JP2712339B2 - 平板の誘導加熱コイル装置 - Google Patents

平板の誘導加熱コイル装置

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JP2712339B2
JP2712339B2 JP63195397A JP19539788A JP2712339B2 JP 2712339 B2 JP2712339 B2 JP 2712339B2 JP 63195397 A JP63195397 A JP 63195397A JP 19539788 A JP19539788 A JP 19539788A JP 2712339 B2 JP2712339 B2 JP 2712339B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は金属平板の誘導加熱コイル装置に関する。
B.発明の概要 本発明は、搬送される平板を加熱するための直交磁束
型の誘導加熱コイル装置において、平板の板幅方向の両
側端部の内側にて平板の搬送方向に延在すると共に鉄心
を備えた少くとも一対の補助導体と、該補助導体の上流
側および下流側に配設した平板の板幅方向に延在すると
共に平板の板幅を越える範囲に鉄心を備えた少くとも一
対の主導体によって、または平板の板幅方向の両側端部
近傍にて平板の搬送方向に延在すると共に鉄心を備えた
少くとも一対の補助導体と、該補助導体の上流側および
下流側に配設した平板の板幅方向に延在すると共に平板
の板幅より狭い範囲に鉄心を備えた少くとも一対の主導
体とによって加熱コイルを形成し、各導体を流れるコイ
ル電流が主導体、補助導体、主導体、補助導体の順に加
熱コイル内を循環する方向に流れるよう電源装置と接続
して交番電力を供給することにより、搬送される平板の
加熱における途中の段階においても平板の板幅方向の温
度分布を該平板の両側端部を含めてほゞ平坦に近い均一
な温度分布にて誘導加熱することができるようにしたも
のである。
C.従来の技術 搬送される金属平板を誘導加熱コイルにより誘導加熱
する場合、一般に直交磁束型の加熱コイルがよく使われ
る。第9図を参照して説明すると、同図(A)は平面
図、同図(B)は同図(A)におけるX1,X1視図であ
る。各図において1は矢印S方向に搬送される平板、2
は平板1を挟んでその両面に対向して配設された加熱コ
イルである。加熱コイル2は平板1の板幅方向に平板の
板幅Wを越えて延在する複数本(第9図では2本)の導
体3とこれらの導体3同志および導体3と電源装置10を
接続する接続導体7とから成り、導体3の背後には鉄心
5を設けて磁束の漏洩を防いで磁束の集中を計ってい
る。第10図は第9図(A)におけるK部の拡大斜視図で
あって、平板1に対向して配設した加熱コイル2の1部
を拡大して示してある。なお平板1の反対面に対向する
加熱コイルは図示を省略してある。第10図において冷却
水通水孔9を有する導体3には、平板1と対向する面を
除く導体3の周囲に例えば硅素鋼板を積層して成る鉄心
5を設けてある。
第9図において加熱コイル2を電源10に接続して加熱
コイル2に交番電流icを流すと平板1と交錯する交番磁
束φが発生し、この交番磁束φによって平板1に誘導電
流iwが流れて平板1の加熱が行なわれる。
D.発明が解決しようとする問題点 ところで直交磁束型の加熱コイルで平板を誘導加熱す
る場合、第9図に示すように加熱コイル2の導体3の背
後に設けた鉄心5の長さUが平板1の板幅Wより長い場
合には平板1の板幅方向の両側端のエッヂ部にオーバー
ヒートが生じる。殊に平板1が低電気抵抗率の非磁性金
属材である場合にはこのエッヂ部のオーバーヒートが顕
著である。
このエッヂ部のオーバーヒートは、第9図(A)にお
いて加熱コイル2の導体3を流れる交番電流icによって
導体3の直下に誘起された誘導電流iwがインダクタンス
の低い鉄心5の直下を流れてその多くがB点およびF点
に達しB→C→DおよびF→G→Hと平板1のエッヂ部
に集中して流れるため平板1のエッヂ部が局部加熱され
ることによってオーバーヒートが生じるものである。A,
B,C,D,E,F,G,Hは平板1に誘起された誘導電流iwの多く
の部分が流れる循環流路を示す。
また前記と反対に、加熱コイル2の導体3の背後に設
けた鉄心5の長さUが平板1の板幅Wに比べて顕著に短
い場合には、平板1のエッヂ部を流れる誘導電流が減っ
て逆にエッヂ部の温度低下が生じる。
このため、平板1を板幅方向に均等に加熱しようとす
る場合、導体3の背後に設けてある鉄心5の長さUを平
板1の板幅Wと同じかまたはやゝ短い範囲に調整して温
度分布の均一化を計ることが行なわれていた。また被加
熱物として板幅の異なる平板1の誘導加熱を行なう場合
にも、平板1の板幅Wが変るたびごとに鉄心5の長さU
を平板1の板幅Wに合わせて調節しなければならなかっ
た。
しかし平板1の板幅Wが変ったり、板幅方向の温度分
布を調整するたびごとに鉄心5の一部を追加したり取外
したりする作業は大変な人手と時間のかかる作業になる
という問題点があった。
また鉄心5の長さUを調節して温度分布の調整を行な
う代りに、特開昭60−221986号や特公昭63−10542号や
または本願出願人の出願による特開昭62−276786号など
に記載されているように、平板の板幅方向に延在する導
体部分(第9図における導体3に相当する)を備えた加
熱コイルとしての主加熱器の他に、平板の搬送方向にほ
ゞ平行な導体部分を備えた加熱コイルとしての補助加熱
器を平板の搬送方向に沿って順次または交互に配設して
平板の均熱を行なう誘導加熱装置が開示されている。
しかしこれらの誘導加熱装置においても、主加熱器
(主コイル)による加熱での不均一な温度分布を補助加
熱器(補助コイル)での加熱によって補うものであるた
め、搬送される平板は主加熱器内および補助加熱器内に
おいては夫々板幅方向に不均一な温度分布での加熱が行
なわれ、エッヂ部のオーバーヒート等も発生するため、
平板に曲りや変形が発生し易いという問題点が有った。
また主加熱器と補助加熱器とを具備せしめるため誘導加
熱コイル装置が大形になり易くスペースを要するという
欠点も有った。
本発明は、これらの前記の問題点を解決したものであ
る。
E.問題点を解決するための手段 本発明は、搬送される平板を加熱するための直交磁束
型の誘導加熱コイル装置において、平板の板幅方向の両
側端部の内側にて平板の搬送方向に延在すると共に鉄心
を備えた少くとも一対の補助導体と、該補助導体の上流
側および下流側に配設した平板の板幅方向に延在すると
共に平板の板幅を越える範囲に鉄心を備えた少くとも一
対の主導体によって、または平板の板幅方向の両側端部
近傍にて平板の搬送方向に延在すると共に鉄心を備えた
少くとも一対の補助導体と、該補助導体の上流側および
下流側に配設した平板の板幅方向に延在すると共に平板
の板幅より狭い範囲に鉄心を備えた少くとも一対の主導
体によって、加熱コイルを形成し、各導体を流れるコイ
ル電流が主導体、補助導体、主導体、補助導体の順に加
熱コイル内を循環する方向に流れるよう電源装置と接続
したことを特徴とする。
F.作用 主導体および補助導体によって加熱コイルを形成し、
該加熱コイルに電源装置から交番電流を供給することに
より平板に誘導電流を生ぜしめると共に、該誘導電流の
循環流路を補助導体によって調整して平板の板幅方向に
ほゞ均一な温度分布で平板を誘導加熱することができる
ものである。
且つ、前記の主導体および補助導体により形成した加
熱コイルによって平板内に誘起された誘導電流による発
熱そのもので平板をその板幅方向にほゞ均一な温度分布
で加熱するので搬送される平板はその昇温の途中段階に
おいても板幅方向に不均一な温度分布での加熱状態とな
ることが極めて少なく、均等な温度分布で加熱昇温を行
なうことができる。
G.実施例 以下本発明を第1図〜第8図に示す実施例にもとづい
て詳細に説明する。なお、従来と同等部分には同一符号
を付して説明する。
第1図は本発明の第1実施例を示す平面図である。同
図において矢印S方向に搬送される平板1の両面に対向
して直交磁束型の加熱コイル2が設けられている。加熱
コイル2では平板の板幅方向に板幅Wを越えて延在する
と共に平板の板幅を越える範囲にわたってその背後に長
さUの鉄心5を備えた一対の主導体3,3を平板1の搬送
方向に沿って配設してある。また平板1の板幅方向の両
側端部から内側に入った位置にて平板1の搬送方向に延
在すると共に背後に鉄心6を備えた一対の補助導体4,4
を前記の一対の主導体3,3の間に配設してある。即ち別
の表現をするならば、一対の補助導体4,4の上流側およ
び下流側(平板1の搬送方向における)に主導体3,3を
配設してある。そしてこれらの主導体3,3および補助導
体4,4を接続導体7により接続して加熱コイル2を形成
すると共に交番電力を発生する電源装置10に接続してあ
る。
電源装置10から加熱コイル2に電力を供給すると加熱
コイル2の各導体に交番電流であるコイル電流icが流れ
る。加熱コイル2の導体に沿って図示した矢印は、ある
瞬間におけるコイル電流icの流れる方向を図示したもの
であってコイル電流icはF→F′→E→D′→D→C′
→B→B′→A→H′→H→G′と加熱コイル2内を一
巡して流れる。
第2図は第1図の加熱コイル2を流れるコイル電流ic
によって平板1内に誘起された誘導電流iwの循環流路を
図示したものである。第2図中にA,B′,B……H′の符
号で図示した各位置は、夫々第1図中に同じ符号で図示
した位置に相当する。
第2図に示すように平板1内を流れる誘導電流iwの多
くは鉄心5を備えた主導体3の直下をBおよびFの位置
まで流れてB,C,DおよびF,G,Hと平板1のエッヂ部に沿っ
て流れる電流と、B′およびF′の位置で分流して鉄心
6を備えた補助導体4の直下をB′,C′,D′および
F′,G′,H′と流れる電流とで主な循環流路を形成して
流れる。なおこの他にも一部の電流は例えばCとC′や
GとG′の間の部分を通って流れる。そしてこのように
平板1の搬送方向に流れる誘導電流iwが平板1の両側端
のエッヂ部に集中して流れることなく内側に分散して流
れるので、平板1のエッヂ部にオーバーヒートが生じる
のを防止できると共に、平板1の板幅Wに対応して補助
導体4,4の板幅方向の位置を適当な位置に選定して配設
することによって平板1を板幅方向に均一な温度分布で
誘導加熱することができる。
第3図は第2実施例を示す。同図(A)は平面図、同
図(B)は同図(A)におけるX2−X2視断面図である。
同図における加熱コイルでは補助導体4を平板1の両側
端部の内側に夫々2本づゝ二対配設し、その上流側およ
び下流側に夫々主導体3を配設してある。補助導体4同
志は接続導体8で接続されている。
また、主導体3と補助導体4を接続する接続導体を主
導体3側の接続導体71と補助導体4側の接続導体72に分
離すると共に、平板1の板幅方向に延長して設けた接続
導体71の任意の位置で接続導体71と72を接続し得る構成
として補助導体4の位置を平板1の板幅方向に移動自在
としてある。このように補助導体4を移動自在とする具
体的な構成例を第4図に示す。第4図は主導体3と補助
導体4の接続部の拡大斜視図であって平板1の反対側に
設けた加熱コイルは図示を省略してある。第4図にて主
導体3側の接続導体71における平板1の板幅方向への延
長部分71aに補助導体4側の接続導体72の先端部72aが移
動自在に接触している。接触導体71の延長部分71aと接
続導体72の先端部72aとを図示を省略してある締付金具
等で締付けて固定接続することによりコイル電流icの流
路が確保される。また締付金具をゆるめることによって
補助導体4を任意の位置に移動することが容易である。
なお第4図では補助導体4が1本の場合について図示し
てあるが、補助導体4が複数本である場合についても同
様の構成とすることでよく、第3図に示す接続とする場
合には例えば第4図における片側の接続導体71と72との
間に絶縁部材を介在せしめて電気的には絶縁した状態で
片側の締付け固定を行なう等の構成とすることでよい。
第3図に示す第2実施例において、加熱コイル2を電
源装置10に接続して加熱コイル2に交番電力を供給する
と、加熱コイル2を循環するコイル電流icによって平板
1に誘導電流が誘起されて、前記の第1実施例の場合と
同様に平板1を板幅方向にほゞ均一な温度分布で加熱す
ることができる。そして平板1の板幅Wが広い場合など
には、この第2実施例のように補助導体4を複数対設け
ることによって平板1の板幅方向の温度分布の均等化を
計るうえで良い効果が得られる。なお上流側および下流
側の主導体3についても夫々複数本としてもよい。また
補助導体4を移動自在とすることで板幅方向の温度分布
の調整を容易に行なうことができると共に、加熱する平
板1の板幅Wを変更する場合にも板幅Wに対応して補助
導体4の位置を調整することによって容易に均等な温度
分布での加熱を行なうことができる。
第5図は第3実施例を示す平面図である。この第3実
施例は前記の第1実施例および第2実施例にて示した加
熱コイルの構成を含む加熱コイル2で形成されている。
即ち第5図に示す加熱コイル2におけるIおよびIIIの
範囲では前記の第1実施例と同様に平板1の両側端部の
内側に配設された一対の補助導体4とその上流側および
下流側に夫々配設した主導体3,31,31および接続導体71,
72,73によって加熱コイルが形成されている。そして電
源10に接続されてコイル電流ic1が流れる。なお、一方
の側の主導体は31,31に2分割されて夫々鉄心51を備え
ているが、コイル電流ic1の流れる方向が同一であるよ
うに接続されているので、一体の主導体3と同じ作用を
有する。また補助導体4は移動自在に設けられている。
このIおよびIIIの範囲において、搬送される平板1は
前記の第1実施例における場合と同様に板幅方向にほゞ
均等な温度分布で加熱される。
また第5図に示す加熱コイル2におけるIIの範囲でも
鉄心61を備えた一対の補助導体41とその上流側および下
流側に夫々2分割されて配設されている主導体31によっ
て前記の第1実施例と同様の加熱コイルが形成されてい
る。但し主コイル31は夫々電源装置10に接続されている
のに対して、一対の補助導体41は別の電源装置11に接続
されている。しかし電源装置10,11の位相の同期化によ
り主導体31および補助導体41を流れる電流の方向をあた
かも循環する方向に揃えることによって平板1に誘導電
流を有効に誘起せしめることができるものである。
且つ一対の補助導体41は平板1の板幅方向に移動自在
の構成であり、前記のIおよびIIIの範囲での加熱によ
る板幅方向の温度分布における例えば温度が低目となる
位置に一対の補助導体41を位置せしめてその部位での温
度不足を補う加熱を行なうことかできる。また電源装置
11からのコイル電流ic2の電流値を独立して調節するこ
とにより一対の補助導体41の直下近傍の平板1の加熱温
度を独立して調整することができる。従って一対の補助
導体41の位置およびコイル電流ic2の電流値を調節する
ことによって、加熱コイル2全体による平板1の加熱に
おける板幅方向の温度分布の一層の均一化を計ることが
できる。
平板1を加熱するに当って第5図に示した第3実施例
のように主導体と補助導体より成るコイル部分を平板1
の搬送方向に複数組包含して加熱コイル2を構成するこ
とは、平板1の搬送速度が速い場合や、加熱すべき温度
が高い場合などに特に有効である。即ち、短い区間での
平板1の極端な急速加熱を避けて適度の昇温速度とする
ことができるので、均一な温度分布を得やすいと共に平
板1に曲りや変形を生ぜしめることなく誘導加熱を施す
ことができる。
なお第5図の加熱コイル2において、IIの範囲の一対
の補助導体41のコイル電流値を独立して調節する必要な
い場合には、一対の補助導体41も電源装置10に接続する
構成としてもよい。またIおよびIIIの範囲の補助導体
4を複数対としてもよく、またIIの範囲には補助導体41
を設けない構成としてもよい。
第6図は第4実施例を示す平面図である。この第4実
施例では、主導体3の背後に設けた鉄心5の長さが平板
の板幅より狭い点が前記の第1〜第3実施例と異なる。
即ち加熱コイル2は平板1の両側端部近傍にて平板1の
搬送方向(矢印Sの方向)に延在すると共に鉄心6を備
えた一対の補助導体4,4と、この一対の補助導体4,4の上
流側と下流側に配設した平板1の板幅方向に延在すると
共に板幅Wより狭い長さUの範囲の導体の背後に鉄心5
を備えた一対の主導体3,3を接続導体71,72で接続して加
熱コイル2を形成すると共に電源装置10に接続してあ
る。
電源装置10から供給される交番電力によって加熱コイ
ル2内には交番電流であるコイル電流icが矢印の方向に
一巡して流れる。ところで前記の3.D.発明が解決しよう
とする問題点にて記述したように板幅Wより狭い長さU
の鉄心5を備えた主導体3のみを接続導体で接続して加
熱コイルを構成して平板1の誘導加熱を行なった場合に
は平板1の両側端のエッヂ部を流れる誘導電流が減って
エッヂ部の温度低下が生じるが、第6図の加熱コイル2
では両側のエッヂ部に対向して補助導体4を配設するこ
とによって平板1のエッヂ部近傍を流れる誘導電流を増
やしてエッヂ部の温度低下を防止したものである。従っ
て第6図に示す加熱コイル2によって搬送される平板1
を誘導加熱し場合には、エッヂ部にも誘導電流が分散し
て流れて平板1の板幅方向にほゞ均等な温度分布で平板
1の加熱を行なうことができる。
なお一対の補助導体4,4は前記の第2実施例(第3
図)における場合と同様に平板1の板幅方向に移動自在
に構成することにより、補助導体4,4の位置を調節して
板幅方向の温度分布の均等化を計ることができる。
第7図は第5実施例を示す平面図である。この第5実
施例の加熱コイル2は前記第4実施例(第6図)の加熱
コイルに相当する部分を含んで構成されている。即ち、
平板1の板幅方向に延在すると共に板幅Wより狭い長さ
Uの範囲の導体の背後に鉄心5を備えた主導体3を平板
1の搬送方向に複数本(第7図では6本)配設し、接続
導体7で接続すると共に電源装置10に接続してある。そ
してIIの範囲では、平板1の搬送方向に延在し背後に鉄
心6を備えた複数本(第7図では3本)づゝの補助導体
4を平板1の両側端部の近傍(第7図では内側)にて2
本の前記の主導体3の間に配設してある。そして片側2
本づゝの補助導体4同志を接続導体8,72,74,75および76
によって板幅方向に移動自在に接続すると共に電源装置
11に接続してある。
主導体3と補助導体4は夫々別の電源装置10および11
に接続されているが、電源装置10および11から供給され
る交番電流であるコイル電流ic1およびic2の位相の同期
化により、IIの範囲では主導体3および補助導体4を流
れる電流の方向をあたかも循環する方向に揃えることに
よって、前記の第4実施例(第6図)における加熱コイ
ル2と同様の加熱コイルを形成し、平板1に誘導電流を
有効に誘起せしめるものである。
第7図に示した第5実施例の加熱コイル2では主導体
3に設けた鉄心5の長さUが板幅Wより狭いので、Iお
よびIIIの範囲で主導体3の直下の平板1に誘起された
誘導電流は両側端のエッヂ部近傍を流れる他に、多くが
鉄心5の両端部近傍にて分流して両側端部より内側にて
平板1の搬送方向に循環流路を形成して流れ、このため
平板の両側端部では温度がやゝ低くなる。そしてIIの範
囲にては通電する補助導体4の本数、位置および電流値
を調節することによってI,IIIの範囲での加熱温度分布
を補って両側端部をやゝ強く加熱し、加熱コイル2全体
しては平板1を板幅方向に均等に加熱するものである。
また加熱すべき被加熱物としての平板1の板幅Wが多
種にわたる場合には、鉄心5の長さUを最小の板幅と同
じかまたはやゝ狭い値とし、第7図のように平板の両側
端部に対向して夫々複数本づゝ配設した補助導体4を平
板1の板幅が広い場合には外側から順次多数本づゝ接続
して使用し、反対に板幅が狭い場合には主導体3のみで
加熱するかまたは板幅に応じて内側の補助導体4を順次
接続して使用することで両側端部での温度低下を防いで
平板1を板幅方向に均等に加熱することができる。即
ち、一種類の加熱コイル2で、補助導体4の接続や、位
置および電流値を調節するのみで板幅の異なる平板1を
均熱することが容易にできる。次の第8図に平板1の板
幅やゝ狭くなった場合を示す。
第8図は第6実施例を示す平面図である。この第6実
施例では、平板1の板幅Wが前記の第5実施例(第7
図)における場合より狭いので加熱コイル2のIIの範囲
において内側の2本づゝの補助導体4を接続して使用し
ている。また補助導体4も主導体3と同じ電源装置10に
直列に接続してある。その他は第5実施例と同じであっ
て平板1を板幅方向に均一な温度分布で誘導加熱するこ
とができる。
なお第5および第6実施例において、IおよびIIIの
範囲にてもIIの範囲と同様に主導体3と主導体3の間に
補助導体4を配設してもよい。またIおよびIIIの範囲
における鉄心5の長さは必ずしもIIの範囲における鉄心
5の長さと同一でなくてもよい。
また第4〜第6実施例において、主導体3は必ずしも
平板1の板幅Wを越えて延在するものでなくてもよい。
また第1〜第6実施例において、平板1を板幅方向に
均一な温度分布で誘導加熱する他に、例えば両側端部近
傍の温度をやゝ高くするとかまたは反対に中央部分の温
度をやゝ高く加熱するなど、板幅方向に所定の温度分布
で平板を誘導加熱することも容易である。
H.発明の効果 以上説明したように本発明の誘導加熱コイル装置は、
平板の板幅方向に延在すると共に鉄心を備えた少くとも
一対の主導体と、平板の両側端部の近傍または内側にて
平板の搬送方向に延在すると共に鉄心を備えた少くとも
一対の補助導体を接続導体によって接続すると共に電源
装置に接続したものであって、被加熱物としての平板の
板幅に対応して補助導体の位置や数等を選定することに
よって平板を板幅方向に均一なまたは所定の温度分布で
加熱するものである。
従って第1に平板を板幅方向に均等なまたは所定の温
度分布で誘導加熱する場合に、温度分布の調整が容易で
あって従って良好な温度分布で平板を誘導加熱できる効
果を有する。
第2にまた平板の板幅が変った場合にも、同一の加熱
コイルのまゝで、補助導体の位置や接続等を調節するの
みで容易に対応して板幅方向に均一なまたは所定の温度
分布で平板を誘導加熱することができる効果を有する。
第3に、前記のように主導体と補助導体を組合せて形
成した加熱コイル自体で搬送される平板を板幅方向に均
一なまたは所定の温度分布で加熱昇温することができる
ので、昇温過程の途中段階でも平板が不均一な温度分布
となることが少ないので加熱後の平板に反りや曲り等の
変形が生じるのを有効に防止できる効果が大きい。
第4に主コイル(主加熱器)と補助コイル(補助加熱
器)を組合せる方式と異なり、主導体と補助導体により
加熱コイルを形成するのみであるので、加熱コイル部分
を小型化することができると共に搬送ライン中の狭いス
ペース内に設置することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を示す平面図、第2図は第
1実施例における誘導電流の平板内における循環流路を
示す図である。第3図は本発明の第2実施例を示す図
で、(A)は平面図、(B)は(A)におけるX2−X2
断面図である。第4図は第3図の第2実施例における主
導体と補助導体の接続部の拡大斜視図である。第5図,
第6図,第7図および第8図は夫々本発明の第3,第4,第
5および第6実施例を示す平面図である。 第9図は従来の平板の加熱コイルを示す図で(A)は平
面図、(B)は(A)におけるX1−X1視図である。第10
図は第9図(A)におけるK部の拡大斜視図である。 1…平板(被加熱物)、2…加熱コイル、3,31…主導
体、4,41…補助導体、5,51,6,61…鉄心、7,71,72,73,7
4,75,76,8…接続導体、10,11…電源装置

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬送される平板の両面に対向して配設した
    加熱コイルを備えた直交磁束型の加熱コイルより成る平
    板の誘導加熱コイル装置において、平板の板幅方向の両
    側端部の内側にて平板の搬送方向に延在すると共に鉄心
    を備えた少なくとも一対の補助導体と、該補助導体の上
    流側および下流側に配設した平板の板幅方向に板幅を越
    えて延在すると共に平板の板幅を越える範囲に鉄心を備
    えた少なくとも一対の主導体とによって加熱コイルを形
    成し、各導体を流れるコイル電流が主導体、補助導体、
    主導体、補助導体の順に加熱コイル内を循環する方向に
    流れるよう電源装置と接続し、加熱コイルによって生じ
    た誘導電流の循環流路が平板の板幅方向に分散するよう
    構成したことを特徴とする平板の誘導加熱コイル装置。
  2. 【請求項2】搬送される平板の両面に対向して配設した
    加熱コイルを備えた直交磁束型の加熱コイルより成る平
    板の誘導加熱コイル装置において、平板の板幅方向の両
    側端部近傍にて平板の搬送方向に延在すると共に鉄心を
    備えた少なくとも一対の補助導体と、該補助導体の上流
    側および下流側に配置した平板の板幅方向に延在すると
    共に平板の板幅より狭い範囲に鉄心を備えた少なくとも
    一対の主導体によって加熱コイルを形成し、各導体を流
    れるコイル電流が主導体、補助導体、主導体、補助導体
    の順に加熱コイル内を循環する方向に流れるよう電源装
    置と接続し、加熱コイルによって生じた誘導電流の循環
    流路が平板の板幅方向に分散するよう構成したことを特
    徴とする平板の誘導加熱コイル装置。
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JPS63175374A (ja) * 1987-01-14 1988-07-19 株式会社明電舎 平板の連続誘導加熱装置とその制御方法

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