JP2718740B2 - ビス(アミノメチル)シクロヘキサン類の製造方法 - Google Patents
ビス(アミノメチル)シクロヘキサン類の製造方法Info
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- JP2718740B2 JP2718740B2 JP1022490A JP2249089A JP2718740B2 JP 2718740 B2 JP2718740 B2 JP 2718740B2 JP 1022490 A JP1022490 A JP 1022490A JP 2249089 A JP2249089 A JP 2249089A JP 2718740 B2 JP2718740 B2 JP 2718740B2
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン類
(以下、BAC類とする。)の新規製造方法に関するもの
である。
(以下、BAC類とする。)の新規製造方法に関するもの
である。
より詳しくは、4−シアノシクロヘキセン(以下、CC
Hと略する。)にシアン化水素を付加し、製造される1,3
−ジシアノシクロヘキサン及び1,4−ジシアノシクロヘ
キサン(以下、1,3−DCH及び1,4−DCHとする。)を成分
とするジシアノシクロヘキサン類(以下、DCH類とす
る。)を液相下、接触水素化することを特徴とする1,3
−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン及び1,4−ビス
(アミノメチル)シクロヘキサン(以下、1,3−BAC及び
1,4−BACとする。)を成分とするBAC類の新規な製造方
法に関するものである。
Hと略する。)にシアン化水素を付加し、製造される1,3
−ジシアノシクロヘキサン及び1,4−ジシアノシクロヘ
キサン(以下、1,3−DCH及び1,4−DCHとする。)を成分
とするジシアノシクロヘキサン類(以下、DCH類とす
る。)を液相下、接触水素化することを特徴とする1,3
−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン及び1,4−ビス
(アミノメチル)シクロヘキサン(以下、1,3−BAC及び
1,4−BACとする。)を成分とするBAC類の新規な製造方
法に関するものである。
従来のBAC類の製造方法としては、イソフタロニト
リルまたはテレフタロニトリルをラネーニッケル等で水
素化し、メタ−キシリレンジアミンまたはパラ−キシリ
レンジアミンを製造した後、ルテニウム触媒、ロジウム
触媒等によって、さらに核水素添加するような方法(Ge
r.offen3,003,730、特公昭42−26783号、Ger.offen2,51
1,280)。また、同様の出発原料からロジウム触媒に
よって、一段でジニトリルの水素化及び核水素添加を行
う方法(Ger.offen2,551,055)。さらに、ヘキサヒド
ロテレフタル酸ジクロライドのアミド化、脱水により得
られた1,4−DCHをニッケル触媒、コバルト触媒により水
素化し、1,4−BACを得る方法(Brit.1,042,910)等が知
られているにすぎない。
リルまたはテレフタロニトリルをラネーニッケル等で水
素化し、メタ−キシリレンジアミンまたはパラ−キシリ
レンジアミンを製造した後、ルテニウム触媒、ロジウム
触媒等によって、さらに核水素添加するような方法(Ge
r.offen3,003,730、特公昭42−26783号、Ger.offen2,51
1,280)。また、同様の出発原料からロジウム触媒に
よって、一段でジニトリルの水素化及び核水素添加を行
う方法(Ger.offen2,551,055)。さらに、ヘキサヒド
ロテレフタル酸ジクロライドのアミド化、脱水により得
られた1,4−DCHをニッケル触媒、コバルト触媒により水
素化し、1,4−BACを得る方法(Brit.1,042,910)等が知
られているにすぎない。
上記、の製法は、貴金属触媒を用いて核水素添加
を行っているため、取り扱い上の損失及び再生等による
経費が多大となる。
を行っているため、取り扱い上の損失及び再生等による
経費が多大となる。
一方、の製法は、出発原料が高価な酸ジクロライド
を用いるため、実験室的な合成法であり、工業的には経
済的に不適当である。
を用いるため、実験室的な合成法であり、工業的には経
済的に不適当である。
このように、従来法では1,3−BAC及び1,4−BACを成分
とするBAC類を、工業的に経済的に製造する方法は存在
しないと考えられていた。
とするBAC類を、工業的に経済的に製造する方法は存在
しないと考えられていた。
本発明者らは、工業的に効率的、かつ経済的に新規BA
C類を製造し得る経路を鋭意探索し、検討した結果、CCH
のシアン化水素付加を特定の触媒及び特定の反応条件下
で行うことによってのみ高収率で得られる1,3−DCH及び
1,4−DCHを成分とするDCH類を液相下、接触水素化する
ことによって、初めて1,3−BAC及び1,4−BACを成分とす
るBAC類を効率的に製造できることを見出し、さらに研
究を重ねて、高収率で、かつ工業的に経済的にBAC類を
製造することが可能となり、本発明を完成させるに至っ
た。
C類を製造し得る経路を鋭意探索し、検討した結果、CCH
のシアン化水素付加を特定の触媒及び特定の反応条件下
で行うことによってのみ高収率で得られる1,3−DCH及び
1,4−DCHを成分とするDCH類を液相下、接触水素化する
ことによって、初めて1,3−BAC及び1,4−BACを成分とす
るBAC類を効率的に製造できることを見出し、さらに研
究を重ねて、高収率で、かつ工業的に経済的にBAC類を
製造することが可能となり、本発明を完成させるに至っ
た。
すなわち、本発明は、 (a)ゼロ価ニッケル錯体と助触媒の存在下、 (b)ゼロ価ニッケル錯体に対し、助触媒のモル比を0.
05〜50の範囲、 (c)ゼロ価ニッケル錯体に対し、CCHのモル比を150〜
2000の範囲、 (d)ゼロ価ニッケル錯体に対し、中性配位子を1〜32
モル比、 (e)CCHに対し、シアン化水素のモル比を0.50〜1.20
の範囲、 (f)仕込みゼロ価ニッケル錯体に対し、シアン化水素
供給速度を10〜120モル比/時間の範囲、 (g)溶媒をCCHに対し、0.4重量比以下、 の条件でCCHにシアン化水素付加し、製造されるDCH類を
接触水素化することを特徴とするBAC類の製造方法であ
る。
05〜50の範囲、 (c)ゼロ価ニッケル錯体に対し、CCHのモル比を150〜
2000の範囲、 (d)ゼロ価ニッケル錯体に対し、中性配位子を1〜32
モル比、 (e)CCHに対し、シアン化水素のモル比を0.50〜1.20
の範囲、 (f)仕込みゼロ価ニッケル錯体に対し、シアン化水素
供給速度を10〜120モル比/時間の範囲、 (g)溶媒をCCHに対し、0.4重量比以下、 の条件でCCHにシアン化水素付加し、製造されるDCH類を
接触水素化することを特徴とするBAC類の製造方法であ
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるDCH類は、CCHのシアン化水素付加
によって製造されるものを用いる。
によって製造されるものを用いる。
DCH類は、例えば、「ジシアノシクロヘキサン類の製
造方法;特願昭63−294701号(特開平2−142762号公報
参照)」に記載されたような、特定のゼロ価ニッケル錯
体と助触媒を用い、特定の反応条件下において、CCHを
シアン化水素付加する方法によって高収率で製造され
る。
造方法;特願昭63−294701号(特開平2−142762号公報
参照)」に記載されたような、特定のゼロ価ニッケル錯
体と助触媒を用い、特定の反応条件下において、CCHを
シアン化水素付加する方法によって高収率で製造され
る。
上記特許出願されたDCH類の製造方法とは、 (a)一般式(I) Ni〔(A)(B)(C)(D)〕 (I) で表されるゼロ価ニッケル錯体(式中、A,B,C,Dは同じ
ものまたは異なるものであってもよい一般式(II) P(x)(y)(z) (II) を有する中性配位子を示し、Pは燐原子、x,y,zは、式O
Rで示されるものとし、Rは炭素数18以下のアルキル基
及び炭素数18以下のアリール基からなる群より選択され
るものを示す。)と助触媒の存在下、 (b)ゼロ価ニッケル錯体に対し、助触媒のモル比を0.
05〜50の範囲、 (c)ゼロ価ニッケル錯体に対し、CCHのモル比を150〜
2000の範囲、 (d)ゼロ価ニッケル錯体に対し、中性配位子を1〜32
モル比、 (e)CCHに対し、シアン化水素のモル比を0.50〜1.20
の範囲、 (f)仕込みゼロ価ニッケル錯体に対し、シアン化水素
供給速度を10〜120モル比/時間の範囲、 (g)溶媒をCCHに対し、0.4重量比以下で、CCHのシア
ン化水素付加を行い、DCH類を製造するものである。
ものまたは異なるものであってもよい一般式(II) P(x)(y)(z) (II) を有する中性配位子を示し、Pは燐原子、x,y,zは、式O
Rで示されるものとし、Rは炭素数18以下のアルキル基
及び炭素数18以下のアリール基からなる群より選択され
るものを示す。)と助触媒の存在下、 (b)ゼロ価ニッケル錯体に対し、助触媒のモル比を0.
05〜50の範囲、 (c)ゼロ価ニッケル錯体に対し、CCHのモル比を150〜
2000の範囲、 (d)ゼロ価ニッケル錯体に対し、中性配位子を1〜32
モル比、 (e)CCHに対し、シアン化水素のモル比を0.50〜1.20
の範囲、 (f)仕込みゼロ価ニッケル錯体に対し、シアン化水素
供給速度を10〜120モル比/時間の範囲、 (g)溶媒をCCHに対し、0.4重量比以下で、CCHのシア
ン化水素付加を行い、DCH類を製造するものである。
ここで助触媒は、亜鉛、アルミニウム、錫等の陽イオ
ンと塩素、沃素、HPO3 -2、H2PO2 -等の陰イオンの組み合
わせからなる塩類化合物が好ましい。
ンと塩素、沃素、HPO3 -2、H2PO2 -等の陰イオンの組み合
わせからなる塩類化合物が好ましい。
該シアン化水素付加により、1,3−DCH及び1,4−DCHを
成分とするDCH類が高収率で工業的に、効率的、経済的
に製造される。
成分とするDCH類が高収率で工業的に、効率的、経済的
に製造される。
該シアン化水素付加後のDCH類を高濃度に含有する反
応終了液に対し、触媒有効成分等の回収のため、有機溶
剤による抽出を行うことや、助触媒等の無機物を水によ
り抽出すること等の前処理を施した後、蒸留によって精
製されたDCH類を本発明の接触水素化工程に用いるのが
好ましい。
応終了液に対し、触媒有効成分等の回収のため、有機溶
剤による抽出を行うことや、助触媒等の無機物を水によ
り抽出すること等の前処理を施した後、蒸留によって精
製されたDCH類を本発明の接触水素化工程に用いるのが
好ましい。
DCH類の蒸留は、圧力0.5〜1mmHg、留出温度120〜130
℃の留分をDCH類として採取するのが良い。
℃の留分をDCH類として採取するのが良い。
本発明におけるDCH類の接触水素化について次に説明
する。
する。
本発明においてDCH類の接触水素化に用いられる触媒
としては、コバルト触媒、ニッケル触媒、鉄触媒、パラ
ジウム触媒、ルテニウム触媒、白金触媒及びロジウム触
媒等が挙げられる。
としては、コバルト触媒、ニッケル触媒、鉄触媒、パラ
ジウム触媒、ルテニウム触媒、白金触媒及びロジウム触
媒等が挙げられる。
具体的には、該接触水素化触媒は、例えば、ラネーコ
バルト触媒、ラネーニッケル触媒、ラネー鉄接触等のラ
ネー型合金粉末触媒;ニッケル−マグネシウム、ニッケ
ル−亜鉛、白金−アルミニウム、パラジウム−アルミニ
ウム等の類似合金粉末触媒;アルミナ、シリカ、珪藻
土、シリカ−アルミナ、カーボン及び不活性金属酸化物
等の担体にコバルト、ニッケル、鉄、パラジウム、ルテ
ニウム、白金、ロジウムの金属微粒子を高分散したよう
な担持触媒等が用いられる。また、該接触水素化触媒に
周期律表中の元素から選ばれる少なくとも1種の金属を
微量添加してなる触媒も、該接触水素化触媒として十分
用いられることは言うまでもない。さらに、ジヒドリド
テトラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(Ru
H2〔P(C6H5)3〕)等の錯体触媒も用いられる。特
に、好ましい触媒としては、ラネーコバルト触媒、ラネ
ーニッケル触媒、担持ニッケル触媒、担持コバルト触媒
等である。
バルト触媒、ラネーニッケル触媒、ラネー鉄接触等のラ
ネー型合金粉末触媒;ニッケル−マグネシウム、ニッケ
ル−亜鉛、白金−アルミニウム、パラジウム−アルミニ
ウム等の類似合金粉末触媒;アルミナ、シリカ、珪藻
土、シリカ−アルミナ、カーボン及び不活性金属酸化物
等の担体にコバルト、ニッケル、鉄、パラジウム、ルテ
ニウム、白金、ロジウムの金属微粒子を高分散したよう
な担持触媒等が用いられる。また、該接触水素化触媒に
周期律表中の元素から選ばれる少なくとも1種の金属を
微量添加してなる触媒も、該接触水素化触媒として十分
用いられることは言うまでもない。さらに、ジヒドリド
テトラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(Ru
H2〔P(C6H5)3〕)等の錯体触媒も用いられる。特
に、好ましい触媒としては、ラネーコバルト触媒、ラネ
ーニッケル触媒、担持ニッケル触媒、担持コバルト触媒
等である。
本発明の接触水素化は、無溶媒下でも十分実施され得
るが、溶媒を使用する方が反応液等を取り扱う上で都合
が良い。
るが、溶媒を使用する方が反応液等を取り扱う上で都合
が良い。
溶媒としては、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼ
ン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p
−ジクロロベンゼン及びアニソール等の芳香族炭化水素
類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナ
ン、デカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチル
シクロヘキサン及びエチルシクロヘキサン等の脂肪族及
び脂環式炭化水素類;メタノール、エタノール、n−プ
ロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のア
ルコール類;石油エーテル、ジエチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、ジオキサン及びテトラヒドロフラン
等の脂肪族及び環状エーテル類とこれらの類似化合物が
用いられる。中でも適切な溶媒としては、ベンゼン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、
イソプロパノール等の低級アルコール、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン等の環状エーテルが挙げられる。
ン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p
−ジクロロベンゼン及びアニソール等の芳香族炭化水素
類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナ
ン、デカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチル
シクロヘキサン及びエチルシクロヘキサン等の脂肪族及
び脂環式炭化水素類;メタノール、エタノール、n−プ
ロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のア
ルコール類;石油エーテル、ジエチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、ジオキサン及びテトラヒドロフラン
等の脂肪族及び環状エーテル類とこれらの類似化合物が
用いられる。中でも適切な溶媒としては、ベンゼン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、
イソプロパノール等の低級アルコール、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン等の環状エーテルが挙げられる。
上記溶媒種等の内、2種以上を混合した混合溶媒系も
選択され得る。
選択され得る。
本発明の接触水素化では、副生物の二級アミン生成を
抑制するためにアンモニアを用いるのが好ましいが、使
用しなくてもBAC類は高収率で得られる。
抑制するためにアンモニアを用いるのが好ましいが、使
用しなくてもBAC類は高収率で得られる。
アンモニアの使用量としては、量を増すと共に、その
効果が大きくなるが、一般的にはDCH類に対し、2〜30
モル比で用いるのが適切である。アンモニアは、また、
溶媒としての役割をも担うことができる。DCH類は、上
記溶媒等で自由に濃度を設定し得るが、好ましくは5〜
50重量%の溶液として反応に供するのが良い。
効果が大きくなるが、一般的にはDCH類に対し、2〜30
モル比で用いるのが適切である。アンモニアは、また、
溶媒としての役割をも担うことができる。DCH類は、上
記溶媒等で自由に濃度を設定し得るが、好ましくは5〜
50重量%の溶液として反応に供するのが良い。
一方、接触水素化を回分式または半連続式で高圧槽型
反応器を用いる場合の触媒濃度は、DCH類に対し、0.1〜
40重量%の範囲が良い。
反応器を用いる場合の触媒濃度は、DCH類に対し、0.1〜
40重量%の範囲が良い。
本発明の接触水素化における反応温度は、反応速度を
制御する上で重要な因子である。一般的に反応温度は0
〜200℃、好ましくは50〜150℃、特に好ましくは60〜12
0℃の範囲が良い。
制御する上で重要な因子である。一般的に反応温度は0
〜200℃、好ましくは50〜150℃、特に好ましくは60〜12
0℃の範囲が良い。
本発明の接触水素化に用いられる水素は、触媒毒にな
るようなガスを含まなければ、通常、純度には限定され
ない。例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガ
スによって希釈された水素であっても差し支えない。
るようなガスを含まなければ、通常、純度には限定され
ない。例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガ
スによって希釈された水素であっても差し支えない。
接触水素化時の水素圧力は、反応温度によっても左右
されるが、通常、50〜150℃の反応温度では、1〜400Kg
/cm2の範囲が良い。
されるが、通常、50〜150℃の反応温度では、1〜400Kg
/cm2の範囲が良い。
本発明におけるBAC類の製造方法の好ましい実施態様
は次のようである。
は次のようである。
まず、電磁誘導撹拌機、圧力計、温度計等の備わった
オートクレーブ内にDCH類、溶媒及び触媒を所定量仕込
んだ後、系内を十分に窒素置換する。しかる後、所定量
のアンモニアを仕込み、水素を系内に圧入した後、撹拌
下、加熱し、所定温度、所定水素圧力範囲内で接触水素
化をさせる。
オートクレーブ内にDCH類、溶媒及び触媒を所定量仕込
んだ後、系内を十分に窒素置換する。しかる後、所定量
のアンモニアを仕込み、水素を系内に圧入した後、撹拌
下、加熱し、所定温度、所定水素圧力範囲内で接触水素
化をさせる。
水素吸収が認められなくなるところが接触水素化の終
点である。
点である。
系内の反応物を冷却し、水素を排気した後、内容物を
取り出し、触媒を濾別し、溶媒を蒸発留去した後、精留
し、1,3−BAC及び1,4−BACを成分とするBA類を得る。BA
C類は、圧力8mmHg、温度110〜120℃の留分として得られ
る。
取り出し、触媒を濾別し、溶媒を蒸発留去した後、精留
し、1,3−BAC及び1,4−BACを成分とするBA類を得る。BA
C類は、圧力8mmHg、温度110〜120℃の留分として得られ
る。
本発明における接触水素化の反応様式としては、バッ
チ方式のみならず、連続方式も同様に採用され、本発明
の目的を達成することができる。
チ方式のみならず、連続方式も同様に採用され、本発明
の目的を達成することができる。
以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明す
る。
る。
なお、反応液の分析は、ガスクロマトグラフィーによ
った。
った。
<DCH類の合成例> (シアン化水素付加) 撹拌機、温度計、ガス導入管、冷却器等を備えた50ml
ガラス製丸底フラスコに、CCH18.8g(176ミリモル)、
テトラキス(トリフェニルホスファイト)ニッケル0.6g
(0.46ミリモル)、塩化亜鉛0.3g(2.2ミリモル)、ト
リフェニルホスファイト2.4g(7.7ミリモル)を仕込
み、撹拌下、反応器の内容物を75%に保ち、窒素希釈さ
れた42モル%濃度のシアン化水素ガスを50.6ミリモル/
時間の速度で反応器に3.1時間供給した。
ガラス製丸底フラスコに、CCH18.8g(176ミリモル)、
テトラキス(トリフェニルホスファイト)ニッケル0.6g
(0.46ミリモル)、塩化亜鉛0.3g(2.2ミリモル)、ト
リフェニルホスファイト2.4g(7.7ミリモル)を仕込
み、撹拌下、反応器の内容物を75%に保ち、窒素希釈さ
れた42モル%濃度のシアン化水素ガスを50.6ミリモル/
時間の速度で反応器に3.1時間供給した。
その後、反応液を冷却し、分析した結果、CCH転化率6
4.9%、1,3−DCH選択率59.1%、1,4−DCH選択率29.3%
(1,3−DCH/1,4−DCH=2.02モル比)を得た。
4.9%、1,3−DCH選択率59.1%、1,4−DCH選択率29.3%
(1,3−DCH/1,4−DCH=2.02モル比)を得た。
(後処理及び蒸留) 反応終了液に水及び酢酸エチルをそれぞれ50g加え、
撹拌下、5時間放置させた後、有機層を分離し、酢酸エ
チルを蒸発留去させた。
撹拌下、5時間放置させた後、有機層を分離し、酢酸エ
チルを蒸発留去させた。
DCH溶液を窒素吹き込み口、温度計、圧力計及びリー
ビッヒコンデンサーを備えた、釜内容積50mlの減圧蒸留
装置に仕込み減圧蒸留を行った。その結果、圧力0.5〜1
mmHgの温度120〜130℃の留分として、DCH類を13.2g得
た。1,3−DCH/1,4−DCHは2.20モル比であった。
ビッヒコンデンサーを備えた、釜内容積50mlの減圧蒸留
装置に仕込み減圧蒸留を行った。その結果、圧力0.5〜1
mmHgの温度120〜130℃の留分として、DCH類を13.2g得
た。1,3−DCH/1,4−DCHは2.20モル比であった。
実施例1 内容積100mlのオートクレーブにDCH類合成例で得られ
たDCH類(1,3−DCH/1,4−DCH=2.2モル比)11.6g、ラネ
ーコバルト触媒2.6g、メタノール43.0gを仕込んだ後、
系内を十分窒素置換した。次に、水素を90Kg/cm2Gまで
圧入した後、内容物を昇温し、撹拌下、温度120℃、水
素圧力65〜100Kg/cm2Gの範囲で接触水素化させた。反応
は1.3時間で終了した。反応液を冷却し、触媒を濾別除
去した後、反応液を分析した。結果、DCH類の転化率100
%、BAC類の選択率95.9%であった。BAC類の組成は、1,
3−BAC/1,4−BAC=2.2モル比であった。
たDCH類(1,3−DCH/1,4−DCH=2.2モル比)11.6g、ラネ
ーコバルト触媒2.6g、メタノール43.0gを仕込んだ後、
系内を十分窒素置換した。次に、水素を90Kg/cm2Gまで
圧入した後、内容物を昇温し、撹拌下、温度120℃、水
素圧力65〜100Kg/cm2Gの範囲で接触水素化させた。反応
は1.3時間で終了した。反応液を冷却し、触媒を濾別除
去した後、反応液を分析した。結果、DCH類の転化率100
%、BAC類の選択率95.9%であった。BAC類の組成は、1,
3−BAC/1,4−BAC=2.2モル比であった。
実施例2 実施例1と同じオートクレーブにDCH類17.4g、ラネー
コバルト触媒2.6g、イソプロパノール28.0gを仕込んだ
後、系内を十分窒素置換した。次に、アンモニアを11.4
g注入し、さらに、水素を80Kg/cm2Gまで圧入した後、撹
拌下、温度120℃、水素圧力60〜102Kg/cm2Gの範囲で接
触水素化させた。反応は1.9時間で終了した。反応液を
冷却し、触媒を濾別除去した後、反応液を分析した。結
果、DCH類転化率100%、BAC類選択率96.3%であった。
コバルト触媒2.6g、イソプロパノール28.0gを仕込んだ
後、系内を十分窒素置換した。次に、アンモニアを11.4
g注入し、さらに、水素を80Kg/cm2Gまで圧入した後、撹
拌下、温度120℃、水素圧力60〜102Kg/cm2Gの範囲で接
触水素化させた。反応は1.9時間で終了した。反応液を
冷却し、触媒を濾別除去した後、反応液を分析した。結
果、DCH類転化率100%、BAC類選択率96.3%であった。
実施例3 実施例2において、溶媒をジオキサン32.8gとアンモ
ニア量を4.4g、反応温度を100℃に変えること以外は、
実施例2と全く同じ仕込みで同様に接触水素化させた。
反応は3.3時間で終了した。反応液の分析結果は、DCH類
転化率100%、BAC類選択率97.6%であった。
ニア量を4.4g、反応温度を100℃に変えること以外は、
実施例2と全く同じ仕込みで同様に接触水素化させた。
反応は3.3時間で終了した。反応液の分析結果は、DCH類
転化率100%、BAC類選択率97.6%であった。
実施例4 実施例1と同じオートクレーブに、DCH類17.4g、ラネ
ーコバルト触媒2.6gを仕込んだ後、系内を十分窒素置換
した。次にアンモニアを11.6g注入し、さらに、水素圧
力を260Kg/cm2Gまで圧入した後、撹拌下、温度80℃、水
素圧力255〜305Kg/cm2Gの範囲で接触水素化させた。反
応は1.5時間で終了した。反応液の分析結果は、DCH類転
化率100%、BAC類選択率99.2%であった。
ーコバルト触媒2.6gを仕込んだ後、系内を十分窒素置換
した。次にアンモニアを11.6g注入し、さらに、水素圧
力を260Kg/cm2Gまで圧入した後、撹拌下、温度80℃、水
素圧力255〜305Kg/cm2Gの範囲で接触水素化させた。反
応は1.5時間で終了した。反応液の分析結果は、DCH類転
化率100%、BAC類選択率99.2%であった。
実施例5 実施例3において、触媒をラネーニッケル触媒2.6g
に、アンモニアを16.2gに代えること以外は、全く実施
例3と同じ仕込みで、同様に接触水素化させた。反応は
1.6時間で終了した。反応液の分析結果はDCH類転化率10
0%、BAC類選択率93.0%であった。
に、アンモニアを16.2gに代えること以外は、全く実施
例3と同じ仕込みで、同様に接触水素化させた。反応は
1.6時間で終了した。反応液の分析結果はDCH類転化率10
0%、BAC類選択率93.0%であった。
本発明の方法は、CCHにシアン化水素付加させ、製造
される、1,3−DCH及び1,4−DCHを成分とするDCH類を液
相下、接触水素化することにより、初めて1,3−BAC及び
1,4−BACを成分とするBAC類を効率的に製造することが
可能となり、工業的に極めて経済的なBAC類の製造方法
である。
される、1,3−DCH及び1,4−DCHを成分とするDCH類を液
相下、接触水素化することにより、初めて1,3−BAC及び
1,4−BACを成分とするBAC類を効率的に製造することが
可能となり、工業的に極めて経済的なBAC類の製造方法
である。
Claims (1)
- 【請求項1】(a)ゼロ価ニッケル錯体と助触媒の存在
下、 (b)ゼロ価ニッケル錯体に対し、助触媒のモル比を0.
05〜50の範囲、 (c)ゼロ価ニッケル錯体に対し、4−シアノシクロヘ
キセンのモル比を150〜2000の範囲、 (d)ゼロ価ニッケル錯体に対し、中性配位子を1〜32
モル比、 (e)4−シアノシクロヘキセンに対し、シアン化水素
のモル比を0.50〜1.20の範囲、 (f)仕込みゼロ価ニッケル錯体に対し、シアン化水素
供給速度を10〜120モル比/時間の範囲、 (g)溶媒を4−シアノシクロヘキセンに対し、0.4重
量比以下、 の条件で4−シアノシクロヘキセンにシアン化水素付加
し、製造されるジシアノシクロヘキサン類を接触水素化
することを特徴とするビス(アミノメチル)シクロヘキ
サン類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1022490A JP2718740B2 (ja) | 1989-02-02 | 1989-02-02 | ビス(アミノメチル)シクロヘキサン類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1022490A JP2718740B2 (ja) | 1989-02-02 | 1989-02-02 | ビス(アミノメチル)シクロヘキサン類の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02202856A JPH02202856A (ja) | 1990-08-10 |
JP2718740B2 true JP2718740B2 (ja) | 1998-02-25 |
Family
ID=12084173
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1022490A Expired - Lifetime JP2718740B2 (ja) | 1989-02-02 | 1989-02-02 | ビス(アミノメチル)シクロヘキサン類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2718740B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012046781A1 (ja) | 2010-10-07 | 2012-04-12 | 三井化学株式会社 | ビス(アミノメチル)シクロヘキサン類の製造方法 |
-
1989
- 1989-02-02 JP JP1022490A patent/JP2718740B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02202856A (ja) | 1990-08-10 |
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