JP2711289B2 - 地盤補強用複合補強材 - Google Patents

地盤補強用複合補強材

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、地山の補強、特に、盛土の補強に用いて好
適な地盤補強用複合補強材に関する。
「従来の技術」 従来、盛土を施工する場合には、地滑りや横滑りを防
止するために様々な補強手段が施されている。
このような補強手段の一例として、施工すべき盛土内
に不織布を層状に埋設する方法が挙げられる。
この補強手段は、盛土を構成する土砂を適宜盛り挙げ
る毎に、この土砂の表面に帯状の不織布を複数枚布設し
ていくことによって行なわれるものである。
この場合、土砂を盛るごとにその表面に帯状の不織布
を布設し、互いに隣り合う不織布を縫い合わせることに
よって土砂を覆うようにする。
そして、縫い終わった不織布の上にさらに土砂を盛り
上げ、この土砂の表面にも不織布を布設し、このような
工程を繰り返すことによって盛土を施工していき、全体
として盛土中に層状に埋設される。
一方、盛土の補強手段として不織布とは別に、高強度
連続繊維を用いたものも、有効な補強手段として導入さ
れつつある。この高強度連続繊維は、引き揃えられた複
数本の繊維よりなる繊維束が互いに交差して格子状をな
し、それら繊維束の各繊維が樹脂材料にて結束されてお
り、かつ、前記繊維束との交差部が、一方向に延在する
繊維群と他方向に延在する繊維群とを三層以上に積層し
た断面形状になっているものである。
この補強材を使用する補強手段は、盛土中に例えば格
子状の補強材を層状に埋設し、その補強材の引き抜き抵
抗を利用して盛土の安定を図ることを目的とするもので
ある。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、盛土や地盤等の補強手段として不織布
のみを用いると、この不織布を縫い合わせる工程が必要
となり、作業の遅延を招くことになる。
また、高強度連続繊維からなる格子状補強部材のみを
用いた地盤等の補強手段とすると、この格子状補強部材
の目の部分を土砂が移動して、土砂の流動化を招くおそ
れがあるといった問題を抱えることとなり、さらに、こ
の補強材の構造上、厚さが2mm程度と比較的厚いため、
盛土の補強材として土中に埋設した場合、土と馴染みに
くく、施工性が悪い上、この補強材は固くて剛性が高
く、曲げ難いため盛土を転圧したときにその転圧力が補
強材の下に均等に伝達されず、それによって盛土の下層
が十分に締め固められなかったり、盛土の上層を平坦に
均すことができない場合があり、また、転圧力が一箇所
に集中して破損する恐れもあった。
そこで、本発明は、盛土の施工性が良く、かつ、高強
度で、補強すべき地盤中の土砂の流動化を排除すること
のでき、さらに盛土内の水分を有効に排水することので
きる地盤補強用複合補強材を提供することを目的として
いる。
「課題を解決するための手段」 本発明の地盤補強用複合補強材の第1の態様は、高強
度連続繊維を主体とする繊維束により格子状に形成され
た格子状補強部材と、高耐食性の不織布とからなり、前
記格子状補強部材は、引き揃えられた複数本の繊維から
なる主軸方向の一層以上の繊維束と、他方向に延在する
二層以上の繊維束とが互いに交差して格子状をなし、そ
れらの繊維束が樹脂材料により結束されていると共に、
前記各繊維束の交差部において最外層に位置する各繊維
束が他方向に延在し、かつその交差部の膨らみがプレス
成形により潰され、さらに主軸方向の隣り合う各交差部
間の間隔が、前記他方向の隣り合う各交差部間の間隔よ
りも大きくなるように形成されており、当該格子状補強
部材が前記不織布の両面に設けられてなることを特徴と
している。
また、本発明の第2の態様は、高強度連続繊維を主体
とする繊維束により格子状に形成された格子状補強部材
の表面に、その一部を覆うように不織布が設けられてな
ることを特徴としている。
また、本発明の第3の態様は、高強度連続繊維を主体
とする繊維束により格子状に形成された格子状補強部材
の表面の主軸方向または他方向に沿った状態で略帯状の
不織布が設けられていることを特徴としている。
「作用」 本発明の地盤補強用複合補強材は、格子状補強部材に
設けられた不織布によって、補強すべき地盤中の土砂の
各補強材間における移動が規制される。また、格子状補
強部材は、引き揃うえられた複数本の繊維からなる主軸
方向の一層以上の繊維束と、他方向に延在する二層以上
の繊維束とが互いに交差して格子状をなし、それらの繊
維束が樹脂材料により結束されていると共に、前記各繊
維束の交差部において最外層に位置する各繊維束が他方
向に延在し、かつその交差部の膨らみがプレス成形によ
り潰されていることによって、交差部の強度が極めて高
くなっている上、厚さが薄くなるため、盛土中に埋設し
たときに土と一体化して十分な引き抜き抵抗を発揮する
ようになっている。また、この地盤補強用複合補強材で
は、主軸方向の隣り合う各交差部間の間隔が、前記他方
向の隣り合う各交差部間の間隔よりも大きくなっている
ことによって、主軸方向の繊維束が曲げ易く、盛土中に
埋設して転圧したときにも屈曲して破損し難い上、土と
良く馴染むため、盛土を転圧したときにその転圧力が補
強材の下に均等に伝達され、それによって盛土の下層が
十分に締め固められるとともに、盛土の上層を平坦に均
すことができる。
さらに、不織布の両面に格子状補強部材が設けられた
構成のものや、格子状補強部材の一部に不織布が設けら
れたものでは、土砂に対して直接格子状補強部材が接す
ることとなるので、格子状補強部材が有効に土砂を拘束
する。
「実施例」 以下、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。
第1図ないし第7図は、本発明の第1の実施例を示
し、図中符号1は、盛土中に層状に埋設されてその盛土
の安定化を図るための地盤補強用複合補強材であって、
第1図(イ)および(ロ)に示すように、高強度連続繊
維を主体とする繊維束により格子状に形成された格子状
補強部材2と、高耐食性の不織布3とからなる。ここ
で、第1図(ロ)は、同図(イ)におけるA-A矢視断面
図である。
前記格子状補強部材2は、引き揃えられた多数本の繊
維4からなる主軸方向の繊維束4Aと同様な構成の繊維束
4B、4Bとが互いに交差して格子状をなし、それらの繊維
束4Aおよび繊維束4Bが樹脂材料5により結束されて構成
され、この格子状補強部材が前記不織布3の両面に設け
られて地盤補強用複合補強材1が構成されている。
次に、格子状補強部材2について詳述する。前記繊維
束4Aと繊維束4B、4Bとの交差部6は、第2図および第3
図に示すように、主軸方向に延在する繊維束4Aと、この
主軸方向と直交する他方向に延在する繊維束4B、4Bとが
積層された三層構造の断面形状とされ、かつその交差部
6における最外層が他方向の繊維束4B、4Bになっている
と共に、その交差部6の膨らみがプレス成形により潰さ
れており、さらに主軸方向の隣り合う各交差部6、6間
の間隔は、前記他方向の隣り合う各交差部6、6間の間
隔よりも大きくなっている。
この格子状補強部材2の主体をなす繊維4としては、
軽量でしかも高い強度を備えるガラス繊維や、カーボン
繊維、アラミド繊維などが主に用いられ、必要に応じて
その他の繊維、例えば合成樹脂繊維、セラミックス繊
維、金属繊維などが適当に組み合わせて用いられる。
また、前記樹脂材料5としては、繊維4に対する接着
性が良く、かつ、それ自体も十分な強度特性を持つ例え
ばビニルエステル樹脂などが主に用いられ、その他に
も、繊維4の種類に対応して、不飽和ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが用いられる。
これらの繊維4と樹脂材料5の割合については、繊維
4の種類や強度、さらにはこの補強部材2の使用形態等
を考慮して適宜決定されるが、例えば繊維4がガラス繊
維、樹脂材料5がビニルエステル樹脂の場合、繊維4が
体積比で30〜70%程度となるように、また、繊維4が例
えばピッチ系カーボン繊維の場合、20〜60%程度となる
ように考慮するのが望ましい。繊維4の割合が前記以下
であると、この補強部材2の強度が著しく低下し、一
方、繊維4の割合を高くすれば、それだけ高強度の補強
部材2を得られるが、あまりに高い割合にすると成形が
難しくなり、好ましくない。
このような構成の格子状補強部材2は、例えば第4図
に示す装置を用いて製造することができる。同図におい
て、符号15は定盤、16は定盤15上の周囲に設けられたガ
イド枠、17は定盤外面に並べて設けられ、補強部材2の
横成分と縦成分とにそれぞれ対応するピンである。製法
については、樹脂を含浸させた連続繊維を、対応するピ
ン17に、いわゆる一筆書きの要領で縦方向および横方向
に順次引っ掛けてゆき、交差部6では必ず繊維束4A、4B
が交互に重なるようにする。第5図は交差部の積層方法
の一例を示したもので、多数の繊維4を束ねた状態で樹
脂材料を含浸させて構成した繊維束4Aおよび4B、4Bを、
図中の矢印図中矢印付きの番号〜の順に通過させる
ことにより、主軸方向の一層の繊維束4Aをこれと直交す
る二層の繊維束4B、4Bね挟みこむようにして、各交差部
6の断面形状が第6図および第7図に示すような断面形
状をなすように積層する。そして、このようにした後、
各層の樹脂材料5が硬化しないうちにプレス加工して厚
さを薄くすることにより、特に交差部6を潰して、第2
図および第3図に示すような三層構造の断面形状に形成
し、全体としてほとんど段差のない略同一厚さの矩形格
子状に形成する。
そして、この格子状に形成された格子状補強部材2に
よって、ビニロン、ナイロン等の合成繊維からなる不織
布3を挟み込むこんで地盤補強用複合補強材1を構成す
る。
格子状補強部材2に不織布3を設ける場合、プレス加
工の終了した段階で不織布3を接着剤で張り付けてもよ
いし、格子状補強部材2の硬化が完了する前に、樹脂材
料5の付着力を利用して張り付けるものとしてもよい。
また、複数層に重ねられた繊維束の間に挟み込む形態で
全体として一体となるように設けてもよい。
次に、この地盤補強用複合補強材1の一使用例につい
て説明する。
まず、盛土を構成すべき地盤上に本実施例の地盤補強
用複合補強材1を布設する。そして、この地盤用複合補
強材1の上に土砂を盛り上げて一層の盛土層を施工す
る。さらに、この盛土層の上を覆うように、地盤補強用
複合補強材1を布設する。
地盤補強用複合補強材1を布設したら、この地盤補強
用複合補強材1の上に、さらに土砂を盛り上げて一層の
盛土層を施工する。
このような工程を繰り返し、最後に土砂を盛り上げ
て、盛土を施工して作業を終了する。地盤補強用複合補
強材1を布設する間隔は、その都度任意に決定されるも
のであって、幾重の層としてもよい。また、施工完了し
た盛土の表面にも同様に地盤補強用複合補強材1を布設
しておくことが好ましい。
このような工程から構成された盛土では、土砂と土砂
との間には常に地盤補強用複合補強材1が布設されてい
るため、強度的に安定したものとなっている。
すなわち、この盛土内に配置された地盤補強用複合補
強材1は、高強度の連続繊維によって格子状に形成され
ているため、盛土がすべりを生じるときの力を補強材の
剪断変位抵抗力によって排除することができ、また、イ
ンターロック効果(土砂と地盤補強用複合補強材1とが
一体的に移動しようとして剪断強度を高める効果)によ
って土砂の剪断強度を高めて施工時及び盛土の施工後に
おける地滑りを防止することができる。そして、格子状
補強部材2、2は、不織布3の両面に設けられているた
め、常に地盤と接触状態にあり、特に有効に地盤を保持
することができるので、インターロック効果を向上させ
ることができる。
また、この地盤補強用複合補強材1は、その表面にビ
ニロン、ナイロン等からなる不織布3が張り付けられて
いるため、盛土の補強に用いた場合には、土砂の流動化
を有効に防止することができるとともに、不織布3を伝
って盛土内の水分を排水することができるので、盛土の
圧密を順次促進することができる。
また、地盤等の補強作業の前に予め格子状補強部材と
不織布とを一体としておけば、格子状補強部材と不織布
との張り付け作業を現場で行う必要がなくなるので作業
工程を短縮することができる。さらに、従来のように、
隣り合う不織布をいちいち縫い合わせるといった作業を
省略することができるので作業工程の短縮による施工工
期の短縮および施工コストの削減を図ることができる。
次に、本発明の地盤補強用複合補強材の第2の実施例
について第8図を参照して説明する。なお、本実施例に
おいて、前記実施例と同様の構成となる部分には共通の
符号を付してその説明を省略する。
本実施例の地盤補強用複合補強材10は、格子状補強部
材2の表面の一部を覆うように不織布3を設けたもので
あって、第8図(イ)、(ロ)に示す補強材10では、帯
状の不織布3を格子状補強部材2の主軸方向および他方
向に沿って設けたものである。ここで、第8図(イ)は
前記補強材10の斜視図、第8図(ロ)は同図(イ)のB-
B矢視断面図である。
そして、格子状補強部材2の主軸方向に沿って設けら
れる不織布3を格子状補強部材の一方の面に、他の方向
に沿って設けられる不織布3を格子状補強部材2の他方
の面にそれぞれ設けた構成となっている。また、第8図
(ハ)に示すように、格子状補強部材2の主軸方向およ
び他の方向に沿って設けられる不織布3をそれぞれ格子
状補強部材2の一方の面に設けた構成としてもよい。
本実施例の地盤補強用複合補強材10によっても前記実
施例と同様の効果を奏することができる。さらに、不織
布3を節約することが可能になるとともに、盛土の補強
に使用した場合等に盛土内の水分を有効に排水すること
ができる。つまり、格子状補強部材2の土砂に接する部
分で土砂を拘束し、不織布3の設けられた部分で盛土内
の集水および排水を行なうものである。このように、一
層の盛土層内に含まれる間隙水を不織布3によって一気
に排水するのではなく、ある程度の量の間隙水をより下
層の盛土層に逃すことによって各盛土層に含まれる間隙
水を均一に排水することができる。
なお、本実施例の地盤補強用複合補強材10は、その細
部において前記のものに限られることはなく、たとえ
ば、不織布を格子状に設けたものや、市松模様に設けた
ものとしてもよい。この場合、不織布の節約を図ること
ができることは勿論、不織布の配置構成によって、地盤
に対するインターロック効果を調節することができる。
次に、本発明の第3の実施例について第9図を参照し
て説明する。なお、本実施例において前記実施例と同様
の構成となる部分には共通の符号を付してその説明を省
略する。
本実施例の地盤補強用複合補強材11は、格子状補強部
材2の主軸方向または他の方向に沿った状態で不織布3
が設けられてなり、第9図(イ)、(ロ)に示す補強材
11では、格子状補強部材2の表面に、その主軸方向に沿
った状態で不織布3設けられている。また、第9図
(ハ)に示すように、格子状補強部材2の主軸方向に沿
った状態で、かつ、その両面に交互に帯状の不織布3が
設けられた構成としてもよい。
本実施例の地盤補強用複合補強材11を使用する場合、
盛土の各層毎に不織布の延在する方向を交差させる。こ
のようにして、不織布の延在方向を交差させることによ
って、盛土の幅手方向および長手方向に沿って盛土内の
水分を排水する。
本実施例の地盤補強用複合補強材11によれば、前記実
施例と同様の効果を奏することができ、さらに、盛土の
幅手方向および長手方向に沿って盛土内の水分を排水す
ることによって、盛土内に存在する間隙水等を均一かつ
効率良く排水を行なうことができる。
なお、本発明の地盤補強用複合補強材は、その細部が
前記実施例に限定されず、種々の変形例が可能である。
たとえば、前記実施例の格子状補強部材2は、第1図に
示すように、プレス成形により全体としてほとんど段差
のない略同一厚さの矩形格子状に形成されているが、第
10図に示すように、交差部6の厚さを繊維束4B、4Bから
なる他方向の部材の厚さに揃えるようにプレス成形し、
繊維束4Aからなる主軸方向の部材の厚さがこれよりも薄
くなるようにしても差し支えない。そして、このように
した場合には、例えば盛土の施工において盛土材を巻き
込んで壁部を形成した場合などに、盛土の外側へ向って
作用する引き抜き抵抗を増大させることができる。
また、本実施例の格子状補強部材2では、主軸方向の
繊維束4Aを一層、他方向の繊維束4Bを二層として、交差
部6を三層構造としたが、本発明の地盤補強用複合補強
材1では、第11図に示すように交差部6を五層構造にし
ても良く、第12図に示すように交差部6を七層構造にし
ても良く、いずれにしてもその交差部6の最外層が他方
向の繊維束4Bになっていれば良い。
「発明の効果」 本発明の地盤補強用複合補強材は、高強度連続繊維を
主体とする繊維束により格子状に形成された格子状補強
部材と、高耐食性の不織布とからなり、前記格子状補強
部材は、引き揃えられた複数本の繊維からなる主軸方向
の一層以上の繊維束と、他方向に延在する二層以上の繊
維束とが互いに交差して格子状をなし、それらの繊維束
が樹脂材料により結束されていると共に、前記各繊維束
の交差部において最外層に位置する各繊維束が他方向に
延在し、かつその交差部の膨らみがプレス成形により潰
され、さらに主軸方向の隣り合う各交差部間の間隔が、
前記他方向の隣り合う各交差部間の間隔よりも大きくな
るように形成されており、当該格子状補強部材が前記不
織布の両面に設けられてなる構成としたので、補強すべ
き地盤がすべりを生じるときの力を補強材の剪断変位抵
抗力によって排除することができ、また、インターロッ
ク効果(土砂と地盤補強用複合補強材とが一体的に移動
しようとして剪断強度を高める効果)によって土砂の剪
断強度を高めて施工時及び盛土施工後における地滑りを
防止することができる。そして、格子状補強部材は、不
織布の両面に設けられているため、常に地盤と接触状態
にあり、特に有効に地盤を保持することができるので、
インターロック効果を向上させることができる。
さらに、地盤等の補強作業の前に予め格子状補強部材
と不織布とを一体としておけば、格子状補強部材と不織
布との張り付け作業を現場で行う必要がなくなるので作
業工程を短縮することができる。また、隣り合う不織布
をいちいち縫い合わせるといった作業を省略することが
できるので作業工程の短縮による施工工期の短縮および
施工コストの削減を図ることができる。
高強度連続繊維を主体とする繊維束により格子状に形
成された格子状補強部材の表面に、その一部を覆うよう
に不織布が設けられてなる構成としたので、不織布を節
約することが可能になるとともに、盛土の補強に使用し
た場合等に盛土内の水分を有効に排水することができ
る。つまり、格子状補強部材の土砂に接する部分で土砂
を拘束し、不織布の設けられた部分で盛土内の集水およ
び排水を行なうものである。このように、一層の盛土層
内に含まれる間隙水を不織布によって一気に排水するの
ではなく、ある程度の量の間隙水をより下層の盛土層に
逃すことによって各盛土層に含まれる間隙水を均一に排
水することができる。
また、高強度連続繊維を主体とする繊維束により格子
状に形成された格子状補強部材の表面の主軸方向または
他方向に沿った状態で略帯状の不織布が設けられている
構成としたので、さらに、盛土の幅手方向および長手方
向に沿って盛土内の水分を排水することによって、盛土
内に存在する間隙水等を均一かつ効率良く排水を行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を示す斜視図、第2図お
よび第3図は格子状補強部材交差部の側断面図、第4図
および第5図は格子状補強部材を作成する工程を説明す
るための工程図、第6図および第7図は格子状補強部材
の交差部の積層構造を示す断面図、第8図(イ)ないし
(ハ)は本発明の第2の実施例を示す図で、第8図
(イ)は斜視図、第8図(ロ)および第8図(ハ)は同
図(イ)のB-B矢視断面図、第9図(イ)ないし(ハ)
は本発明の第3の実施例を示す図で、第9図(イ)は斜
視図、第9図(ロ)および第9図(ハ)は同図(イ)の
C-C矢視断面図、第10図は格子状補強部材の他方向の部
材の厚さを厚くした例の斜視図、第11図は交差部を五層
にした例の断面図、第12図は交差部を七層にした例の断
面図である。 1、10、11……地盤補強用複合補強材、2……格子状
補強部材、3……不織布、4……繊維、5……樹脂材
料。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地盤の補強等に用いられる地盤補強用複合
    補強材であって、高強度連続繊維を主体とする繊維束に
    より格子状に形成された格子状補強部材と、高耐食性の
    不織布とからなり、前記格子状補強部材は、引き揃えら
    れた複数本の繊維からなる主軸方向の一層以上の繊維束
    と、他方向に延在する二層以上の繊維束とが互いに交差
    して格子状をなし、それらの繊維束が樹脂材料により結
    束されていると共に、前記各繊維束の交差部において最
    外層に位置する各繊維束が他方向に延在し、かつその交
    差部の膨らみがプレス成形により潰され、さらに主軸方
    向の隣り合う各交差部間の間隔が、前記他方向の隣り合
    う各交差部間の間隔よりも大きくなるように形成されて
    おり、当該格子状補強部材が前記不織布の両面に設けら
    れてなることを特徴とする地盤補強用複合補強材。
  2. 【請求項2】高強度連続繊維を主体とする繊維束により
    格子状に形成された格子状補強部材の表面に、その一部
    を覆うように不織布が設けられてなることを特徴とする
    地盤補強用複合補強材。
  3. 【請求項3】高強度連続繊維を主体とする繊維束により
    格子状に形成された格子状補強部材の表面の主軸方向ま
    たは他方向に沿った状態で略帯状の不織布が設けられて
    いることを特徴とする地盤補強用複合補強材。
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