JP2713058B2 - 溶接性に優れた自動車用表面処理鋼板 - Google Patents

溶接性に優れた自動車用表面処理鋼板

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JP2713058B2
JP2713058B2 JP4264833A JP26483392A JP2713058B2 JP 2713058 B2 JP2713058 B2 JP 2713058B2 JP 4264833 A JP4264833 A JP 4264833A JP 26483392 A JP26483392 A JP 26483392A JP 2713058 B2 JP2713058 B2 JP 2713058B2
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優人 藤田
聡 池田
信和 鈴木
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D5/00Electroplating characterised by the process; Pretreatment or after-treatment of workpieces
    • C25D5/48After-treatment of electroplated surfaces

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスポット溶接性に優れ、
自動車用鋼板などに適用した場合に優れた性能を発揮す
る表面処理鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車用鋼板の耐食性に対する要
求は年を追って厳しくなっており、従来から用いられて
きた冷延鋼板に代わって、亜鉛めっき鋼板、亜鉛系合金
めっき鋼板等が使用される傾向が一般化しつつある。
【0003】また最近では、鋼板表面の亜鉛めっき、亜
鉛系合金めっきなどのめっき層の上にクロメート皮膜を
形成させ、その上にさらにエポキシ樹脂、アクリル樹脂
などの有機皮膜を付着させた有機複合めっき鋼板が提案
されている(特開昭60−174879号等参照)。本出願人
は、亜鉛もしくは亜鉛系合金めっき鋼板上にクロメート
処理液を塗布し、焼付けした下層皮膜と、エポキシ樹脂
からなる上層皮膜を有する有機複合被覆鋼板(特開平2
−145774号公報)や、同じく亜鉛もしくは亜鉛系合金め
っき鋼板上に、クロメート皮膜とコロイダルシリカを添
加したエポキシ樹脂の皮膜を有する防錆塗装性鋼板(特
開平3−26539 号公報)を提案した。
【0004】このような有機複合めっき鋼板は、通常の
めっき鋼板に比べて塗装していない状態での耐食性(裸
耐食性)に優れている。ところが、めっき層の上にクロ
メート皮膜や有機皮膜が存在すると、スポット溶接時に
電極チップが損傷し易く、連続打点性が必ずしも十分と
は言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、スポット溶接性に優れ、しかも高耐食性を有
する自動車用表面処理鋼板を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために検討を重ねた結果、鋼板の表面に形
成させたクロメート皮膜中のCrの分布を均一化し、さら
に、クロメート皮膜中に二酸化珪素(SiO2)を所定量含
有させることにより、スポット溶接性が大幅に改善され
ることを見出した。
【0007】本発明はこのような知見に基づいてなされ
たもので、その要旨は、『鋼板の少なくとも片面に、下
層から順に、Zn−Ni合金めっき層、クロメート皮膜およ
び有機皮膜を有し、Zn−Ni合金めっき層はめっき付着量
が10〜60g/m2であり、クロメート皮膜は付着量が金属Cr
に換算して20〜200mg/m2で、かつ、測定面積:1mm2
上、測定点:1mm2 当たり10点以上、ビーム径:10〜50
μmの条件下でのEPMAによる点分析において、Crの
特性X線強度の平均値をXm、標準偏差をσとすると、σ
/Xmが 0.3以下であり、さらに、皮膜中に重量比でSi/
Crが 0.1〜2のSiO2が含有されており、有機皮膜は厚さ
0.2〜2.0 μm であることを特徴とする溶接性に優れた
自動車用表面処理鋼板』にある。
【0008】前記のZn−Ni合金めっき層は、Niを8〜20
重量%含有し、残部がZnからなる電気めっきにより得ら
れるめっき層である。
【0009】クロメート皮膜は、前記の条件を満たす皮
膜であれば、電解クロメート、塗布型クロメートあるい
は反応型クロメートのいずれの処理方法で形成されたも
のでもよい。
【0010】有機皮膜は、エポキシ樹脂、ポリエステル
樹脂、メラミン樹脂、ビニル樹脂、スチレン樹脂、アク
リル樹脂、ポリウレタン樹脂、フタル樹脂などの樹脂、
またはそれらを変成した樹脂に、公知の方法でBaCrO4
の防錆顔料、 Fe2O3等の着色顔料、あるいはSiO2等の顔
料を含ませた樹脂である。
【0011】
【作用】本発明の表面処理鋼板は、めっき層の表面にCr
が均一に分布し、かつ、SiO2を所定量含有したクロメー
ト皮膜を有し、さらに、その上に有機皮膜を有する点に
特徴がある。
【0012】最下層のZn−Ni合金めっき層のめっき付着
量を10〜60g/m2とするのは、10g/m2未満では耐食性が不
十分であり、60g/m2を超えると溶接性が悪化する上に、
経済的にも不利となるからである。
【0013】クロメート皮膜の付着量は、金属Crに換算
して20mg/m2 より少ないと耐食性が十分とは言えず、一
方、200mg/m2を超えると溶接性に悪影響を及ぼす。
【0014】クロメート皮膜中のσ/Xm、すなわち前記
の測定面積:1mm2 以上、測定点:1mm2 当たり10点以
上、ビーム径:10〜50μmの条件下でEPMAにより点
分析を行ったときのCrの特性X線強度の平均値に対する
その標準偏差の比(これは、クロメート皮膜中における
Crの分布のばらつきの程度を表す)を 0.3以下としたの
は、スポット溶接の際の連続打点性の低下を防ぐためで
ある。σ/xが 0.3より大きくなると連続打点性が低下
するのは、鋼板表面(前記のZn−Ni合金めっき層の表
面)のCrの分布が不均一になると、スポット溶接の際、
電極チップの表面の各部位における通電量が不均一にな
って、電極チップの局部的な損傷が大きくなるためと考
えられる。
【0015】クロメート皮膜中にSiO2が含有されている
と皮膜の耐食性が向上する。しかし、Si/Cr(重量比)
が 0.1未満では耐食性の向上効果が顕著ではなく、一
方、この比が2を超えると溶接性が悪化する。
【0016】有機皮膜の厚さは、 0.2μm 未満では耐食
性が不十分であり、一方、 2.0μmを超えると溶接性が
悪化するので、 0.2〜2.0 μm とする。
【0017】本発明の表面処理鋼板は、以下の工程によ
り製造することができる。すなわち、冷延鋼板に対し
て、通常の方法でアルカリ脱脂および酸洗処理を行い、
前記のめっき付着量になるようにZn−Ni合金めっき処理
を行い、水洗ならびに乾燥した後、クロメート処理を行
う。クロメート処理は、例えば、前記所定量のSiO2がク
ロメート皮膜中に含まれるようにSiO2を含有するクロメ
ート処理液をめっき後の鋼板表面に塗布すればよい。母
材(ここではZn−Ni合金めっき層)の表面粗さをRaで
1.0μm 以下、P.P.I(1インチ当たりのピークの数)を
100以上にすることによりσ/Xmが 0.3以下のクロメー
ト皮膜が得られる。次いで、ロールコータを使用する方
法など、従来用いられている方法により有機皮膜を形成
させる。なお、上記の処理は冷延鋼板の少なくとも片面
に対して行う。
【0018】このようにして製造される本発明の表面処
理鋼板はスポット溶接性、特に連続打点性に優れ、しか
も高耐食性を有し、自動車用鋼板として好適である。
【0019】
【実施例】板厚 0.7mmの冷延鋼板に対して、アルカリ脱
脂および酸洗を行った後、表1に示すめっき液を用いて
Zn−13%Ni合金電気めっきを施した。めっき付着量は、
被めっき材(鋼板)に流す電気量を変えてコントロール
した。
【0020】
【表1】
【0021】次いで、得られためっき鋼板を水洗および
乾燥した後、塗布型クロメート処理液を塗布し、焼付、
乾燥した。なお、クロメート皮膜の付着量は、クロメー
ト処理液を塗布する際にロールコーターのピックアップ
ロールおよびアプリケータロールの周速比とタッチ圧力
を変化させ、さらにクロメート処理液濃度も変化させて
調整した。また、σ/Xmの調整は、母材の表面粗さをコ
ントロールすることにより行い、クロメート皮膜のSi/
Cr(重量比)は、クロメート処理液中のSi/Cr(重量
比)を変化させることにより調整した。
【0022】次に、クロメート処理後の鋼板表面にロー
ルコーターで有機皮膜を塗布した。
【0023】有機皮膜としては、SiO2を含有するアクリ
ル樹脂を用いた。この樹脂皮膜の膜厚の調整は、塗料中
の溶剤量や、ピックアップロールとアプリケータロール
の周速比等を変えることによって行った。
【0024】上記のようにして作製した表面処理鋼板に
ついて、Crの分布状態(σ/Xm)、スポット溶接性(連
続打点性)および耐食性を調査した。これら各性能の評
価方法は以下のとおりである。
【0025】〔クロメート皮膜中のCrの分布〕EPMA
分析装置により表2に示す条件で点分析を行い、σ/Xm
を求めた。
【0026】
【表2】
【0027】〔スポット溶接性〕CF型電極 (Cu−Cr合
金、先端径:4.5mm)を用い、加圧力:200kgf、スクイズ
時間:20サイクル、通電時間:10サイクル、保持時間:
15サイクル、溶接電流:8 kAとし、1点1秒で1分間
に20打点のピッチでスポット溶接を行って連続打点性を
調べ、ナゲット径が4t1/2(tは板厚)を下回った時の
回数をもってその寿命(連続打点数)とした。連続打点
数が1000回以上であれば良好とした。
【0028】〔耐食性〕前記の表面処理鋼板をアルカリ
脱脂した後、無塗装のままで裏面とエッジ部をポリエス
テルテープでシールして板状の試験片とし、図1に示す
サイクルの孔あき腐食促進試験を行った。耐食性の評価
は、 200サイクル経過後における腐食部の最大浸食深さ
をポイントマイクロメーターで測定することによって行
い、 0.2mm以下であれば良好とした。
【0029】調査結果を表3および表4に示す。これら
の結果から、本発明で規定する条件を満たす場合は連続
打点性、耐食性のいずれについても優れていることがわ
かる。
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【発明の効果】本発明の表面処理鋼板は、スポット溶接
性、特に連続打点性に優れ、かつ、良好な耐食性を備え
ており、自動車用鋼板として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で行った孔あき腐食促進試験条件を示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−24294(JP,A) 特開 平4−246190(JP,A) 特開 平4−289191(JP,A) 特開 平4−337099(JP,A) 特開 平5−147155(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板の少なくとも片面に、下層から順に、
    Zn−Ni合金めっき層、クロメート皮膜および有機皮膜を
    有し、Zn−Ni合金めっき層はめっき付着量が10〜60g/m2
    であり、クロメート皮膜は付着量が金属Crに換算して20
    〜200mg/m2で、かつ、測定面積:1mm2 以上、測定点:
    1mm2 当たり10点以上、ビーム径:10〜50μmの条件下
    でのEPMAによる点分析において、Crの特性X線強度
    の平均値をXm、標準偏差をσとすると、σ/Xmが 0.3以
    下であり、さらに、皮膜中に重量比でSi/Crが0.1〜2
    のSiO2が含有されており、有機皮膜は厚さ 0.2〜2.0 μ
    m であることを特徴とする溶接性に優れた自動車用表面
    処理鋼板。
JP4264833A 1992-10-02 1992-10-02 溶接性に優れた自動車用表面処理鋼板 Expired - Lifetime JP2713058B2 (ja)

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