JP2709172B2 - 被膜外観にすぐれた珪素鋼板の製造方法 - Google Patents
被膜外観にすぐれた珪素鋼板の製造方法Info
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- JP2709172B2 JP2709172B2 JP2037400A JP3740090A JP2709172B2 JP 2709172 B2 JP2709172 B2 JP 2709172B2 JP 2037400 A JP2037400 A JP 2037400A JP 3740090 A JP3740090 A JP 3740090A JP 2709172 B2 JP2709172 B2 JP 2709172B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は被膜外観にすぐれた珪素鋼板の製造方法に関
し、さらに詳しくは方向性珪素鋼板の製造工程中の中間
焼鈍前の圧延板に微量のSiO2を付着させることにより、
中間焼鈍において形成させるMg2SiO4を強化する方法に
係り、特にSiO2の電着方法において好適な濃度及び溶液
中に含まれるべきイオンに関するものである。
し、さらに詳しくは方向性珪素鋼板の製造工程中の中間
焼鈍前の圧延板に微量のSiO2を付着させることにより、
中間焼鈍において形成させるMg2SiO4を強化する方法に
係り、特にSiO2の電着方法において好適な濃度及び溶液
中に含まれるべきイオンに関するものである。
方向性珪素鋼板の製造工程中の中間焼鈍前の圧延板に
微量のSiO2を電着させることにより、中間焼鈍において
形成させるMg2SiO4を強化する方法が知られており、中
間焼鈍前に珪酸ソーダ中でクリーニング処理をすること
が知られている。
微量のSiO2を電着させることにより、中間焼鈍において
形成させるMg2SiO4を強化する方法が知られており、中
間焼鈍前に珪酸ソーダ中でクリーニング処理をすること
が知られている。
この珪酸ソーダ中でクリーニング処理をする場合に
は、液中に金属イオンが含まれないためSiO2は電着しな
い欠点がある。また、SiO2の電着量は電流密度よりむし
ろSiO2濃度からの寄与が大きいため、溶液の濃度制御を
行わなければSiO2電着量制御をすることができない。
は、液中に金属イオンが含まれないためSiO2は電着しな
い欠点がある。また、SiO2の電着量は電流密度よりむし
ろSiO2濃度からの寄与が大きいため、溶液の濃度制御を
行わなければSiO2電着量制御をすることができない。
本発明は珪酸ソーダ液中に金属イオンを投入し、かつ
珪酸ソーダ濃度を適切な値に保持することにより珪素鋼
板にSiO2の適切な膜圧を電着させる方法を提供すること
を目的とする。
珪酸ソーダ濃度を適切な値に保持することにより珪素鋼
板にSiO2の適切な膜圧を電着させる方法を提供すること
を目的とする。
本発明は、上記課題を達成するため次の技術手段を講
じたものである。すなわち、方向性珪素鋼の製造行程中
の中間焼鈍前に、圧延板にSiO2を電着させるに当り、適
切なSiO2濃度を有するSiO2供給源溶液中に、Fe、Cu、A
l、Sn、Se、Ni、Cr、Mn、Tiから選ばれた少なくとも一
種以上の金属イオンを投入して0.1〜10g/のイオンをS
iO2供給源溶液中に含有させ、この溶液中にて0.01〜2g/
m2SiO2を圧延板に電着させることを特徴とする。このよ
うな技術手段により金属イオンが圧延板に密着する時Si
O2をそれらのイオンの中に埋め込ませて電着するので中
間焼鈍工程において強固なMg2SiO4を形成し、被膜外観
に優れた珪素鋼板を製造することができる。
じたものである。すなわち、方向性珪素鋼の製造行程中
の中間焼鈍前に、圧延板にSiO2を電着させるに当り、適
切なSiO2濃度を有するSiO2供給源溶液中に、Fe、Cu、A
l、Sn、Se、Ni、Cr、Mn、Tiから選ばれた少なくとも一
種以上の金属イオンを投入して0.1〜10g/のイオンをS
iO2供給源溶液中に含有させ、この溶液中にて0.01〜2g/
m2SiO2を圧延板に電着させることを特徴とする。このよ
うな技術手段により金属イオンが圧延板に密着する時Si
O2をそれらのイオンの中に埋め込ませて電着するので中
間焼鈍工程において強固なMg2SiO4を形成し、被膜外観
に優れた珪素鋼板を製造することができる。
SiO2そのものは電荷をもっていないため、電解槽中で
電解処理しても電着反応は起こらない。しかし、SiO2は
電解槽中にて静電的引力によって電気泳動によって付着
する。この吸着力は非常に弱いため、このままであれば
容易に剥離してしまう。そこで、電解槽中に金属イオン
を投入しておけばその金属イオンが吸着SiO2の上に電析
するためSiO2は珪素鋼板表面にしっかりと電着される。
電解処理しても電着反応は起こらない。しかし、SiO2は
電解槽中にて静電的引力によって電気泳動によって付着
する。この吸着力は非常に弱いため、このままであれば
容易に剥離してしまう。そこで、電解槽中に金属イオン
を投入しておけばその金属イオンが吸着SiO2の上に電析
するためSiO2は珪素鋼板表面にしっかりと電着される。
SiO2濃度は、2〜10%が好ましく、高い方が電着効率
がよいが10%を越えると飽和する。
がよいが10%を越えると飽和する。
金属イオンの含有量は、0.1g/未満では金属イオン
投入効果が不十分であり、10g/を越えて含有させても
効果が飽和してしまうので、0.1g/〜10g/とした。
投入効果が不十分であり、10g/を越えて含有させても
効果が飽和してしまうので、0.1g/〜10g/とした。
圧延板に対するSiO2の電着量は0.01g/m2未満では中間
焼鈍、仕上焼鈍後の被覆の形成が困難で欠落が認めら
れ、2g/m2を越えると点状の皮膜欠陥が発生する。0.01
〜2g/m2では欠陥のない外観の優れたSiO2鋼板を得るこ
とができる。
焼鈍、仕上焼鈍後の被覆の形成が困難で欠落が認めら
れ、2g/m2を越えると点状の皮膜欠陥が発生する。0.01
〜2g/m2では欠陥のない外観の優れたSiO2鋼板を得るこ
とができる。
3%Si鋼をCu2+を添加したオルト珪酸ソーダ中にて電
解処理した後、中間焼鈍、仕上焼鈍、平坦化焼鈍を行っ
た。
解処理した後、中間焼鈍、仕上焼鈍、平坦化焼鈍を行っ
た。
電解処理条件は次の通りである。
オルト珪酸ソーダの濃度:2%、4%、6%、8%、10%
の5水準、 Cu2+の濃度:投入なし、0.1g/、5g/、10g/、12g/
の5水準、 電流密度:2A/dm3、5A/dm3、10A/dm3の3水準 これらの各条件で行った電解処理圧延板について、Si
O2の付着量を蛍光X線にて測定した。実験結果を第1図
〜第5図に示す。
の5水準、 Cu2+の濃度:投入なし、0.1g/、5g/、10g/、12g/
の5水準、 電流密度:2A/dm3、5A/dm3、10A/dm3の3水準 これらの各条件で行った電解処理圧延板について、Si
O2の付着量を蛍光X線にて測定した。実験結果を第1図
〜第5図に示す。
第1図はCu2+を5g/投入した場合のSiO2の濃度と電
流密度と、SiO2付着量の関係を示す。第1図より、SiO2
の付着量は電流密度の増加と共に増加するがそれよりも
SiO2濃度による影響の方が大きいことがわかる。
流密度と、SiO2付着量の関係を示す。第1図より、SiO2
の付着量は電流密度の増加と共に増加するがそれよりも
SiO2濃度による影響の方が大きいことがわかる。
第2図はCu2+の投入なしの場合を示すもので、すべて
SiO2の電着は認められなかった。
SiO2の電着は認められなかった。
第3図はCu2+を濃度10g/投入した場合を示すもの
で、第1図と同様な傾向を示している。
で、第1図と同様な傾向を示している。
第4図はCu2+を濃度0.1g/となるように投入したも
ので第1図と同様の傾向を示している。
ので第1図と同様の傾向を示している。
第5図はCu2+を12g/となるように投入した場合を示
し、第3図とほぼ同じ成績を示し、SiO2の電着量はCu2+
の濃度を10g/より増加しても効果が向上しない。
し、第3図とほぼ同じ成績を示し、SiO2の電着量はCu2+
の濃度を10g/より増加しても効果が向上しない。
また、Cu2+をFe,Al,Sn,Se,Ni,Cr,Mn,Tiのイオンと代
替した場合も同様の結果を示した。
替した場合も同様の結果を示した。
次に、以上の電着処理した圧延板のSiO2付着量が0g/m
2、0.005g/m2、0.01g/m2、0.05g/m2、0.1g/m2、0.5g/
m2、2g/m2、5g/m2、10g/m2のものを、それぞれ中間焼
鈍、仕上げ焼鈍を行い、その被膜外観を検査した。
2、0.005g/m2、0.01g/m2、0.05g/m2、0.1g/m2、0.5g/
m2、2g/m2、5g/m2、10g/m2のものを、それぞれ中間焼
鈍、仕上げ焼鈍を行い、その被膜外観を検査した。
SiO2付着量が0g/m2、0.005g/m2のものははげており被
膜が形成されにくくなっており、SiO2付着量が5g/m2以
上のものは被膜は形成されていたが点状被膜欠陥が発生
していた。また0.01g/m2〜2g/m2の間のものは欠陥のな
い被膜となっていた。
膜が形成されにくくなっており、SiO2付着量が5g/m2以
上のものは被膜は形成されていたが点状被膜欠陥が発生
していた。また0.01g/m2〜2g/m2の間のものは欠陥のな
い被膜となっていた。
本発明によれば、方向性珪素鋼板の製造工程中の中間
焼鈍前に、SiO2供給源溶液中に金属イオンを投入するこ
とによりSiO2の電着が可能となり、このSiO2の付着量を
制御することにより、中間焼鈍、仕上焼鈍後の珪素鋼板
の良好な被膜を得ることができる。
焼鈍前に、SiO2供給源溶液中に金属イオンを投入するこ
とによりSiO2の電着が可能となり、このSiO2の付着量を
制御することにより、中間焼鈍、仕上焼鈍後の珪素鋼板
の良好な被膜を得ることができる。
第1図〜第5図は、金属イオンCu2+を投入量が異なる場
合におけるSiO2の濃度と電流密度とSiO2の付着量の関係
を示すグラフである。
合におけるSiO2の濃度と電流密度とSiO2の付着量の関係
を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】方向性珪素鋼板の製造工程中の中間焼鈍前
に、圧延板にSiO2を電着させるに当り、SiO2供給源溶液
中にFe、Cu、Al、Sn、Se、Ni、Cr、Mn、Tiから選ばれた
少なくとも一種以上のイオンを0.1〜10g/含有させ、
該溶液中にて0.01〜2g/m2のSiO2を圧延板に電着させる
ことを特徴とする被膜外観に優れた珪素鋼板の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2037400A JP2709172B2 (ja) | 1990-02-20 | 1990-02-20 | 被膜外観にすぐれた珪素鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2037400A JP2709172B2 (ja) | 1990-02-20 | 1990-02-20 | 被膜外観にすぐれた珪素鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03243795A JPH03243795A (ja) | 1991-10-30 |
JP2709172B2 true JP2709172B2 (ja) | 1998-02-04 |
Family
ID=12496480
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2037400A Expired - Fee Related JP2709172B2 (ja) | 1990-02-20 | 1990-02-20 | 被膜外観にすぐれた珪素鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2709172B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0985743B8 (en) | 1997-10-14 | 2009-08-05 | Nippon Steel Corporation | Method of forming an insulating film on a magnetic steel sheet |
JP6341382B2 (ja) * | 2015-05-20 | 2018-06-13 | Jfeスチール株式会社 | 方向性電磁鋼板とその製造方法 |
BR112022025434A2 (pt) * | 2020-06-24 | 2023-01-24 | Nippon Steel Corp | Método para produzir chapa de aço elétrico |
KR20220128653A (ko) * | 2020-06-24 | 2022-09-21 | 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 | 방향성 전자 강판의 제조 방법 |
US20230243013A1 (en) * | 2020-06-24 | 2023-08-03 | Nippon Steel Corporation | Method for producing grain-oriented electrical steel sheet |
CN116685704B (zh) * | 2021-03-31 | 2024-04-02 | 日本制铁株式会社 | 无取向电磁钢板及无取向电磁钢板的制造方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5846547A (ja) * | 1981-09-11 | 1983-03-18 | Matsushita Electronics Corp | カラ−受像管用内部磁気シ−ルドの製造方法 |
JPH01209133A (ja) * | 1988-02-18 | 1989-08-22 | Nippon Steel Corp | 高耐食性複層複合めっき鋼板 |
JPH01246398A (ja) * | 1988-03-28 | 1989-10-02 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 複合分散粒子の製造方法及び複合めっき方法 |
-
1990
- 1990-02-20 JP JP2037400A patent/JP2709172B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5846547A (ja) * | 1981-09-11 | 1983-03-18 | Matsushita Electronics Corp | カラ−受像管用内部磁気シ−ルドの製造方法 |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03243795A (ja) | 1991-10-30 |
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