JP2718576B2 - 産業用ロボットのセンサ付きドア開閉ハンド - Google Patents

産業用ロボットのセンサ付きドア開閉ハンド

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JP2718576B2
JP2718576B2 JP3030354A JP3035491A JP2718576B2 JP 2718576 B2 JP2718576 B2 JP 2718576B2 JP 3030354 A JP3030354 A JP 3030354A JP 3035491 A JP3035491 A JP 3035491A JP 2718576 B2 JP2718576 B2 JP 2718576B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業用ロボットのアー
ム先端に装着されるハンド装置に関し、特に自動車の製
造ラインにおいて、車体の内部に塗装、シーリング等の
諸作業を塗装ロボット、シーリングロボット等で自動遂
行するとき、ロボットの先端に装着されて車体のドアの
開閉を行なうドア開閉用ハンドの改良構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の製造ラインにおいては、搬送路
上を移動するワーク、つまり、車体を所定の作業ステー
ションにおいて停止させ、車体内部に対して塗装やシー
リング等の所要の製造工程上の作業が自動遂行される。
このとき、作業ステーションには停止した車体のドアを
開扉して塗装ロボットやシーリングロボットの作業用エ
ンドエフェクタを車体内部に進入可能にする補助ロボッ
トが配設される。即ち、同補助ロボットのアーム先端に
ドア開閉用のハンドが装着され、同ハンドには車体のド
アに係合するピン状の爪又は吸着パッドが具備され、こ
れらをドアの窓ガラス装着溝等の適所に係合させてから
ロボットアーム等の動作によりドアをそのヒンジ回りに
開扉動作させる工程を一定の教示プログラムに従って遂
行するように構成されている。
【0003】図7は典型的な自動車の製造ラインにおい
て、被作業対象である車体1に対して作業ロボット3と
ドア開閉用の補助ロボット4とが作業ステーションにお
ける車体停止位置の両側に配置された例を示している。
車体1は図示されていない搬送装置により矢印Tの方向
に搬送されて作業ステーションに達して停止する。次い
で、補助ロボット4の作業腕4aの先端に装着されたド
ア開閉ハンド5が車体1の両側のドア2を車体1との枢
着支点回りに開扉する。図示例では、手前側のドア2が
実線で示す閉扉位置から矢印のように2点鎖線で示す開
扉位置に開かれて緩衝性のストッパ6で停止している。
ドア2の開扉後、作業ロボット3がその作業腕3aの先
端の塗装具やシーリング作業具を車体1の内部に進入さ
せて所定の塗装作業やシーリング作業を遂行する。作業
終了後には、再び、補助ロボット4が作動してドア2を
閉扉し、閉扉後の車体1は次の作業工程へ搬送される。
なお、図7において、作業ロボット3や補助ロボット4
は必要に応じて複数台が作業ステーションに設けられる
場合もある。上述のような自動車の製造ラインに適用さ
れる従来の補助ロボットと、その作業腕4aの先端に設
けられる従来のドア開閉ハンド5との構成の典型例が、
図8〜図10に略示されている。
【0004】図8は、水平多関節ロボットを補助ロボッ
トとして用いる場合の例であり、上腕、前腕から成るロ
ボット腕4aはロボット胴と共に上下動作自由度を有す
ると共に2つの旋回軸回りに旋回自由度を有し、また、
ロボット腕4aの先端の手首4bがその出力端をロボッ
ト腕4aの旋回軸と平行な縦旋回軸回りに旋回させる構
成を有し、このロボット手首4bにドアセンサ5aとド
ア係合ピン5bとを有したドア開閉ハンド5が具備され
たものである。つまり、3つの動作自由度を有したロボ
ット腕4aと1つの旋回自由度を有したロボット手首4
bによりドア開閉ハンド5は、そのドアセンサ5aで前
述した車体のドア2を検出し、ドアセンサ5aに対して
予め設定された位置に配置されているドア係合ピン5b
でドア2に係合し、閉扉状態のドアを開扉させるもので
ある。このとき、ドア係合ピン5bにはハンド5自体及
びドアを損傷させないように、ハンド5内部に矢印で示
す一方向にドア係合ピン5bを逃がす逃げ機構(図示
略)が内蔵されている。
【0005】図9は、円柱座標形ロボットを補助ロボッ
ト4として用いた従来例を示している。上下動作するロ
ボット胴に支持されたロボット腕4aが水平に伸縮動作
し、同ロボット腕4aの先端に具備されたロボット手首
4bは、その出力端を水平軸線回りに旋回させる動作自
由度を有し、従って、同ロボット手首4bに装着された
ドア開閉ハンド5が有するドア係合ピン5bを、これら
ロボット腕4aやロボット手首4bの動作で車体のドア
2のウインド溝等に係合させて同ドア2を開閉させるも
のである。この場合には、ドアセンサは具備されず、ま
た、ドア係合ピン5bは図示のようにバネ逃げ機構7に
よって衝接時の逃げ緩衝を行なうように構成されてい
る。
【0006】図10は、周知の6軸多関節産業用ロボッ
トをドア開閉用の補助ロボットに採用した例を示してい
る。この例では、ロボット腕4aの先端に具備されたロ
ボット手首4bに吸着パッド8を有したドア開閉ハンド
5を装着し、車体のドア2を吸着パッド7で保持して開
閉動作させるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上述した
図8に示した水平多関節形ロボットを補助ロボット4と
して用いる場合には、ドア開閉ハンド5に具備されたド
アセンサ5aとドア係合ピン5bの上下動作はロボット
自体の動作自由度、つまり、ロボット胴の上下動作に依
存する構成で、これら両要素を独立に動作させることは
不可能な構成であるために、ドアセンサ5aとドア係合
ピン5bとの相互位置を微細に調整することができない
不利がある。しかも、ドア係合ピン5bの逃げ方向がド
アセンサ5aに対して接近または離反する一方向に限ら
れた構造のために、緩衝効果が充分でない不利が有る。
【0008】又、図9に示した円柱座標型ロボットを補
助ロボット4として用いる構成では、ドアハンド5がド
ア係合ピン5bのみを有し、ドアセンサを有しないため
に、自動車製造ラインで作業対象の車体1が作業ステー
ションで停止位置ずれを生じた場合等にドア2の位置ず
れを検出してドア係合ピン5bの動作を微細に制御する
ことは困難になると言う不利がある。
【0009】更に、図10に示した多関節形ロボットを
補助ロボット4に用い吸着パッド8を有したドア開閉ハ
ンド5を用いる構成では、吸着パッド8がドア2のパネ
ル面に接触するために痕跡を残し易く、問題である。ま
た、6軸動作自由度を有した多関節形ロボットを補助ロ
ボットに使用することはコスト高になる問題もある。
【0010】依って、本発明の目的は、上述した従来の
諸実施例による補助ロボットとドア開閉ハンドとの構成
に伴う不利を解消せんとすることにある。本発明の他の
目的は、動作自由度の少ないロボットを補助ロボットに
用いてコスト低減を図ると共にドア開閉ハンド自体にア
クチュエータ手段を有することにより、ドアセンサとド
ア係合ピンないし爪とを独立に作動させ得るようにし
て、車種の違いによるドア構造の違い、又は作業ステー
ションにおける車体の停止位置ずれにも簡単に対処して
ドア開閉を行なうことが可能なドア開閉ハンドを提供せ
んとするものである。本発明の更に他の目的は、ドアセ
ンサやドア係合爪の緩衝機構を改善することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の目的に鑑
み、ドア開閉ハンド自体にドアセンサとドア係合爪とを
夫々独立に車体のドアに対して接近、離反方向に移動さ
せ得る各独立のアクチュエータ手段を具備した構成とす
るものである。また、ドアセンサの支持体とドア係合爪
の支持体には衝接時に作用する外力を緩衝する多方向性
の緩衝手段を夫々具備させることにより、車体のドアを
損傷させる危惧やドア開閉ハンド自体の損傷、延いては
補助ロボットの損傷を回避できる構成としたものであ
る。
【0012】即ち、本発明によれば、ロボット先端に装
着されてワークのドアを近接センサ型のドアセンサで検
出し、前記ドアが有する所定の凹溝に開閉爪を係合させ
て開閉する産業用ロボットのセンサ付きドア開閉ハンド
において、前記ロボット先端との装着面を有したハンド
基板と、前記ハンド基板から延び、前記ドアセンサおよ
び前記開閉爪を前記ドアの内側々面と前記ドアの凹溝と
の間の間隔に対応した定位置関係を有して隔たる二位置
に保持するアームと、前記ハンド基板に対して、前記二
位置の一方の位置で前記ドアセンサを直線センサ移動軸
に沿って移動させることにより前記ワークのドアの内側
々面の被検位置の近くまで前記ドアセンサを到達させ、
離反させ得ると共に到達時にロボット動作で前記ドアセ
ンサにより前記被検位置を検出可能にするドアセンサ移
動手段と、前記ハンド基板に対して、前記二位置の他方
の位置で前記直線センサ移動軸と隔てた直線爪移動軸に
沿って前記開閉爪を前進、退避移動させ得ると共に前記
ドアセンサによる前記ワークのドアの内側々面の被検位
置の検出時に該ドアの凹溝の上方における退避位置に前
記開閉爪を位置せしめ、かつ該退避位置から該凹溝との
係合位置に向けて前記開閉爪を移動させる開閉爪作動手
段とを、具備して構成されたことを特徴とする産業用ロ
ボットのセンサ付きドア開閉ハンドが提供される。ま
た、上記被検位置とドアセンサとの衝接を緩衝する多方
向性の緩衝手段を該ドアセンサの支持体に設けた産業用
ロボットのセンサ付きドア開閉ハンドと、ワークのドア
と係合状態にある開閉爪に作用する外力を緩衝する多方
向性の緩衝手段を該開閉爪の支持体に設けた産業用ロボ
ットのセンサ付きドア開閉ハンドが提供される。
【0013】
【実施例】以下、本発明を添付図面に示す実施例に基づ
いて、更に詳細に説明する。図1は、本発明によるドア
開閉ハンドを具備した産業用ロボット(補助ロボット)
の全体的構成を示す側面図、図2は、本発明の実施例に
よるドア開閉ハンドにおいて、そのドアセンサが自動車
の製造ラインで停止した車体のウインド越しにドア内部
に進入してドアを内側から検出し、ドア開閉爪がドアの
上方からウンド口の縁の係合溝に嵌入、係合せんとして
いる状態を示す拡大図、図3は車体のドアからドアセン
サが退避し、ドアの係合溝に開閉爪が係合している状態
を示す拡大図、図4は、本発明によるドア開閉ハンドの
具体的実施例の構成を示す側面図、図5は図4の矢視5
ー5線による平面図、図6は図4の矢視6ー6線による
側面図である。
【0014】図1に示すように、本発明によれば、補助
ロボット4として用いられる産業用ロボットは、自動車
の製造ラインにおける作業ステーションの床面に設置さ
れるロボットベース11の上部に縦軸回りに水平面内で
旋回可能に取付けられたロボット上腕13、このロボッ
ト上腕13の先端に同じく縦軸回りに水平面内で旋回可
能に取付けられたロボット前腕15、このロボット前腕
15の先端に装着されて縦軸回りに水平面内で旋回可能
な出力端を有したロボット手首17とを具備して構成さ
れ、同ロボット手首17に本発明に係るドア開閉ハンド
20が装着されている。
【0015】このドア開閉ハンド20は、後述の如く、
ドアセンサ22、ドア開閉爪24を備えて両者は共に上
下方向に夫々の独立したアクチュエータ手段26、28
により移動可能に構成されている。両アクチュエータ手
段26、28は後述の如く最適にはエアシリンダで構成
される。上記ドアセンサ22とドア開閉爪24とは夫々
が個別の支持体30、32に保持され、両支持体30、
32は、夫々ドアセンサ22とドア開閉爪24を支持し
てハンド基板34に対して上述のように、上下に移動可
能に構成された状態で搭載されている。なお、外部に設
置される緩衝性のストッパ6は、車体からドアが開扉さ
れたときに停止位置を規定するために設けられており、
先端に弾性受けを有することにより、ドアの衝接時のシ
ョックを緩衝し、かつ、ドアの損傷を防止している。
【0016】さて、本発明によれば、図1と共に図2、
図3に示すように、ドア開閉ハンド20のドアセンサ2
2は、非接触性の周知の近接スイッチで形成され、図2
に明示の如く、車体のドア2のウインド口2aから車体
内部に補助ロボット4のロボット動作自由度を利用した
制御動作により車体外部から差し込まれる。次いでアク
チュエータ手段26の駆動により下動してドア2の内側
パネル面2cにおける所定の位置、つまり、予め教示さ
れた位置とほぼ対向する位置へ下ろされる。この時点
で、開閉爪24は、ドアセンサ22との位置関係からド
ア2の上記ウインド口2aの上方位置からやや車体内側
の位置に保持される。 次いで、ロボット動作を利用して
ドアセンサ22および開閉爪24を有したドア開閉ハン
ド20を車体内部から外部に向かう方向に引き寄せる
と、近接センサ型のドアセンサ22がドア2の内側パネ
ル面2cにおける所定位置に接近し、同位置を検出す
る。このとき、ドアセンサ22とドア開閉爪24とは予
め所定の位置関係を夫々の支持体30、32によって調
整設定された関係に常時、維持されている。つまり、内
側パネル面2cとドア2のウインド口2aにウインドガ
ラスの装填用に形成されているウインド溝2bの溝中心
との間の間隔に対応してドア開閉爪24とドアセンサ2
2との間の距離が所定量となる位置関係に調整設定さ
れ、維持されているから、ドア開閉爪24はウインド溝
2bの上方位置に到達している。従って、次にドア開閉
爪24をアクチュエータ手段28の駆動で下動させる
と、図3に明示の如く、同開閉爪24がドア2のウイン
ド溝2bに係合する。この時点でドアセンサ22は上方
へアクチュエータ手段26の駆動で引上げられ、車体の
内部においてドア2から解離した位置に後退される。
【0017】次いで、補助ロボット4のロボット上腕1
3、ロボット前腕15及びロボット手首17の3つの動
作自由度を用いた制御動作により、ドア開閉ハンド20
を引き寄せてドア2を開扉方向へ開き、弾性受けを有し
たストッパ6に軽く当接した時点で停止してドア開扉作
用を終了する。
【0018】その後は図1に従う既述の説明から明らか
なように、作業ロボット3(図1参照)が作動して車体
内部の塗装やシーリング等の所定の作業を遂行する。こ
のときに、必要に応じて、ドア開閉ハンド20のドア開
閉爪24は、アクチュエータ手段28の駆動でドア2か
ら係合を解除して後退位置に後退させておくことも可能
である。
【0019】なお、ドアの閉扉作用は、車体外でストッ
パ6に当接したドア2に対して上述と同様にしてドアセ
ンサ22とドア開閉爪24を作動させて開閉爪24をド
ア2のウインド溝2bに係合させる。その後、ロボット
制御動作によって開閉爪24と共にドア2を閉扉方向に
枢動させれば良い。このとき、ドアセンサ22は上方に
後退させて閉扉時に車体に接触しないようにしておけば
良い。上述した構成、作用を有するドア開閉ハンド20
は更に、図4〜図6に基づいて後述するように、ドアセ
ンサ22及びドア開閉爪24がドア2を検出し、係合し
てドアを開扉させる過程で、誤操作でドアセンサ22が
ドア2のパネル面2cに衝接したときやドア開閉爪24
がドア2の何れかの部分に衝接したとき等に作用する外
力、特に、ドアセンサ22やドア開閉爪24の上下動作
方向とは異なる横方向の外力成分が作用したときに、そ
の外力を緩衝するために緩衝手段が設けられている。ま
た、この緩衝手段は、ドア開閉爪24がドア2のウイン
ド溝2bに係合してドア2を開扉し、ストッパ6にドア
2が当接して停止する過程でも当接力が誤って大きいと
きに、その当接力によるショックの緩衝を行なうべく、
開閉爪24に逃げ動作を与え、開閉爪24自体、ドア
2、補助ロボット4にショックによる損傷や何らかの障
害等が発生しないようにしている。
【0020】次に本発明によるドア開閉ハンド20の具
体的な実施例に就いて、図4〜図6を参照して説明す
る。図4から図6に示すドア開閉ハンド20は、L字形
の構造要素として形成されたハンド基板34を有し、こ
のハンド基板34の上面36が補助ロボット4のロボッ
ト手首17(図1)の先端にボルトねじ等の固定手段又
は溶接等の強固な固定手段によって取付けられる。他
方、ハンド基板34のリブ38には箱状のハンドハウジ
ング40がねじで固定、装着されており、この2組の直
線ガイド装置の直線レール42、44と同直線レール4
2、44に沿って上下方向に摺動可能なスライダ46、
48が収納されており、前者のスライダ46には第1の
横アーム62が取付けられ、後者のスライダ48には第
1の横アーム62より横方向に短く形成された第2の横
アーム64が取付けられている。上記のスライダ46は
エアシリンダ52をアクチュエータ手段にして摺動し、
スライダ48はエアシリンダ54をアクチュエータ手段
にして摺動する。そして、各直線レール42、44の下
端部にはハンドハウジング40に着脱自在に固定された
ストッパ56が設けられ、両スライダ46、48の停止
位置を規定をしている。このとき、ストッパ56の取付
位置をハンドハウジング40に対して上下方向に適宜に
変更、調節すると、スライダ46、48が下降して停止
する位置を変更、調節することができるようになってお
り、また、スライダ46、48の下端には、ストッパ5
6に対する衝接時の緩衝用に合成ゴム材等から成るクッ
ション46a、48aが取付けられている。また、上記
の両エアシリンダ52、54に圧力エアを供給するエア
ケーブル群58はハンド基板34のリブ38及びハンド
ハウジング40に適宜のクランプ部材により保持され、
外部のエア供給源から圧力エアを供給するように配設さ
れている。また、図6に明示の如く、両エアシリンダ5
2、54の上端には圧力調節弁等から成るスピード調節
器60a、60bが設けられ、エアシリンダ52、54
の作動速度を調節してスライダ46、48の摺動速度を
調節、制御する機構を形成している。従って、後述のよ
うに、スライダ46、48に取付けられた横アーム6
2、64の上下速度が制御され、同横アーム62、64
に支持されて上下動作するドアセンサ22とドア開閉爪
24の上下動作の速度が調整、制御されて適正な速度で
ドア検出とドア係合とが可能になっている。
【0021】さて、ドアセンサ22を形成する近接セン
サ22aは、横アーム62に取付られた下垂板66の下
端部に取付けられた緩衝機構68を介して取付けられて
いる。この緩衝機構68は、2本一対の軸体70、70
と、これら両軸体70の上端に設けられた錐体状のテー
パ部材72、72と、これらの両テーパ部材72が着座
される相補的なテーパ受け面を有したテーパ座74、7
4と、同テーパ座74を有するブロック部材76と上記
各軸体70、70の下端に取付られたブラケット部材8
0との間に配設された1対の圧縮バネ82、82と、軸
体70、70の上端に形成されたねじ部に係合する弛み
止めナット84、84とを有して構成されている。そし
て、軸体70、70の下端に取付けられたブラケット部
材80に近接センサ22aがネジ止め等の固定手段で取
付けられている。なお、近接センサ22aの信号ケーブ
ル線22bは、周知の耐屈曲ケーブルで形成され、ドア
センサ22(近接センサ22a)の支持体を形成する上
記の横アーム62、下垂板66、緩衝機構68等によっ
て構成されるセンサ支持体に適所でケーブルクランプに
より保持され、また横アーム62の上下動に伴って移動
するケーブル線部分は、周知のケーブル保護シート、例
えば、テトラフルオロエチレン材(商標名:テフロン)
からなるケーブル保護シートで保護し、またガイド86
で案内することで内部信号線の損傷による作業信頼性の
劣化を防止している。
【0022】上述した緩衝機構68によれば、ドアセン
サ22(近接センサ22a)を一対の圧縮バネ82、8
2で軸体70、70の軸方向には強固に支持し、この軸
方向以外の横方向からの外力が作用するとバネ82、8
2の変形に伴って両テーパ部材72がテーパ座74、7
4のテーパ受け面から外れ、故に、軸体70、70の下
端にブラケット部材80を介して支持さている近接セン
サ22aに逃げ動作を付与して外力を緩衝する作用を行
なう。しかも、外力が除去され、又は消去すると、再び
テーパ部材72がテーパ座74にバネ82、82の復帰
力を受けて復帰し、再び、近接センサ22aを強固に支
持する構造になっている。しかも、2本一対の平行配置
の軸体70、70にブラケット部材80が取付けられ、
かつ、2組のテーパ係合部、つまり、テーパ部材72、
72とテーパ座74、74との係合が形成されている構
造を有していることから、近接センサ22aには回り止
め一対の平行配置の軸体70、70にブラケット部材8
0が取付けられ、かつ、2組のテーパ係合部、つまり、
テーパ部材72、72とテーパ座74、74との係合が
形成されている構造を有していることから、近接センサ
22aには回り止め作用が得られ、近接センサ22aの
近接検出面は常に、一定の姿勢、方向を維持し得る構成
になっている。つまり、検出精度を常に、一定レベルに
維持し得るのである。
【0023】他方、ドア開閉爪24は棒状体構造を有
し、先端は合成樹脂材等の軟質材料から成る先細のピン
24aに依って形成され、車体のドア2のウインド溝2
b(図2参照)に係合し得る形状、寸法に形成されてい
る。このドア開閉爪24は、横アーム64に取付けられ
た緩衝機構90を介して支持されており、横アーム64
と緩衝機構90がドア開閉爪24の支持体を形成してい
る。緩衝機構90は、下端に開閉爪24がねじ止め等で
固定、係止けるブラケット部材94を有したシャフト9
2と、このシャフト92の上部に形成されたテーパ部9
6と、このテーパ部96が着座する相補形状のテーパ座
98を有して横アーム64にボルトで固定れたブロック
部材100と、シャフト92の回りに在って上記ブロッ
ク部材100の下端とブラケット部材94との間に配設
された圧縮バネ102と、シャフト92の上端に形成さ
れたネジ部分に螺合された弛み止めナット104とから
構成されている。この緩衝機構90もドアセンサ22の
緩衝機構68と実質的に同様な構成と作用をする機構と
して設けられており、バネ102によってシャフト92
が支持体である横アーム64に対して常に下方に付勢さ
れて強固に維持され、ピン24aに軸線方向以外の横方
向から外力が作用すると、テーパ部96がテーパ座98
から外れて開閉爪24に逃げ動作を付与し、外力が除去
ないし消去されると、バネ102のばね力により、テー
パ部96が自然にばね座98に復帰、着座する構成に成
っている。従って、開閉爪24と車体のドア2のウイン
ド溝2bへの係合動作時に、何らかのショックが及んだ
り、または既述のように、ドアの開扉終端でストッパ6
に衝接したときに緩衝が行なわれて、ドア2を開閉爪2
4で傷付ける事故や開閉爪24の破損、ロボットに及ぶ
ショック等を未然に防止する機能を果たしているのであ
る。
【0024】なお、図4に破線で示したドアセンサ22
とドア開閉爪24とは、既述のように、両スライダ4
6、48の摺動量をハンドハウジング40内の下端のス
トッパ56の位置変更で調整することにより、可変であ
り、その結果、ドアセンサ22又はドア開閉爪24の位
置が可変であることを示している。特に、ドアセンサ2
2の位置は検出対象であるドア2の内パネル面2a(図
2参照)の被検位置が例えば、内装品との関係で車種に
応じて変更を要する場合が有り、そのような時に、ドア
センサ22の下降量を調節して被検位置を変更、対処す
ることが可能になる。
【0025】以上、本発明によるドア開閉ハンドの具体
的実施例の構成と作用とに就いて説明したが、上述の構
成において、例えば、緩衝機構の雄形テーパ部とテーパ
座とから成る部分は、すり鉢形ないし円錐形のテーパ形
状に限ることなく、部分曲面部と、それに相補的な曲面
座とによって形成する構成としても良いことは言うまで
もない。また、ドア開閉爪24の先端形状は車体のドア
のウインド溝に応じて適宜の形状に形成可能であること
は言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】以上、本発明による産業用ロボットのド
ア開閉ハンドの構成によれば、ハンド先端に設けられた
ドアセンサをドアのウインド口から車体内部に進入さ
せ、内側からゆっくりとドアの内パネルに接近させなが
らドア検出を実効し、検出後に開閉爪を下ろしてドアの
ウインド溝内に爪を係合させ、その係合状態を維持して
ドアを開扉又は閉扉する構成とし、特に、ドアセンサの
上下動作やドア開閉爪のウインド溝との係合、解離は夫
々、ハンド基板に取り付けた各独立のアクチュエータに
よって各独立の軸線に沿って上下動作を駆動できるの
で、ドアセンサとドアや開閉爪とドアとの干渉、ドアセ
ンサと開閉爪との干渉等の不都合を回避することができ
る。そして、ロボット機体側の動作自由度は単に、ドア
開閉ハンドを車体に接近させ、また、ドアセンサを車体
内部に進入させる段階でのみ作用させれば良いので、従
来の補助ロボットよりも動作自由度を低減させたロボッ
トで形成させ得るので、補助ロボットのコスト低減に寄
与することができる。
【0027】また、ドアセンサ及び開閉爪は各々支持体
に具備された緩衝機構の作用で誤操作時や外部に在る例
えば、ストッパとの当接時に作用する横方向の外力によ
るショックを回避して、ドア開閉ハンド自体や車体のド
ア、補助ロボット機体等に影響が及んで発生する損傷や
何らの障害を未然に確実に防止できる効果を有してい
る。また、ドアセンサとドア開閉爪とが夫々の支持体に
より軸方向には強固に支持された状態で互いに一定の姿
勢状態を常時、維持し得るから、ドア検出精度、開閉爪
によるドアの捕捉精度を高度に維持することができる効
果を得ることもでき、従来のドア開閉ハンドの不利を確
実に克服することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるドア開閉ハンドを具備した産業用
ロボット(補助ロボット)の全体的構成を示す側面図で
ある。
【図2】本発明の実施例によるドア開閉ハンドにおい
て、そのドアセンサが自動車の製造ラインで停止した車
体のウインド越しにドア内部に進入してドアを内側から
検出し、ドア開閉爪がドアの上方からウンド口の縁の係
合溝に嵌入、係合せんとしている状態を示す拡大図であ
る。
【図3】車体のドアからドアセンサが退避し、ドアの係
合溝に開閉爪が係合している状態を示す拡大図である。
【図4】本発明によるドア開閉ハンドの具体的実施例の
構成を示す側面図である。
【図5】図4の矢視5ー5線による平面図である。
【図6】図4の矢視6ー6線による側面図である。
【図7】典型的な自動車の製造ラインの作業ステーショ
ンにおける構成を示す略示図である。
【図8】水平多関節ロボットを補助ロボットとして用い
た従来のドア開閉ハンドの構成を示す略示機構図であ
る。
【図9】円柱座標形ロボットを補助ロボット4として用
いた従来のドア開閉ハンドの構成を示した略示機構図で
ある。
【図10】周知の6軸多関節産業用ロボットをドア開閉
用の補助ロボットに採用した従来のドア開閉ハンドの構
成を示した略示機構図である。
【符号の説明】
1…車体 2…ドア 2a…ウインド口 2b…ウインド溝 2c…内側パネル面 4…補助ロボット 6…ストッパ 13…ロボット上腕 15…ロボット前腕 17…ロボット手首 20…ドア開閉ハンド 22…ドアセンサ 22a…近接センサ 24…ドア開閉爪 24a…ピン 34…ハンド基板 40…ハンドハウジング 42…直線レール 44…直線レール 46…スライダ 48…スライダ 52…アクチュエータ手段 54…アクチュエータ手段 62…横アーム 64…横アーム 68…緩衝機構 90…緩衝機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 均 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580 番地 ファナック株式会社 商品開発研 究所内 (72)発明者 上松 正明 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580 番地 ファナック株式会社 商品開発研 究所内 (56)参考文献 特開 昭62−83256(JP,A) 特開 昭64−90884(JP,A) 特開 昭59−227572(JP,A) 実開 昭59−136290(JP,U) 実開 昭62−78293(JP,U)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボット先端に装着されてワークのドア
    を近接センサ型のドアセンサで検出し、前記ドアが有す
    る所定の凹溝に開閉爪を係合させて開閉する産業用ロボ
    ットのセンサ付きドア開閉ハンドにおいて、前記 ロボット先端との装着面を有したハンド基板と、 前記ハンド基板から延び、前記ドアセンサおよび前記開
    閉爪を前記ドアの内側々面と前記ドアの凹溝との間の間
    隔に対応した定位置関係を有して隔たる二位置に保持す
    るアームと、 前記ハンド基板に対して、前記二位置の一方の位置で前
    記ドアセンサを直線センサ移動軸に沿って移動させるこ
    とにより前記ワークのドアの内側々面の被検位置の近く
    まで前記ドアセンサを到達させ、離反させ得ると共に到
    達時にロボット動作で前記ドアセンサにより前記被検位
    置を検出可能にするドアセンサ移動手段と、 前記ハンド基板に対して、前記二位置の他方の位置で前
    記直線センサ移動軸と隔てた直線爪移動軸に沿って前記
    開閉爪を前進、退避移動させ得ると共に前記ドアセンサ
    による前記ワークのドアの内側々面の被検位置の検出
    に該ドアの凹溝の上方における退避位置に前記開閉爪を
    位置せしめ、かつ該退避位置から該凹溝との係合位置
    向けて前記開閉爪を移動させる開閉爪作動手段とを、 具備して構成されたことを特徴とする産業用ロボットの
    センサ付きドア開閉ハンド。
  2. 【請求項2】 前記被検位置と前記ドアセンサとの衝接
    を緩衝する多方向性の緩衝手段を前記ドアセンサの支持
    体に設けた請求項1に記載の産業用ロボットのセンサ付
    きドア開閉ハンド。
  3. 【請求項3】 前記ドアの凹溝と係合状態にある前記開
    閉爪に作用する外力を緩衝する多方向性の緩衝手段を前
    記開閉爪の支持体に設けた請求項1に記載の産業用ロボ
    ットのセンサ付きドア開閉ハンド。
  4. 【請求項4】 前記ドアセンサ移動手段は、第1のエア
    シリンダと、該第1のエアシリンダの駆動に応じて前記
    ドアセンサの支持体を摺動させる、前記直線センサ移動
    軸と平行に配設された第1の直線案内手段とを具備して
    成る請求項1に記載の産業用ロボットのセンサ付きドア
    開閉ハンド。
  5. 【請求項5】 前記開閉爪作動手段は、第2のエアシリ
    ンダと、該第2のエアシリンダの駆動に応じて前記開閉
    爪の支持体を摺動させる、前記直線爪移動軸に平行に配
    設された第2の直線案内手段とを具備して成る請求項4
    に記載の産業用ロボットのセンサ付きドア開閉ハンド。
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