JP2717617B2 - 広範囲カムロックチャック - Google Patents
広範囲カムロックチャックInfo
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- JP2717617B2 JP2717617B2 JP9245193A JP9245193A JP2717617B2 JP 2717617 B2 JP2717617 B2 JP 2717617B2 JP 9245193 A JP9245193 A JP 9245193A JP 9245193 A JP9245193 A JP 9245193A JP 2717617 B2 JP2717617 B2 JP 2717617B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は把持可能寸法範囲の広い
カムロックチャックに関するものである。
カムロックチャックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動調心性を有するフローティン
グチャックとして構造が簡単で、軽量な上に把持時にワ
ークに加わる反力が少なくワークを曲げる量が少ないと
いう理からカムロックチャックが多く用いられている
が、このカムロックチャックは把持可能な寸法範囲が狭
いため、少し段差の大きい段付ワークは反転把持するこ
とができないという欠点を有していたので、実公昭62
−034648号で公知の技術を開発した。このものは
図3に示すように、爪体101のワークWに接触するカ
ム部101a,101bが二段に分かれており、一方の
カム部101aでワークの小径側を、他方のカム部10
1bで大径側を把持するようにしたものである。
グチャックとして構造が簡単で、軽量な上に把持時にワ
ークに加わる反力が少なくワークを曲げる量が少ないと
いう理からカムロックチャックが多く用いられている
が、このカムロックチャックは把持可能な寸法範囲が狭
いため、少し段差の大きい段付ワークは反転把持するこ
とができないという欠点を有していたので、実公昭62
−034648号で公知の技術を開発した。このものは
図3に示すように、爪体101のワークWに接触するカ
ム部101a,101bが二段に分かれており、一方の
カム部101aでワークの小径側を、他方のカム部10
1bで大径側を把持するようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べた実
公昭62−034648号の技術は、両端の把持径が異
なる段付ワークの反転把持を目的とするもので、特定の
二つの把持径に対してのみ有効であり、把持径が少し変
わっても使用できないという問題を有していた。本発明
は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは長ストローク形パ
ワーチャック並みの把持可能寸法範囲を確保し、ワーク
の撓みを最小限に抑えて把持することのできるカムロッ
クチャックを提供しようとするものである。
公昭62−034648号の技術は、両端の把持径が異
なる段付ワークの反転把持を目的とするもので、特定の
二つの把持径に対してのみ有効であり、把持径が少し変
わっても使用できないという問題を有していた。本発明
は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは長ストローク形パ
ワーチャック並みの把持可能寸法範囲を確保し、ワーク
の撓みを最小限に抑えて把持することのできるカムロッ
クチャックを提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明における広範囲カムロックチャックは、主軸と
同心に回転可能に設けられたプーリと共に回転する部材
に固定され外周にラチェット用爪車を有し側面に内歯車
を有する第1リングと、前記プーリと共に回転する部材
に回転可能かつ回転面内においてフローティング可能に
設けられ外周に凹溝を有する第2リングと、該第2リン
グの円周上等分位置に回転可能に支持され前記内歯車と
バックラッシュを有して噛合する複数の小歯車と、前記
第2リングを挟んで該小歯車の中心軸端に嵌着されワー
ク接触部の回転中心からの距離がそれぞれ異なる渦巻状
のカム爪と、前記凹溝に必要に応じてレバー先端の凸爪
を係合させて前記第2リングの回転を阻止する手段と、
前記ラチェット用爪車と係合して前記カム爪がワーク把
持を解除する方向に前記第1リングを回動させる手段と
を含んでなり、渦巻状のカム爪を360°近く旋回可能
にしたものである。
に本発明における広範囲カムロックチャックは、主軸と
同心に回転可能に設けられたプーリと共に回転する部材
に固定され外周にラチェット用爪車を有し側面に内歯車
を有する第1リングと、前記プーリと共に回転する部材
に回転可能かつ回転面内においてフローティング可能に
設けられ外周に凹溝を有する第2リングと、該第2リン
グの円周上等分位置に回転可能に支持され前記内歯車と
バックラッシュを有して噛合する複数の小歯車と、前記
第2リングを挟んで該小歯車の中心軸端に嵌着されワー
ク接触部の回転中心からの距離がそれぞれ異なる渦巻状
のカム爪と、前記凹溝に必要に応じてレバー先端の凸爪
を係合させて前記第2リングの回転を阻止する手段と、
前記ラチェット用爪車と係合して前記カム爪がワーク把
持を解除する方向に前記第1リングを回動させる手段と
を含んでなり、渦巻状のカム爪を360°近く旋回可能
にしたものである。
【0005】
【作用】ワークアンクランプ時には一方の油圧シリンダ
により回し止め用レバーの凸爪を第2リングの凹溝に係
合させて回転を阻止した状態で、他方の油圧シリンダの
ピストンロッドを前進してラチェットを爪車と係合さ
せ、第1リングを回して内歯車,小歯車を介してカム爪
を開く方向に旋回させ、ワークWの把持を解放する。
ワーククランプ時には他方の油圧シリンダのピストンロ
ッドを後退させて、ラチェットが爪車から離れると、ば
ねにより第1リングがカム爪がワークを把持する方向に
回り始める。ここで主軸を低速回転させると第1リング
が同一方向にモータの力で回転し、カム爪が旋回してワ
ーク接触面がワークに当接し、楔効果でワークを強力に
把持し、モータがロックされた状態となり、電流が増し
てトルクリミッタから信号が出る。この信号で凸爪が凹
溝から外れて回転可能となり、モータが所定回転してワ
ークをドライブする。
により回し止め用レバーの凸爪を第2リングの凹溝に係
合させて回転を阻止した状態で、他方の油圧シリンダの
ピストンロッドを前進してラチェットを爪車と係合さ
せ、第1リングを回して内歯車,小歯車を介してカム爪
を開く方向に旋回させ、ワークWの把持を解放する。
ワーククランプ時には他方の油圧シリンダのピストンロ
ッドを後退させて、ラチェットが爪車から離れると、ば
ねにより第1リングがカム爪がワークを把持する方向に
回り始める。ここで主軸を低速回転させると第1リング
が同一方向にモータの力で回転し、カム爪が旋回してワ
ーク接触面がワークに当接し、楔効果でワークを強力に
把持し、モータがロックされた状態となり、電流が増し
てトルクリミッタから信号が出る。この信号で凸爪が凹
溝から外れて回転可能となり、モータが所定回転してワ
ークをドライブする。
【0006】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1は円筒研削盤の主軸先端に本発明のカムロック
チャックを取付けた図で、主軸台1に主軸2が嵌着され
ており、主軸2の先端部に複数の軸受4を介してプーリ
3が回転可能に支持され、プーリ3は主軸台1に固着の
モータ5によりベルト6を介して回転される。主軸2の
先端テーパ穴にはセンタ7が装着され、プーリ3の端面
に鍔付スリーブ8が同心に固着されており、センタ7は
この鍔付スリーブ8の中心穴を遊に貫通して先端が突出
している。鍔付スリーブ8にカラー9を介して第1リン
グ11が同心に嵌着されており、第1リング11の外周
は等ピッチのラチェット用爪車に形成され、側面に3の
倍数個の歯数の内歯車13が一体に設けられている。
る。図1は円筒研削盤の主軸先端に本発明のカムロック
チャックを取付けた図で、主軸台1に主軸2が嵌着され
ており、主軸2の先端部に複数の軸受4を介してプーリ
3が回転可能に支持され、プーリ3は主軸台1に固着の
モータ5によりベルト6を介して回転される。主軸2の
先端テーパ穴にはセンタ7が装着され、プーリ3の端面
に鍔付スリーブ8が同心に固着されており、センタ7は
この鍔付スリーブ8の中心穴を遊に貫通して先端が突出
している。鍔付スリーブ8にカラー9を介して第1リン
グ11が同心に嵌着されており、第1リング11の外周
は等ピッチのラチェット用爪車に形成され、側面に3の
倍数個の歯数の内歯車13が一体に設けられている。
【0007】更に鍔付スリーブ8の先端には第2リング
14が回転可能かつ回転面内においてフローティング可
能に設けられており、第2リング14の外周に凹溝14
aが等ピッチに刻設されている。更に第2リング14に
は円周上三等分位置に中心軸15を一体に有する小歯車
16が回転可能に支持されており、小歯車16は多目の
バックラッシュを有して内歯車13と噛合している。中
心軸15の先端にワークWとの接触部の回転中心からの
距離がそれぞれ異なる渦巻状のカム爪17が嵌着されて
おり、カム爪17と小歯車16の歯筋は三組とも同一位
相になるよう組付けられている。そして第1リング11
と第2リング14の相互回転により三個のカム爪17の
ワーク接触部の回転中心からの距離が常に等しくなるよ
う位相を保って回転するようになっており、第1リング
11と第2リング14はねじりばね18により常時カム
爪17がワークを把持する方向に付勢されている。更
に、第1リング11の外周に第2リング14側面の突起
19と当接してカム爪17が開放端及び閉止端を越えて
回転しないよう阻止するストッパ21が固着されてい
る。
14が回転可能かつ回転面内においてフローティング可
能に設けられており、第2リング14の外周に凹溝14
aが等ピッチに刻設されている。更に第2リング14に
は円周上三等分位置に中心軸15を一体に有する小歯車
16が回転可能に支持されており、小歯車16は多目の
バックラッシュを有して内歯車13と噛合している。中
心軸15の先端にワークWとの接触部の回転中心からの
距離がそれぞれ異なる渦巻状のカム爪17が嵌着されて
おり、カム爪17と小歯車16の歯筋は三組とも同一位
相になるよう組付けられている。そして第1リング11
と第2リング14の相互回転により三個のカム爪17の
ワーク接触部の回転中心からの距離が常に等しくなるよ
う位相を保って回転するようになっており、第1リング
11と第2リング14はねじりばね18により常時カム
爪17がワークを把持する方向に付勢されている。更
に、第1リング11の外周に第2リング14側面の突起
19と当接してカム爪17が開放端及び閉止端を越えて
回転しないよう阻止するストッパ21が固着されてい
る。
【0008】主軸台1の側面には第2リング固定用の油
圧シリンダ22が固着されており、ピストンと一体のピ
ストンロッド23の先端部は、ピン24により旋回可能
に支持される回り止めレバー25の中央部を貫通し、先
端にナットが螺着され回り止めのレバーの先端に凹溝1
4aに係脱自在に係合する凸爪25aが一体に形成さ、
回り止めレバー25とピストンロッド23の間にばね2
6が介装されている。従って回り止めレバー25の凸爪
25aが凹溝14aと係合する際には、ばね26がクッ
ションとなって円滑に係合が行われるようになってお
り、係合確認用のドッグ27と近接スイッチLS1及び
係合解除確認用リミットスイッチLS2が取付けられて
いる。
圧シリンダ22が固着されており、ピストンと一体のピ
ストンロッド23の先端部は、ピン24により旋回可能
に支持される回り止めレバー25の中央部を貫通し、先
端にナットが螺着され回り止めのレバーの先端に凹溝1
4aに係脱自在に係合する凸爪25aが一体に形成さ、
回り止めレバー25とピストンロッド23の間にばね2
6が介装されている。従って回り止めレバー25の凸爪
25aが凹溝14aと係合する際には、ばね26がクッ
ションとなって円滑に係合が行われるようになってお
り、係合確認用のドッグ27と近接スイッチLS1及び
係合解除確認用リミットスイッチLS2が取付けられて
いる。
【0009】更に主軸台1の側面には油圧シリンダ28
がピン29により旋回可能に支持されており、ピストン
と一体のピストンロッド31の先端は、主軸台1の側面
に主軸2と同心に固着されたガイドリング32に回転可
能に支持されているラチェットホルダ33に、ピン34
により旋回可能に連結されている。ラチェットホルダ3
3にはラチェット35がピン36により旋回可能に支持
され、ラチェット35の先端爪部はねじりばねにより時
計回りの旋回力を与えられてラチェット用爪車12と係
合するようになっており、ピストンロッド31の後退端
においてラチェット35の爪部を爪車12から離す隔離
板37が取付けられている。油圧シリンダ28は長スト
ローク用と短ストローク用の二つのシリンダを同心に有
すダブルシリンダに形成されており、ピストンロッド3
1の後端にドッグ38が固着され、ドッグ対応位置に後
退端を検出するリミットスイッチLS3と、短ストロー
ク前進端を検出するリミットスイッチLS4及び長スト
ローク前進端を検出するリミットスイッチLS5が取付
けられている。
がピン29により旋回可能に支持されており、ピストン
と一体のピストンロッド31の先端は、主軸台1の側面
に主軸2と同心に固着されたガイドリング32に回転可
能に支持されているラチェットホルダ33に、ピン34
により旋回可能に連結されている。ラチェットホルダ3
3にはラチェット35がピン36により旋回可能に支持
され、ラチェット35の先端爪部はねじりばねにより時
計回りの旋回力を与えられてラチェット用爪車12と係
合するようになっており、ピストンロッド31の後退端
においてラチェット35の爪部を爪車12から離す隔離
板37が取付けられている。油圧シリンダ28は長スト
ローク用と短ストローク用の二つのシリンダを同心に有
すダブルシリンダに形成されており、ピストンロッド3
1の後端にドッグ38が固着され、ドッグ対応位置に後
退端を検出するリミットスイッチLS3と、短ストロー
ク前進端を検出するリミットスイッチLS4及び長スト
ローク前進端を検出するリミットスイッチLS5が取付
けられている。
【0010】更に第2リング14には外周三等分位置に
リード溝を有するリング41が同心に固着され、第1リ
ング11の円周上三等分位置に穿設されている軸方向の
穴に軸方向移動可能に嵌挿されているピン42の先端が
リード溝に係合されており、ピン42の後端にリング状
のドッグ43が固着されている。更にこのドッグ43の
後退端即ちカム爪17の開放側回転端を検出する近接ス
イッチLS6が設けられている。油圧シリンダ22には
電磁切換弁44を介して圧油が供給され、油圧シリンダ
28には電磁切換弁45,46及びパイロット付チェッ
ク弁47〜49を介して圧油が供給されるようになって
いる。パイロット付チェック弁51は先止まりでチェッ
ク弁49にパイロット圧を供給するためのものであり、
先止まり管としてパイロット圧供給管を付ければ必ずし
も必要でない。
リード溝を有するリング41が同心に固着され、第1リ
ング11の円周上三等分位置に穿設されている軸方向の
穴に軸方向移動可能に嵌挿されているピン42の先端が
リード溝に係合されており、ピン42の後端にリング状
のドッグ43が固着されている。更にこのドッグ43の
後退端即ちカム爪17の開放側回転端を検出する近接ス
イッチLS6が設けられている。油圧シリンダ22には
電磁切換弁44を介して圧油が供給され、油圧シリンダ
28には電磁切換弁45,46及びパイロット付チェッ
ク弁47〜49を介して圧油が供給されるようになって
いる。パイロット付チェック弁51は先止まりでチェッ
ク弁49にパイロット圧を供給するためのものであり、
先止まり管としてパイロット圧供給管を付ければ必ずし
も必要でない。
【0011】続いて本実施例の作用について説明する。
ワークWの研削加工が終わり、砥石台後退端のON信号
により主軸モータが低速回転に切り換えられる共に、電
磁切換弁44のSOL1が励磁されて油圧シリンダ22
の後室に圧油が送られ、ピストンロッド23が前進して
回り止めレバー25が係合方向に旋回する。そしてばね
24が撓み一定圧で回り止めレバー25先端の凸爪25
aを第2リング外周に押し付けた状態になり、凹溝14
aに係合し、主軸2の回転が停止して、近接スイッチL
S1から確認信号が出力される。
ワークWの研削加工が終わり、砥石台後退端のON信号
により主軸モータが低速回転に切り換えられる共に、電
磁切換弁44のSOL1が励磁されて油圧シリンダ22
の後室に圧油が送られ、ピストンロッド23が前進して
回り止めレバー25が係合方向に旋回する。そしてばね
24が撓み一定圧で回り止めレバー25先端の凸爪25
aを第2リング外周に押し付けた状態になり、凹溝14
aに係合し、主軸2の回転が停止して、近接スイッチL
S1から確認信号が出力される。
【0012】この信号で電磁切換弁45,46のSOL
2とSOL5が励磁されて、弁45が右側位置に、弁4
6が左側位置に同時に切換わり、油圧シリンダ28の短
ストローク用シリンダ28aの後室と、長ストローク用
シリンダ28bの前室に同時に圧油が供給され、両シリ
ンダ28a,28bの径の差による推力差でピストンロ
ッド31が前進する。そしてラチェット35が爪車12
と係合して第1リングを反時計方向に旋回し、内歯車1
3,小歯車16を介してカム爪17が開く方向に回転し
て、ワークWを開放し、やがてカム爪17が限度まで開
くと近接スイッチLS6から信号が出力されて、SOL
2とSOL5が同時にオフとなり、電磁切換弁45,4
6が中立位置に切換わり、チェック弁47,49により
圧油がシリンダ内に封じ込まれて第1シリンダ11の旋
回が停止する。
2とSOL5が励磁されて、弁45が右側位置に、弁4
6が左側位置に同時に切換わり、油圧シリンダ28の短
ストローク用シリンダ28aの後室と、長ストローク用
シリンダ28bの前室に同時に圧油が供給され、両シリ
ンダ28a,28bの径の差による推力差でピストンロ
ッド31が前進する。そしてラチェット35が爪車12
と係合して第1リングを反時計方向に旋回し、内歯車1
3,小歯車16を介してカム爪17が開く方向に回転し
て、ワークWを開放し、やがてカム爪17が限度まで開
くと近接スイッチLS6から信号が出力されて、SOL
2とSOL5が同時にオフとなり、電磁切換弁45,4
6が中立位置に切換わり、チェック弁47,49により
圧油がシリンダ内に封じ込まれて第1シリンダ11の旋
回が停止する。
【0013】次いで図示しない心押センタが後退してワ
ークの着脱が行われたのち、電磁切換弁45,46のS
OL2とSOL4が同時に励磁されて弁45が右側位置
に、弁46が右側位置に切換わり、短ストローク用シリ
ンダ28aの後室がリタン管路に連通され、同時に長ス
トローク用シリンダ28bの前室に圧油が供給されてピ
ストンロッド31が後退し、ラチェット35が隔離板3
7により爪車12から離れ、リミットスイッチLS3か
ら確認信号が出力される。この信号でモータ5が低速回
転し、ねじりばね18により既に戻りかけている第1リ
ングがモータの力で反時計方向に回転され、カム爪17
が閉じる方向に回転してワーク接触面がワークWに当接
し、第2リング14のフローティングによりワークを撓
ませることなく楔効果で強力に把持する。そしてモータ
5がロック状態となって電流値が上昇し、これをトルク
リミッタで検出して電磁切換弁44のSOL1がオフと
なり、弁44が左側位置に切換わり、油圧シリンダ22
の前室に圧油が供給されて凸爪25aが凹溝14aから
離れてカムロックチャックの回転が自由となり、モータ
5が所定速度で回転され、ワークWが把持された状態で
ドライブされて研削加工が行われる。
ークの着脱が行われたのち、電磁切換弁45,46のS
OL2とSOL4が同時に励磁されて弁45が右側位置
に、弁46が右側位置に切換わり、短ストローク用シリ
ンダ28aの後室がリタン管路に連通され、同時に長ス
トローク用シリンダ28bの前室に圧油が供給されてピ
ストンロッド31が後退し、ラチェット35が隔離板3
7により爪車12から離れ、リミットスイッチLS3か
ら確認信号が出力される。この信号でモータ5が低速回
転し、ねじりばね18により既に戻りかけている第1リ
ングがモータの力で反時計方向に回転され、カム爪17
が閉じる方向に回転してワーク接触面がワークWに当接
し、第2リング14のフローティングによりワークを撓
ませることなく楔効果で強力に把持する。そしてモータ
5がロック状態となって電流値が上昇し、これをトルク
リミッタで検出して電磁切換弁44のSOL1がオフと
なり、弁44が左側位置に切換わり、油圧シリンダ22
の前室に圧油が供給されて凸爪25aが凹溝14aから
離れてカムロックチャックの回転が自由となり、モータ
5が所定速度で回転され、ワークWが把持された状態で
ドライブされて研削加工が行われる。
【0014】尚、ワークの把持径が小さくカム爪17の
閉じ端近くの位置に把持する場合、又は朝の始動時或い
はワーク変更後の初品研削時等には、カム爪17が閉じ
端又は閉じ端近くまで戻っているので、油圧シリンダ2
8の短ストローク用シリンダ28aでは開きが少ないた
め、長ストローク用シリンダ28bにより開きを大きく
する。この場合は電磁切換弁45,46のSOL3及び
SOL4を同時に励磁して、弁45を左側位置に、弁4
6を右側位置に切換え、短ストローク用シリンダ28a
の後室をリタン管路に連通し、同時に長ストロークシリ
ンダ28bの後室(短ストロークシリンダの前室)に圧
油を供給してピストンロッド31を大きく前進させ、カ
ム爪17を360°近くまで旋回できるようにする。ピ
ストンロッド31の後退は短ストロークシリンダのとき
と同一の弁切換え位置である。
閉じ端近くの位置に把持する場合、又は朝の始動時或い
はワーク変更後の初品研削時等には、カム爪17が閉じ
端又は閉じ端近くまで戻っているので、油圧シリンダ2
8の短ストローク用シリンダ28aでは開きが少ないた
め、長ストローク用シリンダ28bにより開きを大きく
する。この場合は電磁切換弁45,46のSOL3及び
SOL4を同時に励磁して、弁45を左側位置に、弁4
6を右側位置に切換え、短ストローク用シリンダ28a
の後室をリタン管路に連通し、同時に長ストロークシリ
ンダ28bの後室(短ストロークシリンダの前室)に圧
油を供給してピストンロッド31を大きく前進させ、カ
ム爪17を360°近くまで旋回できるようにする。ピ
ストンロッド31の後退は短ストロークシリンダのとき
と同一の弁切換え位置である。
【0015】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、次に記載する効果を奏する。カム爪を360°近く
旋回できる構造としたので、ロングストローク形パワー
チャック並みの把持可能寸法範囲となり、両端部の把持
径の異なる多段ワークの反転加工が可能なのは勿論、ワ
ーク変更時の段取変えが少なくなる。またフローティン
グ部の軽いカムロック式としたので、ワークに与える曲
げ作用が少なく、ワークの振れを最小限に抑えることが
できる。
で、次に記載する効果を奏する。カム爪を360°近く
旋回できる構造としたので、ロングストローク形パワー
チャック並みの把持可能寸法範囲となり、両端部の把持
径の異なる多段ワークの反転加工が可能なのは勿論、ワ
ーク変更時の段取変えが少なくなる。またフローティン
グ部の軽いカムロック式としたので、ワークに与える曲
げ作用が少なく、ワークの振れを最小限に抑えることが
できる。
【図1】円筒研削盤の主軸に取付けられた本実施例の広
範囲カムロックチャックの正面断面図である。
範囲カムロックチャックの正面断面図である。
【図2】図1の側面断面図である。
【図3】従来のカムロックチャックの側面図である。
1 主軸台 2 主軸 3 プーリ 11 第1リ
ング 13 内歯車 12 爪車 14 第2リング 14a 凹溝 15 中心軸 16 小歯車 17 カム爪 22〜28
圧油シリンダ 25 回り止めレバー 25a 凸爪 35 ラチェット W ワーク
ング 13 内歯車 12 爪車 14 第2リング 14a 凹溝 15 中心軸 16 小歯車 17 カム爪 22〜28
圧油シリンダ 25 回り止めレバー 25a 凸爪 35 ラチェット W ワーク
Claims (1)
- 【請求項1】 主軸と同心に回転可能に設けられたプー
リと共に回転する部材に固定され外周にラチェット用爪
車を有し側面に内歯車を有する第1リングと、前記プー
リと共に回転する部材に回転可能かつ回転面内において
フローティング可能に設けられ外周に凹溝を有する第2
リングと、該第2リングの円周上等分位置に回転可能に
支持され前記内歯車とバックラッシュを有して噛合する
複数の小歯車と、前記第2リングを挟んで該小歯車の中
心軸端に嵌着されワーク接触部の回転中心からの距離が
それぞれ異なる渦巻状のカム爪と、前記凹溝に必要に応
じてレバー先端の凸爪を係合させて前記第2リングの回
転を阻止する手段と、前記ラチェット用爪車と係合して
前記カム爪がワーク把持を解除する方向に前記第1リン
グを回動させる手段とを含んでなり、渦巻状のカム爪を
360°近く旋回可能にしたことを特徴とする広範囲カ
ムロックチャック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9245193A JP2717617B2 (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 広範囲カムロックチャック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9245193A JP2717617B2 (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 広範囲カムロックチャック |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06277909A JPH06277909A (ja) | 1994-10-04 |
JP2717617B2 true JP2717617B2 (ja) | 1998-02-18 |
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ID=14054773
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9245193A Expired - Fee Related JP2717617B2 (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 広範囲カムロックチャック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2717617B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101890515A (zh) * | 2010-07-12 | 2010-11-24 | 安徽华祥实业有限公司 | 立式精镗床刚性外包夹紧装置 |
CN102672221A (zh) * | 2012-05-22 | 2012-09-19 | 张伟明 | 一种钻孔分度夹具 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104128634A (zh) * | 2014-07-07 | 2014-11-05 | 常熟市常轴轴承有限公司 | 一种车加工用浮动式卡爪 |
TWI733220B (zh) * | 2019-10-18 | 2021-07-11 | 寅翊智造股份有限公司 | 夾持裝置及包含夾持裝置的夾持機台 |
-
1993
- 1993-03-26 JP JP9245193A patent/JP2717617B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101890515A (zh) * | 2010-07-12 | 2010-11-24 | 安徽华祥实业有限公司 | 立式精镗床刚性外包夹紧装置 |
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Publication number | Publication date |
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JPH06277909A (ja) | 1994-10-04 |
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