JP2713690B2 - 床部昇降機構を備えたベッド - Google Patents

床部昇降機構を備えたベッド

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JP2713690B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、床部を前後に傾斜させ
る機能を有した、床部昇降機構を備えたベッドに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、背ボトムや脚ボトムが起伏す
るいわゆるギャッチベッドがすでに広汎に採用されてお
り、昨今では、この他に床部全体が上下するハイローギ
ャッチベッドが導入されるようになってきた。さらに、
この他に、床部全体を頭側、または足側に所定角度傾斜
させる、いわゆるトレンデレンバーグ、リバーストレン
デレンバーグといった機能を有するものも製品化されて
いる。そして、これらの機能のものは、近年の看護婦等
の人手不足から省力化のために手動式の他に、油圧式の
ものや、電動式のものが普及しつつある。以上のような
機能を備えたベッドによれば、労せずして床部を所望の
保持位置に調節することができるので、患者の傷病状況
に対応させて快適性をもたらすことができると共に、治
療の便を図ることができ、使い勝手が大いに向上させる
ことができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、その反
面、前述のような床部の異なる動作を達成するために、
それぞれそのための機構、動力源が必要となり、構造が
複雑化すると共に重量が増大し、取り扱い操作に支障が
生じ、製造工程の煩雑化を招き、製造コストの抑制は困
難なものとなっている。本発明は以上のような背景か
ら、提案されたものであって、機構の簡略化を図った床
部昇降機構を備えたベッドを提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために、本発明は、床部昇降機構を備えたベッドにおい
て、前記床部昇降機構は、ベースフレームに設けた第
1、第2の油圧駆動部と、第1、第2油圧駆動部によっ
て回動変位するハイローリンクとを有してハイローリン
クに揺動リンクを介して床部を乗せたメインフレームを
支持するようにし、前記ハイローリンクは長短の腕を有
してベースフレームの長手方向両端側に長短の腕が回動
可能な状態で取り付けるようにし、この短い方の腕を前
記油圧ジャッキの駆動軸に連結する一方、長い方の腕を
前記揺動リンクに連結し、前記第1、第2油圧駆動部
は、メインフレームの頭側または足側に互いに近接して
設けた踏み込み操作用ペダルと、踏み込み操作用ペダル
の操作力を伝達するジャッキ操作ステーと、ジャッキ操
作ステーに連結した油圧ジャッキと、油圧ジャッキから
進退動作する駆動軸とを有し、これら第1、第2油圧駆
動部を互いに異なるストロークで動作させることにより
メインフレームを適宜な角度でベッドの頭側または足側
へ傾斜させたり、第1、第2油圧駆動部を同時に、且つ
同ストロークで動作させてメインフレームの鉛直方向の
昇降調節を行う構成としたことを特徴とする。
【0005】
【作用】床部を乗せたメインフレームを昇降させるに
は、メインフレームの頭側または足側に互いに近接して
設けた第1、第2油圧駆動部の踏み込み操作用ペダルを
同時に踏み込んで第1、第2油圧駆動部を同ストローク
で動作させる。一方、前記メインフレームを、適宜な角
度で所望の方へ傾斜させるには、前記第1、第2油圧駆
動部の踏み込み操作用ペダルを、第1、第2油圧駆動部
を互いに異なるストロークで動作させるように踏み込む
ようにする。 このように第1、第2油圧駆動部とハイロ
ーリンクの機構により、第1、第2油圧駆動部の踏み込
み操作用ペダルの操作の仕方によって、床部を乗せたメ
インフレームを昇降調節、並びに適宜な角度で所望の方
へ傾斜調節することができるので、操作が容易であり、
従前の機構に比較して簡略化されたものとなる。
【0006】
【実施例】次に、本発明にかかる床部昇降機構を備えた
ベッドについて、一実施例を挙げ、添付の図面を参照し
ながら以下説明する。図1に床部昇降機構を備えたベッ
ド1を示し、このベッド1は、ベースフレーム2に床部
(図示省略)を乗せたメインフレーム3を床部昇降機構
4を介して昇降可能に支持する構成としたものである。
前記床部昇降機構4は、ベースフレーム2に設けた第
1、第2の油圧駆動部5、6と、第1、第2油圧駆動部
5、6によって回動変位するハイローリンク7とによっ
て構成される。前記第1、第2油圧駆動部5、6は、そ
れぞれ油圧ジャッキ8、9と、油圧ジャッキ8、9から
頭側および足側にベッド長手軸方向に進退動作する駆動
軸10、11を有し、この駆動軸10、11を前記ハイ
ローリンク7に連結して、ハイローリンク7に揺動リン
ク12を介して前記メインフレーム3を支持している。
前記ハイローリンク7は、ベースフレーム2に回動自在
に取り付けてあり、互いに直角をなす長短の腕7L、7
Sを有し、短腕7Sを前記油圧ジャッキ8、9の駆動軸
10、11に連結し、長腕7Lを揺動リンク12に連結
している。また、前記メインフレーム3の頭側、足側
揺動リンク12間には、連動ステー13が設けられてい
る。なお、この連動ステー13は、必要な機構的強度、
剛性を確保するもので、連動ステー13に交叉するよう
にもう一つの連動ステーを設けることによってさらに強
度を高めるようにしても良い。
【0007】かかる構成のベッド1について、各構成要
素の細部を図2に示し、さらに説明する。まず、ベース
フレーム2において、ベースフレーム2は、メインフレ
ーム3の大きさに対応した、方形状の枠体であり、幅方
向の枠には、床部昇降機構4を構成するハイローリンク
7を取り付けるための突片14、油圧ジャッキ8、9を
支持する支持部材15、油圧ジャッキ8、9を操作する
ための操作ペダル(後述)を揺動可能に支持する取付腕
16が、それぞれ突設してある。また、ベースフレーム
2の4隅には、キャスタ17が取り付けられるようにし
てある。
【0008】次に、第1、第2油圧駆動部5、6につい
て説明する。第1、第2油圧駆動部5、6は、取付腕1
6に設けた操作ペダル18、19を踏み込み操作するこ
とにより、ジャッキ操作ステー20、21を介し油圧ジ
ャッキ8、9を操作し、駆動軸10、11を進退駆動す
る構成としたものである。前記操作ペダル18、19
は、メインフレーム3の頭側または足側に同時操作がで
きるように近接して設けられている。なお、油圧ジャッ
キ8、9は、周知の構造のものを適用することができ
る。
【0009】本発明にかかる床部昇降機構を備えたベッ
ド1は以上のように構成されるものであり、次に、その
作用を説明する。メインフレーム3を最低位置にしてお
き、操作ペダル18または操作ペダル19を踏み込み操
作することにより、ジャッキ操作ステー20またはジャ
ッキ操作ステー21を介し、油圧ジャッキ8または油圧
ジャッキ9の駆動軸10、駆動軸11を、適宜なストロ
ークで突出動作させると、動作した方の駆動軸10、駆
動軸11は、ハイローリンク7の短腕7Sを押し込んで
いくので、ハイローリンク7は、変位し、長腕7Lによ
って揺動リンク12を介し、メインフレーム3を適宜な
角度で隆起させ、この結果、メインフレーム3は、ベッ
ドの頭側または足側の方へ傾斜した状態となる(図1参
照)。
【0010】一方、操作ペダル18および操作ペダル1
9を同時に踏み込み操作して、且つ油圧ジャッキ8、9
の駆動軸10、11を、同ストロークで突出動作させる
と、ハイローリンク7は、互いに反対回りで等角度変位
し、長腕7Lによって揺動リンク12を介し、メインフ
レーム3を適宜な高さまで、鉛直方向に昇動させること
ができる(図3参照)。このように、床部を乗せたメイ
ンフレーム3を昇降させたり、適宜な角度でベッドの頭
側または足側の方へ傾斜させるのを、操作ペダル18、
19を踏み込み操作することにより、ジャッキ操作ステ
ー20、21を介し油圧ジャッキ8、9を操作し、駆動
軸10、11を進退駆動させ、ハイローリンク7を変位
させることにより行うことができるので、操作が容易で
ある。また、メインフレーム3の昇降、傾斜動作という
異なる動作を、従前の機構のようにそれぞれ専用の動力
源、機構を設けることなく、一対の動力源である第1、
第2油圧駆動部5、6によって達成しているので、本実
施例にかかる機構は、従前の機構に比較して簡略化され
たものということができる。
【0011】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、構造を簡
略化することができ、重量の軽減によって取り扱い性の
良さを確保することができ、製造工程を短縮化すること
ができるので、製造コストを抑えることができるとい
う、従来におけるこの種のベッドには見られない格別の
効果を奏することができる。また、第1、第2油圧駆動
部を、踏み込み操作用ペダルの操作の仕方により、昇降
だけではなく、所望の角度に床部を傾けることができる
ので、操作性がよく、使い勝手が大いに向上する。
【0012】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる床部昇降機構を備えたベッドの
一実施例を示す模式的な側面説明図、および床部を一方
向側に傾けた状態を示した仮想側面説明図である。
【図2】本発明にかかる床部昇降機構を備えたベッドの
要部構成を示す分解斜視説明図である。
【図3】図1に示す床部昇降機構を備えたベッドにおい
て、床部を昇降させるときの動作状態を示した模式的な
側面作用説明図である。
【符号の説明】
1 ベッド 2 ベースフレーム 3 メインフレーム 4 床部昇降機構 5 第1油圧駆動部 6 第2油圧駆動部 7 ハイローリンク 7L 長腕 7S 短腕 8、9 油圧ジャッキ 10、11 駆動軸 12 揺動リンク 13 連動ステー 14 突片 15 支持部材 16 取付腕 17 キャスタ 18、19 操作ペダル 20、21 ジャッキ操作ステー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−125829(JP,A) 特開 平2−154760(JP,A) 特開 昭58−212441(JP,A) 実開 昭60−10633(JP,U) 実開 昭54−51497(JP,U) 実開 昭54−51496(JP,U) 芦葉清三郎 「機械運動機構」 1版 21刷 (1982年6月10日) 技報堂出版 株式会社,P.8−9

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床部昇降機構を備えたベッドにおい
    て、前記床部昇降機構は、ベースフレームに設けた第
    1、第2の油圧駆動部と、第1、第2油圧駆動部によっ
    て回動変位するハイローリンクとを有してハイローリン
    クに揺動リンクを介して床部を乗せたメインフレームを
    支持するようにし、前記ハイローリンクは長短の腕を有
    してベースフレームの長手方向両端側に長短の腕が回動
    可能な状態で取り付けるようにし、この短い方の腕を前
    記油圧ジャッキの駆動軸に連結する一方、長い方の腕を
    前記揺動リンクに連結し、前記第1、第2油圧駆動部
    は、メインフレームの頭側または足側に互いに近接して
    設けた踏み込み操作用ペダルと、踏み込み操作用ペダル
    の操作力を伝達するジャッキ操作ステーと、ジャッキ操
    作ステーに連結した油圧ジャッキと、油圧ジャッキから
    進退動作する駆動軸とを有し、これら第1、第2油圧駆
    動部を互いに異なるストロークで動作させることにより
    メインフレームを適宜な角度でベッドの頭側または足側
    へ傾斜させたり、第1、第2油圧駆動部を同時に、且つ
    同ストロークで動作させてメインフレームの鉛直方向の
    昇降調節を行う構成としたことを特徴とする床部昇降機
    構を備えたベッド。
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JPS6010633U (ja) * 1983-07-01 1985-01-24 株式会社 大阪ジヤツキ製作所 油圧式医療ベツド
GB2250189B (en) * 1990-11-28 1993-11-24 Nesbit Evans & Co Ltd Beds

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