JP2718051B2 - 合成樹脂製レンズ - Google Patents
合成樹脂製レンズInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、表面に耐摩耗性に優れた合成樹脂によるハ
ードコート層及び無機物からなる反射防止膜をもうけた
比較的屈折率の高い合成樹脂製レンズに関する。
ードコート層及び無機物からなる反射防止膜をもうけた
比較的屈折率の高い合成樹脂製レンズに関する。
合成樹脂製レンズ、特にジエチレングリコールビス
(アリルカーボネート)樹脂レンズは、ガラスレンズに
比較し、安全性、易加工性、ファッション性などにおい
て優れており、また近年反射防止技術、ハードコート技
術、ハードコート+反射防止技術の開発に伴い、急速に
普及している。眼鏡レンズのプラスチック化は、より高
級レンズ、即ち、高屈折率樹脂材料による薄型プラスチ
ックレンズへの要望を高めており、いくつかの技術提案
がなされている。
(アリルカーボネート)樹脂レンズは、ガラスレンズに
比較し、安全性、易加工性、ファッション性などにおい
て優れており、また近年反射防止技術、ハードコート技
術、ハードコート+反射防止技術の開発に伴い、急速に
普及している。眼鏡レンズのプラスチック化は、より高
級レンズ、即ち、高屈折率樹脂材料による薄型プラスチ
ックレンズへの要望を高めており、いくつかの技術提案
がなされている。
例えば、特開昭64−41965のジエチレングリコールビ
ス(アリルカーボネート)とベンジルメタクリレートの
共重体の例、特開昭54−77686のジエチレングリコール
ビス(アリルカーボネート)と4−ヨードスチレンの共
重合体の例、特開昭58−15513のジアリルイソフタメー
トまたはジアリルテレフタレートとメチルメタクリレー
トプレポリマーの共重合体の例がある。
ス(アリルカーボネート)とベンジルメタクリレートの
共重体の例、特開昭54−77686のジエチレングリコール
ビス(アリルカーボネート)と4−ヨードスチレンの共
重合体の例、特開昭58−15513のジアリルイソフタメー
トまたはジアリルテレフタレートとメチルメタクリレー
トプレポリマーの共重合体の例がある。
さらに、特開昭55−13747のビスフェノールAジメク
タリレートとフェニルメタクリレートあるいはベンジル
メタクリレートの共重合体の例、特開昭57−54901、特
開昭58−18602のスチレン系モノマーと核ハロゲン置換
芳香環を有するジ(メタ)アクリレートとアリル化合物
あるいはジ(メタ)アクリレートとの共重合体がある。
タリレートとフェニルメタクリレートあるいはベンジル
メタクリレートの共重合体の例、特開昭57−54901、特
開昭58−18602のスチレン系モノマーと核ハロゲン置換
芳香環を有するジ(メタ)アクリレートとアリル化合物
あるいはジ(メタ)アクリレートとの共重合体がある。
しかし、前述の従来技術では、特開昭54−41965、特
開昭54−77686、特開昭58−15513の場合は、反応性の異
なるアリル基と(メタ)アクリル基あるいはビニル基を
反応させているため、反応速度の速い(メタ)アクリル
基あるいはビニル基が先に重合し、反応速度の遅いアリ
ル基が後から重合するために、共重合しないばかりでは
なく、アリル化合物が完全に重合せず、耐溶剤性を低下
させる原因となる。
開昭54−77686、特開昭58−15513の場合は、反応性の異
なるアリル基と(メタ)アクリル基あるいはビニル基を
反応させているため、反応速度の速い(メタ)アクリル
基あるいはビニル基が先に重合し、反応速度の遅いアリ
ル基が後から重合するために、共重合しないばかりでは
なく、アリル化合物が完全に重合せず、耐溶剤性を低下
させる原因となる。
また、特開昭55−13747、特開昭57−54901、特開昭58
−18602の場合は、反応性の(メタ)アクリル基とビニ
ル基の反応であるものの、反応が速いため、キャスティ
ング条件の制御が難しく、レンズ内部や表面に歪が発生
し、光学的な欠陥を生じやすいという欠点が有してい
る。また、以上の例の中で、主成分として単官能モノマ
ーを用いたものの場合は、モノマーが完全に重合してポ
リマー鎖中へ組み込まれることは不可能であるため、未
反応モノマーによる耐熱性や耐溶剤性への悪影響が考え
られる。
−18602の場合は、反応性の(メタ)アクリル基とビニ
ル基の反応であるものの、反応が速いため、キャスティ
ング条件の制御が難しく、レンズ内部や表面に歪が発生
し、光学的な欠陥を生じやすいという欠点が有してい
る。また、以上の例の中で、主成分として単官能モノマ
ーを用いたものの場合は、モノマーが完全に重合してポ
リマー鎖中へ組み込まれることは不可能であるため、未
反応モノマーによる耐熱性や耐溶剤性への悪影響が考え
られる。
以上のように、従来の技術では、レンズの品質、製造
工程などに課題があった。
工程などに課題があった。
そこで本発明は、以上のような課題を解決するもの
で、その目的とするところは、比較的屈折率が高く、成
形が容易で着色が少なく、かつ、耐久性を向上させた合
成樹脂製レンズを提供することである。更に詳しくは、
比較的反応速度が遅く、反応制御をしやすい、また耐久
性やレンズとしての諸特性に優れたレンズを用い、その
表面に表面反射が少なく耐摩耗性に優れた被膜を設けた
一般普及性の高い合成樹脂製レンズに関するものであ
る。
で、その目的とするところは、比較的屈折率が高く、成
形が容易で着色が少なく、かつ、耐久性を向上させた合
成樹脂製レンズを提供することである。更に詳しくは、
比較的反応速度が遅く、反応制御をしやすい、また耐久
性やレンズとしての諸特性に優れたレンズを用い、その
表面に表面反射が少なく耐摩耗性に優れた被膜を設けた
一般普及性の高い合成樹脂製レンズに関するものであ
る。
本発明の合成樹脂製レンズは、下記のAおよびBから
なるコモノマーを共重合させて得られた合成樹脂製レン
ズ表面に、下記のCを主成分とする0.1〜2μmの膜厚
の樹脂薄膜をもうけ、その表層に、下記のDおよびEを
主成分とする組成物を加熱硬化させてなる1〜10μmの
膜厚のシリコン系硬化被膜をもうけ、更に、その表層に
無機化合物からなる反射防止層をもうけたことを特徴と
する。
なるコモノマーを共重合させて得られた合成樹脂製レン
ズ表面に、下記のCを主成分とする0.1〜2μmの膜厚
の樹脂薄膜をもうけ、その表層に、下記のDおよびEを
主成分とする組成物を加熱硬化させてなる1〜10μmの
膜厚のシリコン系硬化被膜をもうけ、更に、その表層に
無機化合物からなる反射防止層をもうけたことを特徴と
する。
A.一般式が〔1〕で示される1種以上の単量体。
(式中、R1、R2は異なる基であって、一方は−H、他方
は を表し、Xはフッ素を除くハロゲンまたは水素を表
す。) B.一般式が〔2〕で示される1種以上の単量体。
は を表し、Xはフッ素を除くハロゲンまたは水素を表
す。) B.一般式が〔2〕で示される1種以上の単量体。
(式中、R3は、O−CH2−CH2 nO−、 を表し、nは1から3までの整数を表す。) C.アクリル系および/またはメタクリル系化合物と芳香
族系ビニル化合物のコポリマー。
族系ビニル化合物のコポリマー。
D.一般式が〔3〕で示される有機ケイ素化合物の1種ま
たは2種以上の加水分解物および/または部分縮合物。
たは2種以上の加水分解物および/または部分縮合物。
(式中、R4は、エポキシ基を有する有機基を表し、R
5は、炭素数1から4の炭化水素基を表し、R6は、炭素
数1から4の炭化水素基、アルコキシアルキル基または
アシル基を表し、aは、0または1である。) E.粒径1から100mμのコロイダルシリカ。
5は、炭素数1から4の炭化水素基を表し、R6は、炭素
数1から4の炭化水素基、アルコキシアルキル基または
アシル基を表し、aは、0または1である。) E.粒径1から100mμのコロイダルシリカ。
次に本発明を詳細に説明する。
本発明におけるA成分およびB成分の組成比は得よう
とする合成樹脂レンズの屈折率、アッベ数耐熱性、耐衝
撃性、耐溶剤性、被染色性、着色、A成分の析出温度、
または重合開始剤の分解温度のバランスなどを考慮して
決定するのが良い。目的とするレンズが高屈折率樹脂で
あることと、耐久性の向上の点で、A成分対B成分の重
量比が、1対9から8対2であることが好ましい。
とする合成樹脂レンズの屈折率、アッベ数耐熱性、耐衝
撃性、耐溶剤性、被染色性、着色、A成分の析出温度、
または重合開始剤の分解温度のバランスなどを考慮して
決定するのが良い。目的とするレンズが高屈折率樹脂で
あることと、耐久性の向上の点で、A成分対B成分の重
量比が、1対9から8対2であることが好ましい。
最も高い屈折率を示し得るのは、A成分である。一般
式が〔1〕で示される化合物は、式中のXがフッ素を除
くハロゲンまたは水素をとり得るが、屈折率および耐久
性の点からは塩素が好ましく、着色耐水性、および比重
の点からは水素が適している。
式が〔1〕で示される化合物は、式中のXがフッ素を除
くハロゲンまたは水素をとり得るが、屈折率および耐久
性の点からは塩素が好ましく、着色耐水性、および比重
の点からは水素が適している。
A成分として代表的なものを例示すれば、 ビス(2−クロロベンジル)イタコネート、 ビス(2−ブロモベンジル)イタコネート、 ジベンジルイタコネート ビス(2−クロロベンジル)メサコネート、 ビス(2−ブロモベンジル)メサコネート、 ジベンジルメサコネートなどがあげられる。
次にB成分について説明する。
B成分を単独で重合させてもレンズとしての成形はで
きるが、着色、または表面に設ける被膜の密着性などが
劣るため、レンズ素材とはなり得ない。B成分を使用す
る目的は、ジアリル化合物であるため、成分Aの化合物
と共重合性がよく、且つ反応制御が容易であり、また二
官能のため、三次元架橋構造をつくり、高分子鎖に結合
しない未反応モノマーが少ないことがあげられる。さら
に、被膜の密着性を向上させるために、ジエチレングリ
コールビス(アリルカーボネート)の添加が望ましい。
きるが、着色、または表面に設ける被膜の密着性などが
劣るため、レンズ素材とはなり得ない。B成分を使用す
る目的は、ジアリル化合物であるため、成分Aの化合物
と共重合性がよく、且つ反応制御が容易であり、また二
官能のため、三次元架橋構造をつくり、高分子鎖に結合
しない未反応モノマーが少ないことがあげられる。さら
に、被膜の密着性を向上させるために、ジエチレングリ
コールビス(アリルカーボネート)の添加が望ましい。
本発明で用いれる重合開始剤としては、特に限定され
ず、公知のラジカル重合開始剤でよい。例えば、t−ブ
チルハイドロパーオキサイドのようなハイドロパーオキ
サイド、ジ−t−ブチルパーオキサイドのようなジアル
キルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドのよう
なジアシルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシ
ジカーボネートのようなパーオキシジカーボネート、t
−ブチルパーオキシピバレートのようなパーオキシエス
テルやケトンパーオキサイド、パーオキシケタール等の
パーオキサイド類、あるいはアゾビス(イソブチリロニ
トリル)などのアゾ化合物などがある。ラジカル重合開
始剤の使用量は、共重合成分のモノマー組成、析出温
度、予備重合条件、およびモールド中での熱重合の条件
などによって異なり、一概に限定できないが、0.1から
5.0重量パーセントの範囲で用いるのが好適である。
ず、公知のラジカル重合開始剤でよい。例えば、t−ブ
チルハイドロパーオキサイドのようなハイドロパーオキ
サイド、ジ−t−ブチルパーオキサイドのようなジアル
キルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドのよう
なジアシルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシ
ジカーボネートのようなパーオキシジカーボネート、t
−ブチルパーオキシピバレートのようなパーオキシエス
テルやケトンパーオキサイド、パーオキシケタール等の
パーオキサイド類、あるいはアゾビス(イソブチリロニ
トリル)などのアゾ化合物などがある。ラジカル重合開
始剤の使用量は、共重合成分のモノマー組成、析出温
度、予備重合条件、およびモールド中での熱重合の条件
などによって異なり、一概に限定できないが、0.1から
5.0重量パーセントの範囲で用いるのが好適である。
キャスティング成形を行う際には、レンズに種々の特
性を賦与したり、工程の改善をするためにモノマーの混
合液に、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、染
料、顔料、蛍光剤、フォトクロミック物質、各種安定
剤、離型剤等の添加物を必要に応じて使用することがで
きる。
性を賦与したり、工程の改善をするためにモノマーの混
合液に、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、染
料、顔料、蛍光剤、フォトクロミック物質、各種安定
剤、離型剤等の添加物を必要に応じて使用することがで
きる。
次に、本発明における合成樹脂製レンズ表面に設けら
れる被膜について説明する。
れる被膜について説明する。
主成分Cからなる樹脂薄膜は、レンズ基材とシリコン
系硬化被膜の密着性を確保するためのプライマー層であ
る。Cに用いるアクリル系およびメタクリル系化合物と
芳香族ビニル化合物のコポリマーにおいて、アクリル系
およびメタクリル系モノマーの例としては、アクリル酸
およびメタクリル酸と、メタノール,エタノール,i−ブ
ロパノール,n−ブタノール等の低級アルコールとのエス
テル、または、ベンジルアルコール等、アルコール性水
酸基をもつ芳香族化合物のエステル等を挙げることがで
きる。また、残る成分である芳香族ビニル化合物とし
て、スチレン,クロルスチレン,ブロモスチレン等が挙
げられる。これら以外の成分として、樹脂成分の5重量
パーセント以内の量で、 グリシジルメタクリレート グリシジルアクリレート アミノエチルアクリレート ジメチルアミノエチルアクリレート 3,4−エポキシシクロヘキシルエチルアクリレート テトラヒドロフルフリルアクリレート 2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピルアクリ
レート アクリル酸エチルカルビトール 2−ヒドロキシエチルアクリレート 2−ヒドロキシプロピルアクリレート 2−アクリル酸エチルコハク酸 2−アクリル酸エチルフタル酸 または以上物質のメタクリレート類や エチレングリコール ジエチレングリコール ポリエチレングリコール グリセリン トリメチロールプロパン ネオペンチルグリコール 1,6−ヘキサンジオール オクチレングリコール 等多価アルコールのアクリレートまたはメタクリレート
類、 アクリル酸 メタクリル酸 酢酸ビニル 等を含むことが出来る。
系硬化被膜の密着性を確保するためのプライマー層であ
る。Cに用いるアクリル系およびメタクリル系化合物と
芳香族ビニル化合物のコポリマーにおいて、アクリル系
およびメタクリル系モノマーの例としては、アクリル酸
およびメタクリル酸と、メタノール,エタノール,i−ブ
ロパノール,n−ブタノール等の低級アルコールとのエス
テル、または、ベンジルアルコール等、アルコール性水
酸基をもつ芳香族化合物のエステル等を挙げることがで
きる。また、残る成分である芳香族ビニル化合物とし
て、スチレン,クロルスチレン,ブロモスチレン等が挙
げられる。これら以外の成分として、樹脂成分の5重量
パーセント以内の量で、 グリシジルメタクリレート グリシジルアクリレート アミノエチルアクリレート ジメチルアミノエチルアクリレート 3,4−エポキシシクロヘキシルエチルアクリレート テトラヒドロフルフリルアクリレート 2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピルアクリ
レート アクリル酸エチルカルビトール 2−ヒドロキシエチルアクリレート 2−ヒドロキシプロピルアクリレート 2−アクリル酸エチルコハク酸 2−アクリル酸エチルフタル酸 または以上物質のメタクリレート類や エチレングリコール ジエチレングリコール ポリエチレングリコール グリセリン トリメチロールプロパン ネオペンチルグリコール 1,6−ヘキサンジオール オクチレングリコール 等多価アルコールのアクリレートまたはメタクリレート
類、 アクリル酸 メタクリル酸 酢酸ビニル 等を含むことが出来る。
このアクリル系および/またはメタクリル系樹脂と芳
香族ビニル系樹脂の組成は、化合物の組合せで決められ
るが、少くとも20重量パーセントのメタクリル酸メチル
と、少くとも10重量パーセントのスチレンを含む共重合
体であることが好適である。また、これらのモノマーは
有機溶剤中でラジカル共重合させることによっても、共
重合物は得られるが、より強い密着力を発生させる為に
水中で、ノニオン系、或いは、アニオン系界面活性材或
いは反応性界面活性剤やポリアクリルアミドの如く水溶
性高分子保護コロイドを用いて得られた分散体中でラジ
カル重合させたエマルジョンを用いるとよい。このよう
にして得られた樹脂のエマルジョンは、更に、メタノー
ル,エタノール,i−プロパノール,n−ブタノール等のア
ルコール類や、メチルカルビトール,エルカルビトー
ル,ブチルカルビトール等のカルビトール類,メチルセ
ロソルブ,エチルセロソルブ,ブチルセロソルブ等のセ
ロソルブ類,ジオキサン,テトラヒドロフラン,アセト
ン等の水溶性有機溶媒で希釈して用いる。また、更に、
プロピレンカーボネート,メチルイソブチルケトン,メ
チルエチルケトン,酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸ブチ
ル,ジメチルホルムアミド,プロピレングリコールモノ
メチルエーテル,トルエン,キシレン等、種々の蒸発速
度と粘度を有する溶媒を添加し、塗布作業に合わせて改
良することが有用である。また、必要に応じて、シリコ
ン系、或いはフッ素系界面活性剤を加えて、塗布性を向
上させることも可能である。
香族ビニル系樹脂の組成は、化合物の組合せで決められ
るが、少くとも20重量パーセントのメタクリル酸メチル
と、少くとも10重量パーセントのスチレンを含む共重合
体であることが好適である。また、これらのモノマーは
有機溶剤中でラジカル共重合させることによっても、共
重合物は得られるが、より強い密着力を発生させる為に
水中で、ノニオン系、或いは、アニオン系界面活性材或
いは反応性界面活性剤やポリアクリルアミドの如く水溶
性高分子保護コロイドを用いて得られた分散体中でラジ
カル重合させたエマルジョンを用いるとよい。このよう
にして得られた樹脂のエマルジョンは、更に、メタノー
ル,エタノール,i−プロパノール,n−ブタノール等のア
ルコール類や、メチルカルビトール,エルカルビトー
ル,ブチルカルビトール等のカルビトール類,メチルセ
ロソルブ,エチルセロソルブ,ブチルセロソルブ等のセ
ロソルブ類,ジオキサン,テトラヒドロフラン,アセト
ン等の水溶性有機溶媒で希釈して用いる。また、更に、
プロピレンカーボネート,メチルイソブチルケトン,メ
チルエチルケトン,酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸ブチ
ル,ジメチルホルムアミド,プロピレングリコールモノ
メチルエーテル,トルエン,キシレン等、種々の蒸発速
度と粘度を有する溶媒を添加し、塗布作業に合わせて改
良することが有用である。また、必要に応じて、シリコ
ン系、或いはフッ素系界面活性剤を加えて、塗布性を向
上させることも可能である。
このプライマー層の厚みは、0.1μmから2μmの間
で選択出来る。より好ましくは0.2μmから1.5μmの膜
厚が望ましい。この膜厚が、0.1μm以下であると、生
地材料と耐摩耗性硬化膜の密着性の向上が充分ではな
い。また、プライマー層の厚み2μm以上であると、耐
水性が劣る傾向にあり、温水に長時間浸すと塗膜の白化
が発生する為、好ましくない。
で選択出来る。より好ましくは0.2μmから1.5μmの膜
厚が望ましい。この膜厚が、0.1μm以下であると、生
地材料と耐摩耗性硬化膜の密着性の向上が充分ではな
い。また、プライマー層の厚み2μm以上であると、耐
水性が劣る傾向にあり、温水に長時間浸すと塗膜の白化
が発生する為、好ましくない。
このプライマー層の塗布方法は、ディッピング法、ス
ピンコート法、フローコート法、スプレー法から任意に
選択できる。
ピンコート法、フローコート法、スプレー法から任意に
選択できる。
また、この樹脂薄膜、塗布後、10〜130℃の温度で乾
燥または硬化を行い、樹脂薄膜が半乾きの状態、或いは
溶剤で膨潤した状態のまま、シリコン系コーティング液
を塗布して、硬化被膜形成用組成物を一部含浸させたの
ち、充分加熱を行い、溶剤を除去して、硬化反応を完結
させることにより、シリカ成分が含浸したプライマー層
を形成することができる。
燥または硬化を行い、樹脂薄膜が半乾きの状態、或いは
溶剤で膨潤した状態のまま、シリコン系コーティング液
を塗布して、硬化被膜形成用組成物を一部含浸させたの
ち、充分加熱を行い、溶剤を除去して、硬化反応を完結
させることにより、シリカ成分が含浸したプライマー層
を形成することができる。
次にシリコン系硬化被膜形成の為のコーティング液組
成物について説明する。
成物について説明する。
まず、成分Dの一段式〔3〕で示されるシラン化合物
のエポキシ基R4としては、 (但し、p,qは1ないし6、rは0ないし2であ
る。) で示されるものである。また、R5は、炭素数1〜4の炭
化水素基、aは0または1である。この化合物の具体例
としては、 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラ
ン γ−グリシドキシプロピル(エチル)ジメトキシシラ
ン γ−グリシドキシプロピル(プロピル)ジメトキシシ
ラン β−グリシドキシエトキシプロピルトリメトキシシラ
ン β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチ
ル)ジメトキシシラン 等が挙げられる。このアルコキシ基(メトキシ基)は、
最終的に加水分解或いは脱水縮合して使用する為、脱離
基として他のアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、
アシルオキシ基等が使用出来る。
のエポキシ基R4としては、 (但し、p,qは1ないし6、rは0ないし2であ
る。) で示されるものである。また、R5は、炭素数1〜4の炭
化水素基、aは0または1である。この化合物の具体例
としては、 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラ
ン γ−グリシドキシプロピル(エチル)ジメトキシシラ
ン γ−グリシドキシプロピル(プロピル)ジメトキシシ
ラン β−グリシドキシエトキシプロピルトリメトキシシラ
ン β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチ
ル)ジメトキシシラン 等が挙げられる。このアルコキシ基(メトキシ基)は、
最終的に加水分解或いは脱水縮合して使用する為、脱離
基として他のアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、
アシルオキシ基等が使用出来る。
また、更に、このOR6基がハロゲン、或いは水素基で
あっても加水分解を行い、水酸基となるならば、同等と
考えられる。従って、この成分は、そのまま用いてもよ
いが、通常、水中またはアルコールケトン、セロソルブ
等の溶媒中で鉱酸や有機酸を触媒として加水分して用い
る。
あっても加水分解を行い、水酸基となるならば、同等と
考えられる。従って、この成分は、そのまま用いてもよ
いが、通常、水中またはアルコールケトン、セロソルブ
等の溶媒中で鉱酸や有機酸を触媒として加水分して用い
る。
この成分は、シリコン樹脂よりなる硬化膜の耐久性、
可撓性を増す為に不可欠であり、更には、プライマー層
との密着力の向上には効果がある。また、エポキシ残基
の開環反応により、脱水縮合によりひきおこされる体積
収縮を綬和させる効果を有する。この使用量は として計算して、25重量パーセントから65重量パーセン
トを使用出来る。
可撓性を増す為に不可欠であり、更には、プライマー層
との密着力の向上には効果がある。また、エポキシ残基
の開環反応により、脱水縮合によりひきおこされる体積
収縮を綬和させる効果を有する。この使用量は として計算して、25重量パーセントから65重量パーセン
トを使用出来る。
また本成分は、25重量パーセントより少ないと硬化膜
にクラックを生じ、65重量パーセント以上であると反射
防止膜との密着性が劣る為好ましくない。
にクラックを生じ、65重量パーセント以上であると反射
防止膜との密着性が劣る為好ましくない。
次に、成分Eの粒径1から100mμのコロイダルシリカ
とは、粒径1から100mμのシリカ微粒子、さらに好まし
くは、粒径5〜40mμのシリカ微粒子を溶剤に分散させ
たものである。この分散媒としては、メタノール、エタ
ノール、i−プロパノール、n−ブタノール等のアルコ
ール類または、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等
のカルビトールソルベント類、または、水が挙げられ
る。この成分は、硬化膜の剛直性、耐湿性、耐久性を増
すと同時に、この上に施す反射防止膜との親和力あるい
は密着力を得る為に不可欠の成分である。更に、硬化膜
中のこの成分の量が増すと、その上に蒸着される無機物
質の強度と硬さが増すという事実から、シリカ微粒子
は、蒸着物質の緻密さと堅ろうさを向上させるのも効果
があると考えられる。この使用量は、加熱した段階で、
硬化膜構成成分の75重量パーセントから35重量パーセン
ト、より好ましくは、75重量パーセントから50重量パー
セントを用いる。
とは、粒径1から100mμのシリカ微粒子、さらに好まし
くは、粒径5〜40mμのシリカ微粒子を溶剤に分散させ
たものである。この分散媒としては、メタノール、エタ
ノール、i−プロパノール、n−ブタノール等のアルコ
ール類または、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等
のカルビトールソルベント類、または、水が挙げられ
る。この成分は、硬化膜の剛直性、耐湿性、耐久性を増
すと同時に、この上に施す反射防止膜との親和力あるい
は密着力を得る為に不可欠の成分である。更に、硬化膜
中のこの成分の量が増すと、その上に蒸着される無機物
質の強度と硬さが増すという事実から、シリカ微粒子
は、蒸着物質の緻密さと堅ろうさを向上させるのも効果
があると考えられる。この使用量は、加熱した段階で、
硬化膜構成成分の75重量パーセントから35重量パーセン
ト、より好ましくは、75重量パーセントから50重量パー
セントを用いる。
この成分の使用量が75重量パーセント以上であると硬
化膜にクラックを生じ、また35重量パーセント以下であ
ると、反射防止膜との密着性が不充分となり好ましくな
い。また、分散媒中に占めるシリカ濃度は、20〜35重量
パーセントのものが安定で使用に際して便利である。
化膜にクラックを生じ、また35重量パーセント以下であ
ると、反射防止膜との密着性が不充分となり好ましくな
い。また、分散媒中に占めるシリカ濃度は、20〜35重量
パーセントのものが安定で使用に際して便利である。
これらの組成物は、先に述べた各種うの溶媒で希釈し
て使用する事が有用である。また、この中に紫外線吸収
剤、染色剤、フォトクロミック性化合物、着色顔料等の
添加が可能であり、また必要に応じて、レベリング剤や
帯電防止剤を添加するとよい。このものの例としては、
各種の非イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、
シリコン系界面活性剤、フッ素界面活性剤が挙げられ
る。
て使用する事が有用である。また、この中に紫外線吸収
剤、染色剤、フォトクロミック性化合物、着色顔料等の
添加が可能であり、また必要に応じて、レベリング剤や
帯電防止剤を添加するとよい。このものの例としては、
各種の非イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、
シリコン系界面活性剤、フッ素界面活性剤が挙げられ
る。
塗布方法は、ディッピング法,スピンコート法,フロ
ーコート法,スプレー法等から任意に選択出来る。続い
て、風乾を行い、または行わず、80から150℃の温度
で、30から300分のキュアを行うことにより、目的とす
る特性の硬化膜が得られる。キュアの温度は生地材料の
耐熱性により限定される為、150℃以上は困難でありま
た、80℃以下では、キュアの為に、長時間を要する。ま
た、キュアのは時間は30分以下では硬化反応が完結しな
い為、好ましくなく、また、300分以上では、生産性の
上から不経済である為、好ましくない。
ーコート法,スプレー法等から任意に選択出来る。続い
て、風乾を行い、または行わず、80から150℃の温度
で、30から300分のキュアを行うことにより、目的とす
る特性の硬化膜が得られる。キュアの温度は生地材料の
耐熱性により限定される為、150℃以上は困難でありま
た、80℃以下では、キュアの為に、長時間を要する。ま
た、キュアのは時間は30分以下では硬化反応が完結しな
い為、好ましくなく、また、300分以上では、生産性の
上から不経済である為、好ましくない。
また、予備硬化法として赤外線による処理も有効であ
る。このようにして得られた透明材料は、そのまま、次
工程へ進めてもよい。また、酸やアルカリ,アルコール
やフレオン等の溶剤,オゾンガス等による洗浄や化学的
処理を行ったり、或いはプラズマ等の活性化ガスや電子
線照射,紫外線照射等の物理化学的手段による表面の活
性化も効果がある。
る。このようにして得られた透明材料は、そのまま、次
工程へ進めてもよい。また、酸やアルカリ,アルコール
やフレオン等の溶剤,オゾンガス等による洗浄や化学的
処理を行ったり、或いはプラズマ等の活性化ガスや電子
線照射,紫外線照射等の物理化学的手段による表面の活
性化も効果がある。
このようにして得られた表層に無機誘電物質からなる
反射防止薄膜をもうけることにより本発明が達成でき
る。即ち、真空蒸着法,イオンスパッタリング法によ
り、SiO,SiO2,Si3N4,TiO2,ZrO3,Al3O3,MgF2,Ta2O3等の
誘電体よりなる単層あるいは多層の薄膜を積層すること
により、大気と樹脂基材界面の反射を低く抑える層を形
成させる。この反射防止膜は、その光学的膜厚がλ/4
(λ=450〜650mm)の単相、あるいはλ/4−λ/2−λ−
4またはλ/4−λ/4−λ/4の屈折率の異なる三層よりな
る多層コート、さらには、三層以上の多層コートをもう
けたものが有用である。この時の屈折率は、物理的に計
算される値に近い材質により決まる。また、目的とする
屈折率の材料のかわりに、等価膜におきかえることも有
用である。
反射防止薄膜をもうけることにより本発明が達成でき
る。即ち、真空蒸着法,イオンスパッタリング法によ
り、SiO,SiO2,Si3N4,TiO2,ZrO3,Al3O3,MgF2,Ta2O3等の
誘電体よりなる単層あるいは多層の薄膜を積層すること
により、大気と樹脂基材界面の反射を低く抑える層を形
成させる。この反射防止膜は、その光学的膜厚がλ/4
(λ=450〜650mm)の単相、あるいはλ/4−λ/2−λ−
4またはλ/4−λ/4−λ/4の屈折率の異なる三層よりな
る多層コート、さらには、三層以上の多層コートをもう
けたものが有用である。この時の屈折率は、物理的に計
算される値に近い材質により決まる。また、目的とする
屈折率の材料のかわりに、等価膜におきかえることも有
用である。
このようにして得られる本発明の合成樹脂製レンズは
優れた耐摩耗性、耐熱性、耐水耐油性、多層膜の密着性
を有し、また、表面反射を低く抑え、可視光透過率を向
上させたものである。
優れた耐摩耗性、耐熱性、耐水耐油性、多層膜の密着性
を有し、また、表面反射を低く抑え、可視光透過率を向
上させたものである。
以下、実施例により、本発明を更に詳しく説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。尚、実施例中の部は、すべて重量部を表す。
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。尚、実施例中の部は、すべて重量部を表す。
実施例1 (1) 合成樹脂性レンズ基材(A1)の製造 ジベンジルイタコネート10部、ジベンジルメサコネー
ト10部、ジエチレングリコールビス(アリルカーボネー
ト)30部、ジアリルイソフタレート50部を混合・撹拌
し、2(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール0.1部添加した。その後、ジイソプロ
ピルパーオキシジカーボネート(日本油脂株式会社製;
パーロイルIPP)2.8部を加えてよく混合した。この混合
物の不溶物をろ過した後、度数で−6.00D(D;ジオプト
リー)が出るように設計されたガラスモールドと、中心
厚が2.0mmになるように設計されたエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体からなるガスケットで作られる空間に注入し
た。重合は、恒温槽中で、40℃で5時間、40℃から50℃
まで10時間、50℃から100℃まで5時間、100℃で2時間
行った。その後ガラスモールドとガスケットをレンズか
ら分離した。この方法で直径75mmφ、−6.00Dのレンズ
を注型重合した時の、ガラスモールドとレンズの間の密
着不良の発生率は、0.1%未満であった。次に、100℃で
2時間ポストキュアーし、レンズ内部の歪をとった。得
られたレンズの光学的面状態は良好で、内部歪もなく、
光学材料とし満足できるものであった。
ト10部、ジエチレングリコールビス(アリルカーボネー
ト)30部、ジアリルイソフタレート50部を混合・撹拌
し、2(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール0.1部添加した。その後、ジイソプロ
ピルパーオキシジカーボネート(日本油脂株式会社製;
パーロイルIPP)2.8部を加えてよく混合した。この混合
物の不溶物をろ過した後、度数で−6.00D(D;ジオプト
リー)が出るように設計されたガラスモールドと、中心
厚が2.0mmになるように設計されたエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体からなるガスケットで作られる空間に注入し
た。重合は、恒温槽中で、40℃で5時間、40℃から50℃
まで10時間、50℃から100℃まで5時間、100℃で2時間
行った。その後ガラスモールドとガスケットをレンズか
ら分離した。この方法で直径75mmφ、−6.00Dのレンズ
を注型重合した時の、ガラスモールドとレンズの間の密
着不良の発生率は、0.1%未満であった。次に、100℃で
2時間ポストキュアーし、レンズ内部の歪をとった。得
られたレンズの光学的面状態は良好で、内部歪もなく、
光学材料とし満足できるものであった。
(2) プライマー塗液(P1)の調製および塗布硬化 撹拌機のついた3のSUS製のオートクレープに、蒸
留水800部,ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ(日本
油脂(株)製、商品名“ニューレックスR")4部を加
え、この混合物を30〜35℃に保ち、毎分40〜60回転で撹
拌して、内容物を溶解させた。
留水800部,ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ(日本
油脂(株)製、商品名“ニューレックスR")4部を加
え、この混合物を30〜35℃に保ち、毎分40〜60回転で撹
拌して、内容物を溶解させた。
次に、蒸留して重合禁止剤を除したメタクリル酸メチ
ル300部,アクリル酸−n−ブチル20部,スチレン200部
に、n−ドデシルメルカプタン5部を溶かし、先のオー
トクレープ中に加えた。容器内の雰囲気を充分な量の窒
素を用いて置換した後、毎分500回転で撹拌を始めた。
ル300部,アクリル酸−n−ブチル20部,スチレン200部
に、n−ドデシルメルカプタン5部を溶かし、先のオー
トクレープ中に加えた。容器内の雰囲気を充分な量の窒
素を用いて置換した後、毎分500回転で撹拌を始めた。
続いて、過硫酸カリウム4部を蒸留水36部に溶解さ
せ、1時間かけて滴下した。
せ、1時間かけて滴下した。
続いて、毎分50回転におとし、内温を80℃に加熱し約
3時間反応させた。
3時間反応させた。
反応終了後、停止液として、ジメチルジチオカルバミ
ン酸ナトリウム3部を蒸留水100部に溶解させたものを
注入し、反応を停止させた。
ン酸ナトリウム3部を蒸留水100部に溶解させたものを
注入し、反応を停止させた。
このようにして得られたエマルジョン溶液の固形分濃
度は37パーセントであり、粒径は、500mμ以下であっ
た。また、粘度法から近似されるこのポリマーの分子量
は約10万であった。
度は37パーセントであり、粒径は、500mμ以下であっ
た。また、粘度法から近似されるこのポリマーの分子量
は約10万であった。
次に、このエマルジョン溶液30部に、撹拌下ゆっく
り、60部のメタノールを加え、続いて、メチルセロソル
ブ50部,ジメチルホルムアミド10部,シリコン系界面活
性剤(日本ユニカー(株)製、商品名“Y−7002")を
0.05部を加えてプライマー溶液(P1)とした。
り、60部のメタノールを加え、続いて、メチルセロソル
ブ50部,ジメチルホルムアミド10部,シリコン系界面活
性剤(日本ユニカー(株)製、商品名“Y−7002")を
0.05部を加えてプライマー溶液(P1)とした。
このプライマー溶液を、1μの孔のメンブランフィル
ターで充分濾過を行った後、(1)で得られた基材レン
ズにディッピング法で塗布した。尚、この時の引き上げ
速度を毎分10cmとすることにより、硬化後のプライマー
膜厚が0.5μのものが得られた。
ターで充分濾過を行った後、(1)で得られた基材レン
ズにディッピング法で塗布した。尚、この時の引き上げ
速度を毎分10cmとすることにより、硬化後のプライマー
膜厚が0.5μのものが得られた。
塗布させたレンズは、熱風乾燥炉にて、70℃で1時
間、乾燥硬化を行う事により、良好な外観を呈するレン
ズが得られた。
間、乾燥硬化を行う事により、良好な外観を呈するレン
ズが得られた。
(3) シリコン系コーティング液(HI)の調製および
塗布硬化 撹拌装置を備えたフラスコ中に、窒素雰囲気下イソプ
ロパノール分散コロイダルシリカ(触媒化成工業(株)
製“OSCAL−1432"固形分濃度30%)330部およびイソプ
ロパノール220部,γ−グリシドキシプロピトリメトキ
シシラン108部を、撹拌しつつ順に加え、0.05規定塩酸5
2部を30分間かけて滴下した。つづいて前述のシリコン
系界面活性剤0.1部を添加した後0℃で24時間放置し熟
成を行い、コーティング液を得た。これをH1とする。
塗布硬化 撹拌装置を備えたフラスコ中に、窒素雰囲気下イソプ
ロパノール分散コロイダルシリカ(触媒化成工業(株)
製“OSCAL−1432"固形分濃度30%)330部およびイソプ
ロパノール220部,γ−グリシドキシプロピトリメトキ
シシラン108部を、撹拌しつつ順に加え、0.05規定塩酸5
2部を30分間かけて滴下した。つづいて前述のシリコン
系界面活性剤0.1部を添加した後0℃で24時間放置し熟
成を行い、コーティング液を得た。これをH1とする。
続いて、(2)で得られたレンズに、該塗液をディッ
ピング法により塗布を行った。この時の引き上げ速度
は、毎分20cmで行った。このレンズを熱風乾燥炉にて、
100℃で2時間保ち加熱硬化させた。このようにして得
られた硬化層は、硬く透明で、密着性良好のものであっ
た。また、この硬化層の膜厚は、先のプライマー層とあ
わせて2.4μであった。
ピング法により塗布を行った。この時の引き上げ速度
は、毎分20cmで行った。このレンズを熱風乾燥炉にて、
100℃で2時間保ち加熱硬化させた。このようにして得
られた硬化層は、硬く透明で、密着性良好のものであっ
た。また、この硬化層の膜厚は、先のプライマー層とあ
わせて2.4μであった。
(4) 反射防止層の形成 (3)で得られたレンズは、真空中、200Wの出力でAr
ガスプラズマ中に30秒間暴露させた後真空蒸着法にて第
1図に示すような膜構成の反射防止層をもうけた。即
ち、レンズ側から大気側へ向かって、SiO2,ZrO2,SiO2,Z
rO2,SiO2の五層の薄膜を形成し、その光学的膜厚は、順
にSiO2が約λo/4,次のZrO2とSiO2の合計膜厚がλ0/4,次
のZrO2が約λ0/4,そして最上層のSiO2が約λo/4であ
る。尚、設計波長λoは、510nmである。
ガスプラズマ中に30秒間暴露させた後真空蒸着法にて第
1図に示すような膜構成の反射防止層をもうけた。即
ち、レンズ側から大気側へ向かって、SiO2,ZrO2,SiO2,Z
rO2,SiO2の五層の薄膜を形成し、その光学的膜厚は、順
にSiO2が約λo/4,次のZrO2とSiO2の合計膜厚がλ0/4,次
のZrO2が約λ0/4,そして最上層のSiO2が約λo/4であ
る。尚、設計波長λoは、510nmである。
このようにして得られたレンズは、表面反射が低く、
また耐摩耗性にもすぐれたものであった。尚、第2図に
表面反射のスペクトル図を示した。
また耐摩耗性にもすぐれたものであった。尚、第2図に
表面反射のスペクトル図を示した。
(5) 試験と評価 以上の方法により得られた合成樹脂性レンズについ
て、以下の性能評価試験を行った。尚、評価結果を第一
表に示した。
て、以下の性能評価試験を行った。尚、評価結果を第一
表に示した。
a.耐擦傷性:#0000スチールウールにより荷重1Kg/cm2
で往復させた後の被膜の状態をみた。
で往復させた後の被膜の状態をみた。
A:ほとんど傷がつかない。
B:少し傷がつく。
C:多く傷がつく。
b.密着性:80℃の温水中に、2時間浸漬した後、レンズ
表面にナイフで縦横にそれぞれ1mm間隔で11本の平行線
状の傷をつけ、100個のマス目をつくり、セロファンテ
ープを接着、剥離後に被膜が剥がれずに残ったマス目の
数で示した。
表面にナイフで縦横にそれぞれ1mm間隔で11本の平行線
状の傷をつけ、100個のマス目をつくり、セロファンテ
ープを接着、剥離後に被膜が剥がれずに残ったマス目の
数で示した。
c.耐候性:キセノンロングライフフェードメーター(ス
ガ試験機(株)製)を用い、200時間暴露した後の表面
状態を調べた。
ガ試験機(株)製)を用い、200時間暴露した後の表面
状態を調べた。
実施例2 (1) 合成樹脂製レンズ基材(A2)の製造 ジベンジルイタコネート30部、ジエチレングリコール
ビス(アリルカーボネート)10部、ジアリルテレフタレ
ート60部を混合、撹拌し、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン0.2部を添加した。その後、ジノルマ
ルプロピルパーオキシジカーボネート(日本油脂株式会
社製;パーロイルNPP)3.0部を加えてよく混合した。こ
の混合物の不溶物をろ過した後、実施例1と同様の操作
により注型重合を行った。
ビス(アリルカーボネート)10部、ジアリルテレフタレ
ート60部を混合、撹拌し、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン0.2部を添加した。その後、ジノルマ
ルプロピルパーオキシジカーボネート(日本油脂株式会
社製;パーロイルNPP)3.0部を加えてよく混合した。こ
の混合物の不溶物をろ過した後、実施例1と同様の操作
により注型重合を行った。
(2) プライマー塗液(P2)の調製および塗布硬化 市販されているアクリル−スチレン系水性エマルジョ
ンとして、F430(昭和高分子(株)製品、固型分濃度45
%)を用いた。即ち、該水性エマルジョン20部に、強撹
拌下、純水20部,メタノール20部をゆっくり加え、続い
て、エチルセロソルブ80部,プロピレングリコールモノ
メチルエーテル10部を加えた。続いて、パラ−t−ブチ
ルフェニルサリシレート2.5部および高分子用安定剤
(三共(株)製、商品名“サノールLS−770")0.5部を
加え、更に紫外線吸収剤2−(2′−ヒドロキシ−3′
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.2部を加え、
充分溶解させたのち、不溶分を濾過によって除きプライ
マー塗液(P2)とした。
ンとして、F430(昭和高分子(株)製品、固型分濃度45
%)を用いた。即ち、該水性エマルジョン20部に、強撹
拌下、純水20部,メタノール20部をゆっくり加え、続い
て、エチルセロソルブ80部,プロピレングリコールモノ
メチルエーテル10部を加えた。続いて、パラ−t−ブチ
ルフェニルサリシレート2.5部および高分子用安定剤
(三共(株)製、商品名“サノールLS−770")0.5部を
加え、更に紫外線吸収剤2−(2′−ヒドロキシ−3′
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.2部を加え、
充分溶解させたのち、不溶分を濾過によって除きプライ
マー塗液(P2)とした。
この塗液を実施例1と同様に塗布を行い、60℃で30分
間乾燥させてプライマー層を形成させた。
間乾燥させてプライマー層を形成させた。
このプライマー層の厚さは0.5μであった。
(3) シリコン系コーティング液(H2)の調製および
塗布硬化 撹拌装置を備えたフラスコ中に、メタノール分散コロ
イダルシリカ(日産化学工業(株)製“メタノールシリ
カゾル”固形分濃度30%)580部、およびイソプラパノ
ール、350部、γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジ
エトキシシラン220部0.1規定塩酸35部、シリコン系界面
活性剤0.1部を添加し、充分撹拌を行い均一な溶液とし
たのち、0℃で24時間放置熟成を行い、コーティング液
とした。この液は、実施例1と同様の方法で、先に得ら
れたレンズに塗布硬化した。このようにして得られた硬
化膜の膜厚は、プライマーとあわせて、2.2μであっ
た。
塗布硬化 撹拌装置を備えたフラスコ中に、メタノール分散コロ
イダルシリカ(日産化学工業(株)製“メタノールシリ
カゾル”固形分濃度30%)580部、およびイソプラパノ
ール、350部、γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジ
エトキシシラン220部0.1規定塩酸35部、シリコン系界面
活性剤0.1部を添加し、充分撹拌を行い均一な溶液とし
たのち、0℃で24時間放置熟成を行い、コーティング液
とした。この液は、実施例1と同様の方法で、先に得ら
れたレンズに塗布硬化した。このようにして得られた硬
化膜の膜厚は、プライマーとあわせて、2.2μであっ
た。
(4) 反射防止層の形成 得られたレンズは、200Wの酸素プラズマによる処理を
30秒行ったのち、真空蒸着法にて、反射防止層を設け
た。
30秒行ったのち、真空蒸着法にて、反射防止層を設け
た。
即ち、レンズ側から大気側へ向かって、ZrO2,Al2O3,Z
rO2、SiO2からなる四層の薄膜を形成し、その光学的膜
厚は、順に、最初のZrO2とAl2O3の合計膜厚が約λo/4、
次のZrO2が約λo/4、そして最上層のSiO2が約λ0/4であ
る。尚、設計波長λoは、510nmである。
rO2、SiO2からなる四層の薄膜を形成し、その光学的膜
厚は、順に、最初のZrO2とAl2O3の合計膜厚が約λo/4、
次のZrO2が約λo/4、そして最上層のSiO2が約λ0/4であ
る。尚、設計波長λoは、510nmである。
(5) 試験と評価 以上の方法により得られた合成樹脂製レンズを実施例
1と同様の方法で評価し、その結果を第一表に示した。
1と同様の方法で評価し、その結果を第一表に示した。
実施例3 (1) 合成樹脂製レンズ基材(A3)の製造 ジベンジルイタコネート30部、ジエチレングリコール
ビス(アリルカーボネート)10部、ジアリルイソフタレ
ート60部を混合、撹拌し、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン0.2部を添加した。その後、ベンゾイ
ルパーオキサイド(日本油脂株式会社製;ナイパーB)
3.5部を加えてよく混合した。この混合物の不溶物をろ
過した後、ガラスモールド中で重合を行った。重合は、
恒温槽中で、51℃で4時間、55℃で4時間、60℃で3.5
時間、65℃で3時間、71℃で2.5時間、75℃で2.5時間79
℃で2時間、84℃で1時間、90℃で2時間行った。その
後の操作は、実施例1と同様に行った。
ビス(アリルカーボネート)10部、ジアリルイソフタレ
ート60部を混合、撹拌し、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン0.2部を添加した。その後、ベンゾイ
ルパーオキサイド(日本油脂株式会社製;ナイパーB)
3.5部を加えてよく混合した。この混合物の不溶物をろ
過した後、ガラスモールド中で重合を行った。重合は、
恒温槽中で、51℃で4時間、55℃で4時間、60℃で3.5
時間、65℃で3時間、71℃で2.5時間、75℃で2.5時間79
℃で2時間、84℃で1時間、90℃で2時間行った。その
後の操作は、実施例1と同様に行った。
(2) プライマー塗液(P3)の調製と塗布硬化市販の
アクリル−スチレン系水性エマルジョンとして、セビア
ンA4719(ダイセル化学工業(株)製品、固形分濃度50
%)を20部,水50部,メタノール70部,エチルセロソル
ブ80部,ジメチルホルムアミド20部を加え、プライマー
塗液(P3)とした。
アクリル−スチレン系水性エマルジョンとして、セビア
ンA4719(ダイセル化学工業(株)製品、固形分濃度50
%)を20部,水50部,メタノール70部,エチルセロソル
ブ80部,ジメチルホルムアミド20部を加え、プライマー
塗液(P3)とした。
このプライマー塗液に、基材レンズを、浸漬し、10cm
/minで引き上げ、風乾したのち60℃で30分乾燥硬化させ
ることにより、膜厚0.4μの均質なプライマー膜を得
た。
/minで引き上げ、風乾したのち60℃で30分乾燥硬化させ
ることにより、膜厚0.4μの均質なプライマー膜を得
た。
(3) ハードコート加工及び反射防止加工 このようにして得られた基材は、実施例1と同様にし
て、ハードコート加工及び反射防止膜を形成させた。
て、ハードコート加工及び反射防止膜を形成させた。
(4) 試験と評価 以上の方法により得られた合成樹脂製レンズを実施例
1と同様の方法で評価し、その結果を第一表に示した。
1と同様の方法で評価し、その結果を第一表に示した。
実施例4 (1) 合成樹脂製レンズ基材(A4)の製造 ビス(2−クロロベンジル)イタコネート10部、ビス
(2−クロロベンジル)メサコネート10部、ジエチレン
グリコールビス(アリルカーボネート)10部、ジアリル
イソフタレート40部を混合、撹拌し、エチル−2−シア
ノ−3,3−ジフェニルアクリレート0.2部を添加した。そ
の後、ジ−2エチルヘキシルパーオキシジカーボネート
(日本油脂株式会社製;パーロイルOPP)2.9部を加えて
よく混合した。この混合物の不溶物をろ過した後、実施
例1と同様の操作により注型重合を行った。
(2−クロロベンジル)メサコネート10部、ジエチレン
グリコールビス(アリルカーボネート)10部、ジアリル
イソフタレート40部を混合、撹拌し、エチル−2−シア
ノ−3,3−ジフェニルアクリレート0.2部を添加した。そ
の後、ジ−2エチルヘキシルパーオキシジカーボネート
(日本油脂株式会社製;パーロイルOPP)2.9部を加えて
よく混合した。この混合物の不溶物をろ過した後、実施
例1と同様の操作により注型重合を行った。
(2) プライマー塗液の塗布硬化とハードコート加工
及び反射防止加工 このようにして得られた基材は、実施例1と同様にし
て、プライマー塗液(P1)の塗布硬化並びに、ハードコ
ート加工(H1使用)及び反射防止膜を形成させた。
及び反射防止加工 このようにして得られた基材は、実施例1と同様にし
て、プライマー塗液(P1)の塗布硬化並びに、ハードコ
ート加工(H1使用)及び反射防止膜を形成させた。
(3) 試験と評価 以上の方法により得られた合成樹脂製レンズを実施例
1と同様の方法で評価し、その結果を第一表に示した。
1と同様の方法で評価し、その結果を第一表に示した。
実施例5 (1) 合成樹脂製レンズ基材(A5)の製造 ビス(2−プロモベンジル)イタコネート30部、ジエ
チレングリコールビス(アリルカーボネート)10部、ジ
アリルイソフタレート60部を混合・撹拌し、2(2′−
ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル0.1部を添加した。その後、ジイソプロピルパーオキ
シジカーボネート2.8部を加えてよく混合した。この混
合物の不溶物をろ過した後、実施例1と同様の操作によ
り注型重合を行った。
チレングリコールビス(アリルカーボネート)10部、ジ
アリルイソフタレート60部を混合・撹拌し、2(2′−
ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル0.1部を添加した。その後、ジイソプロピルパーオキ
シジカーボネート2.8部を加えてよく混合した。この混
合物の不溶物をろ過した後、実施例1と同様の操作によ
り注型重合を行った。
(2) プライマー塗液の塗布硬化とハードコート加工
及び反射防止加工 このようにして得られた基材は、実施例2と同様にし
て、プライマー塗液(P2)の塗布硬化並びに、ハードコ
ート加工(H2使用)及び反射防止膜を形成させた。
及び反射防止加工 このようにして得られた基材は、実施例2と同様にし
て、プライマー塗液(P2)の塗布硬化並びに、ハードコ
ート加工(H2使用)及び反射防止膜を形成させた。
(3) 試験と評価 以上の方法により得られた合成樹脂製レンズを実施例
1と同様の方法で評価し、その結果を第一表を示した。
1と同様の方法で評価し、その結果を第一表を示した。
比較例1 実施例1における合成樹脂製レンズ基材(A1)に、プ
ライマー層をもうけず、シリコン系コーティング液(H
1)の塗布硬化及び反射防止加工を実施例1と同様の操
作で行った。
ライマー層をもうけず、シリコン系コーティング液(H
1)の塗布硬化及び反射防止加工を実施例1と同様の操
作で行った。
以上の方法により得られた合成樹脂製レンズを実施例
1と同様の方法で評価し、その結果を第一表に示した。
1と同様の方法で評価し、その結果を第一表に示した。
比較例2 実施例2における合成樹脂製レンズ基材(A2)に、プ
ライマー層をもうけず、シリコン系コーティング液(H
2)の塗布硬化及び反射防止加工を実施例2と同様の操
作で行った。
ライマー層をもうけず、シリコン系コーティング液(H
2)の塗布硬化及び反射防止加工を実施例2と同様の操
作で行った。
以上の方法により得られた合成樹脂製レンズを実施例
1と同様の方法で評価し、その結果を第一表に示した。
1と同様の方法で評価し、その結果を第一表に示した。
〔発明の効果〕 以上述べたように、本発明における組成物A,Bを用い
る事により、高屈折率樹脂が得られると同時に、成形が
容易で着色が少なく、耐熱性、耐溶剤性、および耐衝撃
性等の耐久性を改善した合成樹脂性レンズ基材を得るこ
とができる。また、本発明における組成物は、反応速度
が遅く、各成分モノマーの反応速度が近いため、反応制
御がし易く、重合開始剤の選択の巾も広く、重合操作及
び工程管理を容易にすることができる。
る事により、高屈折率樹脂が得られると同時に、成形が
容易で着色が少なく、耐熱性、耐溶剤性、および耐衝撃
性等の耐久性を改善した合成樹脂性レンズ基材を得るこ
とができる。また、本発明における組成物は、反応速度
が遅く、各成分モノマーの反応速度が近いため、反応制
御がし易く、重合開始剤の選択の巾も広く、重合操作及
び工程管理を容易にすることができる。
さらに、レンズ表面に、プライマー層、ハードコート
層、反射防止層から成る被膜をもうけたことにより、表
面反射が少く密着性、耐摩耗性に優れた一般普及性の高
い合成樹脂製レンズを得る事が可能となった。
層、反射防止層から成る被膜をもうけたことにより、表
面反射が少く密着性、耐摩耗性に優れた一般普及性の高
い合成樹脂製レンズを得る事が可能となった。
第1図は、実施例1におけるレンズ表面の膜構成図。A1
は基材レンズ、P1はプライマー層、H1はシリコン系硬化
被膜、11〜15は反射防止層であり、薄膜11はSiO2,12はZ
rO2,13はSiO2,14はZrO2,15はSiO2である。 第2図は、実施例1におけるレンズ表面の反射スペクト
ル図。横軸は光の波長、縦軸はレンズの一方の表面の各
波長における光の反射率を表わす。
は基材レンズ、P1はプライマー層、H1はシリコン系硬化
被膜、11〜15は反射防止層であり、薄膜11はSiO2,12はZ
rO2,13はSiO2,14はZrO2,15はSiO2である。 第2図は、実施例1におけるレンズ表面の反射スペクト
ル図。横軸は光の波長、縦軸はレンズの一方の表面の各
波長における光の反射率を表わす。
Claims (1)
- 【請求項1】下記のAおよびBからなるコモノマーを共
重合させて得られた合成樹脂製レンズ表面に、下記のC
を主成分とする0.1〜2μmの膜厚の樹脂薄膜をもう
け、その表層に、下記のDおよびEを主成分とする組成
物を加熱硬化させてなる1〜10μmの膜厚のシリコン系
硬化被膜をもうけ、更に、その表層に無機化合物からな
る反射防止層をもうけたことを特徴とする合成樹脂製レ
ンズ。 A.一般式が〔1〕で示される1種以上の単量体。 (式中、R1、R2は異なる基であって、一方は−H、他方
は を表し、Xはフッ素を除くハロゲンまたは水素を表
す。) B.一般式が〔2〕で示される1種以上の単量体。 (式中、R3は、O−CH2−CH2 nO−、 を表し、nは1から3までの整数を表す。) C.アクリル系および/またはメタクリル系化合物と芳香
族系ビニル化合物のコポリマー。 D.一般式が〔3〕で示される有機ケイ素化合物の1種ま
たは2種以上の加水分解物および/または部分縮合物。 (式中、R4は、エポキシ基を有する有機基を表し、R
5は、炭素数1から4の炭化水素基を表し、R6は、炭素
数1から4の炭化水素基、アルコキシアルキル基または
アシル基を表し、aは、0または1である。) E.粒径1から100mμのコロイダルシリカ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63044961A JP2718051B2 (ja) | 1988-02-26 | 1988-02-26 | 合成樹脂製レンズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63044961A JP2718051B2 (ja) | 1988-02-26 | 1988-02-26 | 合成樹脂製レンズ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01219701A JPH01219701A (ja) | 1989-09-01 |
JP2718051B2 true JP2718051B2 (ja) | 1998-02-25 |
Family
ID=12706077
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63044961A Expired - Lifetime JP2718051B2 (ja) | 1988-02-26 | 1988-02-26 | 合成樹脂製レンズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2718051B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017015983A (ja) * | 2015-07-02 | 2017-01-19 | 東海光学株式会社 | 光学製品並びにプラスチックレンズ及び眼鏡 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61151966U (ja) * | 1985-03-11 | 1986-09-19 |
-
1988
- 1988-02-26 JP JP63044961A patent/JP2718051B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017015983A (ja) * | 2015-07-02 | 2017-01-19 | 東海光学株式会社 | 光学製品並びにプラスチックレンズ及び眼鏡 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01219701A (ja) | 1989-09-01 |
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