JP2711880B2 - 乾電池の電解液ゲル化剤及びゲル状電解液 - Google Patents
乾電池の電解液ゲル化剤及びゲル状電解液Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、マンガン乾電池の電解液ゲル化剤およびゲ
ル状電解液に関する。更に詳しくは、マンガン乾電池の
電解液である塩化亜鉛水溶液または塩化アンモニウムと
塩化亜鉛の混合水溶液のゲル化剤およびゲル状電解液に
関するものである。
ル状電解液に関する。更に詳しくは、マンガン乾電池の
電解液である塩化亜鉛水溶液または塩化アンモニウムと
塩化亜鉛の混合水溶液のゲル化剤およびゲル状電解液に
関するものである。
[従来の技術] 従来マンガン乾電池に使用されるゲル化剤としては、
トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、馬
鈴薯デンプンなどの天然デンプンや、架橋デンプン、エ
ーテル化デンプン、架橋エーテル化デンプンなどの変性
デンプンなどがあり、これらのゲル化剤は電解液組成や
隔離層の方式(ペースト方式あるいはペーパーラインド
方式)に応じて単独あるいは併用して用いられる。
トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、馬
鈴薯デンプンなどの天然デンプンや、架橋デンプン、エ
ーテル化デンプン、架橋エーテル化デンプンなどの変性
デンプンなどがあり、これらのゲル化剤は電解液組成や
隔離層の方式(ペースト方式あるいはペーパーラインド
方式)に応じて単独あるいは併用して用いられる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、これら従来のゲル化剤は、乾電池の電
解液ゲル化剤として具備しなければならない以下の条件
に対し、必ずしも満足のいくものではなかった。
解液ゲル化剤として具備しなければならない以下の条件
に対し、必ずしも満足のいくものではなかった。
(1)高濃度の塩化亜鉛または塩化アンモニウムと塩化
亜鉛の混合物を含有する電解液に対する吸液性・増粘性
が高いこと。
亜鉛の混合物を含有する電解液に対する吸液性・増粘性
が高いこと。
(2)長期保存中や放電中における電解液の温度変化、
電解液中の亜鉛イオン濃度の変化およびPHの変化に対し
ても安定な保液性とゲル性状を示し、経時変化がないこ
と。
電解液中の亜鉛イオン濃度の変化およびPHの変化に対し
ても安定な保液性とゲル性状を示し、経時変化がないこ
と。
(3)電池を長期間保存しても放電特性の変化がなく、
かつ漏液の無いこと。
かつ漏液の無いこと。
例えば、塩化亜鉛を主電解質とするペーパーラインド
方式マンガン乾電池のゲル化剤として前記デンプン類を
使用した場合、初期においては満足しうる吸液性とゲル
性状を示すが、長期保存中の温度変化、亜鉛缶からの溶
出による電解液中の亜鉛イオン濃度の上昇、PHの低下な
どにより電解液中で粘性とゲル化能が低下し、漏液を生
じたり、電池の放電特性に悪影響を及ぼすなどの問題が
発生しやすい。
方式マンガン乾電池のゲル化剤として前記デンプン類を
使用した場合、初期においては満足しうる吸液性とゲル
性状を示すが、長期保存中の温度変化、亜鉛缶からの溶
出による電解液中の亜鉛イオン濃度の上昇、PHの低下な
どにより電解液中で粘性とゲル化能が低下し、漏液を生
じたり、電池の放電特性に悪影響を及ぼすなどの問題が
発生しやすい。
またペースト方式乾電池の場合には、デンプン類を高
温で糊化させてゲル状とする必要があり、上記の漏液や
放電特性の低下という課題に加えて、電池製造作業性の
面でも問題がある。
温で糊化させてゲル状とする必要があり、上記の漏液や
放電特性の低下という課題に加えて、電池製造作業性の
面でも問題がある。
この高温での糊化作業を省略する目的で従来のポリア
クリル酸塩系吸水性樹脂の使用も試みられたが、高濃度
の電解質を含有するマンガン乾電池の電解液に対する吸
液性に乏しく、増粘性が低いことから実用には至ってい
ない。
クリル酸塩系吸水性樹脂の使用も試みられたが、高濃度
の電解質を含有するマンガン乾電池の電解液に対する吸
液性に乏しく、増粘性が低いことから実用には至ってい
ない。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、高濃度の塩化亜鉛または塩化アンモニ
ウムと塩化亜鉛の混合物を含有するマンガン乾電池の電
解液に対し高い吸液・ゲル化能を示し、長期間保存した
場合や電解液の温度、濃度およびPHの変化に対しても保
液性能とゲル化能に経時変化がなく、したがって電池の
耐漏液性能に優れ、かつ長期間にわたって放電特性を安
定に保持しうるマンガン乾電池の電解液ゲル化剤につい
て鋭意検討した結果、ある特定の組成をもつ吸水性樹脂
を使用した場合にのみ本目的を達成しうることを見い出
し、本発明に到達した。
ウムと塩化亜鉛の混合物を含有するマンガン乾電池の電
解液に対し高い吸液・ゲル化能を示し、長期間保存した
場合や電解液の温度、濃度およびPHの変化に対しても保
液性能とゲル化能に経時変化がなく、したがって電池の
耐漏液性能に優れ、かつ長期間にわたって放電特性を安
定に保持しうるマンガン乾電池の電解液ゲル化剤につい
て鋭意検討した結果、ある特定の組成をもつ吸水性樹脂
を使用した場合にのみ本目的を達成しうることを見い出
し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、スルホン系吸水性樹脂および/ま
たは非イオン系吸水性樹脂を主構成成分とするマンガン
乾電池の電解液ゲル化剤に、電解液を加えてゲル化させ
てなるマンガン乾電池のゲル状電解液;並びにスルホン
系吸水性樹脂および/またはポリエチレンオキシド系吸
水性樹脂を主構成成分とするマンガン乾電池の電解液ゲ
ル化剤である。
たは非イオン系吸水性樹脂を主構成成分とするマンガン
乾電池の電解液ゲル化剤に、電解液を加えてゲル化させ
てなるマンガン乾電池のゲル状電解液;並びにスルホン
系吸水性樹脂および/またはポリエチレンオキシド系吸
水性樹脂を主構成成分とするマンガン乾電池の電解液ゲ
ル化剤である。
本発明において、スルホン系吸水性樹脂としては、
(1)スルホン基を有するビニル単量体(A)、共重合
性架橋剤(B)および必要により非イオン性ビニル単量
体(C)を重合してなり、アルカリ化合物で中和または
部分中和されていてもよい吸水性樹脂;(2)スルホン
基を有するビニル単量体(A)、共重合性架橋剤(B)
および必要により非イオン性ビニル単量体(C)および
/またはその他のアニオン性ビニル単量体(D)を重合
してなり、アルカリ化合物で中和または部分中和されて
いてもよい吸水性樹脂などが挙げられる。
(1)スルホン基を有するビニル単量体(A)、共重合
性架橋剤(B)および必要により非イオン性ビニル単量
体(C)を重合してなり、アルカリ化合物で中和または
部分中和されていてもよい吸水性樹脂;(2)スルホン
基を有するビニル単量体(A)、共重合性架橋剤(B)
および必要により非イオン性ビニル単量体(C)および
/またはその他のアニオン性ビニル単量体(D)を重合
してなり、アルカリ化合物で中和または部分中和されて
いてもよい吸水性樹脂などが挙げられる。
上記のスルホン基を有するビニル単量体(A)として
は、例えば脂肪族または芳香族ビニルスルホン酸[ビニ
ルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、ビニルトル
エンスルホン酸、スチレンスルホン酸など]、(メタ)
アクリルスルホン酸[(メタ)アクリル酸スルホエチ
ル、(メタ)アクリル酸スルホプロピルなど]、(メ
タ)アクリルアミドスルホン酸[2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸など]などが挙げられ
る。
は、例えば脂肪族または芳香族ビニルスルホン酸[ビニ
ルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、ビニルトル
エンスルホン酸、スチレンスルホン酸など]、(メタ)
アクリルスルホン酸[(メタ)アクリル酸スルホエチ
ル、(メタ)アクリル酸スルホプロピルなど]、(メ
タ)アクリルアミドスルホン酸[2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸など]などが挙げられ
る。
これらスルホン基を有するビニル単量体は水溶性塩と
して使用してもよい。この塩としては、アルカリ金属塩
(ナトリウム、カリウム、リチウムなどの塩)、アルカ
リ土類金属塩(カルシウム、マグネシウムなどの塩)、
アンモニウム塩およびアミン塩(メチルアミン、トリメ
チルアミンなどのアルキルアミンの塩;トリエタノール
アミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン
の塩など)およびこれらの二種以上が挙げられる。これ
らのうちで好ましいものは、ナトリウム塩およびカリウ
ム塩である。
して使用してもよい。この塩としては、アルカリ金属塩
(ナトリウム、カリウム、リチウムなどの塩)、アルカ
リ土類金属塩(カルシウム、マグネシウムなどの塩)、
アンモニウム塩およびアミン塩(メチルアミン、トリメ
チルアミンなどのアルキルアミンの塩;トリエタノール
アミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン
の塩など)およびこれらの二種以上が挙げられる。これ
らのうちで好ましいものは、ナトリウム塩およびカリウ
ム塩である。
上記スルホン基を有するビニル単量体は単独で使用し
てもよく、また2種以上併用してもよい。
てもよく、また2種以上併用してもよい。
共重合性架橋剤(B)としては、(1)少なくとも2
個の重合性二重結合を有する化合物および(2)1個の
重合性二重結合を有しかつスルホン基または後述する非
イオン性ビニル単量体の官能基および/またはカルボキ
シル基を有するビニル単量体のカルボキシル基と反応し
うる基を少なくとも1個有する化合物が挙げられる。
個の重合性二重結合を有する化合物および(2)1個の
重合性二重結合を有しかつスルホン基または後述する非
イオン性ビニル単量体の官能基および/またはカルボキ
シル基を有するビニル単量体のカルボキシル基と反応し
うる基を少なくとも1個有する化合物が挙げられる。
(1)の化合物としては、例えばN,N−メチレンビス
(メタ)アクリルアミド、ポリオール類[エチレングリ
コール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ポリオ
キシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコ
ールなど]のジ−またはトリ−(メタ)アクリル酸エス
テル、ジビニルベンゼン、ジビニルベンゼンスルホン酸
(塩)、ジビニルトルエン、テトラアリロキシエタン、
ジアリルフタレート、ジアリルアジペートなどが挙げら
れる。
(メタ)アクリルアミド、ポリオール類[エチレングリ
コール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ポリオ
キシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコ
ールなど]のジ−またはトリ−(メタ)アクリル酸エス
テル、ジビニルベンゼン、ジビニルベンゼンスルホン酸
(塩)、ジビニルトルエン、テトラアリロキシエタン、
ジアリルフタレート、ジアリルアジペートなどが挙げら
れる。
(2)の化合物の例としては、ヒドロキシル基、エポ
キシ基、アミノ基、第四級アンモニウム塩基などを含有
するエチレン性不飽和化合物が挙げられる。例えばヒド
ロキシル基含有不飽和化合物[N−メチロール(メタ)
アクリルアミドなど]、エポキシ基含有不飽和化合物
[グリシジル(メタ)アクリレートなど]および第四級
アンモニウム塩基含有不飽和化合物[(メタ)アクリロ
イルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、
トリメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの塩
化物など]などである。
キシ基、アミノ基、第四級アンモニウム塩基などを含有
するエチレン性不飽和化合物が挙げられる。例えばヒド
ロキシル基含有不飽和化合物[N−メチロール(メタ)
アクリルアミドなど]、エポキシ基含有不飽和化合物
[グリシジル(メタ)アクリレートなど]および第四級
アンモニウム塩基含有不飽和化合物[(メタ)アクリロ
イルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、
トリメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの塩
化物など]などである。
共重合性架橋剤(B)のうちで好ましいものは(1)
の化合物であり、特に好ましいものはN,N−メチレンビ
スアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリアクリレートお
よびテトラアリロキシエタンである。
の化合物であり、特に好ましいものはN,N−メチレンビ
スアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリアクリレートお
よびテトラアリロキシエタンである。
上記スルホン基を有するビニル単量体および共重合性
架橋剤とともに必要により非イオン性ビニル単量体
(C)を併用することができ、例えばヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、アクリルアミド、ビニルピロリドン、酢酸
ビニル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メ
タ)アクリル酸ポリオキシアルキレンエステル、(メ
タ)アクリロニトリル、スチレン、イソブチレンなどが
挙げられる。
架橋剤とともに必要により非イオン性ビニル単量体
(C)を併用することができ、例えばヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、アクリルアミド、ビニルピロリドン、酢酸
ビニル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メ
タ)アクリル酸ポリオキシアルキレンエステル、(メ
タ)アクリロニトリル、スチレン、イソブチレンなどが
挙げられる。
その他のアニオン性ビニル単量体(D)としては、カ
ルボキシル基を有するビニル単量体、例えば不飽和モノ
またはポリカルボン酸[(メタ)アクリル酸(アクリル
酸および/またはメタクリル酸をいう。以下同様の記載
を用いる。)、クロトン酸、ソルビン酸、マレイン酸、
フマール酸、イタコン酸、ケイ皮酸など]、それらの無
水物[無水マレイン酸など]およびこれらの水溶性塩な
どが挙げられる。塩の種類としては、スルホン基を有す
るビニル単量体の塩の項で記載したものと同じでよい。
ルボキシル基を有するビニル単量体、例えば不飽和モノ
またはポリカルボン酸[(メタ)アクリル酸(アクリル
酸および/またはメタクリル酸をいう。以下同様の記載
を用いる。)、クロトン酸、ソルビン酸、マレイン酸、
フマール酸、イタコン酸、ケイ皮酸など]、それらの無
水物[無水マレイン酸など]およびこれらの水溶性塩な
どが挙げられる。塩の種類としては、スルホン基を有す
るビニル単量体の塩の項で記載したものと同じでよい。
本発明におけるスルホン系吸水性樹脂において、スル
ホン基を有するビニル単量体(A)の量は、要求される
電解液に対する吸液性、増粘性、吸収ゲルの強度などの
条件により種々変化しうるが、(A)、(B)、(C)
および(D)の合計重量に基づいて通常40%以上であ
り、好ましくは50%以上である。(A)の量が40重量%
未満の場合、高濃度の電解質を含有する電解液に対する
吸液性および増粘性が低下する。
ホン基を有するビニル単量体(A)の量は、要求される
電解液に対する吸液性、増粘性、吸収ゲルの強度などの
条件により種々変化しうるが、(A)、(B)、(C)
および(D)の合計重量に基づいて通常40%以上であ
り、好ましくは50%以上である。(A)の量が40重量%
未満の場合、高濃度の電解質を含有する電解液に対する
吸液性および増粘性が低下する。
共重合性架橋剤(B)の量は、(A)、(B)、
(C)および(D)の合計重量に対して通常0.01〜10
%、好ましくは0.1〜5%である。共重合性架橋剤の量
が0.01重量%未満では得られた樹脂は電解液吸収時のゲ
ル強度が小さくゾル状となり、その吸収ゲルの経時安定
性が低下する。一方10重量%を越えると逆にゲル強度が
過大となりすぎて吸液性が低下する。
(C)および(D)の合計重量に対して通常0.01〜10
%、好ましくは0.1〜5%である。共重合性架橋剤の量
が0.01重量%未満では得られた樹脂は電解液吸収時のゲ
ル強度が小さくゾル状となり、その吸収ゲルの経時安定
性が低下する。一方10重量%を越えると逆にゲル強度が
過大となりすぎて吸液性が低下する。
必要により併用される非イオン性ビニル単量体(C)
の量は、(A)、(B)、(C)および(D)の合計重
量に基づいて通常40%以下、好ましくは30%以下であ
る。
の量は、(A)、(B)、(C)および(D)の合計重
量に基づいて通常40%以下、好ましくは30%以下であ
る。
またその他のアニオン性ビニル単量体(D)の量は、
(A)、(B)、(C)および(D)の合計重量に基づ
いて通常40%以下、好ましくは20%以下である。
(A)、(B)、(C)および(D)の合計重量に基づ
いて通常40%以下、好ましくは20%以下である。
スルホン基を有するビニル単量体(A)、共重合性架
橋剤(B)および必要により併用される非イオン性ビニ
ル単量体(C)および/またはその他のアニオン性ビニ
ル単量体(D)を重合する方法は従来から知られている
方法でよく、例えばこれらの水溶液または水性溶液(水
とアルコール等の水性溶媒との混合液)をラジカル重合
開始剤を用いて重合する方法、上記水溶液を界面活性剤
あるいは保護コロイド剤の存在下で有機溶媒中に分散し
て重合する逆相懸濁重合や逆相乳化重合による方法およ
び放射線、電子線、、紫外線などを照射する通常の方法
などが挙げられる。
橋剤(B)および必要により併用される非イオン性ビニ
ル単量体(C)および/またはその他のアニオン性ビニ
ル単量体(D)を重合する方法は従来から知られている
方法でよく、例えばこれらの水溶液または水性溶液(水
とアルコール等の水性溶媒との混合液)をラジカル重合
開始剤を用いて重合する方法、上記水溶液を界面活性剤
あるいは保護コロイド剤の存在下で有機溶媒中に分散し
て重合する逆相懸濁重合や逆相乳化重合による方法およ
び放射線、電子線、、紫外線などを照射する通常の方法
などが挙げられる。
本発明において、必要によりアルカリ化合物を添加し
て酸基を中和あるいは部分中和し、アルカリ塩基とする
ことができる。
て酸基を中和あるいは部分中和し、アルカリ塩基とする
ことができる。
アルカリ化合物としては、アルカリ金属水酸化物(水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムな
ど)、アルカリ金属炭酸塩(炭酸ナトリウム、重炭酸ナ
トリウムなど)、アミン化合物、アンモニウム化合物お
よびこれらの二種以上が挙げられる。これらのうちで好
ましいものは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよ
び重炭酸ナトリウムである。
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムな
ど)、アルカリ金属炭酸塩(炭酸ナトリウム、重炭酸ナ
トリウムなど)、アミン化合物、アンモニウム化合物お
よびこれらの二種以上が挙げられる。これらのうちで好
ましいものは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよ
び重炭酸ナトリウムである。
中和度は通常酸基の40モル%以上、好ましくは50〜80
モル%である。
モル%である。
重合後の任意の段階で、該重合体中の官能基と反応し
うる基を少なくとも2個有する化合物でさらに架橋せし
めることにより、より高いゲル強度と増粘性を有し、保
液性の経時安定性により優れた樹脂を製造することがで
きる。
うる基を少なくとも2個有する化合物でさらに架橋せし
めることにより、より高いゲル強度と増粘性を有し、保
液性の経時安定性により優れた樹脂を製造することがで
きる。
この化合物としては、エポキシ基、水酸基、イソシア
ナート基、第4級アンモニウム基などのスルホン基およ
び/またはカルボキシル基と反応性の基を少なくとも2
個有する化合物およびイオン架橋を形成し得る多価金属
化合物が挙げられる。
ナート基、第4級アンモニウム基などのスルホン基およ
び/またはカルボキシル基と反応性の基を少なくとも2
個有する化合物およびイオン架橋を形成し得る多価金属
化合物が挙げられる。
この重合体を通常の方法で乾燥し、必要により粉砕し
て本発明のゲル化剤とする。
て本発明のゲル化剤とする。
本発明において非イオン系吸水性樹脂としては、
(1)ポリエチレンオキシド系吸水性樹脂、(2)ポリ
ビニルアルコール系吸水性樹脂、(3)ポリビニルピロ
リドン系吸水性樹脂、(4)ポリアクリルアミド系吸水
性樹脂などが挙げられる。
(1)ポリエチレンオキシド系吸水性樹脂、(2)ポリ
ビニルアルコール系吸水性樹脂、(3)ポリビニルピロ
リドン系吸水性樹脂、(4)ポリアクリルアミド系吸水
性樹脂などが挙げられる。
これらのうち好ましいものはポリエチレンオキシド系
吸水性樹脂およびポリアクリルアミド系吸水性樹脂であ
る。
吸水性樹脂およびポリアクリルアミド系吸水性樹脂であ
る。
上記のポリエチレンオキシド系吸水性樹脂は、例えば
分子内に水酸基を2個以上有する水溶性のポリエチレン
オキシド樹脂および/またはこの変性物をポリイソシア
ネート化合物等の架橋剤で適度に架橋することによって
得られる。
分子内に水酸基を2個以上有する水溶性のポリエチレン
オキシド樹脂および/またはこの変性物をポリイソシア
ネート化合物等の架橋剤で適度に架橋することによって
得られる。
この水溶性のポリエチレンオキシド樹脂およびこの変
性物の平均分子量は通常5,000以上、好ましくは1万以
上である。平均分子量が5,000未満では、得られた樹脂
の親水性が乏しく、電解液に対する吸液性および増粘性
が低下する。
性物の平均分子量は通常5,000以上、好ましくは1万以
上である。平均分子量が5,000未満では、得られた樹脂
の親水性が乏しく、電解液に対する吸液性および増粘性
が低下する。
上記のポリビニルアルコール系吸水性樹脂は、例えば
水溶性のポリビニルアルコール系樹脂を水酸基と反応可
能な官能性基を2個以上有する化合物(例えばポリカル
ボン酸化合物、ポリエポキシ化合物、ポリイソシアネー
ト化合物など)と反応させて適度に架橋する、水溶性の
ポリビニルアルコール系樹脂に電子線または放射線など
を照射し架橋構造を導入する、ポリビニルアルコール系
樹脂の冷凍・解凍を繰り返し結晶構造を変化させて吸収
性を付与する等の任意の方法により得られる。必要によ
り、電解液に対する吸液性および増粘性を低下せしめな
い範囲で、その他のノニオン性成分やアニオン性成分を
樹脂中に共存させてもよい。
水溶性のポリビニルアルコール系樹脂を水酸基と反応可
能な官能性基を2個以上有する化合物(例えばポリカル
ボン酸化合物、ポリエポキシ化合物、ポリイソシアネー
ト化合物など)と反応させて適度に架橋する、水溶性の
ポリビニルアルコール系樹脂に電子線または放射線など
を照射し架橋構造を導入する、ポリビニルアルコール系
樹脂の冷凍・解凍を繰り返し結晶構造を変化させて吸収
性を付与する等の任意の方法により得られる。必要によ
り、電解液に対する吸液性および増粘性を低下せしめな
い範囲で、その他のノニオン性成分やアニオン性成分を
樹脂中に共存させてもよい。
上記のポリアクリルアミド系吸水性樹脂は、(メタ)
アクリルアミド系単量体(E)、共重合性架橋剤(B)
および必要によりその他の非イオン性ビニル単量体およ
び/またはアニオン性ビニル単量体を共重合することに
より得られる。
アクリルアミド系単量体(E)、共重合性架橋剤(B)
および必要によりその他の非イオン性ビニル単量体およ
び/またはアニオン性ビニル単量体を共重合することに
より得られる。
(メタ)アクリルアミド系単量体(E)としては、例
えば(メタ)アクリルアミド[アクリルアミドおよび/
またはメタクリルアミドをいう。以下同様の記載を用い
る。]、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチ
ル−N−エチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられ
る。
えば(メタ)アクリルアミド[アクリルアミドおよび/
またはメタクリルアミドをいう。以下同様の記載を用い
る。]、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチ
ル−N−エチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられ
る。
共重合性架橋剤(B)およびその他の非イオン性ビニ
ル単量体、アニオン性ビニル単量体の種類およびこれら
の使用量については、スルホン系吸水性樹脂の項で記載
したのと同じでよい。
ル単量体、アニオン性ビニル単量体の種類およびこれら
の使用量については、スルホン系吸水性樹脂の項で記載
したのと同じでよい。
また重合方法についてもスルホン系吸水性樹脂の項で
記載したのと同じ方法が採用できる。
記載したのと同じ方法が採用できる。
本発明のゲル化剤の形状については特に制限はなく、
粉粒状、フレーク状、パール状、繊維状などのいすれの
形状であってもよい。好ましいのは、粉粒状またはパー
ル状である。またこれらの粒径についても特に制限はな
く、電解液に対する所望の吸液速度に応じて設定すれば
よい。パーパーラインド方式に適用する場合には、粒度
100ミクロン以下の微粉末状が好ましい。
粉粒状、フレーク状、パール状、繊維状などのいすれの
形状であってもよい。好ましいのは、粉粒状またはパー
ル状である。またこれらの粒径についても特に制限はな
く、電解液に対する所望の吸液速度に応じて設定すれば
よい。パーパーラインド方式に適用する場合には、粒度
100ミクロン以下の微粉末状が好ましい。
本発明のゲル化剤に増量剤または添加剤として、水溶
性有機質粉末[例えばデンプンおよびその誘導体、天然
多糖類、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポ
リエチレンオキサイド、ポリアクリルアミドなど]、無
機質粉末[例えば無機塩類、シリカ、ベントナイト、ゼ
オライト、活性炭など]、繊維状物[例えばパルプ、合
成または天然短繊維、ガラス繊維、吸水性繊維など]、
従来のアニオン性あるいはカチオン性吸水性樹脂等を、
電池の放電性能や保存性能を損なわない範囲で配合する
ことができる。その他、水溶性増粘剤、界面活性剤、防
腐・防カビ剤、可塑剤、ガス吸着剤なども必要により添
加することができ、これらの添加量については特に限定
はなく、通常併用されている量でよい。
性有機質粉末[例えばデンプンおよびその誘導体、天然
多糖類、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポ
リエチレンオキサイド、ポリアクリルアミドなど]、無
機質粉末[例えば無機塩類、シリカ、ベントナイト、ゼ
オライト、活性炭など]、繊維状物[例えばパルプ、合
成または天然短繊維、ガラス繊維、吸水性繊維など]、
従来のアニオン性あるいはカチオン性吸水性樹脂等を、
電池の放電性能や保存性能を損なわない範囲で配合する
ことができる。その他、水溶性増粘剤、界面活性剤、防
腐・防カビ剤、可塑剤、ガス吸着剤なども必要により添
加することができ、これらの添加量については特に限定
はなく、通常併用されている量でよい。
本発明のゲル化剤をマンガン乾電池に適用する方法と
しては、例えばペーパーラインド方式の塩化亜鉛乾電池
の場合、まずクラフト紙、リンター紙などの基紙の片面
もしくは両面に本発明のゲル化剤を主剤とする糊剤を塗
布し、セパレータを作製する。この時、バインダーとし
てポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポ
リビニルアルコール、ポリアクリルアミド、メチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース等のうちから選ばれた一種または二種以
上の吸水性、粘着性に富む物質が使用できる。
しては、例えばペーパーラインド方式の塩化亜鉛乾電池
の場合、まずクラフト紙、リンター紙などの基紙の片面
もしくは両面に本発明のゲル化剤を主剤とする糊剤を塗
布し、セパレータを作製する。この時、バインダーとし
てポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポ
リビニルアルコール、ポリアクリルアミド、メチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース等のうちから選ばれた一種または二種以
上の吸水性、粘着性に富む物質が使用できる。
またゲル化剤を2枚状の基紙でサンドイッチする方
法、バインダーを溶解した有機溶剤中にゲル化剤を分散
させて基紙に塗工・印刷あるいは含浸させる方法、あら
かじめ接着剤を塗工した基紙にゲル化剤を付着させる方
法等によってもセパレータを作製することができる。
法、バインダーを溶解した有機溶剤中にゲル化剤を分散
させて基紙に塗工・印刷あるいは含浸させる方法、あら
かじめ接着剤を塗工した基紙にゲル化剤を付着させる方
法等によってもセパレータを作製することができる。
セパレータに使用するゲル化剤の量は、電解液の組
成、電解液量、電池の種類などにより種々変化できる
が、通常5g/m2〜80g/m2であり、好ましくは10g/m2〜50g
/m2である。
成、電解液量、電池の種類などにより種々変化できる
が、通常5g/m2〜80g/m2であり、好ましくは10g/m2〜50g
/m2である。
次にこのセパレータを、ゲル化剤を含有した糊層が亜
鉛缶と対向するように電池内に配置し、これに成型陽極
合剤を充填し、必要量の電解液を注入したのち炭素棒を
圧入してマンガン乾電池とする方法が挙げられるが、必
ずしも上記方法に限定されず、通常の方法で適用され
る。
鉛缶と対向するように電池内に配置し、これに成型陽極
合剤を充填し、必要量の電解液を注入したのち炭素棒を
圧入してマンガン乾電池とする方法が挙げられるが、必
ずしも上記方法に限定されず、通常の方法で適用され
る。
一方ペースト方式のルクランシェ乾電池の場合、従来
の方法が適用できるが、本発明のゲル化剤は常温あるい
は低温でも電解液を吸収・保持する特性を有しているの
で、従来のデンプン系ゲル化剤が必要とした高温で糊化
する工程を省略することができる。
の方法が適用できるが、本発明のゲル化剤は常温あるい
は低温でも電解液を吸収・保持する特性を有しているの
で、従来のデンプン系ゲル化剤が必要とした高温で糊化
する工程を省略することができる。
[実施例] 以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。なお実施例中の部
および%は、それぞれ重量部および重量%である。
明はこれに限定されるものではない。なお実施例中の部
および%は、それぞれ重量部および重量%である。
実施例1 2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
ナトリウム100部、N,N−メチレンビスアクリルアミド0.
5部および水300部を開閉可能な密閉容器に仕込み、窒素
雰囲気下で液温を10℃とした後、0.5%の過硫酸アンモ
ニウム水溶液2部および0.5%の亜硫酸水素ナトリウム
水溶液2部を添加して重合させたところ発熱とともにゲ
ル状となった。重合開始から6時間後に密閉反応容器を
開き、生成したゲル状含水架橋重合体を取り出した。
ナトリウム100部、N,N−メチレンビスアクリルアミド0.
5部および水300部を開閉可能な密閉容器に仕込み、窒素
雰囲気下で液温を10℃とした後、0.5%の過硫酸アンモ
ニウム水溶液2部および0.5%の亜硫酸水素ナトリウム
水溶液2部を添加して重合させたところ発熱とともにゲ
ル状となった。重合開始から6時間後に密閉反応容器を
開き、生成したゲル状含水架橋重合体を取り出した。
このゲル状含水架橋重合体を細断したのち、170℃に
加熱されたドラムドライヤーで乾燥し、100メッシュ以
下の粒度に粉砕してスルホン系吸水性樹脂を得た。これ
を本発明のゲル化剤(a)とした。
加熱されたドラムドライヤーで乾燥し、100メッシュ以
下の粒度に粉砕してスルホン系吸水性樹脂を得た。これ
を本発明のゲル化剤(a)とした。
実施例2 実施例1において、2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸ナトリウムに代えて、メタクリル酸
スルホプロピルのナトリウム塩を使用する以外は全く同
様の方法でスルホン系吸水性樹脂を得た。これを本発明
のゲル化剤(b)とした。
プロパンスルホン酸ナトリウムに代えて、メタクリル酸
スルホプロピルのナトリウム塩を使用する以外は全く同
様の方法でスルホン系吸水性樹脂を得た。これを本発明
のゲル化剤(b)とした。
実施例3 実施例1において、2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸ナトリウム100部に代えて、2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウ
ム85部およびアクリル酸ナトリウム15部を使用する以外
は全く同様の方法でスルホン系吸水性樹脂を得た。これ
を本発明のゲル化剤(C)とした。
プロパンスルホン酸ナトリウム100部に代えて、2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウ
ム85部およびアクリル酸ナトリウム15部を使用する以外
は全く同様の方法でスルホン系吸水性樹脂を得た。これ
を本発明のゲル化剤(C)とした。
実施例4 平均分子量50,000のポリエチレンオキシド50部をアセ
トニトリル450部に窒素雰囲気中で完全に溶解させた
後、触媒として0.2部のトリエチレンジアミンを添加
し、次いでトリレンジイソシアネート3.0部を加えて70
℃にて5時間反応させた。この反応物を減圧脱水および
乾燥し、粉砕してポリエチレンオキシド系吸水性樹脂を
得た。これを本発明のゲル化剤(d)とした。
トニトリル450部に窒素雰囲気中で完全に溶解させた
後、触媒として0.2部のトリエチレンジアミンを添加
し、次いでトリレンジイソシアネート3.0部を加えて70
℃にて5時間反応させた。この反応物を減圧脱水および
乾燥し、粉砕してポリエチレンオキシド系吸水性樹脂を
得た。これを本発明のゲル化剤(d)とした。
実施例5 実施例1において、2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸ナトリウム100部に代えて、アクリ
ルアミド85部およびアクリル酸ナトリウム15部を使用す
る以外は全く同様の方法でアクリルアミド系吸水性樹脂
を得た。これを本発明のゲル状電解液に用いるゲル化剤
(e)とした。
プロパンスルホン酸ナトリウム100部に代えて、アクリ
ルアミド85部およびアクリル酸ナトリウム15部を使用す
る以外は全く同様の方法でアクリルアミド系吸水性樹脂
を得た。これを本発明のゲル状電解液に用いるゲル化剤
(e)とした。
実施例6 実施例1〜5のゲル化剤(a)、(b)、(c)、
(d)および(e)について、塩化亜鉛30%水溶液およ
び塩化亜鉛10%と塩化アンモニウム35%の混合水溶液に
対する吸液量を測定した。この結果を第1表に示す。な
お比較1として市販の架橋ポリアクリル酸塩系吸水性樹
脂([サンウェットIM−5000」;三洋化成工業社製)、
比較2として架橋エーテル化デンプンの吸液量測定結果
についても併記した。
(d)および(e)について、塩化亜鉛30%水溶液およ
び塩化亜鉛10%と塩化アンモニウム35%の混合水溶液に
対する吸液量を測定した。この結果を第1表に示す。な
お比較1として市販の架橋ポリアクリル酸塩系吸水性樹
脂([サンウェットIM−5000」;三洋化成工業社製)、
比較2として架橋エーテル化デンプンの吸液量測定結果
についても併記した。
試験の方法としては、各試料1gを別々のビーカーに入
れ、試験液を徐々に添加して吸液・ゲル化させる。この
ゲル状物の入ったビーカーを60゜傾けた時、試験液の遊
離が認められる直前の試験液添加量を吸液量とした。
れ、試験液を徐々に添加して吸液・ゲル化させる。この
ゲル状物の入ったビーカーを60゜傾けた時、試験液の遊
離が認められる直前の試験液添加量を吸液量とした。
実施例7 実施例1〜5で得たゲル化剤(a)、(b)、
(c)、(d)および(e)と、比較例2の従来の糊剤
の各々100部に対してバインダーとしてポリビニルアル
コール3部および塩化亜鉛系電解液25部を加え、これら
に水100部を加えてゲル状物を得た。このゲル状物を乾
電池に使用されている通常のクラフト紙の片面に塗布・
乾燥して、30g/m2の量のゲル化剤が塗工されたセパレー
タを作製した。このセパレータを使用して常法によりペ
ーパーラインド方式のマンガン乾電池を組み立てた。
(c)、(d)および(e)と、比較例2の従来の糊剤
の各々100部に対してバインダーとしてポリビニルアル
コール3部および塩化亜鉛系電解液25部を加え、これら
に水100部を加えてゲル状物を得た。このゲル状物を乾
電池に使用されている通常のクラフト紙の片面に塗布・
乾燥して、30g/m2の量のゲル化剤が塗工されたセパレー
タを作製した。このセパレータを使用して常法によりペ
ーパーラインド方式のマンガン乾電池を組み立てた。
各々20個ずつの乾電池について、保存性能および放電
性能を測定した。この結果を第2表に示す。
性能を測定した。この結果を第2表に示す。
(1)保存性能試験 各々の乾電池20個ずつを50℃で6ヶ月保存し、漏液が
生じた不良電池の数を3ヶ月後および6ヶ月後に調査し
た。
生じた不良電池の数を3ヶ月後および6ヶ月後に調査し
た。
(2)放電性能試験 2Ωの負荷抵抗による連続放電時間を、製造直後と45
℃で6ヶ月保存後に測定、比較した。
℃で6ヶ月保存後に測定、比較した。
[発明の効果] 本発明のゲル化剤およびこのゲル化剤を使用したマン
ガン乾電池は、次のような効果を奏する。
ガン乾電池は、次のような効果を奏する。
(1)塩化亜鉛電解液および塩化アンモニウム/塩化亜
鉛混合電解液の双方に対し、良好な吸液性と増粘性を示
す。
鉛混合電解液の双方に対し、良好な吸液性と増粘性を示
す。
(2)塩化亜鉛の広い濃度範囲(例えば5〜50重量%濃
度)で一定の安定した吸液性と増粘性を示すことから、
長期保存中に亜鉛缶が溶出して電解液中の亜鉛イオン濃
度が上昇してもゲル性状が変化しない。
度)で一定の安定した吸液性と増粘性を示すことから、
長期保存中に亜鉛缶が溶出して電解液中の亜鉛イオン濃
度が上昇してもゲル性状が変化しない。
(3)電解液の温度やPHの変化に対しても安定な保液性
と増粘性を示し、長期保存安定性に優れる。
と増粘性を示し、長期保存安定性に優れる。
(4)電池を長期間保存しても漏液や放電特性の低下が
少ない。したがって従来の乾電池よりも長期保存が可能
となる。
少ない。したがって従来の乾電池よりも長期保存が可能
となる。
(5)従来の電池に比べて連続放電性に優れた電池が得
られる。
られる。
(6)従来のデンプン系糊剤が必要とした高温での糊化
工程が省略でき、経済的である。
工程が省略でき、経済的である。
以上の効果を奏することから本発明のゲル化剤は、ペ
ーパーラインド方式、ペースト方式など、あらゆるマン
ガン乾電池の電解液ゲル化剤として有用である。
ーパーラインド方式、ペースト方式など、あらゆるマン
ガン乾電池の電解液ゲル化剤として有用である。
Claims (6)
- 【請求項1】スルホン系吸水性樹脂および/または非イ
オン系吸水性樹脂を主構成成分とするマンガン乾電池の
電解液ゲル化剤に、電解液を加えてゲル化させてなるマ
ンガン乾電池のゲル状電解液。 - 【請求項2】非イオン系吸水性樹脂が、ポリアクリルア
ミド系吸水性樹脂である請求項1記載のゲル状電解液。 - 【請求項3】スルホン系吸水性樹脂および/またはポリ
エチレンオキシド系吸水性樹脂を主構成成分とするマン
ガン乾電池の電解液ゲル化剤。 - 【請求項4】スルホン系吸水性樹脂が、スルホン基を有
するビニル単量体(A)、共重合性架橋剤(B)、およ
び必要により非イオン性ビニル単量体(C)および/ま
たはその他のアニオン性ビニル単量体(D)を重合して
なり、アルカリ化合物で中和または部分中和されていて
もよい吸水性樹脂である請求項3記載のゲル化剤。 - 【請求項5】スルホン基を有するビニル単量体(A)の
含有量が、(A)、(B)、(C)および(D)の合計
重量に対し40%以上である請求項3または4記載のゲル
化剤。 - 【請求項6】マンガン乾電池が、塩化亜鉛を主電解質と
するペーパーラインド方式のマンガン乾電池である請求
項3〜5のいずれか記載のゲル化剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1014789A JP2711880B2 (ja) | 1989-01-23 | 1989-01-23 | 乾電池の電解液ゲル化剤及びゲル状電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1014789A JP2711880B2 (ja) | 1989-01-23 | 1989-01-23 | 乾電池の電解液ゲル化剤及びゲル状電解液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02195652A JPH02195652A (ja) | 1990-08-02 |
JP2711880B2 true JP2711880B2 (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=11870823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1014789A Expired - Lifetime JP2711880B2 (ja) | 1989-01-23 | 1989-01-23 | 乾電池の電解液ゲル化剤及びゲル状電解液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2711880B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20080118848A1 (en) * | 2006-11-16 | 2008-05-22 | Electronics & Telecommunications Research Institute | Aqeuous electrolyte composition and sealed-type primary film battery including electrolyte layer formed of the aqueous electrolyte composition |
JP5886074B2 (ja) * | 2012-02-20 | 2016-03-16 | 三菱重工業株式会社 | 電解エッチング治具及び電解エッチング方法 |
JP6934629B2 (ja) | 2018-03-23 | 2021-09-15 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | アルカリ乾電池 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5641644B2 (ja) * | 1973-05-01 | 1981-09-29 |
-
1989
- 1989-01-23 JP JP1014789A patent/JP2711880B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02195652A (ja) | 1990-08-02 |
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