JP2718047B2 - ショックアブソーバ - Google Patents

ショックアブソーバ

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JP2718047B2 JP63018304A JP1830488A JP2718047B2 JP 2718047 B2 JP2718047 B2 JP 2718047B2 JP 63018304 A JP63018304 A JP 63018304A JP 1830488 A JP1830488 A JP 1830488A JP 2718047 B2 JP2718047 B2 JP 2718047B2
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F15/00Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
    • F16F15/02Suppression of vibrations of non-rotating, e.g. reciprocating systems; Suppression of vibrations of rotating systems by use of members not moving with the rotating systems
    • F16F15/022Suppression of vibrations of non-rotating, e.g. reciprocating systems; Suppression of vibrations of rotating systems by use of members not moving with the rotating systems using dampers and springs in combination

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両のサスペション装置に弾性支持体とと
もに用いられるショックアブソーバに係り、特に、減衰
特性を改善したショックアブソーバの改良に関する。
(従来の技術) 一般に、車両のサスペンション装置に備えられたショ
ックアブソーバは、路面の凹凸によるスプリングの振動
を吸収して、車輪と路面とのロードホールングディング
を高め、また、車体への振動伝達を絶縁して乗心地を高
めている。通常、路面の凹凸によって初期に発生するバ
ンプ等の衝撃は、サスペンション装置のバネ定数を柔ら
かく設定して吸収し、その後のリバウンド等のはね返り
は粘性減衰係数を高く設定することにより吸収すること
ができる。
このような従来のショックアブソーバとしては、第6
図のようなものが知られている。(「新編自動車工学便
覧」自動車技術会、昭和57年11月26日発行P4−26〜4−
30)同図において、1はショックアブソーバであり、シ
ョックアブソーバ1は下端側がアクスルに連結され密封
された外筒2と、外筒2に内蔵されたシリンダ3と、シ
リンダ3の内壁を軸方向に摺動可能なピストン4と、シ
リンダ3の下端に設けられ外筒2の内部およびシリンダ
3の内部の間の油を相互に流通させるバルブ5と、軸端
にピストン4を支持し車体と連絡するピストンロッド6
と、外筒2の内壁およびシリンダ3によって形成される
空間Aを密封し、ピストンロッド6を支持するロッドガ
イド7と、ロッドガイド7の上部に設けられピストンロ
ッド6の油密を維持するピストンシール8と、を含んで
構成されている。ピストン4はシリンダ3内を上側液室
9および下側液室10に区画しており、ピストン4には上
側液室9および下側液室10間の作動液の流動を規制し、
減衰力を発生するオリフィス11、ポート12および弁体13
が設けられている。また、バルブ5にも弁体14やピスト
ン4と同様の図示しないオリフィスやポートが設けられ
ている。
いま、路面の凹凸により衝撃が伝えられて、ピストン
ロッド6が上方または下方に向かい移動すると、その移
動に応じてバルブ5、オリフィス11およびポート12が減
衰力を変化させる。すなわち、ピストンロッド6が移動
すると、その移動速度(以下、ピストン速度)に応じて
上側液室9および下側液室10内の作動液に圧力が発生
し、この圧力によって弁体13の開き方が変化する。すな
わち、上側液室9または下側液室10内の作動液はピスト
ン速度が低いときにはオリフィス11で低い減衰力を発生
し、下側液室10または上側液室9に流入する。一方、ピ
ストン速度が速いときにはポート12で高い衰力を発生す
る。また、下側液室10および空間Aの間でも作動液は流
動し、ピストン速度に応じて下側液室10内に発生する正
の圧力もしくは負の圧力により、バルブ5は弁体14を開
く。ピストン速度が低いとき、下側液室10またはピスト
ン4内の作動液はオリフィスで低い減衰力を発生し空間
Aまたは下側液室10に流入する。ピストン速度が高いと
き、作動液はポートで高い減衰力を発生する。すなわ
ち、ショックアブソーバ1はオリフィスやポートを備え
たピストン4やバルブ5で減衰力を発生しており、減衰
力の大きさはピストン速度に応じたものとなっている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来のショックアブソーバ
にあっては、減衰特性の変化はピストン速度のみ依存
し、振動周波数に拘わりなく一定していたため、車両に
は高・低二つの共振周波数(車輪の共振周波数であるば
ね下共振周波数f2と、車体の共振周波数であるばね上共
振周波数f1)が存在することから、一方の共振周波数で
適切な減衰力の設定を行うと、他方の共振周波数で走行
状態により減衰力の過不足を生じ制振は行えるが逆に加
振源となり乗心地を悪化させるか、または制振が不十分
で接地制を損なうという問題点があった。
第7図は従来のショックアブソーバの減衰特性を示す
図であり、第7図(a)はピストン速度による減衰特性
を示し、第7図(b)は周波数により減衰特性を示して
いる。
第7図(a)において、V1は良路走行程度の低ピスト
ン速度であり、V2は悪路走行程度の高ピストン速度であ
る。C1,C2は減衰力の変化率、すなわち減衰定数であ
り、各々低ピストン速度V1および高ピストン速度V2での
減衰定数を表している。
同図から判るように、低ピストン速度V1での減衰定数
C1は高ピストン速度V2での減衰定数C2より大きく設定さ
れている。このような減衰特性をショックアブソーバ1
に与えるのは以下の理由による。
すなわち、ばね上荷重の共振が生じる低い振動周波数
(ばね上共振周波数f1)ではピストン速度も低く減衰力
が低下する。一方、表1から理解できるように、良路
(低ピストン速度V1)ばね上共振周波数f1付近ではばね
上共振を減衰するため大きな減衰力が必要である。この
ため、ショックアブソーバ1の低ピストン速度V1時の減
衰定数C1を大きく設定してばね上共振周波数f1付近の振
動減衰を適切に行う。
また、ばね下荷重の共振が生じる高い共振周波数(ば
ね下共振周波数f2)ではピストン速度も高くなり減衰力
も増加する。一方、悪路(高ピストン速度V2)ばね下共
振周波数f2付近での減衰力を良路(低ピストン速度V1
ばね上共振周波数f1付近より減少させてゴツゴツしたつ
き上げ感を減少させる必要がある。そこで、ショックア
ブソーバ1は高ピストン速度V2時の減衰定数C2を低ピス
トン速度V1時の減衰定数C1より低下させて、悪路走行時
ばね下共振周波数f2付近での減衰を適切に行っている。
また、第7図(b)から理解できるように、従来のシ
ョックアブソーバ1は振動周波数に対して、減衰定数
C1、C2ともに一定の値であり、前述のようにピストン速
度に対してのみ変化する。したがって、従来のショック
アブソーバ1は低ピストン速度V1時の減衰定数C1を高ピ
ストン速度V2時の減衰定数C2より大きく設定すると、良
路走行時において、ばね上共振周波数f1付近での振動減
衰は適切に行えるもの、ばね下共振周波数f2付近での減
衰力が過大なものとなり、ゴツゴツしたつき上げ感を乗
員に与え乗心地が悪化することや、過大な減衰力が逆に
加振源となり、タイヤの接地性を損なうという問題点が
あった。
一方、上記問題点を解決するために、低ピストン速度
V1時の減衰定数C1を高ピストン速度V2時の減衰定数C2
り小さく(例えば、後述の表3の反対にC1を小程度、C2
を中程度)設定すると、良路、悪路走行時を問わずばね
下共振周波数f2付近での振動減衰は適切に行えるもの
の、良路、悪路走行時を問わずばね上共振周波数f1付近
での振動減衰が不十分なものとなり、フワフワした感じ
(車体の揺動)を乗員に与えるという新たな問題点が生
じる。
すなわち、従来のショックアブソーバは振動周波数に
対して減衰力が一定であり、ピストン速度な対応して減
衰力の設定を行っていたため、車両の有する高・低二つ
の共振周波数に対して減衰力の過不足を生じ、両方に対
して十分な制振が行えないという問題点があり、その改
善が望まれている。
(発明の目的) そこで、本発明は、ショックアブソーバばね下共振周
波数f2と合致する共振周波数faなる第1の共振周波数を
有する振動系と、ばね上共振周波数f1と合致する共振周
波数fbなる第2の共振周波数を有する振動系とで構成
し、ばね下共振周波数f2付近におけるピストンの摺動速
度が高いときの第1の減衰要素の減衰係数に対して、ピ
ストンの摺動速度が小さいときの第1の減衰要素の減衰
係数を低く設定することにより、車両の二つの共振周波
数付近で必要とされる振動減衰力を発揮させ、制振制を
向上することを目的としている。
(課題を解決するための手段) 本発明によるショックアブソーバは上記目的達成のた
め、シリンダと、該シリンダとともに車体側部材および
車輪側部材の間に介装されるとともに、シリンダ内を2
つの流体室に区画し、車輪側部材の振動に伴ってシリン
ダ内を摺動するピストンと、前記シリンダの流体室にそ
れぞれ連通し、前記ピストンの摺動速度に応じた大きさ
の減衰力を発生する一対の第1の減衰要素と、前記シリ
ンダの流体室にそれぞれ挿通し、前記ピストンの摺動速
度に応じて前記第1の減衰要素よりも大きい減衰力を発
生する第2の減衰要素と、前記第1の減衰要素に対応し
て設けられ、該第1の減衰要素と共にばね下共振周波数
f2と合致する共振周波数faなる第1の共振周波数を有す
る振動系を形成する一対の第1のばね要素と、車体側部
材および車輪側部材の間に介装され、前記第1および第
2の減衰要素および第1のばね要素とともにばね上共振
周波数f1と合致する共振周波数fbなる第2の共振周波数
を有する振動系を形成する第2のばね要素と、を備え、
ばね下共振周波数f2付近におけるピストンの摺動速度が
高いときの第1の減衰要素の減衰係数に対して、ピスト
ンの摺動速度が小さいときの第1の減衰要素の減衰係数
を低く設定したことを特徴としている。
(作用) 本発明では、「シリンダの流体室にそれぞれ連通して
設けられた一対の第1の減衰要素および第1のばね要素
によりばね下共振周波数f2と合致する共振周波数faなる
第1の共振周波数を有する振動系が形成され、第1およ
び第2の減衰要素と第1のばね要素によりばね上共振周
波数f1と合致する共振周波数fbなる第2の共振周波数を
有する振動系が形成される。さらに、ばね下共振周波数
f2付近におけるピストンの摺動速度が高いときの第1の
減衰要素の減衰係数に対して、ピストンの摺動速度が小
さいとの第1の減衰要素の減衰係数が低く設定される。
したがって、ばね下共振周波数f2付近ではばね下荷重の
制振性を向上することができ、良路走行時のつき上げ感
の低減および悪路走行時のタイヤの接地性の向上を果す
ことができる。一方、ばね上共振周波数f1付近ではばね
上荷重の制振性を向上することができ、良路、悪路走行
時の車体のフワフワ感を低減して乗心地を向上すること
ができる。
(実施例) 以下、本発明を図面に基づいて説明する。
第1〜5図は本発明の第1実施例を示す図である。
まず、構成を説明する。第1図において、20はショッ
クアブソーバであり、ショックアブソーバ20は車体BDY
と図示しない懸架装置のアクスル(車輪側部材)との間
に配置され、スプリング(第2のばね要素)SPとともに
車体BDYを弾性的に支持する。
ショックアブソーバ20は上端側がブラケット(車体側
部材)BKを介して車体BDYに連結されたチューブ21、チ
ューブ21の内壁に液密的に接触しながら軸方向に摺動可
能なピストン22と、軸上にピストン22が固定され、下端
には図示しないアクスルと連絡されるブッシュ23を有す
るピストンロッド24と、チューブ21の外部に設けられ、
チューブ21内部の上側液体室25および下側液体室26の間
を流れる作動液の流動を制御する減衰力制御装置40と、
を備えている。
なお、チューブ21はピストン22を内部に収納するシリ
ンダ27と、シリンダ27の両端のねじ部と螺合固定するフ
ランジ28、29と、フランジ28、29によって固定されピス
トンロッド24を支持するロッドガイド30、31と、ピスト
ンロッド24の液密を維持するパッキン32、33と、パッキ
ン32、33をフランジ28、29とともに保持するワッシャ3
4、35とからなっている。また、チューブ21内には作動
液が満たされており、作動液はピストン22の上下動に伴
い減衰力制御装置40に出力し、後述するように減衰力制
御装置40で減衰力を発生しながら上側液体室25および下
側液体室26間を流通する。
減衰力制御装置40は本体41と、本体41内に形成された
二組の液室42、43および気体室44、45と、弾性材料で製
作され、液室42、43および気体室44、45の間の気密を維
持するダイヤフラム46、47と、前述の流体室25、26と流
通し作動液を相互に流通するパイプ48a、48bと、パイプ
48a、48bの間に設けられた所定の減衰力を発生するメイ
ンオリフィス(第2の減衰要素N)49と、液室42、43の
作動液入出口42a、42bに設けられ作動液の流動を規制し
減衰力を発生するサブオリフィス450、51と、シリンダ2
7および本体41と螺合し、パイプ48a、48bを固定する四
つの継手52と、からなっている。気体室44、45には窒素
ガス等の高圧の気体が封入されており、液室42、43に作
動液が流入すると液室42、43と同圧となる位置までダイ
ヤフラム46、47が変形する。
この気体室44、45と、ダイヤフラム46、47が第1のば
ね要素Lを構成し、作動流体にガス圧を加えて第1の減
衰要素Mの作動を規制する。
第1の減衰要素Mは液室42、43と、サブオリフィス5
0、51とからなり、作動液の圧力が所定値(ダイヤフラ
ム46、47のガス圧)以上になる高い振動周波数や高いピ
ストン速度で所定の減衰力を発揮する。
第2の減衰要素Nは、メインオリフィス49からなり、
ピストン22の上下動による作動液の流動により作動する
図示しないバルブやサブオリフィス50、51よりも径の小
さなオリフィスにより構成されており、低い振動周波数
で流動する作動液に対して大きな減衰力を発生する。
次に、作用を説明する。
第2図は本実施例のショックアブソーバの振動モデル
を示す模式図である。同図において、車体BDYの荷重を
意味するばね上荷重の重量mはショックアブソーバ20
と、ばね定数kなるスプリングSPと、タイヤ等のばね下
荷重(零とする)に支えられている。
ここで、ショックアブソーバ20はばね定数kaなる第1
のばね要素Lと、減衰定数Caなる第1の減衰要素Mと、
減衰定数Cなる第2の減衰要素Nとからなっている。ま
た、第1のばね要素Lと第1の減衰要素Mは並列に接続
されて第1の共振周波数を有する振動系Pを形成し、ば
ね要素L、第1の減衰要素M、第2の減衰要素Nおよび
スプリングSPは第2の共振周波数を有する振動系Rを形
成する。各座標x1〜x3は振動系70の平衡状態を原点と
し、ばね上荷重、ショックアブソーバ20の作動液、ばね
下荷重の変位をそれぞれ表している。
ここで、第1の共振周波数を有する振動系Pは従来の
ショックアブソーバと同様に軸方向の振動が二つの変数
で表される2自由度の振動系であり、一つの固有減衰振
動数fcを有している。また、第2の共振周波数を有する
振動系Rは共振周波数を有する振動系Pを内部に含み、
軸方向の振動が三つの変数で表される3自由度の振動系
であり、二つ以上の固有減衰振動数fcを有している。こ
のため、車両のばね上荷重とばね下荷重の共振周波数
(以下、ばね上共振周波数f1およびばね下共振周波数
f2)に対して、第2の共振周波数を有する振動系Rの固
有減衰振動数fcを合致させ、二つの共振周波数付近での
振動減衰を適切に行うことが可能となっている。
すなわち、第1の共振周波数を有する振動系Pの固有
減衰振動数fc(共振周波数fa)をばね下共振周波数f2
合致させ、第1の共振周波数を有する振動系Pにばね下
共振周波数f2付近で必要な減衰力を設定し、第2の共振
周波数を有する振動系Rの固有減衰振動数fcを(共振周
波数fb)をばね上共振周波数f1と合致させ、第2の共振
周波数を有する振動系Rにばね上共振周波数f1付近で必
要な減衰力を設定することで得られる。
次に、これを理論に基づいて説明する。
振動系70に対して運動方程式をたてると、以下のよう
になる。すなわち、 m+k2(x2−x1)+F=0 …… Ca()+ka()=C(
) …… 但し、 k2,k3,C2,C3:任意の定数 、式からX3を消去して2自由度の振動系の運動方程
式式が導かれる。
+Ceq(−x1)=0…… 式を解くと、、式が導かれる。
Cep:合成減衰定数 T1:第2の共振周波数を有する振動系Rの共振周波数fb
の周期 T2:第1の共振周波数を有する振動系Pの共振周波数fa
の周期 式に基づいて、第2図を2自由度の振動系に描き直し
た等価モデルを第3図に示す。ショックアブソーバ20の
合成減衰定数Ceqは前式で求められた剛性減衰定数で
あり、このCeqはショックアブソーバ20を構成する2つ
の振動系の合成減衰定数を表している。ここで、ばね上
共振周波数f1およびばね下共振周波数f2は前記式から
(周波数=1/周期)の関係を用いて次のように求められ
る。
これら、振動周波数に対する合成減衰定数Ceqの減衰
特性を第4図に示す。同図において、最大値Cvとは振動
系70の平衡状態での初期減衰定数であり、式をSに対
して極値を考えて次のように導かれる。
また、実線は低ピストン速度V1時の減衰定数A1を表
し、点線は高ピストン速度V2時の定数A2を表す。A1およ
びA2については後に詳述する。同図から理解できるよう
に、ショックアブソーバ20の合成減衰定数Ceqは振動周
波数fが0Hzのとき(振動系70の平衡状態)で最大値Cv
を示し、埋これらばね上共振周波数f1までほぼ維持され
ている。また、振動数が高く(図中右方向)なるに従っ
て、合成減衰定数Ceqは減少し、ばね下共振周波数f2
近で最小値となっている。
したがって、本実施例によるショックアブソーバでは
振動周波数の低いばね上共振周波数f1付近で高い合成減
衰定数を示し、振動周波数の高いばね下共振周波数f2
近で低い合成減衰定数を示すような減衰特性を得てい
る。すなわち、本発明のショックアブソーバは高・低二
つの共振周波数に対して合成減衰定数Ceqの適切な設定
が可能となっている。さらに、本実施例ではピストン速
度の高低に対しても合成減衰定数Ceqの設定が可能とな
っており、このような減衰力設定の具体的な一例を以下
に述べる。
第1の共振周波数を有する振動系Pを構成する第1の
減衰要素Mの減衰定数を低ピストン速度V1時に低くし、
高ピストン速度V2時に高くなるように設定している。第
5図に第1の減衰要素Mの減衰特性を示し、同図におい
て、CB1、CB2はそれぞれ減衰力の傾き、すなわち減衰定
数を表している。CB1は低ピストン速度V1時(良路走行
程度のピストン速度)の減衰定数であり、CB2は高ピス
トン速度V2時(悪路走行程度のピストン速度)の減衰定
数である。同図から理解できるように、CB1はCB2より小
さく設定されている。このような設定を行う理由は、良
路走行時(低ピストン速度V1)には重量の軽いばね下荷
重の共振を減衰させるために大きな減衰力は不要であ
り、減衰力を小さく設定して路面からのつき上げ感を減
らし乗心地を向上させる必要がある。また、悪路走行時
(高ピストン速度V2)にはばね下荷重の共振を適切に減
衰させタイヤの接地性を確保するため、良路走行時より
大きな減衰力が必要なるからである。第1の減衰要素M
の減衰定数の変化を表1に示す。
このため、第1の減衰要素Mであるサブオリフィス5
0、51の直径はメインオリフィス49より大きく設定され
ており、流体室25、26で発生する液圧が気体室44、45の
ガス圧より高くなる高ピストン速度V2時に大きな減衰力
を発揮する。また、第1のばね要素Lおよび第1の減衰
要素Mは第1の共振周波数を有する振動系Pを構成して
おり、固有減衰振動数fcがばね下共振周波数f2に合うよ
うに第1のばね要素Lおよび第1の減衰要素Mの値が決
定されている(第式参照)。したがって、第1の減衰
要素Mはばね下共振周波数f2付近で最も大きな減衰力を
発揮し、かつ、低ピストン速度V1時と高ピストン速度V2
時で減衰力を変化させる。さらに、第1の減衰要素Mと
第2の減衰要素Nは流通しているので、第1の減衰要素
Mの減衰力が大きくなると、第1の減衰要素Mよりオリ
フィス径の小さい第2の減衰要素Nに流入する作動液が
減少すること、第1の減衰要素Mと第2の減衰要素Nが
形成する合成オリフィスの断面積が大きくなること等に
よってショックアブソーバ20の合成減衰定数Ceqが減少
する。その結果、ばね下共振周波数f2付近では第1の減
衰要素Mのピストン速度による減衰力の変化がそのまま
合成減衰力Ceqの変化となって表われる。
第4図は合成減衰定数Ceqの変化を示しており、ばね
下共振周波数f2付近での点線と実線がピストン速度によ
る変化を表している。ここで、A1、A2は各々の低ピスト
ン速度V1時、高ピストン速度V2時の減衰定数であり、前
表1や前記式から次のように導かれる。
ここで、CB1はCB2より小さいので、A1はA2より小さく
なり、同図のようにばね下共振周波数f2付近ではピスト
ン速度によって合成減衰定数Ceqが変化する。一方、図
中ばね上共振周波数f1付近では合成減衰定数Ceqはピス
トン速度に応じて変化していない。これは、ばね上共振
周波数f1付近ではショックアブソーバ20のうち第2の減
衰要素Nが主な減衰力を発生しており、第2の減衰要素
Nの減衰定数は第1の減衰要素Mと反対に低ピストン速
度V1次の減衰定数が高ピストン速度V2時の減衰定数より
大きく設定されていて第1の減衰要素Mと第2の減衰要
素Nが相互に補うためである。すなわち、第2の減衰要
素Nであるメインオリフィス49は第6図に示す従来のシ
ョックアブソーバと同様、良路走行時(低ピストン速度
V1)でのばね上共振を適切に減衰し、乗心地を向上させ
るため低い液体圧でも大きな減衰力を発生するように減
衰定数が決められている。ばね上共振周波数f1付近では
第1の減衰要素Mが大きな減衰力を発生せず、ピストン
速度による第2の減衰要素Nの減衰力の変動を第1の減
衰要素Mが相殺して合成減衰定数Ceqを一定としてい
る。同図から理解できるように、ショックアブソーバ20
の合成減衰定数Ceqはばね上共振周波数f1付近ではA1、A
2ともに同一の大きな減衰定数(約Cv)を示し、ばね上
荷重(車体)の振動を適切に減衰する。一方、ばね下共
振周波数f2付近では低ピストン速度V1で合成減衰定数Ce
qが最小値A1をとり、十分な制振性を与えつつ路面から
ゴツゴツしたつき上げ感を減少させ、乗心地を改善す
る。また、ばね下共振周波数f2付近の高ピストン速度V2
で合成減衰定数Ceqは中程度の値A2をとり、ばね下荷重
を適切に制振し接地性を向上させる。
本発明のショックアブソーバの減衰特性を表にまとめ
ると、表2のようになる。同表において、大、中、小は
合成減衰定数Ceqの大きさを表している。また、良路は
良路走行程度のピストン速度(低ピストン速度V1)であ
り、悪路は悪路走行程度のピストン速度(高ピストン速
度V2)である。また、表3は従来のショックアブソーバ
の減衰特性を示している。これらの表から理解できるよ
うに、従来のショックアブソーバは減衰特性が振動周波
数に対して一定していたため、良路ばね上共振周波数f1
付近では適切にばね上荷重の制振を行えるものの、良路
ばね下共振周波数f2付近で減衰力が過大となり乗心地を
悪化させ、最大な減衰力が加振源となり接地性を損なう
という問題点が生じている。
一方、本発明のショックアブソーバは2つの振動系で
構成されており、2つの振動系の共振周波数を車体のば
ね上共振周波数f1およびばね下共振周波数f2と合致させ
ることで共振周波数やピストン速度に対して適切な設定
が可能となる。すなわち、良路、悪路走行時を問わずば
ね上共振周波数f1付近ではばね上荷重の制振に必要な大
きな減衰力を発揮することができ、フワフワ感を減少さ
せ乗心地を向上できる。良路走行時ばね下共振周波数f2
付近では減衰力を最小として路面からのゴツゴツしたつ
き上げ感を減らすことができ、乗心地を向上できる。悪
路走行時ばね下共振周波数f2付近では減衰力を中程度の
ものとして、タイヤの接地性を良好なものにできる。し
たがって、本実施例は良路走行時のフワフワ感を低減し
て乗心地を向上することができ、悪路走行時のつき上げ
感を低減しつつ接地性を損なうことのないショックアブ
ソーバを実現することができる。すなわち、本発明のシ
ョックアブソーバは、従来のショックアブソーバでは不
可能なばね上共振周波数f1付近での制振性および乗心地
の向上やばね下共振周波数f2付近での制振性および乗心
地の向上を果たすことができ、走行条件に拘らず制振性
および乗心地を向上させることができる。
(効果) 本発明によれば、シリンダの流体室にそれぞれ連通し
て設けられた一対の第1の減衰要素および第1のばね要
素によりばね下共振周波数f2と合致する共振周波数faな
る第1の共振周波数を有する振動系を形成するととも
に、第1および第2の減衰要素と第1のばね要素により
ばね上共振周波数f1の合致する共振周波数fbなる第2の
共振周波数を有する振動系を形成し、ばね下共振周波数
f2付近におけるピストンの摺動速度が高いときの第1の
減衰要素の減衰係数に対して、ピストンの摺動速度が小
さいときの第1の減算要素の減衰係数を低く設定してい
るので、ばね下共振周波数f2付近ではばね下荷重の制振
性を向上することができ、良路走行時のつき上げ感の低
減および悪路走行時のタイヤの接地性の向上を果たすこ
とができる。一方、ばね上共振周波数f1付近ではばね上
荷重の制振性を向上することができ、良路、悪路走行時
の車体のフワフワ感を低減して乗心地を向上することが
できる。この結果、本発明のショックアブソーバは車両
の走行状態に拘らず制振性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1〜5図は本発明に係るショックアブソーバの一実施
例を示す図であり、第1図はその全体構成図、第2図は
その振動モデルを示す模式図、第3図はその等価模式
図、第4図はその減衰定数の周波数特性を示す図、第5
図はその第1の減衰要素の減衰特性を示す図、第6、7
図は従来のショックアブソーバを示す図であり、第6図
はその斜視断面図、第7図はその減衰特性を示す図であ
る。 20……ショックアブソーバ、 22……ピストン、 27……シリンダ、 40……減衰力制御装置 42、43……液室(第1の減衰要素)、 50、51……サブオリフィス(第1の減衰要素)、 44、45……気体室(第1のばね要素)、 46、47……ダイヤフラム(第1のばね要素)、 49……メインオリフィス(第2の減衰要素)、 SP……スプリング(第2のばね要素)、 L……第1のばね要素(第1の振動系、第2の振動
系)、 M……第1の減衰要素(第1の振動系、第2の振動
系)、 N……第2の減衰要素(第2の振動系)、 SP……第2のばね要素(第2の振動系)、 P……第1の振動系、 R……第2の振動系。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダと、 該シリンダとともに車体側部材および車輪側部材の間に
    介装されるとともに、シリンダ内を2つの流体室に区画
    し、車輪側部材の揺動に伴ってシリンダ内を摺動するピ
    ストンと、 前記シリンダの流体室にそれぞれ連通し、前記ピストン
    の摺動速度に応じた大きさの減衰力を発生する一対の第
    1の減衰要素と、 前記シリンダの流体室にそれぞれ挿通し、前記ピストン
    の摺動速度に応じて前記第1の減衰要素よりも大きい減
    衰力を発生する第2の減衰要素と、 前記第1の減衰要素に対応して設けられ、該第1の減衰
    要素と共にばね下共振周波数f2と合致する共振周波数fa
    なる第1の共振周波数を有する振動系を形成する一対の
    第1のばね要素と、 車体側部材および車輪側部材の間に介装され、前記第1
    および第2の減衰要素および第1のばね要素とともにば
    ね上共振周波数f1と合致する共振周波数fbなる第2の共
    振周波数を有する振動系を形成する第2のばね要素と、
    を備え、 ばね下共振周波数f2付近におけるピストンの摺動速度が
    高いときの第1の減衰要素の減衰係数に対して、ピスト
    ンの摺動速度が小さいときの第1の減衰要素の減衰係数
    を低く設定したことを特徴とするショックアブソーバ。
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