JP2714966B2 - 耐孔食性に富むアルミニウム又はアルミニウム合金材料 - Google Patents
耐孔食性に富むアルミニウム又はアルミニウム合金材料Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C22/00—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
- C23C22/05—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions
- C23C22/68—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous solutions with pH between 6 and 8
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Description
本発明は、耐孔食性に富むアルミニウム又はアルミニ
ウム合金材料に関するものである。
ウム合金材料に関するものである。
アルミニウム又はアルミニウム合金(以下、単にアル
ミニウム合金)材料に耐孔食性を付与する方法として
は、メッキ等の各種の表面処理、あるいは犠牲陽極材の
応用といった技術がある。 しかしながら、上記のような手段は面倒であり、コス
トアップは避けられないものであって、これに代わる技
術の開発が待たれている。 ところで、本願出願人は、先に腐食環境下にアルミニ
ウム合金が置かれている場合、この腐食環境に約0.1ppm
以上のフッ素イオンを加えておくと、アルミニウム合金
の孔食が改善される技術を提案(特願昭62-70228号)し
ていた。
ミニウム合金)材料に耐孔食性を付与する方法として
は、メッキ等の各種の表面処理、あるいは犠牲陽極材の
応用といった技術がある。 しかしながら、上記のような手段は面倒であり、コス
トアップは避けられないものであって、これに代わる技
術の開発が待たれている。 ところで、本願出願人は、先に腐食環境下にアルミニ
ウム合金が置かれている場合、この腐食環境に約0.1ppm
以上のフッ素イオンを加えておくと、アルミニウム合金
の孔食が改善される技術を提案(特願昭62-70228号)し
ていた。
本発明の目的は、耐孔食性に富むアルミニウム合金材
料を提供することである。 上記本発明の目的は、先行提案になる特願昭62-70228
号の技術を発展させることによって達成されたものであ
る。 すなわち、本発明は、浴温が60℃以上のフッ素イオン
を含有する溶液で処理され、アルミニウム又はアルミニ
ウム合金の水和酸化皮膜にフッ素が付着してなることを
特徴とする耐孔食性に富むアルミニウム又はアルミニウ
ム合金材料を提供するものである。 又、10ppm以上のフッ素イオンを含有する浴温が60℃
以上の溶液で処理され、アルミニウム又はアルミニウム
合金の水和酸化皮膜にフッ素が付着してなることを特徴
とする耐孔食性に富むアルミニウム又はアルミニウム合
金材料を提供するものである。 これは、例えば10ppm以上のF-を含有する水溶液中にA
l合金材が浸漬させられると、それだけでかなり優れた
耐孔食性皮膜が形成されることに気付き、これが基礎と
なって本発明に到達したものである。 すなわち、例えばフッ化カリウムを溶解させた水道水
中にアルミニウム合金材料を浸漬させておくと、これに
よって第1図に示すESCAのデータからも判るようにアル
ミニウム合金の水和酸化皮膜にフッ素が付着しており、
この付着介在したフッ素の作用によってこのアルミニウ
ム合金材料がF-を含有していない雰囲気下に置かれてい
ても、従来の表面処理や犠牲陽極材の場合に劣らない耐
孔食性に富むものとなっていたのである。 そして、単にフッ化カリウム溶液中に浸漬したのみで
もかなりの効果が発揮されたものであるが、浴温が60℃
以上のフッ素イオンを含有する溶液中において浸漬処理
が為されると、アルミニウム合金材料がF-を含有してい
ない雰囲気下に置かれていてもより充分なる耐孔食性を
フッ素の存在する水和酸化皮膜が発揮し、その効果は極
めて著しいものであることが見出だされたことに基づく
ものであり、この技術は実施に際しても極めて安価であ
り、装置も単純なもので良いといった特長を有してい
る。 尚、フッ素イオンを含有する溶液の浴温は、60℃以上
であれば良いものの、約80〜100℃で行なわれることが
より一層好ましく、又、処理に用いる溶液中のフッ素イ
オンの濃度は10ppm以上、より望ましくは約100〜1000pp
mが好ましい。
料を提供することである。 上記本発明の目的は、先行提案になる特願昭62-70228
号の技術を発展させることによって達成されたものであ
る。 すなわち、本発明は、浴温が60℃以上のフッ素イオン
を含有する溶液で処理され、アルミニウム又はアルミニ
ウム合金の水和酸化皮膜にフッ素が付着してなることを
特徴とする耐孔食性に富むアルミニウム又はアルミニウ
ム合金材料を提供するものである。 又、10ppm以上のフッ素イオンを含有する浴温が60℃
以上の溶液で処理され、アルミニウム又はアルミニウム
合金の水和酸化皮膜にフッ素が付着してなることを特徴
とする耐孔食性に富むアルミニウム又はアルミニウム合
金材料を提供するものである。 これは、例えば10ppm以上のF-を含有する水溶液中にA
l合金材が浸漬させられると、それだけでかなり優れた
耐孔食性皮膜が形成されることに気付き、これが基礎と
なって本発明に到達したものである。 すなわち、例えばフッ化カリウムを溶解させた水道水
中にアルミニウム合金材料を浸漬させておくと、これに
よって第1図に示すESCAのデータからも判るようにアル
ミニウム合金の水和酸化皮膜にフッ素が付着しており、
この付着介在したフッ素の作用によってこのアルミニウ
ム合金材料がF-を含有していない雰囲気下に置かれてい
ても、従来の表面処理や犠牲陽極材の場合に劣らない耐
孔食性に富むものとなっていたのである。 そして、単にフッ化カリウム溶液中に浸漬したのみで
もかなりの効果が発揮されたものであるが、浴温が60℃
以上のフッ素イオンを含有する溶液中において浸漬処理
が為されると、アルミニウム合金材料がF-を含有してい
ない雰囲気下に置かれていてもより充分なる耐孔食性を
フッ素の存在する水和酸化皮膜が発揮し、その効果は極
めて著しいものであることが見出だされたことに基づく
ものであり、この技術は実施に際しても極めて安価であ
り、装置も単純なもので良いといった特長を有してい
る。 尚、フッ素イオンを含有する溶液の浴温は、60℃以上
であれば良いものの、約80〜100℃で行なわれることが
より一層好ましく、又、処理に用いる溶液中のフッ素イ
オンの濃度は10ppm以上、より望ましくは約100〜1000pp
mが好ましい。
【実施例1〜3】 供試材には代表的な熱交換器材料であるJIS A 3003
(板厚1.0mm)を用いた。その化学組成は、Siが0.21重
量%、Feが0.44重量%、Cuが0.12重量%、Mnが1.01重量
%、Mgが0.02重量%、Crが0.00重量%、Znが0.06重量
%、Tiが0.01重量%、残りがAlである。 そして、この供試材は、ろう付を想定した熱処理(大
気雰囲気下、600℃で5min)を施した後、約30〜80℃の
5〜20%NaOH溶液中で約5〜60秒処理し、そして水洗後
必要に応じて室温〜40℃の10〜60%NHO3溶液中で10〜60
秒の前処理を行ない、充分に水洗してから次の試験に供
した。 処理液のベースは裾野市水道水である。そして、これ
にフッ化カリウムを100ppm(実施例1)、500ppm(実施
例2)、1000ppm(実施例3)添加してF-イオン濃度の
異なる処理液を調製した。 そして、この処理液中に上記の供試材を浴温60℃の条
件下で24時間浸漬した。尚、この処理によって、供試材
の表面には水和酸化皮膜が形成されている。又、水和酸
化皮膜にフッ素が付着しているものとなる。 この後、供試材を引き上げ、水洗し、乾燥した。 そして、これを上記処理液と同じ水道水(但し、Cu2+
を1ppm添加するも、KFは添加せず)に40℃の条件下で72
時間浸漬して、孔食の程度を調べた。
(板厚1.0mm)を用いた。その化学組成は、Siが0.21重
量%、Feが0.44重量%、Cuが0.12重量%、Mnが1.01重量
%、Mgが0.02重量%、Crが0.00重量%、Znが0.06重量
%、Tiが0.01重量%、残りがAlである。 そして、この供試材は、ろう付を想定した熱処理(大
気雰囲気下、600℃で5min)を施した後、約30〜80℃の
5〜20%NaOH溶液中で約5〜60秒処理し、そして水洗後
必要に応じて室温〜40℃の10〜60%NHO3溶液中で10〜60
秒の前処理を行ない、充分に水洗してから次の試験に供
した。 処理液のベースは裾野市水道水である。そして、これ
にフッ化カリウムを100ppm(実施例1)、500ppm(実施
例2)、1000ppm(実施例3)添加してF-イオン濃度の
異なる処理液を調製した。 そして、この処理液中に上記の供試材を浴温60℃の条
件下で24時間浸漬した。尚、この処理によって、供試材
の表面には水和酸化皮膜が形成されている。又、水和酸
化皮膜にフッ素が付着しているものとなる。 この後、供試材を引き上げ、水洗し、乾燥した。 そして、これを上記処理液と同じ水道水(但し、Cu2+
を1ppm添加するも、KFは添加せず)に40℃の条件下で72
時間浸漬して、孔食の程度を調べた。
【実施例4】 実施例1において、浸漬処理温度を70℃に変えて同様
に行った。
に行った。
【実施例5】 実施例1において、浸漬処理温度を80℃に変えて同様
に行った。
に行った。
【実施例6】 実施例1において、浸漬処理温度を100℃に変えて同
様に行った。
様に行った。
【比較例1】 JIS A 3003(板厚1.0mm、化学組成は、Siが0.21重量
%、Feが0.44重量%、Cuが0.12重量%、Mnが1.01重量
%、Mgが0.02重量%、Crが0.00重量%、Znが0.06重量
%、Tiが0.01重量%、残りがAl)で如何なる処理も施し
ていない供試材を、実施例1と同様な水道水(但し、Cu
2+を1ppm添加するも、KFは添加せず)に40℃の条件下で
72時間浸漬して、孔食の程度を調べた。
%、Feが0.44重量%、Cuが0.12重量%、Mnが1.01重量
%、Mgが0.02重量%、Crが0.00重量%、Znが0.06重量
%、Tiが0.01重量%、残りがAl)で如何なる処理も施し
ていない供試材を、実施例1と同様な水道水(但し、Cu
2+を1ppm添加するも、KFは添加せず)に40℃の条件下で
72時間浸漬して、孔食の程度を調べた。
【比較例2】 比較例1と同じ供試材を、裾野市水道水からなる処理
液(但し、フッ化カリウムを添加せず)中に浴温60℃の
条件下で72時間浸漬した。 この後、供試料材を引き上げ、水洗し、乾燥した。 そして、これを実施例1と同様な水道水(但し、Cu2+
を1ppm添加するも、KFは添加せず)に40℃の条件下で72
時間浸漬して、孔食の程度を調べた。
液(但し、フッ化カリウムを添加せず)中に浴温60℃の
条件下で72時間浸漬した。 この後、供試料材を引き上げ、水洗し、乾燥した。 そして、これを実施例1と同様な水道水(但し、Cu2+
を1ppm添加するも、KFは添加せず)に40℃の条件下で72
時間浸漬して、孔食の程度を調べた。
【比較例3】 比較例1と同様な供試材を、裾野市水道水にフッ化カ
リウムを100ppm添加してなる浴温25℃の処理液中に72時
間浸漬した後、実施例1と同様な水道水(但し、Cu2+を
1ppm添加するも、KFは添加せず)に40℃の条件下で72時
間浸漬して、孔食の程度を調べた。
リウムを100ppm添加してなる浴温25℃の処理液中に72時
間浸漬した後、実施例1と同様な水道水(但し、Cu2+を
1ppm添加するも、KFは添加せず)に40℃の条件下で72時
間浸漬して、孔食の程度を調べた。
【比較例4】 比較例1と同じ供試材を、裾野市水道水にフッ化カリ
ウムを100ppm添加してなる浴温40℃の処理液中に24時間
浸漬した後、実施例1と同様な水道水(但し、Cu2+を1p
pm添加するも、KFは添加せず)に40℃の条件下で72時間
浸漬して、孔食の程度を調べた。
ウムを100ppm添加してなる浴温40℃の処理液中に24時間
浸漬した後、実施例1と同様な水道水(但し、Cu2+を1p
pm添加するも、KFは添加せず)に40℃の条件下で72時間
浸漬して、孔食の程度を調べた。
【比較例5】 比較例1と供試材にJIS A 7072合金を板厚の10%クラ
ッドしたものを用意し、これを実施例1と同様な水道水
(但し、Cu2+を1ppm添加するも、KFは添加せず)に40℃
の条件下で72時間浸漬して、孔食の程度を調べた。
ッドしたものを用意し、これを実施例1と同様な水道水
(但し、Cu2+を1ppm添加するも、KFは添加せず)に40℃
の条件下で72時間浸漬して、孔食の程度を調べた。
上記各例の耐孔食性は、下記の表に示す通りである。 これからわかるように、本発明になるアルミニウム合
金は水和酸化皮膜にフッ素が効果的に取り込まれてい
て、その耐孔食性は優れている。 しかも、この耐孔食性向上の為の処理はスピーディに
でき、その処理作業性にも優れている。
金は水和酸化皮膜にフッ素が効果的に取り込まれてい
て、その耐孔食性は優れている。 しかも、この耐孔食性向上の為の処理はスピーディに
でき、その処理作業性にも優れている。
第1図(a),(b)は、KFを含む溶液で処理されたア
ルミニウム合金の皮膜中にフッ素が存在していることを
示すESCA図である。
ルミニウム合金の皮膜中にフッ素が存在していることを
示すESCA図である。
Claims (2)
- 【請求項1】浴温が60℃以上のフッ素イオンを含有する
溶液で処理され、アルミニウム又はアルミニウム合金の
水和酸化皮膜にフッ素が付着してなることを特徴とする
耐孔食性に富むアルミニウム又はアルミニウム合金材
料。 - 【請求項2】10ppm以上のフッ素イオンを含有する浴温
が60℃以上の溶液で処理され、アルミニウム又はアルミ
ニウム合金の水和酸化皮膜にフッ素が付着してなること
を特徴とする耐孔食性に富むアルミニウム又はアルミニ
ウム合金材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63317609A JP2714966B2 (ja) | 1988-12-17 | 1988-12-17 | 耐孔食性に富むアルミニウム又はアルミニウム合金材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63317609A JP2714966B2 (ja) | 1988-12-17 | 1988-12-17 | 耐孔食性に富むアルミニウム又はアルミニウム合金材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02163386A JPH02163386A (ja) | 1990-06-22 |
JP2714966B2 true JP2714966B2 (ja) | 1998-02-16 |
Family
ID=18090106
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63317609A Expired - Fee Related JP2714966B2 (ja) | 1988-12-17 | 1988-12-17 | 耐孔食性に富むアルミニウム又はアルミニウム合金材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2714966B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19861003B4 (de) * | 1997-10-31 | 2005-02-10 | Suzuki Motor Corp., Hamamatsu | Umwandlungsschicht auf hin- und hergehenden Teilen aus Aluminium oder Aluminiumlegierungen |
JP3491811B2 (ja) | 1997-10-31 | 2004-01-26 | スズキ株式会社 | 摺動部材及びピストン |
US6569537B1 (en) | 1999-04-28 | 2003-05-27 | Suzuki Motor Corporation | Surface treatment method sliding member and piston |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5922789B2 (ja) * | 1981-03-06 | 1984-05-29 | 昭和軽金属株式会社 | アルミニウムまたはアルミニウム合金の化成処理液 |
-
1988
- 1988-12-17 JP JP63317609A patent/JP2714966B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02163386A (ja) | 1990-06-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |