JP2712549B2 - Mos半導体装置用パッシベーション膜 - Google Patents

Mos半導体装置用パッシベーション膜

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JP2712549B2 JP1124082A JP12408289A JP2712549B2 JP 2712549 B2 JP2712549 B2 JP 2712549B2 JP 1124082 A JP1124082 A JP 1124082A JP 12408289 A JP12408289 A JP 12408289A JP 2712549 B2 JP2712549 B2 JP 2712549B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、樹脂封止型MOS半導体装置用のパッシベー
ション膜に関するものであり、さらに詳しくは、安価で
工程の簡素化ができるパッシベーション方法に関するも
のである。
(従来の技術) 半導体チップの面積が大きくなるにつれて、封止樹脂
と半導体チップの間に生じる熱膨脹率の差による熱スト
レスによる配線のスライド、パッシベーションクラック
が問題となるようになってきた。この問題は半導体チッ
プ上にある窒化ケイ素膜のような無機のパッシベーショ
ン膜を堆積させるときに生じる、大きな内部応力のため
に半導体素子にストレスが加わることが問題である。こ
の問題解決のためにポリイミドをパッシベーション膜の
上に塗布して応力を吸収させることが検討されている。
しかし、この方法は無機膜のパッシベーションを形成
した後に、ポリイミドの塗布の工程が入るために工程が
繁雑である。また、ポリイミドを直接パッシベーション
膜に使用することは、バイポーラICの分野では行われて
いるが、MOS半導体の分野では、リーク電流、配線の腐
食などの問題のために使用できなかった。
このような上記の問題の解決のためには、半導体チッ
プ内への水分、イオン成分の侵入防止が重用であり、半
導体チップと封止樹脂と両方への密着性に優れたポリイ
ミドを塗布することで無機膜よりなるパッシベーション
膜形成を省略できる。
本発明者らはこのような事情に鑑み、多くのポリイミ
ド樹脂について多くの合成実験を試み、原料成分と封止
樹脂の密着性との関係について詳細に検討した。ポリイ
ミドとしてはこれまで米国特許第3179614号(du Pont)
明細書、C.E.Sroog,"Polimides",J.Polym.Sci.:Maromo
l.Rev.,11,161-208(1976),N.A.Adrova etal,Dokl.Aka
d.Nauk.SSSR,165,1069,(1965)などに示されているよ
うに多種多様なものが提案されている。しかし、実際に
実用に供しているものは極めて少ない。報告あるいは市
販されているものとしては、ピロメリット酸2無水物、
ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無水物あるいはビフ
ェニルテトラカルボン酸2無水物とジアミノジフェニル
エーテル、ジアミノジフェニルメタンを原料としたもの
があるにすぎない。しかし、これらのポリイミドの封止
樹脂に対する密着性はプレッシャークッカーテストの後
にほとんど0になるために、リーク電流、配線の腐食防
止効果は見られない。
ところが、本発明者らはさらに合成実験を行なった結
果、特定の芳香族ジアミンとテトラカルボン酸とから得
られるポリイミドを使用した場合、従来のポリイミドに
比べて封止樹脂に対する密着性が大きいうえ、このよう
なポリイミドを使用することで半導体チップの配線の腐
食防止に効果的であるということを知見し、本発明に到
達したものである。
[発明が解決しようとしている課題] かかる本発明の目的は、上記欠点、すなわち、MOS半
導体で使用できるポリイミドによる安価なパッシベーシ
ョン方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段) かかる本発明の目的は以下の構成により達成される。
(1)樹脂封止型MOS半導体装置において使用されるパ
ッシベーション膜であって、該パッシベーション膜はポ
リイミドからなり、かつ該ポリイミドが動的粘弾性測定
により主分散(α分散)と該主分散より低い温度におい
て生じる副分散(β分散)を有するものであり、かつ該
β分散の温度が封止樹脂のポストキュア温度以下である
ポリイミドからなることを特徴とするMOS半導体装置用
パッシベーション膜。
(2)前項(1)における、該応力吸収膜を形成するポ
リイミドの動的粘弾性測定による主分散(α分散)と該
主分散より低い温度において生じる副分散(β分散)を
有するポリイミドが、3,4,3′,4′−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸と3,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,4,3′,4′−ジフェニルエーテルテトラカルボン
酸と3,4′−ジアミ3,4,3′,4′−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸と2,2−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフ
ェニルプロパン、3,4,3′,4′−ジフェニルエーテルテ
トラカルボン酸と2,2−ビス(4−アミノフェノキシ)
ジフェニルプロパン、3,4,3′,4′−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸と2,2−ビス(4−アミノフェノキシ)
ジフェニルヘキサフルオロプロパンおよび3,4,3′,4′
−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸と4,4′−ジア
ミノジフェニルエーテルから選ばれる少なくとも1種で
あることを特徴とするMOS半導体装置用パッシベーショ
ン膜。
本発明においてMOS半導体装置とは、金属と酸化物よ
りなる絶縁膜と半導体の3層構造を基本構造としてい
る。このためにMOSFETの制御電極であるゲートに加わる
電圧はは絶縁膜を介して加わるために、極めて微小の電
流で素子の制御ができる。このためにその上部を保護す
るパッシベーション膜のリーク電流が大きいと、ノイズ
成分となって半導体素子が誤動作することが考えられ
る。また、塩素イオンの移動を抑制する効果がないと配
線に使用しているアルミの腐食を防止することができな
い。
窒化ケイ素のような無機膜によるパッシベーション膜
はリーク電流の少なさ、イオン成分の移動抑制効果は大
きいが、パッシベーション膜を堆積するときに大きな内
部応力が残るために、半導体素子の素子特性が変化す
る、配線金属がスライドする、その内部応力のためにパ
ッシベーション膜や層間絶縁膜にクラックが入るという
問題が生じている。ポリイミドをパッシベーション膜の
上に応力吸収膜として塗布することが従来より検討され
ている。しかし、このような方法はパッシベーション膜
形成の後にポリイミドのパターン加工のプロセスが加わ
るために工程が繁雑となる。
本発明の特定の構造をもつポリイミドをパッシベーシ
ョン膜として使用することで、リーク電流の安定化、配
線の腐食防止、層間絶縁膜のクラック防止に有効な効果
が期待できる。
本発明において使用される応力吸収膜を形成するポリ
イミドとしては、該ポリイミドが動的粘弾性測定による
主分散(α分散)と該主分散より低い温度において生じ
る副分散(β分散)を有するものであり、かつ、該β分
散の温度が封止樹脂のポストキュア温度以下であるポリ
イミドからなるものであれば如何なるものでもよいが、
好ましくは特定のテトラカルボン酸と特定のジアミン化
合物とを選択的に組み合せ、これらを極性溶媒中で反応
させて、ポリイミドの前駆体のワニスとした後、このポ
リイミドの前駆体のワニスを半導体のチップ上に塗布し
て、200℃から400℃の範囲で熱処理を行ない脱水縮合す
ることにより得ることができる。
本発明におけるパッシベーション形成用ポリイミドは
動的粘弾性測定における主分散(α分散)以外に、より
低温にβ分散による損失弾性率のピークがある。このβ
分散による損失弾性率のピークはポリイミドがこの温度
領域での応力緩和を生じることができることを意味して
おり、このピークの温度が封止樹脂のポストキュア温度
より低いものとなすことにより、封止樹脂のポストキュ
ア中に成型時に生じた歪みを緩和することができる。
さらに、ポリイミドの耐熱性の面から、芳香族より構
成されるものが好ましい。このようなポリイミドとして
は、例えば3,4,3′,4′−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸と3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、または3,
4,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸と3,4′−ジア
ミノジフェニルエーテルから合成されるものが挙げられ
る。これらのポリイミドは、α分散が250℃から400℃の
範囲にあり、β分散が170℃以下において生ずるもので
ある。さらに好ましいものとしては、例えば3,4,3′,
4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸と2,2−ビス(4
−アミノフェノキシ)ジフェニルプロパン、または3,4,
3′,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸と2,2−ビス
(4−アミノフェノキシ)ジフェニルヘキサフルオロプ
ロパンが挙げられ、これらのポリイミドは、α分散が25
0℃から400℃の範囲にあり、150℃以下において生ずる
β分散を有するものである。
なお、α分散が250℃未満のポリイミドを使用した場
合は、半導体素子と引き出し線の接合時に加わる熱がポ
リイミドのα分散温度を越えるためにポリイミドの機械
的強度が失われ、半導体装置の不良の原因となるので好
ましくない。
また、本発明におけるポリイミドはただ1種類のテト
ラカルボン酸2無水物とジアミンより構成しても良い
し、数種類以上の共重合体であっても構わない。
さらに、シリコンウエハーとの接着性を向上させるた
めに、耐熱性を低下させない範囲で、シロキサン構造を
有する脂肪族性のジアミンを共重合することも可能であ
る。好ましい具体例として が挙げられる。
また、本発明において、シリコンのような半導体基板
とポリイミドの接着性を向上させるために、接着助剤を
用いることもできる。
接着助剤として、オキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどの有機
ケイ素化合物あるいは、アルミニウムモノエチルアセト
アセテート、アルミニウムトリス(アセチルアセトネー
ト)などのアルミニウムキレート化合物あるいはチタニ
ウムビス(アセチルアセトネート)などのチタニウムキ
レート化合物などが好ましく用いられる。
次に、ポリイミドからなるパッシベーション膜の形成
方法の一例について説明する。本発明において使用する
ポリイミドはポリイミド前駆体のワニスをシリコンウエ
ハー上に塗布し、ポジレジストをマスクにしてポジレジ
ストの現像と同時にポリイミドのエッチングを行う方法
(例えばR.A.Dine-Hart,他Br.Polym.J.3,222(197
1))、ネガレジストをマスクにし、ネガレジストの現
像後にポリイミドをヒドラジンのような有機アルカリで
エッチングする方法(例えば特開昭53-49701)、ポリイ
ミド前駆体に感光性を付与し、直接パターンを形成する
方法(例えば特開昭54-145794)等により、パッシベー
ション膜を形成し、配線用のホールを加工する。このよ
うにして得られた半導体チップを樹脂封止を行ない製品
を得る。
このようにして得られた半導体チップをトランスファ
ー成型を行ない樹脂封止をする。さらに、封止樹脂のポ
ストキュアーを行ない最終的な製品を得る。
半導体の樹脂封止に用いられる封止樹脂としては、代
表的なものとしてエポキシ樹脂系のものが挙げられ、例
えば主としてノボラック系のエポキシ樹脂とシリカ粒子
とからなり、硬化剤として、アミン類やトリフェニルホ
スフィンなどを用いて架橋させるものが挙げられる。勿
論架橋に際してエポキシ基を開環させる各種エポキシ硬
化剤や硬化触媒が使用できることは云うまでもない。こ
の架橋のために、封止樹脂をポストキュアする。このポ
ストキュア温度は、上記樹脂の場合、例えば170℃前後
で行なうことができる。このポストキュア温度があまり
低いと架橋反応が完全に進行せず、その後の信頼性に問
題が生じる。また、ポストキュアの温度が高過ぎると、
封止樹脂の劣化が起こり、信頼性の面で問題となる。す
なわち使用される封止樹脂に応じてポストキュア温度が
適切に選択され、該樹脂に応じて使用されるパッシベー
ション膜形成用ポリイミドが選択される。
[発明の効果] 本発明は上述のごとくMOS半導体装置用のパッシベー
ション膜に、動的粘弾性測定において、使用される封止
樹脂のポストキュア温度よりも低いβ分散温度を有する
ポリイミドを使用するようにしたので、従来の半導体装
置にみられた様々な欠点を解決することができる。すな
わち工程の簡素化で安価であるうえ、リーク電流の安定
化、配線の腐食防止および層間絶縁膜のクラック防止に
顕著な効果発揮するものである。
[特性の測定] 動的粘弾性の測定 本発明における動的粘弾性の測定は、幅2mm、長さ5cm
に切断したポリイミドフィルムの中央部の4cmの部分を
オリエンテック社製レオバイブロンDDV-II-EA型を使用
し、−150℃〜400℃の範囲で駆動周波数110Hz、昇温速
度2℃/分で測定した。
封止樹脂との密着強度 本発明における封止樹脂との密着強度は、以下の方法
で測定した。
(1)シリコンウエハー上にポリイミドを2μmの厚み
で塗布し、350℃までの熱処理を行なったものを170℃の
ホットプレート上に置く。
(2)4mmφの穴を開けたガラス繊維で強化したシリコ
ンラバー(厚さ2mm)を置き、その中に封止樹脂(東レ
製、ノボラック系エポキシ樹脂TH-7006)を埋め込ん
だ。
(3)それらの上から5kgのおもりを置き、そのまま2
分間放置した。
(4)冷却後、シリコンラバーを剥がし、4mmφ、厚さ2
mmの封止樹脂のパッドを得た。これを170℃で5時間熱
処理を行ない試料を得た。
(5)(4)で得られた試料のうち、一部は121℃、2
気圧で168時間プレッシャクッカー試験を行ない試料と
した。
(6)この試料をオリエンテック社製テンシロンを用い
て、引き倒し法(応用物理56巻925頁1987年)で測定を
行なった。
本発明のMOS半導体のパッシベーション方法は半導体
チップの面積の大きなもの、多層配線構造を有している
ものに特に効果的であるが、その他の樹脂封止型半導体
装置でも有効な効果が期待できる。
[実施例] 次に実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらに限定されない。
実施例1 9mm×9mmの大きさのシリコンチップの上にラインアン
ドスペースが8μmアルミの配線を取り付け、ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸2無水物1モルと2,2−ビス
(4−アミノフェノキシ)ジフェニルプロパンを0.96モ
ル、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−テトラメチル
ジシロキサン0.04モルよりなるポリイミド前駆体のワニ
スを熱処理後の膜厚が2μmとなるように塗布し、その
後、80℃、200℃、300℃および350℃で各30分ずつ窒素
中で熱処理した。このポリイミドは動的粘弾性の測定の
結果、α分散のピークは260℃、β分散のピークは104℃
であった。また、封止樹脂との密着強度を測定した結
果、PCT試験前の密着強度が5.0kg/mm2、PCT試験後の密
着強度が4.5kg/mm2であった。
このチップを16mm×16mmの48ピンQFPパッケージへ封
止樹脂として東レ製TH-7006を用いて金型温度170℃で成
型時間120秒、その後、170℃で5時間のポストキュア条
件で樹脂封止を行った。
このようにして得た試験品で121℃で500時間プレッシ
ャークッカー試験を行なった。試験後、内部のチップを
発煙硝酸を用いて開封し、アルミの腐食状態を調べた
が、腐食は見られなかった。また、アルミの変形も観察
されなかった。
実施例2 9mm×9mmの大きさのシリコンチップの上にラインアン
ドスペースが8μmアルミの配線を取り付け、3,3′,4,
4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無水物1モル
と2,2−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルヘキ
サフルオロプロパン0.96モル、1,3−ビス(3−アミノ
プロピル)−テトラメチルジシロキサン0.04モルよりな
るポリイミド前駆体のワニスを熱処理後の膜厚が2μm
となるように塗布し、その後、80℃、200℃、300℃およ
び350℃で各30分ずつ窒素中で熱処理した。このポリイ
ミドは動的粘弾性の測定の結果、α分散ピークは275
℃、β分散のピークが117℃であった。また、封止樹脂
との密着強度を測定した結果、PCT試験前の密着強度が
4.0kg/mm2、PCT試験後の密着強度が3.5kg/mm2であっ
た。
このチップを16mm×16mmの48ピンQFPパッケージへ封
止樹脂として東レ製TH-7006を用い、金型温度170℃で成
型時間120秒、その後、170℃で5時間のポストキュア条
件で樹脂封止を行った。
このようにして得た試験品で121℃で500時間プレッシ
ャークッカー試験を行なった。試験後、内部のチップを
発煙硝酸を用いて開封し、アルミの腐食状態を調べた
が、腐食は見られなかった。また、アルミの変形も観察
されなかった。
実施例3 9mm×9mmの大きさのシリコンチップの上にラインアン
ドスペースが8μmアルミの配線を取り付け、ジフェニ
ルエーテルテトラカルボン酸2無水物1モルと4,4′−
ジアミノジフェニルエーテルを0.96モル、1,3−ビス
(3−アミノプロピル)−テトラメチルジシロキサン0.
04モルよりなるポリイミド前駆体のワニスを熱処理後の
膜厚が2μmとなるように塗布し、その後、80℃、200
℃、300℃および350℃で各30分ずつ窒素中で熱処理し
た。このポリイミドは動的粘弾性の測定の結果、α分散
のピークは265℃、β分散のピークが164℃であった。ま
た、封止樹脂との密着強度を測定した結果、PCT試験前
の密着強度が3.6kg/mm2、PCT試験後の密着強度が2.4kg/
mm2であった。
このチップを16mm×16mmの48ピンQFPパッケージへ封
止樹脂として東レ製TH-7006を用い、金型温度170℃で成
型時間120秒、その後、170℃で5時間のポストキュア条
件で樹脂封止を行った。
このようにして得た試験品で121℃で500時間プレッシ
ャークッカー試験を行なった。試験後、内部のチップを
発煙硝酸を用いて開封し、アルミの腐食状態を調べた
が、腐食は見られなかった。また、アルミの変形も観察
されなかった。
比較例1 9mm×9mmの大きさのシリコンチップの上にラインアン
ドスペースが8μmアルミの配線を取り付け、酸成分に
ピロメリット酸2無水物1モルとジアミン成分に4,4′
−ジアミノジフェニルエーテルを0.96モル、1,3−ビス
(3−アミノプロピル)−テトラメチルジシロキサン0.
04モルよりなるポリイミド前駆体のワニスを熱処理後の
膜厚が2μmとなるように塗布し、その後、80℃、200
℃、300℃および350℃で各30分ずつ窒素中で熱処理し
た。このポリイミドは動的粘弾性の測定の結果、β分散
のピークが現れなかった。また、封止樹脂との密着強度
を測定した結果、PCT試験前の密着強度が1.5kg/mm2、PC
T試験後は剥離していた。
このチップを16mm×16mmの48ピンQFPパッケージへ封
止樹脂として東レ製TH-7006を用い、金型温度170℃で成
型時間120秒、その後、170℃で5時間のポストキュア条
件で樹脂封止を行った。
このようにして得た試験品で121℃で500時間プレシャ
ークッカー試験を行なった。試験後、内部のチップを発
煙硝酸を用いて開封し、アルミの腐食状態を調べたが、
腐食が発生していた。
比較例2 9mm×9mmの大きさのシリコンチップの上にラインアン
ドスペースが8μmアルミの配線を取り付け、酸成分に
ビフェニルテトラカルボン酸2無水物1モルとジアミン
成分にパラフェニレンジアミン0.96モル、1,3−ビス
(3−アミノプロピル)−テトラメチルジシロキサン0.
04モルよりなるポリイミド前駆体のワニスを熱処理後の
膜厚が2μmとなるように塗布し、その後、80℃、200
℃、300℃および350℃で各30分ずつ窒素中で熱処理し
た。このポリイミドは動的粘弾性の測定の結果、α分散
のピーク400℃以上であり、β分散のピークが223℃であ
った。また、封止樹脂との密着強度を測定した結果、PC
T試験前の密着強度が1.2kg/mm2、PCT試験後の密着強度
が0.3kg/mm2であった。
このチップを16mm×16mmの48ピンQFPパッケージへ封
止樹脂として東レ製TH-7006を用い、金型温度170℃で成
型時間120秒、その後、170℃で5時間のポストキュア条
件で樹脂封止を行った。
このようにして得た試験品で121℃で500時間プレッシ
ャークッカー試験を行なった。試験後、内部のチップを
発煙硝酸を用いて開封し、アルミの腐食状態を調べた
が、腐食が発生していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−106599(JP,A) 特開 昭62−184025(JP,A) 特開 昭62−253621(JP,A) 特開 昭63−193927(JP,A) 特開 昭59−76451(JP,A) 特開 昭63−276045(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂封止型MOS半導体装置において使用さ
    れるパッシベーション膜であって、該パッシベーション
    膜はポリイミドからなり、かつ該ポリイミドが動的粘弾
    性測定により主分散(α分散)と該主分散より低い温度
    において生じる副分散(β分散)を有するものであり、
    かつ該β分散の温度が封止樹脂のポストキュア温度以下
    であるポリイミドからなることを特徴とするMOS半導体
    装置用パッシベーション膜。
  2. 【請求項2】請求項1における、該応力吸収膜を形成す
    るポリイミドの動的粘弾性測定による主分散(α分散)
    と該主分散より低い温度において生じる副分散(β分
    散)を有するポリイミドが、3,4,3',4'−ベンゾフェノ
    ンテトラカルボン酸と3,4'−ジアミノジフェニルエーテ
    ル、3,4,3',4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸
    と3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,4,3',4'−ベ
    ンゾフェノンテトラカルボン酸と2,2−ビス(4−アミ
    ノフェノキシ)ジフェニルプロパン、3,4,3',4'−ジフ
    ェニルエーテルテトラカルボン酸と2,2−ビス(4−ア
    ミノフェノキシ)ジフェニルプロパン、3,4,3',4'−ベ
    ンゾフェノンテトラカルボン酸と2,2−ビス(4−アミ
    ノフェノキシ)ジフェニルヘキサフルオロプロパンおよ
    び3,4,3',4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸と
    4,4'−ジアミノジフェニルエーテルから選ばれる少なく
    とも1種から合成されたものであることを特徴とするMO
    S半導体装置用パッシベーション膜。
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