のシートを単
    独か又は該シートと該シートに熱融着し得るシートと積
    層し、該熱可塑性樹脂のクラッシュベルグ柔軟温度より
    50〜150℃高い温度で熱ロール又は熱平版プレスに
    より熱プレスし、シートを平坦加工するか又は熱ラミネ
    ートすることを特徴とする意匠性シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂がクラッシュベルグ柔軟温
    度が55〜70℃のポリ塩化ビニル、ABS、ポリメチ
    ルメタクリレート、非晶質ポリエチレンテレフタレート
    である請求項1記載の意匠性シートの製造方法。
  3. 【請求項3】 カレンダー加工後のシートに熱融着し得
    るシートが黒、白、もしくは灰色の無彩色シート又又は
    赤、青、黄等の彩色シートである請求項1又は2記載の
    意匠性シートの製造方法。
  4. 【請求項4】 カレンダー加工後のシートに熱融着し得
    るシートが着色不透明シート又は透明シートにパターン
    印刷を施した印刷シートである請求項1又は2記載の意
    匠性シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 カレンダー加工後のシートに熱融着し得
    るシートが黒、白、もしくは灰色の無彩色シート又又は
    赤、青、黄等の彩色シート、着色不透明シートにパター
    ン印刷を施した印刷シート又は透明シートにパターン印
    刷を施した印刷シートから選ばれたものからなる2層以
    上の複合シートである請求項1又は2記載の意匠性シー
    トの製造方法。
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KR100457720B1 (ko) * 1998-05-08 2005-01-15 고려화학 주식회사 광촉매가 첨가된 바닥재

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