JP2713859B2 - 地盤改良杭の打設装置 - Google Patents

地盤改良杭の打設装置

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JP2713859B2
JP2713859B2 JP5318599A JP31859993A JP2713859B2 JP 2713859 B2 JP2713859 B2 JP 2713859B2 JP 5318599 A JP5318599 A JP 5318599A JP 31859993 A JP31859993 A JP 31859993A JP 2713859 B2 JP2713859 B2 JP 2713859B2
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中富 栗本
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栗本 雅史
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟弱地盤を改良するた
めに当該地盤に砂、砂利、砕石、鉱滓等からなる地盤改
良杭を打設する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の装置は、ケーシングを回転しつ
つ地盤中に所定深さまで掘削貫入した後、ケーシングを
引き抜きながら、ケーシング内に供給した砂等の地盤改
良材をケーシング下端から掘削孔に排出するようにした
ものであり、そして一般にこの装置では、ケーシングの
引き抜きにあたってケーシングから掘削孔内への地盤改
良材の排出状態を確認すると共にその排出量を計測する
ための重錘式計測装置が使用される。
【0003】上記検知装置は、例えばクレーン本体側に
設置した計測装置本体のトルクウインチから延出した紐
体を上方よりケーシング内に垂下してその先端に取付け
た重錘を、ケーシング内に投入された地盤改良材の上面
にあずけ、このあずけた状態でバランスをとるべく紐体
を緊張し、しかしてケーシングの引き抜きに伴うケーシ
ング内の地盤改良材の下降に従って紐体を上記トルクウ
インチより繰り出し、、この紐体の繰り出し量を計測装
置本体側で測定することによりケーシングからの地盤改
良材の排出状態を確認すると共にその排出量を計測する
ものである。
【0004】ところで、回転ケーシングのみからなる地
盤改良杭打設装置では、このケーシング内に直接地盤改
良材が投入されることから、ケーシングを回転させなが
ら引き抜くときに、ケーシング内の地盤改良材がケーシ
ングと共に回転し、つまり共回りし、そのため重錘が地
盤改良材の回転に伴って移動したり、紐体が捩じ切れて
しまい、上記重錘式計測装置の適用ができなくなる。そ
こで、従来の打設装置では、回転ケーシング内に固定ケ
ーシングを挿入配備し、この固定ケーシング内に地盤改
良材を投入するようにすることによって、ケーシング回
転引き抜き時の地盤改良材の回転を阻止し、重錘式計測
装置の適用ができるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来装置のように
回転ケーシング内に固定ケーシングを挿入配備する場
合、回転ケーシングの回転を阻害しないように固定ケー
シング外周面と回転ケーシング内周面との間に十分な間
隙的余裕をもたせる必要があることから、固定ケーシン
グの容量が前記回転ケーシングに較べて相当小さくな
り、従って固定ケーシング内への地盤改良材の供給量が
少なく、固定ケーシングからの地盤改良材の排出量が少
なくなって、施工能率が低下すると云う問題がある。
【0006】本発明は、上記の問題点に鑑み、ケーシン
グ回転引き抜き時におけるケーシング内の地盤改良材の
回転を阻止できながら、地盤改良材が投入されるケーシ
ングの容量を極力大きくすることのできる地盤改良杭の
打設装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による地盤改良杭
の打設装置は、回転ケーシング7と、このケーシング7
を駆動する回転駆動手段8と、回転ケーシング7内に同
心状に挿入される非回転支持杆9と、この支持杆9のほ
ぼ全長に亘り当該支持杆9から回転ケーシング7の内周
面に向かって一体突設された地盤改良材回転阻止板12
と、回転ケーシング7内に地盤改良材Gを供給する地盤
改良材供給手段10とを有してなることを特徴とする。
尚、地盤改良材回転阻止板12は1枚でもよいし、2枚
以上設けてもよい。
【0008】
【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図1及び図2は、本発明に係る地盤改良杭打設装置を示
しており、この図において1は、例えばクローラクレー
ン2に立設支持されたリーダであり、3はリーダ1の一
側面に沿って設けたガイドレール4に昇降自在に支持さ
れる機枠であって、この機枠3は、クレーン2側の巻取
装置で巻取り操作される懸吊用ワイヤー5により滑車を
介して懸吊支持されている。6は、リーダ1の他側面下
部に設置された絞り込み装置である。
【0009】前記機枠3の下部には、スクリューを有し
ない回転ケーシング7が回転自在に垂下装備され、この
回転ケーシング7は、機枠3内に設けられた回転駆動手
段8により正逆回転駆動される。回転ケーシング7内に
は当該ケーシング7に較べて十分径小の中空管からなる
支持杆9が同心状に挿入配備されている。また、機枠3
には地盤改良材供給手段10が設けられ、この地盤改良
材供給手段10は、下端部が前記回転ケーシング7の上
端部内に挿入された径小筒部10aと、径小筒部10a
の上方に連設された径大筒部10bと、地盤改良材投入
用ホッパー10cとからなる。そして、前記径大筒部1
0b内には例えば油圧シリンダからなる上下動手段11
が設けられ、この上下動手段11に前記支持杆9が連動
連結されそれにより支持杆9は非回転状態で所定ストロ
ーク間上下駆動できるようになっている。
【0010】この支持杆9には、図5及び図6で明らか
なように、回転ケーシング7内に供給される地盤改良材
Gの回転を阻止する3枚の地盤改良材回転阻止板12
が、支持杆9の外周面から放射状に且つ周方向一定間隔
おきに一体突設されている。各地盤改良材回転阻止板1
2は、回転ケーシング7のほぼ全長に亘るように設けら
れると共に、当該回転阻止板12の外端と回転ケーシン
グ7内周面との間に適当な隙間を形成するように設けら
れる。尚、地盤改良材回転阻止板12は、必ずしも複数
枚配設する必要はなく、1枚でも地盤改良材Gの回転を
十分に阻止することができるが、複数枚を周方向等間隔
に配設することにより支持杆9に対する重量のバランス
がとれ、支持杆9の偏心を防止できる。好ましくは2〜
3枚がよい。また、地盤改良材回転阻止板12は、支持
杆9から半径方向に突設するのが好ましいが、この半径
方向に対し傾斜する方向に突設してもよい。
【0011】また、支持杆9の下端(先端)には横方向
の振動を生ぜしめる振動体13が取付けられ、この振動
体13は、例えば電動式のバイブロフロットからなるも
ので、その給電線は支持杆9の中空部に沿って配線され
る。前記回転ケーシング7の下端には複数の掘削用カッ
ター14が内向きに突設される。また図2〜図6に示す
ように、前記地盤改良材回転阻止板12の長さ方向所要
箇所、例えば中間部と下端部とに3枚の地盤改良材回転
阻止板12の外周部を一体連結する補強リング15,1
6が外嵌固着され、そして下端部側補強リング16の下
端には、土圧により閉じ自重により開く底蓋17が取付
けられる。各補強リング15,16は、回転ケーシング
7の内径より若干小さい外径を有するものとする。
【0012】前記回転駆動手段8は、図2に示すよう
に、両側一対のモーター18,18を有し、各モーター
18の出力軸に固定した小ギア(図示せず)を、回転ケ
ーシング7の上端部に固定した大ギア(図示せず)に噛
合して、各モーター18の回転を両ギアを介して回転ケ
ーシング7に伝えるようにしたものである。また、前記
振動体13は、支持杆9が上下動手段11によって所定
ストロークの上動限位置まで上動したとき、図3に示す
ように回転ケーシング7の下端部内に引っ込んだ状態と
なり、また支持杆9が下動限位置へ下動したときは、図
4に示すように当該振動体13の大半が回転ケーシング
7下端から下方へ突出した状態となる。
【0013】また、前記底蓋17は、図7に示すよう
に、前記補強リング16の下端にそれぞれヒンジ部17
bにより開閉自在に枢着された複数個(例えば3個)の
分割蓋17aからなるもので、これらの分割蓋17aが
土圧によって図示のように閉鎖することより、回転ケー
シング7と振動体13との開口部が塞がれ、また閉鎖状
態から各分割蓋17aは自重により回動して開放するこ
とができる。また図2、図3、図4及び図7に示すよう
に、前記支持杆9の中空部にはその上端部よりエア供給
ホース19によって圧力エアが供給され、この圧力エア
は支持杆9の下端部に設けられた複数のエア噴射管20
から下方へ噴射される。尚、図8で明らかなように、底
蓋17を閉じた状態でもエア噴射管20からエアの噴射
ができるように分割蓋17aには各エア噴射管20の先
端開口と対応する位置に開口部21が設けられている。
尚、図4及び図5において、22は重錘式計測装置の地
盤改良材レベル検知用重錘を示す。
【0014】次に、絞り込み装置6について図8〜図1
0により説明すると、この絞り込み装置6は、絞り用ワ
イヤー23を介して回転ケーシング7を支持杆9と共に
地盤中に絞り込み貫入するためのもので、一端が機枠3
上端部に他端が機枠3下端部にそれぞれ止着されると共
に、複数個のシーブ24を介してリーダ1を長手方向沿
いに略一周するように配置された絞り用ワイヤー23
と、リーダ1の後側面下部に設置された絞り用油圧シリ
ンダ25と、このシリンダ25のピストンロッド25a
先端部に断面略コ字状ブラケット26を介して枢着され
た上下一対のワイヤー係止爪27,27と、これらワイ
ヤー係止爪27,27に組付けられた断面略コ字状のワ
イヤー支持体28と、リーダ1の後側面に取付けてあっ
て、ワイヤー支持体28を上下摺動可能に案内する断面
略コ字状の案内レール29と、からなる。
【0015】前記ブラケット26は連結軸30によって
ピストンロッド25aの先端部に枢着され、このブラケ
ット26の前面上下端部にそれぞれ支持片31が一体突
設され、各支持片31に前記各ワイヤー係止爪27の後
端部がピン32で枢着されている。前記ワイヤー支持体
28にはその内側面上下端部にそれぞれ断面略U字状の
ワイヤー嵌合片33の背面部が固着され、各ワイヤー嵌
合片33内に前記各ワイヤー係止爪27の先端側が突入
されて、当該係止爪27の中間部がワイヤー嵌合片33
に支軸34で枢着されている。
【0016】各ワイヤー係止爪27は、その先端部側が
図9に示すように側面視円弧状に形成されていると共
に、先端面が図10に示すように絞り用ワイヤー23に
係合可能な断面円弧状に形成されていて、前記ピストン
ロッド25aの伸長作動に伴って各ワイヤー係止爪27
が水平姿勢となったとき、当該ワイヤー係止爪27の先
端部が、ワイヤー嵌合片33の嵌合部33aに嵌合した
絞り用ワイヤー23に係止してそれに食い付いた状態と
なる。また図9に示すように、前記各ワイヤー嵌合片3
3の嵌合部33aにはその下端部に突起部35が形成さ
れている。この突起部35は、ワイヤー嵌合片33に嵌
合した絞り用ワイヤー23にワイヤー係止爪27が強固
に係止すると共に、この係止状態でワイヤー嵌合片33
に対する絞り用ワイヤー23の滑りを阻止するためのも
のである。
【0017】しかして、前記各ワイヤー係止爪27は、
絞り用油圧シリンダ25のピストンロッド25aが伸長
作動により上昇するとき、図10の実線図示のような水
平姿勢で絞り用ワイヤー23に係止して、ピストンロッ
ド25aの上昇に伴って絞り用ワイヤー23を押し上
げ、またピストンロッド25aが収縮作動により下降す
るとき、同図の仮想線図示のように支軸34を中心に同
図の反時計廻りに回動して絞り用ワイヤー23から離間
する。この場合、ワイヤー支持体28は、ピストンロッ
ド25aの上昇時には、各ワイヤー係止爪27、絞り用
ワイヤー23及び各ワイヤー嵌合片33と一体となっ
て、案内レール29沿って所定ストローク上方へスライ
ドし、またピストンロッド25aの下降時には、絞り用
ワイヤー23に対し係止解除した各ワイヤー係止爪27
及びワイヤー嵌合片33と共に、案内レール29沿って
所定ストローク下方へスライドする。
【0018】従って、絞り用油圧シリンダ25のピスト
ンロッド25aが所定のストロークで伸縮作動を繰り返
すことにより、絞り用ワイヤー23は、図1に示すよう
に、リーダ1を挟んで機枠3側と反対側のワイヤー23
部分がピストンロッド25aの伸長作動ストローク分ず
つ間欠的に上方へ引張され、これに伴い機枠3側のワイ
ヤー23部分が下向きに引張され、それによって回転ケ
ーシング7及び支持杆9が機枠3を介して地盤中に上記
ストローク分ずつ絞り込まれることになる。尚、絞り用
油圧シリンダ25の側辺にはピストンロッド25aの上
動限位置及び下動限位置を検知するリミットスイッチ等
の位置検知器を設置して、ストロークの制御を適正に行
う。この絞り込み装置6では、ワイヤー係止爪27を上
下2段に設けているので、より強力な絞り込み作用を発
揮させることができる。
【0019】以上のような構成を有する地盤改良杭打設
装置の使用においては、先ず本装置が地上に引き上げら
れた状態から懸吊用ワイヤー5を繰り出し、回転駆動手
段8により回転ケーシング7を回転駆動しつつ、この回
転ケーシング7を支持杆9とを一体に絞り込み装置6に
よって絞り込み貫入しながら地盤W中に掘削孔Oを形成
してゆく。この内外管貫入時には、支持杆9は上動限位
置に保持され、振動体13は静止状態で回転ケーシング
7の下端部内に入っている。また、支持杆9先端の底蓋
17は、地盤Wへの回転ケーシング7の貫入に伴い土圧
によって閉鎖される。
【0020】このように回転ケーシング7を支持杆9と
一体に地盤W中に貫入して掘削孔Oを形成してゆくと
き、図3に示すように、掘削された土砂は、回転ケーシ
ング7の下端部内に入ることになるが、この回転ケーシ
ング7下端部内にある程度詰まった後は、回転ケーシン
グ7の回転作用に伴い回転ケーシング7の下端周辺に押
しやられて、掘削孔Oの内壁に付着されてしまう。従っ
て、回転ケーシング7の貫入時に掘削される土砂は、全
て掘削孔Oの内壁に付着されてしまうため、地上に排出
されることがなく、しかも掘削孔Oの内壁に付着される
ことにより内壁が補強されて頑丈となる。また、回転ケ
ーシング7の貫入時には、図3に示すように、支持杆9
の下端部に突設されたエア噴射管20から圧力エアを噴
出させてもよく、そうすることによって回転ケーシング
7の下端部内に掘削土砂が不必要に入り込むことがなく
なると共に、回転ケーシング7と支持杆9との隙間への
土砂の侵入を阻止できる。この場合、底蓋17が閉鎖さ
れているので、エア噴射管20先端からのエアは底蓋1
7の開口部21から噴射される。
【0021】しかして、回転ケーシング7を支持杆9と
一体に地盤W中所定深度まで貫入したならば、絞り込み
装置6の作動を停止した後、回転ケーシング7をその貫
入時とは逆方向に回転駆動し、地盤改良材供給手段10
のホッパー10cより径大筒部10b及び径小筒部10
aを通じて地盤改良材Gを、前記地盤改良材回転阻止板
12で3つに仕切られた回転ケーシング7内の各空間部
に投入しつつ、懸吊用ワイヤー5の巻取り操作により回
転ケーシング7及び支持杆9の引き抜きを開始し、この
引き抜き途上において支持杆9を支持杆上下動手段11
により所定ストローク上下動させると共に振動体13を
振動させ、更にエア供給管21の先端より圧力エアを噴
射させながら、回転ケーシング7内部に投入した地盤改
良材Gをその下端から掘削孔O内に排出して、漸次地盤
改良杭Pを形成してゆく(図4参照)。回転ケーシング
7及び支持杆9の引き抜きに伴い、底蓋17が自重で開
放することになる。尚、地盤改良材Gとしては、砂、砂
利、砕石、鉱滓等々が使用される。
【0022】上記のように回転ケーシング7内に地盤改
良材Gを投入しつつ回転ケーシング7の引き抜きを行う
際には、図4に示すように、地盤改良材回転阻止板12
で仕切られた回転ケーシング7内の1つの空間部に、重
錘式計測装置の地盤改良材レベル検知用重錘22を紐体
36により垂下して、投入された地盤改良材G上面にあ
ずけた状態とする。紐体36の上端側は前記径大筒部1
0bの上端部から外部に延出されて、クレーン2側に設
置された図外計測装置本体のトルクウインチに接続され
る。しかして、上記引き抜き操作に伴う回転ケーシング
7内部の地盤改良材の下降に従って紐体36を上記トル
クウインチより繰り出し、この紐体36の繰り出し量を
計測装置本体側で測定して、回転ケーシング7からの地
盤改良材の排出状態を確認すると共にその排出量を計測
する。
【0023】このような重錘式計測装置による地盤改良
材排出量の計測において、仮に、回転ケーシング7内部
に本発明に係るような地盤改良材回転阻止板12が設け
られていなければ、回転ケーシング7の回転に伴って内
部の地盤改良材G全体が回転してしまう。しかしなが
ら、非回転支持杆9から地盤改良材回転阻止板12が複
数枚周方向に一定間隔で一体突設されていることから、
図5に示すように、各地盤改良材回転阻止板12の外端
位置を外周Rとする各空間部S内に存在する地盤改良材
Gは、各地盤改良材回転阻止板12により回転ケーシン
グ7との共回りを阻止されて静止状態にあり、しかして
上記各空間部Sの外側にあって回転ケーシング7内周面
と隣接する地盤改良材G部分のみが共廻りするにすぎな
い。従って、図5の仮想線図示のように、空間部Sに投
入された地盤改良材G上面に載置してある重錘22は、
回転することなく静止したままであり、適正な計測を行
うことができる。
【0024】また、回転ケーシング7の引き抜き時に
は、図4に示すように、支持杆9が所定ストローク上下
動し、またエア噴射管20からエアを噴射することによ
って、回転ケーシング7内に投入された地盤改良材Gが
内部で詰まりを生ずることなく、下端からスムーズに排
出することができる。また、こうして回転ケーシング7
の下端から掘削孔O内へ排出される地盤改良材Gは、支
持杆9の上下動に伴う振動体13の上下動、この振動体
13自体の横振動及びエア噴射管20からのエアの噴射
作用によって、十分に突き固められると共に締め固めら
れて、圧密された強固な地盤改良杭Pを形成することが
できる。
【0025】以上説明した実施例では、回転ケーシング
として、外周面にスクリューのないケーシングを用いて
いるが、スクリュー付きケーシングを使用してもよい。
また、回転ケーシングを支持杆と一体に地盤中に貫入す
るのに、絞り込み装置を使用しているが、この絞り込み
装置に代えて、起振機やエアばね装置を使用してもよ
い。
【0026】
【発明の作用及び効果】本発明の請求項1によれば、回
転ケーシング内に地盤改良材を供給した状態で回転ケー
シングを回転させるとき、このケーシングの回転に伴っ
てケーシング内の地盤改良材全体が回転しようとする
が、非回転支持杆から一体突設された地盤改良材回転阻
止板の外端位置を外周とする空間部内に存在する地盤改
良材はこの地盤改良材回転阻止板により回転を阻止され
て静止状態にあり、しかして当該空間部の外にあって回
転ケーシング内周面と隣接する地盤改良材部分のみが共
廻りするにすぎない。従って、ケーシングの回転引き抜
き時に重錘式計測装置を使用して地盤改良材排出量を計
測する際には、上記地盤改良材回転阻止板の外端位置を
外周とする空間部内に地盤改良材レベル検知用重錘をセ
ットしておけば、計測時にこの重錘が移動することがな
く、適正な計測を行うことができる。
【0027】このように請求項1によれば、従来装置の
ように回転ケーシング内に固定ケーシングを挿入する代
わりに、回転ケーシング内に同心状に挿入した非回転支
持杆に地盤改良材回転阻止板を一体突設することによっ
て、ケーシング回転引き抜き時の地盤改良材の共廻りを
阻止できるため、ケーシングの容量を極力大きくするこ
とができて、地盤改良材の排出量の増大を図ることがで
きると共に、装置重量の軽減化を図ることができる。
【0028】請求項2によれば、地盤改良材回転阻止板
の長さ方向所要箇所に補強リングを取付けることによっ
て、地盤改良材回転阻止板の変形や破損を防止できる。
【0029】請求項3によれば、小型の装置でありなが
ら、ケーシングに強力な推力を作用させることができ
て、ケーシングの貫入を迅速容易に行うことができると
共に、その貫入作業を無振動、無騒音行うことができ
る。
【0030】請求項4によれば、ケーシング引き抜き時
に支持杆を上下動させることによって、回転ケーシング
内に投入された地盤改良材が途中で詰まりを生ずること
なく下端からスムーズに排出でき、また支持杆下端から
掘削孔内へ排出される地盤改良材を、支持杆の上下動に
伴う振動体の上下動及びこの振動体自体の振動により十
分に突き固め、また締め固めることができて、圧密され
た強固な地盤改良杭を形成することができる。
【0031】請求項5によれば、特にケーシング引き抜
き時に支持杆の下端部より圧力エアを噴射することによ
り、回転ケーシングからの地盤改良材の排出を促進させ
ると共に、排出された地盤改良材を圧密して、より強固
な地盤改良杭を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す地盤改良杭打設装置の
側面図である。
【図2】同上の地盤改良杭打設装置の正面図である。
【図3】回転ケーシングが支持杆と共に地盤中に貫入さ
れてゆく状態を示す断面図である。
【図4】回転ケーシングが支持杆と共に引き抜かれてゆ
く状態を示す断面図である。
【図5】図3のA−A線拡大断面図である。
【図6】図3のB−B線拡大断面図である。
【図7】底蓋の取付状態を示す斜視図である。
【図8】絞り込み装置の全体側面図である。
【図9】同上の絞り込み装置の要部を示す側面断面図で
ある。
【図10】同上の絞り込み装置の平面図である。
【符号の説明】
1 リーダ 3 機枠 5 懸吊用ワイヤー 6 絞り込み装置 7 回転ケーシング 8 回転駆動手段 9 支持杆 10 地盤改良材供給手段 10c 地盤改良材投入用ホッパー 11 支持杆上下動手段 12 地盤改良材回転阻止板 13 振動体 15 補強リング 16 補強リング 20 エア噴射管 22 重錘式計測装置の検知用重錘

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転ケーシングと、このケーシングを駆動
    する回転駆動手段と、回転ケーシング内に同心状に挿入
    される非回転支持杆と、この支持杆のほぼ全長に亘り当
    該支持杆から回転ケーシングの内周面に向かって一体突
    設された地盤改良材回転阻止板と、回転ケーシング内に
    地盤改良材を供給する地盤改良材供給手段とを有してな
    る地盤改良杭の打設装置。
  2. 【請求項2】前記地盤改良材回転阻止板の長さ方向所要
    箇所にこの阻止板の外端を囲繞するように補強リングを
    取付けてなる請求項1に記載の地盤改良杭の打設装置。
  3. 【請求項3】前記回転ケーシングを前記支持杆と一体に
    地盤中に貫入するための絞り込み装置を備えた請求項1
    または2に記載の地盤改良杭の打設装置。
  4. 【請求項4】前記支持杆を所定ストローク上下動させる
    上下動手段に連動連結すると共に、この支持杆の先端に
    振動体を取付けてなる請求項1、2または3に記載の地
    盤改良杭の打設装置。
  5. 【請求項5】前記支持杆を中空状にし、この中空状支持
    杆内にエアを供給して支持杆下端部より噴出させるよう
    にしてなる請求項1、2、3または4に記載の地盤改良
    杭の打設装置。
JP5318599A 1993-12-17 1993-12-17 地盤改良杭の打設装置 Expired - Lifetime JP2713859B2 (ja)

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