JP2708653B2 - 第2高調波発生素子 - Google Patents

第2高調波発生素子

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JP2708653B2
JP2708653B2 JP3289036A JP28903691A JP2708653B2 JP 2708653 B2 JP2708653 B2 JP 2708653B2 JP 3289036 A JP3289036 A JP 3289036A JP 28903691 A JP28903691 A JP 28903691A JP 2708653 B2 JP2708653 B2 JP 2708653B2
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domain inversion
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は第2高調波発生素子に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】第2高調波発生素子は入射光を波長が半
分の光に変換する機能を持つ素子である。この素子によ
れば、例えば半導体レーザの光(基本波)を1/2の波
長の光に変換できるので、例えば光ディスクの記憶密度
を数倍にできるなどの利点が得られる。このため、従来
から第2高調波発生素子に関する研究が精力的に行なわ
れている。
【0003】このような第2高調波発生素子の従来例と
しては例えば文献a(ElectronicsLetters (エレクト
ロニクスレターズ)Vol.25,(1989),pp.731-732)に開示
されているものがあった。図3はその説明に供する図で
あり、この第2高調波発生素子を概略的に示した斜視図
である。
【0004】この第2高調波発生素子は、図3に示すよ
うに、LiNbO3基板11と、この基板11の+C面
に形成され分極方向がコヒーレンス長lC (詳細は
(1)式を参照し後述する。)ごとに反転している周期
的ドメイン反転構造13と、この周期的ドメイン反転構
造13の周期方向が導波方向とされた光導波路15とを
具えた構成とされていた。なお素子長Lは、L>>lC
となっている。
【0005】ここで、周期的ドメイン反転構造13は、
基板11の+C面に周期Λで所定幅(lC 相当。)及び
所定厚みのチタン(Ti)を蒸着し、その後このTiを
基板11中に熱拡散させることにより形成したドメイン
反転領域13aと、このドメイン反転領域13aに隣接
する基板部分13b(以下、「非反転領域」と略称する
こともある。)とで構成されていた。また、光導波路1
5はプロトン交換法(Li+ −H+ 交換法)により形成
されこの場合dの厚みを有していた。ただし、周期的ド
メイン反転構造において周期Λは、コヒーレンス長をl
C (詳細は後述する。)で示した場合、Λ=2lC の値
である。
【0006】なお、Tiを拡散させた基板部分の分極方
向がTiを拡散させなかった部分に対し反転されるとい
うメカニズムは現在のところ不明である。しかし、Ti
の拡散温度及び濃度を所定の値に設定することにより、
ドメイン反転領域13aは100%の確率で形成できる
ことが知られている。
【0007】また、他の従来の第2高調波発生素子とし
ては例えば文献b(Journal of Light-wave Technology
(ジャナル オブ ライトウエーブ テクノロジ),Vo
l.7,No.10.No.10,(1989), pp.1597〜1600)に開示され
ているものがあった。この文献bに開示の素子は、ドメ
イン反転領域13aの形成をいわゆる外拡散法(Li2
Oを基板外部へ放出する方法)で行なっている点が文献
aのものと相違するが、基本的な構造は文献aのものと
同一であった。
【0008】ところで、周期的ドメイン反転構造13が
形成されていないと仮定すると、基本波(角振動数ω;
波長λ)が光導波路15を下記(1)式で与えられるコ
ヒーレント長(コヒーレンス長ともいう。)lC だけ伝
播すると、基本波から第2高調波(角振動数2ω;波長
λ/2)へのエネルギー変換量は最大になる。
【数1】
【0009】
【0010】ただし、(1)式中N(ω)は光導波路1
5の基本波に対する実効屈折率、N(2ω)は光導波路
15の第2高調波に対する実効屈折率である。
【0011】そして、一般にはN(ω)とN(2ω)と
は異なる値であるので(1)式中の分母は零にはならな
いからlC は有限の値になる。例えば、基板11をLi
NbO3 とし、基本波の波長λを860nmとし、光導
波路15の厚さを1μmとした場合、lC は1.7μm
程度であるといわれている(文献:「応用物理」第59
巻,(1990),pp.996〜1013表3参
照)。
【0012】このコヒーレント長lC が1.7μmであ
るということは、基本波が光導波路15中を1.7μm
進めば第2高調波のエネルギーは極大となり、それから
さらに1.7μm進めば第2高調波のエネルギーは極小
となることを意味する。つまり第2高調波のエネルギー
が光導波路中においてlCごとに極大、極小を繰り返す
こととなり、基本波の伝播距離をいくら長くしても第2
高調波のエネルギーはこの極大値を越えることはないこ
とを意味する。これは、基本波と第2高調波の位相整合
がとれていないことに起因する。
【0013】しかし、上述の文献a、bに開示の各第2
高調波発生素子では、コヒーレンス長lC ごとに分極方
向を反転させた構成の周期的ドメイン反転構造13を設
けてあるため、そうしない場合に比べ基本波と第2高調
波の位相整合がとれる。このため、これら第2高調波発
生素子では、基本波の伝播距離が長くなるにつれて高い
エネルギーの第2高調波が得られた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
第2高調波発生素子では、ドメイン反転領域13aと非
反転領域13bとでは屈折率がわずかではあるが異な
る。これはドメイン反転領域の作製方法に起因している
もので、ドメイン反転領域13aをTiの熱拡散で作製
した場合、外拡散法で作製した場合を問わず、ドメイン
反転領域13aの屈折率の方が非反転領域13bより高
くなる。
【0015】領域13a及び13b間の屈折率差がわず
かであってもこれら両領域13a,13bの境界では基
本波及び第2高調波ともに散乱されエネルギーの損失が
起こる。1つの境界でのエネルギー損失はあまり大きな
ものではないが、実際の第2高調波発生素子はドメイン
反転領域13aを数百も有するので上記境界もこれに応
じた数となるからエネルギー損失の合計は無視できなく
なる。このようなエネルギー損失は、基本波から第2高
調波への変換を高効率に行なおうとした場合問題とな
る。
【0016】この発明はこのような点に鑑みなされたも
のであり従ってこの発明の目的は、ドメイン反転領域と
非反転領域との屈折率差をなくすか或いは従来より低減
できる構造を有する第2高調波発生素子を提供すること
にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、この発明によれば、LiNbO3 基板の+C面に、
分極方向が周期的に反転している周期的ドメイン反転構
造と、該周期方向が長手方向とされた光導波路とを具
え、かつ、周期的ドメイン反転構造の光導波路中の部分
に電界を加えるための、電極を具え、この電極は、前述
の光導波路上に設けられた第1の電極と、前述のLiN
bO3 基板の、第1の電極の両側の部分に、該第1の電
極に沿ってそれぞれ設けられた第2の電極とで構成して
あることを特徴とする。
【0018】また、この発明によれば、LiTaO3
板の−C面に、分極方向が周期的に反転している周期的
ドメイン反転構造と、該周期方向が長手方向とされた光
導波路とを具え、かつ、周期的ドメイン反転構造の光導
波路中の部分に電界を加えるための、電極を具え、この
電極は、前述の光導波路上に設けられた第1の電極と、
前述のLiTaO3 基板の、第1の電極の両側の部分
に、該第1の電極に沿ってそれぞれ設けられた第2の電
極とで構成してあることを特徴とする。
【0019】
【0020】ここで、光導波路上に第1の電極を設ける
構成では、一般に第1の電極は金属で構成することにな
る。しかし、金属で第1の電極を構成した場合でこの第
1の電極を光導波路上に直接設けた場合は光導波路を伝
播している光をこの金属が吸収する場合が多くこれによ
り光エネルギーの損失が生じることが多い。このような
場合には、第1の電極と光導波路との間に、該光導波路
の屈折率より小さな屈折率を有しかつ基本波及び第二高
調波を実質的に吸収しない特性の誘電体膜を具えた構成
とするのが良い。
【0021】また、この発明に係る電極は 光導波路上
に設けた第1の電極と、誘電体から成る下地の裏面に該
第1の電極に対向するように設けた第2の電極とで構成
しても良い。この構成の方が第2の電極を第1の電極の
両側に沿って設ける構成より原理的には光導波路に有効
に電界が加わる。ただし、誘電体から成る下地例えばL
iNbO3 基板の厚みは通常1mm程度と厚いのでこれ
に低電圧で有効に電界を加えるには下地の厚さを薄くす
るとか、下地の第2電極形成部分を凹部状にする等の工
夫をするのが好ましい。
【0022】
【作用】この発明の構成によれば、周期的ドメイン反転
構造の光導波路中の部分に電界を加えることができるの
で、この電界によりこの部分ではポッケルス効果が生じ
ることになる。ドメイン反転領域及び非反転領域では、
両者で分極方向が反転しているので、加わる電界が大き
くなるにつれ一方は屈折率が増加し他方は屈折率が減少
する。このため、周期的ドメイン反転構造に加える電界
を適正化することにより、ドメイン反転領域と非反転領
域との屈折率差を零或いは従来より小さくできる。
【0023】しかも、誘電体下地としてLiNbO3
用いこの+C面に光導波路及び周期的ドメイン反転構造
を設け、かつ、電極を、前記光導波路上に設けられた第
1の電極と、この基板の第1の電極の両側の部分に該第
1の電極に沿ってそれぞれ設けられた第2の電極とで構
成してある。または、該電極を、前記光導波路上に設け
られた第1の電極と、この基板の裏面に前記第1の電極
に対向するように設けた第2の電極とで構成してある。
そのため、+C面に垂直な方向の電界が光導波路に有効
に加わるようになるので、低い駆動電圧で屈折率の可変
が行なえる。LiNbO3 基板の代わりにLiTaO3
基板を用いる場合は、その−C面に光導波路、周期的ド
メイン反転構造および第1電極を設け、かつ、第2電極
を前記第1の電極に沿って設けるか又は基板の裏面に前
記第1の電極に対向するように設ける。この場合も、L
iNbO3 を用いた場合と同様な作用が得られる。
【0024】
【実施例】以下、図3を用いて説明した第2高調波発生
素子にこの発明を適用した例により、この発明の第2高
調波発生素子の実施例を説明する。なお、この説明を図
1及び図2を参照して行なう。ここで、図1は実施例の
第2高調波発生素子をこの発明が理解できる程度に概略
的に示した斜視図である。ただし、図1において図3に
示した構成成分と同様な構成成分については図3で用い
た番号と同一の番号を付して示してある。また、図2は
LiNbO3 基板にTi(チタン)を熱拡散させた場合
その部分と基板との屈折率差がTi濃度にどうように依
存するかを示した図である。
【0025】1.構造説明 この実施例の第2高調波発生素子は、LiNbO3 基板
11と、この基板11の+C面に設けられた周期的ドメ
イン反転構造13及び光導波路15とを従来同様に具
え、さらに、周期的ドメイン反転構造13の光導波路中
に当たる部分に電界を加えるための電極としてこの場
合、光導波路15上に誘電体膜21を介し設けられた第
1の電極23aと、LiNbO3 基板11の、第1の電
極23aの両側の部分に該第1の電極23aに沿ってそ
れぞれ設けられた第2の電極23bとで構成した電極2
3を具えている。
【0026】ここで、周期的ドメイン反転構造13は、
従来同様にドメイン反転領域13aとこれに接する基板
部分13b(非反転領域)とで構成してある。ドメイン
反転領域13aは、例えば基板11にTiを選択的に熱
拡散させる方法或いは外拡散法により形成できる。ま
た、光導波路15は例えばプロトン交換法により形成で
きる。
【0027】また、誘電体膜21は光導波路15の屈折
率よりできるだけ小さな屈折率を有しかつ基本波及び第
2高調波を実質的に吸収しない材料で構成するのが好ま
しい。基本波及び第2高調波の、この誘電体膜21に起
因する損失を極力少なくするためである。この実施例の
場合はこの誘電体膜21を厚さが1〜2μm程度のSi
2 膜で構成している。このSiO2 膜の形成は例えば
スパッタ法または電子線加熱による真空蒸着法で形成す
ることができる。ただし、第1の電極23aを光導波路
15への光閉じ込めを実用的に行なえかつ基本波及び第
2高調波を実質的に損失させることのない材料で構成で
きた場合は、この誘電体膜21は設けなくとも良い。
【0028】また、第1の電極23a及び第2の電極2
3bは、この場合金(Au)の薄膜で、より好ましくは
基板側からクロム(Cr)及び金を積層した2層膜で構
成するのが良い。金はこの種の素子の電極として実績が
あること、また、金のみでは基板に対する実用的な密着
度が得られずクロムを介することにより基板との密着度
が実用的になるからである。ただし、金を第1の電極の
形成材料として用いた場合、上述の誘電体膜21は必要
である。なお、第1の電極23a及び第2の電極23b
は勿論互いに電気的に分離しておく必要がある。この際
の両者の離間距離Gは、これが大きすぎると光導波路1
5へ所望の電界を加えるに要する電圧が高くなり好まし
くない。現行の製造技術で安定に製造できる範囲を考慮
し、この実施例では両電極23a,23bの離間距離G
を1μm程度としている。これら第1の電極23a及び
23bには図示せずもワイヤボンディング法により引き
出し配線をそれぞれ接続してありこれら引き出し配線を
介し両電極23a,23b間に電圧を印加することがで
きる。
【0029】この第2高調波発生素子では、ドメイン反
転領域13a及び非反転領域13b間の屈折率差はドメ
イン反転領域13aの形成方法等で種々の値となる。し
かしこの屈折率差は、第1の電極23a及び第2の電極
23b間に適正な電圧を印加することにより少なくとも
従来より小さくでき場合によっては零にできる(動作説
明の項参照。)。
【0030】2.動作説明 次に、この発明の理解を深めるために、図1を用いて説
明した実施例の第2高調波発生素子の動作について説明
する。
【0031】実施例の第2高調波発生素子では、電極2
3を使用しない場合、ドメイン反転領域13aの屈折率
は非反転領域13bに比べわずかに大きくなっている。
例えば波長が800nm程度の光に対して両領域13
a,13bの屈折率差は0.001程度と推定される。
この根拠は次の通りである。
【0032】LiNbO3 基板11の+C面にTi(チ
タン)を厚さτで蒸着した後温度Tでt秒間熱処理して
光導波路を形成した場合、この光導波路の屈折率分布
は、下記の(2)式で与えられる拡散濃度C(y)の関
数として図2のようにして求められている。ただし、
(2)式中のyはLiNbO3基板表面からの距離であ
り、D0 はバルク拡散率、T0 活性化温度であり、上述
の文献cから引用して、D0 =2.5×10-4cm2
s、T0 =2.5×104 K(ケルビン)である。ま
た、図2は、文献c(「Guided-Wave Optoelectronics
」(1988),pp.146 〜149 のFig.4.2 )から引用したも
のである。この文献cの光導波路の屈折率分布の考え方
はこの実施例の第2高調波発生素子でのドメイン反転領
域13aの屈折率ne の算出に適用できる。
【数2】
【0033】
【0034】そこで、処理温度T=1050℃=132
3Kとし、拡散時間t=3600秒とし、蒸着したTi
の膜厚τ=5nmとし、この実施例の第2高調波発生素
子のドメイン反転領域13aのC(y)を基板表面から
の深さy=1μmとした場合について式(2)から求め
ると、 C(1μm)=0.0024=0.24% となる。
【0035】そして、この値0.24%に対するΔnの
値を図2から読み取ると、Δn=1.3×10-3程度に
なる。しかし、図2の特性図は波長が633nmの光に
対するものであるから、波長800nmの光についての
Δnはこれより小さくなり、Δn=1×10-3=0.0
01とすることが妥当である。この値から実施例の第2
高調波発生素子のドメイン反転領域13aの屈折率は非
反転領域13bに比べ波長が800nm程度の光に対し
て0.001程度大きくなるとしている。
【0036】また、この実施例の第2高調波発生素子で
は第1の電極23a及び第2の電極23b間に電圧を加
えるとポッケルス効果によりドメイン反転領域13a及
び非反転領域13bの屈折率がそれぞれ変化する。この
屈折率変化の大きさは、両電極23a及び23b間に加
える電圧の大きさと、両領域13a,13bの双極子モ
ーメント(これは図1中の周期的ドメイン反転構造13
での矢印の向きに対応する。)とによって決まる。
【0037】そして、両電極23a及び23b間に電圧
を印加した場合の屈折率の変化をΔnで示した場合、こ
のΔnは、基板11のZ軸方向(C面二垂直な方向)の
電場成分の大きさをEz とすると、下記(3)式で与え
られる。
【数3】
【0038】
【0039】ただし、(3)式においてnは光導波路の
屈折率、γ33は1次電気光学係数でありLiNbO3
は32.2×10-12 m/Vである。
【0040】そこで、例えば、第1の電極23aを正
(+)極、第2の電極23bを負(−)極として両電極
23a,23b間に電圧を加えると、ドメイン反転領域
13aの屈折率は上記(3)式に従い減少しまた、非反
転領域13bの屈折率は(3)式に従い増加する。した
がって、電圧を適当に選ぶことによりドメイン反転領域
13aと非反転領域13bとの屈折率差Δn(この実施
例では0.001)を小さくでき場合によっては零にす
ることができる。
【0041】この適正電圧は、理論的には以下のように
算出できる。
【0042】第1の電極23aと第2の電極23bとの
間に電圧Vを加えた場合光導波路15中でのz方向の電
場成分の大きさEz は両電極23a,23bの離間距離
がG(図1参照)であるのでほぼ下記(4)式で与えら
れる。
【数4】
【0043】
【0044】電場成分の大きさEz が(4)式で与えら
れるという根拠は、上記文献c(「Guided-Wave Optoel
ectronics 」(1988))の第155頁に(4,2,6)式
即ち下記(5)式があり、さらにこの文献cの第156
頁のFig.4.6をみるとG≒1μm、≒Γ(G/w
11)=Γ(1)=0.5であるので、(5)式は下記の
(5a)式となり、この(5a)式と上記(3)式とを
比較することにより上記(4)式となることにある。
【数5】
【0045】
【0046】また、LiNbO3 の屈折率は周知の通り
ほぼ2.2でありこの値を上記(3)式に代入しそして
Δn=0.001を与えるEz を求めるとEz は5.8
×106 V/m程度となる。
【0047】そこで、G=1μmと、このEz =5.8
×106 V/mという値をそれぞれ上記(4)式に代入
するとV=12V(ボルト)という値が得られる。
【0048】しかし、実施例の第2高調波発生素子で
は、第1及び第2電極23a,23b間に電圧を印加す
ると既に説明したようにドメイン反転領域13a及び非
反転領域13bの一方の屈折率は増加し他方の屈折率は
減少するので両領域13a,13b間の屈折率差0.0
01を零にするには上記12Vの半分の電圧6Vを両電
極23a,23b間に印加すれば良いことが分かる。
【0049】なお、上述においては誘電体から成る下地
としてLiNbO3基板を用いていたが下地はこれに限
られず他の好適なものでも良い。用い得る基板としては
例えばLiTaO3 やKTP等を挙げることができる。
【0050】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明の第2高調波発生素子によれば、光導波路中のド
メイン反転領域と非反転領域との屈折率差を電気光学効
果を用いて零または従来より小さくできるので、ドメイ
ン反転領域と非反転領域との境界での光損失を従来より
低減できる。これがため、2次高調波への変換効率が従
来より高い第2高調波発生素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の第2高調波発生素子の説明に供する斜
視図である。
【図2】実施例の説明に供する図であり、LiNbO3
基板にTi(チタン)を熱拡散させた場合その部分と基
板との屈折率差がTi濃度にどのように依存するかを示
した図である。
【図3】従来の第2高調波発生素子の説明に供する斜視
図である。
【符号の説明】
11:誘電体から成る下地(例えばLiNbO3 基板) 13:周期的ドメイン反転構造 13a:ドメイン反転領域 13b:基板部分(非反転領域) 15:光導波路 21:誘電体 23:電極 23a:第1の電極 23b:第2の電極

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 LiNbO3 基板の+C面に、分極方向
    が周期的に反転している周期的ドメイン反転構造と、該
    周期方向が長手方向とされた光導波路とを具え、かつ、 前記周期的ドメイン反転構造の光導波路中の部分に電界
    を加えるための、電極を具え、 該電極は、前記光導波路上に設けられた第1の電極と、
    前記LiNbO3 基板の、前記第1の電極の両側の部分
    に、該第1の電極に沿ってそれぞれ設けられた第2の電
    極とで構成してあることを特徴とする第2高調波発生素
    子。
  2. 【請求項2】 LiTaO3 基板の−C面に、分極方向
    が周期的に反転している周期的ドメイン反転構造と、該
    周期方向が長手方向とされた光導波路とを具え、かつ、 前記周期的ドメイン反転構造の光導波路中の部分に電界
    を加えるための、電極を具え、 該電極は、前記光導波路上に設けられた第1の電極と、
    前記LiTaO3 基板の、前記第1の電極の両側の部分
    に、該第1の電極に沿ってそれぞれ設けられた第2の電
    極とで構成してあることを特徴とする第2高調波発生素
    子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の第2高調波発
    生素子において、 前記光導波路と前記第1の電極との間に該光導波路の屈
    折率より小さな屈折率を有しかつ基本波及び第二高調波
    を実質的に吸収しない誘電体膜を具えたことを特徴とす
    る第2高調波発生素子。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の第2高調波発
    生素子において、 前記第2の電極を前記第1の電極に沿って設ける代わり
    に、前記基板の裏面に前記第1の電極に対向するように
    設けたことを特徴とする第2高調波発生素子。
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