JP2709071B2 - 二次電池 - Google Patents

二次電池

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JP2709071B2 JP63074768A JP7476888A JP2709071B2 JP 2709071 B2 JP2709071 B2 JP 2709071B2 JP 63074768 A JP63074768 A JP 63074768A JP 7476888 A JP7476888 A JP 7476888A JP 2709071 B2 JP2709071 B2 JP 2709071B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (1)産業上の利用分野 本発明は、高電圧でエネルギー密度が高く、自己放電
率が小さく、サイクル寿命が長く、かつ充・放電効率
(クーロン効率)の良好な二次電池に関する。
(2)従来の技術 アルカリ金属またはアルカリ金属合金を負極に、金属
酸化物または金属硫化物を正極に用いた二次電池につい
ては、従来から多くの提案がなされている。例えば、米
国特許第4,002,492号はリチウムを約63〜92%の量で含
有し、残りが本質的にアルミニウムであるリチウム/ア
ルミニウム合金より本質的に成る負極を有する二次電池
を開示している。リチウムとアルミニウムから構成され
る負極はまたラオ(Rao)等のJ.Electrochem.Soc.,124,
1490(1977)及びベーセンハード(Besenhard)のJ.Ele
ctroanal.Chem.,94,77(1978)にも開示されている。
ヨーロッパ特許第0070107号A1、マーフイー(Murph
y)等のJ.Electrochem.Soc.,126,349(1979)及びマー
フイー等のMat.Res.Bull.,13,1395(1978)は層状ジカ
ルコゲニドへのリチウムの内位添加、すなわち層間挿入
(intercalation)に基づくバッテリーを開示してい
る。
(3)発明が解決しようとする課題 アルカリ金属または、アルカリ金属合金を負極に、金
属酸化物または金属硫化物を正極に用いた二次電池で、
これ迄(i)高電圧,(ii)高エネルギー密度,(ii
i)低自己放電,(iv)高充・放電効率および(v)長
サイクル寿命を同時に満足するものは得られていない。
本発明者等は、上記5つの電池性能を同時に満足する
電極材料について種々検討した結果、負極がアルカリ金
属合金と炭素材料と結着材とからなり、正極がアルカリ
金属イオンが予め挿入されたバナジウム酸化物を主体と
するものである非水系二次電池において、電池性能が改
善されることを見い出した。
本発明は上記の発見に基づいて開発されたもので、上
記5つの電池性能が同時に満足される二次電池を提供す
ることを目的とする。
(4)課題を解決するための手段 本発明は上記の目的を達成すべくなされたもので、そ
の要旨は、正極と負極と非水電解液とからなる二次電池
において、負極がアルカリ金属合金と、炭素材料と結着
材とからなり、正極がアルカリ金属イオンが予め挿入さ
れたバナジウム酸化物を主体とするものであることを特
徴とする二次電池にある。
以下本発明を詳細に説明する。
負極の構成要素としてのアルカリ金属合金の主成分は
アルカリ金属(特にナトリウム又はリチウム)と鉛から
なることが重要である。その理由は、鉛はアルカリ金属
と電気化学的にも合金化しやすい金属であり、さらに多
量のアルカリ金属を可逆的に出し入れできるからであ
る。
本発明の二次電池に用いる負極の構成要素のうち、主
として電荷を出し入れする活物質として働くのはアルカ
リ金属合金であり、充電で電解液側からアルカリ金属イ
オンが還元され、アルカリ金属合金中に移動し、また放
電でアルカリ金属合金中の一部のアルカリ金属が酸化さ
れ電解液中に移動するものと考えられる。
また、炭素材料は、負極中に適量混合することによ
り、負極中の空孔率を高め、負極中のイオンの移動を速
やかにさせるとともに、負極の真の表面積を拡大し、実
際の電極面積を大きくし、電極全体を効率良く反応させ
ることに寄与しているものと考えられる。
しかし、実際には、上記アルカリ金属と炭素材料を混
合しただけでは、一回に多量の電気量を充放電させる
と、サイクルを重ねるごとに徐々に電極が崩壊し、早い
サイクルで寿命になってしまう。
そのため、電極自身の崩壊を防ぐための結着材が本発
明の二次電池の負極の必須成分となる。
本発明で言う負極に用いる結着材とは、二次電池で用
いる電解液と殆んど反応しないことが重要で、かつ少量
の使用で電極自身の結着性を二次電池としての使用に充
分に耐えられる程度に維持できるものでなくてはならな
い。本発明の主旨に合う結着材としては、ポリエチレ
ン,ポリプロピレン,EPM(エチレンプロピレンコポリマ
ー),EPDM(エチレンプロピレンゴム)等があるが、こ
の中でも比較的少量でかつ結着効果の大きいEPDMが良
い。ここで言うEPDMとは合成ゴムの一種で、エチレンと
プロピレンの共重合体であり、第三成分として、二重結
合を持つ不飽和化合物を導入したものである。
次に本発明の負極の各構成要素の配合比について説明
する。
アルカリ金属合金は、先に記述したとおり、リチウム
またはナトリウムの合金であるが、実際に合金を作りや
すく、電気化学的にも、可逆的にアルカリ金属イオンを
出し入れできるものは、リチウムと鉛の合金またはナト
リウムと鉛の合金である。
ここで上記合金の組成としては、電池の充電時の状態
で、アルカリ金属と鉛とのモル比が10:1乃至1:2の範囲
内が好ましく、また、負極構成要素のうち重量比で合金
が70%以上、炭素材料が3%乃至25%の範囲内が良く、
結着材は1%以上10%以内が好ましい。
上記構成要素のうち、合金組成が10:1乃至1:2の範囲
内が好ましい理由は、電池の充電状態から、放電状態に
至るまで、アルカリ金属と相手金属が合金状態を維持で
きるか、または、電位的に開回路電位がアルカリ金属単
独電位より高い電位を示し、アルカリ金属のデンドライ
ト発生を抑制できる範囲内であると同時に、各サイクル
の充放電電気量ができる限り大きくとれ、規程の放電状
態前にアルカリ金属が負極中で枯渇状態にならない範囲
であることによる。
しかし、前述したとおり、上記範囲内の合金組成比で
あっても、炭素材料を負極中に適度に分散させてない
と、高電流密度、例えば1mA/cm2以上で、高電気容量、
例えば電極面積当り3mAh/cm2以上を1サイクルに充放電
しようとすると、合金中のアルカリ金属の拡散速度が遅
く、充電途中では負極表面にアルカリ金属の過剰な状態
を生じ、デンドライトを生じやすくなり、また放電途中
では、負極表面がアルカリ金属の枯渇状態を生じ、負極
電位が急激に上昇し、対極との実効的電圧維持ができな
くなる。その為、炭素材料を負極中に分散させる必要が
ある。効果的な炭素材料添加量は、負極重量中の3%乃
至25%の範囲内で、特に好ましい範囲は5%乃至20%で
ある。
次いで、上記混合物を結着保持させるべく結着材は1
%乃至15%の範囲内で添加し、電極を成型する。
結着材の量は、1%以上あれば充分であるが、結着材
の最適添加量は、1.5%乃至8%の範囲内である。結着
材の添加量が過剰であると、電池反応に寄与しない物質
が単に増えるだけでなく、電池反応そのものを阻害して
しまう。その理由は、結着材が有効な電極活性部分を覆
い、実質的な電極面積を小さくしてしまうためと考えら
れる。
次に負極の構成要素に用いることができる各原材料の
種類、グレード等について説明する。
アルカリ金属合金は、いかなる製造方法のものであっ
ても良い。例えば、所定量のアルカリ金属と鉛とを溶融
させて合金化させる方法でもよく、また鉛をカソードと
して、アルカリ金属イオンを電気化学的に鉛中に還元し
て合金化する方法、またアルカリ金属と鉛とを電解液中
で接触させて合金化させる方法をとってもよい。また合
金化させる時期は、鉛を炭素材料及び結着材と混ぜ合わ
せて電極を成型した後、電気化学的にアルカリ金属と合
金化させる方法でも、成型前にすでに合金化したものを
炭素材料結着材等と混ぜ合わせ成型して電極を作ること
もできる。しかし、簡単で、効率的な負極製造方法とし
ては、すでに、所定の配合比で合金化されたものを粉砕
し、それを炭素材料、結着材と混ぜてから成型して製造
する方法である。そのため使用する合金は、溶融法で製
造したものが都合が良い。
使用するアルカリ金属及び鉛は、空気中で酸化されや
すいものであるので、もし酸化された状態のものを合金
化したり、また酸化された合金をそのまま電極活物質に
使用したりすると電極特性が低下するので、酸化されな
いよう注意を要する。使用するアルカリ金属及び鉛に対
する種類及びグレードに対しては特に制限はない。
本発明では、炭素材料として、カーボンブラックや黒
鉛が挙げられるが、その種類及びグレードについては特
に制限はない。
例えば、カーボンブラックの場合、ファーネスブラッ
ク,サーマルブラック(アセチレンブラックを含む),
チャンネルブラック,ランプブラック等,どのカーボン
ブラックであっても構わない。
また、黒鉛の場合、天然黒鉛、無定形炭素を加熱処理
して作製した人造黒鉛であっても、また気相法で製作し
たいわゆる熱分解黒鉛であってもよい。
また、どの炭素材料を用いようとも炭素材料自身は、
電池に弊害を与えるものも含め、様々な物質を吸着しや
すいので、使用する前には、吸着物、特に弊害の大きい
水分や酸素等をできる限り除去したものを使用するよう
にしなければならない。
次に結着材として用いる材料としてはポリエチレン,
ポリプロピレン,EPM,EPDMがあるが、ポリエチレン,ポ
リプロピレン,EPMはできるだけ細かいものが好ましい。
但し、特に好ましい結着材はEPDMである。EPDMは、エチ
レンとプロピレンの共重合体に第三成分として二重結合
を持つ不飽和化合物を導入したもので特にDCP(ジシク
ロペンタジエン)またはENB(エチリデンノルボーネ
ン)を使用したものが良い。
その他の成分として例えば合金中に他の金属を合金重
量に対し10%以内で添加することも構わないし、ポリエ
チレンオキサイドとアルカリ金属塩とから成る固体電解
質等を添加しても一向に差支えはない。但し、上記の如
く添加物は、本発明の二次電池の電池反応を著しく阻害
するものであってはならない。
次に本発明の二次電池用負極の製造方法について説明
する。
実際には負極の製造方法については特に制限はなく、
負極の成分及び配合比が結果として上述したものになっ
ていればよい。
しかし、効率良く製造する方法の例としては次のよう
な方法を推奨できる。
まず、酸素及び水分を充分に排除したアルゴン雰囲気
下で所定比のアルカリ金属と鉛を不活性のるつぼに入
れ、加熱溶融させた後、適温に下げ焼鈍した後、室温に
下げる。次いでできた合金をよく粉砕し、所定の割合で
炭素材料と混合する。
結着材にEPDMを使用する場合は、所定量のEPDMを精製
したキシレンやシクロヘキサン等の炭化水素系溶剤に溶
かし、所定量を上記混合物に加え、練りながらよく混ぜ
る。
よく練り合わせた混合物を必要に応じ加圧し、求める
厚みに成型する。成型する際に、混合物中に補強また
は、集電向上の目的等で金属網や、カーボン繊維等を入
れてもよい。成型時に特に加圧する必要はなく、ヘラの
ようなもので平にしながら求める厚みに加工してもよい
し、ローラープレスのようなもので加圧してもよいし、
また錠剤成型器のようなもので適当な型に加工してもよ
い。
尚、補強剤その他の目的で負極中に加える金網やカー
ボン繊維等は、活物質を混合する時点で入れてもよく、
特に添加する時期にはこだわらないが、金網の場合は成
型時にカーボン繊維やその他粉体状のものや繊維状のも
のは混合時に加えるのがよい。
次いで、成型終了したものからEPDMの溶剤を除去する
ために、減圧下で、80℃乃至200℃で数時間乾燥させ
る。
尚、必要な電極形状を得るため、成型体から切り取る
場合は、乾燥前に切り取っても、乾燥後に切り取っても
どちらでもよい。
次に本発明の二次電池に用いる正極について、説明す
る。本発明の正極に用いるバナジウム酸化物としては、
V2O5,V2O5−P2O5,V6O13,VO2,V3O8等が挙げられる。上記
化合物は結晶質,非晶質のどちらであっても一向に構わ
ない。
また、上記バナジウム酸化物は、各々単独でも、二種
以上の混合物として、用いられても一向に構わない。
但し、これらバナジウム酸化物を、本発明の二次電池
の正極として用いる場合、負極のアルカリ金属量とのバ
ランスを保つ為に、適量のアルカリ金属イオンを電気化
学的、または化学的に予め挿入しておく。アルカリ金属
イオンが挿入されていない正極をそのまま電池に使用し
た場合、放電時に負極中のアルカリ金属が大量に、正極
に移動することにより、負極合金中のアルカリ金属が枯
渇状態になり、その為、負極の電極崩壊等でサイクル性
能が悪化する。従って、正極中に予め適量のアルカリ金
属イオンを挿入しておく必要がある。
予め、正極にアルカリ金属イオンを挿入する方法とし
ては、特に制限はないが、合成時にアルカリ金属を混合
する方法、合成後、例えばBuLi溶液に浸漬する方法等の
化学的方法や、電気化学的に、アルカリ金属イオンを挿
入する方法が挙げられる。
予め、挿入するアルカリ金属イオンの量については、
負極とのバランスやバナジウム酸化物の種類等で一概に
は規定できないが、通常、バナジウム酸化物中のバナジ
ウム1原子に対して、0.1〜0.8原子のアルカリ金属イオ
ンを挿入すればよい。
本発明の正極に用いるバナジウム酸化物には、当該業
者によく知られているように、他の適当な導電材料、例
えばカーボンブラック,黒鉛,金属粉,金属繊維,炭素
繊維等を混合してもよい。
また、ポリエチレン,変性ポリエチレン,ポリプロピ
レン,ポリテトラフルオロエチレン,EPDM,スルホン化EP
DM等の熱可塑性樹脂等の結着材で補強してもよい。
次に、本発明の二次電池に用いることのできる電解液
について説明する。
本発明の二次電池に用いる負極はアルカリ金属合金を
含み、アルカリ金属イオンの出入りが電極反応を支配し
ている。アルカリ金属自身は水分、酸素との反応性が高
いため、当然のことながら、電解液中に多量の水分、酸
素等を含んでいてはならない。
その他、電池反応を著しく阻害するものは電解液とし
ては用いることができない。
よって本発明のコイン型二次電池にはアルカリ金属塩
を溶解した非水電解液を用いる必要がある。その中でも
効果的な非水溶媒としては、エーテル系化合物であり、
例えばテトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフ
ラン、2,5−ジメチルテトラヒドロフラン、4−メチル
−1,3−シオキソラン、1,3−ジオキソラン、ジオキサ
ン、2−メトキシ−1,3−ジオキソラン、アニソール、
m−トリフルオロメチルアニソール、1,2−ジメトキシ
エタン、1,1−ジメトキシエタン、ダイグライム、1,2−
クラウン−4等を挙げることができる。
エーテル系化合物が非水溶媒として好ましい理由は、
アルカリ金属及びアルカリ金属合金との反応性が小さ
く、またアルカリ金属塩を溶解する能力に優れ、比較的
電位安定窓が広いからである。
また一方では、電解液の電気伝導度を向上させる目的
等でエーテル系化合物同志または、他の非水溶媒との混
合系を用いることも構わない。
但し、混合系を用いる場合であっても溶媒中のエーテ
ル系化合物の割合が50%以上でなくてはならない。
例えば、プロピレンカーボネートやエチレンカーボネ
ートのようなカーボネート類、リン酸トリメチル、リン
酸トリエチル等のリン酸エステル類、スルホラン、3−
メチルスルホラン等のスルホラン類は、一般には比較的
安定でアルカリ金属又はアルカリ金属合金を負極に用い
た電池によく使用されているが、本発明の二次電池用電
解液の溶媒として大量に使用することは好ましくない。
その理由として、上記エステル類は、アルカリ金属や
アルカリ金属合金との反応性が強く、分解しやすいため
で、例えば負極が平滑な金属の場合は、分解生成物の一
部が負極表面を覆い、それが、アルカリ金属イオン透過
性の膜となり、溶媒とアルカリ金属との直接接触を避け
る効果があるとも言われているが、本発明の様な多孔性
で表面積の大きい負極に対しては、必ずしも副反応の抑
制が過度のところで効かず、副反応が激しく起こるため
と推定される。
一方電解液中の電解質については、負極に含むアルカ
リ金属と同種のアルカリ金属塩でかつ溶媒に対しよく溶
解し、電池としての使用かかなう程度以上の電気伝導度
を有する電解液になりうるもので、例えばリチウム塩で
は、LiClO4,LiBF4,LiPF6,LiAsF6,LiSO3CF3,LiBEt4,LiBB
u4,LiBPh4,LiBEt3Bu等で、またナトリウム塩としては、
NaBF4,NaClO4,NaPF6,NaAsF6,NaSO3CF3,NaBEt4,NaBBu4,N
aBPh4,NaBEt3Bu等を挙げることができる。
上記の中で特に推奨できる電解質はLi塩ではLiPF6,Li
AsF6,LiClO4,LiBF4でNa塩ではNaPF6,NaAsF6,NaClO4,NaB
F4であり、毒性、安全性等も考慮するとLi塩ではLiPF6
とLiBF4が好ましく、Na塩ではNaPF6とNaBF4が好まし
い。
(5)実施例 以下、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
〔実施例1〕 <負極の製造> 純度が99.99%以上のリチウム金属箔と、純度が99.99
9%以上の鉛粒(直径が2mm〜3mm程度のもの)を高純度
に精製したアルゴンガス雰囲気下(水分、酸素とも1ppm
以下)で、鉄製るつぼに所定量ずつ(リチウムと鉛の原
子比が4:1になるように)入れ、上記雰囲気下に設置し
た電気炉で、室温から徐々に昇温し、750℃にして3時
間溶融した。その後電気炉内温度を600℃まで下げ、600
℃で20時間焼鈍した。その後室温まで自然冷却した。室
温に戻ったリチウムと鉛合金を鉄製乳鉢に入れ、鉄製乳
棒でよく粉砕して100メッシュ以下の粉体にした。
上記方法で得た粉体とカーボンブラック(昭和キャボ
ット製:商品名ブラックパール2000)とを所定量で充分
に混合した。
次に、所定量のEPDM(日本合成ゴム製:商品名JSR−E
P57P)をキシレンに溶解し、上記リチウム・鉛合金とカ
ーボンブラックとの混合物と混ぜよく練り合わせた。次
いでこの練り合わせた物から大部分のキシレンを減圧状
態にして除去した。
尚、上述した所定量とはリチウム合金とカーボンブラ
ックとEPDMの重量比が88.0:9.0:3.0となるような配合比
とした。
上記混合物を錠剤成型機で直径15mm、厚み350μmに
なるよう成型してペレット状負極を得た。
尚、上記操作のうち、減圧操作を除いてすべてアルゴ
ンガス雰囲気下で行なった。
<正極の製造> ディー・ダブル・マーフィーらのジャーナル・オブ・
エレクトロケミカル・ソサエティー2053頁、1981年(D.
W.Murphy,J.of.Electrochem.Soc.,2053,1981)に記載さ
れている方法に従い、V2O5とVとの混合物を焼成して、
V6O13粉体を得た。このV6O13粉体とカーボンブラック及
びEPDMを負極の場合と同様にして重量比が87.5:10:2.5
になる様に混合し、直径15mm、厚さ500μmになる様に
成型し、次いで130℃で5時間真空乾燥を行い、ペレッ
ト状正極とした。
次いで、第1図に示す試験セル中で、Li箔を負極に、
1.5mol/濃度のLiPF6の2−メチルテトラヒドロフラン
溶液を電解液に用い、1.0mA/cm2の定電流法で、バナジ
ウム1原子に対して、0.3原子のLiカチオンを電気化学
的に正極に挿入した。
<電池実験> 上記、正極及び負極と、電解液に1.5mol/濃度のLiP
F6の2−メチルテトラヒドロフラン溶液を用い、第2図
に示すようなコイン型電池を組み立てた。尚、正極と負
極の間には、ポリプロピレン製の不織布一枚と、ポリプ
ロピレン製マイクロポーラスフィルム一枚を、電解液収
容と両極の短絡を防ぐ目的もかねてはさみこんだ。
この電池を放電方向から、電池電圧が1.5Vになるま
で、一定電流1.5mAで放電し、次いで同じ電流値で電池
電圧が2.9Vになるまで充電するという、充放電の繰り返
し試験を行なった。
尚、各サイクルで充電及び放電後に30分間のレスト時
間をとった。
上記充放電試験の結果、サイクル初期からほぼ定常の
電気容量が放出でき、その容量は16.5mAhであった。ま
た放電容量が10mAhを割る迄のサイクル数は270サイクル
を記録した。
尚、この電池を50サイクル目の充電終了後及び100サ
イクル目の充電終了後に40℃で10日間の自己放電テスト
を行なったところ、自己放電率はそれぞれ8.9%、9.2%
であった。
〔比較例1〕 実施例1では、成型後正極に予めバナジウム1原子に
対して0.3原子のLiカチオンを電気化学的に挿入した
が、本実験では、成型後の正極をそのまま、コイン型電
池に用い、その他は実施例1と全く同様にして充放電試
験を行った。
その結果、サクル初期の放電電気量は、実施例1と同
等であったが、サイクル毎の容量減少が大きくサイクル
寿命は47サイクルであった。
〔実施例2〕 <正極の製造> 山木らのジャーナル・オブ・エレクトロケミカル・ソ
サエティー512頁、1985年(J.Yamaki,J.Electrochem.So
c.,132,512,1985)に記載されている方法に従い、V2O5
とP2O5との混合物を焼成して、アモルファスV2O5−P2O5
粉体を得た。このアモルファスV2O5−P2O5粉体とカーボ
ンブラック及びEPDMを実施例1と同様にして重量比が8
7.5:10:2.5になるように混合し、直径15mm、厚さ450μ
mになる様に成型し、次いで130℃で5時間真空乾燥を
行い、ペレット状正極とした。
次いで実施例1と同様にして、バナジウム1原子に対
して0.4原子のLiカチオンを電気化学的に正極に挿入し
た。
<電池実験> 上記正極を用いた以外は、実施例1と全く同様にして
充放電試験を行った。その結果、最大放電電気量は16.1
mAhであり、10mAhを割ったサイクル数は308回であっ
た。
尚、この電池を50サイクル目の充電終了後及び100サ
イクル目の充電終了後に40℃で10日間の自己放電テスト
を行なったところ、自己放電率はそれぞれ9.1%、9.2%
であった。
<比較例2> 実施例2では、成型後正極に予めバナジウム1原子に
対して、0.4原子のLiカチオンを電気化学的に挿入した
が、本実験では、成型後の正極をそのまま、コイン型電
池に用い、その他は実施例2と全く同様にして、充放電
試験を行った。
その結果、サイクル初期の放電電気量は16.3mAhであ
ったが、比較例2と同様にサイクル毎の容量減少が大き
く、サイクル寿命は52回であった。
(6)効果 上記のように、本発明の二次電池は、高電圧、高容量
でエネルギー密度が高くかつ可逆性が良く、自己放電率
が低い。従って、電気機器の主電源や半導体のメモリー
バックアップ用電源等に最適な二次電池を提供するもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、正極に電気化学的にLiを挿入する場合に用い
たテフロン製試験セルであり、第2図は、コイン型電池
の断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小沼 博 東京都大田区多摩川2―24―25 昭和電 工株式会社総合技術研究所内 (72)発明者 亀山 むつみ 東京都大田区多摩川2―24―25 昭和電 工株式会社総合技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−195853(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極と負極と非水電解液とからなる二次電
    池において、負極がアルカリ金属合金と炭素材料と結着
    材とからなり、正極がアルカリ金属イオンが予め挿入さ
    れたバナジウム酸化物主体とするものであることを特徴
    とする二次電池。
  2. 【請求項2】アルカリ金属合金がアルカリ金属と鉛とか
    らなる特許請求の範囲第1項記載の二次電池。
  3. 【請求項3】結着材がエチレン・プロピレンゴム(EPD
    M)である特許請求の範囲第1項記載の二次電池。
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