JP2718187B2 - 抽出機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はコーヒーメーカー等の抽出機に関するもの
で、特に抽出完了を表示する構成に関するものである。

従来の技術 従来の抽出機の構成を第５図により説明する。同図に
おいて、容器１の下方周部には発熱体２を装着し、底面
外部には温度調節器３を配設している。容器１の上方に
は、容器蓋４を容器１と密閉状態に設けている。容器４
の上方にはタンク５を設け、タンク５の底面に開口5aを
設け、該開口5aに一端を、容器１内の下方に他端の開口
を有する給水パイプ６を、前記容器蓋４の開口A4aを貫
通させて配設している。容器蓋４の開口B4bは、前記タ
ンク５の上方で開口する空気筒７と貫通させて設けてい
る。容器蓋４の開口C4cは、導水パイプ８の貫通穴とし
て設け、該導水パイプ８は一端を容器１内の上方に位置
させた吸入穴8aと、略Ｕ字状に折曲して他端に、吐出口
8bを設けている。吐出口8bの下方にはコーヒー粉等を収
納するバスケット９及びバスケット９の下方にコーヒー
液等を溜めるデカンタ10を配している。前記タンク５の
上方には水を入れる給水口11aを設けた蓋11を配してい
る。

上記構成において動作を説明する。

給水口11aより水を入れると、タンク５の開口5aより
給水パイプ６を介して容器１内に水が入る。容器１内の
水位が上昇して導水パイプ８の上方まで給水されると、
容器１内の水は導水パイプ８を通じて吐出口8bより排出
される。排水されて水位が下がり、吸入口8aと同水位に
なると、容器１内へは空気筒７により空気が同時に入っ
て来ているので、導水パイプ８内へも吸入口8aより空気
が入り、導水パイプ８内においてサイフォンの原理が働
かなくなり、排水が停止する。この状態で発熱体２に電
気を通して加熱すると、容器１内の水は加熱される。水
温が上昇して温度調節器の設定温度になると、温度調節
器３が動作して発熱体２への通電を停止する。この後バ
スケット９にコーヒー粉を入れてセットし、給水口11a
より再び水を供給すると、容器１内の加熱された湯が、
導水パイプ９を介して吐出口9bから排出され、バスケッ
ト９内のコーヒー粉上に注がれ、デカンタ10へコーヒー
液が滴下する。

発明が解決しようとする課題 しかしこの従来の抽出機においては、湯の吐出時間が
約３分位かかり、更にバスケット９内でコーヒー粉とふ
れあって抽出が完了するには更に１〜２分の時間がい
る。しかも抽出中であるかはバスケット９とデカンタ10
の間の間隙からコーヒー液の滴下を確認するしか方法が
なく、しかも見えにくい為、抽出中にバスケット９を引
き出して抽出中のコーヒー液をこぼしたり、火傷をする
等の課題を有するものであった。

本発明は、抽出完了を目視で確認できることを目的と
する。

課題を解決するための手段 本発明は従来の課題を解決する為に、水を加熱する発
熱体を装着した容器と、前記容器から抽出装置へ湯を供
給する導水パイプと、前記導水パイプまたこれに固着し
た伝熱板の温度を感知する温度感知サーモと、抽出の状
態を表示するネオン電球からなり、前記温度検知サーモ
は温度上昇により閉路する常開型とし、前記温度感知サ
ーモと直列に前記ネオン電球を接続し、導水パイプ内に
湯が流れると導水パイプの温度上昇により温度検知サー
モが閉路してネオン電球が点灯し、湯が導水パイプ内を
流れ終わって注出が終わると、温度が下降して温度検知
サーモが開路し、ネオン電球が消灯する抽出機とする。

作 用 本発明は上記手段により、導水パイプに湯が通ってい
る時には導水パイプの温度が上昇するので、この導水パ
イプに固着した伝熱板の温度も上昇する。湯の吐出が終
了すると導水パイプ及び伝熱板の温度は緩やかに下降す
る。バスケットからの抽出完了時の導水パイプ又は伝熱
板の温度より若干低めに設定した温度感知サーモを、導
水パイプ又は伝導板に取りつけると、湯の吐出開始から
抽出完了までの間温度感知サーモの接点は閉鎖され、こ
の為にネオン電球が点灯する。抽出完了後は温度感知サ
ーモは再び接点が開放されるのでネオン電球が消灯し、
抽出完了が目視で確認できる。

実施例 本発明の抽出機の一実施例について説明する。なお従
来と同一機能を有するものには同一番号を付して説明を
省略する。

31は導水パイプ９に装着した伝熱板で、アルミニュー
ム等の熱伝導性の良い材料で構成している。32は温度感
知サーモで、導水パイプ９又は伝熱板31の温度を感知す
るように取りつける。33はイオン電球で、ランプ抵抗34
と直列に結線して、前記温度検知サーモを介して電源へ
接続すると共に、ネオン電球33は外部に露出して取りつ
けている。温度感知サーモ32の設定温度は抽出完了する
時の導水パイプ９又は伝熱板31の温度より若干低めに設
定し、設定温度以下では接点が開放している常開型サー
モで構成する。このように構成した事により、導水パイ
プ９に湯が通ると温度感知サーモが動作し、ネオン電球
が点灯し、抽出が完了すると設定温度より低くなるので
温度感知サーモの接点が開放されて、ネオン電球は消灯
する。第３図は抽出時における導水パイプ又は伝熱板の
温度カーブを表した図面で、温度感知サーモの設定温度
を抽出完了時の導水パイプ又は伝熱板の温度より若干低
めに設定することで、ほぼ湯の吐出から抽出終了までの
間ネオン電球を点灯させて抽出中の表示ができることを
示している。

発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明は抽出中の導
水パイプ又導水パイプに固着した伝熱板の温度変化を、
温度感知スイッチで検知し、ネオン電球の点滅により表
示できるので、抽出中の表示が、ネオン電球の点灯でほ
ぼ湯の吐出開始からコーヒーの抽出終了まで表示でき、
外部から目で確認できる。従って誤ってバスケットやデ
カンタを引き出すことがなく安全で、しかも簡略な構成
で安価に供給できるなど実用的価値大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の抽出機の一実施例を示す断面図、第２
図は同外観斜視図、第３図は同抽出時における導水パイ
プ又は伝熱板の温度カーブを表わした特性図、第４図は
同電気回路図、第５図は従来の抽出機を示す断面図であ
る。 １……容器、２……発熱体、８……導水パイプ、31……
伝熱板、32……温度感知サーモ、33……ネオン電球、34
……ランプ抵抗。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】水を加熱する発熱体を装着した容器と、前
   記容器から抽出装置へ湯を供給する導水パイプと、前記
   導水パイプまたはこれに固着した伝熱板の温度を感知す
   る温度感知サーモと、抽出の状態を表示するネオン電球
   からなり、前記温度検知サーモは温度上昇により閉路す
   る常開型とし、前記温度感知サーモと直列に前記ネオン
   電球を接続し、導水パイプ内に湯が流れると導水パイプ
   の温度上昇により温度検知サーモが閉路してネオン電球
   が点灯し、湯が導水パイプ内を流れ終わって注出が終わ
   ると、温度が下降して温度検知サーモが開路し、ネオン
   電球が消灯する抽出機。