JP2711398B2 - マグネシアー炭素質耐火組成物 - Google Patents

マグネシアー炭素質耐火組成物

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JP2711398B2
JP2711398B2 JP63270172A JP27017288A JP2711398B2 JP 2711398 B2 JP2711398 B2 JP 2711398B2 JP 63270172 A JP63270172 A JP 63270172A JP 27017288 A JP27017288 A JP 27017288A JP 2711398 B2 JP2711398 B2 JP 2711398B2
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暢之 鵜崎
万里 長舟
宏昌 石井
一郎 土屋
征男 小口
辰男 川上
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川崎炉材株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、耐スラグ性に特に優れたマグネシアー炭素
質耐火組成物に関する。
従来技術とその問題点 マグネシアー炭素質耐火物は、一般に耐スラグ性に優
れており、且つ炭素成分がスラグに濡れ難く、耐火物内
へのスラグの侵入を抑制するので、耐構造スポーリング
性にも優れ、さらに、急熱および急冷による耐熱スポー
リング性にも優れている。この様な優れた特性を有する
マグネシアー炭素質耐火物は、転炉、二次精錬炉などの
製鋼炉の耐火物として広く使用され、炉寿命の飛躍的な
延長に寄与している。
しかしながら、マグネシアー炭素質耐火物は、例え
ば、スラグが塩基性である場合には、溶損速度が大きく
なることがあるという欠点がある。この様な欠点を改善
するために、耐火原料の一部としてカルシア(CaO)が
使用されている。すなわち、CaOは、それ自身のフラッ
クス化作用により、浸透してくるスラグと化学反応を起
こして、浸透スラグを高融点化し、耐火物内部へのスラ
グの浸透を防止する。さらに、CaOは、MgOと殆ど反応も
固溶もしないので、CaOで隔離されたMgOは、結晶成長が
抑制され、また、CaOは、1700℃以上の高温でも安定で
あるため、MgOに耐スポーリング性を付与することが出
来る。
しかしながら、CaOには、この様な利点を帳消しにす
る程の非常に消化(水和)し易いという重大な欠点があ
る。すなわち、 CaO+H2O→Ca(OH) で示される反応により消化が起こると、耐火物が表面か
ら崩壊していくのである。
問題点を解決するための手段 本発明者は、上記の如きCaO含有マグネシアー炭素質
耐火物の問題点に鑑みて種々研究を重ねた結果、CaOに
替えてアラゴナイト型炭酸カルシウムを配合する場合に
は、これらの問題点が大巾に軽減されることを見出し
た。
すなわち、本発明は、下記のマグネシアー炭素質耐火
組成物を提供するものである: マグネシア系原料30〜99重量%と炭素質原料70〜1
重量%からなる耐火物原料混合物100重量部にアラゴナ
イト型炭酸カルシウム0.5〜20重量部を配合したことを
特徴とするマグネシアー炭素質耐火組成物。
炭酸カルシウムが、貝殻由来の炭酸カルシウムであ
る上記項に記載のマグネシアー炭素質耐火組成物。
以下において、“%”および“部”とあるのは、それ
ぞれ“重量%”および“重量部”を意味するものとす
る。
本発明において使用するマグネシア系原料としては、
特に限定されず、公知のものがそのまま使用される。こ
の様なマグネシア原料としては、海水マグネシアクリン
カー、天然マグネシアクリンカー、焼結マグネシアクリ
ンカー、電融マグネシアクリンカーなどが例示され、こ
れらの1種又は2種以上を使用する。マグネシア系原料
は、必要ならば、常法に従って、粒度調整を行なって使
用する。
本発明において使用する炭素質原料としても、特に限
定されず、公知のものがそのまま使用される。この様な
炭素質原料としては、鱗状黒鉛、土状黒鉛、人造黒鉛、
キッシュグラファイト、コークス、カーボンブラック、
仮焼無煙炭などが例示され、これらの1種又は2種以上
を使用する。炭素質原料も、必要ならば、常法に従っ
て、粒度調整を行なって使用する。
マグネシア系原料と炭素質原料との混合割合は、混合
物全体を基準として、前者30〜99%に対し後者70〜1%
とする。炭素質原料の含有量が1%未満の場合には、耐
火物の耐スラグ性および耐スポーリング性が不十分とな
り、一方70%を上回る場合には、酸化による組織劣化が
著しくなるので、好ましくない。
本発明で使用するアラゴナイト型炭酸カルシウムとし
ては、その由来を問わず、既存のものを全て利用するこ
とが出来る。具体的には、石灰石などの天然品:アサリ
殻、ハマグリ殻などの海産品残渣などが例示される。炭
酸カルシウムとしても、単品だけでなく、2種以上のも
のを併用しても良い。炭酸カルシウムも、必要ならば、
粒度調整を行なって使用する。
マグネシア系原料と炭素質原料との混合物100部に対
する炭酸カルシウムの配合割合は、0.5〜20部とする。
炭酸カルシウムの量が0.5部未満の場合には、耐スラグ
性の改善効果が不十分となり、一方20部を上回る場合に
は、耐火物の使用時にアラゴナイトからカルサイトへの
相転移の際の体積膨張による応力を吸収することが出来
ず、耐火物に亀裂を生ずる。
本発明によるマグネシアー炭素質耐火物は、常法に従
って、上記の割合で配合した組成物100部に1〜10部程
度の結合剤を加え、均一に混練した後、成形し、通常10
0〜300℃程度の温度で熱処理することにより、得られ
る。結合剤としては、特に限定されず、コールタールピ
ッチ、石油ピッチ、フェノール樹脂、フラン樹脂などの
公知のものがそのまま使用される。
なお、本発明によるマグネシアー炭素質耐火物を特に
酸化性の強い雰囲気で使用する場合には、炭素質原料お
よび結合部が酸化されて著るしく損耗することがある。
これを防止するために、Al、Si、Mg、Ca、などの金属粉
末、Mg−Al、Al−Si、Mg−Al−Ca、Mg−Al−Siなどの合
金粉末、B4C粉末、BN粉末などの酸化抑制剤の一種また
は二種以上をマグネシアー炭素質重量の0.2〜30%程度
配合することができる。
発明の効果 本発明において使用する炭酸カルシウムは、カルシア
の場合とは異なり、消化現象による耐火物の崩壊を起こ
さない。
本発明によるマグネシアー炭素質耐火物においては、
使用時にアラゴナイト型炭酸カルシウムが、330〜480℃
程度の温度域でカルサイト型炭酸カルシウムに相転移し
た後、約900℃で CaCO3→CaO+CO2 で示される分解反応により、CaOとなる。従って、実炉
での使用時には、CaCO3は、CaOの形態でスラグ浸透防止
効果を発揮する。しかも、カルサイトへの相転移時に約
8%の体積膨張を起こして粉化した後CaOへ分解するた
め、CaOへの分解時に収縮を生じない。このため、耐火
物内に空隙を生じたり、組織劣化をもたらすこともな
い。この様な効果は、カルサイト型炭酸カルシウムを使
用する場合には、達成されないものである。
さらに、耐火物中の酸化物(主にCaO)とスラグとが
反応して形成される融液により、炭素質成分が酸素から
隔離されるために、またCaCO3の分解により発生するCO
ガスが耐火物中に充満して、炭素質成分と酸素との接触
が妨げられるために、炭素質成分の酸化が著るしく防止
され、その結果、耐火物の耐蝕性が大巾に改善される。
実 施 例 以下に実施例および比較例を示し、本発明の特徴とす
るところをより一層明確にする。
実施例1〜4および比較例1 第1表に示す割合で各種の原料を配合し、ロールパン
により混練し、1000kgf/cm2の圧力で成形し、200℃で24
時間加熱処理して耐火物を製造した。
得られた耐火物の物性を第2表に示す。
第2表に示す結果から明らかな様に、本発明によるマ
グネシアー炭素質耐火物は、従来品と比較して、強度な
どの特性を損なうことなく、耐スラグ性を大巾に向上さ
せている。従って、製鋼炉の寿命を著るしく延長させる
ことが出来る。
また、耐火物としての製造時および貯蔵時のCaO源
は、CaCO3として存在するので、耐火物の製造時および
貯蔵時の消化による崩壊は発生しないことも、確認され
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 一郎 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の2 川崎炉材株式会社内 (72)発明者 小口 征男 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の2 川崎炉材株式会社内 (72)発明者 川上 辰男 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の2 川崎炉材株式会社内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マグネシア系原料30〜99重量%と炭素質原
    料70〜1重量%からなる耐火物原料混合物100重量部に
    アラゴナイト型炭酸カルシウム0.5〜20重量部を配合し
    たことを特徴とするマグネシアー炭素質耐火組成物。
  2. 【請求項2】炭酸カルシウムが、貝殻由来の炭酸カルシ
    ウムである請求項に記載のマグネシアー炭素質耐火組
    成物。
JP63270172A 1988-10-26 1988-10-26 マグネシアー炭素質耐火組成物 Expired - Lifetime JP2711398B2 (ja)

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